JP3268003B2 - 金型のキャビティ表面の加熱方法および加熱装置 - Google Patents

金型のキャビティ表面の加熱方法および加熱装置

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JP3268003B2 JP08302992A JP8302992A JP3268003B2 JP 3268003 B2 JP3268003 B2 JP 3268003B2 JP 08302992 A JP08302992 A JP 08302992A JP 8302992 A JP8302992 A JP 8302992A JP 3268003 B2 JP3268003 B2 JP 3268003B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の金型のキ
ャビティ表面を加熱する加熱方法および加熱装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形法に適用される金型は、成形技
術上重要な役割を果たしている。特に成形サイクルある
いはサイクルタイムは、射出時間、保圧時間の他冷却時
間で決まるので、その表面は適宜冷却されている。とこ
ろで、このように金型が冷却されていると、射出された
樹脂は金型のキャビティ表面に接する部分より急激に冷
却さていくため、製品にフローマーク、ウェルドライン
等が発生し、成形品の品質を落とすという問題がある。
そこで前述の問題を解消するために、例えば特開昭64
ー42217号、同63ー60724号、同61ー14
3109号等により金型のキャビティ表面の加熱方法が
提案されている。これらの加熱装置の熱源には、ハロゲ
ンランプ、ヒータエレメント、電磁誘導コイル等が使用
されている。これらの方法あるいは装置によると、射出
直前に金型を開き、開いた金型間に加熱装置を挿入し、
そして金型のキャビティ表面だけを急速に加熱すること
ができる。加熱を終わると、金型間から抜き出して金型
を閉じ、そして型締完了後直ちに射出することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法によっ
ても、金型のキャビティ表面は、加熱されているので、
成形品のフローマーク、ウェルドライン等の発生はある
程度抑えられる。また加熱装置としてハロゲンランプ、
ヒータエレメント、電磁誘導コイル等が用いられ、加熱
するのはキャビティの表面だけであるから、昇温時間は
短かくサイクルタイムが大きくなる等の問題は少ない。
さらには金型本体は常に冷却されていて、キャビティの
表面だけが加熱されているので、射出完了時にはキャビ
ティの表面も冷却され始めており、キャビティの表面の
加熱による射出成形品の冷却時間の増加もない、等の利
点は認められる。しかしながら、従来の加熱装置には熱
源に問題がある。すなわちハロゲンランプの熱源は、赤
外線であるので、三次元形状のキャビティの場合には赤
外線が当たる底面は加熱できるが、側面は加熱できな
い。また電磁誘導コイルが熱源の場合は、加熱温度が誘
導コイルからの距離により異なるので、加熱温度分布が
コイルの配置と同じ模様となる。しかも電磁波がエッジ
部に集中しやすく隅部には届きにくく、均一な加熱が困
難である。またヒータを熱伝導体で包み、キャビティに
直接接触させる方法では、ヒータのあるところと無いと
ころとで温度が異なり、温度分布が不均一になる。この
ように温度分布が不均一になると、温度の低いところで
前述のフローマーク等が生じ、成形品の品質を落とすこ
とがある。またヒータにより加熱する場合は、ヒータ温
度をサイクル毎に一定にする必要があり、そのためにヒ
ータの温度センサ、高精度なフイードバック制御装置等
が必要となるなどの欠点もある。したがって本発明は、
金型のキャビティ表面を、格別な制御装置を使用するこ
となく、均一に加熱することのできる金型のキャビティ
表面の加熱方法および加熱装置を提供することを目的と
している。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、樹脂を射出する前に金型の
キャビティ表面を加熱するとき、加熱温度以上の相変態
点を持つ熱媒体を予め加熱しておき、加熱された熱媒体
を熱伝導体を介して金型のキャビティ表面に接触させて
金型のキャビティ表面を加熱するように構成される。ま
た請求項2記載の発明は、熱伝導体で形成されている加
熱容器と、該加熱容器内に入れられている熱媒体と、該
熱媒体を加熱する加熱体とからなり、前記加熱容器の外
形は成形品と略同じ形状をしていると共に、前記熱媒体
は金型のキャビティ表面を加熱する温度以上の相変態点
を持つものが適用される。
【0005】
【作用】請求項2記載の発明は上記のように構成されて
いるので、加熱容器内の熱媒体を加熱体により加熱す
る。このとき熱媒体は、相変態点を有するので、相変態
点以上まで適宜加熱する。金型を開きキャビティに加熱
容器を挿入する。そして加熱容器の表面を金型のキャビ
ティ表面に接触させる。そうすると、加熱容器内の熱媒
体の潜熱がキャビティ表面に、主として熱伝導により伝
わり、キャビティ表面は加熱される。この時熱媒体から
は潜熱が放出されるので、熱媒体の温度が下がることは
ない。また加熱容器の外形は成形品と略同じ形状をして
いるので、キャビティ表面は均一に所定の温度に加熱さ
れる。金型を開きキャビティから加熱容器を取り出して
加熱を終わる。その後は周知の方法により、金型に樹脂
を射出する。
【0006】
【実施例】本発明の実施に際しては、加熱体はヒータで
実施し、このヒータも加熱容器内に入れるのが望まし
い。構造が簡単になり、熱効率が良くなるからである。
しかしながら加熱容器の外部から内部の熱媒体を加熱す
るように実施することができることは明らかである。ま
た本発明は、半自動でもあるいは全自動でも実施できる
