JP3265223B2 - 木質様部材の製法 - Google Patents

木質様部材の製法

Info

Publication number
JP3265223B2
JP3265223B2 JP09940897A JP9940897A JP3265223B2 JP 3265223 B2 JP3265223 B2 JP 3265223B2 JP 09940897 A JP09940897 A JP 09940897A JP 9940897 A JP9940897 A JP 9940897A JP 3265223 B2 JP3265223 B2 JP 3265223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
cellulose
weight
wood
hydroxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09940897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10286866A (ja
Inventor
正行 上手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP09940897A priority Critical patent/JP3265223B2/ja
Publication of JPH10286866A publication Critical patent/JPH10286866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3265223B2 publication Critical patent/JP3265223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0013Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor using fillers dispersed in the moulding material, e.g. metal particles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば住宅の回り
縁、幅木、雨樋などの建築材料、車輌の内装部材などに
用いられる木質様部材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成樹脂成形物に、天然木材に近
い特性を付与することによって、木材の代替材料とする
種々の試みがなされている。その方法の一つとして、合
成樹脂に木材粉末などのセルロース系粉粒を配合して成
形品とする方法が挙げられる。このような木材代替材料
は、住宅の内装材、家具材料、構造材料などとして用い
られる。
【0003】しかしながら上記方法では、セルロース系
粉粒が溶融樹脂中で樹脂との馴染みが悪く凝集しやすい
ため樹脂内での分散が不均一となり、成形体の強度や外
観の低下を招くことがある。さらに、セルロース系粉粒
が成形機内面に引っかかり、いわゆる「ビルトアップ」
の原因となったり、成形機内面に傷をつけたりするとい
う問題点があった。また、セルロース系粉粒は加熱によ
って酸性ガスを発生するため、成形機が徐々に腐食しそ
の寿命を短縮するという問題点があった。さらに、セル
ロース系粉粒から発生する酸性ガスが上記樹脂の劣化反
応を促進して成形体が変色してしまうことがあった。
【0004】これらの問題点を解決する方法としては、
発生する酸性ガスを尿素系樹脂で中和処理して無害化す
る方法が開示されている(特開昭55−116752号
公報、特開昭61−2505号公報)。しかしながら、
この方法は、尿素系樹脂に由来する臭気が製品に残存す
るため特に住宅用内装材の製造には不向きであった。ま
た、白色無機顔料等をボールミルを用いて木粉表面を被
覆することにより、酸性ガスの発生を抑制する方法が開
示されている(特開平5−177610号公報)が、こ
の方法では、酸性ガスの発生を抑えることができるもの
の、その程度が十分ではない不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の課題
は、セルロース系粉粒の添加による上述の不都合を解消
し、セルロース系粉粒からの酸性ガスの発生を抑え、成
形性の低下を防止し、かつ優れた木質感を有する木質様
部材を製造することができる製法を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、含水率10
重量%以下、粒径50〜200μmのセルロース系粉粒
100重量部に対し、単味または合量で水酸化アルミニ
ウムおよび/または水酸化マグネシウムの粉末0.5〜
20重量部を配合して攪拌、混合して、セルロース系粉
粒の粒子の表面に水酸化アルミニウムおよび/または水
酸化マグネシウムの粉末をまんべんなく付着させて、セ
ルロース系粉粒を水酸化アルミニウムおよび/または水
酸化マグネシウムの粉末で被覆処理し、得られた被覆処
理セルロース系粉粒とポリエチレン系樹脂を混合し、次
いで押出成形して、押出ダイスから押し出された半溶融
状態の成形品の表面に、表面に深さ10〜50μmの凹
凸が形成されたエンボスロールを押し当て、成形品の表
面に微細な凹凸模様を形成して木質様部材を形成する木
質様部材の製法によって解決できる。 また、上記課題
は、含水率10重量%以下、粒径50〜200μmのセ
ルロース系粉粒100重量部に対し、単味または合量で
水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム
の粉末0.5〜20重量部を配合して攪拌、混合して、
セルロース系粉粒の粒子の表面に水酸化アルミニウムお
よび/または水酸化マグネシウムの粉末をまんべんなく
付着させて、セルロース系粉粒を水酸化アルミニウムお
よび/または水酸化マグネシウムの粉末で被覆処理し、
得られた被覆処理セルロース系粉粒とポリエチレン系樹
脂を混合し、次いで成形金型として成形品の少なくとも
表面となる部分に対応する成形金型表面に、深さ10〜
50μmの微細な凹凸が形成されたものを用いて射出成
形して、成形品の表面に微細な凹凸模様を形成して木質
様部材を成形することを特徴とする木質様部材の製法に
よって解決できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明において用いられるセルロース系粉粒とは、木
