JP3267876B2 - チャック装置およびそれを用いた板状材の姿勢変換装置 - Google Patents
チャック装置およびそれを用いた板状材の姿勢変換装置Info
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Description
ーガラスの様な微小で破損し易い板状材のハンドリング
に適したチャック装置及びそれを用いた姿勢変換装置に
関する。
ガラス板の製造・検査の工程において 、ガラス板のハン
ドリングは表面(裏面も含む)にゴミが付着したり、キ
ズが付いたりしないように端面で扱ったり、止むを得ず
表裏面で扱う場合は外周部の限られた領域にのみハンド
リング設備がさわるようにする必要がある。
防止する意味から垂直方向に保持して扱うことが好まし
く多用される。図4はその例を示す斜視図である。ガラ
ス板1の上端面を吊り下げ型吸着器2の下面に設けた吸
着孔(図示せず)で上面に設けた吸気管3に接続した図
示しない吸気源により吸着して移送等のハンドリングを
行なう。これは薄い端面を吸着するもので、吸着の面積
は小さく強力な吸着力は望めないが、ガラス板の寸法が
例えば10mm×10mm×0.8mmと小さく従って
重量が軽いものでは充分取り扱うことができる。
例えば幅0.7mmの額縁状のマスクを印刷形成する場
合はガラス板を水平に保持する必要があり、しかも、表
面は開けておかねばならず、下向きの力もかかるので下
面で保持する。図5はこのような例を示す斜視図であ
る。上面載置型の吸着器4の頂面にガラス板1の外周部
で接触することが許される範囲に対応して接触部4aを
残し凹部4bが設けられ、そこには図示しない吸気源に
接続する吸気口4cが設けられ、接触部4aにガラス板
1が接触した状態で吸着する。そこで、この吸着器4に
ガラスを載置する際の衝撃等でガラスの角が欠け微細な
ゴミとなってガラス板の表面に付着するのを防止する目
的で、接触部4aの無い部分を周囲のあちこちに作り、
リーク状態で吸着し、リークする風により微細なゴミを
吸引することもできる。この場合吸気源は大きな排気能
力を要する。
載置され、水平動又は上下動プラス水平動して所定の位
置に移動して、印刷が行なわれる。この際ガラス板1は
上面載置型の吸着器4の頂面に位置精度良く載せられね
ばならない。
では上述した吊り下げ型吸着器2により垂直方向に保持
したガラス板1を上記の上面載置型の吸着器4に直角に
姿勢を変換して水平方向の姿勢として載せ替えることが
要求される。例えば、多数のガラス板1を間隔をもって
平行に保持するマガジンから1枚毎ガラス板1を抜き取
り印刷器に供給する場合には、吊り下げ型吸着器2で抜
き取り、姿勢変換装置により印刷器の上面載置型の吸着
器4に載せ替える。
6は姿勢変換装置の要部斜視図である。吊り下げ型吸着
器2に垂直方向に保持されたガラス板1を受けて水平方
向に姿勢変換して上面載置型吸着器(図示せず)に受け
渡すものであり、逆に上面載置型吸着器から、吊り下げ
型吸着器2に受け渡す場合にも用いられるものである。
姿勢変換装置は開閉自在なチャック5,5を備えこのチ
ャック5,5がガラス1の対向する端面を機械的に挾む
様に摘んで保持し、ガラス板1を保持した状態で垂直方
向に保持した状態や水平方向に保持した状態に自在に回
動するものである。そして、ガラス板1の受け渡しに際
して、吊り下げ型吸着器2での保持位置が多少ずれてい
ても、チャック5,5により位置規制され、再現性良く
上面載置型吸着器(図示せず)に受け渡す。
姿勢変換装置はガラス板の端面を機械的に挾む様に保持
するものであるから、ガラス板の端面(特に角の部分)
が微小なカケを生じがちであり、それがゴミとなって、
表面に付着すると言う問題があった。
めに、この発明は板状材を吸着ブロックに吸着保持して
ハンドリングを行なうチャック装置において、前記吸着
ブロックは、板状材表面外周部分の限られた部分のみに
接触する接触部と、前記板状材を吸着する吸着孔と、前
記板状材を外側から微小な間隙をおいて位置規制するス
トッパとを有し、前記吸着孔は、その一部が前記板状材
の表面に対向すると共にその残りの部分は板状材からは
み出して前記微小な間隙と連通していることを特徴とす
るチャック装置を使用する。上記の構成によれば、板状
材を吸着保持する吸着ブロックは、その一部が前記板状
材の表面に対向すると共にその残りの部分は板状材から
はみ出して前記微小な間隙と連通している吸着孔によっ
て板状材を吸着保持するので、吸着の際に吸着孔による
吸引力の一部が前記微小な間隙を通してリーク状態とな
