JPH0685995B2 - 鉄への耐摩耗性物質含浸方法 - Google Patents

鉄への耐摩耗性物質含浸方法

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JPH0685995B2
JPH0685995B2 JP2268282A JP26828290A JPH0685995B2 JP H0685995 B2 JPH0685995 B2 JP H0685995B2 JP 2268282 A JP2268282 A JP 2268282A JP 26828290 A JP26828290 A JP 26828290A JP H0685995 B2 JPH0685995 B2 JP H0685995B2
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ダニエル・リー・デルー
ジョン・ジョセフ・マベリー
デービッド・ピー・ジョーンズ
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Deere and Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/02Sand moulds or like moulds for shaped castings
    • B22C9/04Use of lost patterns
    • B22C9/046Use of patterns which are eliminated by the liquid metal in the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • B22D19/08Casting in, on, or around objects which form part of the product for building-up linings or coverings, e.g. of anti-frictional metal

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鉄製品に硬質耐摩耗性物質(hard wear-resist
ant material)から成る表面を含浸させる方法に関す
る。
鉄に硬質耐摩耗性表面を鉄に含浸させるには多様な方法
が公知である。このような方法には火炎吹付け塗装とプ
ラズマ吹付け塗装がある。しかし、これらの吹付け塗装
方法はそれぞれ塗装プロセス中および使用中の表面の剥
脱(spalling)ならびにこれらの方法の適用に伴う特に
大きな出費に関連した問題を抱えている。
炭化物粒子を型に入れ、次に溶融鉄(molteniron)を注
入するキャストインカーバイド法(Cast-In-Carbides)
も公知である。例えば、エケマー(Ekemar)等の米国特
許第4,119,459号中の考察を参照のこと。しかし、この
ような鋳物では、炭化物粒子を目的の位置に正確に維持
することが困難である。
さらに、ポリスチレンパターンと共に用いる、ある一定
のキャストオンハードサーフェイシング法(cast-on ha
rd surfacing techniques)も技術上公知である。例え
ば、ハンセン(Hansen)等の「ポリスチレンパターン鋳
物へのキャストオンフェロクロム−ベーストハードサー
フェイシングの適用(Application of Cast-on Ferroch
rome-Based Hard Surfacings to Polystyrene Patter
n)」米国内務省鉱山局研究報告8942,(1985年)中の考
察を参照のこと。
ハンセン等の上記文献で考察された方法では、結合剤と
例えば炭化タングステン粉末のような好ましい硬質物質
とから成るペーストを生成鋳物の摩耗されやすい表面に
相当するポリスチレンパターンの表面に塗布する。次
に、耐火性塗料(refractory coating)を、金属を鋳込
む前に、パターン全体に塗布する。
しかし、この方法はほぼ乾燥したペーストがフォーム表
面を充分に濡らすことができないことによって主に生ず
ると考えられる、耐摩耗性層(例えば、炭化タングステ
ン)とフォームパターンとの間に形成される結合の低い
信頼性に付随する問題を有する。この欠点のために、鉄
は鉄が凝固する前に前記層に浸透することができず、炭
化物は製品から剥脱する。
この方法はまた複雑かつ不充分であるので、大規模生産
に有効に適用されることはできない。
さらに、この方法での非水性結合剤の使用は、溶融金属
と砂との接触を阻止し、鋳物の機械加工性と表面仕上げ
とを改良するために非水性耐火性スラリーをパターンに
塗布することを必要とする。しかし、非水性耐火性スラ
リーの使用は多様な安全性の危険をもたらし、全く好ま
しくない。
従って、先行技術の問題を克服し、未然に防ぎ、または
軽減することのできる耐摩耗性物質を鉄表面に含浸させ
る方法が必要とされる。
耐摩耗性物質と鉄との間に強い結合を与える鉄表面の含
浸方法を提供することが、本発明の目的である。
さらに、水性スラリーを用いることができる方法を提供
することが、本発明の目的である。
上記その他の目的は以下の説明と特許請求の範囲から明
らかになるであろう。
本発明の1態様では、耐摩耗性物質表面層による鉄製品
の含浸方法であって、次の工程: (a)目的鉄製品の破壊可能なパターンを形成する工
程; (b)耐摩耗性物質の粉末とポリビニルアルコールの溶
液を含む結合剤とから成るペーストを前記パターンの少
なくとも一部に塗布する工程; (c)前記パターンを用いて型を製造する工程; (d)前記型に溶融鉄を注入し、それによって耐摩耗性
物質表面層を有する鉄製品を製造する工程から成る方法
を開示する。
本発明の他の態様では、耐摩耗性物質表面層を鉄製品に
含浸させる方法であって、次の工程: (a)目的鉄金属製品の破壊可能なパターンを形成する
工程; (b)パターンの表面に少なくとも1つのみぞまたは凹
みを形成する工程; (c)前記の少なくとも1つのみぞまたは凹みに水性結
合剤を導入する工程; (d)耐摩耗性物質を前記の少なくとも1つのみぞまた
は凹みに導入する工程; (e)前記パターンを用いて型を製造する工程; (f)前記型に鉄溶融物を注入して、それによって耐摩
耗性物質表面層を有する鉄製品を形成する工程 から成る方法を提供する。
本発明のさらに他の態様では、鉄製品に耐摩耗性物質表
面層を含浸させる方法であって、次の工程: (a)目的鉄製品の破壊可能なパターンを形成する工
程; (b)耐摩耗性物質と結合剤とから成る成形可能なシー
トを製造する工程; (c)成形可能なシートを目的形状とサイズに形成する
工程; (d)形成したシートをパターンの少なくとも一部に貼
布する工程; (e)パターンを用いて型を製造する工程; (f)前記型に鉄溶融物を注入して、それによって耐摩
耗性表面層を有する鉄製品を形成する工程から成る方法
を提供する。
上記の各実施態様において、パターンを用いて型を製造
する前に水性セラミックスラリーをパターンに塗布する
ことができる。
さらに、これらの方法の各々の製品も提供する。
本発明は技術上公知の如何なる種類の鉄の鋳造にも使用
可能である。しかし、鋳鉄および特に延性鋳鉄または鼠
鋳鉄が好ましい。
本発明に用いる破壊可能なパターンに関しては、パター
ン製造に適した材料を用いることができる。発泡ポリス
チレン(EPS)およびポリメチル−メタクリレート(PMM
A)の使用が好ましい。
PMMAは鋳物内の好ましくない炭素欠陥(carbondefect)
の形成または剥脱に関連した問題をこうむることが少な
いので、最も好ましい。
本発明では、耐摩耗性物質を粒度約15ミクロンから約1.
5mm以上までの粒子として用いることが好ましい。粒度
は約140〜約548ミクロン(30メッシュサイズ)であるこ
とが好ましく、約140〜約149ミクロン(100メッシュサ
イズ)であることが最も好ましい。特に、微細な粒度す
なわち200メッシュサイズ(74ミクロン)より小さい粉
末を用いると、炭素欠陥が形成されやすいので、本発明
の範囲内でこれより大きい粒度を用いることが好ましい
が、これは重要ではない。
粒子は流動しやすさ、その他の実際的な理由から一般的
に球状であるが、この形状は本発明にとって重要ではな
い。
硬質耐摩耗性物質の選択に関しては本発明は例えば炭化
タングステン、炭化クロム等またはこれらの混合物のよ
うな、技術上伝統的に用いられる硬質相のいずれも効果
的に用いることができる。用いる鉄鋳物に対して充分な
湿潤性を有する耐摩耗性物質の使用は先行技術の鋳物に
付随する剥脱の問題の軽減に有効であることが判明し
た。従って、被鋳造金属として延性鉄を用いる場合に
は、球状または角形炭化タングステンまたはWCとW2Cの
共晶混合物または例えば炭化クロムのような他の炭化物
が好ましいが、アルミナは最も好ましくない。
さらに、炭化タングステンの湿潤性は粉末の炭素含量が
化学量論量より低い(すなわちWCでは6.5重量%未満)
場合には上昇することが判明する。従って、化学量論量
