JP3263666B2 - 遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の他の容器内に移送する方法 - Google Patents

遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の他の容器内に移送する方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体成分の分離、
精製、分析に係わる分野にあって、遠心ローター上の容
器内の液体試料を該ローター上の他の容器内に移送する
方法に関し、さらに詳しくは、ローター上に配設された
加圧用容器又は減圧用容器に外部より液体を適時注入
し、ローター上の試料容器内を加圧あるいは減圧するこ
とによって、容器内の液体試料を他の容器に圧出移送し
たり他の容器から吸引移送する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】遠心ローターを用いて液体試料の分離、
精製、分析等を実施する場合には、一般的には、その行
程において遠心ローターを一旦停止させ遠心分離された
成分を分取する等の用手操作が介在する。また、特許第
1124173号の遠心ローター内の液体成分の分取、
排出方法、特許第1135888号の液体成分の分離、
混合装置と分離・混合・排出装置、及び実用新案第21
47917号の液体成分の分離、精製、分析用ローター
等により、ローターの回転を停止させることなく、自動
的に液体試料の分離、精製、分析等を可能にした技術が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上記後者の自
動遠心分離技術の場合においても、回転中のローター上
の試料容器に外部より分配器を介して試料、試薬を注入
するものであり、その場合には、微生物の混入を完全に
防止することは容易ではない。特に、生物試料を取り扱
う場合には、微生物の混入が大きな障害になる。また、
外部より注入する液体としては、アルコール等の揮発性
のものには問題があり、また、有害性の強酸、強アルカ
リ等は避ける必要があった。
【0004】本発明は、上記の問題を解決することを課
題として研究開発されたもので、微生物の混入を避ける
必要のある試料・試薬溶液、或いは有害性の試料・試薬
溶液等は、あらかじめローター上の容器にこれを収容
し、ローターの回転中にこの試料・試薬溶液を他の容器
に移送し、試料の微生物汚染を完全に防止しながら、か
つ安全に、液体成分の分離、精製、分析等を行うことが
可能な遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター
上の他の容器内に移送する方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成する手段として、本発明は、回転中の遠心
ローター上の容器に外部より液体を注入することによ
り、容器内の液体の占める体積を増加させて、容器内の
気圧を上昇させるように構成した加圧用容器を用いて、
該加圧用容器と連通している遠心ローター上の試料容器
内の液体試料を圧出して遠心ローター上の他の容器に移
送することを特徴とする遠心ローター上の容器内の液体
試料を該ローター上の他の容器内に移送する方法を提供
するものである。
【0006】上記の加圧用容器の基本的機能を要述すれ
ば、図2の〔A〕に示すように、加圧用容器1の上部と
移送される液体E1の入っている試料容器2の上部(遠
心力方向を下方、反遠心力方向を上方とする)をパイプ
P3により連通し、さらに液体を収容する容器3の上部
と試料容器2内の移送される液体E1をパイプP4によ
り連通する。加圧用容器1の内圧が上昇すると、試料容
器2の内圧が上昇して移送される液体E1を圧出し、試
料容器3内へ移送し液体E2と混合する。
【0007】また、上記の課題を解決し、その目的を達
成する手段として、本発明は、回転中の遠心ローター上
の容器に外部より液体を注入して容器に液体を満たした
後、この液体を容器外へ遠心力により排出させることに
より、容器内の液体の占める体積を減少させて、容器内
の気圧を低下させるように構成した減圧用容器を用い
て、該減圧用容器と連通している遠心ローター上の試料
容器内の液体試料を吸引して遠心ローター上の他の容器
に移送することを特徴とする遠心ローター上の容器内の
液体試料を該ローター上の他の容器内に移送する方法を
提供するものである。
【0008】上記の減圧用容器の基本的機能を要述すれ
ば、図2の〔B〕に示すように、減圧用容器11の上部
と試料液体E12を収容する試料容器2の上部をパイプ
P3により連通し、更に液体E12を収容する試料容器
2の上部と他の容器3の液体E13を連通する。減圧用
容器11の内圧が低下すると、液体E12を収容してい
る試料容器2の内圧が低下し、移送される液体E13を
容器3より吸引し、試料容器2内へ移送し液体E12と
混合する。
【0009】また、上記の課題を解決し、その目的を達
成する手段として、本発明は、回転中の遠心ローター上