材、バカス、稲わら、パルプなどを機械的に粗粉砕し、
これをさらに磨砕処理して得られた粒状のものであっ
て、その粒径が好ましくは50〜200μm程度である
ものを指称し、なかでも栂、松、ラワン、ヒノキなどの
木材から得られたものが好適である。粒径が200μm
を越えると成形時に成形機内でつまりを生じやすくな
り、50μm未満となると木質感が乏しくなる。また、
このセルロース系粉粒は、その含水率が10重量%以
下、好ましくは2重量%以下とすることが成形時におけ
る発泡を防止できて好ましい。
【0008】セルロース系粉粒は、まず、水酸化アルミ
ニウムおよび/または水酸化マグネシウムによって被覆
処理される。これら水酸化アルミニウムおよび水酸化マ
グネシウムとしては、少なくとも平均粒径がセルロース
系粉粒の平均粒径より小さいものが用いられ、特に、平
均粒径が0.1〜30μmのものを用いるのが好まし
い。この平均粒径が0.1μm未満であると取り扱いが
困難となり、30μmを越えると成形時にセルロース系
粉粒からの酸性ガス放出を抑える効果が不足する。上記
水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムとして
は、汎用のものを用いてよい。またこれらは単独で用い
られても、2種が併用されてもよい。なお、本明細書に
おいて、平均粒径とは、当該粉粒体の累積重量%分布の
50重量%通過径を指すものとする。
【0009】この被覆処理は、セルロース系粉粒と水酸
化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムと
を、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの高速
混合装置やボールミル、シェイカー、ライカイ機などに
投入し、温度25〜80℃、0.5〜2時間撹拌、混合
する方法などによって行われる。上記水酸化アルミニウ
ムおよび/または水酸化マグネシウムの使用量は、セル
ロース系粉粒100重量部に対し単味または合量で0.
5〜20重量部とするのが好ましい。この使用量が0.
5重量部未満ではセルロース系粉粒の被覆処理が十分に
行われず、20重量部を越えると成形品の成形性が低下
する。
【0010】この処理により、セルロース系粉粒の粒子
の表面に水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグ
ネシウムの粉末が付着し、その表面がまんべんなく被覆
された状態となる。そして、このセルロース系粉粒表面
に形成された水酸化アルミニウムおよび/または水酸化
マグネシウムの薄膜によって、酸性ガスの放散が完全に
防止される。
【0011】この被覆処理されたセルロース系粉粒は、
ついでポリエチレン系樹脂と混合される。ここで用いら
れるポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合
体、またはエチレンを主体とし、少量(全体の20mo
l%以下)の他の単量体とランダム重合、ブロック重
合、あるいはグラフト重合させた共重合体を用いて良
い。エチレンと共重合させる単量体としては、反応性2
重結合を有するものであれば良く、プロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、3−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4、
4−ジメチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンの
他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル類、ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等
のビニルエーテル類、メチルアクリレート、エチルアク
リレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、フェニルメタクリレート
等のメタクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルス
チレンなどの芳香族ビニル類、塩化ビニリデン、フッ化
ビニル等のハロゲン化ビニル類、N−シクロヘキシルマ
レイミド等のN−置換マレイミド類、ブタジエン、1,
5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デ
カジエンなどのジエン類、アリルトリアルキルシラン類
も使用できる。また、これらの単量体は1種類だけでな
く2種類以上使用してよい。また、このポリエチレン系
樹脂としては、高密度、中密度、低密度のいずれのタイ
プのものをも使用可能である。
【0012】上記被覆処理されたセルロース系粉粒とポ
リエチレン系樹脂との混合は、スーパーミキサー、ヘン
シェルミキサー、バンバリーミキサーなどによって行わ
れる。セルロース系粉粒の添加量は、ポリエチレン系樹
脂100重量部に対して、被覆処理セルロース系粉粒5
〜80重量部とするのが好ましい。この添加量は、5重
量部未満であると木質感を得ることができず、80重量
部を越えると成形が困難となる。
【0013】この際、上記各配合物に加えて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、難燃剤、充填剤、
並びに帯電防止剤のごとき添加剤を使用目的に応じて添
加してもよい。上記酸化防止剤としては、2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス−[メ
チレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタ
デシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系
酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネ
ート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート
などのチオ系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスフ
ァイトなどのリン系酸化防止剤を用いてよい。このほ
か、ヒドラジン系酸化防止剤、重金属不活性化剤等が使
用できる。
【0014】紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ
ベンゾフェノンを用いてよい。光安定剤としては、ビス
−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセ
バケート)などのヒンダードアミン系光安定剤を用いて
よい。
【0015】また、顔料としては、酸化鉄等の茶色顔料
や、カーボンなどの黒色顔料、酸化チタンなどの白色顔
料などを用いてよい。また、難燃剤としては、例えば、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機難
燃剤、ポリブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモ
ビスフェノールAなどの有機難燃剤が使用できるが、燃
焼時の有害ガスの発生を防止する観点から、無機難燃剤
が好ましい。また、充填剤としては、例えば、チタン酸
バリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、硫酸
マグネシウムウィスカー、ボロン系ウィスカー、炭素繊
維、ガラス繊維等の繊維状物、あるいは炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、マイカ、モンモリナイトなどを
用いてよい。
【0016】上述の添加剤の使用量は、特に限定される
ものではなく、通常の使用量の範囲内で適宜選択され
る。ただし、セルロース系粉粒を被覆する水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウムは、樹脂等に添加するとこ
れを難燃化する作用を示すものであるので、難燃剤使用
量をその分減量することができる。これらの添加剤は、
上記セルロース系粉粒とポリエチレン系樹脂との混合の
際にこれらに添加してもよいし、混合の前に予めセルロ
ース系粉粒またはポリエチレン系樹脂に添加しておいて
もよい。
【0017】ついで、この混合物は、押出成形または射
出成形されて、目的とする木質様部材が製造される。押
出成形には、単軸押出機、2軸押出機などの通常の押出
成形機が用いられる。押出条件は、ダイス温度が200
〜250℃程度とされ、押出ダイスは、T−ダイ、丸ダ
イあるいは異型ダイ、中空異型ダイなどが用いられる。
押出成形品の形状は、限定されず、板状、パイプ状、中
空角筒状など任意であってよい。
【0018】押出成形を採用する場合には、ダイスから
押し出された半溶融状態の成形品にエンボスロールを押
し当て、エンボスロール表面に設けられた微細な凹凸模
様を成形品表面に転写することもできる。具体的には、
例えば、ダイスから押し出されたシート状で、温度12
0〜180℃程度の半溶融状の成形品を2本のロールで
挟み込み、冷却する際にその一方のロールにエンボスロ
ールに用いる方法などが採用される。エンボスロールに
は金属ロールまたはシリコーンゴムなどのゴムロールが
用いられる。エンボスロールの表面の凹凸は、成形品で
ある木質様部材の木質感を高めるためのものであるた
め、その深さは10〜50μmで十分であり、凹凸の配
列、配置も必ずしも規則的である必要はない。
【0019】射出成形を採用する場合には、通常の射出
成形機、例えば、インラインスクリュ式射出成形機など
が使用される。成形金型には、二枚型、三枚型、スタッ
ク型などのものが、またランナー方式にはホットランナ
ーなどが用いられる。成形条件は、金型温度30〜80
℃、樹脂温度200〜300℃、射出時間5〜25秒、
射出圧力600〜1400kg/cm2とされるが、成
形品の寸法、形状によっては、これ以外の条件としても
よい。また、成形金型内での樹脂圧力を射出工程では低
くし、保圧工程において高くする低圧成形法によって内
部応力の小さい成形品を得ることもできる。
【0020】また、成形金型として、成形品の少なくと
も表面となる部分に対応する成形金型表面に微細な凹凸
を設けた金型を用い、これにより成形品である木質様部
材の表面に微細な凹凸模様を形成し、木質感を一層高め
ることが可能である。この成形金型の凹凸も、成形品の
木質感を高めるためのものであるので、その凹凸の深さ
は10〜50μmとされ、その配列、配置も不規則のも
のであってもよい。
【0021】このような木質様部材の製法にあっては、
セルロース系粉粒の表面がまんべんなく水酸化アルミニ
ウムおよび/または水酸化マグネシウムで被覆されるの
で、成形時に加熱されても、その内部から酸性ガスが外
部に放散されることがなく、ポリエチレン系樹脂の劣化
分解反応による製品の変色や、成形機内面の腐食を防止
できる。
【0022】さらに、セルロース系粉粒が被覆処理され
ることにより、セルロース系粉粒はポリエチレン系樹脂
に均一に分散し、凝集することがなく、セルロース系粉
粒の配合による成形機内での詰まりが防止でき、しかも
得られる木質様部材の強度や外観が向上する。また、押
出成形時にエンボスロールを押し当てることあるいは射
出成形時に微細な凹凸を形成した成形金型を用いること
によって、木質様部材に天然木材と同様の自然な質感が
得られ、一層木質感が高められる。
【0023】また、難燃化作用のある水酸化アルミニウ
ムおよび/または水酸化マグネシウムを用いることによ
って、製品に高い難燃性を持たせることができる。ま
た、熱安定性が高く、溶融時粘度が低いポリエチレン系
樹脂を用いるので、上記混合物が、熱安定性、溶融時に
おける流動性に優れ、成形加工性が良好なものとなる。
従って、押出成形、射出成形によって複雑な形状のもの
を容易に製造することができる。
【0024】また、耐寒性、耐油性に富むポリエチレン
系樹脂を用いるので、これらの特性に優れた製品を得る
ことができる。また比重が小さいポリエチレン系樹脂を
用いるので、製品を軽量なものとすることができる。さ
らに、ハロゲンを含まないポリエチレン系樹脂を用いる
ことによって、燃焼時にハロゲン化物ガスなどの有害ガ
スを発することがなく、火災時における安全性が高く、
かつ焼却処理時にダイオキシン類化合物生成の原因とな
ることがなく、環境保全の観点からも好都合な製品を得
ることができる。また、不快な臭気を発する物質を含ま
ないので、住宅の内装材としても使用可能な製品を得る
ことができる。
【0025】上記製法によって得られた木質様部材は、
例えば住宅の回り縁、幅木、外装材、床材、壁材、ドア
枠、窓枠、家具等の化粧板、車両の内装部材などに好適
に用いられる。
【0026】以下、具体例を示す。 (セルロース系粉粒の被覆処理)表1に示した配合量の
