JP2651697B2 - 鋳造用砂中子に対する塗型剤皮膜形成法 - Google Patents

鋳造用砂中子に対する塗型剤皮膜形成法

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JP2651697B2 JP63092524A JP9252488A JP2651697B2 JP 2651697 B2 JP2651697 B2 JP 2651697B2 JP 63092524 A JP63092524 A JP 63092524A JP 9252488 A JP9252488 A JP 9252488A JP 2651697 B2 JP2651697 B2 JP 2651697B2
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【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、鋳造用砂中子に対する塗型剤皮膜形成法、
特に砂中子表面に、顆粒状水溶性塗型剤を水に分散させ
た塗布液を塗布して、その砂中子表面を溶湯熱から保護
し且つ該表面を平滑化するための塗型剤皮膜の形成方法
に関する。
(2) 従来の技術 従来、この種塗型剤皮膜は、常温状態の砂中子に前記
塗布液をはけ塗りする、スプレー塗布する、またはディ
ッピング法を適用するといった手段により形成されてい
る。
(3) 発明が解決しようとする課題 しかしながら前記従来法によると、砂中子の略鉛直な
部分では、その砂中子が常温状態であることに起因して
塗布液中の水分の蒸発量が少なく、従って塗布液の粘性
が塗布時の低い状態に保たれるため塗布液の流れ落ちる
量が多くなって十分な厚さを有する塗型剤皮膜を得るこ
とができず、従って砂中子表面を平滑化することが困難
となり、また同表面を溶湯熱から十分には保護し得ない
等の問題がある。
斯かる問題を解決するために、例えば塗布液の塗型剤
濃度を高くして塗布液の粘性を塗布前より高めておき、
砂中子表面から塗布液が流れ落ちにくくすることが考え
られるが、そのように塗布前から塗布液自体の粘性を高
めておくと、砂中子表面近傍の微小間隙(砂相互間の間
隙)中への塗布液の、毛細管現象による浸透が生じにく
くなって該間隙中への塗型剤の進入が不十分となり、こ
のため、塗型剤皮膜自体をある程度厚くすることはでき
ても、該皮膜を砂中子表面に強固に付着させることがで
きなくなり、該皮膜が剥離し易くなる不都合がある。
本発明は、上記のように砂中子表面に塗布液を塗布し
て塗型剤皮膜を形成する場合に特有の前記技術的課題を
一挙に解決することができる塗型剤皮膜形成法を提供す
ることを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、鋳造用砂中子表
面に、顆粒状水溶性塗型剤を水に分散させた塗布液を塗
布して、その砂中子表面を溶湯熱から保護し且つ該表面
を平滑化するための塗型剤皮膜を形成するようにした塗
型剤皮膜形成法であって、前記砂中子の表面に前記塗布
液を少なくとも二回塗布し、その塗布に際しては砂中子
の表面温度を30〜60℃に保持することを第1の特徴と
し、また鋳造用砂中子表面に、顆粒状水溶性塗型剤を水
に分散させた塗布液を塗布して塗型剤皮膜を形成するに
当り、前記砂中子はシェル中子であり、該シェル中子製
造過程における該シェル中子の残留熱によりその表面温
度が30〜60℃に達したとき、前記シェル中子に前記塗布
液を少なくとも二回塗布することを第2の特徴とする。
(2) 作用 各特徴によれば、塗型剤皮膜形成のために塗布液を砂
中子表面に塗布するに当り、特に砂中子の表面温度が30
゜以上とされることから、その表面に塗布された塗布液
中からは、時間の経過とともに水分が速やかに蒸発して
該塗布液の粘性が高くなり、この結果、砂中子表面から
流れ落ちる量が少なくなって、その砂中子表面における
塗布液の付着量が多くなる。しかも砂中子表面温度の上
限を60゜としたことで、前記蒸発が過度に早く進行し過
ぎる(即ち粘性の増加変化が早過ぎる)のを回避できる
から、塗布直後には塗布液を砂中子表面近傍の微小間隙