未満の炭素、炭素含量約4%の球状炭化タングステン粉
末、ならびにW2CとWCとの共晶混合物(一般名「粉砕炭
化物」として市販)が、本発明に延性鉄と共に最も好ま
しく用いられる。
結合剤としてはポリビニルアルコール(PVA)の溶液が
好ましい、この理由はPVAが水に易溶であり、アルコー
ルのような引火性液体の使用を必要としないからであ
る。PVAはまた、粒子上に炭素残渣を残さずに迅速に蒸
発し、溶融金属の湿潤作用を強化し、億属を炭化物粒子
網中に容易に流入させる。結合剤はPVA濃度が好ましく
は5重量%より大きい、より好ましくは約9.5〜約10.5
重量%であるPVAと水との溶液である。
本発明の方法は、所望の鋳物の破壊可能なパターンを用
いて、鋳物の特定の場所(複数の場合も)に耐摩耗性物
質を有する鋳物を形成するのに用いられる。特定の形状
とサイズ(目的の最終鋳造製品に依存する)の破壊可能
なパターンは公知のいずれかの方法によって製造され
る。特に、破壊可能なパターンの有利な製造方法はトラ
ムバウエル(Trumbauer)の米国特許第4,093,018号と第
4,462,453号およびトラムバウエル(Trumbauer)等の米
国特許第4,691,754号に説明されている。
耐摩耗性粒子とPVA−水結合剤溶液とから成るペースト
は、粒子を結合剤溶液中に混合することによって製造さ
れる。このペーストを次に、必要に応じて付加的なPVA
−水結合剤溶液によって耐摩耗性物質を鉄表面に含浸さ
せることが望ましい、パターン表面上の個所に、例えば
はけ等によって塗布する。
硬質耐摩耗性粒子を含むペーストを破壊可能なパターン
の好ましい局部に塗布し、ペペーストを室温においてま
たは好ましくは最大60℃までの高温において数時間かけ
て完全に乾燥した後に、技術上周知であるように、セラ
ミックスラリー塗料をパターン全体に塗布して溶融金属
と砂型との接触を阻止し、目的製品の機械加工性と表面
仕上げとを改良する。
今までに、プロセスのこの段階において水性セラミック
スラリーを用いる試みは成功しなかった、この理由はそ
の上部に炭化物−結合剤層を有するフォームパターンへ
の水性スラリーの使用が水性スラリー層への結合剤の溶
出とその結果の炭化物層の剥離とを招来するからであ
る。しかし、本発明によるPVA結合剤の使用はこの問題
を効果的に解決し、上述したような若干の簡単な予防措
置を講ずるのみで、水性セラミックスラリーの使用を可
能にする。さらに、本発明の範囲内の水性スラリーの使
用は伝統的な非水性スラリーに付随する安全性の危険を
克服することにも効果的である。
セラミックスラリーをパターンに塗布するには、例えば
はけによる表面への塗布またはスラリーのエアースプレ
ーのような、幾つかの方法を用いることができる。しか
し、スラリー中にパターンを直接浸せきすることは大量
生産の環境内で最も効果的であると考えられ、本発明に
好ましくは用いられる。
結合剤の水溶液中への溶出に付随する問題が、パターン
をスラリーから迅速に取出し、パターンから過剰なスラ
リーを振り落し、直ちにパターンを熱風炉に入れ、完全
に乾燥させるために熱風炉を約50℃に数時間維持するこ
とによって、さらに軽減されることも判明した。
この時点において、パターンを用いて型を製造し、技術
上伝統的に用いられる鋳造法のいずれかによる金属の鋳
造に用いることができる。例えば、ハンセン等の前記文
献に述べられている砂型鋳造の考察を参照のこと。
金属の鋳造において、耐摩耗性物質が溶融金属と接触す
る時間を長くするとこの物質の剥脱傾向が低下すること
が判明している。耐摩耗性物質/液体金属の接触時間を
長くする1方法はプロセスに過熱した液体金属を用いる
ことである。この方法では、液体金属を液相線温度(Ii
quidus temperature)より高い温度にまで加熱する。適
当な過加熱を保証するためには、金属を液相線温度より
も約250℃〜320℃高い温度にまで加熱することが好まし
い。これは金属凝固により多くの時間をかけ、金属を炭
化物中に浸透させることを可能にし、非剥脱性複合層の
形成を可能にする。
液体金属/炭化物の接触時間を長くする他の方法は、鋳
造量の増加、従って鋳造の鋳造量/炭化物面積比(cast
ing volume/carbide area)の増加である。換言する
と、鋳造量/耐摩耗性物質面積比が鋳造中の液体金属/
耐摩耗性物質接触時間を長くするために充分であるよう
に鋳造量を選択する。この概念は第1図によってさらに
説明する。
第1図に示すように、耐摩耗性層1が剥脱する確率は鋳