セルロース系粉粒と水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウムとを、スーパーミキサーに投入し、温度40〜8
0℃で約1時間混合し、被覆処理を行い、7種の配合物
を製造した(試料No.1〜7)。また同時に、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウムによる被覆処理を施さ
ないセルロース系粉粒を用意した(試料No.8)。セル
ロース系粉粒としては、建材用木材を乾燥し、粉砕し、
さらに磨砕処理した含水量3.0重量%、平均粒径10
0μmのものを使用した。
【0027】
【表1】
【0028】(セルロース系粉粒とポリエチレン系樹脂
との混合)これら8種のセルロース系粉粒を、ポリエチ
レン系樹脂(エチレン単独重合体)100重量部、着色
顔料(酸化鉄)0.2重量部に対して20重量部配合
し、スーパーミキサーで10分間攪拌し、混合して混合
物とした。
【0029】(押出成形)この混合物を下記仕様の2軸
押出機に供給し、下記成形条件で成形し、平板状の成形
体を得た(試料No.A〜H)。なお、冷却ロールの2番
ロールにシリコーンゴム製のエンボスロールを用い、成
形体表面に微細な凹凸を形成した。
【0030】得られた成形体について、その表面状態を
評価し、滑らかで自然な木質感があるものを○とし、不
自然なざらつきがあり、肌荒れ状態のものを×とした。
また、成形性については、成形加工時に押出機内で詰ま
りが生じたものを×とし、そうでないものを○で評価し
た。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2の結果から、木質感に富んだ優れた木
質様部材を押出成形法によって良好に安定して生産でき
ることがわかる。
【0033】(射出成形)上記混合物を下記の成形条件
で成形し、箱状の成形品を得た(試料No.イ〜チ)。成
形金型として、そのキャビティ面に深さ約10μmのエ
ンボスを設けたものを使用した。 成形条件 シリンダノズル温度:220℃ 金型温度:50℃ 樹脂温度:220℃ 射出時間:15秒 成形サイクル:30秒
【0034】得られた成形体について、その表面状態を
評価し、滑らかで自然な木質感があるものを○とし、不
自然なざらつきがあり、肌荒れ状態のものを×とした。
また、成形性については、成形加工時にシリンダ内で詰
まりが生じたものを×とし、そうでないものを○と評価
した。結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表3の結果から、本発明によれば木質感に
富んだ優れた木質様部材を射出成形によって良好に安定
して生産することができたことがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製法によ
れば天然木材の自然な質感をそのまま有する木質様部材
を安定して効率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 23:00 B29K 23:00 105:16 105:16 B29L 31:10 B29L 31:10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96 B29C 45/00 B29C 59/00 B29C 59/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率10重量%以下、粒径50〜20
    0μmのセルロース系粉粒100重量部に対し、単味ま
    たは合量で水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マ
    グネシウムの粉末0.5〜20重量部を配合して攪拌、
    混合して、セルロース系粉粒の粒子の表面に水酸化アル
    ミニウムおよび/または水酸化マグネシウムの粉末をま
    んべんなく付着させて、セルロース系粉粒を水酸化アル
    ミニウムおよび/または水酸化マグネシウムの粉末で被
    覆処理し、得られた被覆処理セルロース系粉粒とポリエ
    チレン系樹脂を混合し、次いで押出成形して、押出ダイ
    スから押し出された半溶融状態の成形品の表面に、表面
    に深さ10〜50μmの凹凸が形成されたエンボスロー
    ルを押し当て、成形品の表面に微細な凹凸模様を形成し
    て木質様部材を形成することを特徴とする木質様部材の
    製法。
  2. 【請求項2】 含水率10重量%以下、粒径50〜20
    0μmのセルロース系粉粒100重量部に対し、単味ま
    たは合量で水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マ
    グネシウムの粉末0.5〜20重量部を配合して攪拌、
    混合して、セルロース系粉粒の粒子の表面に水酸化アル
    ミニウムおよび/または水酸化マグネシウムの粉末をま
    んべんなく付着させて、セルロース系粉粒を水酸化アル
    ミニウムおよび/または水酸化マグネシウムの粉末で被
    覆処理し、得られた被覆処理セルロース系粉粒とポリエ
    チレン系樹脂を混合し、次いで成形金型として成形品の
    少なくとも表面となる部分に対応する成形金型表面に、
    深さ10〜50μmの微細な凹凸が形成されたものを用
    いて射出成形して、成形品の表面に微細な凹凸模様を形
    成して木質様部材を成形することを特徴とする木質様部
    材の製法。
JP09940897A 1997-04-16 1997-04-16 木質様部材の製法 Expired - Fee Related JP3265223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09940897A JP3265223B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 木質様部材の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09940897A JP3265223B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 木質様部材の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10286866A JPH10286866A (ja) 1998-10-27
JP3265223B2 true JP3265223B2 (ja) 2002-03-11