に設けた小容器に外部より液体を注入し、該小容器に液
体を滞留させることなく、上記容器に連通させた排出チ
ューブから該液体を遠心力により急速に排出させること
により、小容器内の気圧を低下させるように構成した減
圧用小容器を用いて、該減圧用小容器と連通している遠
心ローター上の試料容器内の液体試料を吸引して遠心ロ
ーター上の他の容器に移送することを特徴とする遠心ロ
ーター上の容器内の液体試料を該ローター上の他の容器
内に移送する方法を提供するものである。
【0010】上記の減圧用小容器の基本的機能を要述す
れば、図6に示すように、減圧用小容器21の上部と試
料液体E12を収容する試料容器2の上部をパイプP3
により連通し、さらに液体E12を収容する試料容器2
の上部と移送される液体の入っている他の容器3の液体
E13を連通する。減圧用小容器21の内圧が低下する
と、液体E12を収容する試料容器2の内圧が低下し、
移送される液体E13を容器3より吸引し、試料容器2
内へ移送し液体E12と混合する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の数例
を添付図面に基づいて説明する。図1はローターRの回
転を停止させることなく、ローターR上の指定の容器に
外部より液体を適時注入する装置の概略を示す説明図で
あって、外部注入ポンプPU1〜PU3・・、ローター
上の分配器DT、ならびに加圧用容器1a〜1n等を示
したものである。RはモーターMによって回転する遠心
ローター本体(回転軸はA、ローターの外縁はR)で
あって、その中心部上面に複数段にわたって液注入段D
1〜Dnを区画周設した円筒状の液分配器DTを立設す
ると共に、そのうちの液注入段D1〜D3に液注入ポン
プPU1〜PU3の先端を各別に臨ませてある。
【0012】各液注入段D1〜Dnは注入管DP1〜D
Pn、液受け4a〜4n、先端パイプP1〜Pnを介し
て容器1a〜1nに連絡している。従って、ローターR
の回転中に外部の各注入ポンプから液体を注入すると、
液体は回転している分配器DTの液注入段D1〜Dnに
入る。分配器DTと共に回転するこの液体はローターR
の遠心力の働きで、例えば液注入段D1の遠心方向への
流路即ち、パイプDP1、液受け4a、先端パイプP1
を通り容器1aに流入する。同様に、注入ポンプPU
2、PU3から注入した液体は、それぞれ容器1b、容
器1cに流入する。
【0013】図2の〔A〕は加圧用容器を使用した本発
明に係わる遠心ローター上の容器内の液体試料を該ロー
ター上の他の容器内に移送する方法の第1の実施の形態
を示しており、遠心ローターR上に配設された、加圧器
として機能する加圧用容器1と、液体E1を収容した試
料容器2、液体E2を収容した他の容器3、並びにパイ
プP3、P4による各容器の連通様態を示したものであ
る。
【0014】回転中のローターR上の分配器DTに液体
を注入すると、その液体は注入管DP、液受け4、先端
パイプP1、P2を経て加圧用容器1に入り、加圧用容
器1内の気体が圧縮され、加圧用容器1の内圧が上昇す
る。このようにして、加圧用容器1の内圧が上昇するこ
とによって、加圧用容器1は加圧器として機能する。
【0015】加圧用容器1内の気体は連通管P3を通り
容器2に圧出される。この実施の形態では、加圧用容器
1に注入された液体の量、すなわち加圧用容器1から圧
出される気体の量が十分大であるように設定されている
ので、容器2と加圧用容器1は連通管P3のみを介して
連通し、また容器2と容器3は連通管P4のみを介して
連通し、容器2内の液体E1の残留水位Lより上部の液
は連通管P4のみを介して容器3に移送され、更に気体
が容器3内に噴出し、液体E1と液体E2の混合液を撹
拌する(連通管P4が混合液の液中に開放されている場
合)。
【0016】図3は加圧用容器を使用した本発明に係わ
る遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の
他の容器内に移送する方法の第2の実施の形態を示して
おり、遠心ローターR上に配設された、第一の加圧器と
して機能する加圧用容器1a、第二の加圧器として機能
する加圧用容器1b、および第三の加圧器として機能す
る加圧用容器1cのそれぞれを直列に配置し、且つ第
一、第二、第三の各加圧用容器1a、1b、1cに各別
に従属する容器(2a、3a)、(2b、3b、4
a)、(2c、3c、4b、5a)等のローター円周上
での連通様態を直線上に展開して示したものである。
【0017】回転中のローターRに注入された液体が、
分配器DTの一つの段、注入管DP、液受け4、パイプ
P1、パイプP2を経て加圧用容器1aに入ると、加圧
用容器1a内の気体は圧縮されて内圧が上昇する。
【0018】加圧用容器1a内の気体は連通管P3を通
り,容器2aに圧出される。この実施の形態では、加圧
用容器1aに注入された液体の量が十分大であるように
設定されているので、容器2a内の液体E3の全量(連
通管P4の一端が容器2aの底部に達しているから)は
容器3aに移送され、更に気体が容器3a内の液体E3
と液体E4の混合液中に噴出し、これを撹拌する(連通
管P4が混合液の液中に開放されている場合)。
【0019】ポンプから注入される液体が加圧用容器1
aを満たした後、溢れた液はパイプP5、パイプP6を
経て加圧用容器1bに入ると、加圧用容器1b内の気体
が圧縮され内圧が上昇する。
【0020】加圧用容器1b内の気体は連通管P7を通
り容器2bに圧出される。上記と同様に、加圧用容器1
bに注入された液体の量が十分大であるように設定され
ているので、容器2b内の液体E5の残留水位L2より
上部の液は連通管P8を介して、容器3bに移送され、
液体E6と混合し、混合液は連通管P9を介して、容器
4aに移送され、液体E7と混合する。更に気体が容器
4a内の液体E5、液体E6、液体E7の混合液中に噴
出し、これを撹拌する(連通管P9が混合液の液中に開
放されている場合)。
【0021】ポンプから注入される液体が加圧用容器1
aおよび加圧用容器1bを満たした後、溢れた液がパイ
プP10、パイプP11を経て加圧用容器1cに入る
と、加圧用容器1c内の気体が圧縮され内圧が上昇す
る。
【0022】加圧用容器1c内の気体は連通管P12を
通り容器2cに圧出される。加圧用容器1cに注入され
た液体の量が十分大であるように設定されているので、
容器2c内の液体E8の残留水位L3より上部の液は連
通管P13を介して、容器3cに移送され、液体E9と
混合し、また容器4b内の液体E10の残留水位L4よ
り上部の液は連通管P15を介して容器5aに移送さ
れ、液体E11と混合する。更に気体が容器3cおよび
容器5aの混合液中に噴出し、それぞれの混合液を撹拌
する(連通管P13、P15のそれぞれが混合液の液中
に開放されている場合)。
【0023】注入される液体が加圧用容器1a、加圧用
容器1bおよび加圧用容器1cを満たし、溢れた液は液
溜めWに排出する。
【0024】なお、図3では第一、第二および第三の3
つの加圧用容器1a、1b、1c、を直列に配置した例
を示したものであるが、必要に応じて加圧器の数を増や
すことができる。また、それぞれの加圧器に従属する容
器も必要に応じて増やすことができ、また連通形式も必
要に応じて多様な設定が可能である。
【0025】(実施例)図4は加圧用容器を使用した上
記第2の実施の形態の基本構成に対応する実施例を示し
ており、遠心ローターR上に配設された、第一の加圧器
として機能する加圧用容器1a、第二の加圧器として機
能する加圧用容器1b、第三の加圧器として機能する加
圧用容器1c、および第四の加圧器として機能する加圧
用容器1d、ならびに容器(2a、3a)、(2b、3
c、4a)及び血漿分離容器6、等のローター円周上で
の連通様態を直線上に展開して示したものである。
【0026】血漿分離容器6には極微量のヘパリンを添
加したヒト血液(本発明の発明者の血液)を0.5ミリ
リットル、容器2aには反応試薬としてニコチンアミド
・ヂヌクレオチド(10-3M)および焦性ブドー酸(1
0-3M)を含むピロ燐酸緩衝液pln(pH8.3、
0.1M)0.9ミリリットル、容器2bには焦性ブド
ー酸(10-3M)を含むピロ燐酸緩衝液pl(pH8.
3、0.1M)0.9ミリリットル、容器3bにはニコ
チンアミド・ヂヌクレオチド粉末n(0.66mg)を
収容した。なお、ローターRの回転と同期点滅する照明
灯で照明し、回転中の遠心ローターR上の様子を目視観
察した。
【0027】ローターRを2000rpmで回転させ、
血液の遠心分離(約3分)を終えた後、ポンプから液体
(水)を注入し、これが分配器DTの一つの段、パイプ
DP、液受け4、パイプP1、パイプP2を経て加圧用
容器1aに入ると、加圧用容器1a内の気体が圧縮され
内圧が上昇した。
【0028】加圧用容器1a内の気体は連通管P3を通
り容器6に圧出された。容器6内の水位L5〜水位L6
の血漿(遠心分離した血液の上清)が連通管P19から
容器3aに移送された(このとき、レベルL7がレベル
L9より低いために、連通管P19から血漿が圧出され
るが、連通管P25からは血漿が圧出されない)。更
に、容器3a内に圧出された気体は連通管P18、容器
1c、パイプP11、パイプP10、パイプP28を経
て(一部はパイプP10からパイプP5、パイプP27
を経て)排気された。
【0029】ポンプから注入される液体が加圧用容器1
aを満たした後、溢れた液がパイプP5、パイプP6を
経て加圧用容器1bに入ると、加圧用容器1b内の気体
は圧縮されて内圧が上昇した。
【0030】加圧用容器1b内の気体は連通管P16を
通り容器2aに圧出された。加圧用容器1bに注入され
た液体の量が十分大に設定されているので、容器2a内
の液体pln[ニコチンアミド・ヂヌクレオチド(10
-3M)および焦性ブドー酸(10-3M)を含むピロ燐酸
緩衝液(pH8.3、0.1M)0.9ミリリットル]
は連通管P17を介して、容器3aに移送され、容器3
a内の血漿と混合した。更に、気体が容器3aの混合液
中に噴出し、これを撹拌した(連通管P17が液中に開
放されているから)。容器3a内に噴出した気体は連通
管P18、加圧用容器1c、パイプP11、パイプP1
0、パイプP28を経て排気された。
【0031】ポンプから注入される液体が加圧用容器1
aおよび加圧用容器1bを満たした後、溢れた液がパイ
プP10、パイプP11を経て加圧用容器1cに入り、
加圧用容器1c内の気体は圧縮されて内圧が上昇した。
それと同時に、パイプP11、パイプP10、パイプP
28の排気の通路は遮断された。
【0032】加圧用容器1c内の気体は連通管P18、
容器3a、連通管P19を経て容器6に圧出され、容器
6内の水位L6〜水位L8の血漿が連通管P25から容
器4aに移送された。容器4a内に圧出された気体はP
26より排気された。
【0033】ポンプから注入される液体が加圧用容器1
a、加圧用容器1b、加圧用容器1cを満たした後、溢
れた液がパイプP20、パイプP21を経て加圧用容器
1dに入り、加圧用容器1d内の気体は圧縮されて内圧
が上昇した。
【0034】加圧用容器1d内の気体は連通管P22を
通り容器2bに圧出された。加圧用容器1dに注入され
た液体の量が十分大に設定されているので、容器2b内
の液体は連通管P23を介して容器3bに移送され、容
器3b内のニコチンアミド・ヂヌクレオチド粉末nを溶
解し、更に連通管P24を介して容器4aに移送され、
血漿と混合した。続いて気体が容器4aの混合液中に噴
出し、これを撹拌した(連通管P24が液中に開放され
ているから)。
【0035】注入される液体は加圧用容器1a、加圧用
容器1b、加圧用容器1c、加圧用容器1dを満たし、
溢れた液は液溜めWに排出した。
【0036】以上、遠心ローター上の液体の移動・混
合、気体の液中への噴出等は、上記同期点滅照明の下で
透視可能な実験装置を使用して、目視観察した結果を記
述した。
【0037】血漿分離容器6内の上清各0.1ミリリッ
トルが容器3aおよび容器4aに移送され、それぞれ反
応試薬と混合し、血液(血漿)中に含まれる乳酸脱水素
酵素の働きにより上記ピロ燐酸緩衝液中のニコチンアミ
ド・ヂヌクレオチドは還元された。この還元反応の速度
をローター外に配置した光度計により波長340nmの
吸光度変化として、血液(血漿)中の乳酸脱水素酵素活
性を自動的に測定できた。
【0038】図2の〔B〕は減圧用容器を使用した本発
明に係わる遠心ローター上の容器内の液体試料を該ロー
ター上の他の容器内に移送する方法の第1の実施の形態
を示しており、遠心ローター上Rに配設された、減圧器
として機能する減圧用容器11と、液体E12を収容し
た容器2、液体E13を収容した容器3、並びにそれぞ
れの容器の連通様態を示したものである。
【0039】回転中のローターR上の分配器DTに液体
を注入すると、その液体は注入管DP、液受け4、先端
パイプP1、U字管P30を経て減圧用容器11の液貯
留皿7に導入され、溢れた液は減圧用容器11内の水位
を上昇させ、減圧用容器11内の気体を排気パイプP3
1より排出させる。更に水位が上昇し、排気パイプP3
1の入口水位L9を越えると排気パイプP31に液体が
流入し、排気パイプP31の通気を遮断する。なお更
に、水位が上昇しサイフォン作動水位L10を越えると
サイフォン管P32より減圧用容器11内の液体は排出
され、減圧用容器11の内圧が低下する(この場合、サ
イフォン管P32からの液排出速度がポンプの液注入速
度より十分大になるように設定されている)。このよう
にして、減圧用容器11の内圧が低下することによっ
て、減圧用容器11は減圧器として機能する。
【0040】容器2内の気体は連通管P3を通り減圧用
容器11に吸引される。減圧用容器11内から排出され
た液体の量、すなわち吸引される気体の量が十分大であ
るように設定されているので、容器3内の液体E13の
残留水位L11より上部の液は連通管P4を介して容器
2に移送され液体E12と混合する。更に気体が容器2
内の液体E12と液体E13の混合液中に噴出し、これ
を撹拌する(連通管P4が混合液の液中に開放されてい
る場合)。
【0041】図5は減圧用容器を使用した本発明に係わ
る遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の
他の容器内に移送する方法の第2の実施の形態を示して
おり、遠心ローターR上に配設された、第一の減圧器と
して機能する減圧用容器11a、第二の減圧器として機
能する減圧用容器11b、および第三の減圧器として機
能する減圧用容器11c、のそれぞれを直列に配置し、
第一、第二、第三の各減圧用容器11a、11b、11
cに各別に従属する容器(2a、3a)、(2b、3
b、4a)、(2c、3c、4b、5a)等のローター
円周上での連通様態を直線上に展開して示したものであ
る。
【0042】回転中のローターRに注入された液体が、
分配器DTの一つの段、注入管DP、液受け4、先端パ
イプP30a、U字管P31aを経て減圧用容器11a
の液貯留皿7aに導入され、溢れた液は減圧用容器11
a内の水位を上昇させ、減圧用容器11a内の気体を排
気パイプP35aより排出させる。更に、水位が上昇
し、排気パイプP35aの入口水位L12aを越えると
排気パイプP35aに液体が流入し、これの通気を遮断
する。なお更に、水位が上昇しサイフォン作動水位L1
1aを越えるとサイフォン管P34aより減圧用容器1
1a内の液体が排出され、減圧用容器11aの内圧が低
下する(この場合、サイフォン管P34aからの液排出
速度がポンプの液注入速度より十分大になるように設定
されている)。
【0043】容器2a内の気体は連通管P32を通り減
圧用容器11aに吸引される。減圧用容器11a内から
排出された液体の量、すなわち吸引される気体の量が十
分大であるように設定されているので、容器3a内の液
体E13の全量(連通管P33の一端が容器3aの底部
に達しているから)は容器2aに移送され液体E12と
混合する。更に気体が容器2a内の液体E12と液体E
13の混合液中に噴出し、これを撹拌する(連通管P3
3が混合液の液中に開放されている場合)。
【0044】減圧用容器11a内の液体の排出が終了し
たとき、パイプP31a、パイプP35a、パイプP3
2、パイプP34aのそれぞれの通気は遮断されている
(液体の流入により)。従って、ポンプから液体を注入
し続けると減圧用容器11a内は陽圧となり減圧用容器
11aへの液体の流入は制限され、注入される液体は水
位L1を越えパイプP30bを経て減圧用容器11bの
液貯留皿7bに導入され、溢れた液は減圧用容器11b
内の水位を上昇させ、減圧用容器11b内の気体を排気
パイプP35bより排出させる。更に、水位が上昇し、
排気パイプP35bの入口水位L12bを越えると排気
パイプP35bに液体が流入しパイプP35bの通気を
遮断する。なお更に水位が上昇しサイフォン作動水位L
11bを越えるとサイフォン管P34bより減圧用容器
11b内の液体が排出され、減圧用容器11bの内圧が
低下する(この場合、サイフォン管P34bからの液排
出速度がポンプの液注入速度より十分大になるように設
定されている)。
【0045】容器2b内の気体は連通管P36を通り減
圧用容器11bに吸引される。減圧用容器11b内から
排出された液体の量、すなわち吸引される気体の量が十
分大であるように設定されているので、容器3b内の液
体E15の全量(連通管P37の一端が容器3bの底部
に達しているから)は連通管P37を介して容器2bに
移送され、容器4a内の液体E16の残留水位L13よ
り上部の液も、連通管P38、容器3b、連通管P37
を経て容器2bに移送され液体E14、液体E15、液
体E16は混合する。更に気体が容器2b内の液体E1
4、液体E15、液体E16の混合液中に噴出し、これ
を撹拌する(連通管P37が混合液の液中に開放されて
いる場合)。
【0046】減圧用容器11b内の液の排出が終了した
とき、パイプP31b、パイプP35b、パイプP3
6、パイプ34bのそれぞれの通気は遮断されている
(液体の流入により)。従って、ポンプから液体を注入
し続けると、減圧用容器11b内は陽圧となり減圧用容
器11bへの液体の流入は制限され、注入された液体は
水位L1を越えパイプP30cを経て減圧用容器11c
の液貯留皿7cに導入され、溢れた液は減圧用容器11
c内の水位を上昇させ、減圧用容器11c内の気体を排
気パイプP35cより排出させる。更に水位が上昇し、
排気パイプP35cの入口水位L12cを越えると排気
パイプP35cに液体が流入しパイプP35cの通気を
遮断する。なお更に水位が上昇しサイフォン作動水位L
11cを越えるとサイフォン管P34cより減圧用容器
11c内の液体が排出され、減圧用容器11cの内圧が
低下する(この場合、サイフォン管P34cからの液排
出速度がポンプの液注入速度より十分大になるように設
定されている)。
【0047】容器2c内の気体は連通管P39を通り減
圧用容器11cに吸引される。減圧用容器11c内から
排出された液体の量、すなわち吸引される気体の量が十
分大であるように設定されているので、容器3c内の液
体E18の残留水位L14より上部の液は連通管P40
を介して容器2cに移送され液体E17と混合し、また
容器5a内の液体E20の残留水位L15より上部の液
は連通管P42を介して容器4bに移送され液体E19
と混合する。更に、気体が容器2c内の液体E17、液
体E18の混合液中および容器4b内の液体E19、液
体E20の混合液中に噴出し、それぞれの混合液を撹拌
する(連通管P40、P42のそれぞれが混合液の液中
に開放されている場合)。
【0048】減圧用容器11cの液体の排出が終了した
とき、パイプP31c、パイプP35c、パイプP3
9、パイプ34cのそれぞれの通気は遮断されている
(液体の流入により)。従って、ポンプから液体を注入
し続けると、減圧用容器11c内は陽圧となり減圧用容
器11cへの液体の流入は制限され、注入される液体は
水位L11を越え、液溜めWに排出する。
【0049】なお、図5では第一、第二および第三の3
つの減圧用容器11a、11b、11cを直列に配置し
た例を示したが、必要に応じて数を増やすことができ
る。それぞれの減圧用容器11a、11b、11cに従
属する容器も必要に応じて数を増やすことができ、また
連通形式も必要に応じて多様な設定が可能である。
