JP3268240B2 - 酸素吹液体燃料バーナ - Google Patents

酸素吹液体燃料バーナ

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JP3268240B2
JP3268240B2 JP23405897A JP23405897A JP3268240B2 JP 3268240 B2 JP3268240 B2 JP 3268240B2 JP 23405897 A JP23405897 A JP 23405897A JP 23405897 A JP23405897 A JP 23405897A JP 3268240 B2 JP3268240 B2 JP 3268240B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧されてバーナ
のノズルチップから炉内に噴出され、噴霧化された液体
燃料、又はノズルチップから炉内に噴出されるとき蒸気
等を用いて、噴霧化されて炉内に噴出される液体燃料
を、ノズルチップの外周部から高速噴出して供給される
70〜100%濃度の酸素で酸化、あるいは部分酸化し
て、炉内で燃焼させるようにした酸素吹液体燃料バーナ
に関する。
【0002】
【従来の技術】炉内に供給される液体燃料を、液体燃料
とともに炉内に供給される酸素とを酸化させて燃焼させ
るようにした酸素吹液体燃料バーナとして、図3に示す
ものが従来から使用されている。
【0003】従来の酸素吹液体燃料バーナでは、図に示
すように、液体燃料Fはバーナ08の内部に設けた燃料
供給管01の内部通路02を通し、燃料供給管01先端
に設けられたバーナチップ03に供給され、バーナチッ
プ03で噴霧化されて、炉内04に噴霧されるととも
に、酸素供給口05からは酸素O2 が供給され、酸素用
開口06から、バーナチップ03から噴霧された液体燃
料Fのまわりに吹き込まれ、これらの液体燃料Fと酸素
2 とを充分に混合させ、炉内04で酸化燃焼を効果的
に行わせるようにしている。
【0004】また、炉内04に噴出させる液体燃料Fの
霧化は、液体燃料Fを高圧にして炉内04に吹き込むと
きに、バーナチップ03から高速で炉内04に噴出する
ときに霧化させるようにした、いわゆる圧力のみを用い
て霧化するようにしたもののほかに、バーナ08の内部
に燃料供給管01ほかに、蒸気、又は空気、又は窒素ガ
スの何れからなる噴霧媒体を供給するための、液体燃料
Fを供給する内部通路02とは別の通路を設けて、この
別の通路からバーナチップ03に供給され、炉内04に
噴出する液体燃料Fに、噴霧媒体を吹きつけて、霧化す
る、いわゆる二流体で霧化を行うようにしたものがあ
る。
【0005】このように、圧力のみを用いて霧化して噴
霧する方法(以下圧力噴霧という)や蒸気等の噴霧媒体
を用いて霧化して噴霧する方法(以下二流体噴霧法とい
う)により霧化されて、炉内04に噴霧された液体燃料
Fの周囲には、酸素用開口04より炉内04に70%〜
100%濃度の酸素O2 が吹き出され、液体燃料Fと酸
素O2 とは効率的に混合して着火し燃焼する。以下、噴
霧された液体燃料Fと噴霧された液体燃料Fに吹き込ま
れた酸素O2 が混合して燃焼する部分をバーナ先端部分
という。
【0006】このバーナ先端部分は、特に、強力な燃焼
が起り、高温になるため、バーナ先端部分を包囲するよ
うに水冷ジャケット07を設けて、外側部から冷却する
ようにしている。しかしながら、従来の酸素吹液体燃料
010では、バーナ先端部分は、水冷ジャケット07に
よって冷却されているものの、通常の燃焼空気に比較し
て濃度が70〜100%と高酸素O2 と液体燃料Fが混
合して、強力な燃焼が起るバーナ先端部分の温度は、1
700〜2500℃程度と極めて高くなり、特に、酸素
2の供給流量を少なくして、バーナ08の部分酸化
(燃焼)を行う場合には、酸素O2 流れによるバーナ先
端部分の空冷効果が小くなり、バーナチップ03をはじ
めとする、バーナ先端部分近傍の酸素吹液体燃料ノズル
010の構成部材の損傷を引き起すことがある。
【0007】このため、特に、バーナ08の部分燃焼を
行うときには、酸素供給口05より炉内04に供給する
酸素O2 に、バーナ先端部分おける燃焼力を弱め、低温
化するために、蒸気又は窒素等の不活性気体、いわゆる
燃焼を調整する調整流体を混合させて、酸素濃度を低下
させ、燃焼力を弱めて、バーナ先端部分における温度を
減じることにより、高温化による酸素吹液体燃料ノズル
010の構成部材の焼損を回避するようにしている。
【0008】このように、従来の酸素吹液体燃料バーナ
010では、液体燃料Fと酸素O2との燃焼により、特
に、高温部になるバーナ先端部分の保護が課題となり、
特に、バーナ08の部分燃焼時に、酸素供給口05より
供給する酸素流量の制限や、酸素O2 に混入する不活性
ガスの使用量等の制御等、酸素吹液体燃料バーナ010
の運用条件に制限が課せられるという不具合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の酸素
吹液体燃料バーナの上述した不具合を解消するため、酸
素と液体燃料との混合比、着火点を最適な値に容易に設
定でき、酸素吹液体燃料バーナの運用条件に制限が課さ
れることがなく、特に、液体燃料を炉内に噴霧するバー
