JP3267807B2 - 記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いた記録装置 - Google Patents

記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いた記録装置

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JP3267807B2
JP3267807B2 JP17896894A JP17896894A JP3267807B2 JP 3267807 B2 JP3267807 B2 JP 3267807B2 JP 17896894 A JP17896894 A JP 17896894A JP 17896894 A JP17896894 A JP 17896894A JP 3267807 B2 JP3267807 B2 JP 3267807B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14072Electrical connections, e.g. details on electrodes, connecting the chip to the outside...

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッド、特にイン
クジェット用記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いた記
録装置に関するものである。なお、ここで記録とは、
布、糸、紙、シート材等のインク付与を受けるインク支
持体全てへのインク付与等(プリント)を含むもので、
記録装置は、各種情報装置全てあるいはその出力器とし
てのプリンタを含むもので、本発明はこれらへの用途が
可能なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録ヘッドとしては、Si基
板からなるヒーターボードに形成した加熱用のヒータに
より、インクを急激に熱することにより吐出させ、記録
を行う、いわゆるバブルジェット方式が知られている。
【0003】図5は、従来のバブルジェット方式の記録
ヘッドの要部の構成を示す分解斜視図である。図5にお
いて符号1はヒーターボード、2は配線基板である。こ
の配線基板2は、ワイヤーボンディング部3を介してヒ
ーターボード1に電気的に接続されるとともにカードエ
ッジコネクター部2Aを有する。このカードエッジコネ
クター部2Aは、図5には不図示の記録装置本体と配線
基板2とを電気的に接続するための結合部である。
【0004】ヒーターボード1および配線基板2は、接
着剤等によりベースプレート4に固定されている。この
ベースプレート4は、記録装置本体に対する記録ヘッド
の位置決め板の役目も兼ねており、Al(アルミニウ
ム)等の金属材料を用いるのが一般的である。5はイン
クタンクであり、ベースプレート4に固定されると共に
ノズルおよび液室と連通している。
【0005】図6は、加熱用ヒータと駆動回路が同一基
板上に作り込まれた記録ヘッドのヒーターボード近傍の
構成を示す模式的な断面図である。図6においてヒータ
ーボード1はSi基板層1Aと素子形成層1Bよりな
る。また、6はインク液室形成部材、7はインク、8は
インク付与を受けるための被記録材である。記録は、不
図示の加熱用ヒータによって吐出されるインク滴7Aに
よって行われる。このような加熱用ヒータと駆動回路が
同一基板上に作り込まれた記録ヘッドは、ノズル数の増
加に伴う記録装置本体から記録ヘッドへの電気的接続本
数を減らすことができることから、増加傾向にある。こ
こで、駆動回路は通常の半導体プロセスで作られるた
め、一般にヒーターボードの基板層1AはGND電位と
なっている。
【0006】図7は、上述のような記録ヘッドを装着す
ることのできるインクジェット記録装置の一例を示す概
略斜視図である。図7において、13は記録ヘッド12
を保持するキャリッジであり、駆動モータ14の駆動力
を伝達する駆動ベルト15の一部と連結し、互いに平行
に配設された2本のガイドシャフト16Aおよび16B
に対し摺動可能とすることにより、記録ヘッド12は記
録紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。ここで記録
ヘッド12はキャリッジ13に装着されると、フレキシ
ブルケーブル11を介して記録装置本体に電気的に接続
される。
【0007】ところで、図5に示した記録ヘッドは上述
したように電気配線(回路)を持つため、特にユーザー
により交換可能なタイプの記録ヘッドにおいては、静電
気(ESD)による破壊が問題となる。
【0008】そこで、なるべく記録ヘッドを絶縁性の樹
脂等で覆う対策が考えられるが、図5に示した記録ヘッ
ドのように記録装置本体との電気的接続部2Aや位置決
め板であるベースプレート4は露出していることが好ま
しい。この記録ヘッドを例えば図7の記録装置に装着し
た場合には、電気的接続部は記録装置本体との接続のた
めユーザーが直接触れられない状態となるが、ベースプ
レート4は露出した状態である。この記録ヘッドを、静
電気に帯電したユーザーが交換しようとした場合には、
“ベースプレート4→(接着剤)→ヒーターボード1→
ワイヤーボンディング部3→配線基板2→フレキシブル
ケーブル1→本体GND(アース)”の経路で放電が行
われる危険性が高い。
【0009】特に、図6に示したようなヒーターボード
1の基板層1AがGNDに接続している記録ヘッドにお
いては、上述の経路で放電が行われる危険性がさらに高
い。この場合には、ヒーターボード1内の配線の溶断や
半導体プロセスで作り込まれた素子が破壊される可能性
が高い。このため、ヒーターボード1内の配線を太くし
過電流が流れても溶断しないようにする等、静電に対す
るヒーターボード1の実力を上げる対策が考えられる
が、そのような対策を講じた記録ヘッドではヒーターボ
ード1の大型化によるコストアップの問題が生じる。