り、板状材と吸着ブロックとの接触に伴い発生する板状
材の欠けによる微粉を含むゴミを前記リークする風によ
り吸引する。垂直又は水平方向姿勢の板状材を保持して
水平又は垂直方向に姿勢を変える姿勢変換装置におい
て、板状材を保持するチャック装置に保持した板状材の
姿勢が垂直方向と水平方向との間で回動自在であること
を特徴とする姿勢変換装置とする。さらに、上記吸着ブ
ロックは分割構成され相互に開閉自在とする。そうすれ
ば、開いた状態で板状材を供給し、その後閉じて吸着す
れば供給の位置精度が悪くても問題なく姿勢変換装置の
吸着ブロックに受け渡すことが出来、姿勢変換後の次工
程への渡し位置は精度が高い。
ラス板の姿勢変換装置(以下姿勢変換装置)を図面を参
照して説明する。図1はこの発明の一例の姿勢変換装置
の要部(チャック装置)を概念的に示す斜視図であり、
ガラス板が垂直方向に保持されて搬送され、それを受け
取るべく起立した状態を示す。本発明装置のチャック装
置15は、一対の吸着ブロック6,6がそれぞれ軸7と
摺動部8とでなるリニアモーションガイド9の摺動部8
に固定され、水平方向に摺動自在に設けられ、例えばバ
ネ10等により互いに相手側方向に付勢され、所定の位
置に所定の間隔で図示しないストッパで止まるようにな
っている。そして、吸着ブロック6はカムフォロア11
を備え、吸着ブロック6のそれぞれのカムフォロア1
1,11間には先細形状の板カム12が入り込む様に上
下動自在に(支持機構は図示省略)設けられ、図示しな
いバネ等により図面下方に付勢されている。板カム12
は下方にカムフォロア13が設けられ、それに結合した
カム14の回転位置により上下動する。
6をさらに詳細に説明する。図2は図1のA−A線に沿
った断面をガラス板を保持した状態で示す。図3はその
下の部分をガラス板を保持した状態で示す要部正面図で
ある。吸着ブロック6は、頂面に略L字のガラス板接触
部61aとそれに沿った溝状の吸着孔即ち吸着溝61b
とを備えるブロック本体61と、その頂面に設けてガラ
ス板接触部61aと吸着溝61bのガラス板接触部61
a側の一部を残して他の部分を塞ぐ様にしてガラス板の
保持位置を決めるストッパとなる蓋62とでなる。ガラ
ス板接触部61aの幅はガラス板1の周囲に許されたハ
ンドリングの際の接触可能範囲に応じた狭幅である。そ
して吸着溝61bはブロック本体61の図示しない部分
に設けた吸気口(図示せず)につながり、その吸気口は
図示しない吸気源に接続している。蓋62はガラス板1
を保持する際の位置決めとなり、ガラス板接触部61a
の幅は、ガラス板1の周囲に許されたハンドリングの際
の接触可能範囲に応じた寸法とする。そして、蓋62の
厚みはガラス板1の厚みより若干薄くして受け渡しの障
害にならないようにする。
係を維持したまま図示しない支持機構や回転駆動機構に
より、図1のような起立状態から紙面前方向に倒れ水平
方向に向けることができる。
下げ型吸着器2により垂直方向に保持されて搬送された
ガラス板1を図5に示す上面載置型の吸着器4に姿勢を
変換して載せ替え、例えば印刷を行なう場合に適用した
例により、その動作とさらに詳細な構成について説明す
る。 (1)例えば、多数のガラス板1を垂直方向に向け所定
の間隔をもって平行に保持し、出し入れの開口が上に向
いたマガジン(図示せず)から1枚毎ガラス板1を吊り
下げ型吸着器2(図1には図示せず)で抜き取り、図1
に示す様に起立状態のチャック装置15に向け搬送す
る。そして所定の位置で所定距離降下する。その際チャ
ック装置15はカム14が径の大きい角度位置でカムフ
ォロア13に接し、板カム12が突出して、カムフォロ
ア11,11の間隔を押し広げた状態である。この時ガ
ラス板1が降下し停止する位置は前後の方向にはブロッ
ク本体61のガラス板接触部61aに近接するが当たら
ない程度の位置であり、左右の位置は後述の様に吸着ブ
ロック6,6が閉じた時の中間位置であり、上下方向位
置は図3に示す様にガラス板1の下端面が蓋62と接触
せず、微細なギャップ16が生じる様に調整されてい
て、吸着ブロック6とガラス板1との接触時に欠けやそ
れに伴うゴミが発生しないようにしている。 (2)引き続きカム14が回転して径の小さい角度位置
がカムフォロア13に接するようになると、板カム12
が戻り、吸着ブロック6,6はバネ10,10に押され
て閉じる。この時吸着ブロック6の停止する位置はガラ
ス板1の位置の誤差として許される範囲で蓋62,62
間の間隔がガラス板の幅より広く成るように図示しない
ストッパで調整されている。したがって本発明のチャッ
ク装置15は、図6に示す従来のチャックの様にガラス
