JP3264564B2 - 崩壊性中子 - Google Patents

崩壊性中子

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JP3264564B2 JP24482193A JP24482193A JP3264564B2 JP 3264564 B2 JP3264564 B2 JP 3264564B2 JP 24482193 A JP24482193 A JP 24482193A JP 24482193 A JP24482193 A JP 24482193A JP 3264564 B2 JP3264564 B2 JP 3264564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧鋳造に用いると好
適な崩壊性中子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の崩壊性中子としては、特
開昭64−22449号公報に示されるものが知られて
いる。これは、砂から成る中子基体の表面にジルコン等
の耐火物粒子から成る中間層を形成し、この第1層の表
面にリン片状雲母から成る表面層を形成したものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、表面層内の
リン片状雲母間に大きな隙間が形成されるので、上記し
た崩壊性中子を高圧鋳造に用いると、溶湯が前記隙間に
侵入し易くなる。又、リン片状雲母の比熱が低いので、
高圧鋳造時に表面層は溶湯の熱を吸収し難くなり、溶湯
の粘度が小さいままとなる。その結果、雲母間の隙間に
溶湯が侵入し易くなる。以上より、高圧鋳造にて製造し
た製品にリン片状雲母が残る危険性がある。
【0004】故に、本発明は、鋳造時に溶湯が侵入し難
い崩壊性中子を提供することを、その技術的課題とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために本発明において講じた技術的手段は、砂から成
る中子基体と、前記中子基体の表面に形成された耐火物
粒子から成る中間層と、前記中間層の表面に形成された
平均粒径1.3μm以下のアルミナの耐火物粒子から成
る表面層とからなり、前記表面層の厚さは50μm〜1
50μmであることを特徴とする崩壊性中子にしたこと
である。好ましくは、前記中間層の厚さは100μm〜
200μmにしたことである。
【0006】ここで、前記耐火物微粒子の平均粒径が
1.3μmよりも大きいと、鋳造時に溶湯が表面層に侵
入し易くなる。又、表面層の膜厚が50μmよりも小さ
いと、鋳造時に表面層に侵入した微量の溶湯が中間層ま
で達する危険性がある。一方、表面層の厚さが150μ
mよりも大きいと、中間層の表面にコーティングした表
面層を加熱乾燥させる際に表面層にヒビ割れが発生する
危険性がある。
【0007】
【作用】上記技術的手段によれば、耐火物から成る中間
層の表面に平均粒径1.3μm以下の耐火物微粒子から
成る表面層を形成したので、前記耐火物微粒子間の隙間
が小さくなり、鋳造時に溶湯が表面層内に侵入するのを
抑制できる。又、耐火物微粒子は従来技術で用いられる
リン片状雲母よりも比熱が大きいので、鋳造時に溶湯が
表面層に接触すると、表面層がその溶湯から大量の熱を
吸収する。その結果、溶湯の粘度が大きくなり、耐火物
微粒子間の隙間に侵入し難くなる。以上より、鋳造によ
り製造した後の製品に耐火物微粒子が残るのを抑制でき
る。
【0008】又、第2耐火物層の厚さを50μm〜15
0μmであるので、溶湯が中子基体まで侵入するのを確
実に防ぐことができる共に中間層の表面にコーティング
した表面層を加熱乾燥させる際に表面層にヒビ割れが発
生するのを防ぐことができる。
【0009】その結果、鋳造により製造した後の製品に
耐火物微粒子が残ることを確実に防ぐことができる。
た、中間層の厚さが100〜200μmで且つ表面層の
厚さが50〜150μmとする場合、高圧鋳造時にアル
ミニウム溶湯の中子基体への侵入がなく、更に、表面層
を加熱乾燥させる際に表面層にヒビが発生しない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0011】図1は実施例に係る高圧鋳造用崩壊性中子
の断面図であり、図2は図1のおけるA部の組織図であ
る。
【0012】図1及び図2に示す崩壊性中子10は、エ
ンジンのシリンダブロック,ピストン等を高圧鋳造にて
製造する際に使用される。崩壊性中子10は、中子基体
11と、中子基体11の表面に形成された中間層12
と、中間層12の表面に形成された表面層13とを有し
ている。
【0013】中子基体11は、砂,有機バインダー及び
耐火物から成る。ここで、有機バインダーにはビニール
系,セルロース系,フェノール系等の樹脂が用いられ、
耐火材にはアルミナ,ジルコン等の比熱の大きいものが
用いられる。又、中間層12は、耐火物から成り、この
中間層12の厚さは100〜200μmである。
【0014】更に、表面層13は、平均粒径1.3μm
以下のアルミナ,ジルコン等の耐火物微粒子から成り、
この表面層13の厚さは50〜100μmである。
【0015】上記の如く構成された崩壊性中子10の製
造方法について簡単に説明する。
【0016】中子基体11を中間層12のコーティング
液に浸した後、加熱乾燥させることにより中子基体11
の表面に中間層12を形成する。次に、中間層12が形
成された中子基体11を表面層13のコーティング液に
浸した後、加熱乾燥させることにより中間層12の表面
に表面層13を形成して目的の崩壊性中子10を得る。
【0017】図3は上記の如く構成された崩壊性中子1
0を用いた高圧鋳造装置20の断面図である。図3に示
す高圧鋳造装置20を用いた高圧鋳造方法について説明
する。
【0018】まず、高温のアルミニウム溶湯を高圧でゲ