ナ先端部分が、冷却水により効果的に冷却されるととも
に、火炎温度、炉内への熱流を、生成ガス組成ガスを変
化させることができ、特に、高温化するバーナ先端部分
の保護が確実に行われ、焼損を回避することができる酸
素吹液体燃料バーナの提供を課題とする。
【0010】また、本発明は、上述した酸素吹液体燃料
バーナの解決課題に加えて、液体燃料の種類、負荷又は
酸素との混合比を変化させた時でも、酸素吹液体燃料バ
ーナの運用条件に制限を課されることなく、着火点およ
び炉内からの熱流速を最適にでき、また、バーナチップ
の先端の一部を水冷ジャケットで被覆することにより、
炉内から熱流速を低減して、バーナ先端部分を保護で
き、焼損を確実に防止できるとともに、バーナチップと
酸素ノズルの間に形成される周状の空隙部分に、調整媒
体を流すことにより、バーナチップ外周への付着物を吹
き飛ばし、さらには、生成ガスの組成および温度調節を
可能にする酸素吹液体燃料バーナの提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の発
明の酸素吹液体燃料バーナは、次の手段とした。
【0012】(1)液体燃料を酸素とともに炉内に吹き
込み燃焼させるようにした、酸素吹液体燃料バーナの略
中心に設置され、内部に設けられた供給路で供給され、
先端部に設けたバーナチップで霧化された液体燃料を炉
内に噴霧するようにした筒状のバーナを設けた。なお、
液体燃料の霧化は、高圧にされて供給された液体燃料
が、バーナチップを高速で通過するときに霧化するよう
にした、いわゆる圧力のみで霧化するようにしたもので
も、バーナチップから炉内に噴出する液体燃料に、バー
ナの内部に液体燃料の供給路とは別に設けられた供給路
で供給された高圧の蒸気、空気、または窒素等からなる
噴霧媒体を混入することにより、この噴霧媒体を混合す
ることにより霧化するようにしたものでもよい。
【0013】また、バーナチップから噴霧される噴霧媒
体は、バーナチップの前方に10〜45°の頂角を持つ
コーン形状にできるようにすることが好ましい。
【0014】(2)バーナの外周面を包囲して設置さ
れ、内部にバーナを冷却する冷却水を流すようにした通
路を形成した筒状の冷却ジャケットを設けた。なお、冷
却ジャケットは、内部を常時冷却水が流れるようにする
とともに、冷却ジャケットの先端部のバーナチップ外周
面との当接部には、メタルリング等を設けて、バーナチ
ップの焼損を防止するとともに、焼損の防止に使用され
た冷却水の、炉内への漏洩が起こらないようにすること
が好ましい。
【0015】(3)冷却ジャケットの外周面より外側
を、周方向に略等ピッチにして複数個配設され、液体燃
料の噴霧流に吹き込まれて燃焼する酸素を炉内に吹き込
むようにした酸素ノズルを設けた。なお、酸素ノズル
は、冷却ジャケットの外側に略等ピッチに8個程度設け
ることが好ましい。さらに、酸素ノズルは、酸素濃度7
0〜100%の酸素を、初期速度30〜300m/sに
して、液体燃料の噴霧流に吹き込むことができるととも
に、直径を0、5〜2mmの範囲で調整でき、また、噴
射角を−45°〜45°の範囲で調整できるようにした
ものが好ましい。
【0016】(4)酸素ノズルが配設された冷却ジャケ
ットの外側に、略等ピッチにして複数個配設されている
酸素ノズルの中間部に設けられ、内部に冷却水を流すよ
うにした通路を形成した冷却水パイプを設けた。なお、
冷却水パイプにおいても、冷却ジャケットと同様に、内
部を常時冷却水が流れるようにすることが好ましい。
【0017】(5)酸素ノズル、および酸素ノズルの略
中間に配設された冷却水パイプの外周側より外側で、略
等ピッチにして複数個配設され、略等ピッチに配設され
た酸素ノズルの中間部の位置に配設されて、炉内での燃
焼を調整する調整媒体を炉内に吹き込む調整ノズルを設
けた。なお、調整媒体としては、液体燃料の霧化のため
にバーナに供給される上記の高圧の蒸気、空気、または
窒素等からなる噴霧媒体と同一成分のものを使用するよ
うにしてもよい。
【0018】本発明の酸素吹液体燃料バーナは、上述
(1)〜(5)の手段により、 (a)酸素吹液体燃料バーナの中心部に2流体噴霧、あ
るいは圧力噴霧形式のバーナが配置され、バーナ先端か
らは広がり角10〜45°の液体燃料の噴霧コーンが形
成される。また、後述する冷却ジャケットの外周部に、
酸素(70〜100%)を高速噴出できる酸素ノズルを
配置するようにし、しかも、酸素ノズルの噴射角度、直
径、圧力を変化できるようにすることにより、液体燃料
の噴霧コーンに向けて酸素を効果的に吹き込むことがで
き、液体燃料と酸素を均一に混合させることができる。
【0019】(b)また、酸素の液体燃料との混合比、
強力な燃焼を起す着火点を最適な炉内位置に設定でき、
特に、炉内に対向して設置されるバーナチップの熱流束
を計画値にでき、焼損を防止できる。また、液体燃料を
炉内に噴出するバーナは、冷却ジャケットで囲まれ、冷
却されるようにしてあり、炉内からの熱流速による、焼
損を確実に防止することができる。
【0020】(c)さらに、酸素ノズルは、冷却ジャケ
ットの外側に配設された冷却水パイプによっても冷却さ
れるので、酸素ノズルも同様に焼損を確実に回避でき
る。
【0021】(d)また、酸素ノズルの外周部に、しか
も酸素ノズルの配設位置の中間部に複数個の調整ノズル
