JP3263516B2 - 液晶マスクマーカの画像表示方法 - Google Patents

液晶マスクマーカの画像表示方法

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JP3263516B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICチップ等の非金属
物品や金属物品の表面に製造番号や模様等の絵柄を鮮明
に刻印する液晶マスクマーカの画像表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶マスクマーカは、図5に示す通り、
例えばレーザ発振器1からの高密度エネルギー光R1を
液晶マスク4の表示画像へ照射し、その透過光R2をワ
ーク面6へ照射することにより、該ワーク面6に前記画
像を刻印するものである。
【0003】そして液晶マスク4の表示画像の書き替え
は、制御器8によって、図6(b)に示すように、全画
素の電位を接地S(即ち、全画素の印加電圧を零に)し
たのち、次表示画像Pを立ち上げて行っている(以下こ
の書き替えを「全画素電位接地式」と呼ぶ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記全画素
電位接地式によれば、書き替え直後の液晶マスク4の次
画像Pには、残像と後述する逆残像と言える現象とが生
ずる。例えば図7に示すように、ワーク面6に黒塗状の
丸印A(図7(a))を刻印し(尚、符号BはA以外の
部分)、その後、液晶マスク4の表示画像を書き替え、
他のワーク面6に黒塗りの矩形C(図7(b))を刻印
する場合、上記書き替え直後の液晶マスク4の画像は、
図7(c)に示すように、残像A2を伴った矩形Cが現
れ、しかも、この矩形Cは鮮明部A1と不鮮明部B1と
に別れるようになる(この不鮮明部B1を「逆残像」と
定義する)。
【0005】残像A2と逆残像B1とは放置すれば自然
に消滅するものである。ところで通常の液晶マスクマー
カは、後述する液晶マスクマーカと比べ、高速性も鮮明
性もないため、これらはほとんど問題とならない。つま
り、通常の液晶マスクマーカでは、残像A2と逆残像B
1とが生じた画像へ高密度エネルギー光R1を照射して
も、その照射時間も長いため、逆残像B1は刻印として
問題とならない。他方、残像A1は、残像A2が消滅し
た画像へ高密度エネルギー光R1を照射すれば、刻印と
して残らない。もっとも、前記逆残像B1も、前記同様
に、該逆残像B1が消滅した画像へ高密度エネルギー光
R1を照射すれば、刻印として残らない。ところが実際
はこのような配慮も何もなされていないのが実情であ
り、刻印の鮮明度も云々する段階に至っていないのが実
情である。
【0006】ところが本出願人が先に提案した各種液晶
マスクマーカ(例えば特開平5−42379号)では、
刻印の鮮明性もさることながら、書き替え時間及び画像
表示時間が共に最短で約30msec程度と高速である
(尚、画像表示時間における高密度エネルギー光照射時
間(即ち、刻印時間)はさらに短い)。かかる液晶マス
クマーカでは、残像A2と逆残像B1とは元より、高密
度エネルギー光R1の画像への照射タイミングが該液晶
マスクマーカの高速性と高鮮明性とに大きな影響を及ぼ
す。
【0007】即ち、かかる高速性と高鮮明性とを備えた
液晶マスクマーカでは、残像処理、逆残像処理及び高密
度エネルギー光照射タイミングが不適当であると、高鮮
明性能を備えているために、図7(c)に示すように、
残像A2と逆残像B1とがそのまま刻印として明瞭に現
れるようになる。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
残像処理、逆残像処理及び高密度エネルギー光照射タイ
ミングを考慮し、高速性と高鮮明性とをより確実かつ向
上させてなる液晶マスクマーカの画像表示方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係わる液晶マスクマーカの画像表示方法の
第1は、高密度エネルギー光をワークに刻印すべき画像
情報が与えられる液晶マスクへ照射し、その透過光をワ
ーク表面に照射することにより、該ワーク表面に前記画
像を刻印する液晶マスクマーカにおいて、前記液晶マス
クの表示画像書き替え時、全画素を光透過状態にしたの
全画素の電極を接地又は同電位にし、そののち次画像
を立ち上げたことを特徴としている。
【0010】そして発明に係わる液晶マスクマーカの画
像表示方法の第2は、高密度エネルギー光をワークに刻
印すべき画像情報が与えられる液晶マスクへ照射し、そ
の透過光をワーク表面に照射することにより、該ワーク
表面に前記画像を刻印する液晶マスクマーカにおいて、
前記液晶マスクの表示画像書き替え時、全画素を光不透
過状態にしたのち全画素の電極を接地又は同電位にし、
そののち次画像を立ち上げたことを特徴としている。
【0011】さらに本発明に係わる液晶マスクマーカの
画像表示方法の第3は、高密度エネルギー光をワークに
刻印すべき画像情報が与えられる液晶マスクへ照射し、
その透過光をワーク表面に照射することにより、該ワー
ク表面に前記画像を刻印する液晶マスクマーカにおい
て、前記液晶マスクの表示画像書き替え時、現画像の光
透過画素を光不透過へかつ光不透過画素を光透過へと反
転したのち全画素の電極を接地又は同電位にし、そのの
ち次画像を立ち上げたことを特徴としている。
【0012】
【作用】先ず、前述の従来技術の問題を解析してみた。
この解析グラフを図4に示す。同図に、前記図7の符号
を附して説明すれば、透過部Aと不透過部Bとからなる
現画像P1を、従来技術の全画素電位接地式により、A
の一部A1及びBの一部B1からなる透過部と、Aの他
部A2及びBの他部B2からなる不透過部とからなる次
画像P2を立ち上げたとする。図4は現画像P1、画像
書き替え及び次画像P2の各々における各画素A、B,
A1、A2、B1、B2の透過率と時間との連関グラフ
である。
【0013】尚、図4には、高密度エネルギー光の照射
開始時期Tsと照射時間Tとが示されている。刻印の鮮
明度は、各画素A、B,A1、A2、B1、B2に対す
る透過光自体の光強度とその透過時間tとの積で表され
る。透過時間tは、液晶マスクマーカが一括照射式であ
れば、前記照射時間T(t=T)と一致するが、ラスタ
照射式であれば、前記照射時間Tをラスタ速度vで除し
た時間(t=T/v)となる。
【0014】説明を元に戻す。上記従来技術の全画素電
位接地式により、現画像P1を書き替えて次画像P2と
すると、同図(図4)に示すように、画素B1の透過率
の立ち上がりは、画素A1の透過率の立ち上がりより遅
れ、他方、画素A2の透過率の立ち下がりは画素B2の
透過率の立ち下がりよりも遅れる。即ち、この画素B1
の透過率の立ち上がり遅れが逆残像B1となり、他方、
画素A2の透過率の立ち下がり遅れが残像A2である。
そして、これらを考慮することなく高密度エネルギー光
を該次画像P2に照射することにより、これら残像A2
と逆残像B1とがワーク面6に刻印されたものである。
しかも、高速になる程、照射開始時期Tsがこの書き替
え時に近くなり、このため、上記残像A2と逆残像B1
とによる刻印の鮮明度の低下がより顕著となったもので
ある。
【0015】また上記図4の解析グラフによってこれま
で不明の新たな問題点も指摘できる。即ち、液晶マスク
マーカが一括照射式であれば、残像A2と逆残像B1と
は均一に発生するが、液晶マスクマーカがラスタ照射式
であれば、次画像P2において、ラスタ照射開始画素側
の残像A2及び逆残像B1は、ラスタ照射終了画素側の
残像A2及び逆残像B1よりも激しくなる。
【0016】即ち、上記図4の解析グラフの各画素A、
B、A1、A2、B1、B2の傾向から、各画素の履歴
が透過状態であれ、又は、不透過状態であれ、安定状態
であるときは、これを他の状態に移すには時間を要すこ
とが分かる。言い換えれば履歴が不安定であれば、又
は、履歴を一旦キャンセルして不安定にすれば、他の状
態への移行に時間を要さないことが分かる。これに基づ
き構成した液晶マスクマーカが、上記第1〜第3の液晶
マスクマーカの画像表示方法である。
【0017】第1構成における「全画素を光透過状態に
する」とは、両画素A、Bを一旦高密度エネルギー光が
透過する状態とすることを意味し、以下これをオープン
すると言う。実際は、画素Aは現画像P1において既に
透過状態であるため、画素Bの電圧のみ透過状態となる
値まで上げることになる。また「全画素の電極を接地
し」とは、従来技術の全画素電位接地式と同じ操作をさ
せることである(以下同じ)。即ち、上記第1構成によ
れば、画素Bについて、現画像P1におけるその履歴を
キャンセルし、次いで全画素の電極を接地又は同電位に
したのち次画像P2を立ち上げる。
【0018】第2構成における「全画素を光不透過状態
にする」とは、両画素A、Bを一旦高密度エネルギー光
が透過しない状態とすることを意味し、以下これをシャ
ットすると言う。実際は、画素Bは現画像P1において
既に不透過状態であるため、画素Aの電圧のみ不透過状
態となる値まで下げることになる。即ち、第2構成によ
れば、両画素A、B(即ち、現画像P1)について、現
画像P1における各履歴をキャンセルし、次いで全画素
の電極を接地又は同電位にしたのち次画像P2を立ち上
げる。
【0019】第3構成における「反転」とは、画素Aの
電圧は下げ、他方、画素Bの電圧は上げることである。
この場合、画素Aが透過状態から完全な不透過状態にな
り、また、画素Bが不透過状態から完全な透過状態にな
ると限る必要はなく、単に電圧の上下だけである。即
ち、第3構成によれば、両画素A、B(即ち、現画像P
1)について、現画像P1における各履歴をキャンセル
し、次いで全画素の電極を接地又は同電位にしたのち次
画像P2を立ち上げる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を説明する。先ず、図5を参照
して液晶マスクマーカの本体例を大略説明する。同図の
液晶マスクマーカをラスタ照射式として説明する。レー
ザ発振器1からのレーザ光R1はラスタ照射用偏向器2
によって液晶マスク4の画像面へラスタ照射される。ラ
スタ照射とは、画像面を細いレーザ光R1でXY方向で
順次照射してゆく照射方式である。液晶マスク4の画像
面を透過したレーザ光R2は偏向器5を経てワーク面6
へ照射される。透過レーザ光R2は前記画像の情報を含
んでいるため、ワーク面6には該画像が刻印される。
尚、液晶マスク4から偏向器5までの透過レーザ光R2
の集光は液晶マスク4の上流位置に設置した集光レンズ
3で行われる。
【0021】上記ラスタ照射式液晶マスクマーカの本体
例では、図6に示すように、一つの全体画像Pを予め5
つの画像Pa〜Pfに分割し、各分割画像Pa〜Pfを
液晶マスク4で順次表示し(図6(b))、表示毎に、
該分割画像Pa〜Pfがワーク面6の最適刻印領域へ刻
印されるように、偏向器5を駆動させる構成となってい
る。そして全体画像Pの刻印(刻印時間T1)の完了
後、図6(a)に示すように、次のワークを待ち(待ち
時間T2)、その後、次のワークに対して上記刻印動作
を繰り返す。次のワークへの移行は、同じく上記偏向器
5を用いてもよいが、本例では、ワークフイーダ7を用
いている。即ち、制御器8を備え、該制御器8は、同図
に示すように、前記レーザ発振器1、ラスタ照射用偏向
器2、液晶マスク4 偏向器5、ワークフイーダ用駆動
モータ71、ワーク位置検出センサ72と電気的に接続
され、外部端末機9からの指示により、これらを同期制
御している。液晶マスク4への電圧の印加(即ち、電圧
の印加及び接地)及び調整(印加電圧の上げ下げ)は、
この制御器8が行っている。
【0022】尚、予め説明すれば、本発明が適用される
液晶マスクマーカの本体例は、上記ラスタ照射式液晶マ
スクマーカに限る必要はなく、図5をそのまま流用して
説明すれば、ラスタ照射用偏向器2を単なる拡大レンズ
とすれば、一括照射式液晶マスクマーカとなる。また勿
論、ラスタ照射式であれ、又は、一括照射式であれ、ま
た、偏向器5の有無に係わらず、上記したような画像分
割方式ではなく、全体画像をそのまま刻印する方式の液
晶マスクマーカであってもよい。この場合、図6(b)
の手順はなく、同図(a)を、その「刻印時間T1」を
同図(b)の「表示」と、また「待ち時間T2」を「接
地及び待ち時間」として見ればよい。