【0010】さらに、図7に示した記録ヘッド12の回
りに金属部材を設け、ベースプレート4ではなく金属部
材に放電させるような構成も考えられるが、これも部品
点数が増えコストアップを招いてしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、静電
気の放電により、配線が溶断し、素子が破壊されること
の少ない構造を有する記録ヘッドおよび該記録ヘッドを
用いた記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、インクを吐出させるための
エネルギー変換体が設けられた基板と、前記エネルギー
変換体を駆動するために前記基板と記録装置とを電気的
に接続するための配線を備える中継基板と、該中継基板
および前記基板が固定された導電性の支持部材とを備え
た記録ヘッドであって、静電気を前記支持部材から記録
装置に放電するための放電経路として、前記基板と電気
的に接続される前記中継基板の前記配線を含み、かつ、
前記基板を介さない放電経路を有することを特徴とす
る。また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の記
録ヘッドにおいて、前記中継基板の前記放電経路に含ま
れる配線は、記録装置のGNDに接続されるものである
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項1に
記載の記録ヘッドにおいて、前記放電経路を形成するた
めに、前記配線の一部と前記支持部材とが電気的に接続
されていることを特徴とする。また、請求項4記載の記
録ヘッドは、請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、前
記配線の一部に接続されて露出した配線パターン露出部
が前記中継基板に設けられ、前記放電経路を形成するた
めに、前記配線パターン露出部と前記支持部材とが近接
していることを特徴とする。また、請求項5記載の発明
は、請求項4記載の記録ヘッドにおいて、前記中継基板
の前記配線パターン露出部が設けられた側の面が前記支
持部材に接合されていることを特徴とする。また、請求
項6記載の発明は、請求項4または5に記載の記録ヘッ
ドにおいて、前記配線パターン露出部が前記支持部材と
非接触で近接していることを特徴とする。また、請求項
7記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかの項に記
載の記録ヘッドにおいて、前記支持部材の角または先端
と前記中継基板の前記配線パターン露出部とが近接して
いることを特徴とする。
【0014】また、請求項8記載の発明は、請求項5記
載の記録ヘッドにおいて、前記中継基板と前記支持部材
とが接着剤を介して接合されていることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載の記録ヘッ
ドにおいて、前記接着剤が導電性を有することを特徴と
する。
【0015】また、請求項10記載の発明は、請求項1
記載の記録ヘッドにおいて、前記支持部材が金属板であ
ることを特徴とする。また、請求項11記載の発明は、
請求項1記載の記録ヘッドにおいて、前記基板内に前記
エネルギー変換体の駆動回路を備えたことを特徴とす
る。また、請求項12記載の発明は、請求項1記載の記
録ヘッドにおいて、前記エネルギー変換体が前記インク
を膜沸騰させる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
有することを特徴とする。
【0016】さらに、請求項13記載の発明は、記録装
置であって、請求項1ないし12のいずれかの項に記載
の記録ヘッドを含むことを特徴とする。
【0017】ここで、請求項14記載の発明は、請求項
13記載の記録装置において、前記記録ヘッドは、着脱
自在に配設されていてもよい。
【0018】
【作用】本発明においては、記録ヘッドの支持部材と配
線基板上のGND配線とが接続されており、この接続経
路がヒーターボード内の配線等の抵抗値よりも低抵抗で
あるので、この記録ヘッドまたは記録装置を、静電気に
帯電したユーザーが使用した場合でも、その静電気は上
記低抵抗の接続経路を流れ、放電される。従って、ヒー
ターボード内の配線等に過電流が流れるのを防止でき、
対静電気特性が向上する。
【0019】また、本発明においては、記録ヘッドの支
持部材と配線基板上のGND配線パターン露出部とが近
接しており、この経路の放電抵抗がヒーターボード内の
配線等の抵抗値よりも低いので、この記録ヘッドまたは
記録装置を、静電気に帯電したユーザーが使用した場合
でも、その静電気は上記低抵抗の接続経路を流れ、放電
される。従って、上記発明と同様に、ヒーターボード内
の配線等に過電流が流れるのを防止でき、対静電気特性
が向上する。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0021】(実施例1)図1は、本発明の記録ヘッド
の第1の実施例の要部を示すもので、(a)は、記録ヘ
ッドの模式的断面図であり、配線基板2のベースプレー
ト4への固定をベースプレート4より突出させたカシメ
ピン9(エンボス)をカシメることで行っている。図1
(b)は、前記カシメ部を配線基板2の配線パターン方
向から視た概略上面図である。従来の配線基板2の配線
は、ヒーターボード1とのワイヤーボンディング部3お
よび本体との電気的接続部2A以外はソルダーレジスト
で覆っていたが、本実施例では、ヒーターボード1から
記録装置へ電気的接続を取り出すための中継基板として
の配線基板2のGND配線10の一部を露出(図1
(b)において斜線部で示す)させ、その露出部分(配
線パターン露出部)でカシメピン9をカシメている。こ
れにより、配線基板2上のGND配線と支持部材として
のベースプレート4を電気的に接続することができる。
【0022】本実施例のベースプレートを構成する材料
としては、SUS,Al等の金属が望ましいが、これら
と同様の機能を果たすものであれば、絶縁体の一部を導
電化したものでもよい。