Family

ID=14246665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09940897A Expired - Fee Related JP3265223B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 木質様部材の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3265223B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5372535B2 (ja) * 2009-01-28 2013-12-18 秀友 関川 難燃性または不燃性樹脂組成物、その製造方法及び製造用薬剤、その製造方法とその利用
JP6658488B2 (ja) * 2016-12-12 2020-03-04 トヨタ車体株式会社 内装品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10286866A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100983970B1 (ko) 친환경 및 난연성 합성목재 복합재 및 이의 제조방법
CN101143952A (zh) 阻燃抑烟型木塑复合材料
JP3265222B2 (ja) 木質様部材の製法
JP3265223B2 (ja) 木質様部材の製法
JPH11217468A (ja) 樹脂組成物の成形方法
TW201842034A (zh) 組成物、模塑製品及其應用
JP3265224B2 (ja) 木質様部材の製法
JP4226156B2 (ja) 樹脂組成物及び異形押出成形品
JPH10286868A (ja) 木質様部材の製法
JPH08295774A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10286864A (ja) 木質様部材の製法
JPH10286863A (ja) 木質様部材の製法
JPH08311301A (ja) カレンダ成形用abs系樹脂組成物
JPH048462B2 (ja)
JP3646758B2 (ja) 発泡成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10286862A (ja) 木質様部材の製法
JP2001302808A (ja) 木目模様を有するポリオレフィン系樹脂成形品の製造方法
US5605960A (en) Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol)
JPH08239535A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法
JPS59143614A (ja) 木粉混入ポリプロピレン板の製造法
US5753752A (en) Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol)
EP0792916A1 (en) Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol)
JPH08302129A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH11158294A (ja) 成形体の製造方法
JPH08337701A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011120

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091228

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091228

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131228

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees