JP2003344421A - 遠心ローター上の容器内に貯えられた液体を排出する方法 - Google Patents

遠心ローター上の容器内に貯えられた液体を排出する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心ローター上に配設した試料容器、加圧用
容器、連通管、その他の設備に全く触手することなく、
液体試料を遠心ローター上の他の試料容器内に移送した
後に、加圧用容器内に貯留された液体を自動的に排出さ
せる方法を提供すること。 【解決手段】 本発明は、回転中の遠心ローターR上の
加圧用容器1に外部より液体を注入して加圧用容器1に
連通させた試料容器内の気圧を上昇させることによっ
て、試料溶液を他の試料容器に移送、混合、撹拌した後
に、加圧用容器に1への液体の注入を停止するととも
に、遠心ローターRの回転数を低減させ、加圧用容器1
の底部(遠心力の方向)に連通させた液体排出パイプ3
内の水位を上昇(反遠心力の方向)させることにより、
加圧用容器1内の液体を上記液体排出パイプ3の液体排
出口Ex1より横溢させて、加圧用容器1内に貯えられ
た液体を排出することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体成分の分離、
精製、分析に係わる分野において、遠心ローターの回転
中に遠心ローター上の容器内に貯えられた液体を排出す
る方法に関し、さらに詳しくは、遠心ローター上に配設
された加圧用容器又は減圧用小容器に外部より液体を適
時注入し、遠心ローター上の試料容器内を加圧あるいは
減圧することによって、試料容器内の試料溶液を他の試
料容器に圧出移送したり他の試料容器から吸引移送する
際に、加圧用容器に貯えられた液体或いは減圧用小容器
からの排出液の液溜め容器(以下、減圧用液溜め容器と
云う)に貯えられた液体を自動的に排出する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】遠心ローターを用いて液体試料の分離、
精製、分析等を実施する場合には、一般的には、その行
程において遠心ローターを一旦停止させ遠心分離された
成分を分取する等の用手操作を採用している。また、特
許第1124173号の発明のように、遠心ローター上
に配設された容器内の液体成分の分取、排出方法、及び
特許第1135888号の液体成分の分離、混合装置と
分離・混合・排出装置並びに登録実用新案第21479
17号の考案のように、液体成分の分離、精製、分析用
ローター等により、ローターの回転を停止させることな
く、自動的に液体試料の分離、精製、分析等を可能にし
た技術が知られている。
【0003】更に、特許第3263666号の発明のよ
うに、回転中の遠心ローター上の容器に外部より液体を
注入して、容器内の気圧を上昇させるように構成した加
圧用容器、或いは容器内の気圧を低下させるように構成
した減圧用小容器と連通している遠心ローター上の試料
容器内の液体試料を圧出(吸引)して遠心ローター上の
他の容器に移送することを可能にした技術が知られてい
る。
【0004】上記従来の技術では、遠心ローター上の容
器に液体を注入する方法については記載されているが、
一連の操作が終了した後に、遠心ローター上の加圧用容
器内、或いは減圧用液溜め容器内の液体を排出する方法
に関しては全く考慮されていないない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
(遠心ローター上の加圧用容器内、或いは減圧用液溜め
容器内の液体を排出することは容易ではない)を解決す
ることを課題として研究開発されたもので、遠心ロータ
ーの回転中に、上記、遠心ローター上の容器に貯留した
液体を容易かつ自動的に外部に排出させる方法の提供を
目的とする。さらに詳しくは、遠心ローター始動時には
空であった遠心ローター上の加圧用容器又は減圧用小容
器に液体を注入して(減圧用小容器に注入された液体
は、減圧用小容器を通過し減圧用液溜め容器に流入す
る)、遠心ローター上の試料容器内を加圧又は減圧する
ことによって、試料容器内の試料溶液を他の試料容器に
移送するなど、一連の操作が終了した後に、遠心ロータ
ー上の加圧用容器内、又は減圧用液溜め容器内の液体を