が配置され、そこから、蒸気、空気、窒素等からなる調
整媒体を炉内に噴出させることによって、火炎温度、炉
壁への熱流束、生成ガス組成を変化させ調整することが
できる。
【0022】また、第2番目の本発明の酸素吹液体燃料
バーナは、次の手段とした。 (6)前記(1)の手段に加えて、軸方向に自在に進退
できるようにしたバーナを設けた。なお、バーナの軸方
向への進退は、数10mm〜数10cmの範囲で進退さ
せることができるようにすることが、好ましい。
【0023】(7)バーナの外周面を包囲して設けら
れ、調整媒体を通過させる通路を形成するために、バー
ナの外周面との間に間隙を設け、この間隙の先端からバ
ーナ先端部のバーナチップ外周面に向けて付着物除去媒
体を吹き付けて、燃焼によりバーナチップ外周面に付着
することのある付着物を除去する付着物除去装置を設け
た。
【0024】(8)付着物除去装置の外周面の外側に、
内部に冷却水を流すようにした通路を形成した筒状の水
冷ジャケットを設けた。なお、水冷ジャケットは、上述
(2)の手段の冷却ジャケットと同様に、内部を、常
時、冷却水が流れるようにすることが好ましい。
【0025】(9)水冷ジャケットの外周側を、周方向
に略等ピッチにして複数個配設され、液体燃料の噴霧流
に吹き込まれて燃焼する酸素を炉内に吹き込むようにし
た酸素ノズルを設けた。なお、酸素ノズルは、冷却ジャ
ケットの外側の同一径上に8個程度設けることが好まし
く、さらに、上記(3)の手段の酸素ノズルと同様に、
酸素を初期速度30〜300m/sにして、液体燃料の
コーン状に形成された噴霧流に吹き込むことができると
ともに、直径を0、5〜2mmの範囲で調整でき、また
噴射角を10〜45°の範囲で調整できるようにしたも
のが好ましい。
【0026】(10)前記(5)の手段と同様な手段に
した調整ノズルとを設けた。本発明の酸素吹液体燃料バ
ーナは、上述(6)〜(10)の手段により、 (e)上述(a),(d)と同様の作用、効果を奏する
ことができる。
【0027】(f)また、酸素ノズルは、冷却ジャケッ
トの外側に替えて、後述する付着物除去装置の外側に配
設された水冷ジャケットの外周側に設けるようにしてい
るものの、上述(b)と同様の作用効果を奏することが
できる。
【0028】(g)また、酸素吹液体燃料バーナの中心
部に配置された2流体噴霧形式あるいは圧力噴霧形式の
バーナは、上述(1)の手段にしたバーナに加えバーナ
の長手方向に、例えば、数10mm〜数10cmの範囲
で可動にすることができる手段のものにしたので、液体
燃料の種類、負荷、及び酸素混合比が変化した時に、よ
り最適な着火点位置、及び炉内からの熱流束となるよう
に調節することができる。
【0029】(h)さらに、バーナの外周側に付着物除
去装置を設けて、バーナ外周面と水冷ジャケット内周面
との間に設けた通路から付着物除去媒体を供給して、こ
の通路の先端からバーナチップ外周面に向けて付着物除
去媒体を吹き付けることにより、バーナチップ先端部へ
の付着物の回避、及び付着物の吹き飛ばし、さらには、
生成ガスの組成及び温度調節が良好となる。
【0030】また、第3番目の本発明の酸素吹液体燃料
バーナは、上記(6)ないし(10)の手段に加え、次
の手段とした。
【0031】(11)炉内に対向して配設されるバーナ
先端部分のバーナチップの外周部分が、炉内からの入射
される熱流束を低減できるように、付着物除去装置の外
周面の外側に配設され、内部に冷却水を流すようにした
通路を形成した筒状の水冷ジャケットの先端部で被覆さ
れるようにした。
【0032】本発明の酸素吹液体燃料バーナは、上述
(11)の手段により、上述(e)〜(h)に加え、 (i)バーナチップ先端の炉内に面した外周の部分が、
水冷ジャケットが覆われ、炉内から入射される熱流束を
低減することにより、特に、炉内に対面し、温度条件の
厳しいバーナチップ先端面の焼損を防止することができ
る。
【0033】また、第4番目の本発明の酸素吹液体燃料
バーナは、上記(6)ないし(10)の手段、または上
記(6)ないし(11)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0034】(12)付着物除去装置が、バーナチップ
の外周部分を被覆するようにした水冷ジャケット先端部
の内周面に形成され、バーナの外周面を包囲して設けら
れた通路から供給された付着物除去媒体を、バーナ先端
部のバーナチップ外周面に向けて吹き付けて、燃焼によ
りバーナチップ外周面に付着することのある付着物を除
去する付着物除去ノズルを設けるものとした。なお、付
着物除去ノズル、バーナチップ外周面に向けて均等に付
着物除去媒体を吹き付けることができるように、水冷ジ
ャケット先端部内周面に等ピッチに設けることが好まし
い。
【0035】本発明の酸素吹液体燃料バーナは、上述
(12)の手段により、上述(e)〜(h)、若しくは
(e)〜(i)に加え、 (j)バーナ外周面と水冷ジャケット内周面との間に設
けられた通路から供給されて、バーナチップ外周面に向
けて吹き付けられる調整媒体の流速を大きくでき、しか
も、バーナチップ外周面の全体に均等に吹き付けること
ができるようになり、バーナチップ先端部への付着物の
回避、及び付着物の吹き飛ばしが、より確実になり、さ
らにバーナチップ先端部全体に均一に行われるために、
生成ガスの組成及び温度調節がより良好となる。