【0023】図2は、図1の(a)および(b)に示し
た構成を、電気回路に置き換えて示した回路図である。
図2において、R1はヒーターボード1とベースプレー
ト4を固定する接着剤の抵抗、R2はヒーターボード1
のGND配線の抵抗、R3はワイヤーボンディング部3
のGND配線の抵抗、R4は配線基板2のGND配線の
抵抗、R5は本体フレキシブルケーブルのGND配線の
抵抗である。また、本実施例では、ベースプレート4と
配線基板2が電気的に接続されているので、R1・R2
・R3がショートとされた回路が形成されている。
【0024】本実施例に係る記録ヘッドを例えば図7に
示したインクジェット記録装置に着脱自在に搭載した状
態で、静電気に帯電したユーザーが交換しようとした場
合、放電経路としては図2に示す(1)と(2)の二つ
の経路が考えられる。これら二つの経路を比較してみる
と、(2)の方が抵抗値が低いので、ほとんど(2)の
経路を通って静電気が放電されることになる。すなわ
ち、“ベースプレート4→配線基板2(R4)→フレキ
シブルケーブル11(R5)→本体GND(アース)”
の経路でほとんどの放電が行われるため、ヒーターボー
ド1内を過電流が流れず、これにより記録ヘッドが破壊
されることがない。本発明者らは、記録装置に記録ヘッ
ドが装着された状態でベースプレート4に下記の条件で
静電気を印加し、その実力を調べた。
【0025】・放電抵抗=400Ω ・放電容量=200pF ・印加電圧=5〜25kV ・印加条件=各印加電圧で、正負(±)各5回ずつ印加
する。
【0026】その結果、従来の記録ヘッドにおいては1
5〜20kVにて記録ヘッドの破壊が発生していたが、
本実施例においては30kVでも記録ヘッドが破壊する
ことはなかった。
【0027】本実施例によれば、配線基板2をベースプ
レート4にカシメて固定する構成を有するので、装置の
大型化やコストアップ等の弊害を招くことなく記録ヘッ
ドの対静電気特性を向上させることができる。
【0028】(実施例2)図3は、本発明の記録ヘッド
の第2の実施例を示す図である。本実施例はベースプレ
ート4と配線基板2上のGND配線が直接接触していな
い場合の例であり、図3(a)はベースプレート4と配
線基板2が結合する前の状態を示す分解斜視図であり、
図3(b)は接着剤によりベースプレート4と配線基板
2が結合後の状態を示す斜視図である。
【0029】本実施例では、配線基板2は両面配線基板
であり、ベースプレート4との結合面に装置本体との電
気的接合部(コンタクトパッド)2Aを有し、該コンタ
クト部に対応してベースプレート4に切り欠き部が設け
られている。また配線基板2は、GND配線のパターン
露出部2Bおよび2Cを有している。そしてベースプレ
ート4と配線基板2が結合した状態において、(b)に
示すように2Bはベースプレート4と対向してパターン
が露出した状態であり、2Cはベースプレート4の切り
欠き部にまたがりパターンが露出した状態となってい
る。すなわち配線基板上のGND配線露出部とベースプ
レート4が非常に近接した状態となっている。
【0030】図4は、図3の(a)および(b)に示し
た構成を、電気回路に置き換えて示した回路図である。
本実施例では、ベースプレート4と配線基板2のGND
パターン露出部が非常に近接しているので、R1・R2
・R3と並列にベースプレート4から配線基板2への放
電抵抗R6が接続された回路が形成されている。
【0031】本実施例に係る記録ヘッドを図7に示す記
録装置に搭載した状態で、静電気に帯電したユーザーが
交換しようとした場合、実施例1と同様に放電経路とし
ては図4に示す(1)と(2)の二つの経路が考えられ
るが、放電経路が(1)しかない従来の記録ヘッドに比
べ、放電経路(2)を流れる電流分だけヒーターボード
1内を通過する電流が減少するので、静電気による記録
ヘッド破壊に対するマージンをアップさせることができ
る。
【0032】本実施例では、ベースプレート4から配線
基板2への放電抵抗R6を小さくするため、前述したよ
うにベースプレート4の切り欠き部にまたがりGNDパ
ターンが露出した部分2Cを設けている。これは、放電
が平らな面よりも角や先端等の尖った部分で発生しやす
いからである。
【0033】(実施例3)本実施例の特徴は、上記実施
例2において、ベースプレート4と配線基板2を結合す
るための接着剤として、導電性の接着剤を用いる点にあ
る。このような導電性の接着材を用いれば、図4に示し
た放電抵抗R6はほぼ0となり、実施例1と同等の効果
を得ることができる。
【0034】(実施例4)本実施例の特徴は、上記実施
例3において接着剤に代えて、ベースプレート4と配線
基板2の電気的接続手段として、ワイヤーボンディング
を用いる点にある。すなわち、ヒータボード1と配線基
板2のワイヤーボンディングを行う時にベースプレート
4と配線基板2もワイヤーボンディングにより接続して
もよい。
【0035】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0036】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0037】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0038】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0039】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0040】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0041】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0042】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0043】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ベースプレートと配線基板のGND配線を接続し、また
は、ベースプレートと配線基板のGND配線露出部を近
接させることにより、装置の大型化やコストアップ等の
弊害を招くことなく記録ヘッドの対静電気特性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドの第1の実施例の要部を示
すもので、(a)は、記録ヘッドの模式的断面図であ
り、(b)は、(a)に示したカシメ部を配線基板の配
線パターン方向から視た概略上面図である。
【図2】図1の(a)および(b)に示した構成を、電
気回路に置き換えて示した回路図である。
【図3】本発明の記録ヘッドの第2の実施例を示すもの
で、(a)はベースプレートと配線基板が結合する前の
状態を示す分解斜視図であり、(b)は接着剤によりベ
ースプレートと配線基板が結合後の状態を示す斜視図で
ある。
【図4】図3の(a)および(b)に示した構成を、電
気回路に置き換えて示した回路図である。
【図5】従来のバブルジェット方式の記録ヘッドの要部
の構成を示す分解斜視図である。
【図6】加熱用ヒータと駆動回路が同一基板上に作り込
まれた記録ヘッドのヒーターボード近傍の構成を示す模
式的な断面図である。
【図7】記録ヘッドを装着することのできるインクジェ
ット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ヒータボード(エネルギー変換体を有する基板) 2A Si基板層 2B 素子形成層 2 配線基板(中継基板) 2A,2B,2C 配線基板のGND配線パターン露出
部 3 ワイヤーボンディング部 4 ベースプレート(支持部材) 5 インクタンク 6 インク液室形成部材 7 インク 7A インク滴 8 被記録材 9 カシメピン 10 配線基板のGND配線パターン 11 フレキシブルケーブル 12 記録ヘッド 13 キャリッジ 14 駆動モータ 15 駆動ベルト 16A,16B ガイドシャフト

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出させるためのエネルギー変
    換体が設けられた基板と、前記エネルギー変換体を駆動
    するために前記基板と記録装置とを電気的に接続するた
    めの配線を備える中継基板と、該中継基板および前記基
    板が固定された導電性の支持部材とを備えた記録ヘッド
    であって、 静電気を前記支持部材から記録装置に放電するための放
    電経路として、前記基板と電気的に接続される前記中継
    基板の前記配線を含み、かつ、前記基板を介さない放電
    経路を有することを特徴とする記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記放電経路に含まれる前記中継基板の
    前記配線は、記録装置のGNDに接続されるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記放電経路を形成するために、前記配
    線の一部と前記支持部材とが電気的に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記配線の一部に接続されて露出した配
    線パターン露出部が前記中継基板に設けられ、 前記放電経路を形成するために、前記配線パターン露出
    部と前記支持部材とが近接していることを特徴とする請
    求項1に記載の記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記中継基板の前記配線パターン露出部
    が設けられた側の面が前記支持部材に接合されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記配線パターン露出部が前記支持部材
    と非接触で近接していることを特徴とする請求項4また
    は5に記載の記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記支持部材の角または先端と前記中継
    基板の前記配線パターン露出部とが近接していることを
    特徴とする請求項4ないし6のいずれかの項に記載の記
    録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記中継基板と前記支持部材とが接着剤
    を介して接合されていることを特徴とする請求項5に記
    載の記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記接着剤が導電性を有することを特徴
    とする請求項8に記載の記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記支持部材が金属板であることを特
    徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記基板内に前記エネルギー変換体の
    駆動回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の記
    録ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記エネルギー変換体が前記インクを
    膜沸騰させる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有
    することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかの項に
    記載の記録ヘッドを含むことを特徴とする記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録ヘッドが着脱自在に配設され
    ていることを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
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