JP3266760B2 - 光ファイバ巻取り機とその巻取り方法 - Google Patents

光ファイバ巻取り機とその巻取り方法

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JP3266760B2
JP3266760B2 JP14907095A JP14907095A JP3266760B2 JP 3266760 B2 JP3266760 B2 JP 3266760B2 JP 14907095 A JP14907095 A JP 14907095A JP 14907095 A JP14907095 A JP 14907095A JP 3266760 B2 JP3266760 B2 JP 3266760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ巻取り機と
その巻取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】巻取りボビンに所定量の巻き取りが完了
すると、新規のボビンに交換するために光ファイバが切
断されるが、この切断の際に光ファイバが引っ張られて
大きな張力が生じることがあり、このため、その光ファ
イバが既に巻かれている光ファイバの積層体中に沈み込
んで積層ファイバの外面を傷つける場合がある。
【0003】そこで、従来では、光ファイバを切断する
前に予めダミーローラと呼ばれる逃げ部に光ファイバの
ラインを乗り換えさせるようにしている。このダミーロ
ーラと巻取りボビンとを含めた巻取り機の巻取り速度の
制御は、その上流側に設けたダンサロールの上下動を検
出し、この検出値に基づいて巻取り機の駆動モータをフ
ィードバック制御することによって行われていたが、こ
の方法では巻取りボビンからダミーローラに光ファイバ
が乗り上げる際の径の急激な変化による光ファイバの移
動速度の変化に即応できず、このため大きな張力が発生
して上記切断時と同様に光ファイバを傷つけてしまう欠
点がある。
【0004】そこで、ボビンからダミーローラへ光ファ
イバが乗り上げる指令に応答して、当該巻取りボビンの
巻き上がり径とダミーローラの胴径の比に対応して巻取
り回転数を低下させるよう制御する方法があり、これに
よれば、光ファイバの移動速度の急激な増加を抑制して
張力の急増を防止し、光ファイバの外面を傷つけること
がないとされている(特開平4−159973号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載の制御方法では、巻取りボビンの巻き上がり径とダミ
ーローラの胴径の比に対応して巻取り回転数を低下させ
ているので、巻取り量が変更したような場合や、巻取り
ボビンが巻き上がっていない途中の状態でボビンの切替
えを行う場合には、当初設定したボビンの巻取り径と異
なるために巻取り回転数の変動が生じ、張力が急変する
ことになる。
【0006】また、従来のようにダミーローラの胴径に
対応して巻取り回転数を低下させるように巻取り制御指
令を出力しても、巻取りボビンやこれを回転駆動する駆
動手段等のイナーシア(慣性)によりボビンの実速度が
瞬時には指令値通りの回転速度にはならないため、いず
れにしても、かかる回転速度差によって光ファイバに大
きな張力が発生しうる。
【0007】更に、光ファイバをダミーローラ(むだ巻
き部)に乗り上げる手段では、ダミーローラと巻取りボ
ビンの境目において巻きが悪くなってボビン回転中に光
ファイバが巻き崩れることがある。このため、その巻き
崩れた光ファイバが絡み合ったり既に巻かれている光フ
ァイバを叩いたりして、傷の発生や伝送特性の低下など
製品の品質を著しく低下させることがある。
【0008】本発明は、このような実情に鑑み、ダミー
ローラを設けることなく、巻取りボビンに既に巻かれて
いる光ファイバの損傷を有効に防止できる光ファイバ巻
取り機とその巻取り方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明方
法は、光ファイバを巻取りボビンの胴長方向にトラバー
スさせながら積層状に巻き取るようにした光ファイバの
巻取り方法において、前記巻取りボビンに対する所望の
巻取り量が得られた後でかつ前記光ファイバを切断する
前に、当該光ファイバのトラバース速度を増大させるこ
とにより、その増加前に比べて一巻き一巻きが胴長方向
に離れて巻き付くように同光ファイバを巻き取ることを
特徴とする(請求項1)。
【0010】この場合、後述の理由により、巻取りボビ
ンに対する所望の巻取り量が得られた後で光ファイバの
トラバース範囲を巻取りボビンの胴部の一部に限定して
保護層を形成しておき、この保護層を形成している部分
において前記光ファイバのトラバース速度を増大させて
同光ファイバを巻き取るようにすることが好ましい(請