排出させて、遠心ローター上の容器(加圧用容器、減圧
用液溜め容器)を遠心ローター始動時の空の状態に復帰
させる方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、その
目的を達成する手段として、本発明は、回転中の遠心ロ
ーター上の加圧用容器に外部より液体を注入することに
より、該加圧用容器に連通させた試料容器内の気圧を上
昇させるように構成した加圧用容器の底部(遠心力の方
向)から、液体排出パイプを加圧用容器の下部に設け、
該液体排出パイプを遠心ローターの回転中に形成される
液体排出パイプ内の液面(水位)を越える(反遠心力の
方向)位置まで延長配設して、その先端に液体排出口を
設け、回転中の遠心ローター上の加圧用容器に液体を貯
留させて、試料容器内を加圧することによって、試料溶
液を他の試料容器に移送、混合、撹拌した後に、液体の
注入を停止するとともに、遠心ローターの回転数を低減
させ、液体排出パイプ内の水位を上昇(反遠心力の方
向)させることにより、加圧用容器内の液体を上記液体
排出口より横溢させて、遠心ローター上の加圧用容器内
に貯えられた液体を排出する方法を提供するものであ
る。
【0007】また、上記課題を解決し、その目的を達成
する手段として、本発明は、回転中の遠心ローター上の
加圧用容器に外部より液体を注入することにより、該加
圧用容器に連通させた試料容器内の気圧を上昇させるよ
うに構成した加圧用容器の底部(遠心力の方向)から、
液体排出パイプを加圧用容器の下部に設け、該液体排出
パイプを遠心ローターの回転中に形成される液体排出パ
イプ内の液面(水位)を越える(反遠心力の方向)位置
まで延長し、更に、該延長部より反転して遠心力の方向
に延長して、その先端に液体排出口を設け、回転中の遠
心ローター上の加圧用容器に液体を貯留させて、試料容
器内を加圧することによって、試料溶液を他の試料容器
に移送、混合、撹拌した後に、液体の注入を停止すると
ともに、遠心ローターの回転数を低減させ、液体排出パ
イプ内の水位を上昇(反遠心力の方向)させることによ
り、加圧用容器内の液体を液体排出パイプの反転部を経
て上記液体排出口より流出させて、遠心ローター上の加
圧用容器内に貯えられた液体を排出する方法を提供する
ものである。
【0008】また、上記課題を解決し、その目的を達成
する手段として、本発明は、回転中の遠心ローター上の
減圧用小容器に外部より液体を注入することにより、該
減圧用小容器に連通させた試料容器内の気圧を下降させ
るように構成した減圧用小容器に連通する減圧用液溜め
容器の底部(遠心力の方向)から、液体排出パイプを減
圧用液溜め容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心
ローターの回転中に形成される液体排出パイプ内の液面
(水位)を越える(反遠心力の方向)位置まで延長配設
して、その先端に液体排出口を設け、回転中の遠心ロー
ター上の減圧用液溜め容器に液体を貯留させて、試料容
器内を減圧することによって、試料溶液を他の試料容器
に移送、混合、撹拌した後に、液体の注入を停止すると
ともに、遠心ローターの回転数を低減させ、液体排出パ
イプ内の水位を上昇(反遠心力の方向)させることによ
り、減圧用液溜め容器内の液体を上記液体排出口より横
溢させて、遠心ローター上の減圧用液溜め容器内に貯え
られた液体を排出する方法を提供するものである。
【0009】また、上記課題を解決し、その目的を達成
する手段として、本発明は、回転中の遠心ローター上の
減圧用小容器に外部より液体を注入することにより、該
減圧用小容器に連通させた試料容器内の気圧を下降させ
るように構成した減圧用小容器に連通する減圧用液溜め
容器の底部(遠心力の方向)から、液体排出パイプを減
圧用液溜め容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心
ローターの回転中に形成される液体排出パイプ内の液面
(水位)を越える(反遠心力の方向)位置まで延長し、
更に、延長部より反転して、遠心力の方向に延長して、
その先端に液体排出口を設け、回転中の遠心ローター上
の減圧用液溜め容器に液体を貯留させて、試料容器内を
減圧することによって、試料溶液を他の試料容器に移