物Aでは鋳物Bにおけるよりも非常に小さい、この理由
はAでは多量の金属2がより長い凝固時間を必要とする
からである。従って、薄い部分すなわちBを鋳造する場
合には、鋳物が必要な高さ以上に伸長すると(ダッシュ
線で示す)、炭化物/液体金属接触が増加し、剥脱の確
率が低下する。
本発明の他の実施態様では、硬質耐摩耗性粒子ペースト
を塗布する前に、少なくとも1つの空隙または凹みをフ
ォームパターン中に形成することができる。これらの空
隙は例えばフライス削り(milling)、孔あけ(drillin
g)等によってフォームパターンに切削することができ
る。空隙または凹みは成分または摩耗寿命要件(wear l
iferequirement)に依存して、約0.5mm〜約3.0mmの深さ
を有する。
次に、空隙または凹みに、生成する鋳物内のそれらの適
当な位置を保証するために、硬質耐摩耗性粒子を含むペ
ーストを充てんすることができる。
ペーストを空隙に導入する代り、結合剤溶液のみを最初
に空隙に導入して、それによってフォーム表面の完全な
濡れを保証することができる。次に粒状耐摩耗性物質を
空隙に注入して、沈降させ、空隙に密接に適合させるこ
とができる。過剰なPVA−水結合剤は次に適当な吸収性
物質によってふき取ることができる。望ましい場合に
は、セラミックスラリーを塗布する前に、耐摩耗性層を
例えば室温において、好ましくは昇温において、最も好
ましくは約60℃において乾燥させることができる。
次にパターンにスラリーを塗布し、上記と同様に金属を
鋳込む。
本発明のさらに他の実施態様では、耐摩耗性物質の粉末
と結合剤とから成るシートを型を用いて製造し、次に必
要な形状に分割する。
最初に、粒状耐摩耗性物質とPVA−水結合剤とを型内で
混合し、均一に展げる。過剰な結合剤は適当な吸収性物
質を用いて除去することができる。次に、結合剤シート
を不完全硬化させるために、シートを適当な条件下で乾
燥させる。好ましい実施態様では、シートを約45〜約75
分間の範囲内(60分間が最も好ましい)、例えば約60℃
〜約65℃(最も好ましくは60℃)に維持したオーブン内
のような適当な環境下で乾燥させる。これはシートを取
扱いと後の望ましい小片への切断とのために充分に強力
にする。
望ましい形状とサイズの小片にシートを切断した後に、
またはこれらのシートに第2図に示すように孔をあけた
後に、切断した小片を直接の使用または将来の使用のた
めに貯蔵を可能にするような条件下で乾燥させる。好ま
しい実施態様では、この乾燥を約60℃〜約65℃の範囲内
の温度(60℃が特に好ましい)において、約8〜24時間
の範囲内の時間(24時間が特に好ましい)実施すること
ができる。
完全に乾燥したシートは平均でない面への貼布を試みる
前に、軟化させることも好ましい。これは例えばシート
をスチームに約15〜約25秒間暴露させることによって、
実施することができる。
これらのシートが成形可能である場合には、第3図に示
すように、円筒に沿って曲げることができる。次に、成
形したシートを目的製品の鋳造を不利に妨げないような
やり方で、破壊可能なパターン材料の表面に接着または
その他の方法で貼布する。第4図に示すように、PVAま
たはその他の受容される接着剤の水溶液を用いて破壊可
能なパターンに接着貼布する。接着剤としては前述のPV
A結合剤溶液が好ましい。
生成した硬質耐摩耗性粒子を含む破壊可能なパターンを
用いて、上述したように、鋳物を製造する。本発明によ
る鋳造の例は第5図と第6図で説明する。
この方法は大量生産方法に特に有利に用いられる。例え
ば、最後に挙げた実施態様を用いた場合には、シート製
造プロセス(すなわち、粒子と結合剤とからのシートの
形成)を鋳造工程とは別の位置で実施することができ
る。このことは製品を効果的に大量生産する場合に重要
な要件である。
本発明による方法を用いて、例えばカムシャフトまたは
カム従動節のようなエンジン部品、農機具、耕作機、ブ
レーキ等への使用を含めた多様な用途を有する鉄製品を
製造することができる。本発明によって製造した製品は
耐摩耗性粒子と鉄との間の結合が効果的であるために、
先行技術の対応製品に比べて有利に用いることができ
る。さらに、本発明による方法は非水性スラリーを用い
ずに、また非水性スラリーの使用に付随する安全性の問
題を生じさせないで、用いることができる。
本発明と本発明による利点とをさらに説明するために、
下記の特定の例を述べるが、これらの例が単に説明のた
めのものであり、決して限定を意図しないものであるこ
とを理解すべきである。
例1 本発明による鉄製品の製造方法 (A).炭化物とPVAとを長方形型内で最初に混合し、
混合物を均一に展げることによって、炭化物シートを貼
布したPMMAパターンを形成する。過剰な結合剤は適当な
吸取り紙を用いて除去する。
結合剤を不完全硬化させるために、シートを型と共に、
60℃に維持したオーブン内で60分間乾燥させる。これに
よって、シートは取扱いと小片への切断のために充分に
強力になる。
部分硬化シートを薄刃(sharp、edge)によって、望ま
しい形状とサイズとを有する第2図に説明したような小
片に切断する。これらの小片を60℃においてさらに24時
間乾燥させ、次に第4図に示したようなパターンを製造
するために、PVA結合剤を用いてパターンに結合させ
る。
次に、例えば生成したパターンをフラスコ内に結合砂
(bonded sand)または非結合砂(unbondedsand)のい
ずれかを用いて埋封するような、技術上一般的な方法に
よって型を製造する。ハンセン等の鉱山局研究報告8924
(1985年)3頁の考察を参照のこと。
例えば延性鉄のような好ましい金属を液体状態で型に注
入し、パターンを蒸発させる、パターンのガスは砂を通
って放出され、液体金属はパターンによってあけられた
空隙を充てんする。次に金属は凝固して、耐摩耗性層が
含浸した鉄製品を形成する。
(B).PMMAパターンの耐摩耗性層が配置されるべき位
置に、0.5mm深さの空隙を複数個切削する。PVAの10%水
溶液である結合剤を空隙に注入する。
次に、粉砕炭化物粒子を空隙に導入して沈降させる。過
剰な結合剤はふき取り、層を熱風炉内で60℃の温度にお
いて6時間乾燥させる。
乾燥したパターンを次に水性セラミックスラリー中に浸
せきし、過剰なスラリーを除去するように振る。この時
点において、パターンを直ちに熱風炉に入れ、ここで50
℃において16時間乾燥させる。
次に型を形成し、例1(A)と同様なやり方で鉄製品を
鋳造する。
例2 本発明に従って製造した実際の試験片の試験 延性鉄と種々は硬質物質とから成る本発明による試験片
群をPMMAパターンを用いて鋳造した。これらの試験片は
第1表に示す。
1.特に良好な湿潤性 2.良好な湿潤性 3.マクロクリスタリン(Macrocrystalline)WCより低い
湿潤性 4.マクロクリスタリンWCに等しい湿潤性 5.特に良好な湿潤性、炭化物は鋳鉄中に溶解する傾向あ
り。
マクロクリスタリン、ケンフェース(Kenface)およびK
S-12は炭化タングステン組成物に対するケンナメタル社
(Kennametal,Inc.)の商標である。
S.N.1〜18と指定する、本発明によるこれらの試験片を
乾燥砂およびゴムホィール研摩試験を用いて評価した。
特にこれらの試験片を、それぞれスチール1020,ステー
ル1080(焼入れ、焼戻し)およびスチール1080(焼入
れ)から成る比較例S.N.19〜21と比較した。
これらの試験結果を第2表に示す。
第2表において、 ang.=角形 spher.=球状 steel1020=スチール1020 steel1080(Q&T)=スチール1080(焼入れ、焼戻
し) steel1080(Qonly)=スチール1080(焼入れのみ) 上記の結果から、球状WCがすべての被検炭化物タイプの
中で最高耐摩耗性を有し、この値が焼入れ、焼戻した鋼
よりも1桁大きい値であることがわかる。
本発明を種々な好ましい実施態様に基づいて説明した
が、当業者は種々な修正、置換、省略および変更が本発
明の本質から逸脱せずになされうることを理解されるで
あろう。従って、本発明は等価物をも含めた特許請求の
範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は液体金属/炭化物接触時間を長くする方法を説
明する。 第2図〜第6図は本発明の種々な態様を説明する写真で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ジョセフ・マベリー アメリカ合衆国イリノイ州61282,シルヴ ィス,サーティーンス・アベニュー・エイ 421 (72)発明者 デービッド・ピー・ジョーンズ アメリカ合衆国イリノイ州61244,イース ト・モーリン,フォーティース・アベニュ ー・コート・ノース 17208 (56)参考文献 特開 昭57−100838(JP,A)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄製品への硬質耐摩耗性物質表面層の含浸
