JP3264093B2 - 内燃機関の供給燃料制御装置 - Google Patents
内燃機関の供給燃料制御装置Info
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- JP3264093B2 JP3264093B2 JP12384794A JP12384794A JP3264093B2 JP 3264093 B2 JP3264093 B2 JP 3264093B2 JP 12384794 A JP12384794 A JP 12384794A JP 12384794 A JP12384794 A JP 12384794A JP 3264093 B2 JP3264093 B2 JP 3264093B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の供給燃料制御
装置に関する。
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料蒸気を一時的に蓄えるキャニスタと
スロットル弁下流の機関吸気通路とを連結するパージ通
路内にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁を
備え、パージ量と吸入空気量との比であってパージ制御
弁の最大開度に対し機関運転状態により定まる最大パー
ジ率を算出する最大パージ率算出手段と、目標パージ率
を設定する目標パージ率設定手段と、最大パージ率に対
する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割
合を制御するパージ制御弁開度制御手段と、燃料噴射量
を算出する燃料噴射量算出手段と、空燃比を検出するた
めに機関排気通路内に配置された空燃比センサと、空燃
比センサの出力信号に基づいて空燃比が理論空燃比とな
るように燃料噴射量をフィードバック補正係数により補
正する第1の噴射量補正手段と、パージ作用を行ったと
きに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段と、パー
ジ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃
料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減量する第2
の噴射量補正手段とを備えた内燃機関の供給燃料制御装
置が公知である(特開平5−52139号公報参照)。
この供給燃料制御装置において、単位目標パージ率当た
りの燃料蒸気濃度は機関運転状態に依らずほぼ一定であ
る。そこで上述の供給燃料制御装置ではパージ作用中に
目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度
との積、すなわち吸入空気中の燃料蒸気濃度に基づいて
燃料噴射量を補正することにより空燃比が理論空燃比か
らずれるのを阻止するようにしている。なお、パージ制
御弁の開弁割合が変化した場合でも単位目標パージ率当
たりの燃料蒸気濃度はほぼ一定値として算出される。
スロットル弁下流の機関吸気通路とを連結するパージ通
路内にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁を
備え、パージ量と吸入空気量との比であってパージ制御
弁の最大開度に対し機関運転状態により定まる最大パー
ジ率を算出する最大パージ率算出手段と、目標パージ率
を設定する目標パージ率設定手段と、最大パージ率に対
する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割
合を制御するパージ制御弁開度制御手段と、燃料噴射量
を算出する燃料噴射量算出手段と、空燃比を検出するた
めに機関排気通路内に配置された空燃比センサと、空燃
比センサの出力信号に基づいて空燃比が理論空燃比とな
るように燃料噴射量をフィードバック補正係数により補
正する第1の噴射量補正手段と、パージ作用を行ったと
きに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段と、パー
ジ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃
料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減量する第2
の噴射量補正手段とを備えた内燃機関の供給燃料制御装
置が公知である(特開平5−52139号公報参照)。
この供給燃料制御装置において、単位目標パージ率当た
りの燃料蒸気濃度は機関運転状態に依らずほぼ一定であ
る。そこで上述の供給燃料制御装置ではパージ作用中に
目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度
との積、すなわち吸入空気中の燃料蒸気濃度に基づいて
燃料噴射量を補正することにより空燃比が理論空燃比か
らずれるのを阻止するようにしている。なお、パージ制
御弁の開弁割合が変化した場合でも単位目標パージ率当
たりの燃料蒸気濃度はほぼ一定値として算出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、個々のパー
ジ制御弁の流量特性には製造誤差が含まれうる。すなわ
ち、パージ制御弁の或る開弁割合に対するパージ量が設
定量からずれることがある。ところがパージ量が設定量
からずれると実際のパージ率が目標パージ率からずれる
ようになる。この場合、機関運転状態が変化したことに
よりパージ制御弁の開弁割合が変化するとほぼ一定にな
っており、したがってほぼ一定値として算出されるべき
単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動するよう
になる。しかしながら単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度が変動すると目標パージ率が一定である場合であ
っても目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度との積が変動し、したがって吸入空気中の燃料蒸
気濃度が変動し、その結果燃料噴射量を正確に減量でき
なくなるので空燃比が目標空燃比、例えば理論空燃比か
ら変動するという問題を生ずる。
ジ制御弁の流量特性には製造誤差が含まれうる。すなわ
ち、パージ制御弁の或る開弁割合に対するパージ量が設
定量からずれることがある。ところがパージ量が設定量
からずれると実際のパージ率が目標パージ率からずれる
ようになる。この場合、機関運転状態が変化したことに
よりパージ制御弁の開弁割合が変化するとほぼ一定にな
っており、したがってほぼ一定値として算出されるべき
単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動するよう
になる。しかしながら単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度が変動すると目標パージ率が一定である場合であ
っても目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度との積が変動し、したがって吸入空気中の燃料蒸
気濃度が変動し、その結果燃料噴射量を正確に減量でき
なくなるので空燃比が目標空燃比、例えば理論空燃比か
ら変動するという問題を生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば図1の発明の構成図に示されるよう
に、燃料蒸気を一時的に蓄えるキャニスタ11とスロッ
トル弁9下流の機関吸気通路とを連結するパージ通路内
にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁17を
備え、パージ量と吸入空気量との比であって同一のパー
ジ制御弁開度に対し機関運転状態により定まる基準パー
ジ率を算出する基準パージ率算出手段Aと、目標パージ
率を設定する目標パージ率設定手段Bと、基準パージ率
に対する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開
弁割合を制御するパージ制御弁開度制御手段Cと、燃料
噴射量を算出する燃料噴射量算出手段Dと、空燃比を検
出するために機関排気通路内に配置された空燃比センサ
31と、空燃比センサ31の出力信号に基づいて空燃比
が目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
補正係数により補正する第1の噴射量補正手段Eと、パ
ージ作用を行ったときに生ずる空燃比のずれから単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃
度算出手段Fと、パージ作用中に目標パージ率と単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積に基づいて燃料
噴射量を減量する第2の噴射量補正手段Gとを備えた内
燃機関の供給燃料制御装置において、機関運転状態が変
化し、それにより上記パージ制御弁17の開弁割合が変
化したときに単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が
変動したか否かを判断する燃料蒸気濃度変動判断手段H
と、単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動した
ときには実際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じ
たと判断して単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の
変動量に基づき実際のパージ率が目標パージ率となるよ
うにパージ制御弁の開弁割合を補正する補正手段Iとを
備えている。
めに本発明によれば図1の発明の構成図に示されるよう
に、燃料蒸気を一時的に蓄えるキャニスタ11とスロッ
トル弁9下流の機関吸気通路とを連結するパージ通路内
にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁17を
備え、パージ量と吸入空気量との比であって同一のパー
ジ制御弁開度に対し機関運転状態により定まる基準パー
ジ率を算出する基準パージ率算出手段Aと、目標パージ
率を設定する目標パージ率設定手段Bと、基準パージ率
に対する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開
弁割合を制御するパージ制御弁開度制御手段Cと、燃料
噴射量を算出する燃料噴射量算出手段Dと、空燃比を検
出するために機関排気通路内に配置された空燃比センサ
31と、空燃比センサ31の出力信号に基づいて空燃比
が目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
補正係数により補正する第1の噴射量補正手段Eと、パ
ージ作用を行ったときに生ずる空燃比のずれから単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃
度算出手段Fと、パージ作用中に目標パージ率と単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積に基づいて燃料
噴射量を減量する第2の噴射量補正手段Gとを備えた内
燃機関の供給燃料制御装置において、機関運転状態が変
化し、それにより上記パージ制御弁17の開弁割合が変
化したときに単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が
変動したか否かを判断する燃料蒸気濃度変動判断手段H
と、単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動した
ときには実際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じ
たと判断して単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の
変動量に基づき実際のパージ率が目標パージ率となるよ
うにパージ制御弁の開弁割合を補正する補正手段Iとを
備えている。
【0005】本発明によればさらに、上記パージ制御弁
の開弁割合のとりうる値を複数個の領域に分割し、上記
補正手段が実際のパージ率を目標パージ率にするのに必
要なパージ制御弁開弁割合に対する補正係数を各領域に
対してそれぞれ設けており、機関運転状態が変化するこ
とによりパージ制御弁開弁割合の属する領域が変化する
毎に変化後の領域に対する補正係数を更新するようにし
ている。また本発明によればさらに、上記補正手段が実
際のパージ率を目標パージ率にするのに必要なパージ制
御弁開弁割合に対する補正係数を設けており、機関運転
状態が変化することによる上記パージ制御弁の開弁割合
の変化量と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変
動量との比に基づいて補正係数を算出するようにしてい
る。
の開弁割合のとりうる値を複数個の領域に分割し、上記
補正手段が実際のパージ率を目標パージ率にするのに必
要なパージ制御弁開弁割合に対する補正係数を各領域に
対してそれぞれ設けており、機関運転状態が変化するこ
とによりパージ制御弁開弁割合の属する領域が変化する
毎に変化後の領域に対する補正係数を更新するようにし
ている。また本発明によればさらに、上記補正手段が実
際のパージ率を目標パージ率にするのに必要なパージ制
御弁開弁割合に対する補正係数を設けており、機関運転
状態が変化することによる上記パージ制御弁の開弁割合
の変化量と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変
動量との比に基づいて補正係数を算出するようにしてい
る。
【0006】さらに本発明によれば上記問題点を解決す
るために図2の発明の構成図に示されるように、燃料蒸
気を一時的に蓄えるキャニスタ11とスロットル弁9下
流の機関吸気通路とを連結するパージ通路内にパージガ
スのパージ量を制御するパージ制御弁17を備え、パー
ジ量と吸入空気量との比であって同一のパージ制御弁開
度に対し機関運転状態により定まる基準パージ率を算出
する基準パージ率算出手段Aと、目標パージ率を設定す
る目標パージ率設定手段Bと、基準パージ率に対する目
標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割合を制
御するパージ制御弁開度制御手段Cと、燃料噴射量を算
出する燃料噴射量算出手段Dと、空燃比を検出するため
に機関排気通路内に配置された空燃比センサ31と、空
燃比センサ31の出力信号に基づいて空燃比が目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック補正係数に
より補正する第1の噴射量補正手段Eと、パージ作用を
行ったときに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段
Fと、パージ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減
量する第2の噴射量補正手段Gとを備えた内燃機関の供
給燃料制御装置において、機関運転状態が変化し、それ
により上記パージ制御弁17の開弁割合が変化したとき
に単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したか
否かを判断する燃料蒸気濃度変動判断手段Hと、単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したときには実
際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じたと判断し
て単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量に基
づき上記目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料
蒸気濃度との積が実際のパージ率と実際の単位パージ率
当たりの燃料蒸気濃度との積になるように単位目標パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度を補正する補正手段I′とを
具備している。
るために図2の発明の構成図に示されるように、燃料蒸
気を一時的に蓄えるキャニスタ11とスロットル弁9下
流の機関吸気通路とを連結するパージ通路内にパージガ
スのパージ量を制御するパージ制御弁17を備え、パー
ジ量と吸入空気量との比であって同一のパージ制御弁開
度に対し機関運転状態により定まる基準パージ率を算出
する基準パージ率算出手段Aと、目標パージ率を設定す
る目標パージ率設定手段Bと、基準パージ率に対する目
標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割合を制
御するパージ制御弁開度制御手段Cと、燃料噴射量を算
出する燃料噴射量算出手段Dと、空燃比を検出するため
に機関排気通路内に配置された空燃比センサ31と、空
燃比センサ31の出力信号に基づいて空燃比が目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック補正係数に
より補正する第1の噴射量補正手段Eと、パージ作用を
行ったときに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段
Fと、パージ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減
量する第2の噴射量補正手段Gとを備えた内燃機関の供
給燃料制御装置において、機関運転状態が変化し、それ
により上記パージ制御弁17の開弁割合が変化したとき
に単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したか
否かを判断する燃料蒸気濃度変動判断手段Hと、単位目
標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したときには実
際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じたと判断し
て単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量に基
づき上記目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃料
蒸気濃度との積が実際のパージ率と実際の単位パージ率
当たりの燃料蒸気濃度との積になるように単位目標パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度を補正する補正手段I′とを
具備している。
【0007】本発明によればさらに、上記パージ制御弁
の開弁割合のとりうる値を複数個の領域に分割し、上記
補正手段が上記目標パージ率と単位目標パージ率当たり
の燃料蒸気濃度との積を実際のパージ率と実際の単位パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度との積にするのに必要な単
位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度に対する補正係数
を各領域に対してそれぞれ設けており、機関運転状態が
変化することによりパージ制御弁開弁割合の属する領域
が変化する毎に変化後の領域に対する補正係数を更新す
るようにしている。また本発明によればさらに、上記補
正手段が上記目標パージ率と単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度との積を実際のパージ率と実際の単位パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度との積にするのに必要な単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度に対する補正係数を
設けており、機関運転状態が変化することによる上記パ
ージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パージ率当た
りの燃料蒸気濃度の変動量との比に基づいて補正係数を
算出するようにしている。
の開弁割合のとりうる値を複数個の領域に分割し、上記
補正手段が上記目標パージ率と単位目標パージ率当たり
の燃料蒸気濃度との積を実際のパージ率と実際の単位パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度との積にするのに必要な単
位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度に対する補正係数
を各領域に対してそれぞれ設けており、機関運転状態が
変化することによりパージ制御弁開弁割合の属する領域
が変化する毎に変化後の領域に対する補正係数を更新す
るようにしている。また本発明によればさらに、上記補
正手段が上記目標パージ率と単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度との積を実際のパージ率と実際の単位パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度との積にするのに必要な単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度に対する補正係数を
設けており、機関運転状態が変化することによる上記パ
ージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パージ率当た
りの燃料蒸気濃度の変動量との比に基づいて補正係数を
算出するようにしている。
【0008】
【作用】機関の運転状態が変化し、それによりパージ制
御弁の開弁割合が変化した場合実際のパージ率が目標パ
ージ率と同じであれば燃料蒸気濃度算出手段により算出
される単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度はほぼ一
定に維持されるはずである。ところが、実際のパージ率
が目標パージ率からずれているときに機関運転状態が変
化することによりパージ制御弁の開弁割合が変化すると
燃料蒸気濃度算出手段により算出される単位目標パージ
率当たりの燃料蒸気濃度が変動する。そこで本発明で
は、パージ制御弁の開弁割合が変化したときに燃料蒸気
濃度算出手段により算出される単位目標パージ率当たり
の燃料蒸気濃度が変動するか否かを判断し、単位目標パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したときには実際の
パージ率と目標パージ率間にずれが生じていると判断す
るようにしている。実際のパージ率と目標パージ率間に
ずれが生じていると判断したとき請求項1に記載の発明
では、単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量
に基づいて実際のパージ率が目標パージ率になるように
パージ制御弁の開弁割合が補正される。請求項2に記載
の発明では、パージ制御弁開弁割合の属する領域毎に補
正係数を設けることにより各領域に対応する補正係数に
よりパージ制御弁開弁割合が補正される。請求項3に記
載の発明では、機関運転状態が変化することによる上記
パージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パージ率当
たりの燃料蒸気濃度の変動量との比が大きいとき程パー
ジ制御弁開弁割合の補正量が大きくされる。
御弁の開弁割合が変化した場合実際のパージ率が目標パ
ージ率と同じであれば燃料蒸気濃度算出手段により算出
される単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度はほぼ一
定に維持されるはずである。ところが、実際のパージ率
が目標パージ率からずれているときに機関運転状態が変
化することによりパージ制御弁の開弁割合が変化すると
燃料蒸気濃度算出手段により算出される単位目標パージ
率当たりの燃料蒸気濃度が変動する。そこで本発明で
は、パージ制御弁の開弁割合が変化したときに燃料蒸気
濃度算出手段により算出される単位目標パージ率当たり
の燃料蒸気濃度が変動するか否かを判断し、単位目標パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度が変動したときには実際の
パージ率と目標パージ率間にずれが生じていると判断す
るようにしている。実際のパージ率と目標パージ率間に