【0036】また、第5番目の本発明の酸素吹液体燃料
バーナは、上記(6)ないし(10)の手段、または上
記(6)ないし(11)の手段、または上記(6)ない
し(12)の手段に加え、次の手段とした。
【0037】(13)調整媒体が、蒸気、空気、または
窒素の内の少なくとも一つからなるものとした。なお、
調整媒体は、液体燃料の二流体噴霧法による霧化のため
にバーナに供給される、上述した高圧の噴霧媒体と同一
成分のものを使用するようにしてもよい。
【0038】本発明の酸素吹液体燃料バーナは、上述
(13)の手段により、上述(e)〜(h)、若しくは
(e)〜(i)、若しくは(e)〜(j)に加え、 (k)濃度が70〜100%にもなる酸素が炉内に吹き
込まれ、液体燃料が強い酸化により燃焼して、強い火力
の燃焼ガスが発生する酸素吹液体燃料バーナにも拘わら
ず、火力の調整が容易になり、ボイラ負荷に応じた運転
稼動が容易にできるようになる。また、炉内からの強い
熱流束を受け焼損が起り易い、バーナ若しくは炉壁面近
傍の燃焼温度を低くして、これらの焼損を防止すること
ができる。さらに、調整媒体が安価なため、ランニング
コストを低減できる利点もある。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の酸素吹液体燃料バ
ーナの実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1
は、本発明の酸素吹液体燃料バーナの実施の第1形態を
示す図で、図1(a)は正面図,図1(b)は図1
(a)に示す矢視A−Aにおける縦断面図である。
【0040】図に示すように、横断面形状が楕円形状に
された本実施の形態の酸素吹液体燃料バーナ1の中心に
は、内部に設けられた燃料供給路3で供給され、先端部
に設けたバーナチップ4で霧化された液体燃料Fを、炉
内7に噴霧するようにした真円筒状にされたバーナ2が
設けられている。
【0041】なお、液体燃料Fの霧化は、高圧にされて
燃料供給路3を介して供給された液体燃料Fが、バーナ
チップ4の細い流路を高速で通過するときに霧化するよ
うにした、いわゆる圧力のみで霧化するようにしたもの
でも良いが、図示するように、本実施の形態では、燃料
供給路3と平行にバーナ2内に噴霧媒体供給路5を形成
し、この噴霧媒体供給路5で供給され、バーナチップ4
から炉内7に噴出する液体燃料Fに高圧の蒸気、空気、
または窒素等からなる噴霧媒体fを混入することによ
り、霧化するようにした二流体噴霧法によるものを採用
している。
【0042】また、バーナチップ4から炉内7に噴霧さ
れる液体燃料Fは、バーナチップ4の前方に、頂角10
〜45°のコーンを形成するようにしている。また、バ
ーナ2の外側には、バーナ2の外周面を包囲して設置さ
れ、内部にバーナ2を冷却する冷却水Wを流すようにし
た冷却水通路9を形成し、縦長の楕円形の筒状にされた
冷却ジャケット8が設けられている。
【0043】なお、冷却ジャケット8には、内部を常時
冷却水が対向する方向に流れるようにするとともに、冷
却ジャケット8の先端部のバーナチップ4外周面との当
接部には、メタルリング10等を設けて、炉内7に対面
し、熱流束の流入が大きく焼損しやすいバーナ前面6の
できるだけ近傍を冷却して、焼損を防止するとともに、
冷却水Wの炉内7への漏洩が起こらないようにしてい
る。
【0044】筒状にされた冷却ジャケット8の外周面よ
り外側には、楕円の周方向に略等ピッチに間隔を設けて
複数個配設され、バーナチップ4から噴霧され、バーナ
前面6にコーン状を形成する液体燃料Fの噴霧流に吹き
込まれて燃焼する、酸素O2を供給する酸素供給路12
を内部に設け、酸素供給路12からの酸素を噴出ノズル
13で炉内7に吹き込むようにした酸素ノズル11を設
けている。
【0045】なお、酸素ノズル11は、冷却ジャケット
8の外側に等ピッチに配置され、8個設けられており、
酸素ノズル11の先端部に押え部品14で取りつけられ
ている噴出ノズル13は、酸素濃度70〜100%の酸
素O2 を、初期速度30〜300m/sにして炉内7に
吹き込むことができるとともに、直径を0、5〜2mm
の範囲で調整でき、また、炉内7へ酸素O2 を噴出する
噴射角は、バーナ2の中心軸と平行、若しくは、これと
−45°〜45°の範囲で調整できるようにし、バーナ
チップ4の前方にコーン状に形成される噴霧燃料と均一
に混合させることができるようにしている。
【0046】また、酸素ノズル11が配設された冷却ジ
ャケット8の外側の、酸素ノズル11が配設された同一
径上を、略等ピッチにして、複数個配設されている酸素
ノズル11の中間部に設けられ、内部に冷却水Wを流す
ようにした、冷却水通路16を形成した冷却水パイプ1
5を設けている。なお、冷却水パイプ15においても、
冷却ジャケット8と同様に、内部を常時冷却水が対向す
る方向に流れるようにして、周方向に交互に配置される
酸素ノズル11および内部のバーナ2を冷却するように
している。
【0047】酸素ノズル11、および酸素ノズル11と
略同一径上に配設された冷却水通路16の外周側より外
側には、略等ピッチにして複数個配設され、また、略等
ピッチに配設された酸素ノズル11の配設位置の略中間
部に配設されて、炉内4での燃焼を調整する調整媒体C
を供給する流路18を内部に設け、炉内7の燃焼状況に