【0050】図6は減圧用容器を使用した本発明に係わ
る遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の
他の容器内に移送する方法の第3の実施の形態を示して
おり、遠心ローターR上に配設された、減圧器として機
能する減圧用小容器21と、液体E12を収容した容器
2、液体E13を収容した容器3、並びにそれぞれの容
器の連通様態を示したものである。
【0051】回転中のローターR上の分配器DTに液体
を注入すると、その液体は注入管DP、液受け4、先端
パイプP1、U字管P30を経て減圧用小容器21に入
り、直ちに排出パイプP32を通り遠心力により急速に
排出され、減圧用小容器21の内圧が低下する。このよ
うにして、減圧用小容器21の内圧が低下することによ
って、減圧器として機能する。
【0052】容器2内の気体は連通管P3を通り減圧用
小容器21に吸引される。減圧用小容器21を経て排気
される気体の量が十分大であるように設定してあるの
で、容器3内の液体E13の残留水位L11より上部の
液は連通管P4を介して容器2に移送され液体E12と
混合する。更に気体が容器2内に吸引され液体E12と
液体E13の混合液中に噴出しこれを撹拌する(連通管
P4が混合液の液中に開放されている場合)。
【0053】図7は減圧用容器を使用した本発明に係わ
る遠心ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の
他の容器内に移送する方法の第4の実施の形態を示して
おり、遠心ローターR上に配設された、第一の減圧器と
して機能する減圧用小容器21a、第二の減圧器として
機能する減圧用小容器21b、および第三の減圧器とし
て機能する減圧用小容器21cのそれぞれを直列に配置
し、第一、第二、第三の各減圧用容器21a、21b、
21cに従属する容器(2a、3a)、(2b、3b、
4a)、(2c、3c、4b、5a)等のローター円周
上での連通様態を直線上に展開して示したものである。
【0054】回転中のローターRに注入された液体が、
分配器DTの一つの段、注入管DP、液受け4a、先端
パイプP30a、U字管P31aを経て減圧用小容器2
1aに入ると、直ちに排出パイプP34aより液溜め8
aへ急速に排出され(液溜め8a内の気体はパイプP4
5aより排出される)、減圧用小容器21aの内圧が低
下する。
【0055】容器2a内の気体は連通管P32を通り減
圧用小容器21aに吸引される。減圧用小容器21aに
吸引され排出パイプP34aより排出される気体の量が
十分大であるように設定されているので、容器3a内の
液体E13の全量(連通管P33の一端が容器3aの底
部に達しているから)は連通管P33を介して容器2a
に移送され液体E12と混合する。更に気体が容器2a
内の液体E12と液体E13の混合液中に噴出し、これ
を撹拌する(連通管P33が混合液の液中に開放されて
いる場合)。
【0056】ポンプから液体を注入し続けると、その液
体は液溜め8aを満たし、更に水位L16aを越えて
イプP45aに入り、その水位がL1に達すると、減圧
用小容器21a内は陽圧となり減圧用小容器21aへの
液の流入は制限され、溢れた液は液受け4bおよび先端
パイプP30b、U字管P31bを経て減圧用小容器2
1bに入り、直ちに排出パイプP34bより液溜め8b
へ急速に排出され(液溜め8b内の気体はパイプP45
bより排出される)、減圧用小容器21bの内圧が低下
する。
【0057】容器2b内の気体は連通管P36を通り減
圧用小容器21bに吸引される。減圧用小容器21bを
経て排出パイプP34bより排出される気体の量が十分
大であるように設定されているので、容器3b内の液体
E15の全量(連通管P37の一端が容器3bの底部に
達しているから)は連通管P37を介して容器2bに移
送され、容器4a内の液体E16の残留水位L13より
上部の液も、連通管P38、容器3b、連通管P37を
経て容器2bに移送され、液体E14、液体E15、液
体E16は容器2b内で混合する。更に気体が容器2b
内の液体E14、液体E15、液体E16の混合液中に
噴出し、これを撹拌する(連通管P37が混合液の液中
に開放されている場合)。
【0058】更に、ポンプから液体を注入し続けると、
その液体は液溜め8bを満たし、更に水位L16bを越
えてパイプP45bに入り、その水位がL1に達すると
減圧用小容器21b内は陽圧となり減圧用小容器21b
への液の流入は制限され、溢れた液は液受け4cおよび
先端パイプP30c、U字管P31cを経て減圧用小容
器21cに入り、直ちに排出パイプP34cより液溜め
8cへ急速に排出され(液溜め8c内の気体はパイプP
45cより排出される)、減圧用小容器21cの内圧が
低下する。
【0059】容器2c内の気体は連通管P39を通り減
圧用小容器21cに吸引される。減圧用小容器21cを
経て排出パイプP34cより排出される気体の量が十分
大であるように設定されているので、容器3c内の液体
E18の残留水位L14より上部の液は連通管P40を
