JP3265337B2 - 保護継電器および試験器ならびに試験システム - Google Patents

保護継電器および試験器ならびに試験システム

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JP3265337B2 JP14744592A JP14744592A JP3265337B2 JP 3265337 B2 JP3265337 B2 JP 3265337B2 JP 14744592 A JP14744592 A JP 14744592A JP 14744592 A JP14744592 A JP 14744592A JP 3265337 B2 JP3265337 B2 JP 3265337B2
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治 福井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護継電器の動作時間
や動作電流値などの試験を行うための保護継電器、試験
器およびそれらから構成される試験システムに関する。
【0002】
【従来の技術】保護継電器の試験は、試験器から試験の
ための電圧、電流などの電気量を保護継電器の入力端子
に印加し、保護継電器の接点出力を検出用端子から取り
込んで、保護継電器の動作時間、動作電流値を計測し、
保護継電器が正常であるか否かを評価するようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この試験においては、
計測された動作時間や動作電流値を規格値と比較して評
価することになるが、この規格値には、JIS規格やメ
ーカ毎の規格などもあって試験者がマニュアルなどを参
照しながら評価を行っており、煩わしいものであった。
さらに、試験の手順、例えば、最初に試験条件3.0A
で動作値試験を行い、次に、試験条件3.5Aで動作値
試験を行うといった、一連の試験項目および試験条件と
いった試験手順も試験者がマニュアルなどを参照しなが
ら進めており、手間のかかるものであった。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、試験者が、マニュアルなどを参照することな
く、効率的に試験を行えるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0006】すなわち、本発明は、動作時間や動作値の
規格値を保護継電器に格納し、あるいは、試験手順を保
護継電器または試験器の一方に格納しており、試験器で
は、前記規格値あるいは試験手順に従って試験を行うよ
うにしている。
【0007】
【作用】上記構成によれば、規格値や試験手順が保護継
電器あるいは試験器に格納されているので、試験者は、
規格値や試験手順をマニュアルなどで参照することな
く、試験を進めることが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施例につい
て、詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例のブロック図で
ある。
【0010】この実施例の保護継電器の試験システム
は、保護継電器1と、試験器2とから構成されており、
図2に示されるように、試験器2を保護継電器1が設置
されている受変電盤3の前面に配置して試験器2を保護
継電器1に接続する。この実施例では、試験器2と保護
継電器1との間の通信用および保護継電器1からの出力
が試験器2に与えられる出力用のラインは、ケーブル5
で接続され、試験器1から保護継電器1に試験用の電気
量を与える入力用のラインは、ケーブル6で接続されて
いる。
【0011】保護継電器1は、試験器2からの試験用の
電気量、この実施例では、交流信号が入力される入力部
7と、試験器2との間で情報を送受信する送受信部8
と、入力に応じて動作する出力部9と、各部を制御する
CPU10と、整定値が設定される整定部11と、動作
時間や動作値の規格値が格納された記憶部12とから構
成されている。
【0012】試験器2は、各部を制御する制御部13
と、保護継電器1に供給する試験用の交流信号を発生す
る交流信号発生部14と、保護継電器1との間で情報の
送受信を行う送受信部15と、保護継電器1の出力に基
づいて動作時間や動作値などを計測する計測部16と、
試験手順が格納された記憶部17とから構成されてい
る。
【0013】この実施例では、試験の際に、試験者が規
格値や試験手順を知るために、マニュアルなどを参照し
ながら試験を進める必要がないようにするために、次の
ように構成している。
【0014】すなわち、この実施例では、保護継電器1
の記憶部12には、動作時間や動作値の規格値が格納さ
れており、試験器2は、これら規格値を通信によって保
護継電器1から受け取り、記憶部17には、試験条件や
試験手順が格納され、制御部13に信号を送り、試験を
進めるとともに、計測された動作時間や動作値の評価を
行うようにしている。
【0015】試験器2の記憶部17には、図3に示され
るように、試験の手順、例えば、最初に試験条件3.0
Aで動作値試験(限時)を行い、次に、試験用条件3.
5Aで動作値試験(限時)を行うといった、一連の試験
項目および試験条件を含む試験手順が格納される。保護
継電器1の記憶部12には、図4(A)〜(C)に示さ
れるように、限時電流の下限および上限の規格値(10
%)、瞬時電流の下限および上限の規格値(20%)あ
るいは限時動作時間(300%,700%)の規格値な
どが格納されている。これらの図3および図4に示され
るように、各試験および各規格値には、保護継電器1か
ら試験器2に送信する際のコマンド、例えば、動作値試
験(限時)はIG、限時電流の下限の規格値はITLな
どが割り当てられおり、このコマンドに引き続いて規格
値などが送信されるようになっている。
【0016】この実施例では、例えば、図5に示される
ようにして順次試験が進められる。すなわち、試験器2
は、保護継電器1に対して、最初の行うべき整定値、規
格値のデータを送信することを要求し、保護継電器1
は、これに応答して記憶部12から設定値および規格値
などのデータを読み出して試験器2に送信する。試験器
2は、この試験条件に従って試験の準備を行い、記憶部