応じて、調整媒体Cを炉内7に吹き込む調整ノズル17
を設けるようにしている。
【0048】調整ノズル17の先端部には、押え部品1
9で固定され、流路18から供給された調整媒体Cをバ
ーナ2の中心軸と平行、あるいは、−45°〜45°方
向に炉内7に噴出できるようにした噴出ノズル20が設
けられている。なお、調整媒体Cとしては、液体燃料F
の霧化のためにバーナ2に供給するようにした高圧の蒸
気、空気、または窒素等からなる、あるいはこれらの混
合物からなる噴霧媒体fと同一成分のものを使用するよ
うにしてもよい。
【0049】本実施の形態の酸素吹液体燃料バーナ1で
は、中心部に配置され、噴霧媒体fで霧化された液体燃
料Fが、バーナチップ4から広がり角10〜45°で炉
内7に噴霧され、バーナチップ4の前方には噴霧コーン
が形成される。濃度70〜100%にされた酸素O
2 は、酸素ノズル11から、初期速度30〜300m/
sの高速ジェットで、バーナチップ4の前方に形成され
た液体燃料Fの噴霧コーンに向って噴き出され、酸素O
2 と液体燃料Fの混合位置の近傍で着火点を形成する。
【0050】この着火点の位置は、酸素ノズル11の噴
出ノズル13の角度や、酸素O2 の噴出速度を変化させ
ることで、目標とする位置に設定することができる。そ
のために、炉内7から熱流束による加熱が最も厳しいバ
ーナチップ4、特に、バーナ前面6に流入する熱流束
を、焼損が生じない計画値に設定でき、バーナチップ4
を許容温度値内に維持でき、焼損を防止することができ
る。
【0051】また、酸素ノズル11からの酸素O2 のジ
ェットは、噴出ノズル13の直径を0.5〜2mmの範
囲で変化させることで、広がり角を−45°〜45°の
範囲に調整することができるので、バーナチップ4から
噴出し、コーン状の燃料噴流に均一に混合させることが
できる。
【0052】このように、酸素ノズル11の直径、加圧
値(流連)、角度を自由に調整することにより、流体燃
料Fの組成や、液体燃料Fと酸素O2 の混合比に依存す
る着火点の最適位置を容易に実現することができる。
【0053】また、バーナチップ4を含むバーナ2と酸
素ノズル11は、流水が確保された水冷構造、すなわ
ち、冷却ジャケット8および冷却水通路16により冷却
されるため、焼損は完全に回避できる。さらに、酸素ノ
ズル11の外周部に配置した調整ノズル17からは、水
蒸気、空気、窒素等の少くとも一つからなる、あるいは
これらの混合物からなる調整媒体Cを炉内7に噴出させ
ることによって、火炎の温度制御、炉壁面への熱流束変
化、及び生成ガスの組成調節が可能になる。
【0054】次に、図2にもとづき、本発明の酸素吹液
体燃料バーナの実施の第2形態を説明する。図2は本発
明の酸素吹液体燃料21の実施の第2形態を示す図で、
図2(a)は正面図,図2(b)は図2(a)に示す矢
視B−Bにおける縦断面図である。なお、図2におい
て、図1に示す部材と同一部材には、同一符号を符し
て、詳細説明は極力省略した。
【0055】図に示すように、図1に示す実施の第1形
態と同様に、本実施の形態の酸素吹液体燃料バーナ21
の中心には、内部に設けられた燃料供給路23で供給さ
れ、先端部に設けたバーナチップ24で霧化された液体
燃料Fを炉内7に噴霧するようにした筒状にされたバー
ナ22が設けられている。
【0056】また、本実施の形態のバーナ22では、実
施の第1形態のバーナ2と同様に、真円にされ、燃料供
給路23と平行にバーナ22内に噴霧媒体供給路25を
形成し、この噴霧媒体供給路25で供給され、バーナチ
ップ24から炉内7に噴出する液体燃料Fに、供給され
る高圧の蒸気、空気、または窒素等からなる噴霧媒体f
を混入することにより、液体燃料Fを霧化するように
し、また、バーナチップ24から炉内7に噴霧される液
体燃料Fは、バーナチップ24の前方に、頂角10〜4
5°のコーンを形成するようにしている。
【0057】これに加え、本実施の形態のバーナ22で
は、バーナ22の外周面外側に後述する付着物除去装置
27が形成され、付着物除去媒体を外周面に沿って流す
ようにしているため、すなわちバーナ22の外周面に冷
却ジャケット8を設けるようにしてないため、本実施の
形態のバーナ22では、数10mm〜数10cmの範囲
で軸方向に自在に進退させることができるようになって
いる。
【0058】バーナ22の外周面の外側には、バーナ2
2の外周面との間に間隙を設け、調整媒体Cを通過させ
る媒体通路28がバーナの外周面まわりに形成され、媒
体通路28の先端から、バーナ22先端部のバーナチッ
プ24外周面に向けて付着物除去媒体を吹き付けて、燃
焼によりバーナチップ24外周面に付着することのある
付着物の付着若しくは付着物を除去する付着物除去装置
27を設けている。
【0059】すなわち、付着物除去装置27の先端に
は、後述する付着物除去装置27の外側に設けられる、
水冷ジャケット30の内周面とバーナチップ24外周面
との間に付着物除去ノズル29が設けられ、媒体通路2
8から供給された付着物除去媒体をバーナチップ24外
周面に向けて均等に吹き付けて、バーナチップ24の外
周面への付着物の付着を防止するとともに、付着した付
着物の除去をするようにしている。
【0060】この付着物除去装置27の外側には、内部
に冷却水を流すようにした冷却水通路31を形成した筒