介して容器2cに移送され液体E17と混合し、容器5
a内の液体E20の残留水位L15より上部の液は連通
管P42を介して容器4bに移送され液体E19と混合
する。更に気体が容器2c内の液体E17、液体E18
の混合液中ならびに容器4b内の液体E19、液体E2
0の混合液中に噴出し、これを撹拌する(連通管P4
0、P42のそれぞれが混合液の液中に開放されている
場合)。
【0060】また更に、ポンプから液体を注入し続ける
と、その液体は液溜め8cを満たし、更に水位L16c
を越えてパイプP45c中に入り、その水位がL1に達
すると減圧用小容器21c内は陽圧となり減圧用小容器
21cへの液の流入は制限され、溢れた液は液溜めWへ
排出される。
【0061】なお、図7は第一、第二および第三の3つ
の減圧用小容器21a、21b、21cを直列に配置し
た例を示したが、必要に応じて数を増やすことができ
る。それぞれの減圧用小容器に従属する容器も必要に応
じて数を増やすことができ、また連通形式も必要に応じ
て多様な設定が可能である。
【0062】図8は減圧用容器を使用した上記第2の実
施の形態の基本構成に対応する実施例を示しており、遠
心ローターR上に配設された、第一の減圧器として機能
する減圧用容器11a、第二の減圧器として機能する減
圧用容器11b、ならびに容器2a、容器2b、容器3
a及び血漿分離容器8等のローター円周上での連通様態
を直線上に展開して示したものである。
【0063】血漿分離容器8には極微量のヘパリンを添
加したヒト血液(本発明の発明者の血液)を0.5ミリ
リットル、容器2aには反応試薬としてニコチンアミド
・ヂヌクレオチド(10-3M)および焦性ブドー酸(1
0-3M)を含むピロ燐酸緩衝液pln(pH8.3、
0.1M)0.9ミリリットル、容器2bにはニコチン
アミド・ヂヌクレオチド粉末n(0.66mg)、容器
3aには焦性ブドー酸(10-3M)を含むピロ燐酸緩衝
液pl(pH8.3、0.1M)0.9ミリリットルを
収容した。なお、ローターRの回転と同期点滅する照明
灯で照明し、回転中の遠心ローター上の様子を目視観察
した。
【0064】ローターRを2000rpmで回転させ、
血液の遠心分離(約3分)を終えた後、ローターRの回
転を800rpmに減速させ、ポンプから液体(水)を
注入した。液体は分配器DTの一つの段、注入管DP、
液受け4、パイプP30a、U字管P31aを経て減圧
用容器11aの液貯留皿7aに導入され、溢れた液は減
圧用容器11a内の水位を上昇させ、減圧用容器11a
内の気体を排気パイプP35aより排出させた。更に、
水位が上昇し、排気パイプP35aの入口水位L12a
を越えると排気パイプP35aに液体が流入し、これの
通気を遮断した。なお更に、水位が上昇しサイフォン作
動水位L11aを越え、サイフォン管P34aより減圧
用容器11a内の液体が排出され、減圧用容器11aの
内圧が低下した(この場合、サイフォン管P34aから
の液排出速度がポンプの液注入速度より十分大になるよ
うに設定されている)。
【0065】容器2a内の気体は連通管P32を通り容
器11aに吸引された。減圧用容器11a内から排出さ
れた液体の量、すなわち吸引される気体の量が十分大に
設定されているので、容器8内の水位L13〜水位14
の血漿が連通管P43を介して容器2aに移送され、容
器2a内の液体pln[ニコチンアミド・ヂヌクレオチ
ド(10-3M)および焦性ブドー酸(10-3M)を含む
ピロ燐酸緩衝液(pH8.3、0.1M)0.9ミリリ
ットル]と混合した。更に、気体が容器2aの混合液中
に噴出し、これを撹拌した(連通管P43が液中に開放
されているから)。
【0066】減圧用容器11a内の液体の排出が終了し
たとき、パイプP31a、パイプP35a、パイプP3
2、パイプP34aのそれぞれの通気は遮断されている
(液体の流入により)。従って、ポンプから液体を注入
し続けると減圧用容器11aは陽圧となり減圧用容器1
1aへの液体の流入は制限され、注入される液体は水位
L1を越えパイプP30b、U字管P31bを経て減圧
用容器11bの液貯留皿7bに導入され、溢れた液は減
圧用容器11b内の水位を上昇させ、減圧用容器11b
内の気体を排気パイプP35bより排出させる。更に、
水位が上昇し、排気パイプP35bの入口水位L12b
を越えると排気パイプP35bに液体が流入しパイプP
35bの通気を遮断する。なお更に、水位が上昇しサイ
フォン作動水位L11bを越えるとサイフォン管P34
bより容器11b内の液体が排出され、減圧用容器11
bの内圧が低下する(この場合、サイフォン管P34b
からの液排出速度がポンプの液注入速度より十分大にな
るように設定されている)。
【0067】容器2b内の気体は連通管P36を通り減
圧用容器11bに吸引された。減圧用容器11b内から
排出された液体の量、すなわち吸引される気体の量が十
分大に設定されているので、容器8内の水位L14〜水
位L15の血漿が連通管P44を介して容器3aに移送
され、容器3a内の液体[焦性ブドー酸(10-3M)を
含むピロ燐酸緩衝液pl(pH8.3、0.1M)0.
