JP3264393B2 - ロストワックス鋳造用鋳型の製造方法及びこの鋳造製品から射出成形用金型を製造する方法 - Google Patents
ロストワックス鋳造用鋳型の製造方法及びこの鋳造製品から射出成形用金型を製造する方法Info
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Description
た消失模型を用いて鋳型を形成するロストワックス鋳造
用鋳型の製造方法及びこの鋳型から射出成形用金型を製
造する方法に関する。更に詳しくは地模様付き金属銘板
を作製するに適したロストワックス鋳造用鋳型並びにこ
の鋳造製品から射出成形用金型又はワックス注入用型枠
を製造する方法に関するものである。
れた文字や図形等の映像を感光性樹脂に露光して未硬化
部分を洗浄除去することにより消失模型を形成し、この
消失模型に耐火物をコーティングして乾燥した後、加熱
によりこの消失模型を消失させるロストワックス鋳造用
鋳型の製造方法が提案されている(特開昭61−238
441)。上記露光は、写真撮影した原図を透明ポリエ
チレンベースの印画紙に焼付け、必要に応じてネガ・ポ
ジの反転を行って第2原図を作成し、この第2原図に対
して行われる。この方法によれば、高価な金型を用いる
必要がなく、多種少量の鋳造製品であっても安価に製造
でき、更に製作に要する期間を著しく短縮することがで
きる。
消失模型を必要とし、量産によるコスト低減効果が十分
に得られない欠点があった。この点を解決するために、
図3に示すようにネガ・ポジの反転を行って所定の凹み
文字1を形成した感光性樹脂からなる原型2を作成し
(図3(a))、これを型枠3にはめ込んだ後(同図
(b))、この型枠3に溶融したロストワックス4を流
し込み(同図(c))、ロストワックスを固化して型枠
3から取出して凸状文字5を有するロストワックス鋳造
用鋳型6を得る(同図(d))方法が試みられている。
この方法によれば、感光性樹脂からなる原型2を消失模
型としないため、単一の原型から鋳型6を繰り返し作る
ことができる。
238441号公報に示される製造方法も、図2に示さ
れる製造方法も、高価な金型を用いる必要がなく、文字
や図形の入った鋳造製品用の鋳型を簡便に製造できる反
面、周囲に地模様を有する鋳造製品は製造することが至
難である。また図2に示される製造方法では、最初に所
定の文字と反転した原型を必要とし、感光性樹脂の原型
2を作成する工数を多く費やす不具合があった。
字、図形もしくは記号又はこれらの結合の入った鋳造製
品を作るためのロストワックス鋳造用鋳型を少ない工数
で製造する方法を提供することにある。本発明の別の目
的は、地模様付き金属製品を単一の原型から簡便に量産
してコストダウンを図れる射出成形用金型の製造方法を
提供することにある。本発明の更に別の目的は、地模様
付きロストワックス用のワックスパターンを単一の原型
から簡便に量産してコストダウンを図れるワックス注入
用型枠の製造方法を提供することにある。
の本発明の構成を、実施例に対応する図1及び図2を用
いて説明する。本発明のロストワックス鋳造用鋳型の製
造方法は、文字、図形もしくは記号又はこれらの結合の
映像を有する原図を感光性樹脂に被せて露光する工程
と、この感光性樹脂のうち上記映像により露光されずに
硬化していない部分を洗浄除去することにより消失模型
10を形成する工程(図1(a))と、この消失模型1
0の外形より大きな可燃性の地模様形成用物体11の上
にこの消失模型10を接着する工程(同図(b),同図
(c))と、これらの地模様形成用物体11及び消失模
型10の接着体14に微粉耐火物をコーティングして乾
燥する工程と、この乾燥物を加熱して地模様形成用物体
及び消失模型を消失させる工程とを含む方法である。
は、上記方法により製造されたロストワックス鋳造用鋳
型に溶融金属を注入する工程と、この鋳型内で固化した
地模様付き金属製品をこの鋳型から取出す工程と、この
金属製品20を原型としてこの金属製品20をその地模
様部分20aを上方に向けて型枠21内に配置する工程
(図2(a))と、この金属製品20が埋まるようにこ
の型枠内にビスマスを含む溶融金属24を流込む工程
(同図(b))と、この型枠内で固化したビスマス合金
体26を裏返してこの合金体26から金属製品20を取