ずれが生じていると判断したとき請求項1に記載の発明
では、単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量
に基づいて実際のパージ率が目標パージ率になるように
パージ制御弁の開弁割合が補正される。請求項2に記載
の発明では、パージ制御弁開弁割合の属する領域毎に補
正係数を設けることにより各領域に対応する補正係数に
よりパージ制御弁開弁割合が補正される。請求項3に記
載の発明では、機関運転状態が変化することによる上記
パージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パージ率当
たりの燃料蒸気濃度の変動量との比が大きいとき程パー
ジ制御弁開弁割合の補正量が大きくされる。
【0009】一方、実際のパージ率と目標パージ率間に
ずれが生じていると判断したとき請求項4に記載の発明
では、実際のパージ率と単位パージ率当たりの燃料蒸気
濃度との積が目標パージ率と単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度との積になるように単位パージ率当たりの
燃料蒸気濃度が補正される。請求項5に記載の発明で
は、パージ制御弁開弁割合の属する領域毎に補正係数を
設けることにより各領域に対応する補正係数により単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が補正される。請求
項6に記載の発明では、機関運転状態が変化することに
よる上記パージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量との比が大きいと
き程単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の補正量が
大きくされる。
ずれが生じていると判断したとき請求項4に記載の発明
では、実際のパージ率と単位パージ率当たりの燃料蒸気
濃度との積が目標パージ率と単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度との積になるように単位パージ率当たりの
燃料蒸気濃度が補正される。請求項5に記載の発明で
は、パージ制御弁開弁割合の属する領域毎に補正係数を
設けることにより各領域に対応する補正係数により単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度が補正される。請求
項6に記載の発明では、機関運転状態が変化することに
よる上記パージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量との比が大きいと
き程単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の補正量が
大きくされる。
【0010】
【実施例】図3を参照すると、1は機関本体、2は吸気
枝管、3は排気マニホルド、4は各吸気枝管2にそれぞ
れ取付けられた燃料噴射弁を示す。各吸気枝管2は共通
のサージタンク5に連結され、このサージタンク5は吸
気ダクト6およびエアフローメータ7を介してエアクリ
ーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはスロットル弁
9が配置される。また、図3に示されるように内燃機関
は活性炭10を内蔵したキャニスタ11を具備する。こ
のキャニスタ11は活性炭10の両側にそれぞれ燃料蒸
気室12と大気室13とを有する。燃料蒸気室12は一
方では導管14を介して燃料タンク15に連結され、他
方では導管16を介してサージタンク5内に連結され
る。導管16内には電子制御ユニット20の出力信号に
より制御されるパージ制御弁17が配置される。燃料タ
ンク15内で発生した燃料蒸気は導管14を介してキャ
ニスタ11内に送り込まれて活性炭10に吸着される。
パージ制御弁17が開弁すると空気が大気室13から活
性炭10内を通って導管16内に送り込まれる。空気が
活性炭10内を通過する際に活性炭10に吸着されてい
る燃料蒸気が活性炭10から脱離され、斯くして燃料蒸
気を含んだ空気、すなわちパージガスが導管16を介し
てサージタンク5内に供給され、すなわちパージ作用が
行われる。
枝管、3は排気マニホルド、4は各吸気枝管2にそれぞ
れ取付けられた燃料噴射弁を示す。各吸気枝管2は共通
のサージタンク5に連結され、このサージタンク5は吸
気ダクト6およびエアフローメータ7を介してエアクリ
ーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはスロットル弁
9が配置される。また、図3に示されるように内燃機関
は活性炭10を内蔵したキャニスタ11を具備する。こ
のキャニスタ11は活性炭10の両側にそれぞれ燃料蒸
気室12と大気室13とを有する。燃料蒸気室12は一
方では導管14を介して燃料タンク15に連結され、他
方では導管16を介してサージタンク5内に連結され
る。導管16内には電子制御ユニット20の出力信号に
より制御されるパージ制御弁17が配置される。燃料タ
ンク15内で発生した燃料蒸気は導管14を介してキャ
ニスタ11内に送り込まれて活性炭10に吸着される。
パージ制御弁17が開弁すると空気が大気室13から活
性炭10内を通って導管16内に送り込まれる。空気が
活性炭10内を通過する際に活性炭10に吸着されてい
る燃料蒸気が活性炭10から脱離され、斯くして燃料蒸
気を含んだ空気、すなわちパージガスが導管16を介し
てサージタンク5内に供給され、すなわちパージ作用が
行われる。
【0011】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、入力ポート25および出力ポート26を具
備する。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器27を介し
て入力ポート25に入力される。スロットル弁9にはス
ロットル弁9がアイドリング開度のときにオンとなるス
ロットルスイッチ28が取付けられ、このスロットルス
イッチ28の出力信号が入力ポート25に入力される。
機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電圧を発生
する水温センサ29が取付けられ、この水温センサ29
の出力電圧がAD変換器30を介して入力ポート25に
入力される。排気マニホルド3には空燃比センサ31が
取付けられ、この空燃比センサ31の出力信号がAD変
換器32を介して入力ポート25に入力される。さらに
入力ポート25にはクランクシャフトが例えば30度回
転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ33
が接続される。CPU24ではこの出力パルスに基いて
機関回転数が算出される。一方、出力ポート26は対応
する駆動回路34,35を介して燃料噴射弁4およびパ
ージ制御弁17に接続される。
ュータからなり、双方向性バス21によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、入力ポート25および出力ポート26を具
備する。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器27を介し
て入力ポート25に入力される。スロットル弁9にはス
ロットル弁9がアイドリング開度のときにオンとなるス
ロットルスイッチ28が取付けられ、このスロットルス
イッチ28の出力信号が入力ポート25に入力される。
機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電圧を発生
する水温センサ29が取付けられ、この水温センサ29
の出力電圧がAD変換器30を介して入力ポート25に
入力される。排気マニホルド3には空燃比センサ31が
取付けられ、この空燃比センサ31の出力信号がAD変
換器32を介して入力ポート25に入力される。さらに
入力ポート25にはクランクシャフトが例えば30度回
転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ33
が接続される。CPU24ではこの出力パルスに基いて
機関回転数が算出される。一方、出力ポート26は対応
する駆動回路34,35を介して燃料噴射弁4およびパ
ージ制御弁17に接続される。
【0012】図3に示す内燃機関では基本的には次式に
基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{1+(FAF−1)+FPG} ここで各係数は次のものを表わしている。 TP:基本燃料噴射時間 FAF:フィードバック補正係数 FPG:パージA/F補正係数 基本燃料噴射時間TPは空燃比を目標空燃比とするのに
必要な実験により求められた噴射時間であってこの基本
燃料噴射時間TPは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機
関回転数N)および機関回転数Nの関数として予めRO
M22内に記憶されている。パージA/F補正係数FP
Gはパージ作用が行われたときに噴射量を補正するため
のものであり、したがってパージ作用が行われていない
ときはFPG=0となる。
基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{1+(FAF−1)+FPG} ここで各係数は次のものを表わしている。 TP:基本燃料噴射時間 FAF:フィードバック補正係数 FPG:パージA/F補正係数 基本燃料噴射時間TPは空燃比を目標空燃比とするのに
必要な実験により求められた噴射時間であってこの基本
燃料噴射時間TPは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機
関回転数N)および機関回転数Nの関数として予めRO
M22内に記憶されている。パージA/F補正係数FP
Gはパージ作用が行われたときに噴射量を補正するため
のものであり、したがってパージ作用が行われていない
ときはFPG=0となる。
【0013】フィードバック補正係数FAFは空燃比セ
ンサ31の出力信号に基いて空燃比を目標空燃比に制御
するためのものである。目標空燃比としてはどのような
空燃比を用いてもよいが本発明による実施例では目標空
燃比が理論空燃比とされており、したがって以下目標空
燃比を理論空燃比とした場合について説明する。なお、
目標空燃比が理論空燃比であるときには空燃比センサ3
1として排気ガス中の酸素濃度に応じ出力電圧が変化す
るセンサが使用され、したがって以下空燃比センサ31
をO2 センサと称する。このO2 センサ31は空燃比が
過濃側のとき、すなわちリッチのとき0.9(V)程度
の出力電圧を発生し、空燃比が稀薄側のとき、すなわち
リーンのとき0.1(V)程度の出力電圧を発生する。
まずこのO2 センサ31の出力信号に基いて行われるフ
ィードバック補正係数FAFの制御について説明する。
ンサ31の出力信号に基いて空燃比を目標空燃比に制御
するためのものである。目標空燃比としてはどのような
空燃比を用いてもよいが本発明による実施例では目標空
燃比が理論空燃比とされており、したがって以下目標空
燃比を理論空燃比とした場合について説明する。なお、
目標空燃比が理論空燃比であるときには空燃比センサ3
1として排気ガス中の酸素濃度に応じ出力電圧が変化す
るセンサが使用され、したがって以下空燃比センサ31
をO2 センサと称する。このO2 センサ31は空燃比が
過濃側のとき、すなわちリッチのとき0.9(V)程度
の出力電圧を発生し、空燃比が稀薄側のとき、すなわち
リーンのとき0.1(V)程度の出力電圧を発生する。
まずこのO2 センサ31の出力信号に基いて行われるフ
ィードバック補正係数FAFの制御について説明する。
【0014】図4はフィードバック補正係数FAFの算
出ルーチンを示しており、このルーチンは例えばメイン
ルーチン内で実行される。図4を参照するとまず初めに
ステップ40においてO2 センサ31の出力電圧Vが
0.45(V)よりも高いか否か、すなわちリッチであ
るか否かが判別される。V≧0.45(V)のとき、す
なわちリッチのときにはステップ41に進んで前回の処
理サイクル時にリーンであったか否かが判別される。前
回の処理サイクル時にリーンのとき、すなわちリーンか
らリッチに変化したときにはステップ42に進んでフィ
ードバック補正係数FAFがFAFLとされ、ステップ
43に進む。ステップ43ではフィードバック補正係数
FAFからスキップ値Sが減算され、したがって図5に
示されるようにフィードバック補正係数FAFはスキッ
プ値Sだけ急激に減少せしめられる。次いでステップ4
4ではFAFLとFAFRの平均値FAFAVが算出さ
れる。一方、ステップ41において前回の処理サイクル
時にはリッチであったと判別されたときはステップ45
に進んでフィードバック補正係数FAFから積分値R
(R≪S)が減算される。したがって図5に示されるよ
うにフィードバック補正係数FAFは徐々に減少せしめ
られる。
出ルーチンを示しており、このルーチンは例えばメイン
ルーチン内で実行される。図4を参照するとまず初めに
ステップ40においてO2 センサ31の出力電圧Vが
0.45(V)よりも高いか否か、すなわちリッチであ
るか否かが判別される。V≧0.45(V)のとき、す
なわちリッチのときにはステップ41に進んで前回の処
理サイクル時にリーンであったか否かが判別される。前
回の処理サイクル時にリーンのとき、すなわちリーンか
らリッチに変化したときにはステップ42に進んでフィ
ードバック補正係数FAFがFAFLとされ、ステップ
43に進む。ステップ43ではフィードバック補正係数
FAFからスキップ値Sが減算され、したがって図5に
示されるようにフィードバック補正係数FAFはスキッ
プ値Sだけ急激に減少せしめられる。次いでステップ4
4ではFAFLとFAFRの平均値FAFAVが算出さ
れる。一方、ステップ41において前回の処理サイクル
時にはリッチであったと判別されたときはステップ45
に進んでフィードバック補正係数FAFから積分値R
(R≪S)が減算される。したがって図5に示されるよ
うにフィードバック補正係数FAFは徐々に減少せしめ
られる。
【0015】一方、ステップ40においてV<0.45
(V)であると判断されたとき、すなわちリーンのとき
にはステップ46に進んで前回の処理サイクル時にリッ
チであったか否かが判別される。前回の処理サイクル時
にリッチのとき、すなわちリッチからリーンに変化した
ときにはステップ47に進んでフィードバック補正係数
FAFがFAFRとされ、ステップ48に進む。ステッ
プ48ではフィードバック補正係数FAFにスキップ値
Sが加算され、したがって図5に示されるようにフィー
ドバック補正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に増大
せしめられる。次いでステップ44ではFAFLとFA
FRの平均値FAFAVが算出される。一方、ステップ
46において前回の処理サイクル時にはリーンであった
と判別されたときはステップ49に進んでフィードバッ
ク補正係数FAFに積分値Rが加算される。したがって
図5に示されるようにフィードバック補正係数FAFは
徐々に増大せしめられる。
(V)であると判断されたとき、すなわちリーンのとき
にはステップ46に進んで前回の処理サイクル時にリッ
チであったか否かが判別される。前回の処理サイクル時
にリッチのとき、すなわちリッチからリーンに変化した
ときにはステップ47に進んでフィードバック補正係数
FAFがFAFRとされ、ステップ48に進む。ステッ
プ48ではフィードバック補正係数FAFにスキップ値
Sが加算され、したがって図5に示されるようにフィー
ドバック補正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に増大
せしめられる。次いでステップ44ではFAFLとFA
FRの平均値FAFAVが算出される。一方、ステップ
46において前回の処理サイクル時にはリーンであった
と判別されたときはステップ49に進んでフィードバッ
ク補正係数FAFに積分値Rが加算される。したがって
図5に示されるようにフィードバック補正係数FAFは
徐々に増大せしめられる。
【0016】リッチとなってFAFが小さくなると燃料
噴射時間TAUが短かくなり、リーンとなってFAFが
大きくなると燃料噴射時間TAUが長くなるので空燃比
が理論空燃比に維持されることになる。なお、パージ作
用が行われていないときには図5に示すようにフィード
バック補正係数FAFは1.0を中心として変動する。
また、図5からわかるようにステップ44において算出
された平均値FAFAVはフィードバック補正係数FA
Fの平均値を示している。
噴射時間TAUが短かくなり、リーンとなってFAFが
大きくなると燃料噴射時間TAUが長くなるので空燃比
が理論空燃比に維持されることになる。なお、パージ作
用が行われていないときには図5に示すようにフィード
バック補正係数FAFは1.0を中心として変動する。
また、図5からわかるようにステップ44において算出
された平均値FAFAVはフィードバック補正係数FA
Fの平均値を示している。
【0017】図5からわかるようにフィードバック補正
係数FAFは積分定数Rでもって比較的ゆっくりと変化
せしめられるので多量のパージガスが急激にサージタン
ク5内に供給されて空燃比が急激に変動するともはや空
燃比を理論空燃比に維持することができない、斯くして
空燃比が変動することになる。したがって本発明による
実施例では空燃比が変動するのを阻止するためにパージ
作用を行うときにはパージ量を徐々に増大させるように
している。このようにパージ量を徐々に増大させるとパ
ージ量の増大中であってもフィードバック補正係数FA
Fによるフィードバック制御によって空燃比は理論空燃
比に維持され、斯くして空燃比が変動するのを阻止する
ことができる。
係数FAFは積分定数Rでもって比較的ゆっくりと変化
せしめられるので多量のパージガスが急激にサージタン
ク5内に供給されて空燃比が急激に変動するともはや空
燃比を理論空燃比に維持することができない、斯くして
空燃比が変動することになる。したがって本発明による
実施例では空燃比が変動するのを阻止するためにパージ
作用を行うときにはパージ量を徐々に増大させるように
している。このようにパージ量を徐々に増大させるとパ
ージ量の増大中であってもフィードバック補正係数FA
Fによるフィードバック制御によって空燃比は理論空燃
比に維持され、斯くして空燃比が変動するのを阻止する
ことができる。
【0018】ところが例えばパージ作用中に加速運転が
行われると吸入空気量が増大し、一方サージタンク5内
の負圧が小さくなるのでパージ量が減少し、その結果吸
入空気中の燃料蒸気濃度が大巾に変動し、したがって空
燃比が大巾に変動するためにただ単にパージ量を徐々に
増大させても空燃比が変動することになる。そこでこの
ような過渡運転時における空燃比の変動を阻止するため
に本発明による実施例では機関運転状態により定まる基
準パージ率、例えば最大パージ率を用いてパージ量を制
御するようにしている。次にこのパージ量の制御方法に
ついて説明する。なお以下には、パージ制御弁17を介
するパージ量が設定量に一致することにより実際のパー
ジ率と目標パージ率とが一致し、その結果パージ制御弁
17の開弁割合または単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度の補正制御をしない場合についてまず説明する。
行われると吸入空気量が増大し、一方サージタンク5内
の負圧が小さくなるのでパージ量が減少し、その結果吸
入空気中の燃料蒸気濃度が大巾に変動し、したがって空
燃比が大巾に変動するためにただ単にパージ量を徐々に
増大させても空燃比が変動することになる。そこでこの
ような過渡運転時における空燃比の変動を阻止するため
に本発明による実施例では機関運転状態により定まる基
準パージ率、例えば最大パージ率を用いてパージ量を制
御するようにしている。次にこのパージ量の制御方法に
ついて説明する。なお以下には、パージ制御弁17を介
するパージ量が設定量に一致することにより実際のパー
ジ率と目標パージ率とが一致し、その結果パージ制御弁
17の開弁割合または単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度の補正制御をしない場合についてまず説明する。
【0019】最大パージ率MAXPGはパージ制御弁1
7を全開にしたときのパージ量と吸入空気量との比を表
わしている。この最大パージ率MAXPGは図6(A)
に示すようなマップの形で予めROM22内に記憶され
ている。図6(A)からわかるようにこの最大パージ率
MAXPGは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機関回転
数N)と機関回転数Nとの関数である。また図6(B)
からわかるように最大パージ率MAXPGは一定の機関
回転数Nに対して機関負荷Q/Nが低くなるほど大きく
なり、図6(C)からわかるように最大パージ率MAX
PGは一定の機関負荷Q/Nに対して機関回転数Nが低
くなるほど大きくなる。パージ作用を行なう際にはまず
初めに目標パージ率TGTPGを一定割合でゆっくりと
増大せしめた後に目標パージ率が一定値に達すると目標
パージ率を一定に維持し、最大パージ率MAXPGに対
する目標パージ率TGTPGの割合に応じてパージ制御
弁17の開弁割合が制御される。図3に示される実施例
ではパージ制御弁17の開弁時間のデューティ比を制御
するようにしているのでこの場合には最大パージ率MA
XPGに対する目標パージ率TGTPGの割合に応じて
パージ制御弁17の開弁時間のデューティ比が制御され
る。
7を全開にしたときのパージ量と吸入空気量との比を表
わしている。この最大パージ率MAXPGは図6(A)
に示すようなマップの形で予めROM22内に記憶され
ている。図6(A)からわかるようにこの最大パージ率
MAXPGは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機関回転
数N)と機関回転数Nとの関数である。また図6(B)
からわかるように最大パージ率MAXPGは一定の機関
回転数Nに対して機関負荷Q/Nが低くなるほど大きく
なり、図6(C)からわかるように最大パージ率MAX
PGは一定の機関負荷Q/Nに対して機関回転数Nが低
くなるほど大きくなる。パージ作用を行なう際にはまず
初めに目標パージ率TGTPGを一定割合でゆっくりと
増大せしめた後に目標パージ率が一定値に達すると目標
パージ率を一定に維持し、最大パージ率MAXPGに対
する目標パージ率TGTPGの割合に応じてパージ制御
弁17の開弁割合が制御される。図3に示される実施例
ではパージ制御弁17の開弁時間のデューティ比を制御
するようにしているのでこの場合には最大パージ率MA
XPGに対する目標パージ率TGTPGの割合に応じて
パージ制御弁17の開弁時間のデューティ比が制御され
る。
【0020】すなわち、パージガス中の蒸発燃料の量は
わからないのでパージ制御弁17を全開にしたときに吸
入空気中の燃料蒸気濃度がどの位になるかはわからな
い。しかしながらキャニスタ11の活性炭10への燃料
蒸気の吸着量が同じ場合には吸入空気中の燃料蒸気濃度
は最大パージ率MAXPGに比例する。したがって吸入
空気中の燃料蒸気濃度を一定とするためには最大パージ
率MAXPGが小さくなるほどパージ制御弁17の開度
を大きくしてパージ量を増大させなければならない。云
い換えると目標パージ率TGTPGが一定に維持されて
いる場合には最大パージ率MAXPGに対する目標パー
ジ率TGTPGの割合に応じてパージ制御弁17の開弁
割合を制御すれば、すなわち最大パージ率MAXPGが
小さくなるほどパージ制御弁17の開度を大きくすれば
機関運転状態にかかわらずに吸入空気中の燃料蒸気濃度
は一定となり、したがって過渡運転時であっても空燃比
は変動しないことになる。一方、目標パージ率TGTP
Gが徐々に増大せしめられている間は吸入空気中の燃料
蒸気濃度は目標パージ率TGTPGに比例して増大し、
このとき過渡運転が運転が行われたとしても吸入空気中
の燃料蒸気濃度は目標パージ率TGTPGに比例する。
すなわち、目標パージ率TGTPGが同一であれば燃料
蒸気濃度は機関運転状態の影響を全く受けない。したが
って目標パージ率TGTPGが増大せしめられていると
きに加速運転が行われたとしても空燃比は変動せず、フ
ィードバック補正係数FAFによるフィードバック制御
によって空燃比は理論空燃比に維持され続けることにな
る。
わからないのでパージ制御弁17を全開にしたときに吸
入空気中の燃料蒸気濃度がどの位になるかはわからな
い。しかしながらキャニスタ11の活性炭10への燃料