9ミリリットル]と混合し、更に連通管P37を介して
容器2bに移送され、ニコチンアミド・ヂヌクレオチド
粉末nを溶解した。続いて気体が容器2bの混合液中に
噴出し、これを撹拌した(連通管P37が液中に開放さ
れているから)。
【0068】減圧用容器11b内の液体の排出が終了し
たとき、パイプP31b、パイプP35b、パイプP3
6、パイプP34bのそれぞれの通気は遮断されている
(液体の流入により)。従って、ポンプから液体を注入
し続けると減圧用容器11b内は陽圧となり減圧用容器
11bへの液体の流入は制限され、注入される液体は水
位L1を越え、溢れた液は液溜めWに排出した。
【0069】以上、遠心ローター上の液体の移動・混
合、気体の液中への噴出等は、上記同期点滅照明の下で
透視可能な実験装置を使用して、目視観察した結果を記
述した。
【0070】血漿分離容器8内の上清各0.1ミリリッ
トルが容器2aおよび容器3aを経て容器2bに移送さ
れ、それぞれ反応試薬と混合し、血液(血漿)中に含ま
れる乳酸脱水素酵素の働きにより上記ピロ燐酸緩衝液中
のニコチンアミド・ヂヌクレオチドは還元された。この
還元反応の速度をローター外に配置した光度計により波
長340nmの吸光度変化として、血液(血漿)中の乳
酸脱水素酵素活性を自動的に測定できた。
【0071】以上、本発明の主要な実施の形態と実施例
について説明したが、本発明は、これらの実施の形態と
実施例に限定されるものではなく、発明の目的を達成で
き且つ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計的な
手段の変更が可能である。
【0072】
【発明の効果】本発明の方法によれば、回転中のロータ
ーを停止させることなく、また、用手操作によることな
く、試料の微生物汚染を完全に防止しながら、安全かつ
自動的に、液体成分の分離、精製、分析等を行うことを
可能とする遠心ローター上の容器内の液体試料を該ロー
ター上の他の容器内に移送する方法を確実に実施できる
ものであって、その応用範囲は広く、医学、薬学、生物
学等の領域にわたるものであり、その効果の幾つかを次
に示す。
【0073】1) 培養細胞の分離精製を自動的に微生
物の汚染を防止しながら行うことができる。 2) 血液成分の分画を自動的に微生物の汚染を防止し
ながら行うことができる。 3) 有機溶媒を用いるDNA等の分離精製を自動的に
微生物の汚染を防止しながら行うことができる。 4) 容器[加圧器、減圧器、従属する容器(試料・
試薬容器)]等のサイズ、配列、配置、液体の注入速
度、タイミング、遠心ローターの回転数、等の諸条件
の組み合わせを目的に適合させ、作業行程(試料の遠心
分離、上清の排出、試薬の移送、その繰り返し、等々)
の自動プログラムを設定し、所期の目的を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる方法を実施する装置の1例の基
本構成を示す概略説明図である。
【図2】加圧器として加圧用容器を使用した場合の第1
の実施の形態の説明図と減圧器として減圧用容器を使用
した場合の第1の実施の形態の説明図である。
【図3】加圧器として加圧用容器を使用した場合の第2
の実施の形態の説明図である。
【図4】図3に示す第2の実施の形態の基本構成に対応
する実施例の説明図である。
【図5】減圧器として減圧用容器を使用した場合の第2
の実施の形態の説明図である。
【図6】減圧器として減圧用小容器を使用した場合の第
3の実施の形態の説明図である。
【図7】減圧器として減圧用小容器を使用した場合の第
4の実施の形態の説明図である。
【図8】図5に示す第2の実施の形態の基本構成に対応
する実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 加圧用容器 11 減圧用容器 21 減圧用小容器 2 容器 3 容器 P 連通管(パイプ) E 液体試料 R 遠心ローター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−260774(JP,A) 特開 昭56−95354(JP,A) 特開 昭61−167469(JP,A) 特開 昭63−166448(JP,A) 実開 平5−18658(JP,U) 特公 昭53−1507(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/10 G01N 37/00 G01N 37/00 101 G01N 1/00 - 1/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中の遠心ローター上の容器に外部よ
    り液体を注入することにより、容器内の液体の占める体
    積を増加させて、容器内の気圧を上昇させるように構成
    した加圧用容器を用いて、該加圧用容器と連通している
    遠心ローター上の試料容器内の液体試料を圧出して遠心
    ローター上の他の容器に移送することを特徴とする遠心
    ローター上の容器内の液体試料を該ローター上の他の容
    器内に移送する方法。
  2. 【請求項2】 回転中の遠心ローター上の容器に外部よ
    り液体を注入して容器に液体を満たした後、この液体を
    容器外へ遠心力により排出させることにより、容器内の
    液体の占める体積を減少させて、容器内の気圧を低下さ
    せるように構成した減圧用容器を用いて、該減圧用容器
    と連通している遠心ローター上の試料容器内の液体試料
    を吸引して遠心ローター上の他の容器に移送することを
    特徴とする遠心ローター上の容器内の液体試料を該ロー
    ター上の他の容器内に移送する方法。
  3. 【請求項3】 回転中の遠心ローター上に設けた小容器
    に外部より液体を注入し、該小容器に液体を滞留させる
    ことなく、上記容器に連通させた排出チューブから該液
    体を遠心力により急速に排出させることにより、小容器
    内の気圧を低下させるように構成した減圧用小容器を用
    いて、該減圧用小容器と連通している遠心ローター上の
    試料容器内の液体試料を吸引して遠心ローター上の他の
    容器に移送することを特徴とする遠心ローター上の容器
    内の液体試料を該ローター上の他の容器内に移送する方
    法。
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