状の水冷ジャケット30を設けている。なお、水冷ジャ
ケット30は、実施の第1形態の冷却ジャケット8と同
様に、縦長の楕円形にされ内部を、常時冷却水が対向す
る方向に流れるように冷却水通路31が形成され、バー
ナ22および後述する酸素ノズル11を冷却するととも
に、炉内7に対向して配設され、特に、高温にさらされ
るバーナ先端部分のバーナ前面26の外周部分が、炉内
7からの入射される熱流束で加熱されるのを低減できる
ように、内周側に屈曲する先端部32が設けられ、この
先端部32でバーナチップ24の外周部分を被覆するよ
うにしている。
【0061】また、この先端部32の内部にも、冷却水
通路31からの冷却水Wを導入するようにしている。
【0062】さらに、水冷ジャケット30の先端部32
の内周面には、前述した付着物除去装置27によるバー
ナチップ24の外周面への付着物の付着防止、若しくは
付着した付着物の除去を効果的に行う付着物除去ノズル
29を設けるようにしている。
【0063】この付着物除去ノズル29は、前述したよ
うに、バーナ22が軸方向に数10mm〜数10cmの
範囲で進退できるようにしているために、その可動長さ
に従い、水冷ジャケット30の内周面に形成されている
付着物除去ノズル29の長さも変化し、媒体通路28か
ら供給され付着物除去ノズル29よりバーナチップ24
外表面に吹き付けられる空気、蒸気、窒素等のいずれか
一つからなる、あるいはこれらの混合物からなる付着物
除去媒体の流量、流体力を変化させ、バーナチップ24
外表面を常に清祥に保持することができる。
【0064】バーナ22および付着物除去装置27の外
周面を包囲して外側に設けられた縦長の楕円形での水冷
ジャケット30の外周側には、真円形状の実施の第1形
態と同様の酸素ノズル11が設けられている。
【0065】さらに、酸素ノズル11が外周側に配設さ
れた水冷ジャケット30の外周面より外側には、実施の
第1形態において採用された調整ノズル17と同様の構
成にされ、同等の作用、効果を奏する調整ノズル17が
設けられている。
【0066】本実施の形態の酸素吹液体燃料バーナ21
では、中心部に配置され、バーナチップ24からは、霧
化された液体燃料Fが炉内7に噴霧され、広がり角10
〜45°の噴霧コーンが形成される。また、酸素O
2 は、実施の第1形態と同様の構成にされた酸素ノズル
11から、初期速度30〜300m/sの高速ジェット
で、バーナチップ24の前方に形成された噴霧コーンに
向って噴き出され、酸素O2 と液体燃料Fの混合位置の
近傍で着火点を形成する。
【0067】この着火点の位置は、酸素ノズル11が実
施の第1形態と同様に構成されていることから、酸素ノ
ズル11の角度や、酸素の噴出速度を変化させること
で、目標の位置に設定することができる。そのために、
炉内7から熱流束の流入が大きく、加熱されるバーナチ
ップ24、特に、バーナ前面26の熱流束を計画値に設
定でき、バーナチップ24を許容温度内に納めることが
でき、焼損を防止できる。
【0068】また、酸素ノズル11からの酸素O2 のジ
ェット流は、噴出ノズル13の直径を0.5〜2mmの
範囲で変化させることで、広がり角を−45°〜45°
に調整することができるので、バーナチップ24から噴
霧し、コーン状になる燃料噴流に均一に混合させること
ができる。
【0069】このように、酸素ノズル11の直径、加圧
値(流連)、角度を自由に調整することにより、流体燃
料Fの組成や液体燃料Fと酸素O2 の混合比に依存す
る、着火点の最適位置を容易に実現することができる。
また、バーナ22はその軸心方向にスライド可動な構造
となっており、液体燃料Fの種類、負荷、酸素混合比に
依存する着火点の最適位置の変化や、炉内からの輻射熱
からの保護がより容易になる。
【0070】また、冷却水Wは、冷却水通路31より導
入され、酸素供給路12、バーナ22を冷却すると同時
に、バーナチップ24、特に、バーナチップ24のバー
ナ前面26の外周部を被覆するようにした先端部32の
内部に導入した冷却水Wにより、バーナ前面26を炉内
7からの輻射熱から保護することができる。バーナチッ
プ24内周面には、付着物除去ノズル29が周方向に等
ピッチで複数個設置され、媒体通路28より流入する蒸
気、空気、窒素等のいずれか、あるいはこれらの混合
物、すなわち付着物除去媒体を付着物除去ノズル29か
ら、バーナチップ24外周面に向けて吹き付けることに
よって、バーナチップ24外表面の付着物防止や付着物
の除去、及び生成ガスの組成、温度調整が可能となって
いる。
【0071】さらに、酸素ノズル11の外周部に配置し
た噴出ノズル20からは、実施の第1形態と同様に、水
蒸気、空気、窒素等の少くとも一つ、あるいはこれらの
混合物からなる調整媒体Cを噴出させることによって、
火炎の温度制御、炉壁面への熱流束変化、及び生成ガス
の組成調節が実施の第1形態と同様に可能となる。
【0072】このように、実施の第1形態の酸素吹液体
燃料バーナによれば、 (1) バーナの中心部に2流体噴霧、あるいは圧力噴霧形
式のバーナチップが配置され、その外周部に複数個の酸
素(70〜100%)の高速噴出の酸素ノズル11が配
置されたバーナ2であり、酸素ノズル11の角度、径、
圧力を変化させることで酸素の混合比、着火点を最適な
値に設定できるバーナとすることができる。