(砂相互間の間隙)中へ迅速に浸透させることができて
該間隙中へ塗型剤を十分に進入させ、塗型剤皮膜を砂中
子表面に強固に付着させることができるようになる。そ
の上、このような塗布作業を二回以上繰返すようにし
て、前記間隙への浸透量を十分に確保し且つ塗型剤皮膜
を十分厚く形成することができるようにしているため、
全体として砂中子表面には、それを溶湯熱から保護し且
つその表面を平滑化するに十分な厚さを有する、密着力
の強い塗型剤皮膜が形成される。
また特に第2の特徴によれば、シェル中子製造過程に
おける残留熱を利用してシェル砂中子表面に十分な厚さ
を持つ塗型剤皮膜を形成することができる。
(3) 実施例 鋳造用砂中子としては、炭酸ガス中子、コールドボッ
クス中子、シェル中子等が該当する。
また顆粒状水溶性塗型剤としては、例えば、商品名テ
ラコートG−10(Foseco社製)が用いられる。テラコー
トG−10は、35.5重量%SiO2、18.8重量%MgO、1.8重量
%Al2O3、0.4重量%Fe2O3、0.3重量%CaO、38.8重量%
C、2重量%以下水分といった組成を有し、粒度分布の
ピークが350〜250μmに存するものである。
塗布法としては、はけ塗り、スプレー塗布、ディッピ
ング等が適用され、また塗布液の粘度は塗布法により異
なり、例えばスプレー塗布の場合には、前記テラコート
G−10に対する水の重量比を1.3程度に設定するのがよ
い。
次に塗型剤皮膜形成法の一実施例について説明する。
第1図は、砂中子としてのエンジン用シリンダブロッ
クを鋳造するために用いられる組合せシェル中子1を示
し、その組合せシェル中子1は主シェル中子2と、その
両側に接着剤を介して接合された第1,第2補助シェル中
子31,32とよりなる。主シェル中子2はボア、水ジャケ
ットおよびバルク成形用に、また第1補助シェル中子31
はクラッチ側空間成形用に、さらに第2補助シェル中子
32は水ポンプ側空間成形用にそれぞれ用いられる。
組合せシェル中子1は、SiO2粒子の表面に、順次フェ
ノール樹脂層および吸湿ワックス層を形成した、粒度AF
S50〜70のシェル砂より成形されたものである。
塗型剤皮膜の形成に当たっては、先ず組合せシェル中
子1を加熱して、その表面温度Tを30℃≦T≦60℃、例
えば60℃に保持する。
重量比によって、テラコートG−10と水とを1:1.3に
混合した塗布液をスプレー塗布法を適用して組合せシェ
ル中子1に塗布し、次いで塗布液が乾燥しないうちに二
回目の塗布作業を行う。
その後、組合せシェル中子1を乾燥炉に設置して、10
0〜140℃、5分間の乾燥を行う。
第2図(b)は、前記手法により得られた塗型剤皮膜
4およびその近傍の顕微鏡写真図(20倍)を示す。この
図面は主シェル中子2の側部2aにおける断面に相当し、
白色および黒色斑点部分は塗布液の固形分に該当する。
第2図(b)より、塗型剤皮膜4は平滑な層を呈し、
その厚さは約0.3〜1mmで、また主シェル中子2の表面近
傍の微小間隙(砂相互間の間隙)に固形分(塗型剤)が
十分に進入して塗型剤皮膜の密着力の強いことが判る。
このような塗型剤皮膜4が得られる理由は、塗布液の
塗布後主シェル中子2の略鉛直な側部において水分が適
当に蒸発するので、塗布液の粘性が高くなってその流れ
落ちる量が少なくなり、これにより主砂中子表面におけ
る塗布液の付着量が増し、また塗布直後においては、主
シェル中子2表面近傍の微小間隙(砂相互間の間隙)中
へ、未だ粘性が高くなっていない塗布液を毛細管現象に
より迅速に浸透させるできるから該間隙中への固形分
(塗型剤)の進入が十分なものとなり、更にこのような
塗布作業を二回繰返すことによって、全体として塗型剤
皮膜4の厚さおよび密着力を十分に確保し得るからであ
る。
前記組合せシェル中子1を用いて鋳鉄製シリンダブロ
ックを鋳造したところ、そのシリンダブロックにはシェ
ル砂の焼付き等の不具合は生じていないことが確認され
た。
第2図(a)は、組合せシェル中子1の表面温度Tを
T<30℃、例えば20℃にて前記と同一条件で塗布作業を
行った場合の塗型剤皮膜4およびその近傍の顕微鏡写真
図(20倍)を示す。
このように組合せシェル中子1の表面温度が30℃を下