送、混合、撹拌した後に、液体の注入を停止するととも
に、遠心ローターの回転数を低減させ、液体排出パイプ
内の水位を上昇(反遠心力の方向)させることにより、
減圧用液溜め容器内の液体を液体排出パイプの反転部を
経て上記液体排出口より流出させて、遠心ローター上の
減圧用液溜め容器内に貯えられた液体を排出する方法を
提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
添付図面に基づいて説明する。図1、図2はそれぞれ第
一、第二の実施の形態において、遠心ローターRの回転
を停止させることなく、遠心ローターR上の所定の位置
に配置した加圧用容器1に外部より液体を適時注入する
装置、並びに、加圧用容器1に連通する液体排出パイプ
の連通態様の概略を示す説明図であって、外部の液体注
入ポンプPU、遠心ローターR上の液体分配器DT、加
圧用容器1等を示したものである。Mは遠心ローターR
の回転モーター、Axは回転軸、REは遠心ローターの
外縁であって、遠心ローターRの中心部上面に円筒状の
液体分配器DTを設けると共に、液体注入ポンプPUの
先端をこれに臨ませてある。第一の実施の形態を示す図
1ではパイプP3、反遠心力の方向に設けられた液体排
出口Ex1を示しており、第二の実施の形態を示す図2
ではパイプP3、反転部Rf、パイプP4、遠心力の方
向に設けられた液体排出口Ex2を示したものである。
【0011】液体分配器DTはパイプP、液体受け4、
パイプP1、パイプP2を介して加圧用容器1に連通し
ている。従って、遠心ローターRの回転中に外部の液体
注入ポンプPUから液体を注入すると、液体は回転して
いる液体分配器DTに入る。液体分配器DTと共に回転
するこの液体は遠心力の働きで、遠心力方向への流路、
即ちパイプP、液体受け4、パイプP1、パイプP2を
通り加圧用容器1に流入する。加圧用容器1に液体が入
ることによって、加圧用容器1内で気体(空気)の占め
る体積が減少し、気体が圧縮され、気体の唯一の排出通
路であるパイプP5より圧出される。すなわち、加圧用
容器1は加圧器として機能する。
【0012】図1は加圧用容器1を使用した本発明に係
わる遠心ローターR上の上述の加圧用容器1に貯留した
液体を自動的に排出する方法の第一の実施の形態を示し
ており、加圧器として機能する加圧用容器1と該加圧用
容器1の底部に連通するパイプP3、液体排出口Ex1
の連通態様を示したものである。
【0013】回転中のローターR上の液体分配器DTに
液体を注入すると、その液体はパイプP、液体受け4、
パイプP1、パイプP2を経て加圧用容器1に入り、該
加圧用容器1の底部より貯留し、パイプP1、パイプP
3、パイプP5内の液体は水位L1まで満たされる。こ
の際、パイプP3内の水位L1は反遠心力の方向に設け
られた液体排出口Ex1より低位(遠心力の方向)にあ
るため、加圧用容器1に貯留した液体は液体排出口Ex
1を越えて流出することはない。従って、加圧用容器1
内の気体が圧縮され、加圧用容器1の内圧が上昇する。
このようにして、加圧用容器1の内圧が上昇することに
よって、加圧用容器1は加圧器として機能する。
【0014】図3は加圧用容器1を使用した遠心ロータ
ーR上の試料容器2内の試料溶液E1を該遠心ローター
R上の他の試料容器3内に移送する方法の一つの形態を
示しており、図1ならびに図2と同一遠心ローターR上
に配設され、加圧器として機能する加圧用容器1と、試
料溶液E1を収容した試料容器2、試料溶液E2を収容
した試料容器3、ならびにパイプP5、パイプP52に
よる上記各容器の連通態様を示したものである。
【0015】加圧用容器1内の気体は連通管P5を経て
試料容器2に圧出され、試料容器2と加圧用容器1は連
通管P5のみを介して連通され、また試料容器2と試料
容器3は連通管P52のみを介して連通されているの
で、試料容器2内の試料溶液E1は連通管P52のみを
介して試料容器3に移送され、更に気体が試料容器3内
に噴出し、試料溶液E1と試料溶液2の混合液を撹拌す
る(連通管P52が混合液の液中に開放されている場
合)。
【0016】一連の操作、すなわち、加圧用容器1への
液体の注入、試料容器2内の加圧、試料溶液E1の移
送、試料容器3内での試料溶液E1と試料溶液E2の混
合、撹拌が完了した後、加圧用容器1への液体の注入を
停止し、遠心ローターRの回転数を低減させると、水面
がL2のように放物線状に変化し(図1)、パイプP3
内の水位が反遠心力の方向に設けられた液体排出口Ex
1より高位(反遠心力の方向)に達するため、液体は排
液Wとして液体排出口Ex1より排出する。
【0017】図2は加圧用容器1を使用した本発明に係
わる遠心ローターR上の上述の加圧用容器1に貯留した
液体を自動的に排出する方法の第二の実施の形態を示し
ており、加圧器として機能する加圧用容器1と該加圧用
容器1の底部に連通するパイプP3、反転部Rf、パイ
プP4、液体排出口Ex2等の連通態様を示したもので
ある。
【0018】回転中の遠心ローターR上の液体分配器D
Tに液体を注入すると、その液体はパイプP、液体受け
4、パイプP1、パイプP2を経て加圧用容器1に入
り、該加圧用容器1の底部より貯留し、パイプP1、パ
イプP3、パイプP5内の液体は水位L1まで満たされ
る。この際、パイプP3内の水位L1は反遠心力の方向
に設けられた反転部Rfより低位(遠心力の方向)にあ
るため、加圧用容器1に貯留した液体は反転部Rfを越
えてパイプP4へ流入することはなく、液体排出口Ex
2より排出することはない。従って、加圧用容器1内の
気体が圧縮され、加圧用容器1の内圧が上昇する。この
ようにして、加圧用容器1の内圧が上昇することによっ
て、加圧用容器1は加圧器として機能する。
【0019】加圧用容器1内の気体は連通管P5を通り
試料容器2に圧出され、試料容器2内の試料溶液E1を
連通管P52を介して試料容器3に移送し、更に気体が
試料容器3内に噴出し、試料溶液E1と試料溶液E2の
混合液を撹拌する(連通管P52が混合液の液中に開放
されている場合)。
【0020】一連の操作、すなわち、加圧用容器1への
液体の注入、試料容器2内の加圧、試料溶液E1の移
送、試料容器3内での試料溶液E1と試料溶液E2の混
合、撹拌が完了した後、加圧用容器1への液体の注入を
停止し、遠心ローターRの回転数を低減させると、水面
がL2のように放物線状に変化し(図2)、パイプP3
内の水位が反転部Rfより高位(反遠心力の方向)に達
するため、液体は反転部Rfを越えてパイプP4へ流入
し、液体は遠心力の働きにより、排液Wとして液体排出
口Ex2より排出する。
【0021】図4、図5はそれぞれ第三、第四の実施の
形態において、遠心ローターRの回転を停止させること
なく、遠心ローターR上の所定の位置に配置された減圧
用小容器21に外部より液体を適時注入する装置、並び
に、減圧用小容器21に付随する減圧用液溜め容器11
等に連通するパイプP11、パイプP12の連通態様の
概略を示す説明図であって、外部の液体注入ポンプP
U、遠心ローターR上の液体分配器DT、減圧用小容器
21、減圧用液溜め容器11等を示したものである。M
は遠心ローターRの回転モーター、Axは回転軸、RE
はローターの外縁であって、遠心ローターRの中心部上
面に円筒状の液体分配器DTを設けると共に、液体注入
ポンプPUの先端をこれに臨ませてある。第三の実施の
形態を示す図4ではパイプP3、反遠心力の方向に設け
られた液体排出口Ex1を示しており、第四の実施の形
態を示す図5ではパイプP3、反転部Rf、パイプP
4、遠心力の方向に設けられた液体排出口Ex2を示し
たものである。
【0022】液体分配器DTはパイプP、液体受け4、
パイプP1、減圧用小容器21、パイプP11、パイプ
P12を介して、減圧用液溜め容器11に連通してい
る。従って、遠心ローターRの回転中に外部の液体注入
ポンプPUから液体を注入すると、液体は回転している
液体分配器DTに入る。液体分配器DTと共に回転する
液体は遠心力の働きで、遠心力方向への流路、即ちパイ
プP、液体受け4、パイプP1、減圧用小容器21を通
過し、パイプP11、パイプP12を経て、減圧用液溜
め容器11に流入する。
【0023】減圧用小容器21への液体流入パイプP1
の内径が、該減圧用小容器21からの液体流出パイプP
11、パイプP12の内径より小であるように設定して
ある。即ち、パイプP1内の液体の流通抵抗がパイプP
11、P12内の液体の流通抵抗より大であるように設
定してある。パイプP11、パイプP12内の液体にか
かる遠心力の大きさがパイプP1内の液体にかかる遠心
力の大きさより大であることも相俟って、減圧用小容器
21内で陰圧を生じるため、減圧用小容器21は減圧器
として機能する。従って、減圧用小容器21に連通する
パイプP7を介して、試料容器12内の気体は減圧用小
容器21に吸引され(図6)、液体と共に減圧用液溜め
容器11に運ばれ、気体はパイプP6を経て排出され、
液体は該減圧用液溜め容器11の底部より貯留する。
【0024】図4は減圧用小容器21を使用した本発明
に係わる遠心ローターR上の上述の減圧用液溜め容器1
1に貯留した液体を自動的に排出する方法の第三の実施
の形態を示しており、減圧器として機能する減圧用小容
器21と、これに付随する減圧用液溜め容器11の底部
に連通するパイプP3、液体排出口Ex1の連通態様を
示したものである。
【0025】回転中の遠心ローターR上の液体分配器D
Tに液体を注入すると、その液体はパイプP、液体受け
4、パイプP1、減圧用小容器21を通過し、パイプP
11、パイプP12を経て、減圧用液溜め容器11に入
り、該減圧用液溜め容器11の底部より貯留し、パイプ
P11、パイプP3、パイプP6内の液体は水位L1ま
で満たされる。この際、パイプP3内の水位L1はの反
遠心力の方向に設けられた液体排出口Ex1より低位
(遠心力の方向)にあるため、減圧用液溜め容器11に
貯留した液体は液体排出口Ex1を越えず、液体排出口
Ex1より流出することはない。
【0026】図6は減圧用小容器21を使用した遠心ロ
ーターR上の試料容器13内の液体を該遠心ローターR
上の他の試料容器12内に移送する方法の一つの形態を
示しており、図4ならびに図5と同一遠心ローターR上
に配設された、減圧器として機能する減圧用小容器21
と、試料溶液E11を収容した試料容器12、試料溶液
E12を収容した試料容器13、ならびにパイプP7、
P71による上記各容器の連通態様を示したものであ
る。
【0027】前述のように、減圧用小容器21の減圧器
としての機能により、該減圧用小容器21の内圧が低下
すると、試料容器12内の気体は連通管P7を通り減圧
用小容器21に吸引され、液体と共にパイプP11、パ
イプP12、減圧用液溜め容器11に運ばれ、気体はパ
イプP6から排出される(図4、図6)。試料容器13
内の試料溶液E12は連通管P71を介して試料容器1
2に移送され、試料溶液E11と混合される。更に試料
容器13内の気体が試料容器12内に吸引され、試料溶
液E11と試料溶液E12の混合液中に噴出してこれを
撹拌する(連通管P71が混合液の液中に開放されてい
る場合)。
【0028】一連の操作、すなわち、減圧用小容器21
への液体の注入、試料容器12内の減圧、試料溶液E1
2の移送、試料容器12内での試料溶液E12と試料溶
液E11の混合、撹拌が完了した後、減圧用小容器21
への液体の注入を停止し、遠心ローターRの回転数を低
減させると、水面がL2のように放物線状に変化し(図
4)、パイプP3内の水位は反遠心力の方向に設けられ
た液体排出口Ex1より高位(反遠心力の方向)に達す
るため、液体は排液Wとして液体排出口Ex1より排出
する。
【0029】図5は減圧用小容器21を使用した本発明
に係わる遠心ローターR上の上述の減圧用液溜め容器1
1に貯留した液体を自動的に排出する方法の第四の実施
の形態を示しており、減圧器として機能する減圧用小容
器21と、これに付随する減圧用液溜め容器11の底部
に連通するパイプP3、反転部Rf、パイプP4、液体
排出口Ex2等の連通態様を示したものである。
【0030】回転中の遠心ローターR上の液体分配器D
Tに液体を注入すると、その液体はパイプP、液体受け
4、パイプP1、減圧用小容器21を通過し、パイプP
11、パイプP12を経て、減圧用液溜め容器11に入
り、該減圧用液溜め容器11の底部より貯留し、パイプ
P11、パイプP3、パイプP6内の液体は水位L1ま
で満たされる。この際、パイプP3内の水位L1はの反
遠心力の方向に設けられた反転部Rfより低位(遠心力
の方向)にあるため、減圧用液溜め容器11に貯留した
液体は反転部Rfを越えてパイプP4へ流入することは
なく、液体排出口Ex2より排出することはない。
【0031】前述のように、減圧用小容器21の減圧器
としての機能により、該減圧用小容器21の内圧が低下
すると、試料容器12内の気体は連通管P7を通り減圧
用小容器21に吸引され、パイプP11、パイプP1
2、減圧用液溜め容器11を経てパイプP6から排出さ
れる(図5、図6)。試料容器13内の試料溶液E12
は連通管P71を介して試料容器12に移送され試料溶
液E11と混合される。更に気体が試料容器12内に吸
引され、試料溶液E11と試料溶液E12の混合液中に
噴出しこれを撹拌する(連通管P71が混合液の液中に
開放されている場合)。
【0032】第三の実施の形態で説明した操作と同様の
一連の操作が完了した後、減圧用小容器21への液体の
注入を停止し、遠心ローターRの回転数を低減させる
と、水面がL2のように放物線状に変化し(図5)、パ
イプP3内の水位は反転部Rfより高位(反遠心力の方
向)に達するため、液体は反転部Rfを越えてパイプP
4へ流入し、遠心力の働きにより、排液Wとして液体排
出口Ex2より排出する。
【0033】以上、本発明の主要な実施の形態について
説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定され
るものではなく、発明の目的を達成でき且つ発明の要旨
を逸脱しない範囲内で種々の設計的な手段の変更が可能
である。
【0034】
【発明の効果】本発明は、回転中のローターを停止させ
ることなく、また、用手操作によることなく、試料の微
生物汚染を完全に防止しながら、安全かつ自動的に、試
料成分の分離、精製、分析等を行うことを可能にした遠
心ローター上の試料容器内の試料溶液を該ローター上の
他の試料容器内に移送する分野において、回転中にロー
ターに配設された容器に液体を注入し、該容器内に液体
を貯留させること、更に、これを自動的に排出し、繰り
返しての操作を可能とする方法を提供しており、その応
用範囲は広く、医学、薬学、生物学等の領域にわたるも
のであり、その効果の幾つかを次に示す。
【0035】1)培養細胞の分離精製を自動的に微生物
の汚染を防止しながら行なうことができる。 2)血液成分の分画を自動的に微生物の汚染を防止しな
がら行なうことができる。 3)有機溶媒を用いるDNA等の分離精製を自動的に微
生物の汚染を防止しながら行うことができる。 4)加圧用容器、減圧用液溜めから自動的に液体の排出
を可能としたことによって、上記1)、2)、3)の効
果を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加圧用容器を使用した場合の第一の実施の形態
の説明図である。
【図2】加圧用容器を使用した場合の第二の実施の形態
の説明図である。
【図3】加圧用容器と試料容器との関係を示す説明図で
ある。
【図4】減圧用小容器を使用した場合の第三の実施の形
態の説明図である。
【図5】減圧用小容器を使用した場合の第四の実施の形
態の説明図である。
【図6】減圧用小容器、減圧用液溜め容器と試料容器と
の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加圧用容器 21 減圧用小容器 11 減圧用液溜め容器 4 液体受け 2、3、12、13 試料容器 Ex 液体排出口 Rf 液体排出パイプの反転部 E 試料溶液 L 水位 P パイプ DT 液体分配器 W 排液 R 遠心ローター PU ポンプ RE ローターの外縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G058 BA06 4D057 AA03 AB01 AC01 AC05 AD01 AE11 BC03 BC05 CB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中の遠心ローター上の加圧用容器に
    外部より液体を注入することにより、該加圧用容器に連
    通させた試料容器内の気圧を上昇させるように構成した
    加圧用容器の底部(遠心力の方向)から、液体排出パイ
    プを加圧用容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心
    ローターの回転中に形成される液体排出パイプ内の液面
    (水位)を越える(反遠心力の方向)位置まで延長配設
    して、その先端に液体排出口を設け、回転中の遠心ロー