蒸気の吸着量が同じ場合には吸入空気中の燃料蒸気濃度
は最大パージ率MAXPGに比例する。したがって吸入
空気中の燃料蒸気濃度を一定とするためには最大パージ
率MAXPGが小さくなるほどパージ制御弁17の開度
を大きくしてパージ量を増大させなければならない。云
い換えると目標パージ率TGTPGが一定に維持されて
いる場合には最大パージ率MAXPGに対する目標パー
ジ率TGTPGの割合に応じてパージ制御弁17の開弁
割合を制御すれば、すなわち最大パージ率MAXPGが
小さくなるほどパージ制御弁17の開度を大きくすれば
機関運転状態にかかわらずに吸入空気中の燃料蒸気濃度
は一定となり、したがって過渡運転時であっても空燃比
は変動しないことになる。一方、目標パージ率TGTP
Gが徐々に増大せしめられている間は吸入空気中の燃料
蒸気濃度は目標パージ率TGTPGに比例して増大し、
このとき過渡運転が運転が行われたとしても吸入空気中
の燃料蒸気濃度は目標パージ率TGTPGに比例する。
すなわち、目標パージ率TGTPGが同一であれば燃料
蒸気濃度は機関運転状態の影響を全く受けない。したが
って目標パージ率TGTPGが増大せしめられていると
きに加速運転が行われたとしても空燃比は変動せず、フ
ィードバック補正係数FAFによるフィードバック制御
によって空燃比は理論空燃比に維持され続けることにな
る。
【0021】図7に示すタイムチャートにおいて0秒は
パージ作用が開始されたときを示している。図7に示さ
れるようにパージ作用が開始されると通常は目標パージ
率TGTPGと共に増大するパージ率PRGが徐々に増
大せしめられる。次いで図7のAで示されるように加速
運転が行われて吸入空気量Qが増大すると最大パージ率
MAXPGが小さくなり、したがって図7に示されるよ
うにパージ制御弁17に対するデューティ比PGDUT
Yが増大せしめられる。その結果、上述したように吸入
空気中の燃料蒸気濃度はパージ率PRGの増大に比例し
て増大し、斯くして空燃比が変動しないことになる。
パージ作用が開始されたときを示している。図7に示さ
れるようにパージ作用が開始されると通常は目標パージ
率TGTPGと共に増大するパージ率PRGが徐々に増
大せしめられる。次いで図7のAで示されるように加速
運転が行われて吸入空気量Qが増大すると最大パージ率
MAXPGが小さくなり、したがって図7に示されるよ
うにパージ制御弁17に対するデューティ比PGDUT
Yが増大せしめられる。その結果、上述したように吸入
空気中の燃料蒸気濃度はパージ率PRGの増大に比例し
て増大し、斯くして空燃比が変動しないことになる。
【0022】一方、パージ作用が開始されると空燃比を
理論空燃比に維持すべくフィードバック補正係数FAF
は小さくなり、したがって図7に示されるようにフィー
ドバック補正係数FAFの平均値FAFAVはパージ作
用が開始されると徐々に小さくなる。この場合、吸入空
気中の燃料蒸気濃度が高いほどフィードバック補正係数
FAFの減少量が増大し、このときフィードバック補正
係数FAFの減少量は吸入空気中の燃料蒸気濃度に比例
するのでフィードバック補正係数FAFの減少量から吸
入空気中の燃料蒸気濃度がわかることになる。この場
合、上述したように燃料蒸気濃度は過渡運転の影響を受
けず、過渡運転時であっても燃料蒸気濃度は目標パージ
率TGTPGに比例し、単位目標パージ率当りの燃料蒸
気濃度と目標パージ率との積は過渡運転が行われたとし
ても目標パージ率TGTPGに比例する。したがってフ
ィードバック補正係数FAFが減少したときに燃料蒸気
濃度、或いは単位目標パージ率当りの燃料蒸気濃度と目
標パージ率との積に基いて燃料噴射量を補正すれば過渡
運転時であろうとなかろうと空燃比を理論空燃比に維持
できることになる。
理論空燃比に維持すべくフィードバック補正係数FAF
は小さくなり、したがって図7に示されるようにフィー
ドバック補正係数FAFの平均値FAFAVはパージ作
用が開始されると徐々に小さくなる。この場合、吸入空
気中の燃料蒸気濃度が高いほどフィードバック補正係数
FAFの減少量が増大し、このときフィードバック補正
係数FAFの減少量は吸入空気中の燃料蒸気濃度に比例
するのでフィードバック補正係数FAFの減少量から吸
入空気中の燃料蒸気濃度がわかることになる。この場
合、上述したように燃料蒸気濃度は過渡運転の影響を受
けず、過渡運転時であっても燃料蒸気濃度は目標パージ
率TGTPGに比例し、単位目標パージ率当りの燃料蒸
気濃度と目標パージ率との積は過渡運転が行われたとし
ても目標パージ率TGTPGに比例する。したがってフ
ィードバック補正係数FAFが減少したときに燃料蒸気
濃度、或いは単位目標パージ率当りの燃料蒸気濃度と目
標パージ率との積に基いて燃料噴射量を補正すれば過渡
運転時であろうとなかろうと空燃比を理論空燃比に維持
できることになる。
【0023】次に燃料蒸気濃度に基く噴射量の補正につ
いてより詳細に説明する。パージ作用が行われるとフィ
ードバック補正係数FAFは吸入空気中の燃料蒸気濃度
に対応する値まで減少する。しかしながら他の原因、例
えばエアフローメータ7による計量誤差によってもフィ
ードバック補正係数FAFは減少する。したがってフィ
ードバック補正係数FAFの変動がパージ作用によるも
のか否かを判断しなければならない。ところがパージ作
用によるフィードバック補正係数FAFの減少量は他の
原因によるフィードバック補正係数FAFの減少量に比
べて大きくなる。しかしながらフィードバック補正係数
FAFを固定してオープンループ制御をする場合のこと
を考えるとフィードバック補正係数FAFは大きく減少
させることはできない。そこで本発明による実施例では
図7に示すようにフィードバック補正係数FAFの平均
値FAFAVが或る程度低下したときにはフィードバッ
ク補正係数FAFが低下するのを抑制し、フィードバッ
ク補正係数FAFの低下が抑制された後は単位目標パー
ジ率当りの燃料蒸気濃度を表わす係数FPGAを用いて
燃料蒸気濃度を求めるようにしている。次のこの係数F
PGAについて図7における区間aを拡大して示した図
8を参照しつつ説明する。
いてより詳細に説明する。パージ作用が行われるとフィ
ードバック補正係数FAFは吸入空気中の燃料蒸気濃度
に対応する値まで減少する。しかしながら他の原因、例
えばエアフローメータ7による計量誤差によってもフィ
ードバック補正係数FAFは減少する。したがってフィ
ードバック補正係数FAFの変動がパージ作用によるも
のか否かを判断しなければならない。ところがパージ作
用によるフィードバック補正係数FAFの減少量は他の
原因によるフィードバック補正係数FAFの減少量に比
べて大きくなる。しかしながらフィードバック補正係数
FAFを固定してオープンループ制御をする場合のこと
を考えるとフィードバック補正係数FAFは大きく減少
させることはできない。そこで本発明による実施例では
図7に示すようにフィードバック補正係数FAFの平均
値FAFAVが或る程度低下したときにはフィードバッ
ク補正係数FAFが低下するのを抑制し、フィードバッ
ク補正係数FAFの低下が抑制された後は単位目標パー
ジ率当りの燃料蒸気濃度を表わす係数FPGAを用いて
燃料蒸気濃度を求めるようにしている。次のこの係数F
PGAについて図7における区間aを拡大して示した図
8を参照しつつ説明する。
【0024】図8は0秒においてパージ作用が開始され
たときのフィードバック補正係数FAFと単位目標パー
ジ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAの変化を示してい
る。図8に示す例ではフィードバック補正係数FAFを
下限しきい値(FBA−X)よりもできる限り減少させ
ないようにしている。図8からわかるようにフィードバ
ック補正係数FAFが下限しきい値(FBA−X)より
も小さくなりかつリッチのときに単位目標パージ率当り
の燃料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる。前述
したパージA/F補正係数FPGは単位目標パージ率当
りの燃料蒸気濃度係数FPGAと、目標パージ率TGT
PGに対応するパージ率PRGとの積の負(FPG=−
FPGA・PRG)の形で表わされ、したがって単位目
標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAが増大する
と前述した燃料噴射時間TAUの計算式からわかるよう
に燃料噴射量が減少せしめられる。云い換えると単位目
標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAが大きくな
ると燃料噴射量が減少せしめられるのでフィードバック
補正係数FAFの減少作用が抑制されることになる。
たときのフィードバック補正係数FAFと単位目標パー
ジ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAの変化を示してい
る。図8に示す例ではフィードバック補正係数FAFを
下限しきい値(FBA−X)よりもできる限り減少させ
ないようにしている。図8からわかるようにフィードバ
ック補正係数FAFが下限しきい値(FBA−X)より
も小さくなりかつリッチのときに単位目標パージ率当り
の燃料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる。前述
したパージA/F補正係数FPGは単位目標パージ率当
りの燃料蒸気濃度係数FPGAと、目標パージ率TGT
PGに対応するパージ率PRGとの積の負(FPG=−
FPGA・PRG)の形で表わされ、したがって単位目
標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAが増大する
と前述した燃料噴射時間TAUの計算式からわかるよう
に燃料噴射量が減少せしめられる。云い換えると単位目
標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAが大きくな
ると燃料噴射量が減少せしめられるのでフィードバック
補正係数FAFの減少作用が抑制されることになる。
【0025】本発明の実施例におけるようにフィードバ
ック補正係数FAFが下限しきい値(FBA−X)を越
えて減少しかつリッチになったときにFPGAを増大せ
しめるとフィードバック補正係数FAFが増大して燃料
噴射量を増大させようとしているときにFPGAは一定
値に保持されるのでFPGAによる燃料噴射量の減少作
用は行われず、斯くして図8に示されるように混合気は
リーンからリッチに速やかに変化する。云い換えると空
燃比がすみやかに理論空燃比に制御される。したがって
パージ作用が開始された直後は別として空燃比が変動す
るのを阻止することができることになる。その後空燃比
が理論空燃比に維持されつつフィードバック補正係数F
AFは全体的に少しずつ上昇し、暫らくすると図8のf
で示されるようにフィードバック補正係数FAFはその
最小値が下限しきい値(FBA−X)となるように変動
し続ける。このときには単位目標パージ率当りの燃料蒸
気濃度係数FPGAは一定値に保持される。
ック補正係数FAFが下限しきい値(FBA−X)を越
えて減少しかつリッチになったときにFPGAを増大せ
しめるとフィードバック補正係数FAFが増大して燃料
噴射量を増大させようとしているときにFPGAは一定
値に保持されるのでFPGAによる燃料噴射量の減少作
用は行われず、斯くして図8に示されるように混合気は
リーンからリッチに速やかに変化する。云い換えると空
燃比がすみやかに理論空燃比に制御される。したがって
パージ作用が開始された直後は別として空燃比が変動す
るのを阻止することができることになる。その後空燃比
が理論空燃比に維持されつつフィードバック補正係数F
AFは全体的に少しずつ上昇し、暫らくすると図8のf
で示されるようにフィードバック補正係数FAFはその
最小値が下限しきい値(FBA−X)となるように変動
し続ける。このときには単位目標パージ率当りの燃料蒸
気濃度係数FPGAは一定値に保持される。
【0026】前述したようにフィードバック補正係数F
AFの減少量は吸入空気中の燃料蒸気濃度に比例してお
り、フィードバック補正係数FAFが減少すべき分だけ
FPGAが増大するので吸入空気中の燃料蒸気濃度は図
8においてfで示すフィードバック補正係数FAFの減
少分と、図8においてgで示されるFPGAとの和、正
確に云うと図8においてfで示すフィードバック補正係
数FAFの減少分と、図8においてgで示されるFPG
Aに目標パージ率を乗算した値との和で表わされること
になる。
AFの減少量は吸入空気中の燃料蒸気濃度に比例してお
り、フィードバック補正係数FAFが減少すべき分だけ
FPGAが増大するので吸入空気中の燃料蒸気濃度は図
8においてfで示すフィードバック補正係数FAFの減
少分と、図8においてgで示されるFPGAとの和、正
確に云うと図8においてfで示すフィードバック補正係
数FAFの減少分と、図8においてgで示されるFPG
Aに目標パージ率を乗算した値との和で表わされること
になる。
【0027】図7に示されるようにパージが開始されて
から30秒程度で目標パージ率に対応するパージ率PR
Gを最大にするようにした場合には単位パージ率当りの
燃料蒸気濃度はパージ開始後15秒程度でほぼ一定値に
落ちつき、この単位パージ率当りの燃料蒸気濃度は数分
以上ほぼ一定に保持された後に徐々に低下する。したが
ってパージ作用が開始されてから15秒間を経過した後
暫らくの間はそのまま放置しておけばFPGAはほぼ一
定値に維持される。
から30秒程度で目標パージ率に対応するパージ率PR
Gを最大にするようにした場合には単位パージ率当りの
燃料蒸気濃度はパージ開始後15秒程度でほぼ一定値に
落ちつき、この単位パージ率当りの燃料蒸気濃度は数分
以上ほぼ一定に保持された後に徐々に低下する。したが
ってパージ作用が開始されてから15秒間を経過した後
暫らくの間はそのまま放置しておけばFPGAはほぼ一
定値に維持される。
【0028】前述したようにフィードバック補正係数F
AFは1.0に保持しておくことが好ましく、したがっ
て図7に示されるようにフィードバック補正係数FAF
の平均値FAFAVは15秒おきに少しずつ強制的に
1.0に近づけられる。前述したように吸入空気中の燃
料蒸気濃度はフィードバック補正係数FAFの減少量と
FPGAに目標パージ率を乗算した値との和で表わされ
るのでフィードバック補正係数FAFを強制的に上昇し
たときにはフィードバック補正係数FAFの上昇分に対
した量だけFPGAが上昇せしめられる。したがってフ
ィードバック補正係数FAFが1.0まで戻されたとき
はFPGAは単位パージ率当りの燃料蒸気濃度を正確に
表わしていることになる。なお、図7に示されるように
15秒から30秒の間でFAFAVが徐々に低下するの
はこの間目標パージ率に対応したパージ率PRGが増大
せしめられているからである。
AFは1.0に保持しておくことが好ましく、したがっ
て図7に示されるようにフィードバック補正係数FAF
の平均値FAFAVは15秒おきに少しずつ強制的に
1.0に近づけられる。前述したように吸入空気中の燃
料蒸気濃度はフィードバック補正係数FAFの減少量と
FPGAに目標パージ率を乗算した値との和で表わされ
るのでフィードバック補正係数FAFを強制的に上昇し
たときにはフィードバック補正係数FAFの上昇分に対
した量だけFPGAが上昇せしめられる。したがってフ
ィードバック補正係数FAFが1.0まで戻されたとき
はFPGAは単位パージ率当りの燃料蒸気濃度を正確に
表わしていることになる。なお、図7に示されるように
15秒から30秒の間でFAFAVが徐々に低下するの
はこの間目標パージ率に対応したパージ率PRGが増大
せしめられているからである。
【0029】図7に示されるパージA/F補正係数FP
Gは前述したようにFPGAとパージ率PRGとの積の
負(−FPGA・PRG)の形で表わされる。ここで単
位目標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAと目標
パージ率PRGとの積は燃料蒸気濃度を表わしているか
らパージA/F補正係数FPGの下降量は燃料蒸気濃度
を表わしていることになる。図7からわかるように0秒
から15秒の間はパージ率PRGが増大し、しかも燃料
蒸気濃度係数FPGAが増大するので燃料蒸気濃度は比
較的急速に増大する。一方、15秒においては燃料蒸気
濃度係数FPGAが強制的に増大せしめられるので燃料
蒸気濃度も強制的に増大せしめられる。
Gは前述したようにFPGAとパージ率PRGとの積の
負(−FPGA・PRG)の形で表わされる。ここで単
位目標パージ率当りの燃料蒸気濃度係数FPGAと目標
パージ率PRGとの積は燃料蒸気濃度を表わしているか
らパージA/F補正係数FPGの下降量は燃料蒸気濃度
を表わしていることになる。図7からわかるように0秒
から15秒の間はパージ率PRGが増大し、しかも燃料
蒸気濃度係数FPGAが増大するので燃料蒸気濃度は比
較的急速に増大する。一方、15秒においては燃料蒸気
濃度係数FPGAが強制的に増大せしめられるので燃料
蒸気濃度も強制的に増大せしめられる。
【0030】15秒から30秒の間では燃料蒸気濃度係
数FPGAは一定となるがパージ率PRGが増大してい
るので燃料蒸気濃度も増大せしめられる。次いで15秒
おきに燃料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる毎
に燃料蒸気濃度も増大せしめられる。この燃料蒸気濃度
とフィードバック補正係数FAFの減少量との和は吸入
空気中の燃料蒸気濃度を表わしており、したがって前述
した燃料噴射時間TAUの計算式に示すようにフィード
バック補正係数FAFの減少量(1−FAF)とパージ
A/F補正係数FPGの和によって基本燃料噴射時間T
Pを補正すれば空燃比が理論空燃比に維持されることに
なる。なお、フィードバック補正係数FAFが1.0に
なればFPGで表わされる燃料蒸気濃度は吸入空気中の
燃料蒸気濃度を正確に表わしていることになる。パージ
作用が開始されてから90秒程度経過すればFAFAV
はほぼ1.0となるのでこのときパージA/F補正係数
FPGが吸入空気中の燃料蒸気濃度を表わしていること
がわかる。
数FPGAは一定となるがパージ率PRGが増大してい
るので燃料蒸気濃度も増大せしめられる。次いで15秒
おきに燃料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる毎
に燃料蒸気濃度も増大せしめられる。この燃料蒸気濃度
とフィードバック補正係数FAFの減少量との和は吸入
空気中の燃料蒸気濃度を表わしており、したがって前述
した燃料噴射時間TAUの計算式に示すようにフィード
バック補正係数FAFの減少量(1−FAF)とパージ
A/F補正係数FPGの和によって基本燃料噴射時間T
Pを補正すれば空燃比が理論空燃比に維持されることに
なる。なお、フィードバック補正係数FAFが1.0に
なればFPGで表わされる燃料蒸気濃度は吸入空気中の
燃料蒸気濃度を正確に表わしていることになる。パージ
作用が開始されてから90秒程度経過すればFAFAV
はほぼ1.0となるのでこのときパージA/F補正係数
FPGが吸入空気中の燃料蒸気濃度を表わしていること
がわかる。
【0031】図7においてBで示されるようにパージ率
PRGが最大になっているときに加速運転が行われて吸
入空気量が増大しても基本的には図7において破線で示
されるようにパージ率PRGが一定に維持された状態で
デューティ比PGDUTYが増大せしめられるので空燃
比が変動することはない。ところがBで示す加速運転が
行われる前に図7に示すようにデューティ比が100%
近くに、すなわちPGDUTYが100近くになってい
るとBで示す加速が行われたときにデューティ比PGD
UTYが100に達してしまう。しかしながらこの場合
には目標パージ率が一定に維持されていたとしても図7
に示されるように実際のパージ率PRGが減少せしめら
れ、それに伴なってパージA/F補正係数FPGが増大
せしめられる。このときには吸入空気中の燃料蒸気濃度
が低下するがこの燃料蒸気濃度の低下量に対応した分だ
けパージA/F補正係数FPGが増大せしめられるので
空燃比は変動することなく理論空燃比に維持されること
になる。なお、実際のパージ率と目標パージ率とが同じ
場合デューティ比が100を越えない限りパージ率PR
Gと目標パージ率TGTPGとは一致する。このように
デューティ比が100を越えたことによりパージ率PR
Gと目標パージ率TGTPG間にずれが生じているとき
にデューティ比PGDUTYが変化しても単位目標パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度FPGAは変動せず、その結
果空燃比は変動しないのでこの場合のパージ率PRGと
目標パージ率TGTPG間のずれは本発明において行わ
れる補正の対象とならない。
PRGが最大になっているときに加速運転が行われて吸
入空気量が増大しても基本的には図7において破線で示
されるようにパージ率PRGが一定に維持された状態で
デューティ比PGDUTYが増大せしめられるので空燃
比が変動することはない。ところがBで示す加速運転が
行われる前に図7に示すようにデューティ比が100%
近くに、すなわちPGDUTYが100近くになってい
るとBで示す加速が行われたときにデューティ比PGD
UTYが100に達してしまう。しかしながらこの場合
には目標パージ率が一定に維持されていたとしても図7
に示されるように実際のパージ率PRGが減少せしめら
れ、それに伴なってパージA/F補正係数FPGが増大
せしめられる。このときには吸入空気中の燃料蒸気濃度
が低下するがこの燃料蒸気濃度の低下量に対応した分だ
けパージA/F補正係数FPGが増大せしめられるので
空燃比は変動することなく理論空燃比に維持されること
になる。なお、実際のパージ率と目標パージ率とが同じ
場合デューティ比が100を越えない限りパージ率PR
Gと目標パージ率TGTPGとは一致する。このように
デューティ比が100を越えたことによりパージ率PR
Gと目標パージ率TGTPG間にずれが生じているとき
にデューティ比PGDUTYが変化しても単位目標パー
ジ率当たりの燃料蒸気濃度FPGAは変動せず、その結
果空燃比は変動しないのでこの場合のパージ率PRGと
目標パージ率TGTPG間のずれは本発明において行わ
れる補正の対象とならない。
【0032】図3に示す内燃機関では機関減速運転時に
燃料噴射弁4からの燃料噴射が停止される。燃料噴射が
停止されたときに機関に蒸発燃料を供給するとこの蒸発
燃料は燃焼することなく排気マニホルド3内に排出され
る。したがって燃料噴射が停止されたときにはパージ作
用を停止しなければならない。燃料噴射を停止すべきと
きにはカットフラグがセットされ、このカットフラグに
セットされたときにはパージ作用が停止せしめられる。
そこで次に図9を参照しつつこのカットフラグの処理ル
ーチンについて説明する。
燃料噴射弁4からの燃料噴射が停止される。燃料噴射が
停止されたときに機関に蒸発燃料を供給するとこの蒸発
燃料は燃焼することなく排気マニホルド3内に排出され
る。したがって燃料噴射が停止されたときにはパージ作
用を停止しなければならない。燃料噴射を停止すべきと
きにはカットフラグがセットされ、このカットフラグに
セットされたときにはパージ作用が停止せしめられる。
そこで次に図9を参照しつつこのカットフラグの処理ル
ーチンについて説明する。
【0033】図9に示すカットフラグ処理ルーチンは例
えばメインルーチン内で実行される。図9を参照すると
まず初めにステップ50においてカットフラグがセット
されているか否かが判別される。カットフラグがセット
されていないときにはステップ51に進んでスロットル
スイッチ28がオンであるか否か、すなわちスロットル
弁9がアイドリング開度であるか否かが判別される。ス
ロットル弁9がアイドリング開度であるときにはステッ
プ52に進んで機関回転数Nが一定値、例えば1200
r.p.m 以上であるか否かが判別される。N≧1200r.
p.m のときにはステップ53に進んでカットフラグがセ
ットされる。すなわち、スロットル弁9がアイドリング
開度であってN≧1200r.p.m のときは減速運転時で
あると判断し、カットフラグがセットされる。
えばメインルーチン内で実行される。図9を参照すると
まず初めにステップ50においてカットフラグがセット
されているか否かが判別される。カットフラグがセット
されていないときにはステップ51に進んでスロットル
スイッチ28がオンであるか否か、すなわちスロットル
弁9がアイドリング開度であるか否かが判別される。ス
ロットル弁9がアイドリング開度であるときにはステッ
プ52に進んで機関回転数Nが一定値、例えば1200
r.p.m 以上であるか否かが判別される。N≧1200r.