回ると、塗布液塗布後組合せシェル中子1表面における
水分の蒸発量が少ないために塗布液の流れ落ちる量が多
くなって塗型剤皮膜4の厚さが極めて薄くなる。
第2図(c)は組合せシェル中子1の表面温度Tを60
℃<T、例えば70℃にて前記と同一条件で塗布作業を行
った場合の塗型剤皮膜4およびその近傍の顕微鏡写真図
(20倍)を示す。
このように組合せシェル中子1の表面温度が60℃を上
回ると、塗布液塗布後、水分の蒸発が過度に早く進行し
過ぎる(即ち粘性の増加変化が早過ぎる)ため、シェル
中子表面近傍の微小間隙(砂相互間の間隙)中への塗布
液の、毛細管現象に基づく浸透が十分には行われず、該
間隙中へ固形分(即ち塗型剤)の進入が不十分となっ
て、塗型剤皮膜4が剥離し易くなる。
前記塗型剤皮膜4の形成は、シェル中子製造過程にお
いて、焼成後その表面温度が残留熱により30〜60℃に降
下したときに行うようにしてもよい。
このような手法を用いると、シェル中子の加熱を不要
にして省エネルギを図り、また皮膜形成作業の簡素化を
図ることができる。
C.発明の効果 以上のように各請求項の発明によれば、塗型剤皮膜形
成のために塗布液を砂中子表面に塗布するに当り、特に
砂中子の表面温度を30゜以上としたので、その表面に塗
布された塗布液中からは、時間の経過とともに水分が速
やかに蒸発して該塗布液の粘性が高くなり、これによ
り、砂中子表面から流れ落ちる量が少なくなって、その
砂中子表面における塗布液の付着量を増やすことができ
る。しかも砂中子表面温度の上限を60゜としたことで、
前記蒸発が過度に早く進行し過ぎる(即ち粘性の増加変
化が早過ぎる)のを回避できるため、塗布直後には塗布
液を砂中子表面近傍の微小間隙(砂相互間の間隙)中へ
迅速に浸透させることができて該間隙中へ塗型剤を十分
に進入させ、塗型剤皮膜を砂中子表面に強固に付着させ
ることができる。その上、このような塗布作業を二回以
上繰返すようにして、前記間隙への浸透量を十分に確保
し且つ塗型剤皮膜を十分厚く形成することができるよう
にしたので、全体として砂中子表面には、それを溶湯熱
から保護し且つその表面を平滑化するに十分な厚さを有
する、密着力の強い塗型剤皮膜を簡単に形成することが
できる。
また特に請求項2の発明によれば、前記効果に加え
て、皮膜形成に当り省エネルギを図ると共にその作業を
簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は組合せシェル中子の斜視図、第2図(a)〜
(c)は組合せシェル中子における塗型剤皮膜およびそ
の近傍の断面を示す顕微鏡写真図で、同図(a)は組合
せシェル中子の表面温度Tが30℃を下回る場合に、同図
(b)は組合せシェル中子の表面温度Tが30〜60℃の場
合に、同図(c)は組合せシェル中子の表面温度Tが60
℃を上回る場合にそれぞれ該当する。 T……組合せ砂中子の表面温度、1……砂中子としての
組合せシェル中子、2……主シェル中子、4……塗型剤
皮膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造用砂中子表面に、顆粒状水溶性塗型剤
    を水に分散させた塗布液を塗布して、その砂中子表面を
    溶湯熱から保護し且つ該表面を平滑化するための塗型剤
    皮膜を形成するようにした塗型剤皮膜形成法であって、 前記砂中子の表面に前記塗布液を少なくとも二回塗布
    し、その塗布に際しては砂中子の表面温度を30〜60℃に
    保持することを特徴とする、鋳造用砂中子に対する塗型
    剤皮膜形成法。
  2. 【請求項2】鋳造用砂中子表面に、顆粒状水溶性塗型剤
    を水に分散させた塗布液を塗布して塗型剤皮膜を形成す
    るに当り、前記砂中子はシェル中子であり、該シェル中
    子製造過程における該シェル中子の残留熱によりその表
    面温度が30〜60℃に達したとき、前記シェル中子に前記
    塗布液を少なくとも二回塗布することを特徴とする鋳造
    用砂中子に対する塗型剤皮膜形成法。
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