    ター上の加圧用容器に液体を貯留させて、試料容器内を
    加圧することによって、試料溶液を他の試料容器に移
    送、混合、撹拌した後に、液体の注入を停止するととも
    に、遠心ローターの回転数を低減させ、液体排出パイプ
    内の水位を上昇(反遠心力の方向)させることにより、
    加圧用容器内の液体を上記液体排出口より横溢させて、
    遠心ローター上の加圧用容器内に貯えられた液体を排出
    する方法。
  2. 【請求項2】 回転中の遠心ローター上の加圧用容器に
    外部より液体を注入することにより、該加圧用容器に連
    通させた試料容器内の気圧を上昇させるように構成した
    加圧用容器の底部(遠心力の方向)から、液体排出パイ
    プを加圧用容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心
    ローターの回転中に形成される液体排出パイプ内の液面
    (水位)を越える(反遠心力の方向)位置まで延長し、
    更に、該延長部より反転して遠心力の方向に延長して、
    その先端に液体排出口を設け、回転中の遠心ローター上
    の加圧用容器に液体を貯留させて、試料容器内を加圧す
    ることによって、試料溶液を他の試料容器に移送、混
    合、撹拌した後に、液体の注入を停止するとともに、遠
    心ローターの回転数を低減させ、液体排出パイプ内の水
    位を上昇(反遠心力の方向)させることにより、加圧用
    容器内の液体を液体排出パイプの反転部を経て上記液体
    排出口より排出させて、遠心ローター上の加圧用容器内
    に貯えられた液体を排出する方法。
  3. 【請求項3】 回転中の遠心ローター上の減圧用小容器
    に外部より液体を注入することにより、該減圧用小容器
    に連通させた試料容器内の気圧を下降させるように構成
    した減圧用小容器に連通する減圧用液溜め容器の底部
    (遠心力の方向)から、液体排出パイプを減圧用液溜め
    容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心ローターの
    回転中に形成される液体排出パイプ内の液面(水位)を
    越える(反遠心力の方向)位置まで延長配設して、その
    先端に液体排出口を設け、回転中の遠心ローター上の減
    圧用液溜め容器に液体を貯留させて、試料容器内を減圧
    することによって、試料溶液を他の試料容器に移送、混
    合、撹拌した後に、液体の注入を停止するとともに、遠
    心ローターの回転数を低減させ、液体排出パイプ内の水
    位を上昇(反遠心力の方向)させることにより、減圧用
    液溜め容器内の液体を上記液体排出口より横溢させて、
    遠心ローター上の減圧用液溜め容器内に貯えられた液体
    を排出する方法。
  4. 【請求項4】 回転中の遠心ローター上の減圧用小容器
    に外部より液体を注入することにより、該減圧用小容器
    に連通させた試料容器内の気圧を下降させるように構成
    した減圧用小容器に連通する減圧用液溜め容器の底部
    (遠心力の方向)から、液体排出パイプを減圧用液溜め
    容器の下部に設け、該液体排出パイプを遠心ローターの
    回転中に形成される液体排出パイプ内の液面(水位)を
    越える(反遠心力の方向)位置まで延長し、更に、延長
    部より反転して、遠心力の方向に延長して、その先端に
    液体排出口を設け、回転中の遠心ローター上の減圧用液
    溜め容器に液体を貯留させて、試料容器内を減圧するこ
    とによって、試料溶液を他の試料容器に移送、混合、撹
    拌した後に、液体の注入を停止するとともに、遠心ロー
    ターの回転数を低減させ、液体排出パイプ内の水位を上
    昇(反遠心力の方向)させることにより、減圧用液溜め
    容器内の液体を液体排出パイプの反転部を経て上記液体
    排出口より流出させて、遠心ローター上の減圧用液溜め
    容器内に貯えられた液体を排出する方法。
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