板1の端面をしっかりと押さえる物ではない。この時降
下したガラス板の左右位置に多少の位置ずれがあっても
蓋62によって位置規制され、所定の誤差範囲内に位置
合わせされる。 (3)引き続き図示しない吸気源により吸気して吸着溝
61bでガラス板1を吸着すると共に、図1には図示し
ない吊り下げ型吸着器2の吸着を切り上方へ退避させ
る。ここで特徴的には、図3に示す様にガラス板1の下
端面側にギャップ16があると共に、側端面側にもギャ
ップ17が生じてリーク状態となっている点である。そ
のため吸着ブロック6が閉じる時、仮に蓋62がガラス
板1の側端面に接触してそのショックで微小なカケが生
じてゴミとなっても、リークの風と共に吸入されてガラ
ス板1の表面に付着するのを防止する。 (4)次にチャック装置15がガラス板1を保持したま
ま図1の紙面前側に倒れガラス板1の向きが水平な方向
に姿勢変換した位置で停止する。この際そのガラス板1
の位置に図5に示す上面載置型の吸着器4(図1には図
示せず)が待機している。 (5)引き続きチャック装置15の吸着が切れ、図1に
は図示しない上面載置型吸着器の吸着が行なわれ、ガラ
ス板1は位置合わせされた状態で上面載置型吸着器に載
せ替えが行なわれる。 (6)次にガラス板1を吸着保持した上面載置型吸着器
が移動して、印刷処理が行なわれると共にチャック15
は起立し吸着ブロック6,6が開いて次のガラス板の供
給を待つ。
変換を行なうものについて説明したが、この装置は逆に
水平方向から垂直方向への姿勢変換を行なうものとする
ことも容易である。
ャックは、姿勢変換装置に限らずガラス板のハンドリン
グ一般に使用してゴミの付着を防止するので有用であ
る。
ス板の様な欠けやすい板状材のチャックおよび姿勢変換
を、微細な欠けやそれに伴うゴミの板状材表面への付着
を少なくして行なえる。
Claims (3)
- 【請求項1】板状材を吸着ブロックに吸着保持してハン
ドリングを行なうチャック装置において、 前記吸着ブ
ロックは、 板状材表面外周部分の限られた部分のみに接触する接触
部と、 前記板状材を吸着する吸着孔と、 前記板状材を外側から微小な間隙をおいて位置規制する
ストッパとを有し、 前記吸着孔は、その一部が前記板状材の表面に対向する
と共にその残りの部分は板状材からはみ出して前記微小
な間隙と連通していること を特徴とするチャック装置。 - 【請求項2】垂直又は水平方向姿勢の板状材を保持して
水平又は垂直方向に姿勢を変える姿勢変換装置におい
て、 板状材を保持するチャック装置は請求項1に記載のチャ
ック装置であって、保持した板状材の姿勢が垂直方向と
水平方向との間で回動自在であることを特徴とする姿勢
変換装置。 - 【請求項3】上記吸着ブロックは分割構成され相互に開
閉自在である請求項2に記載の姿勢変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28772096A JP3267876B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | チャック装置およびそれを用いた板状材の姿勢変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28772096A JP3267876B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | チャック装置およびそれを用いた板状材の姿勢変換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10129836A JPH10129836A (ja) | 1998-05-19 |
JP3267876B2 true JP3267876B2 (ja) | 2002-03-25 |
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ID=17720877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3267876B2 (ja) |
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1996
- 1996-10-30 JP JP28772096A patent/JP3267876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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