出す工程(同図(c))と、この金属製品20を取出し
たビスマス合金体26を下型としてこの下型に金属製品
取出し部分27に対向する位置に注入口28が設けられ
た上型29を取付けて射出成形用金型30を形成する工
程(同図(d))とを含む方法である。
法は、上記方法で得られた金属製品20を取出したビス
マス合金体26からなる下型に金属製品取出し部分27
に対向する位置に注入口28が設けられた上型29を取
付けてワックス注入用型枠30を形成する方法である。
を配合した配合物を注入口28から射出成形用金型30
に射出して成形し、バインダを加熱して除去した後、上
型29を取外して成形品を取出し、これを焼結すると金
属製品20と同型の金属製品31(図2(e))を量産
することができる。溶融したワックスを注入口28から
ワックス注入用型枠30に流し込み、ワックスを固化し
て型枠30から取出せば、金属製品20と同型のロスト
ワックス用のワックスパターン31を量産することがで
きる。
説明する。先ず、図示しないが液状の感光性樹脂を所定
の型枠に流し込み、この型枠の上に写真製版手法により
英文字「L」の部分のみが透明に作成されたポリエチレ
ンフィルムを被せ、フィルムの上方から紫外線を露光す
る。これによりL字部分が硬化し、それ以外の部分は未
硬化となる。この感光性樹脂を洗浄すると未硬化部分が
除去され、図1(a)に示すL文字の消失模型10が形
成される。
がこの模型10より大きなワックスからなる台板12を
用意し、この上に台板と同等の大きさを有する可燃性の
地模様形成用物体11を重ねる。この例では地模様形成
用物体11は編地からなる布11である。この地模様形
成用物体11の上に上記消失模型10を重ねる。これら
の模型10、地模様形成用物体11及び台板12はアク
リル樹脂、エポキシ樹脂のような接着剤により互いに接
着され、接着体14となる。
と同様に、この接着体14をスラリー槽に浸漬し引き上
げた後、微粉耐火物(スタッコ)をまぶして乾燥するコ
ーティングを複数回行い、所定の厚さのコーティング層
を形成する。その後十分に乾燥してから加熱して接着体
14を燃焼することにより消失させ、更に焼成すること
により鋳型が作られる。この鋳型に溶融金属を注入して
これを冷却固化させる。次いで型ばらしを行い、必要に
応じて仕上げ加工を施して鋳造した金属製品が得られ
る。図示しないが金属製品のL文字の周りには布目に相
当する細かい凹凸のある地模様が形成された。
なベース板22の上に置かれた型枠21内にこの金属製
品20を原型としてその地模様部分20aを上方に向け
て配置した後、この金属製品20が埋まるようにこの型
枠内にビスマス及び鉛を含む溶融金属24を容器25か
ら静かに流込む。図2(a)において、金属製品20の
断面図は図1(c)の接着体14のA−A線断面図に相
当する。図2(c)及び(d)に示すように、この型枠
内で固化したビスマス合金体26を裏返してこの合金体
26から金属製品20を取出した後、この金属製品20
を取出したビスマス合金体26を下型としてこの下型に
金属製品取出し部分27に対向する位置に注入口28が
設けられた厚板の上型29を取付けて射出成形用金型3
0を形成する。
ンダを配合した配合物を注入口28から射出成形用金型
30に射出して成形し、バインダを加熱して除去した
後、上型29を取外して成形品を取出し、これを焼結す
ると金属製品20と同型の金属製品31を量産すること
ができる。即ち、この金属製品31には金属製品20の
上面に形成されたL文字部分と同型のL文字部分32と
地模様20aと同型の地模様33が形成される。
型と注入口28を有する上型29とから射出成形用金型
を形成したが、この下型と上型によりワックス注入用型
枠を形成し、この型枠からロストワックス用のワックス
パターンを量産することもできる。また、上記例では地
模様形成用物体として布を挙げたが、本発明はこれに限
らず、木、葉、草、紙、皮及び合成樹脂等でもよい。木
のようにある程度厚みがある板の場合には、特にワック
スからなる台板を設けなくてもよい。また、消失模型は
L文字に限らず、他の文字、図形もしくは記号又はこれ
らの結合でもよい。
囲に地模様を有する文字、図形もしくは記号又はこれら
の結合の入った鋳造製品を作るためのロストワックス鋳