【0073】(2) 燃料が噴出するバーナ2は、冷却ジャ
ケット8で囲まれており、バーナチップ4をはじめとす
ると焼損しやすい水流により冷却される構造にできる。
【0074】(3) 酸素ノズル11の外周部に複数個の調
整ノズル17が配置され、そこから、蒸気、空気、窒素
等を噴出させることによって、火炎温度、炉壁への熱流
束、生成ガス組成を変化させることができる。
【0075】また、実施の第2形態の酸素吹液体燃料バ
ーナによれば、上記(1),(3) に加え、 (4) バーナ中心部に配置された2流体噴霧形式あるいは
圧力噴霧形式のバーナ24は、バーナ22の長手方向に
数10mm〜数10cmの範囲で可動することができ、
流体燃料の種類、負荷、及び酸素混合比が変化した時に
最適な着火点、及び炉内からの熱流束となるように調節
できる。
【0076】(5) また、バーナチップ24のバーナ前面
26の炉内に面した一部の部分を水冷ジャケット30が
おおい、炉内7からの熱流束を低減できる構造となって
おり、より確実にバーナ24の焼損を防止できる。
【0077】(6) バーナ22と水冷ジャケット30との
間の周状の部分に、媒体通路28が配置され、そこから
蒸気、窒素、あるいは空気の少くとも一つからなる、あ
るいはこれらの混合物からなる調整媒体Cを流すことに
より、バーナチップ24先端部、外周面への付着物の回
避、及び付着物の吹き飛ばし、さらに生成ガスの組成及
び温度調節が可能となるバーナとすることができる。
【0078】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の酸素吹
液体燃料バーナは、酸素吹液体燃料バーナの略中心に設
置され、供給され、バーナチップで霧化された液体燃料
を炉内に噴霧する筒状のバーナ、バーナの外周面を包囲
して設置され、内部に冷却水を流すようにした筒状の冷
却ジャケット、冷却ジャケットの外側を、周方向に略等
ピッチにして複数個配設され、液体燃料に吹き込まれて
燃焼する酸素を炉内に吹き込む酸素ノズル、冷却ジャケ
ットの外側の同一径上に複数個配設されている酸素ノズ
ルの中間部に設けられ、内部に冷却水を流す通路を形成
した冷却水パイプ、および、酸素ノズルの外周側より外
側に複数個配設され、略等ピッチに配設された酸素ノズ
ルの中間部に配設されて、炉内での燃焼を調整する調整
媒体を炉内に吹き込む調整ノズルを設けるものとした。
【0079】これにより、酸素ノズルの角度、径、圧力
を変化させることで酸素の混合比、着火点を最適な値に
設定できるバーナとすることができる。また、液体燃料
が噴出するバーナチップが冷却ジャケットで囲み、バー
ナチップが水流により冷却され焼損を防止できる。さら
に、酸素ノズルの外周部に複数個の調整ノズルが配置さ
れ、そこから、蒸気、空気、窒素等、あるいはこれらの
混合物を噴出させることによって、火炎温度、炉壁への
熱流束、生成ガス組成を変化させることができる。
【0080】また、本発明の酸素吹液体燃料バーナは、
前記バーナに加えて、軸方向に自在に進退できるように
したバーナ、バーナの外周面を包囲して設けられ、調整
媒体を通させる通路が形成され、バーナの外周面との間
に間隙を設けた先端からバーナチップ外周面に向けて付
着物除去媒体を吹き付け、付着物を除去する付着物除去
装置、付着物除去装置の外側に、内部に冷却水を流す通
路を形成した筒状の水冷ジャケット,水冷ジャケットの
外周側を、周方向に略等ピッチにして複数個配設され、
液体燃料に吹き込まれて燃焼する酸素を炉内に吹き込む
酸素ノズル、および前記調整ノズルと同様な調整ノズル
を設けるものとした。
【0081】このように、炉内に対向して配設されるバ
ーナのバーナチップの外周部分が、炉内からの入射され
る熱流束を低減できるように、内部に冷却水を流す通路
を形成した筒状の水冷ジャケットの先端部で被覆される
ようにした。さらに、付着物除去装置が、バーナチップ
の外周部分を被覆する水冷ジャケットの先端部の内周面
に形成され、通路から供給された付着物除去媒体をバー
ナチップ外周面に向けて吹き付けて、外周面に付着する
ことのある付着物を除去する付着物除去ノズルを設ける
ものとした。
【0082】これにより、バーナは、バーナの長手方向
に数10mm〜数10cmの範囲で可動することがで
き、流体燃料の種類、負荷、及び酸素混合比が変化した
時に、最適な着火点、及び炉内からの熱流束となるよう
に調節できるバーナとすることができる。
【0083】また、バーナチップのバーナ前面の炉内に
面した一部の部分を水冷ジャケットがおおい、炉内から
の熱流束を低減できる構造となっており、より確実にバ
ーナの焼損を防止できる。
【0084】また、バーナと水冷ジャケット30との間
の周状の部分に媒体通路28が配置され、そこから蒸
気、窒素あるいは空気等の少くとも一つからなる、ある
いはこれらの混合物からなる調整媒体を流すことによ
り、バーナチップ先端部外周面への付着物の回避、及び
付着物の吹き飛ばし、さらに生成ガスの組成及び温度調
節が可能となるバーナとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素吹液体燃料バーナの実施の第1形
態を示す図で、図1(a)は正面図,図1(b)は図1
(a)に示す矢視A−Aにおける縦断面図、
【図2】図2は本発明の酸素吹液体燃料バーナの実施の