p.m のときにはステップ53に進んでカットフラグがセ
ットされる。すなわち、スロットル弁9がアイドリング
開度であってN≧1200r.p.m のときは減速運転時で
あると判断し、カットフラグがセットされる。
【0034】カットフラグがセットされるとステップ5
0からステップ54に進んでスロットルスイッチ28が
オンであるか否か、すなわちスロットル弁9がアイドリ
ング開度であるか否かが判別される。スロットル弁9が
アイドリング開度であるときにはステップ56に進んで
機関回転数Nが1000r.p.m よりも低いか否かが判別
される。N≦1000r.p.m のときにはステップ57に
進んでカットフラグがリセットされる。一方、N>10
00r.p.m でもスロットル弁9が開弁せしめられればス
テップ54からステップ57にジャンプしてカットフラ
グがリセットされる。カットフラグがセットされると燃
料噴射が停止せしめられる。
0からステップ54に進んでスロットルスイッチ28が
オンであるか否か、すなわちスロットル弁9がアイドリ
ング開度であるか否かが判別される。スロットル弁9が
アイドリング開度であるときにはステップ56に進んで
機関回転数Nが1000r.p.m よりも低いか否かが判別
される。N≦1000r.p.m のときにはステップ57に
進んでカットフラグがリセットされる。一方、N>10
00r.p.m でもスロットル弁9が開弁せしめられればス
テップ54からステップ57にジャンプしてカットフラ
グがリセットされる。カットフラグがセットされると燃
料噴射が停止せしめられる。
【0035】次に図7および図8を参照しつつ図10か
ら図15を参照してパージ制御弁17開弁割合または単
位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の補正制御が行わ
れないパージ制御方法について詳細に説明する。図10
はイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされた
ときに実行されるパージ制御のイニシャライズ処理ルー
チンを示している。図10を参照すると、まず初めにス
テップ60においてパージカウント値PGCがクリアさ
れ、次いでステップ61ではタイマカウント値Tがクリ
アされる。次いでステップ62ではパージ制御弁17に
対する駆動デューティ比PGDUTYが零とされ、次い
でステップ63ではパージ率PRGが零とされる。次い
でステップ64では燃料蒸気濃度係数FPGAが零とさ
れ、次いでステップ65ではパージ制御弁17が閉弁せ
しめられ、次いで処理サイクルを完了する。
ら図15を参照してパージ制御弁17開弁割合または単
位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の補正制御が行わ
れないパージ制御方法について詳細に説明する。図10
はイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされた
ときに実行されるパージ制御のイニシャライズ処理ルー
チンを示している。図10を参照すると、まず初めにス
テップ60においてパージカウント値PGCがクリアさ
れ、次いでステップ61ではタイマカウント値Tがクリ
アされる。次いでステップ62ではパージ制御弁17に
対する駆動デューティ比PGDUTYが零とされ、次い
でステップ63ではパージ率PRGが零とされる。次い
でステップ64では燃料蒸気濃度係数FPGAが零とさ
れ、次いでステップ65ではパージ制御弁17が閉弁せ
しめられ、次いで処理サイクルを完了する。
【0036】図11から図15はパージ制御ルーチンを
示しており、このルーチンは1msec毎の割込みによって
実行される。図11を参照すると、まず初めにステップ
70においてタイマカウント値Tが1だけインクリメン
トされる。次いでステップ71ではタイマカウント値T
が100であるか否かが判別される。T=100のとき
にはステップ72に進み、ステップ72ではタイマカウ
ント値Tがクリアされる。したがってステップ72には
100msec毎に進むことになる。次いでステップ73に
進む。ステップ73ではパージカウント値PGCが1よ
り大きいか否かが判別される。イグニッションがオンに
された後に初めてステップ73に進んだときにはパージ
カウント値PGCは零であるので図12に示すステップ
74に進む。
示しており、このルーチンは1msec毎の割込みによって
実行される。図11を参照すると、まず初めにステップ
70においてタイマカウント値Tが1だけインクリメン
トされる。次いでステップ71ではタイマカウント値T
が100であるか否かが判別される。T=100のとき
にはステップ72に進み、ステップ72ではタイマカウ
ント値Tがクリアされる。したがってステップ72には
100msec毎に進むことになる。次いでステップ73に
進む。ステップ73ではパージカウント値PGCが1よ
り大きいか否かが判別される。イグニッションがオンに
された後に初めてステップ73に進んだときにはパージ
カウント値PGCは零であるので図12に示すステップ
74に進む。
【0037】ステップ74ではパージ制御を開始すべき
条件が成立したか否かが判別される。機関冷却水温70
℃でありかつ空燃比のフィードバック制御が開始されて
おりかつフィードバック補正係数FAFのスキップ処理
(図5のS)が5回以上行われたときはパージ制御を開
始すべき条件が成立したと判断される。パージ制御を開
始すべき条件が成立していないときは処理サイクルを完
了する。これに対してパージ制御を開始すべき条件が成
立したときはステップ75に進んでパージカウント値P
GCが1とされる。次いでステップ76では図4に示す
ルーチンにおいて算出されたフィードバック補正係数F
AFの平均値FAFAVがFBAとされる。したがって
FBAはパージ制御を開始すべき条件が成立したときの
フィードバック補正係数FAFの平均値FAFAVを表
わしていることになる。次いで処理サイクルを完了す
る。
条件が成立したか否かが判別される。機関冷却水温70
℃でありかつ空燃比のフィードバック制御が開始されて
おりかつフィードバック補正係数FAFのスキップ処理
(図5のS)が5回以上行われたときはパージ制御を開
始すべき条件が成立したと判断される。パージ制御を開
始すべき条件が成立していないときは処理サイクルを完
了する。これに対してパージ制御を開始すべき条件が成
立したときはステップ75に進んでパージカウント値P
GCが1とされる。次いでステップ76では図4に示す
ルーチンにおいて算出されたフィードバック補正係数F
AFの平均値FAFAVがFBAとされる。したがって
FBAはパージ制御を開始すべき条件が成立したときの
フィードバック補正係数FAFの平均値FAFAVを表
わしていることになる。次いで処理サイクルを完了す
る。
【0038】パージ制御を開始すべき条件が成立したと
判断されたときには図11のステップ73においてパー
ジカウント値PGC≧1であると判断されるのでステッ
プ77に進む。ステップ77ではカットフラグがセット
されているか否か、すなわち燃料噴射が停止されている
か否かが判別される。カットフラグがセットされていな
いときにはステップ78に進んでパージカウント値PG
Cが1だけインクリメントされ、次いでステップ79で
はパージカウント値PGCが6よりも大きいか否かが判
別される。パージカウント値PGC<6のときにはステ
ップ80に進んでパージ率PRGが零とされる。次いで
ステップ81においてパージ制御弁17が閉弁せしめら
れる。このときパージ制御弁17は既に閉弁しているの
でパージ制御弁17は閉弁状態に保持される。これに対
してステップ79においてパージカウント値PGC≧6
であると判断されると、すなわちパージ制御を開始すべ
き条件が成立してから500msecが経過すると図13の
ステップ82に進む。
判断されたときには図11のステップ73においてパー
ジカウント値PGC≧1であると判断されるのでステッ
プ77に進む。ステップ77ではカットフラグがセット
されているか否か、すなわち燃料噴射が停止されている
か否かが判別される。カットフラグがセットされていな
いときにはステップ78に進んでパージカウント値PG
Cが1だけインクリメントされ、次いでステップ79で
はパージカウント値PGCが6よりも大きいか否かが判
別される。パージカウント値PGC<6のときにはステ
ップ80に進んでパージ率PRGが零とされる。次いで
ステップ81においてパージ制御弁17が閉弁せしめら
れる。このときパージ制御弁17は既に閉弁しているの
でパージ制御弁17は閉弁状態に保持される。これに対
してステップ79においてパージカウント値PGC≧6
であると判断されると、すなわちパージ制御を開始すべ
き条件が成立してから500msecが経過すると図13の
ステップ82に進む。
【0039】続くステップ82からステップ91までは
燃料蒸気濃度を算出する部分である。ステップ82では
パージカウント値PGCが156であるか否かが判別さ
れる。パージ制御が開始されてから初めてステップ82
に進んだときにはPGC=6であるのでステップ83に
進む。ステップ83ではフィードバック補正係数FAF
が上限しきい値(FBA+X)よりも大きいか否かが判
別される。ここでFBXは前述したようにパージ制御開
始時におけるフィードバック補正係数FAFの平均値F
AFAVであり、Xは小さな一定値である。FAF<
(FBA+X)のときはステップ86に進む。
燃料蒸気濃度を算出する部分である。ステップ82では
パージカウント値PGCが156であるか否かが判別さ
れる。パージ制御が開始されてから初めてステップ82
に進んだときにはPGC=6であるのでステップ83に
進む。ステップ83ではフィードバック補正係数FAF
が上限しきい値(FBA+X)よりも大きいか否かが判
別される。ここでFBXは前述したようにパージ制御開
始時におけるフィードバック補正係数FAFの平均値F
AFAVであり、Xは小さな一定値である。FAF<
(FBA+X)のときはステップ86に進む。
【0040】ステップ86ではフィードバック補正係数
FAFが図8に示す下限しきい値(FBA−X)よりも
小さいか否かが判別される。FAF>(FBA−X)の
ときはステップ92に進む。これに対してFAF≦(F
BA−X)のときはステップ87に進んでO2 センサ3
1の出力電圧Vが0.45(V)よりも高いか否か、す
なわちリッチであるか否かが判別される。リーンのとき
はステップ92に進む。これに対してリッチのときはス
テップ88に進んで燃料蒸気濃度係数FPGAに一定値
Yが加算され、次いでステップ92に進む。したがって
図8に示すようにFAF≦(FBA−X)であってかつ
リッチのときには燃料蒸気濃度係数FPGAが一定値Y
ずつ増大せしめられることになる。
FAFが図8に示す下限しきい値(FBA−X)よりも
小さいか否かが判別される。FAF>(FBA−X)の
ときはステップ92に進む。これに対してFAF≦(F
BA−X)のときはステップ87に進んでO2 センサ3
1の出力電圧Vが0.45(V)よりも高いか否か、す
なわちリッチであるか否かが判別される。リーンのとき
はステップ92に進む。これに対してリッチのときはス
テップ88に進んで燃料蒸気濃度係数FPGAに一定値
Yが加算され、次いでステップ92に進む。したがって
図8に示すようにFAF≦(FBA−X)であってかつ
リッチのときには燃料蒸気濃度係数FPGAが一定値Y
ずつ増大せしめられることになる。
【0041】一方、ステップ83においてFAF≧(F
BA+X)のときはステップ84に進んでO2 センサ3
1の出力電圧Vが0.45(V)よりも低いか否か、す
なわちリーンであるか否かが判別される。リッチのとき
にはステップ92に進む。これに対してリーンのときに
はステップ85に進んで燃料蒸気濃度係数FPGAから
一定値Yが減算され、次いでステップ92に進む。した
がってフィードバック補正係数FAFが上限しきい値
(FBA+X)よりも大きくかつリーンのときには燃料
蒸気濃度係数FPGAが一定値Yずつ減少せしめられ
る。このようにするとFAFが上限しきい値(FBA+
X)を越えた後に空燃比が変動しなくなる。
BA+X)のときはステップ84に進んでO2 センサ3
1の出力電圧Vが0.45(V)よりも低いか否か、す
なわちリーンであるか否かが判別される。リッチのとき
にはステップ92に進む。これに対してリーンのときに
はステップ85に進んで燃料蒸気濃度係数FPGAから
一定値Yが減算され、次いでステップ92に進む。した
がってフィードバック補正係数FAFが上限しきい値
(FBA+X)よりも大きくかつリーンのときには燃料
蒸気濃度係数FPGAが一定値Yずつ減少せしめられ
る。このようにするとFAFが上限しきい値(FBA+
X)を越えた後に空燃比が変動しなくなる。
【0042】一方、ステップ82においてPGC=15
6であると判断されると、すなわち初めてステップ82
に進んだ後15秒経過するとステップ89に進んで次式
に基き燃料蒸気濃度係数FPGAが算出される。 FPGA=FPGA−(FAFAV−FBA)/(PR
G・2)
6であると判断されると、すなわち初めてステップ82
に進んだ後15秒経過するとステップ89に進んで次式
に基き燃料蒸気濃度係数FPGAが算出される。 FPGA=FPGA−(FAFAV−FBA)/(PR
G・2)
【0043】すなわち現在のフィードバック補正係数平
均値FAFAVとパージ開始時のフィードバック補正係
数平均値FBAとの単位パージ率PRG当りの偏差の半
分が燃料蒸気濃度係数FPGAから減算される。云い換
えると単位パージ率PRG当りのFAFの変化量の半分
がFPGAから減算される。図7に示すようにFAFA
VがFBAよりも小さくなると図7に示されるように燃
料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる。次いでス
テップ90ではパージカウントPGCが6とされる。し
たがって15秒毎にステップ89に進むことがわかる。
次いでステップ91ではステップ89のFPGAの算出
が完了したことを示す算出フラグがセットされる。次い
でステップ92に進む。
均値FAFAVとパージ開始時のフィードバック補正係
数平均値FBAとの単位パージ率PRG当りの偏差の半
分が燃料蒸気濃度係数FPGAから減算される。云い換
えると単位パージ率PRG当りのFAFの変化量の半分
がFPGAから減算される。図7に示すようにFAFA
VがFBAよりも小さくなると図7に示されるように燃
料蒸気濃度係数FPGAが増大せしめられる。次いでス
テップ90ではパージカウントPGCが6とされる。し
たがって15秒毎にステップ89に進むことがわかる。
次いでステップ91ではステップ89のFPGAの算出
が完了したことを示す算出フラグがセットされる。次い
でステップ92に進む。
【0044】続くステップ92ではROM22内に記憶
された図6(A)のマップから機関負荷Q/Nおよび機
関回転数Nに応じた最大パージ率MAXPGが算出され
る。次いでステップ93ではパージ率PRGに予め定め
られた一定のパージ変化率PGAを加算することによっ
て目標パージ率TGTPGが算出される。したがって目
標パージ率TGTPGは100msec毎にPGAずつ増大
せしめられる。次いで図14のステップ94に進む。
された図6(A)のマップから機関負荷Q/Nおよび機
関回転数Nに応じた最大パージ率MAXPGが算出され
る。次いでステップ93ではパージ率PRGに予め定め
られた一定のパージ変化率PGAを加算することによっ
て目標パージ率TGTPGが算出される。したがって目
標パージ率TGTPGは100msec毎にPGAずつ増大
せしめられる。次いで図14のステップ94に進む。
【0045】ステップ94では目標パージ率TGTPG
が4、すなわち4%よりも大きいか否かが判別される。
TGTPG<4のときはステップ96にジャンプし、T
GTPG≧4のときはステップ95に進んでTGTPG
が4とされた後にステップ96に進む。すなわち、目標
パージ率TGTPGが大きくなりすぎてパージ量が大き
くなりすぎると空燃比を理論空燃比に維持するのが困難
となるので目標パージ率TGTPGが4以上高くならな
いようにしている。
が4、すなわち4%よりも大きいか否かが判別される。
TGTPG<4のときはステップ96にジャンプし、T
GTPG≧4のときはステップ95に進んでTGTPG
が4とされた後にステップ96に進む。すなわち、目標
パージ率TGTPGが大きくなりすぎてパージ量が大き
くなりすぎると空燃比を理論空燃比に維持するのが困難
となるので目標パージ率TGTPGが4以上高くならな
いようにしている。
【0046】次いでステップ96では次式に基いてパー
ジ制御弁17の駆動デューティ比PGDUTYが算出さ
れる。 デューティ比PGDUTY=(目標パージ率TGTPG
/最大パージ率MAXPG)・100
ジ制御弁17の駆動デューティ比PGDUTYが算出さ
れる。 デューティ比PGDUTY=(目標パージ率TGTPG
/最大パージ率MAXPG)・100
【0047】次いでステップ97ではデューティ比PG
DUTYが100以上、すなわち100%以上か否かが
判別される。PGDUTY<100のときはステップ9
9にジャンプし、PGDUTY≧100のときはステッ
プ98に進んでデューティ比PGDUTYを100とし
た後にステップ99に進む。ステップ99では次式に基
いてパージ率PRGが算出される。 パージ率PRG=(最大パージ率MAXPG・デューテ
ィ比PGDUTY)/100
DUTYが100以上、すなわち100%以上か否かが
判別される。PGDUTY<100のときはステップ9
9にジャンプし、PGDUTY≧100のときはステッ
プ98に進んでデューティ比PGDUTYを100とし
た後にステップ99に進む。ステップ99では次式に基
いてパージ率PRGが算出される。 パージ率PRG=(最大パージ率MAXPG・デューテ
ィ比PGDUTY)/100
【0048】すなわち、ステップ96におけるデューテ
ィ比PGDUTYの計算において最大パージ率MAXP
Gが小さくなって(TGTPG/MAXPG)・100
が100を越えるとデューティ比PGDUTYは100
に固定されるのでこの場合にはパージ率PRGは目標パ
ージ率TGTPGよりも小さくなる。すなわち、パージ
制御弁17が全開状態にあるときに最大パージ率MAX
PGが小さくなるとそれに伴ってパージ率PRGが低下
することになる。なお、(TGTPG/MAXPG)・
100が100を越えない限りパージ率PRGは目標パ
ージ率TGTPGに一致する。
ィ比PGDUTYの計算において最大パージ率MAXP
Gが小さくなって(TGTPG/MAXPG)・100
が100を越えるとデューティ比PGDUTYは100
に固定されるのでこの場合にはパージ率PRGは目標パ
ージ率TGTPGよりも小さくなる。すなわち、パージ
制御弁17が全開状態にあるときに最大パージ率MAX
PGが小さくなるとそれに伴ってパージ率PRGが低下
することになる。なお、(TGTPG/MAXPG)・
100が100を越えない限りパージ率PRGは目標パ
ージ率TGTPGに一致する。
【0049】次いで図15のステップ100に進み、ス
テップ100ではパージ制御弁17を閉弁するときのタ
イマカウント値Taがデューティ比PGDUTYとされ
る。次いでステップ101に進み、ステップ101では
デューティ比PGDUTYが1よりも大きいか否かが判
別される。PGDUTY<1のときにはステップ102
に進んでパージ制御弁17が閉弁せしめられ、次いで処
理サイクルを完了する。これに対してPGDUTY≧1
のときはステップ103に進んでパージ制御弁17が開
弁せしめられ、次いで処理サイクルを完了する。
テップ100ではパージ制御弁17を閉弁するときのタ
イマカウント値Taがデューティ比PGDUTYとされ
る。次いでステップ101に進み、ステップ101では
デューティ比PGDUTYが1よりも大きいか否かが判
別される。PGDUTY<1のときにはステップ102
に進んでパージ制御弁17が閉弁せしめられ、次いで処
理サイクルを完了する。これに対してPGDUTY≧1
のときはステップ103に進んでパージ制御弁17が開
弁せしめられ、次いで処理サイクルを完了する。
【0050】次の処理サイクルでは図11のステップ7
1からステップ104に進んでカットフラグがセットさ
れているか否かが判別される。カットフラグがセットさ
れていないときはステップ105に進んでパージカウン
タPGCが6よりも大きいか否かが判別される。このと
きにはPGC=6であるのでステップ106に進んでタ
イマカウント値TがTaよりも大きいか否かが判別され
る。T<Taのときには処理サイクルを完了し、T≧T
aになるとパージ制御弁17が閉弁せしめられる。した
がってPGCが6よりも大きくなると、すなわちパージ
制御が開始されてから500msecを経過するとパージ制
御弁17が開弁してパージガスの供給が開始され、この
ときパージ制御弁17の開弁期間はデューティ比PGD
UTYに一致する。次いでパージカウント値PGCが増
大するにつれて目標パージ率TGTPGが大きくなるの
でこれに伴なってデューティ比PGDUTYが増大し、
斯くして燃料蒸気量が徐々に増大せしめられる。この
間、図7のAで示すように吸入空気量Qが増大した場合
には前述したようにデューティ比PGDUTYが増大せ
しめられ、パージ率PRGは一定率でもって増大せしめ
られる。
1からステップ104に進んでカットフラグがセットさ
れているか否かが判別される。カットフラグがセットさ
れていないときはステップ105に進んでパージカウン
タPGCが6よりも大きいか否かが判別される。このと
きにはPGC=6であるのでステップ106に進んでタ
イマカウント値TがTaよりも大きいか否かが判別され
る。T<Taのときには処理サイクルを完了し、T≧T
aになるとパージ制御弁17が閉弁せしめられる。した
がってPGCが6よりも大きくなると、すなわちパージ
制御が開始されてから500msecを経過するとパージ制
御弁17が開弁してパージガスの供給が開始され、この
ときパージ制御弁17の開弁期間はデューティ比PGD
UTYに一致する。次いでパージカウント値PGCが増
大するにつれて目標パージ率TGTPGが大きくなるの
でこれに伴なってデューティ比PGDUTYが増大し、
斯くして燃料蒸気量が徐々に増大せしめられる。この
間、図7のAで示すように吸入空気量Qが増大した場合
には前述したようにデューティ比PGDUTYが増大せ
しめられ、パージ率PRGは一定率でもって増大せしめ
られる。
【0051】一方、図11のステップ77またはステッ
プ104においてカットフラグがセットされたと判断さ
れたときはステップ107に進んでパージカウント値P
GCが1とされる。次いでステップ80においてパージ
率PRGが零とされ、次いでステップ81においてパー
ジ制御弁17が閉弁せしめられる。すなわち、カットフ
ラグがセットされるとパージ作用が停止され、PGCが
6になるまで待った後に再びパージ作用が開始される。
プ104においてカットフラグがセットされたと判断さ
れたときはステップ107に進んでパージカウント値P
GCが1とされる。次いでステップ80においてパージ
率PRGが零とされ、次いでステップ81においてパー
ジ制御弁17が閉弁せしめられる。すなわち、カットフ
ラグがセットされるとパージ作用が停止され、PGCが
6になるまで待った後に再びパージ作用が開始される。
【0052】図16は燃料噴射時間の算出ルーチンを示
しており、このルーチンは一定クランク角度毎の割込み
によって実行される。図16を参照すると、まず初めに
ステップ200において算出フラグがセットされている
か否かが判別される。算出フラグがセットされていない
ときはステップ204にジャンプする。算出フラグがセ
ットされたときはステップ201に進んで現在のフィー
ドバック補正係数平均値FAFAVとパージ制御開始時
のフィードバック補正係数平均値FBAの偏差の半分が
フィードバック補正係数FAFから減算される。算出フ
ラグがセットされるのは15秒おきであるから15秒お
きにこの処理が実行される。図7に示すようにFAFA
VがFBAよりも小さくなると図7に示されるようにフ
ィードバック補正係数FAFの減少量の半分だけFAF
が増大せしめられる。すなわち図7に示されるようにF
AFは15秒毎にFAFの減少量の半分だけ上昇せしめ
られ、このときFAFの増大量に対応する分だけ燃料蒸
気濃度係数FPGAが増大せしめられることになる。
しており、このルーチンは一定クランク角度毎の割込み
によって実行される。図16を参照すると、まず初めに
ステップ200において算出フラグがセットされている
か否かが判別される。算出フラグがセットされていない
ときはステップ204にジャンプする。算出フラグがセ
ットされたときはステップ201に進んで現在のフィー
ドバック補正係数平均値FAFAVとパージ制御開始時
のフィードバック補正係数平均値FBAの偏差の半分が
フィードバック補正係数FAFから減算される。算出フ
ラグがセットされるのは15秒おきであるから15秒お
きにこの処理が実行される。図7に示すようにFAFA
VがFBAよりも小さくなると図7に示されるようにフ
ィードバック補正係数FAFの減少量の半分だけFAF
が増大せしめられる。すなわち図7に示されるようにF
AFは15秒毎にFAFの減少量の半分だけ上昇せしめ
られ、このときFAFの増大量に対応する分だけ燃料蒸
気濃度係数FPGAが増大せしめられることになる。