造用鋳型を少ない工数で製造することができる。またこ
のロストワックス鋳造用鋳型から作られた金属製品を原
型として、射出成形用金型を作ることにより、地模様付
き金属製品を単一のこの原型から簡便に量産してコスト
ダウンを図ることができる。更に射出成形用金型の代わ
りに、ワックス注入用型枠を作り、ロストワックス用の
ワックスパターンを量産することもできる。
造工程を示す図。
製品を原型として射出成形用金型を製造する工程を示す
図。
を示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】 文字、図形もしくは記号又はこれらの結
合の映像を有する原図を感光性樹脂に被せて露光する工
程と、 前記感光性樹脂のうち前記映像により露光されずに硬化
していない部分を洗浄除去することにより消失模型(10)
を形成する工程と、 前記消失模型(10)の外形より大きな可燃性の地模様形成
用物体(11)の上に前記消失模型(10)を接着する工程と、 前記地模様形成用物体(11)及び前記消失模型(10)の接着
体(14)に微粉耐火物をコーティングして乾燥する工程
と、 前記乾燥物を加熱して前記地模様形成用物体(11)及び消
失模型(10)を消失させる工程とを含むロストワックス鋳
造用鋳型の製造方法。 - 【請求項2】 地模様形成用物体(11)が表面に凹凸のあ
る布、木、葉、草、紙、皮及び合成樹脂からなる群より
選ばれた1種又は2種以上のシート状物である請求項1
記載のロストワックス鋳造用鋳型の製造方法。 - 【請求項3】 地模様形成用物体(11)の下面にワックス
からなる台板(12)が接着された請求項1記載のロストワ
ックス鋳造用鋳型の製造方法。 - 【請求項4】 文字、図形もしくは記号又はこれらの結
合の映像を有する原図を感光性樹脂に被せて露光する工
程と、 前記感光性樹脂のうち前記映像により露光されずに硬化
していない部分を洗浄除去することにより消失模型(10)
を形成する工程と、 前記消失模型(10)の外形より大きな可燃性の地模様形成
用物体(11)の上に前記消失模型(10)を接着する工程と、 前記地模様形成用物体(11)及び前記消失模型(10)の接着
体(14)に微粉耐火物をコーティングして乾燥する工程
と、 前記乾燥物を加熱して前記地模様形成用物体及び消失模
型を消失させる工程と、 前記消失工程により製造されたロストワックス鋳造用鋳
型に溶融金属を注入する工程と、 前記鋳型内で固化した地模様付き金属製品を前記鋳型か
ら取出す工程と、 前記金属製品(20)を原型として前記金属製品(20)をその
地模様部分(20a)を上方に向けて型枠(21)内に配置する
工程と、 前記金属製品(20)が埋まるように前記型枠内にビスマス
を含む溶融金属(24)を流込む工程と、 前記型枠内で固化したビスマス合金体(26)を裏返して前
記合金体(26)から前記金属製品(20)を取出す工程と、 前記金属製品(20)を取出したビスマス合金体(26)を下型
として前記下型に金属製品取出し部分(27)に対向する位
置に注入口(28)が設けられた上型(29)を取付けて射出成
形用金型(30)を形成する工程とを含む射出成形用金型の
製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の金属製品(20)を取出した
ビスマス合金体(26)からなる下型に金属製品取出し部分
(27)に対向する位置に注入口(28)が設けられた上型(29)
を取付けてワックス注入用型枠(30)を形成するワックス
注入用型枠の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15402693A JP3264393B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | ロストワックス鋳造用鋳型の製造方法及びこの鋳造製品から射出成形用金型を製造する方法 |
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JPH079084A JPH079084A (ja) | 1995-01-13 |
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