第2形態を示す図、図2(a)は正面図,図2(b)は
図2(a)示す矢視B−Bにおける縦断面図、
【図3】従来の酸素吹液体燃料バーナを示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 酸素吹液体燃料バーナ 2 バーナ 3 燃料供給路 4 バーナチップ 5 噴霧媒体供給路 6 バーナ前面 7 炉内 8 冷却ジャケット 9 冷却水通路 10 メタルリング 11 酸素ノズル 12 酸素供給路 13 噴出ノズル 14 押え部品 15 冷却水パイプ 16 冷却水通路 17 調整ノズル 18 流路 19 押え部品 20 噴出ノズル 21 酸素吹液体燃料バーナ 22 バーナ 23 燃料供給路 24 バーナチップ 25 噴霧媒体供給路 26 バーナ前面 27 付着物除去装置 28 媒体通路 29 付着物除去ノズル 30 水冷ジャケット 31 冷却水通路 32 先端部 01 燃料供給管 02 内部通路 03 バーナチップ 04 炉内 05 酸素供給口 06 酸素用開口 07 水冷ジャケット 08 バーナ 010 酸素吹液体燃料バーナ F 液体燃料 f 噴霧媒体 O2 酸素 W 冷却水 C 調整媒体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−67502(JP,A) 特開 平8−189615(JP,A) 特開 昭61−168710(JP,A) 特開 平7−305804(JP,A) 特開 平3−191201(JP,A) 実開 昭61−53639(JP,U) 実開 平1−129526(JP,U) 実開 平1−169907(JP,U) 特公 昭47−3063(JP,B1) 実公 昭36−12164(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 11/10 F23D 11/38 F23D 14/82 F23C 11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体燃料を酸素とともに炉内に吹き込み
    燃焼させるようにした、酸素吹液体燃料バーナにおい
    て、前記酸素吹液体燃料バーナの略中心に設置され、内
    部に設けた供給路で供給され噴霧流にされた前記液体燃
    料を、先端部に設けたバーナチップから前記炉内に噴霧
    するバーナと、前記バーナの外周を包囲して設置され、
    内部に冷却水通路を形成した冷却ジャケットと、前記冷
    却ジャケットの外側を周方向に略等ピッチにして複数個
    配設され、内部に設けた供給路で供給され、前記噴霧流
    と混合して燃焼する酸素を前記炉内に吹き込む酸素ノズ
    ルと、前記酸素ノズルが配設された前記冷却ジャケット
    の外側の同径上で前記酸素ノズルの間に設けられ、内部
    に冷却水通路を形成した冷却水パイプと、前記酸素ノズ
    ルより外径側で前記酸素ノズル設置位置の中間部に配設
    され、前記炉内の燃焼を調整する調整媒体を前記炉内に
    吹き込む調整ノズルとを設けたことを特徴とする酸素吹
    液体燃料バーナ。
  2. 【請求項2】 液体燃料を酸素とともに炉内に吹き込み
    燃焼させるようにした、酸素吹液体燃料バーナにおい
    て、前記酸素吹液体燃料バーナの略中心に設置され、内
    部に設けた供給路から供給され噴霧流にされた前記液体
    燃料を、先端部に設けたバーナチップから前記炉内に噴
    霧するとともに、軸方向に自在に移動するようにしたバ
    ーナと、前記バーナの外周を包囲して設置され、内部に
    調整媒体の通路を形成し、前記バーナの先端部に設けた
    バーナチップの外周面に向けて前記調整媒体を噴出する
    付着物除去装置と、前記付着物除去装置の外周を包囲し
    て設置され、内部に冷却水通路を形成した水冷ジャケッ
    トと、前記水冷ジャケットの外周部を周方向に略等ピッ
    チにして複数個配設され、内部に設けた供給路で供給さ
    れ、前記噴霧流と混合して燃焼する酸素を前記炉内に吹
    き込む酸素ノズルと、前記酸素ノズルより外径側で前記
    酸素ノズル設置位置の中間部に配設され、前記炉内の燃
    焼を調整する調整媒体を前記炉内に吹き込む調整ノズル
    とを設けたことを特徴とする酸素吹液体燃料バーナ。
  3. 【請求項3】 前記バーナチップの先端外周部の一部
    が、前記水冷ジャケットの先端部内周側で被覆されるよ
    うに配置されていることを特徴とする請求項2の酸素吹
    液体燃料バーナ。
  4. 【請求項4】 前記付着物除去装置が、前記バーナチッ
    プの先端外周部の一部を被覆する前記水冷ジャケットの
    先端部の内周面に形成され、前記バーナチッフの外周面
    に向けて、前記調整媒体を噴出する付着物除去ノズルを
    設けていることを特徴とする請求項2、または請求項3
    の酸素吹液体燃料バーナ。
  5. 【請求項5】 前記調整媒体が蒸気、空気若しくは窒素
    の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4の何れかの酸素吹液体燃料バーナ。
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