が、以下主として手動式で実施した例について説明す
る。以下本発明の実施例を説明する。図1には、固定金
型1と、可動金型2とから構成されたツープレート型の
実施例が示されている。固定金型1側の成形品を形成す
る部分は、単なる凹部のキャビティとなっているが、可
動金型2の方は複雑な凹凸状のキャビティ3あるいはコ
ア4から形成されている。固定金型1にはスプルーブッ
シュが装着されているが、図には示されていない。また
ランナー、ゲート等も示されていない。
【0007】加熱容器10は、例えばアルミニウム、ア
ルミニウム合金等の熱良導体で形成されている。そして
その外形は、成形品と同じ形状をしている。あるいは固
定金型1と、可動金型2のキャビティ表面と略同じ形状
をしている。加熱容器10には、図1には正確には示さ
れていないが、蓋兼用の吊下体12が設けられ、この吊
下体12を吊り下げることにより、加熱容器10も図に
示されていない昇降装置により吊り下げることができる
ようになっている。加熱容器10内には、熱媒体11が
充填され、また加熱容器10の略中心部には加熱源とし
て例えばシーズヒータ13が長手方法に設けられてい
る。そしてこのヒータ13は、蓋兼用の吊下体12の内
部を通って一定時間通電される電源部に適宜接続されて
いる。
【0008】本実施例では、熱媒体11には相変態点で
潜熱を有する2価アルコール例えばエチレングリコール
が使用されている。エチレングリコールは、沸点19
.6℃、蒸発熱(潜熱)920KJ/kg、比熱2.4
J/g℃の常温では液体の物質である。このような潜熱
を有する熱媒体11は、図2に示されているように、相
変態点T1(融点−13.0℃)、T2(沸点197.6
℃)、蒸発潜熱920KJ/kgでは、熱の放出あるい
は吸収が行われても、潜熱が放出あるいは吸収されるだ
けで、熱媒体11の温度は変化しない。また図3に示
されているように、相変態点T1、T2における熱媒体1
1の潜熱は、極めて大きいと見なされる。
【0009】次に、上記実施例の作用を、手動式運転方
法により説明する。予めシーズヒータ13に一定時間通
電して、熱媒体11を例えば198以上に適宜加熱し
ておく。そして図には示されていないが、成形品を突出
ピンによりコアから突き出し、型閉じ工程の前に、加熱
容器10を、固定金型1と可動金型2との間に降ろし、
型閉じを行い固定金型1と可動金型2との間に挟み込
む。そうすると、加熱容器10の表面は、固定金型1と
可動金型2のキャビティ3あるいはコア4表面に面接触
し、加熱容器10からキャビティ表面に熱が均一に伝わ
り、キャビティ表面が例えば60に加熱される。加熱
されるのはキャビティ表面からわずかの深さであるか
ら、短時間で加熱工程は終わる。加熱終了後、再度型開
きを行い加熱容器10を取り出す。以下通常の射出成形
工程に戻り型閉じ、型締めを行い、加熱されたキャビテ
ィ内に樹脂を射出する。このエチレングリコールを熱媒
体として使用すると、例えば固定金型1と可動金型2の
それぞれのキャビティ面積が78cm2で、5mmの深
さまで60に加熱するためには、金型材料の密度が
.8g/cm2、比熱が0.46J/g℃とすると、2
×0.5×78×7.8×60×0.46=16.8KJの
熱量が必要となる。この必要な熱量は、エチレングリコ
ール500g、潜熱約400Jで充分である。
【0010】
【発明の効果】以上のように、本発明によると熱媒体
は、金型のキャビティ表面を加熱する温度以上の相変態
点を持つので、加熱中は潜熱が放出され、熱媒体の温度
が下がるようなことはない。したがって相変態点以上ま
で適宜加熱するだけで、コストアップになる正確な温度
制御をすることなく、キャビティ表面を一定温度に均一
に加熱することができるという本発明特有の効果が得ら
れる。また金型のキャビティ表面は、熱媒体を介して加
熱されるので、加熱体の位置に関係なく、あるいは加熱
容器内に片寄って設けられていても、金型のキャビティ
表面を均一に加熱することができる。さらに請求項2記
載の発明によると、加熱容器の外形が成形品と略同じ形
状をしているので、キャビティ表面に密着し、効率的に
短時間に加熱することができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す断面図である。
【図2】相変態点を有する熱媒体の潜熱の放出あるいは
吸収状態を示すグラフである。
【図3】相変態点を有する熱媒体の潜熱の分布をモデル
化して示すグラフである。
【符号の説明】
1 固定金型 2 可動金型 3 キャビティ 4 コア 10 加熱容器 11 熱媒体 13 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/72 - 45/73 B29C 33/02 - 33/08 B29C 45/17 - 45/37 C07C 31/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を射出する前に金型のキャビティ表
    面を加熱するとき、加熱温度以上の相変態点を持つ熱媒
    体を予め加熱しておき、加熱された熱媒体を熱伝導体を
    介して金型のキャビティ表面に接触させて金型のキャビ
    ティ表面を加熱することを特徴とする金型のキャビティ
    表面の加熱方法。
  2. 【請求項2】 熱伝導体で形成されている加熱容器(1
    0)と、該加熱容器内に入れられている熱媒体(11)
    と、該熱媒体を加熱する加熱体(13)とからなり、 前記加熱容器(10)の外形は成形品と略同じ形状をし
    ていると共に、前記熱媒体(11)は金型(1)、
    (2)のキャビティ表面を加熱する温度以上の相変態点
    を持つことを特徴とする金型のキャビティ表面の加熱装
    置。
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