    方法において、次の工程: (a)目的鉄製品の破壊可能なパターンを形成する工
    程; (b)耐摩耗性物質粉末とポリビニルアルコール溶液で
    ある結合剤とから成るペーストを前記パターンの表面の
    少なくとも一部に塗布する工程; (c)前記パターンを用いて型を製造する工程; (d)前記型に鉄溶融物を注入し、それによって耐摩耗
    性物質表面層を有する鉄製品を成形する工程 から成る方法。
  2. 【請求項2】工程(b)と工程(c)の間でセラミック
    スラリー塗料をパターンに塗布することをさらに含む請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記鉄製品が鋳鉄である請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】耐摩耗性物質が球状炭化タングステン、角
    形炭化タングステン、炭化クロム、WCとW2Cとの共晶混
    合物またはこれらの混合物を含む請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】耐摩耗性物質が付加的な合金元素を含む請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】結合剤がポリビニルアルコールの水溶液で
    ある請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】鉄製品への硬質耐摩耗性物質表面層の含浸
    方法であって、次の工程: (a)目的鉄製品の破壊可能なパターンを形成する工
    程; (b)パターンの表面の少なくとも1つのみぞまたは凹
    みを形成する工程; (c)前記の少なくとも1つのみぞまたは凹みに水性結
    合剤を導入する工程; (d)前記の少なくとも1つのみぞまたは凹みに耐摩耗
    性物質を導入する工程; (e)前記パターンを用いて型を製造する工程;および (f)前記型に鉄溶融物を注入し、それによって硬質耐
    摩耗性物質表面層を有する鉄製品を製造する工程 から成る方法。
  8. 【請求項8】工程(d)と(e)との間で前記パターン
    の表面にセラミックスラリー塗料を塗布することをさら
    に含む請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】少なくとも1つのみぞまたは凹みが約0.5m
    m〜約3mmの深さを有する請求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】結合剤がポリビニルアルコールの水溶液
    である請求項7記載の方法。
  11. 【請求項11】鉄製品への硬質耐摩耗性物質表面層の含
    浸方法であって、次の工程: (a)目的鉄製品の破壊可能なパターンを形成する工
    程; (b)硬質耐摩耗性物質と結合剤とから成る成形可能な
    シートを製造する工程; (c)成形可能なシートを望ましい形状およびサイズに
    成形する工程; (d)成形したシートをパターンの少なくとも一部の上
    に貼布する工程; (e)パターンを用いて型を製造する工程;および (f)前記型に鉄溶融物を注入し、それによって硬質耐
    摩耗性物質表面層を有する鉄製品を成形する工程 から成る方法。
  12. 【請求項12】工程(d)と工程(e)との間で、前記
    パターンの表面にセラミックスラリー塗料を塗布するこ
    とをさらに含む請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】結合剤がポリビニルアルコールの水溶液
    である請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】耐摩耗性物質が球状炭化タングステン、
    角形炭化タングステン、炭化クロム、WCとW2Cとの共晶
    混合物、またはこれらの混合物から成る請求項13記載の
    方法。
  15. 【請求項15】請求項1記載の方法によって製造した、
    硬質耐摩耗性層を含浸した鉄製品。
  16. 【請求項16】請求項7記載の方法によって製造した、
    硬質耐摩耗性層を含浸した鉄製品。
  17. 【請求項17】請求項11記載の方法によって製造した、
    硬質耐摩耗性層を含浸した鉄製品。
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