17から試験手順および試験条件を読み出し、試験を開
始する。
【0017】例えば、動作時間試験(限時)の場合に
は、図6のフローチャートに示されるようにして試験が
行われる。
【0018】すなわち、試験器2は、保護継電器1の記
憶部12から読み出されて送信されてきた整定値、例え
ば、10秒、5Aを読み込み(ステップ1)、さらに、
保護継電器1の記憶部12から読み出されて送信されて
きた規格値、例えば、±10%を読み込む(ステップ
2)。次に、試験電流値、例えば、5Aの300%であ
る15Aを計算し(ステップ3)、さらに、規格値およ
び整定値から判定値、例えば、9〜11秒を計算し(ス
テップ4)、試験電流を流し(ステップ5)、タイマを
スタートさせる(ステップ6)。そして、保護継電器1
から出力があったか否かを判断し(ステップ7)、出力
があったと判断したときには、タイマを停止し(ステッ
プ8)、計測時間が判定値9〜11秒内であるか否かを
判断して合格、不合格を評価する(ステップ9)。
【0019】このようして動作時間試験を完了する。
【0020】再び、図5を参照して、保護継電器1が動
作して試験が完了すると、試験器2は、保護継電器1に
対して、次の設定値および規格値などデータを送信する
ことを要求し、保護継電器は、これに応答して記憶部1
2から次の設定値および規格値などを読み出して試験器
2に送信する。試験器2は、この試験条件に従って次の
試験の準備を行い、記憶部17から試験手順および試験
条件を読み出し、試験を開始する。
【0021】以下、同様にして順次試験を進めるもので
ある。
【0022】このように、保護継電器1に予め格納され
ている設定値および規格値を、試験器2に送信して試験
を進め、各試験の評価を行うので、従来例のように、試
験者が、マニュアルなどを参照することなく、効率的に
試験を進めることが可能となる。
【0023】本発明の他の実施例として、図7に示され
るように、試験手順を保護継電器1側に格納しておき、
最初に試験手順を読み込み、試験器2がこの試験手順に
従って試験を進めるようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、動作時間
や動作値の規格値を保護継電器に格納し、あるいは、試
験手順を試験器または保護継電器の一方に格納してお
り、試験器では、前記規格値あるいは試験手順に従って
試験を行うようにしているので、試験者は、規格値や試
験手順をマニュアルなどで参照することなく、試験を進
めることが可能となり、効率的に試験が行えることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】試験器と保護継電器との接続状態を示す図であ
る。
【図3】試験手順の一例を示す図である。
【図4】規格値の一例を示す図である。
【図5】試験の際の保護継電器および試験器の動作を順
次的に示す図である。
【図6】動作説明の供するフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例の試験の際の保護継電器お
よび試験器の動作を順次的に示す図である。
【符号の説明】
1 保護継電器 2 試験器 11 整定部 12 記憶部 16 計測部
フロントページの続き (72)発明者 藤枝 俊盛 埼玉県入間市大字中神字南狭山918−1 株式会社ムサシ電機計器製作所内 (72)発明者 福井 治 埼玉県入間市大字中神字南狭山918−1 株式会社ムサシ電機計器製作所内 (56)参考文献 特開 平1−264524(JP,A) 特開 平2−241318(JP,A) 特開 昭61−46112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/05 G01R 31/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護継電器と、この保護継電器に接続さ
    れて試験用の電気量を供給するとともに、前記保護継電
    器の出力が与えられる試験器とを備える保護継電器の試
    験システムにおいて、 前記保護継電器、動作時間や動作値の規格値が格納さ
    れた第1の記憶部を有し、前記保護継電器または前記試験器の一方は、複数の試験
    項目および各試験項目に対応する試験条件を含む試験手
    順が格納された第2の記憶部を有し、 前記試験器は、前記試験手順に従う前記保護継電器の試
    験での該保護継電器の出力により計測された動作時間や
    動作値を、保護継電器から送出される前記規格値に基
    づいて評価するものであることを特徴とする保護継電器
    の試験システム。
  2. 【請求項2】 試験用の電気量を供給する試験器が接続
    される保護継電器であって、動作時間や動作値の規格値が格納された第1の記憶部
    と、 複数の試験項目および各試験項目に対応する試験条件を
    含む試験手順が格納された第2の記憶部を有する ことを
    特徴とする保護継電器。
  3. 【請求項3】 保護継電器に接続されて試験用の電気量
    を供給するとともに、前記保護継電器の出力に基づいて
    計測された動作時間や動作値を、前記保護継電器に配置
    される記憶部から送出される規格値に基づいて評価する
    試験器であって、複数の試験項目および各試験項目を含む試験手順が格納
    された記憶部を有することを特徴とする試験器。
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JP5091270B2 (ja) * 2010-04-05 2012-12-05 中部電力株式会社 継電器の検査方法
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JP7000485B2 (ja) * 2020-03-19 2022-02-10 一般財団法人中部電気保安協会 継電器試験装置アタッチメント
KR102689374B1 (ko) * 2020-11-30 2024-07-29 포항공과대학교 산학협력단 디지털 보호 계전기들의 동적 성능 비교평가 방법

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