求項2)。
【0011】また、本発明装置は、光ファイバの巻取り
ボビンを巻取り方向に回転させる回転駆動手段と、前記
光ファイバを前記巻取りボビンの胴長方向にトラバース
させるトラバース手段と、前記巻取りボビンに対する前
記光ファイバの巻取り量を検出する検出センサと、所望
の巻取り量が得られた後で前記光ファイバのラインを切
断する切断手段と、を備えた光ファイバ巻取り機におい
て、前記検出センサが前記巻取りボビンに対する所望の
巻取り量に達したことを検出した信号に基づいて、前記
切断手段を作動する前に、前記所望の巻取り量に達する
前に比べて一巻き一巻きが胴長方向に離れて巻き付くよ
うに前記トラバース手段による光ファイバのトラバース
速度を増大させる制御手段を設けたものである(請求項
3)。
【0012】この場合、上記制御手段は、トラバース手
段による光ファイバのトラバース範囲を巻取りボビンの
胴部の一部に限定する機能を備えており、この限定され
たトラバース範囲において当該トラバース手段による光
ファイバのトラバース速度を増大させるものを採用でき
る(請求項4)。
【0013】
【作用】本発明では、巻取りボビン4に対する所望の巻
取り量が得られた後でかつ光ファイバ1を切断する前
に、その所望の巻取り量が得られる前に比べて一巻き一
巻きが胴長方向に離れて巻き付くように光ファイバ1の
トラバース速度が増大されるので、光ファイバ1が既に
巻かれている積層体31の径方向に対して傾斜した状態
で螺旋状に巻き取られることになる。
【0014】このため、図2(c)に示すように、光フ
ァイバ1を切断して同ファイバ1に張力Fが作用して
も、その張力Fは最外周に巻かれている胴長方向に並ぶ
複数本のファイバ層32によって受け持たれ、これによ
って当該光ファイバ1が積層体31の径内部に沈み込む
のが防止される。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明方法を採用した光ファイバ巻取り機
を示している。同図において、光ファイバ1の製造ライ
ンには、光ファイバ1を引き取って下流へ送り出す引取
り機3と、これから繰り出される光ファイバ1を一定方
向に回転する巻取りボビン4に巻き取る巻取り機5とが
設けられている。
【0016】引取り機3は、引取りモータ6によって駆
動されるキャプスタン7と、このキャプスタン7の外周
面に接当して循環する環状ベルト8を備え、この環状ベ
ルト8とキャプスタン7の間で光ファイバ1を挟んで当
該キャプスタン7を駆動することにより、光ファイバ1
を一定の速度で引き取るようにしている。引取りモータ
6には、その回転数を検出する手段6Aが設けらてい
る。この回転数検出手段6Aは後述する巻取り速度制御
手段21に接続されていて、この回転数検出手段6Aに
よる回転数に基づいて光ファイバ1の移動速度が計測さ
れる。なお、回転数検出手段6Aはタコメータやパルス
ジェネレータ等を用いることができる。
【0017】また、光ファイバ1の移動速度は、一定方
向へ流れる光ファイバ1の近傍に設けた速度センサや、
後述のガイドローラ16の回転数を検出する検出器など
によっても測定できるが、上記のように引取り機3の回
転数から光ファイバ1の速度を検出するようにするのが
好ましい。その理由は、引取り機3が光ファイバ1の速
度を決定する駆動機構で、しかも光ファイバ1のすべり
が発生しないように特に考慮されている構造であること
から、最も正確な光ファイバ1の速度を知ることができ
るからである。
【0018】本実施例の光ファイバ巻取り機5は、光フ
ァイバ1の巻取りボビン4と、このボビン4を同軸心状
に支持する駆動軸9と、この駆動軸9を回転させる回転
モータ(回転駆動手段)10と、この駆動軸9を軸方向
に往復移動自在に支持するスライダ11と、このスライ
ダ11を軸方向に往復動させるトラバースモータ12
と、を有する。
【0019】図1に示すように、巻取りボビン4は、開
放筒状の胴部13の両端にフランジ部12を固着してな
り、胴部13を駆動軸9の軸方向に挿通することで同軸
9に挿脱自在に取り付けられている。従って、一つの巻
取りボビン4に対する光ファイバ1の巻取りが完了する
と、そのボビン4は駆動軸9外へ抜かれ、別の新規のボ
ビン4が駆動軸9に挿通されることになる。
【0020】駆動軸9はトラバースモータ12によって
往復動されるスライダ11に支持されているので、巻取
りボビン4の胴部13に光ファイバ1が胴長方向に振り
分けながら偏りなく積層状に巻き取られることになる。
しかして、このスライダ11及びこれを駆動するトラバ
ースモータ12とから、光ファイバ1を巻取りボビン4
の胴長方向にトラバースさせるトラバース手段15が構
成されている。
【0021】なお、このトラバース手段15としては、
巻取り機5のすぐ上流側に設けたガイドローラ16を巻
取りボビン4の胴長方向に移動させることによって構成
することもできるが、これによると光ファイバ1のライ
ン自体が左右に往復移動されて過大な張力が発生するお
それがあるので、本実施例のように巻取りボビン4自体
をその胴長方向に移動させることが好ましい。
【0022】引取り機3と巻取り機5の間には、前後一
対の滑車17が並設されており、この滑車17間にダン
サロール18が上下動自在に設けられている。このダン
サロール18は上下揺動自在なガイドアーム19の先端
部に枢支されており、このガイドアーム19の基端部に
は、当該アーム19の傾き角度を検出するセンサよりな
るダンサ位置検出器20が設けられている。
【0023】このダンサ位置検出器20は、巻取りボビ
ン4の巻き太りに伴う光ファイバ1速度の変化に対応し
て巻取り機5の回転数をフィードバック制御する巻取り
速度制御手段21に接続され、この巻取り速度制御手段
21は回転モータ10のアンプ22に接続されている。
すなわち、巻取りボビン4の巻取り径が太くなって巻取
り時における光ファイバ1の移動速度が徐々に速くなる
と、光ファイバ1より受ける張力の増加によってダンサ
ロール18が上昇し、この上昇がダンサ位置検出器20
によって検出される。
【0024】そこで、ダンサ位置検出器20での検出値
に基づいて巻取り速度制御手段21が回転モータ10の
回転数を落とすようそのアンプ22に指令を発し、これ
により、引取り機3における光ファイバ1の移動速度に
対応して巻取り機5の回転数が常に適正な値に設定され
ることになる。なお、滑車17を通過した光ファイバ1
は駆動軸10のすぐ上流に設けた前記ガイドローラ16
にガイドされ、その後、巻取りボビン4に巻き取られ
る。
【0025】本実施例の光ファイバ巻取り機5は、更
に、巻取りボビン4に対する光ファイバ1の巻取り量を
検出する検出センサ23と、所望の巻取り量が得られた
後で光ファイバ1のラインを切断する切断手段24と、
検出センサ23からの検出信号に基づいて、切断手段2
4を作動する前に前記トラバース手段15による光ファ
イバのトラバース速度を増大させるトラバース速度制御
手段25と、を備えている。
【0026】このトラバース速度制御手段25は、通常
速度設定部26と、増速度設定部27と、速度制御部2
8とを内部に備えており、この速度制御部28は切替え
スイッチ29を介して通常速度設定部26か増速度設定
部27のいずれか一方に接続され、切替えスイッチ29
は前記検出センサ23に接続されている。また、速度制
御部28は、前記巻取り速度制御手段21とトラバース
モータ12のアンプ30とに接続されており、通常速度
設定部26か増速度設定部27のいずれか一方から入力
された光ファイバ1のトラバース速度を当該アンプ30
に出力する。
【0027】通常速度設定部26は、前記スライダ11
の移動速度、すなわち光ファイバ1のトラバース速度
を、光ファイバ1がボビン4に一回巻き付けられる間に
当該ボビン4が光ファイバ1のほぼ直径分だけ胴長方向
へ移動する速度に設定するものである。従って、かかる
通常速度設定部26の設定速度V1 で巻取りボビン4を
トラバースすると、図2(a)に示すように、一巻き一
巻きがほぼ密接するように光ファイバ1が巻き取られる
ことになる。
【0028】他方、増速度設定部27は、光ファイバ1
のトラバース速度を、光ファイバ1がボビン4に一回巻
き付けられる間に当該ボビン4が光ファイバ1の直径分
の数倍から数十倍だけ胴長方向に移動する速度に設定す
るものである。従って、かかる増速度設定部27におけ
る設定速度V2 で巻取りボビン4をトラバースすると、
図2(b)に示すように、光ファイバ1の一巻き一巻き
が胴長方向に離れて螺旋状に巻きつき、既に巻き取り済
みの光ファイバ1よりなる積層体31に対して傾斜した
方向に当該光ファイバ1が巻き取られることになる。
【0029】この増速度設定部27への切替えは、前記
した検出センサ23と切替えスイッチ29とによって行
われる。すなわち、通常速度設定部26と増速度設定部
27は切替えスイッチ29を介して速度制御部28に対
して並列に接続され、この切替えスイッチ29は常時は
通常速度設定部26側につながっており、検出センサ2
3からの信号が発せられると増速度設定部27側につな
がるようになっている。
【0030】なお、前記巻取り速度制御手段21とトラ
バース速度制御手段25は、実際には同じCPU内部に
組み込むことができ、この場合、トラバース速度制御手
段25を設けるか否かはプログラム上の操作だけで対応
できる。また、検出センサ23としては、前記ガイドロ
ーラ16や引取りモータ6等の回転数から光ファイバ1
の搬送長さを計測する計測器や、ボビン4に対する巻き
取り径を実測する光センサやリミットスイッチ等を採用
しうる。
【0031】前記切断手段24は、ガイドローラ16と
巻取りボビン4との間に設けたカッターよりなり、前記
速度制御部28に接続されている。しかして、当該速度
制御部28は、光ファイバ1のトラバース速度を増速さ
せた後しばらくしてから切断手段24を作動させるよ
う、内部に遅延回路ないしタイマーを備えている。次
に、上記光ファイバ巻取り機5による光ファイバ1の巻
取り方法とその作用について説明する。
【0032】先ず、光ファイバ1を巻取りボビン4に普
通に巻き取っている間は、切替えスイッチ29が通常速
度設定部27側に接地しており、同部27によって設定
されたトラバース速度V1 によって光ファイバ1がトラ
バースされる。このため、光ファイバ1は図2(a)に
示すように互いに密接するように積層状に巻き付けられ
ていく。
【0033】その後、満巻きになったことを検出センサ
23が検出すると、トラバース速度制御手段25の切替
えスイッチ29が増速度設定部27に切り替わり、同部
27によって設定されたトラバース速度V2 によって光
ファイバ1がトラバースされる。すると、かかるトラバ
ース速度V2 では、ボビン4が一回転する間に当該ボビ
ン4が光ファイバ1の直径分の数倍から数十倍だけ胴長
方向に移動するので、図2(b)に示すように、光ファ
イバ1は既に巻かれている積層体31に対して傾斜した
状態で螺旋状に巻き取られることになる。
【0034】この場合、トラバース速度を増速せずにV
1 のままで光ファイバ1を切断したとすると、図3に示
すように、その切断の際に生じる張力Fがファイバ積層
体31の径内方向にもろに作用して光ファイバ1のライ
ンが当該積層体31の中に沈み込み、既に巻かれている
光ファイバ1を損傷することがあり、酷い場合には光フ
ァイバ1同士が絡み合ってボビン4一本分がすべて駄目
になることがある。
【0035】この点、本実施例では、光ファイバ1が既
に巻かれている積層体31に対して傾斜した状態で巻き
取られるので、かかる状態で光ファイバ1を切断して同
ファイバ1に張力Fが作用しても、図2(c)に示すよ
うに、その張力Fは最外周にに巻かれている胴長方向に
並ぶ複数本のファイバ層32によって受け持たれること
になり、これによって当該光ファイバ1が積層体31の
径内部に沈み込むのが防止される。
【0036】そして、切断手段24によって光ファイバ
1のラインが切断されたあと、光ファイバ1はタンデム
に並設されている隣りの巻取りボビン4に乗り移ること
になる。このように、本実施例によれば、切断時に光フ
ァイバ1の張力が増大してもボビン4上の積層体31に
沈み込むのが防止できるので、従来のダミーローラを設
けなくても光ファイバ1の損傷を防止できる。
【0037】また、ダミーローラが不要となることによ
り、次の問題点を解消できる。 (1) ダミーローラへの乗り上げ時に生じる張力の増
大により、光ファイバ1がボビン4の積層体31に沈み
込んで同ファイバ1を傷つけることがない。 (2) ダミーローラとボビン4の境目で巻きが悪くな
り、巻き崩れ、絡み、叩きによって光ファイバ1が損傷
するのを無くすことができる。 (3) ダミーローラを設けなくてもよいので、機械構
造が簡単になり、設備コストやメンテナンスコストを低
減できる。 (4) 光ファイバ1がダミーローラへ乗り上げる時の
速度制御も不要となるので、この点でも設備コスト及び
メンテナンスコストを低減でき、ボビン4の切替えの成
功率が向上して生産効率を高められる。 (5) ダミーローラに巻かれた光ファイバ1はスクラ
ップになるが、これが無くなることにより生産効率が向
上する。
【0038】図4は、本発明の他の実施例を示してい
る。この場合、上記実施例の巻取り機5と異なるところ
は、トラバース速度制御手段25がトラバース手段15
による光ファイバ1のトラバース範囲を巻取りボビン4
の胴部13の一部に限定する機能を備えており、この限
定されたトラバース範囲において当該トラバース手段1
5による光ファイバ1のトラバース速度を増大させる点
にある。
【0039】すなわち、本例では、図4(a)に示すよ
うに、巻取りボビン4に対する所望の巻取り量が得られ
た後に、光ファイバ1のトラバース範囲を巻取りボビン
4の胴部13の一部に限定することにより、数層の光フ
ァイバ1よりなる保護層33を形成しておき、その後、
図4(b)に示すようにこの保護層33を形成している
部分において光ファイバ1のトラバース速度を増大させ
て巻き取るようにしている。
【0040】このため、切断時の張力によって傷つくの
は上記保護層33を形成する光ファイバ1に限られるこ
とになるので、増速トラバースを行ってもなお光ファイ
バ1が傷ついたとしても、当該保護層33だけを巻き戻
すだけで済むという利点がある。なお、上記実施例は例
示的なものであって限定的なものではない。すなわち、
本発明の範囲は前記した特許請求の範囲によって示さ
れ、その請求項の意味に入るすべての変形例は本願発明
に含まれるものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダミーローラを設けることなく、巻取りボビン4に既に
巻かれている光ファイバ1の損傷を有効に防止できるの
で、当該巻取り機5の設備コストやメンテナンスコスト
を低減でき、光ファイバ1の生産効率を向上できる(請
求項1及び3)。
【0042】また、トラバース範囲を限定して形成した
保護層33においてトラバース速度を増速する場合に
は、光ファイバ1が傷ついても保護層33だけを巻き戻
すだけで済むので、光ファイバ1の生産効率をより向上
できる(請求項2及び4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバ巻取り機の制御構成図である。
【図2】(a)は通常巻き取り時における巻取りボビン
の側面図、(b)は増速後における同側面図、(c)は
その拡大図である。
【図3】光ファイバの沈み込み現象を示す巻取りボビン
の側面図である。
【図4】(a)は通常巻き取り時における巻取りボビン
の側面図、(b)は増速後における同側面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 4 巻取りボビン 5 巻取り機 10 回転駆動手段(回転モータ) 13 胴部 15 トラバース手段 23 検出センサ 24 切断手段 25 トラバース速度制御手段 31 積層体 33 保護層
フロントページの続き (72)発明者 肥留間 繁男 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (56)参考文献 特開 平2−249865(JP,A) 特開 平6−316373(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 54/02 B65H 54/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ(1)を巻取りボビン(4)
    の胴長方向にトラバースさせながら積層状に巻き取るよ
    うにした光ファイバの巻取り方法において、 前記巻取りボビン(4)に対する所望の巻取り量が得ら
    れた後でかつ前記光ファイバ(1)を切断する前に、当
    該光ファイバ(1)のトラバース速度を増大させること
    により、その増加前に比べて一巻き一巻きが胴長方向に
    離れて巻き付くように同光ファイバ(1)を巻き取るこ
    とを特徴とする光ファイバの巻取り方法。
  2. 【請求項2】 巻取りボビン(4)に対する所望の巻取
    り量が得られた後で光ファイバ(1)のトラバース範囲
    を巻取りボビン(4)の胴部(13)の一部に限定して
    保護層(33)を形成しておき、この保護層(33)を
    形成している部分において前記光ファイバ(1)のトラ
    バース速度を増大させて同光ファイバ(1)を巻き取る
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの巻取り
    方法。
  3. 【請求項3】 光ファイバ(1)の巻取りボビン(4)
    を巻取り方向に回転させる回転駆動手段(10)と、前
    記光ファイバ(1)を前記巻取りボビン(4)の胴長方
    向にトラバースさせるトラバース手段(15)と、前記
    巻取りボビン(4)に対する前記光ファイバ(1)の巻
    取り量を検出する検出センサ(23)と、所望の巻取り
    量が得られた後で前記光ファイバ(1)のラインを切断
    する切断手段(24)と、を備えた光ファイバ巻取り機
    において、 前記検出センサ(23)が前記巻取りボビン(4)に対
    する所望の巻取り量に達したことを検出した信号に基づ
    いて、前記切断手段(24)を作動する前に、前記所望
    の巻取り量に達する前に比べて一巻き一巻きが胴長方向
    に離れて巻き付くように前記トラバース手段(15)に
    よる光ファイバ(1)のトラバース速度を増大させる制
    御手段(25)を設けたことを特徴とする光ファイバ巻
    取り機。
  4. 【請求項4】 制御手段(25)は、トラバース手段
    (15)による光ファイバ(1)のトラバース範囲を巻
    取りボビン(4)の胴部(13)の一部に限定する機能
    を備えており、この限定されたトラバース範囲において
    当該トラバース手段(15)による光ファイバ(1)の
    トラバース速度を増大させることを特徴とする請求項3
    に記載の光ファイバ巻取り機。
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