【0053】次いでステップ202ではFAFを変化さ
せた分だけFAFAVを変化させるためにFAFAVか
ら(FAFAV−FBA)/2が減算される。次いでス
テップ203において算出フラグがリセットされ、ステ
ップ204に進む。ステップ204では次式に基いてパ
ージA/F補正係数FPGが算出される。 パージA/F補正係数FPG=−(燃料蒸気濃度係数F
PGA・パージ率PRG)
せた分だけFAFAVを変化させるためにFAFAVか
ら(FAFAV−FBA)/2が減算される。次いでス
テップ203において算出フラグがリセットされ、ステ
ップ204に進む。ステップ204では次式に基いてパ
ージA/F補正係数FPGが算出される。 パージA/F補正係数FPG=−(燃料蒸気濃度係数F
PGA・パージ率PRG)
【0054】このパージA/F補正係数FPGの変化の
様子が図7に示されている。次いでステップ205では
基本燃料噴射時間TPが算出され、次いでステップ20
6では次式に基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{1+(FAF−1)+FPG} 燃料噴射弁4からはこの燃料噴射時間TAUに基いて燃
料が噴射される。
様子が図7に示されている。次いでステップ205では
基本燃料噴射時間TPが算出され、次いでステップ20
6では次式に基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{1+(FAF−1)+FPG} 燃料噴射弁4からはこの燃料噴射時間TAUに基いて燃
料が噴射される。
【0055】これまでは、パージ制御弁17を介するパ
ージ量が設定量に一致することにより実際のパージ率と
目標パージ率とが一致し、したがってデューティ比また
は燃料蒸気濃度の補正制御をしない場合について述べて
きた。この場合、パージ作用が開始されてから90秒程
度経過すると図7を参照して上述したようにフィードバ
ック補正係数平均値FAFAVはほぼ一定になり、単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度係数FPGAもほぼ
一定になる。ところが、パージ作用がさらに継続される
とキャニスタ11の活性炭12に吸着されている燃料蒸
気量が徐々に減少するのでパージ制御弁17を介しサー
ジタンク5に供給される燃料蒸気量が徐々に減少し、そ
の結果FPGAが徐々に減少する。一方、例えば燃料タ
ンク15内の燃料温度が上昇して燃料タンク15内で発
生する燃料蒸気量が増大するとパージ制御弁17を介し
サージタンク5に供給される燃料蒸気量が徐々に増大
し、その結果係数FPGAが徐々に増大する。しかしな
がらこれらの場合のそれぞれにおいて時間に対する燃料
蒸気濃度係数FPGAの変動量は比較的小さい。
ージ量が設定量に一致することにより実際のパージ率と
目標パージ率とが一致し、したがってデューティ比また
は燃料蒸気濃度の補正制御をしない場合について述べて
きた。この場合、パージ作用が開始されてから90秒程
度経過すると図7を参照して上述したようにフィードバ
ック補正係数平均値FAFAVはほぼ一定になり、単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度係数FPGAもほぼ
一定になる。ところが、パージ作用がさらに継続される
とキャニスタ11の活性炭12に吸着されている燃料蒸
気量が徐々に減少するのでパージ制御弁17を介しサー
ジタンク5に供給される燃料蒸気量が徐々に減少し、そ
の結果FPGAが徐々に減少する。一方、例えば燃料タ
ンク15内の燃料温度が上昇して燃料タンク15内で発
生する燃料蒸気量が増大するとパージ制御弁17を介し
サージタンク5に供給される燃料蒸気量が徐々に増大
し、その結果係数FPGAが徐々に増大する。しかしな
がらこれらの場合のそれぞれにおいて時間に対する燃料
蒸気濃度係数FPGAの変動量は比較的小さい。
【0056】次に、第1の発明による実施例におけるパ
ージ制御弁17開弁割合補正制御方法およびパージ制御
方法を説明する。冒頭で述べたようにパージ制御弁17
の流量特性に製造誤差が含まれると空燃比が変動する。
そこでまず、パージ制御弁17の流量特性に製造誤差が
含まれることにより実際のパージ量が設定量からずれて
いる場合に生ずる空燃比の変動について説明する。な
お、図14のステップ96または98において算出され
たデューティ比PGDUTYにより得られるパージ率P
RGは(TGTPG/MAXPG)・100が100を
越えない限り目標パージ率TGTPGに一致する。した
がって以下ではPRGを目標パージ率と称する。また、
以下では目標パージ率PRGを4、すなわち4%に維持
している場合について説明する。さらに、パージ作用が
開始されてから充分時間が経過したことによりFAFA
Vがほぼ1.0に維持されており、FPGAがほぼ一定
になっている場合について説明する。
ージ制御弁17開弁割合補正制御方法およびパージ制御
方法を説明する。冒頭で述べたようにパージ制御弁17
の流量特性に製造誤差が含まれると空燃比が変動する。
そこでまず、パージ制御弁17の流量特性に製造誤差が
含まれることにより実際のパージ量が設定量からずれて
いる場合に生ずる空燃比の変動について説明する。な
お、図14のステップ96または98において算出され
たデューティ比PGDUTYにより得られるパージ率P
RGは(TGTPG/MAXPG)・100が100を
越えない限り目標パージ率TGTPGに一致する。した
がって以下ではPRGを目標パージ率と称する。また、
以下では目標パージ率PRGを4、すなわち4%に維持
している場合について説明する。さらに、パージ作用が
開始されてから充分時間が経過したことによりFAFA
Vがほぼ1.0に維持されており、FPGAがほぼ一定
になっている場合について説明する。
【0057】図17はパージ制御弁17の流量特性のい
くつかの例を示している。図17を参照すると、Aは設
定特性の場合を示しており、Bは設定特性Aに対し一定
割合だけずれている場合を示しており、Cは設定特性A
からずれているものの一定割合でずれていない場合を示
している。
くつかの例を示している。図17を参照すると、Aは設
定特性の場合を示しており、Bは設定特性Aに対し一定
割合だけずれている場合を示しており、Cは設定特性A
からずれているものの一定割合でずれていない場合を示
している。
【0058】ところで実際のパージ量が設定量からず
れ、したがって実際のパージ率が目標パージ率PRGか
らずれた場合、図11から図15に示したルーチンによ
り計算される計算上の燃料蒸気濃度係数FPGAは実際
のFPGAからずれ、その後デューティ比PGDUTY
が変化しなければ暫くした後に計算上のFPGAは計算
上のパージ率、すなわち目標パージ率PRGと計算上の
FPGAとの積が実際のパージ率と実際のFPGAとの
積になる値においてほぼ一定となる。パージ制御弁17
の流量特性が図17のBで示されるような場合、すなわ
ち実際のパージ量が設定量(図17のA)から一定割合
でもってずれている場合には実際のパージ率(図18の
B)は目標パージ率PRG(図18のA)からずれてい
るもののこれら間のずれ量は図18に示すようにデュー
ティ比PGDUTYに依らず一定になる。その結果、図
19に示すように計算上のFPGA(図19のB)は実
際のFPGA(図19のA)からずれているもののデュ
ーティ比PGDUTYに依らずほぼ一定となる。このた
め、図11から図16を参照して説明したパージ制御方
法および燃料噴射時間算出方法を行っているときに機関
運転状態が変化したことによりデューティ比PGDUT
Yが変化してもパージA/F補正係数FPGは変動せ
ず、したがって空燃比の変動が阻止される。
れ、したがって実際のパージ率が目標パージ率PRGか
らずれた場合、図11から図15に示したルーチンによ
り計算される計算上の燃料蒸気濃度係数FPGAは実際
のFPGAからずれ、その後デューティ比PGDUTY
が変化しなければ暫くした後に計算上のFPGAは計算
上のパージ率、すなわち目標パージ率PRGと計算上の
FPGAとの積が実際のパージ率と実際のFPGAとの
積になる値においてほぼ一定となる。パージ制御弁17
の流量特性が図17のBで示されるような場合、すなわ
ち実際のパージ量が設定量(図17のA)から一定割合
でもってずれている場合には実際のパージ率(図18の
B)は目標パージ率PRG(図18のA)からずれてい
るもののこれら間のずれ量は図18に示すようにデュー
ティ比PGDUTYに依らず一定になる。その結果、図
19に示すように計算上のFPGA(図19のB)は実
際のFPGA(図19のA)からずれているもののデュ
ーティ比PGDUTYに依らずほぼ一定となる。このた
め、図11から図16を参照して説明したパージ制御方
法および燃料噴射時間算出方法を行っているときに機関
運転状態が変化したことによりデューティ比PGDUT
Yが変化してもパージA/F補正係数FPGは変動せ
ず、したがって空燃比の変動が阻止される。
【0059】これに対し、パージ制御弁17の流量特性
が図17のCで示されるような場合、すなわちデューテ
ィ比PGDUTYが図17のD1よりも小さいときには
実際のパージ量が設定量Aよりも少なく、デューティ比
PGDUTYがD1よりも大きいときには実際のパージ
量が設定量よりも多い場合、図18に示すようにPGD
UTYがD1よりも小さいと実際のパージ率(図18の
C)は目標パージ率(図18のA)よりも低く、PGD
UTYがD1よりも大きいと実際のパージ率(図18の
C)は目標パージ率(図18のA)よりも高くなる。そ
の結果、図19に示すようにPGDUTYがD1よりも
小さいと計算上のFPGA(図18のC)は実際のFP
GA(図18のA)よりも低く、PGDUTYがD1よ
りも大きいと計算上のFPGA(図18のC)は実際の
FPGA(図18のA)よりも高くなる。このため、図
11から図16を参照して説明したパージ制御方法およ
び燃料噴射時間算出方法を行っているときに機関運転状
態が変化したことによりデューティ比PGDUTYが変
化すると計算上のFPGAが変動することとなる。
が図17のCで示されるような場合、すなわちデューテ
ィ比PGDUTYが図17のD1よりも小さいときには
実際のパージ量が設定量Aよりも少なく、デューティ比
PGDUTYがD1よりも大きいときには実際のパージ
量が設定量よりも多い場合、図18に示すようにPGD
UTYがD1よりも小さいと実際のパージ率(図18の
C)は目標パージ率(図18のA)よりも低く、PGD
UTYがD1よりも大きいと実際のパージ率(図18の
C)は目標パージ率(図18のA)よりも高くなる。そ
の結果、図19に示すようにPGDUTYがD1よりも
小さいと計算上のFPGA(図18のC)は実際のFP
GA(図18のA)よりも低く、PGDUTYがD1よ
りも大きいと計算上のFPGA(図18のC)は実際の
FPGA(図18のA)よりも高くなる。このため、図
11から図16を参照して説明したパージ制御方法およ
び燃料噴射時間算出方法を行っているときに機関運転状
態が変化したことによりデューティ比PGDUTYが変
化すると計算上のFPGAが変動することとなる。
【0060】次に、図20に示すタイムチャートを参照
してパージ制御弁17の流量特性が図17のCのような
場合における空燃比の変動について説明する。なお、簡
単のために図20において時刻tの直前までデューティ
比PGDUTYは図17のD1であったとし、時刻tか
ら暫くの間機関運転状態は変化しないものとする。パー
ジ作用が行われている時刻tにおいて機関運転状態が変
化したことによりデューティ比PGDUTYがD1から
D2に増大すると実際のパージ量が設定量よりも急激に
多くなり、したがって実際のパージ率は目標パージ率よ
りも急激に高くなるので機関に供給される燃料蒸気量が
急激に多くなる。したがって空燃比がリッチになるので
フィードバック補正係数平均値FAFAVは時刻tにお
いて例えば1.0から変動して急激に減少し、次いで上
述した下限しきい値(FBA−X)を越えて減少する。
一方、計算上の燃料蒸気濃度係数FPGAは上述したよ
うに実際のFPGAがほぼ一定であるにもかかわらず時
刻tから増大し、小さな一定値Yでもって比較的ゆっく
りと増大する。次いで時刻t+δにおいて計算上のFP
GAは目標パージ率PRGと計算上のFPGAとの積が
実際のパージ率と実際のFPGAとの積に一致する値に
おいて一定となる。時刻t+δとなると計算上のFPG
Aが一定となり、時間間隔δは例えば10秒程度であ
る。
してパージ制御弁17の流量特性が図17のCのような
場合における空燃比の変動について説明する。なお、簡
単のために図20において時刻tの直前までデューティ
比PGDUTYは図17のD1であったとし、時刻tか
ら暫くの間機関運転状態は変化しないものとする。パー
ジ作用が行われている時刻tにおいて機関運転状態が変
化したことによりデューティ比PGDUTYがD1から
D2に増大すると実際のパージ量が設定量よりも急激に
多くなり、したがって実際のパージ率は目標パージ率よ
りも急激に高くなるので機関に供給される燃料蒸気量が
急激に多くなる。したがって空燃比がリッチになるので
フィードバック補正係数平均値FAFAVは時刻tにお
いて例えば1.0から変動して急激に減少し、次いで上
述した下限しきい値(FBA−X)を越えて減少する。
一方、計算上の燃料蒸気濃度係数FPGAは上述したよ
うに実際のFPGAがほぼ一定であるにもかかわらず時
刻tから増大し、小さな一定値Yでもって比較的ゆっく
りと増大する。次いで時刻t+δにおいて計算上のFP
GAは目標パージ率PRGと計算上のFPGAとの積が
実際のパージ率と実際のFPGAとの積に一致する値に
おいて一定となる。時刻t+δとなると計算上のFPG
Aが一定となり、時間間隔δは例えば10秒程度であ
る。
【0061】上述したように計算上のFPGAは小さな
一定値Yでもって比較的ゆっくりと更新されるので時刻
tから時刻t+δまでの間は計算上のパージA/F補正
係数FPG(FPG=−(計算上のFPGA)・PR
G)が空燃比を理論空燃比に維持するためのパージA/
F補正係数(図20のA)からずれるようになる。した
がって時刻tから時刻t+δまでの間は空燃比を理論空
燃比に維持できないこととなる。さらに、図20に示し
た例では時刻t以降の暫くの間機関運転状態が変わらな
い場合を説明したが、実際には機関運転状態は比較的短
時間で変化しうるのでそれによりデューティ比PGDU
TYが短時間で変化し、その結果図20に示すようにF
AFAVが変動している間にデューティ比PGDUTY
が変化すると空燃比の変動がさらに大きくなりうる。
一定値Yでもって比較的ゆっくりと更新されるので時刻
tから時刻t+δまでの間は計算上のパージA/F補正
係数FPG(FPG=−(計算上のFPGA)・PR
G)が空燃比を理論空燃比に維持するためのパージA/
F補正係数(図20のA)からずれるようになる。した
がって時刻tから時刻t+δまでの間は空燃比を理論空
燃比に維持できないこととなる。さらに、図20に示し
た例では時刻t以降の暫くの間機関運転状態が変わらな
い場合を説明したが、実際には機関運転状態は比較的短
時間で変化しうるのでそれによりデューティ比PGDU
TYが短時間で変化し、その結果図20に示すようにF
AFAVが変動している間にデューティ比PGDUTY
が変化すると空燃比の変動がさらに大きくなりうる。
【0062】したがって、パージ制御弁17の流量特性
に製造誤差が含まれ、それにより実際のパージ率が目標
パージ率PRGからずれている場合には、機関運転状態
が変化したことによりデューティ比PGDUTYが変化
したときに計算上のFPGAが変動する。云い換える
と、機関運転状態が変化したことによりデューティ比P
GDUTYが変化したときに計算上のFPGAが変動し
た場合には実際のパージ率が目標パージ率PRGからず
れていることになる。そこで第1の発明による実施例で
は、予め定められた設定時間毎にデューティ比PGDU
TYおよび計算上のFPGAを検出し、今回検出された
デューティ比が前回検出されたデューティ比から変化し
ていたときに今回検出された計算上のFPGAが前回検
出されたFPGAから変動しているかを判断し、FPG
Aが変動しているときには実際のパージ率が目標パージ
率PRGからずれていると判断するようにしている。
に製造誤差が含まれ、それにより実際のパージ率が目標
パージ率PRGからずれている場合には、機関運転状態
が変化したことによりデューティ比PGDUTYが変化
したときに計算上のFPGAが変動する。云い換える
と、機関運転状態が変化したことによりデューティ比P
GDUTYが変化したときに計算上のFPGAが変動し
た場合には実際のパージ率が目標パージ率PRGからず
れていることになる。そこで第1の発明による実施例で
は、予め定められた設定時間毎にデューティ比PGDU
TYおよび計算上のFPGAを検出し、今回検出された
デューティ比が前回検出されたデューティ比から変化し
ていたときに今回検出された計算上のFPGAが前回検
出されたFPGAから変動しているかを判断し、FPG
Aが変動しているときには実際のパージ率が目標パージ
率PRGからずれていると判断するようにしている。
【0063】デューティ比が変化したときに生じうる計
算上のFPGAの変動量はデューティ比PGDUTYの
変化量が大きい程大きい。そこで本実施例ではデューテ
ィ比PGDUTYのとりうる値、すなわち零から100
までを例えば以下の表1に示す4つの領域に分割し、デ
ューティ比PGDUTYの属する領域を表す領域係数A
REAを例えば1秒毎に検出して領域係数AREAが変
化したときにFPGAの変動量を検出するようにしてい
る。領域係数AREAは以下の表1のように定められ
る。
算上のFPGAの変動量はデューティ比PGDUTYの
変化量が大きい程大きい。そこで本実施例ではデューテ
ィ比PGDUTYのとりうる値、すなわち零から100
までを例えば以下の表1に示す4つの領域に分割し、デ
ューティ比PGDUTYの属する領域を表す領域係数A
REAを例えば1秒毎に検出して領域係数AREAが変
化したときにFPGAの変動量を検出するようにしてい
る。領域係数AREAは以下の表1のように定められ
る。
【0064】ところで、キャニスタ11または燃料タン
ク15の状態が変化したときには実際の燃料蒸気濃度係
数FPGAが変動し、したがって実際のパージ率が目標
パージ率からずれていなくても計算上のFPGAが変動
する。このため計算上のFPGAの変動が実際のパージ
率と目標パージ率間のずれに依るものであるか、キャニ
スタ11または燃料タンク15の状態変化に依るもので
あるかを判断しなければならない。ところがキャニスタ
11または燃料タンク15の状態変化によるFPGAの
変動は上述したように小さい。そこで本実施例では、デ
ューティ比PGDUTYの属する領域が変化したときに
その前後における計算上のFPGAの変動量を算出し、
この計算上のFPGAの変動量が予め定められた上限し
きい値α(α>0)または下限しきい値−αを越えたと
きに実際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じてい
ると判断するようにしている。云い換えるとデューティ
比PGDUTYの属する領域が変化したときのFPGA
の変動量が−αからαまでのときには実際のパージ率と
目標パージ率間にずれが生じていないと判断するように
している。
ク15の状態が変化したときには実際の燃料蒸気濃度係
数FPGAが変動し、したがって実際のパージ率が目標
パージ率からずれていなくても計算上のFPGAが変動
する。このため計算上のFPGAの変動が実際のパージ
率と目標パージ率間のずれに依るものであるか、キャニ
スタ11または燃料タンク15の状態変化に依るもので
あるかを判断しなければならない。ところがキャニスタ
11または燃料タンク15の状態変化によるFPGAの
変動は上述したように小さい。そこで本実施例では、デ
ューティ比PGDUTYの属する領域が変化したときに
その前後における計算上のFPGAの変動量を算出し、
この計算上のFPGAの変動量が予め定められた上限し
きい値α(α>0)または下限しきい値−αを越えたと
きに実際のパージ率と目標パージ率間にずれが生じてい
ると判断するようにしている。云い換えるとデューティ
比PGDUTYの属する領域が変化したときのFPGA
の変動量が−αからαまでのときには実際のパージ率と
目標パージ率間にずれが生じていないと判断するように
している。
【0065】実際のパージ率が目標パージ率PRGから
ずれていると判断されたとき、第1の発明による実施例
では実際のパージ率が目標パージ率PRGになるように
デューティ比PGDUTYが補正される。本実施例で
は、目標パージ率TGTPGと最大パージ率との比に基
づいて算出されたデューティ比PGDUTYにデューテ
ィ比補正係数を乗算することによりデューティ比PGD
UTYが補正される。このデューティ比補正係数の初期
値は1であり、パージ制御弁17の流量特性が設定特性
に一致するときにはデューティ比補正係数は1に維持さ
れる。また、デューティ比補正係数はFPGAの変動量
が上限しきい値αまたは下限しきい値−αを越えたとき
に更新される。すなわち、実際のパージ率が目標パージ
率よりも高いことによりFPGAの変動量が上限しきい
値αよりも大きいときにはデューティ比補正係数が一定
値β(>0)だけ減少され、一方実際のパージ率が目標
パージ率よりもよりも低いことによりFPGAの変動量
が下限しきい値−αよりも小さいときにはデューティ比
補正係数が一定値βだけ増大される。実際のパージ率が
目標パージ率よりも高いときにはデューティ比補正係数
が減少されることによりデューティ比が減少されるので
実際のパージ率を速やかに目標パージ率にすることがで
き、一方実際のパージ率が目標パージ率よりも低いとき
にはデューティ比補正係数が増大されることによりデュ
ーティ比が増大されるので実際のパージ率を速やかに目
標パージ率にすることができ、その結果計算上のFPG
Aを速やかに実際のFPGAにすることができる。した
がって、パージA/F補正係数FPGが実際のパージ率
と実際のFPGAとにより算出されることとなるので空
燃比の変動を阻止できる。
ずれていると判断されたとき、第1の発明による実施例
では実際のパージ率が目標パージ率PRGになるように
デューティ比PGDUTYが補正される。本実施例で
は、目標パージ率TGTPGと最大パージ率との比に基
づいて算出されたデューティ比PGDUTYにデューテ
ィ比補正係数を乗算することによりデューティ比PGD
UTYが補正される。このデューティ比補正係数の初期
値は1であり、パージ制御弁17の流量特性が設定特性
に一致するときにはデューティ比補正係数は1に維持さ
れる。また、デューティ比補正係数はFPGAの変動量
が上限しきい値αまたは下限しきい値−αを越えたとき
に更新される。すなわち、実際のパージ率が目標パージ
率よりも高いことによりFPGAの変動量が上限しきい
値αよりも大きいときにはデューティ比補正係数が一定
値β(>0)だけ減少され、一方実際のパージ率が目標
パージ率よりもよりも低いことによりFPGAの変動量
が下限しきい値−αよりも小さいときにはデューティ比
補正係数が一定値βだけ増大される。実際のパージ率が
目標パージ率よりも高いときにはデューティ比補正係数
が減少されることによりデューティ比が減少されるので
実際のパージ率を速やかに目標パージ率にすることがで
き、一方実際のパージ率が目標パージ率よりも低いとき
にはデューティ比補正係数が増大されることによりデュ
ーティ比が増大されるので実際のパージ率を速やかに目
標パージ率にすることができ、その結果計算上のFPG
Aを速やかに実際のFPGAにすることができる。した
がって、パージA/F補正係数FPGが実際のパージ率
と実際のFPGAとにより算出されることとなるので空
燃比の変動を阻止できる。
【0066】ところで、全てのデューティ比PGDUT
Yに対し1個のデューティ比補正係数を設けた場合、図
21の領域1において空燃比の変動を阻止するのに適当
なデューティ比補正係数と図21の領域4において空燃
比の変動を阻止するのに適当なデューティ比補正係数と
は大きく異なり、したがって例えば機関運転状態が変化
したことにより領域が1から4に変化したときにデュー
ティ比補正係数が領域4において空燃比の変動を阻止す
るのに適当な値に更新されるまで時間を要し、その結果
この間空燃比が変動することとなる。そこで本実施例で
はデューティ比PGDUTYの属する領域毎にデューテ
ィ比補正係数K(AREA)を設けている。この場合、
例えば領域係数が1から4に変化したときに計算上のF
PGAの変動量が算出され、計算上のFPGAの変動量
がαまたは−αを越えたときには領域係数4に対応する
デューティ比補正係数K(4)が−βまたはβだけ更新
され、更新されたデューティ比補正係数K(4)を現在
のデューティ比PGDUTYに乗算するようにしてい
る。このようにデューティ比PGDUTYの属する領域
毎にデューティ比補正係数K(AREA)を設けて現在
の領域係数AREAに対応するデューティ比補正係数K
(AREA)を現在のデューティ比PGDUTYに乗算
することにより実際のパージ率を目標パージ率により速
やかに一致させることができ、したがって空燃比の変動
を良好に阻止できる。なお、本実施例において各デュー
ティ比補正係数K(AREA)の初期値はそれぞれ1で