ート24を介して上型21と下型22と崩壊性中子10
とにより形成された製品の形状を呈するキャビティー2
3内に注入した。次に、キャビティー23内に充填した
アルミニウム溶湯を冷却して凝固させた。上型21と下
型22を取り外した後、エアーハンマーにて製品及び崩
壊性中子10に振動を与え、崩壊性中子10を完全に崩
壊させて目的の製品を得た。
【0019】図4は表面層13内の耐火物微粒子の平均
粒径と溶湯の侵入深さとの関係を示したグラフである。
図4から明らかなように、耐火物微粒子の平均粒径が
1.3μmよりも大きい場合、高圧鋳造時にアルミニウ
ム溶湯が表面層13に侵入した。これは、粒径を大きく
するに伴い微粒子間の隙間が大きくなるためとであると
考えられる。従って、本実施例では、耐火物微粒子の平
均粒径を前述の如く1.3μm以下としている。この場
合、図4から明らかなように、高圧鋳造時にアルミニウ
ム溶湯の表面層13への侵入がなかった。
【0020】図5は平均粒径1.3μm以下の耐火物微
粒子を用いた場合の中間層及び表面層の厚さにおけるア
ルミニウム溶湯の中子基体への侵入の有無等を示したグ
ラフである。図5から明らかなように、中間層12の厚
さが100μmより小さい場合、高圧鋳造時にアルミニ
ウム溶湯が中子基体11への侵入した。又、中間層12
の厚さが250μm以下で、表面層13の厚さが50μ
mよりも小さい場合も高圧鋳造時にアルミニウム溶湯が
中子基体11への侵入した。一方、中間層12の厚さが
200μmよりも大きい場合、崩壊性中子10を製造す
る過程において中間層12を加熱乾燥させる際に中間層
12にヒビが発生した。又、表面層13の厚さが200
μmよりも大きい場合、崩壊性中子10を製造する過程
において表面層13を加熱乾燥させる際に表面層13に
ヒビが発生した。従って、本実施例では、中間層12の
厚さが100〜200μmで且つ表面層13の厚さが5
0〜150μmとしている。この場合、図5から明らか
なように、高圧鋳造時にアルミニウム溶湯の中子基体1
1への侵入がなく、更に、表面層13を加熱乾燥させる
際に表面層13にヒビが発生しなかった。
【0021】以下、具体的な実施例について説明する。
【0022】〔実施例〕ケイ砂(粒度.AFS.FN5
4)をフェノール樹脂により結合させることにより中子
基体(抗折力50kgf/cm2 )を形成した。
【0023】次に、平均粒径5μmのアルミナ100
部,粘土質1部,ビニール系樹脂2部,その他0.9
部,水22部を混合して中間層スラリーを調整し、その
粘度を500〜1500cpとした。次いで、この中間
層スラリー中に前記中子基体を2秒間浸した後、130
℃で20分間加熱乾燥して中子基体の表面に中間層を形
成した。
【0024】次に、平均粒径0.5μmのアルミナ10
0部,粘土質1部,ビニール系樹脂2部,その他1.2
部,水22部を混合して表面層スラリーを調整し、その
粘度を500〜1500cpとした。次いで、この表面
層スラリー中に前記中子基体を2秒間浸した後、130
℃で20分間加熱乾燥して中間層の表面に表面層を形成
し、目的の崩壊性中子を得た。
【0025】上記崩壊性中子を図3に示す鋳造装置20
のキャビティー23に設置し、650℃のアルミニウム
溶湯を鋳造圧700kgf/cm2 でキャビティー23内に注
入した後、キャビティー23内に充填したアルミニウム
溶湯を冷却して凝固させた。
【0026】次に、上型21と下型22を取り外した
後、エアーハンマーにて製品及び崩壊性中子に振動を与
えたところ、30秒で崩壊性中子が完全に崩壊し、製品
を得た。
【0027】ここで、この製品には崩壊性中子が残って
いなかった。
【0028】尚、本実施例では崩壊性中子を高圧鋳造用
として用いたが、本発明はこれに限定される必要は全く
なく、例えば、低圧鋳造,重力鋳造等にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以下の如く効果を有する。
【0030】鋳造時に溶湯が崩壊性中子に侵入するのが
抑制されるので、鋳造により製造した後の製品に耐火物
微粒子が残るのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る崩壊性中子の断面図である。
【図2】図1におけるA部拡大断面図である。
【図3】図1の崩壊性中子を用いた鋳造装置の要部断面
図である。
【図4】本実施例に係る崩壊性中子の表面層の平均粒径
と溶湯侵入深さとの関係を示すグラフである。
【図5】本実施例に係る崩壊性中子の中間層及び表面層
の厚さと中子基体への溶湯の侵入の有無との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 崩壊性中子 11 中子基体 12 中間層 13 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−40662(JP,A) 実開 昭63−106567(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 9/10 B22D 17/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂から成る中子基体と、前記中子基体の
    表面に形成された耐火物粒子から成る中間層と、前記中
    間層の表面に形成された平均粒径1.3μm以下のアル
    ミナの耐火物粒子から成る表面層とからなり、前記表面
    層の厚さは50μm〜150μmであることを特徴とす
    る崩壊性中子
  2. 【請求項2】 前記中間層の厚さは100μm〜200
    μmであることを特徴とする請求項1記載の崩壊性中
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