あり、したがって例えばパージ制御弁17の流量特性が
設定特性であるときには各デューティ比補正係数K(A
REA)はそれぞれ1に維持される。
Yに対し1個のデューティ比補正係数を設けた場合、図
21の領域1において空燃比の変動を阻止するのに適当
なデューティ比補正係数と図21の領域4において空燃
比の変動を阻止するのに適当なデューティ比補正係数と
は大きく異なり、したがって例えば機関運転状態が変化
したことにより領域が1から4に変化したときにデュー
ティ比補正係数が領域4において空燃比の変動を阻止す
るのに適当な値に更新されるまで時間を要し、その結果
この間空燃比が変動することとなる。そこで本実施例で
はデューティ比PGDUTYの属する領域毎にデューテ
ィ比補正係数K(AREA)を設けている。この場合、
例えば領域係数が1から4に変化したときに計算上のF
PGAの変動量が算出され、計算上のFPGAの変動量
がαまたは−αを越えたときには領域係数4に対応する
デューティ比補正係数K(4)が−βまたはβだけ更新
され、更新されたデューティ比補正係数K(4)を現在
のデューティ比PGDUTYに乗算するようにしてい
る。このようにデューティ比PGDUTYの属する領域
毎にデューティ比補正係数K(AREA)を設けて現在
の領域係数AREAに対応するデューティ比補正係数K
(AREA)を現在のデューティ比PGDUTYに乗算
することにより実際のパージ率を目標パージ率により速
やかに一致させることができ、したがって空燃比の変動
を良好に阻止できる。なお、本実施例において各デュー
ティ比補正係数K(AREA)の初期値はそれぞれ1で
あり、したがって例えばパージ制御弁17の流量特性が
設定特性であるときには各デューティ比補正係数K(A
REA)はそれぞれ1に維持される。
【0067】図22は上述したデューティ比補正作用が
行われた場合を示す図20に対応するタイムチャートで
ある。図22に示すように時刻tにおいてFPGAの変
動量が上限しきい値αを越えて増大するとデューティ比
補正係数Kが減少し、それによってデューティ比PGD
UTYが減少されるので実際のパージ率が速やかに目標
パージ率にされる。その結果計算上のFPGAが実際の
FPGAに一致するようになるのでFAFAVを速やか
に1.0に戻すことができ、したがって空燃比の変動を
阻止できる。なお、パージ制御弁17は目標パージ率T
GTPGと最大パージ率MAXPGとの比にデューティ
比補正係数を乗算したデューティ比でもって駆動され、
したがってデューティ比補正係数が更新される毎にデュ
ーティ比の変化時のFPGAの変動量が小さくなり、斯
くして実際のパージ率と目標パージ率PRG間にずれが
生じている場合にデューティ比PGDUTYが変化して
も空燃比の変動がなくなる。一方、カットフラグがセッ
トされてパージ作用が停止されている間は各デューティ
比補正係数K(AREA)はRAM23内に記憶されて
おり、したがって再びパージ作用が開始されるときには
RAM23内に記憶されている各デューティ比補正係数
K(AREA)によりデューティ比補正制御が行われ
る。したがって、デューティ比補正制御が開始された直
後は別として空燃比が変動するのを阻止できる。さら
に、機関運転状態が連続的に変化することによりデュー
ティ比が連続的に変化した場合、正確に云うとデューテ
ィ比の属する領域が連続的に変化した場合であっても空
燃比が変動するのを阻止できる。なお図22に示す例で
は時刻t以降において領域係数AREAは変化しないの
でデューティ比補正係数を単にKでもって示している。
行われた場合を示す図20に対応するタイムチャートで
ある。図22に示すように時刻tにおいてFPGAの変
動量が上限しきい値αを越えて増大するとデューティ比
補正係数Kが減少し、それによってデューティ比PGD
UTYが減少されるので実際のパージ率が速やかに目標
パージ率にされる。その結果計算上のFPGAが実際の
FPGAに一致するようになるのでFAFAVを速やか
に1.0に戻すことができ、したがって空燃比の変動を
阻止できる。なお、パージ制御弁17は目標パージ率T
GTPGと最大パージ率MAXPGとの比にデューティ
比補正係数を乗算したデューティ比でもって駆動され、
したがってデューティ比補正係数が更新される毎にデュ
ーティ比の変化時のFPGAの変動量が小さくなり、斯
くして実際のパージ率と目標パージ率PRG間にずれが
生じている場合にデューティ比PGDUTYが変化して
も空燃比の変動がなくなる。一方、カットフラグがセッ
トされてパージ作用が停止されている間は各デューティ
比補正係数K(AREA)はRAM23内に記憶されて
おり、したがって再びパージ作用が開始されるときには
RAM23内に記憶されている各デューティ比補正係数
K(AREA)によりデューティ比補正制御が行われ
る。したがって、デューティ比補正制御が開始された直
後は別として空燃比が変動するのを阻止できる。さら
に、機関運転状態が連続的に変化することによりデュー
ティ比が連続的に変化した場合、正確に云うとデューテ
ィ比の属する領域が連続的に変化した場合であっても空
燃比が変動するのを阻止できる。なお図22に示す例で
は時刻t以降において領域係数AREAは変化しないの
でデューティ比補正係数を単にKでもって示している。
【0068】次に図23から30を参照して上述したデ
ューティ比補正制御が行われるパージ制御方法について
説明する。図23はイグニッションスイッチ(図示せ
ず)がオンにされたときに図10のフローチャートと共
に実行されるデューティ比補正制御のイニシャライズ処
理ルーチンを示している。図23を参照すると、まず初
めにステップ300においてデューティ比補正カウント
値TCがクリアされる。次いでステップ301ではデュ
ーティ比補正係数の初期化が行われる。本実施例では各
デューティ比補正係数K(AREA)がそれぞれ1とさ
れ、すなわちK(1),K(2),K(3),K(4)
がそれぞれ1とされる。次いで処理サイクルを完了す
る。
ューティ比補正制御が行われるパージ制御方法について
説明する。図23はイグニッションスイッチ(図示せ
ず)がオンにされたときに図10のフローチャートと共
に実行されるデューティ比補正制御のイニシャライズ処
理ルーチンを示している。図23を参照すると、まず初
めにステップ300においてデューティ比補正カウント
値TCがクリアされる。次いでステップ301ではデュ
ーティ比補正係数の初期化が行われる。本実施例では各
デューティ比補正係数K(AREA)がそれぞれ1とさ
れ、すなわちK(1),K(2),K(3),K(4)
がそれぞれ1とされる。次いで処理サイクルを完了す
る。
【0069】図24から図28は図11から図15にそ
れぞれ対応するパージ制御ルーチンである。図24から
図28に示したパージ制御ルーチンは図11から図15
に示したルーチンと大部分が同じであるので図11から
図15に示したルーチンと異なる部分についてのみ説明
する。図24のステップ310へはステップ77または
ステップ104においてカットフラグがセットされてい
るときに進む。ステップ310ではデューティ比補正カ
ウント値TCがクリアされる。このデューティ比補正カ
ウント値TCは図26のステップ311において1ずつ
インクリメントされる。ステップ311にはパージ作用
が開始されてから15秒毎に進むのでデューティ比補正
カウント値TCはパージ作用が開始されてから15秒毎
にインクリメントされることとなる。また、デューティ
比補正カウント値TCはパージ作用が停止されるとクリ
アされ、パージ作用の停止中は零に維持される。
れぞれ対応するパージ制御ルーチンである。図24から
図28に示したパージ制御ルーチンは図11から図15
に示したルーチンと大部分が同じであるので図11から
図15に示したルーチンと異なる部分についてのみ説明
する。図24のステップ310へはステップ77または
ステップ104においてカットフラグがセットされてい
るときに進む。ステップ310ではデューティ比補正カ
ウント値TCがクリアされる。このデューティ比補正カ
ウント値TCは図26のステップ311において1ずつ
インクリメントされる。ステップ311にはパージ作用
が開始されてから15秒毎に進むのでデューティ比補正
カウント値TCはパージ作用が開始されてから15秒毎
にインクリメントされることとなる。また、デューティ
比補正カウント値TCはパージ作用が停止されるとクリ
アされ、パージ作用の停止中は零に維持される。
【0070】図27のステップ312ではステップ96
またはステップ98において算出されたデューティ比P
GDUTYに基づいて上述の表1から領域係数AREA
が算出される。次いでステップ313では次式に基づい
てデューティ比PGDUTYが補正される。 PGDUTY=PGDUTY・K(AREA)
またはステップ98において算出されたデューティ比P
GDUTYに基づいて上述の表1から領域係数AREA
が算出される。次いでステップ313では次式に基づい
てデューティ比PGDUTYが補正される。 PGDUTY=PGDUTY・K(AREA)
【0071】図29および図30はデューティ比補正ル
ーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割込みに
よって実行される。図29および図30を参照すると、
ステップ320ではパージカウント値PGCが6以上で
あるか、すなわちパージ作用が行われているか否かが判
別される。PGC<6であり、すなわちパージ作用が行
われていないときには処理サイクルを終了する。PGC
≧6であり、すなわちパージ作用が行われているときに
は次いでステップ321に進み、デューティ比補正カウ
ント値TCが20以上であるか否かが判別される。上述
したようにデューティ比補正カウント値TCはパージ作
用が開始されてから15秒毎にインクリメントされるの
でパージ作用が開始されてから5分経過するとステップ
321からステップ322に進む。図7を参照して上述
したようにパージ作用が開始されてから暫くの間は燃料
蒸気濃度係数FPGAは大きく変化するのでこのとき算
出されるFPGAの変動量が実際のパージ率と目標パー
ジ率間のずれ、すなわち例えばパージ制御弁17の流量
特性の誤差に依るものであるかどうかわからない。一
方、パージ制御弁17の流量特性に誤差がないときには
パージ作用が開始されてから5分経過すればFPGAは
ほぼ一定値になっている。そこで本実施例による実施例
ではパージ作用が開始されてから5分経過した後にデュ
ーティ比補正作用を開始するようにしている。ステップ
321においてTC<20のときには処理サイクルを終
了する。
ーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割込みに
よって実行される。図29および図30を参照すると、
ステップ320ではパージカウント値PGCが6以上で
あるか、すなわちパージ作用が行われているか否かが判
別される。PGC<6であり、すなわちパージ作用が行
われていないときには処理サイクルを終了する。PGC
≧6であり、すなわちパージ作用が行われているときに
は次いでステップ321に進み、デューティ比補正カウ
ント値TCが20以上であるか否かが判別される。上述
したようにデューティ比補正カウント値TCはパージ作
用が開始されてから15秒毎にインクリメントされるの
でパージ作用が開始されてから5分経過するとステップ
321からステップ322に進む。図7を参照して上述
したようにパージ作用が開始されてから暫くの間は燃料
蒸気濃度係数FPGAは大きく変化するのでこのとき算
出されるFPGAの変動量が実際のパージ率と目標パー
ジ率間のずれ、すなわち例えばパージ制御弁17の流量
特性の誤差に依るものであるかどうかわからない。一
方、パージ制御弁17の流量特性に誤差がないときには
パージ作用が開始されてから5分経過すればFPGAは
ほぼ一定値になっている。そこで本実施例による実施例
ではパージ作用が開始されてから5分経過した後にデュ
ーティ比補正作用を開始するようにしている。ステップ
321においてTC<20のときには処理サイクルを終
了する。
【0072】ステップ322ではデューティ比補正カウ
ント値TCが20であるか否かが判別される。TC≧2
0となってから初めてステップ322に進んだときはT
C=20であるのでステップ328にジャンプして前回
の処理サイクルの領域係数AREAOLDが現在の領域
係数AREAとされる。次いでステップ329に進み、
ステップ329では前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度
係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGA
とされる。次いで処理サイクルを終了する。
ント値TCが20であるか否かが判別される。TC≧2
0となってから初めてステップ322に進んだときはT
C=20であるのでステップ328にジャンプして前回
の処理サイクルの領域係数AREAOLDが現在の領域
係数AREAとされる。次いでステップ329に進み、
ステップ329では前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度
係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGA
とされる。次いで処理サイクルを終了する。
【0073】次いでTC>20となるとステップ322
からステップ323に進む。ステップ323では現在の
領域係数AREAが前回の領域係数AREAOLDと同
じであるか否かが判別される。AREA≠AREAOL
Dであるとき、すなわちデューティ比PGDUTYの属
する領域が変化したときには次いでステップ324に進
む。ステップ324では燃料蒸気濃度係数の変動量FP
GA−FPGAOLDが上限しきい値αよりも大きいか
否かが判別される。FPGA−FPGAOLD>αが成
立するときにはステップ325に進んで現在の領域係数
AREAに対応するデューティ比補正係数K(ARE
A)が一定値βだけ減少され、次いでステップ328に
進む。一方、ステップ324においてFPGA−FPG
AOLD≦αが成立するときには次いでステップ326
に進んで燃料蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPGA
OLDが下限しきい値−αよりも小さいか否かが判別さ
れる。FPGA−FPGAOLD<−αが成立するとき
にはステップ327に進んで現在の領域係数AREAに
対応するデューティ比補正係数K(AREA)が一定値
βだけ増大される。一方、ステップ326においてFP
GA−FPGAOLD≧−αが成立するときには次いで
ステップ328に進む。したがって−α≦FPGA−F
PGAOLD≦αが成立するときにはデューティ比補正
係数K(AREA)の更新は行われない。ステップ32
8では前回の領域係数AREAOLDが現在の領域係数
AREAとされ、次いでステップ329では前回の燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされ、次いで処理サイクルを終了する。な
お、ステップ323においてAREA=AREAOLD
が成立するときにはステップ329にジャンプして前回
の燃料蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃
度係数FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了す
る。
からステップ323に進む。ステップ323では現在の
領域係数AREAが前回の領域係数AREAOLDと同
じであるか否かが判別される。AREA≠AREAOL
Dであるとき、すなわちデューティ比PGDUTYの属
する領域が変化したときには次いでステップ324に進
む。ステップ324では燃料蒸気濃度係数の変動量FP
GA−FPGAOLDが上限しきい値αよりも大きいか
否かが判別される。FPGA−FPGAOLD>αが成
立するときにはステップ325に進んで現在の領域係数
AREAに対応するデューティ比補正係数K(ARE
A)が一定値βだけ減少され、次いでステップ328に
進む。一方、ステップ324においてFPGA−FPG
AOLD≦αが成立するときには次いでステップ326
に進んで燃料蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPGA
OLDが下限しきい値−αよりも小さいか否かが判別さ
れる。FPGA−FPGAOLD<−αが成立するとき
にはステップ327に進んで現在の領域係数AREAに
対応するデューティ比補正係数K(AREA)が一定値
βだけ増大される。一方、ステップ326においてFP
GA−FPGAOLD≧−αが成立するときには次いで
ステップ328に進む。したがって−α≦FPGA−F
PGAOLD≦αが成立するときにはデューティ比補正
係数K(AREA)の更新は行われない。ステップ32
8では前回の領域係数AREAOLDが現在の領域係数
AREAとされ、次いでステップ329では前回の燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされ、次いで処理サイクルを終了する。な
お、ステップ323においてAREA=AREAOLD
が成立するときにはステップ329にジャンプして前回
の燃料蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃
度係数FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了す
る。
【0074】図27に示したフローチャートのステップ
313では上述したように次式に基づいてデューティ比
PGDUTYが算出される。 PGDUTY=PGDUTY・K(AREA) この式から算出されたデューティ比PGDUTYに基づ
いてパージ制御弁17が駆動される。したがってデュー
ティ比PGDUTYが算出される毎に算出されたデュー
ティ比PGDUTYに現在の領域係数に対応するデュー
ティ比補正係数K(AREA)が乗算されるのでパージ
制御弁17の流量特性が設定特性からずれている場合に
デューティ比PGDUTYが変化しても燃料蒸気濃度係
数FPGAが変動するのが阻止され、したがって空燃比
が変動するのが阻止される。
313では上述したように次式に基づいてデューティ比
PGDUTYが算出される。 PGDUTY=PGDUTY・K(AREA) この式から算出されたデューティ比PGDUTYに基づ
いてパージ制御弁17が駆動される。したがってデュー
ティ比PGDUTYが算出される毎に算出されたデュー
ティ比PGDUTYに現在の領域係数に対応するデュー
ティ比補正係数K(AREA)が乗算されるのでパージ
制御弁17の流量特性が設定特性からずれている場合に
デューティ比PGDUTYが変化しても燃料蒸気濃度係
数FPGAが変動するのが阻止され、したがって空燃比
が変動するのが阻止される。
【0075】上述した実施例では図23に示すようにイ
グニッションスイッチがオンにされる毎に各デューティ
比補正係数K(AREA)を初期化し、すなわち1とし
ている。しかしながら例えば不揮発性メモリを設けてイ
グニッションスイッチがオフにされたときに各デューテ
ィ比補正係数K(AREA)を不揮発性メモリに記憶
し、再びイグニッションスイッチがオンにされたときの
各デューティ比補正係数K(AREA)の初期値を不揮
発性メモリ内に記憶された値にしてデューティ比補正作
用を行うようにしてもよい。一旦パージ作用が行われて
デューティ比補正作用が行われると各デューティ比補正
係数K(AREA)はそれぞれ対応する領域において実
際のパージ率が目標パージ率に一致するのに最適な値に
なっていると考えられ、したがって各デューティ比補正
係数K(AREA)を記憶しておくことにより再びイグ
ニッションスイッチがオンにされてパージ作用が行われ
るときに実際のパージ率が目標パージ率からずれるのを
速やかに阻止できる。
グニッションスイッチがオンにされる毎に各デューティ
比補正係数K(AREA)を初期化し、すなわち1とし
ている。しかしながら例えば不揮発性メモリを設けてイ
グニッションスイッチがオフにされたときに各デューテ
ィ比補正係数K(AREA)を不揮発性メモリに記憶
し、再びイグニッションスイッチがオンにされたときの
各デューティ比補正係数K(AREA)の初期値を不揮
発性メモリ内に記憶された値にしてデューティ比補正作
用を行うようにしてもよい。一旦パージ作用が行われて
デューティ比補正作用が行われると各デューティ比補正
係数K(AREA)はそれぞれ対応する領域において実
際のパージ率が目標パージ率に一致するのに最適な値に
なっていると考えられ、したがって各デューティ比補正
係数K(AREA)を記憶しておくことにより再びイグ
ニッションスイッチがオンにされてパージ作用が行われ
るときに実際のパージ率が目標パージ率からずれるのを
速やかに阻止できる。
【0076】なお、図23から図30を参照して説明し
たパージ制御方法およびデューティ比補正制御方法を行
うときにも、図4、図9、図10、および図16をそれ
ぞれ参照して説明したFAFの算出方法、カットフラグ
処理方法、イニシャライズ処理方法、および燃料噴射時
間の算出方法が適用される。
たパージ制御方法およびデューティ比補正制御方法を行
うときにも、図4、図9、図10、および図16をそれ
ぞれ参照して説明したFAFの算出方法、カットフラグ
処理方法、イニシャライズ処理方法、および燃料噴射時
間の算出方法が適用される。
【0077】ところで、ステップ313において次式に
基づいてデューティ比PGDUTYを補正するようにし
てもよい。 PGDUTY=PGDUTY・{1+(PGDUTY/
100)・K(AREA)} ここでデューティ比補正係数K(AREA)は、補正さ
れる前のデューティ比が属する領域AREAに対応する
デューティ比補正係数である。なおこの場合には図23
に示したデューティ比補正制御イニシャライズ処理にお
ける各デューティ比補正係数K(AREA)の初期値は
それぞれ零である。
基づいてデューティ比PGDUTYを補正するようにし
てもよい。 PGDUTY=PGDUTY・{1+(PGDUTY/
100)・K(AREA)} ここでデューティ比補正係数K(AREA)は、補正さ
れる前のデューティ比が属する領域AREAに対応する
デューティ比補正係数である。なおこの場合には図23
に示したデューティ比補正制御イニシャライズ処理にお
ける各デューティ比補正係数K(AREA)の初期値は
それぞれ零である。
【0078】次にデューティ比補正係数の算出方法の別
の実施例を説明する。この実施例における内燃機関は図
3に示した内燃機関と同様でよい。さらに本実施例にお
いても、図4、図9、図10、図23から図28、およ
び図16をそれぞれ参照して説明したFAFの算出方
法、カットフラグ処理方法、イニシャライズ処理方法、
パージ制御方法、および燃料噴射時間の算出方法が実行
される。しかしながら、図23のルーチンのステップ3
01におけるデューティ比補正係数の初期化方法および
図24のルーチンのステップ313におけるデューティ
比の補正方法が若干異なっている(後述する)。さら
に、本実施例では図27のルーチンのステップ312が
省略され、したがってステップ99からステップ313
に進む。
の実施例を説明する。この実施例における内燃機関は図
3に示した内燃機関と同様でよい。さらに本実施例にお
いても、図4、図9、図10、図23から図28、およ
び図16をそれぞれ参照して説明したFAFの算出方
法、カットフラグ処理方法、イニシャライズ処理方法、
パージ制御方法、および燃料噴射時間の算出方法が実行
される。しかしながら、図23のルーチンのステップ3
01におけるデューティ比補正係数の初期化方法および
図24のルーチンのステップ313におけるデューティ
比の補正方法が若干異なっている(後述する)。さら
に、本実施例では図27のルーチンのステップ312が
省略され、したがってステップ99からステップ313
に進む。
【0079】ところで、通常、実際のパージ量と設定量
間のずれが大きいとき程デューティ比PGDUTYが変
化したときに生ずるFPGAの変動量が大きくなる。一
方、通常、デューティ比の変化量が大きいとき程FPG
Aの変動量が大きくなる。そこで、本実施例ではデュー
ティ比の変化量に対するFPGA変動量の比を算出し、
これの負をもってデューティ比補正係数Kaとしてい
る。すなわち、デューティ比補正係数Kaは次式に基づ
いて算出される。 デューティ比補正係数Ka=−(現在FPGA−前回F
PGA)/|現在PGDUTY−前回PGDUTY| ここで|x|はxの絶対値を示している。このようにデ
ューティ比補正係数Kaを算出することにより実際のパ
ージ量と設定量間のずれが大きいとき程デューティ比補
正係数Kaの絶対値を大きくすることができ、したがっ
てこのずれが大きいとき程デューティ比の補正量を大き
くできるので実際のパージ率を目標パージ率に速やかに
一致できる。その結果空燃比の変動を阻止できる。
間のずれが大きいとき程デューティ比PGDUTYが変
化したときに生ずるFPGAの変動量が大きくなる。一
方、通常、デューティ比の変化量が大きいとき程FPG
Aの変動量が大きくなる。そこで、本実施例ではデュー
ティ比の変化量に対するFPGA変動量の比を算出し、
これの負をもってデューティ比補正係数Kaとしてい
る。すなわち、デューティ比補正係数Kaは次式に基づ
いて算出される。 デューティ比補正係数Ka=−(現在FPGA−前回F
PGA)/|現在PGDUTY−前回PGDUTY| ここで|x|はxの絶対値を示している。このようにデ
ューティ比補正係数Kaを算出することにより実際のパ
ージ量と設定量間のずれが大きいとき程デューティ比補
正係数Kaの絶対値を大きくすることができ、したがっ
てこのずれが大きいとき程デューティ比の補正量を大き
くできるので実際のパージ率を目標パージ率に速やかに
一致できる。その結果空燃比の変動を阻止できる。
【0080】このように算出されたデューティ比補正係
数Kaを用い、図24のステップ313では次式に基づ
いてデューティ比が補正される。 PGDUTY=PGDUTY・{1+(PGDUTY/
100)・Ka} したがって、実際のパージ率が目標パージ率よりも高い
とき程デューティ比が大きく減少され、実際のパージ率
が目標パージ率よりも低いとき程デューティ比が大きく
増大されるので実際のパージ率が目標パージ率に速やか
に一致でき、斯くして空燃比の変動を阻止できる。な
お、図23に示したイニシャライズ処理ルーチンのステ
ップ301においてデューティ比補正係数の初期化が行
われるが、本実施例においてデューティ比補正係数Ka
の初期値は零とされる。
数Kaを用い、図24のステップ313では次式に基づ
いてデューティ比が補正される。 PGDUTY=PGDUTY・{1+(PGDUTY/
100)・Ka} したがって、実際のパージ率が目標パージ率よりも高い
とき程デューティ比が大きく減少され、実際のパージ率
が目標パージ率よりも低いとき程デューティ比が大きく
増大されるので実際のパージ率が目標パージ率に速やか
に一致でき、斯くして空燃比の変動を阻止できる。な
お、図23に示したイニシャライズ処理ルーチンのステ
ップ301においてデューティ比補正係数の初期化が行
われるが、本実施例においてデューティ比補正係数Ka
の初期値は零とされる。
【0081】図31は本実施例によるデューティ比補正
制御ルーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割
込みによって実行される。図31を参照すると、ステッ
プ340ではパージカウント値PGCが6以上である
か、すなわちパージ作用が行われているか否かが判別さ
れる。PGC<6のときには処理サイクルを終了する。
PGC≧6のときには次いでステップ341に進み、デ
ューティ比補正カウント値TCが20以上であるか否か
が判別される。TC≧20のときにはステップ342に
進み、一方TC<20のときには処理サイクルを終了す
る。ステップ342ではデューティ比補正カウント値T
Cが20であるか否かが判別される。TC≧20となっ
てから初めてステップ342に進んだときはTC=20
であるのでステップ345にジャンプして前回の処理サ
イクルのデューティ比PGDUTYOLDが現在のデュ
ーティ比PGDUTYとされる。次いでステップ346
に進み、ステップ346では前回の処理サイクルの燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
制御ルーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割
込みによって実行される。図31を参照すると、ステッ
プ340ではパージカウント値PGCが6以上である
か、すなわちパージ作用が行われているか否かが判別さ
れる。PGC<6のときには処理サイクルを終了する。
PGC≧6のときには次いでステップ341に進み、デ
ューティ比補正カウント値TCが20以上であるか否か
が判別される。TC≧20のときにはステップ342に
進み、一方TC<20のときには処理サイクルを終了す
る。ステップ342ではデューティ比補正カウント値T
Cが20であるか否かが判別される。TC≧20となっ
てから初めてステップ342に進んだときはTC=20
であるのでステップ345にジャンプして前回の処理サ
イクルのデューティ比PGDUTYOLDが現在のデュ
ーティ比PGDUTYとされる。次いでステップ346
に進み、ステップ346では前回の処理サイクルの燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
【0082】次の処理サイクルにおいてTC>20とな
るのでステップ342からステップ343に進む。ステ
ップ343では現在のデューティ比PGDUTYが前回
のデューティ比PGDUTYOLDと同じであるか否か
が判別される。PGDUTY≠PGDUTYOLDであ
るときには次いでステップ344に進む。ステップ34
4ではデューティ比補正係数Kaが次式に基づいて算出
される。 Ka=−(FPGA−FPGAOLD)/|PGDUT
Y−PGDUTYOLD|
るのでステップ342からステップ343に進む。ステ
ップ343では現在のデューティ比PGDUTYが前回
のデューティ比PGDUTYOLDと同じであるか否か
が判別される。PGDUTY≠PGDUTYOLDであ
るときには次いでステップ344に進む。ステップ34
4ではデューティ比補正係数Kaが次式に基づいて算出
される。 Ka=−(FPGA−FPGAOLD)/|PGDUT
Y−PGDUTYOLD|
【0083】次いでステップ345に進み、ステップ3
45では前回の処理サイクルのデューティ比PGDUT
YOLDが現在のデューティ比PGDUTYとされる。
次いでステップ346に進み、ステップ346では前回
の処理サイクルの燃料蒸気濃度係数FPGAOLDが現
在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次いで処理サ
イクルを終了する。なお、その他の内燃機関の作動は図
3に示した実施例と同様であるので説明を省略する。
45では前回の処理サイクルのデューティ比PGDUT
YOLDが現在のデューティ比PGDUTYとされる。
次いでステップ346に進み、ステップ346では前回
の処理サイクルの燃料蒸気濃度係数FPGAOLDが現
在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次いで処理サ
イクルを終了する。なお、その他の内燃機関の作動は図
3に示した実施例と同様であるので説明を省略する。
【0084】次に図32を参照して第2の発明による実
施例を説明する。本実施例においても、図4、図9、図
10、図24から図28、および図16をそれぞれ参照
して説明したFAFの算出方法、カットフラグ処理方
法、イニシャライズ処理方法、パージ制御方法、および
燃料噴射時間の算出方法が適用される。しかしながら、
図27のルーチンのステップ312および313が省略
され、したがって図27のステップ99から図28のル
ーチンのステップ100に進む。なお、図24および図
26に示されるTCは本実施例では燃料蒸気濃度補正カ
ウント値と称する。この燃料蒸気濃度補正カウント値T
Cはデューティ比補正カウント値と同様の作用を有す
る。
施例を説明する。本実施例においても、図4、図9、図
10、図24から図28、および図16をそれぞれ参照
して説明したFAFの算出方法、カットフラグ処理方
法、イニシャライズ処理方法、パージ制御方法、および
燃料噴射時間の算出方法が適用される。しかしながら、
図27のルーチンのステップ312および313が省略
され、したがって図27のステップ99から図28のル
ーチンのステップ100に進む。なお、図24および図
26に示されるTCは本実施例では燃料蒸気濃度補正カ
ウント値と称する。この燃料蒸気濃度補正カウント値T
Cはデューティ比補正カウント値と同様の作用を有す
る。
【0085】パージ制御弁17の流量特性が図17のC
に示すような場合、機関の運転状態が変化したことによ
りデューティ比PGDUTYが変化すると図20を参照
して上述したように計算上のFPGAが変動し、その結
果空燃比が変動する。ところが、計算上のFPGAは次
いで、計算上のパージ率、すなわち目標パージ率PRG
と計算上のFPGAとの積が実際のパージ率と実際のF
PGAとの積に一致する値において一定となる。目標パ
ージ率PRGと計算上のFPGAとの積が実際のパージ
率と実際のFPGAとの積に一致したとき、すなわち図
20に示した例では時刻t+δのときFAFAVは1.
0になり、斯くして空燃比の変動がなくなっている。そ
こで本実施例では、機関運転状態が変化したことにより
デューティ比PGDUTYが変化したときに計算上のF
PGAが変動したときには、デューティ比PGDUTY
を補正することなく、すなわち実際のパージ率は目標パ
ージ率からずれたままで、目標パージ率PRGと計算上
のFPGAとの積が実際のパージ率と実際のFPGAと
の積に一致するように計算上のFPGAを補正するよう
にしている。すなわち、実際のパージ率が目標パージ率
PRGよりも高くなっている場合を示す図32のタイム
チャートに示すように計算上のFPGAを積極的に増大
させるようにしている。その結果図32に示すようにパ
ージA/F補正係数FPGが速やかに減少されるのでF
AFAVが速やかに1.0になり、したがって空燃比の
変動を阻止することができる。本実施例におけるように
計算上のFPGAを補正すると計算上のFPGAはもは
や実際のFPGAとは異なっている。しかしながら、計
算上のFPGAと目標パージ率PRGとの積は燃料蒸気
濃度を正確に表している。なお、図32においてAは空
燃比を理論空燃比に維持するためのパージA/F補正係
数を示している。
に示すような場合、機関の運転状態が変化したことによ
りデューティ比PGDUTYが変化すると図20を参照
して上述したように計算上のFPGAが変動し、その結
果空燃比が変動する。ところが、計算上のFPGAは次
いで、計算上のパージ率、すなわち目標パージ率PRG
と計算上のFPGAとの積が実際のパージ率と実際のF
PGAとの積に一致する値において一定となる。目標パ
ージ率PRGと計算上のFPGAとの積が実際のパージ
率と実際のFPGAとの積に一致したとき、すなわち図
20に示した例では時刻t+δのときFAFAVは1.
0になり、斯くして空燃比の変動がなくなっている。そ
こで本実施例では、機関運転状態が変化したことにより
デューティ比PGDUTYが変化したときに計算上のF
PGAが変動したときには、デューティ比PGDUTY
を補正することなく、すなわち実際のパージ率は目標パ
ージ率からずれたままで、目標パージ率PRGと計算上
のFPGAとの積が実際のパージ率と実際のFPGAと
の積に一致するように計算上のFPGAを補正するよう
にしている。すなわち、実際のパージ率が目標パージ率
PRGよりも高くなっている場合を示す図32のタイム
チャートに示すように計算上のFPGAを積極的に増大
させるようにしている。その結果図32に示すようにパ
ージA/F補正係数FPGが速やかに減少されるのでF
AFAVが速やかに1.0になり、したがって空燃比の
変動を阻止することができる。本実施例におけるように
計算上のFPGAを補正すると計算上のFPGAはもは
や実際のFPGAとは異なっている。しかしながら、計
算上のFPGAと目標パージ率PRGとの積は燃料蒸気
濃度を正確に表している。なお、図32においてAは空
燃比を理論空燃比に維持するためのパージA/F補正係
数を示している。
【0086】また本実施例では、図17から図30を参
照して説明した実施例と同様に、デューティ比PGDU
TYに対し表1に示すような4つの領域が設けられ、各
領域毎に燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)が設け
られている。現在のデューティ比PGDUTYが属する
領域に対応する燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)
をFPGAに乗算することによりFPGAを補正するよ
うにしている。
照して説明した実施例と同様に、デューティ比PGDU
TYに対し表1に示すような4つの領域が設けられ、各
領域毎に燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)が設け
られている。現在のデューティ比PGDUTYが属する
領域に対応する燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)
をFPGAに乗算することによりFPGAを補正するよ
うにしている。
【0087】図33はイグニッションスイッチ(図示せ
ず)がオンにされたときに図10のフローチャートと共
に実行される燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処
理ルーチンを示している。図33を参照すると、まず初
めにステップ350において燃料蒸気濃度補正カウント
値TCがクリアされる。次いでステップ351では燃料
蒸気濃度補正係数の初期化が行われる。本実施例では各
燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)がそれぞれ1と
され、すなわちKK(1),KK(2),KK(3),
KK(4)がそれぞれ1とされる。次いで処理サイクル
を完了する。
ず)がオンにされたときに図10のフローチャートと共
に実行される燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処
理ルーチンを示している。図33を参照すると、まず初
めにステップ350において燃料蒸気濃度補正カウント
値TCがクリアされる。次いでステップ351では燃料
蒸気濃度補正係数の初期化が行われる。本実施例では各
燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)がそれぞれ1と
され、すなわちKK(1),KK(2),KK(3),
KK(4)がそれぞれ1とされる。次いで処理サイクル
を完了する。
【0088】図34および図35は本実施例による燃料
蒸気濃度補正制御ルーチンを示しており、このルーチン
は1秒毎の割込みによって実行される。図34および図
35を参照すると、ステップ360ではパージカウント
値PGCが6以上であるか、すなわちパージ作用が行わ
れているか否かが判別される。PGC<6であり、すな
わちパージ作用が行われていないときには処理サイクル
を終了する。PGC≧6であり、すなわちパージ作用が
行われているときには次いでステップ361に進み、燃
料蒸気濃度補正カウント値TCが20以上であるか否か
が判別される。上述したように燃料蒸気濃度補正カウン
ト値TCはパージ作用が開始されてから15秒毎にイン
クリメントされるのでパージ作用が開始されてから5分
経過するとステップ361からステップ362に進む。
ステップ361においてTC<20のときには処理サイ
クルを終了する。
蒸気濃度補正制御ルーチンを示しており、このルーチン
は1秒毎の割込みによって実行される。図34および図
35を参照すると、ステップ360ではパージカウント
値PGCが6以上であるか、すなわちパージ作用が行わ
れているか否かが判別される。PGC<6であり、すな
わちパージ作用が行われていないときには処理サイクル
を終了する。PGC≧6であり、すなわちパージ作用が
行われているときには次いでステップ361に進み、燃
料蒸気濃度補正カウント値TCが20以上であるか否か
が判別される。上述したように燃料蒸気濃度補正カウン
ト値TCはパージ作用が開始されてから15秒毎にイン
クリメントされるのでパージ作用が開始されてから5分
経過するとステップ361からステップ362に進む。
ステップ361においてTC<20のときには処理サイ
クルを終了する。
【0089】ステップ362では燃料蒸気濃度補正カウ
ント値TCが20であるか否かが判別される。TC≧2
0となってから初めてステップ362に進んだときはT
C=20であるので図35のステップ370にジャンプ
して前回の処理サイクルの領域係数AREAOLDが現
在の領域係数AREAとされる。次いでステップ371
に進み、ステップ371では前回の処理サイクルの燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
ント値TCが20であるか否かが判別される。TC≧2
0となってから初めてステップ362に進んだときはT
C=20であるので図35のステップ370にジャンプ
して前回の処理サイクルの領域係数AREAOLDが現
在の領域係数AREAとされる。次いでステップ371
に進み、ステップ371では前回の処理サイクルの燃料
蒸気濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数
FPGAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
【0090】次いでTC>20となるとステップ362
からステップ363に進む。ステップ363では現在の
領域係数AREAが上述の表1に基づいて算出される。
次いでステップ364では現在の領域係数AREAが前
回の領域係数AREAOLDと同じであるか否かが判別
される。AREA≠AREAOLDであるとき、すなわ
ちデューティ比PGDUTYの属する領域が変化したと
きには次いで図35のステップ365に進む。ステップ
365では燃料蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPG
AOLDが上限しきい値αよりも大きいか否かが判別さ
れる。FPGA−FPGAOLD>αが成立するときに
はステップ366に進んで現在の領域係数AREAに対
応する燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)が一定値
βだけ減少され、次いでステップ369に進む。一方、
ステップ365においてFPGA−FPGAOLD≦α
が成立するときには次いでステップ367に進んで燃料
蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPGAOLDが下限
しきい値−αよりも小さいか否かが判別される。FPG
A−FPGAOLD<−αが成立するときにはステップ
368に進んで現在の領域係数AREAに対応する燃料
蒸気濃度補正係数KK(AREA)が一定値βだけ増大
される。一方、ステップ367においてFPGA−FP
GAOLD≧−αが成立するときには次いでステップ3
69に進む。したがって−α≦FPGA−FPGAOL
D≦αが成立するときには燃料蒸気濃度補正係数KK
(AREA)の更新は行われない。
からステップ363に進む。ステップ363では現在の
領域係数AREAが上述の表1に基づいて算出される。
次いでステップ364では現在の領域係数AREAが前
回の領域係数AREAOLDと同じであるか否かが判別
される。AREA≠AREAOLDであるとき、すなわ
ちデューティ比PGDUTYの属する領域が変化したと
きには次いで図35のステップ365に進む。ステップ
365では燃料蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPG
AOLDが上限しきい値αよりも大きいか否かが判別さ
れる。FPGA−FPGAOLD>αが成立するときに
はステップ366に進んで現在の領域係数AREAに対
応する燃料蒸気濃度補正係数KK(AREA)が一定値
βだけ減少され、次いでステップ369に進む。一方、
ステップ365においてFPGA−FPGAOLD≦α
が成立するときには次いでステップ367に進んで燃料
蒸気濃度係数の変動量FPGA−FPGAOLDが下限
しきい値−αよりも小さいか否かが判別される。FPG
A−FPGAOLD<−αが成立するときにはステップ
368に進んで現在の領域係数AREAに対応する燃料
蒸気濃度補正係数KK(AREA)が一定値βだけ増大
される。一方、ステップ367においてFPGA−FP
GAOLD≧−αが成立するときには次いでステップ3
69に進む。したがって−α≦FPGA−FPGAOL
D≦αが成立するときには燃料蒸気濃度補正係数KK
(AREA)の更新は行われない。
【0091】続くステップ369では次式に基づいてF
PGAが補正される。 FPGA=FPGA・KK(AREA) ステップ369において算出されたFPGAを用い、図
16のステップ204においてパージ率A/F補正係数
FPGが算出される。次いでステップ370に進む。
PGAが補正される。 FPGA=FPGA・KK(AREA) ステップ369において算出されたFPGAを用い、図
16のステップ204においてパージ率A/F補正係数
FPGが算出される。次いでステップ370に進む。
【0092】ステップ370では前回の領域係数ARE
AOLDが現在の領域係数AREAとされ、次いでステ
ップ371では前回の燃料蒸気濃度係数FPGAOLD
が現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされ、次いで処理
サイクルを終了する。なお、ステップ364においてA
REA=AREAOLDが成立するときにはステップ3
71にジャンプして前回の燃料蒸気濃度係数FPGAO
LDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次い
で処理サイクルを終了する。
AOLDが現在の領域係数AREAとされ、次いでステ
ップ371では前回の燃料蒸気濃度係数FPGAOLD
が現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされ、次いで処理
サイクルを終了する。なお、ステップ364においてA
REA=AREAOLDが成立するときにはステップ3
71にジャンプして前回の燃料蒸気濃度係数FPGAO
LDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次い
で処理サイクルを終了する。
【0093】図24から図28に示したパージ制御ルー
チンにおいて、燃料蒸気濃度FPGAは図34および図
35に示した燃料蒸気濃度補正制御ルーチンにより補正
された燃料蒸気濃度FPGAに基づいて更新される。そ
の結果計算上のFPGAと目標パージ率PRGとの積が
実際のパージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気
濃度との積に速やかに一致するようになり、したがって
空燃比の変動を速やかに阻止することができる。
チンにおいて、燃料蒸気濃度FPGAは図34および図
35に示した燃料蒸気濃度補正制御ルーチンにより補正
された燃料蒸気濃度FPGAに基づいて更新される。そ
の結果計算上のFPGAと目標パージ率PRGとの積が
実際のパージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気
濃度との積に速やかに一致するようになり、したがって
空燃比の変動を速やかに阻止することができる。
【0094】ところで、ステップ369において次式に
基づいてFPGAを補正するようにしてもよい。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KK(AREA)} ここでデューティ比補正係数K(AREA)は、現在の
デューティ比が属する領域AREAに対応するデューテ
ィ比補正係数である。なおこの場合には図33に示した
燃料蒸気濃度補正制御イニシャライズ処理における各燃
料蒸気濃度補正係数KK(AREA)の初期値はそれぞ
れ零である。
基づいてFPGAを補正するようにしてもよい。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KK(AREA)} ここでデューティ比補正係数K(AREA)は、現在の
デューティ比が属する領域AREAに対応するデューテ
ィ比補正係数である。なおこの場合には図33に示した
燃料蒸気濃度補正制御イニシャライズ処理における各燃
料蒸気濃度補正係数KK(AREA)の初期値はそれぞ
れ零である。
【0095】次に燃料蒸気濃度補正係数の算出方法の別
の実施例を説明する。この実施例における内燃機関は図
3に示した内燃機関と同様でよい。さらに本実施例にお
いても、図4、図9、図10、図24から図28、図1
6、および図33をそれぞれ参照して説明したFAFの
算出方法、カットフラグ処理方法、イニシャライズ処理
方法、パージ制御方法、燃料噴射時間の算出方法、およ
び燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処理方法が実
行される。しかしながら、図27のルーチンのステップ
312および313が省略され、したがって図27のス
テップ99から図28のステップ100に進む。
の実施例を説明する。この実施例における内燃機関は図
3に示した内燃機関と同様でよい。さらに本実施例にお
いても、図4、図9、図10、図24から図28、図1
6、および図33をそれぞれ参照して説明したFAFの
算出方法、カットフラグ処理方法、イニシャライズ処理
方法、パージ制御方法、燃料噴射時間の算出方法、およ
び燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処理方法が実
行される。しかしながら、図27のルーチンのステップ
312および313が省略され、したがって図27のス
テップ99から図28のステップ100に進む。
【0096】本実施例ではデューティ比の変化量に対す
るFPGA変動量の比を算出し、これをもって燃料蒸気
濃度補正係数KKaとしている。すなわち、燃料蒸気濃
度補正係数KKaは次式に基づいて算出される。 KKa=(現在FPGA−前回FPGA)/|現在PG
DUTY−前回PGDUTY| このように燃料蒸気濃度補正係数KKaを算出すること
により実際のパージ量と設定量間のずれが大きいとき程
燃料蒸気濃度補正係数KKaの絶対値を大きくすること
ができ、したがって空燃比の変動を阻止できる。
るFPGA変動量の比を算出し、これをもって燃料蒸気
濃度補正係数KKaとしている。すなわち、燃料蒸気濃
度補正係数KKaは次式に基づいて算出される。 KKa=(現在FPGA−前回FPGA)/|現在PG
DUTY−前回PGDUTY| このように燃料蒸気濃度補正係数KKaを算出すること
により実際のパージ量と設定量間のずれが大きいとき程
燃料蒸気濃度補正係数KKaの絶対値を大きくすること
ができ、したがって空燃比の変動を阻止できる。
【0097】このように算出された燃料蒸気濃度補正係
数KKaを用い、次式に基づいてFPGAが算出され
る。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KKa} したがって、実際のパージ率が目標パージ率よりも高い
とき程FPGAが大きく増大され、実際のパージ率が目
標パージ率よりも低いとき程FPGAが大きく減少され
るので実際のパージ率が目標パージ率に一致でき、斯く
して空燃比の変動を阻止できる。なお、図32に示した
燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処理ルーチンの
ステップ301において燃料蒸気濃度補正係数の初期化
が行われるが、本実施例において燃料蒸気濃度補正係数
KKaの初期値は零とされる。
数KKaを用い、次式に基づいてFPGAが算出され
る。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KKa} したがって、実際のパージ率が目標パージ率よりも高い
とき程FPGAが大きく増大され、実際のパージ率が目
標パージ率よりも低いとき程FPGAが大きく減少され
るので実際のパージ率が目標パージ率に一致でき、斯く
して空燃比の変動を阻止できる。なお、図32に示した
燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処理ルーチンの
ステップ301において燃料蒸気濃度補正係数の初期化
が行われるが、本実施例において燃料蒸気濃度補正係数
KKaの初期値は零とされる。
【0098】図36は本実施例による燃料蒸気濃度補正
ルーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割込み
によって実行される。図36を参照すると、ステップ3
80ではパージカウント値PGCが6以上であるか、す
なわちパージ作用が行われているか否かが判別される。
PGC<6のときには処理サイクルを終了する。PGC
≧6のときには次いでステップ381に進み、燃料蒸気
濃度補正カウント値TCが20以上であるか否かが判別
される。TC≧20のときにはステップ382に進み、
一方TC<20のときには処理サイクルを終了する。ス
テップ382では燃料蒸気濃度補正カウント値TCが2
0であるか否かが判別される。TC≧20となってから
初めてステップ382に進んだときはTC=20である
のでステップ386にジャンプして前回の処理サイクル
のデューティ比PGDUTYOLDが現在のデューティ
比PGDUTYとされる。次いでステップ387に進
み、ステップ387では前回の処理サイクルの燃料蒸気
濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FP
GAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
ルーチンを示しており、このルーチンは1秒毎の割込み
によって実行される。図36を参照すると、ステップ3
80ではパージカウント値PGCが6以上であるか、す
なわちパージ作用が行われているか否かが判別される。
PGC<6のときには処理サイクルを終了する。PGC
≧6のときには次いでステップ381に進み、燃料蒸気
濃度補正カウント値TCが20以上であるか否かが判別
される。TC≧20のときにはステップ382に進み、
一方TC<20のときには処理サイクルを終了する。ス
テップ382では燃料蒸気濃度補正カウント値TCが2
0であるか否かが判別される。TC≧20となってから
初めてステップ382に進んだときはTC=20である
のでステップ386にジャンプして前回の処理サイクル
のデューティ比PGDUTYOLDが現在のデューティ
比PGDUTYとされる。次いでステップ387に進
み、ステップ387では前回の処理サイクルの燃料蒸気
濃度係数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FP
GAとされる。次いで処理サイクルを終了する。
【0099】次の処理サイクルにおいてTC>20とな
るのでステップ382からステップ383に進む。ステ
ップ383では現在のデューティ比PGDUTYが前回
のデューティ比PGDUTYOLDと同じであるか否か
が判別される。PGDUTY≠PGDUTYOLDであ
るときには次いでステップ384に進む。ステップ38
4では燃料蒸気濃度補正係数KKaが次式に基づいて算
出される。 KKa=(FPGA−FPGAOLD)/|PGDUT
Y−PGDUTYOLD| 次いでステップ385に進み、ステップ385では次式
に基づいてFPGAが算出される。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KKa}
るのでステップ382からステップ383に進む。ステ
ップ383では現在のデューティ比PGDUTYが前回
のデューティ比PGDUTYOLDと同じであるか否か
が判別される。PGDUTY≠PGDUTYOLDであ
るときには次いでステップ384に進む。ステップ38
4では燃料蒸気濃度補正係数KKaが次式に基づいて算
出される。 KKa=(FPGA−FPGAOLD)/|PGDUT
Y−PGDUTYOLD| 次いでステップ385に進み、ステップ385では次式
に基づいてFPGAが算出される。 FPGA=FPGA・{1+(PGDUTY/100)
・KKa}
【0100】前回の処理サイクルのデューティ比PGD
UTYOLDが現在のデューティ比PGDUTYとされ
る。次いでステップ386に進み、ステップ386では
前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度係数FPGAOLD
が現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次いでス
テップ387では前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度係
数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGAと
される。次いで処理サイクルを終了する。なお、その他
の内燃機関の作動は図32から図34を参照して説明し
た実施例と同様であるので説明を省略する。
UTYOLDが現在のデューティ比PGDUTYとされ
る。次いでステップ386に進み、ステップ386では
前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度係数FPGAOLD
が現在の燃料蒸気濃度係数FPGAとされる。次いでス
テップ387では前回の処理サイクルの燃料蒸気濃度係
数FPGAOLDが現在の燃料蒸気濃度係数FPGAと
される。次いで処理サイクルを終了する。なお、その他
の内燃機関の作動は図32から図34を参照して説明し
た実施例と同様であるので説明を省略する。
【0101】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、実際のパー
ジ率と目標パージ率間にずれが生じている判断したとき
に実際のパージ率が目標パージ率に一致するようにパー
ジ制御弁開弁割合を補正しているので空燃比の変動を阻
止できる。請求項2に記載の発明では、パージ制御弁開
弁割合の属しうる領域毎にパージ制御弁開弁割合を補正
する補正係数を設けているので各領域毎にパージ制御弁
開弁割合の良好な補正を確保できる。請求項3に記載の
発明では、実際のパージ率と目標パージ率間のずれが大
きいとき程パージ制御弁開弁割合の補正量を大きくする
ことができるので空燃比の変動をさらに阻止できる。請
求項4に記載の発明では、実際のパージ率と目標パージ
率間にずれが生じている判断したときに目標パージ率と
単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積が実際の
パージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気濃度と
の積に一致するように単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度を補正しているので空燃比の変動を阻止できる。
請求項5に記載の発明では、パージ制御弁開弁割合の属
しうる領域毎に補正係数を設けているので各領域毎にパ
ージ制御弁開弁割合の良好な補正を確保できる。請求項
6に記載の発明では、実際のパージ率と目標パージ率間
のずれが大きいとき程燃料蒸気濃度の補正量を大きくす
ることができるので空燃比の変動をさらに阻止できる。
ジ率と目標パージ率間にずれが生じている判断したとき
に実際のパージ率が目標パージ率に一致するようにパー
ジ制御弁開弁割合を補正しているので空燃比の変動を阻
止できる。請求項2に記載の発明では、パージ制御弁開
弁割合の属しうる領域毎にパージ制御弁開弁割合を補正
する補正係数を設けているので各領域毎にパージ制御弁
開弁割合の良好な補正を確保できる。請求項3に記載の
発明では、実際のパージ率と目標パージ率間のずれが大
きいとき程パージ制御弁開弁割合の補正量を大きくする
ことができるので空燃比の変動をさらに阻止できる。請
求項4に記載の発明では、実際のパージ率と目標パージ
率間にずれが生じている判断したときに目標パージ率と
単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積が実際の
パージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気濃度と
の積に一致するように単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度を補正しているので空燃比の変動を阻止できる。
請求項5に記載の発明では、パージ制御弁開弁割合の属
しうる領域毎に補正係数を設けているので各領域毎にパ
ージ制御弁開弁割合の良好な補正を確保できる。請求項
6に記載の発明では、実際のパージ率と目標パージ率間
のずれが大きいとき程燃料蒸気濃度の補正量を大きくす
ることができるので空燃比の変動をさらに阻止できる。
【図1】発明の構成図である。
【図2】発明の構成図である。
【図3】内燃機関の全体図である。
【図4】フィードバック補正係数を算出するためのフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図5】フィードバック補正係数の変化を示す線図であ
る。
る。
【図6】最大パージ率を示す線図である。
【図7】デューティ比補正制御を行う必要がないときの
パージ制御中のタイムチャートである。
パージ制御中のタイムチャートである。
【図8】デューティ比補正制御を行う必要がないときの
パージ作用開始時のタイムチャートである。
パージ作用開始時のタイムチャートである。
【図9】カットフラグを制御するためのフローチャート
である。
である。
【図10】パージ制御のイニシャライズ処理を行うため
のフローチャートである。
のフローチャートである。
【図11】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御を行うためのフローチャートである。
御を行うためのフローチャートである。
【図12】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御を行うためのフローチャートである。
御を行うためのフローチャートである。
【図13】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御を行うためのフローチャートである。
御を行うためのフローチャートである。
【図14】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御を行うためのフローチャートである。
御を行うためのフローチャートである。
【図15】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御を行うためのフローチャートである。
御を行うためのフローチャートである。
【図16】燃料噴射時間を算出するためのフローチャー
トである。
トである。
【図17】デューティ比とパージ量との関係を示す線図
である。
である。
【図18】デューティ比と実際のパージ率との関係を示
す線図である。
す線図である。
【図19】デューティ比と計算上の燃料蒸気濃度係数と
の関係を示す線図である。
の関係を示す線図である。
【図20】デューティ比補正制御が行われないパージ制
御においてデューティ比の変更時のタイムチャートであ
る。
御においてデューティ比の変更時のタイムチャートであ
る。
【図21】パージ制御弁の流量特性を示す線図である。
【図22】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
においてデューティ比の変更時のタイムチャートであ
る。
においてデューティ比の変更時のタイムチャートであ
る。
【図23】デューティ比補正制御のイニシャライズ処理
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図24】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図25】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図26】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図27】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図28】デューティ比補正制御が行われるパージ制御
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図29】デューティ比補正制御を行うためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図30】デューティ比補正制御を行うためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図31】別の実施例によるデューティ比補正制御を行
うためのフローチャートである。
うためのフローチャートである。
【図32】第2の発明の実施例により燃料蒸気濃度補正
制御が行われるパージ制御においてデューティ比の変更
時のタイムチャートである。
制御が行われるパージ制御においてデューティ比の変更
時のタイムチャートである。
【図33】燃料蒸気濃度補正制御のイニシャライズ処理
を行うためのフローチャートである。
を行うためのフローチャートである。
【図34】燃料蒸気濃度補正制御を行うためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図35】燃料蒸気濃度補正制御を行うためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図36】別の実施例による燃料蒸気濃度補正制御を行
うためのフローチャートである。
うためのフローチャートである。
4…燃料噴射弁 9…スロットル弁 11…キャニスタ 17…パージ制御弁 31…空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301
Claims (6)
- 【請求項1】 燃料蒸気を一時的に蓄えるキャニスタと
スロットル弁下流の機関吸気通路とを連結するパージ通
路内にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁を
備え、パージ量と吸入空気量との比であって同一のパー
ジ制御弁開度に対し機関運転状態により定まる基準パー
ジ率を算出する基準パージ率算出手段と、目標パージ率
を設定する目標パージ率設定手段と、基準パージ率に対
する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割
合を制御するパージ制御弁開度制御手段と、燃料噴射量
を算出する燃料噴射量算出手段と、空燃比を検出するた
めに機関排気通路内に配置された空燃比センサと、空燃
比センサの出力信号に基づいて空燃比が目標空燃比とな
るように燃料噴射量をフィードバック補正係数により補
正する第1の噴射量補正手段と、パージ作用を行ったと
きに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段と、パー
ジ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃
料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減量する第2
の噴射量補正手段とを備えた内燃機関の供給燃料制御装
置において、機関運転状態が変化し、それにより上記パ
ージ制御弁の開弁割合が変化したときに単位目標パージ
率当たりの燃料蒸気濃度が変動したか否かを判断する燃
料蒸気濃度変動判断手段と、単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度が変動したときには実際のパージ率と目標
パージ率間にずれが生じたと判断して単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度の変動量に基づき実際のパージ率
が目標パージ率となるようにパージ制御弁の開弁割合を
補正する補正手段とを備えた内燃機関の供給燃料制御装
置。 - 【請求項2】 上記パージ制御弁の開弁割合のとりうる
値を複数個の領域に分割し、上記補正手段が実際のパー
ジ率を目標パージ率にするのに必要なパージ制御弁開弁
割合に対する補正係数を各領域に対してそれぞれ設けて
おり、機関運転状態が変化することによりパージ制御弁
開弁割合の属する領域が変化する毎に変化後の領域に対
する補正係数を更新するようにした請求項1に記載の内
燃機関の供給燃料制御装置。 - 【請求項3】 上記補正手段が実際のパージ率を目標パ
ージ率にするのに必要なパージ制御弁開弁割合に対する
補正係数を設けており、機関運転状態が変化することに
よる上記パージ制御弁の開弁割合の変化量と単位目標パ
ージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量との比に基づいて
補正係数を算出するようにした請求項1に記載の内燃機
関の供給燃料制御装置。 - 【請求項4】 燃料蒸気を一時的に蓄えるキャニスタと
スロットル弁下流の機関吸気通路とを連結するパージ通
路内にパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁を
備え、パージ量と吸入空気量との比であって同一のパー
ジ制御弁開度に対し機関運転状態により定まる基準パー
ジ率を算出する基準パージ率算出手段と、目標パージ率
を設定する目標パージ率設定手段と、基準パージ率に対
する目標パージ率の割合に応じてパージ制御弁の開弁割
合を制御するパージ制御弁開度制御手段と、燃料噴射量
を算出する燃料噴射量算出手段と、空燃比を検出するた
めに機関排気通路内に配置された空燃比センサと、空燃
比センサの出力信号に基づいて空燃比が目標空燃比とな
るように燃料噴射量をフィードバック補正係数により補
正する第1の噴射量補正手段と、パージ作用を行ったと
きに生ずる空燃比のずれから単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度を算出する燃料蒸気濃度算出手段と、パー
ジ作用中に目標パージ率と単位目標パージ率当たりの燃
料蒸気濃度との積に基づいて燃料噴射量を減量する第2
の噴射量補正手段とを備えた内燃機関の供給燃料制御装
置において、機関運転状態が変化し、それにより上記パ
ージ制御弁の開弁割合が変化したときに単位目標パージ
率当たりの燃料蒸気濃度が変動したか否かを判断する燃
料蒸気濃度変動判断手段と、単位目標パージ率当たりの
燃料蒸気濃度が変動したときには実際のパージ率と目標
パージ率間にずれが生じたと判断して単位目標パージ率
当たりの燃料蒸気濃度の変動量に基づき上記目標パージ
率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積が実
際のパージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気濃
度との積になるように単位目標パージ率当たりの燃料蒸
気濃度を補正する補正手段とを備えた内燃機関の供給燃
料制御装置。 - 【請求項5】 上記パージ制御弁の開弁割合のとりうる
値を複数個の領域に分割し、上記補正手段が上記目標パ
ージ率と単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積
を実際のパージ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸
気濃度との積にするのに必要な単位目標パージ率当たり
の燃料蒸気濃度に対する補正係数を各領域に対してそれ
ぞれ設けており、機関運転状態が変化することによりパ
ージ制御弁開弁割合の属する領域が変化する毎に変化後
の領域に対する補正係数を更新するようにした請求項4
に記載の内燃機関の供給燃料制御装置。 - 【請求項6】 上記補正手段が上記目標パージ率と単位
目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積を実際のパー
ジ率と実際の単位パージ率当たりの燃料蒸気濃度との積
にするのに必要な単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃
度に対する補正係数を設けており、機関運転状態が変化
することによる上記パージ制御弁の開弁割合の変化量と
単位目標パージ率当たりの燃料蒸気濃度の変動量との比
に基づいて補正係数を算出するようにした請求項4に記
載の内燃機関の供給燃料制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12384794A JP3264093B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 内燃機関の供給燃料制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12384794A JP3264093B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 内燃機関の供給燃料制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332172A JPH07332172A (ja) | 1995-12-22 |
JP3264093B2 true JP3264093B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=14870875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12384794A Expired - Fee Related JP3264093B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 内燃機関の供給燃料制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3264093B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6595190B1 (en) * | 2001-07-30 | 2003-07-22 | Ford Global Technologies, Llc | System and method for controlling release of fuel vapor from a vapor recovery system |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP12384794A patent/JP3264093B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07332172A (ja) | 1995-12-22 |
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