【0023】かかる液晶マスクマーカの各本体例におい
て、制御器8は、例えば次の制御を行う。尚、以下の各
実施例は、各解析グラフ図1〜図3を参照してその構
成、作用及び効果を説明する。各図は、前記解析グラフ
図4の符号に対応する。
【0024】第1実施例を図1を参照して説明すれば、
制御器8は、液晶マスク4に対し、その表示画像書き替
え時、現画像P1の画素Bの電圧を透過状態の電圧まで
一旦上げ、そののち全画素A、Bを接地又は同電位に
し、その後、次画像P2を立ち上げる信号を出力する。
尚、画素Bの電圧を上げるといっても、その透過率を画
素Aの透過率まで高めるという意味ではない(勿論、画
素Bの電圧を画素Aの電圧まで高め、そのままにすれ
ば、同じ透過率になる)。そして、画素Bの上げ電圧
は、画素Aの電圧と同じである必要はない。
【0025】第1実施例によれば、図1の次画像P2で
示されるように、残像A2は残るものの、逆残像B1が
なくなるため、刻印の鮮明度は向上する。しかも、透過
部A1、B1の透過率がほぼ同値で立ち上がるため、レ
ーザ光照射タイミングの設定が容易となり、このため、
高速刻印性を確実に向上させることができる。
【0026】第2実施例を図2を参照して説明すれば、
制御器8は、液晶マスク4に対し、その表示画像書き替
え時、現画像P1の画素Aの電圧を不透過状態の電圧ま
で一旦下げ、そののち全画素A、Bを接地又は同電位に
し、その後、次画像P2を立ち上げる信号を出力する。
本例では、画素Aの透過率が画素Bの透過率まで下がっ
たときを見計らって、全画素A、Bを接地し、その後、
次画像P2を立ち上げる。尚、本実施例においても、画
素Aの下げ電圧は、画素Bの電圧と同じである必要はな
い。
【0027】第2実施例によれば、図2の次画像P2に
示されるように、残像A2と逆残像B1がなくなるた
め、刻印の鮮明度が向上する。しかも、透過部A1、B
1の透過率がほぼ同値で立ち上がるため、レーザ光照射
タイミングの設定が容易となり、このため、高速刻印性
も向上する。尚、従来の全画素電位接地式でも、上記第
2実施例(図2)の類似状態を得ることができるが、従
来の全画素電位接地式の場合は、液晶が一種のコンデン
サとして完全に作用するため、図2と同じ状態を得るに
は上記第2実施例よりも長い時間を要す。即ち、この第
1実施例によれば、時間短縮を図ることができる。
【0028】第3実施例を図3も併せて参照して説明す
れば、制御器8は、液晶マスク4に対し、その表示画像
書き替え時、現画像P1を画素Aの電圧を下げ(好まし
くは不透過レベルの電圧まで)、かつ、画素Bの電圧を
上げた(好ましくは光透過レベルの電圧まで)のち全画
素A、Bを接地又は同電位にし、その後、次画像P2を
立ち上げる信号を出力する。尚、画素Aの下げ電圧と、
画素Bの上げ電圧とは同一である必要はないが、本例で
は、両透過率が所定の透過率となる時を見計らって、そ
の時、全画素A、Bを接地し、その後、次画像P2を立
ち上げた。
【0029】第3実施例によれば、図3の次画像P2に
示されるように、残像A2と逆残像B1とがなくなるた
め、刻印の鮮明度が向上する。しかも、透過部A1、B
1の透過率がほぼ同値で立ち上がるため、レーザ光照射
タイミングの設定が容易となり、このため、高速刻印性
も向上する。
【0030】補足すれば、本発明(実施例)が単に高速
性を有する液晶マスクマーカだけに適用されるばかりで
なく、通常の液晶マスクマーカへも適用できることは言
うまでもない。
【0031】上記実施例によれば、残像A2と逆残像B
1とを解消でき、刻印の鮮明度を高めることができる。
従って、分割画像の継ぎ目における刻印品質の低下も阻
止できる。
【0032】さらに、上記第1実施例〜第3実施例を比
較すれば、個々の鮮明度は多少異なるが、いずれの実施
例も、透過部A1、B1の透過率をほぼ同値で立ち上げ
ることができることである。即ち、高密度エネルギー光
の照射開始時期Tsを高速性と高鮮明性とを考慮しつつ
管理状態における。これにより、刻印速度と刻印鮮明度
を自在に管理できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
残像処理、逆残像処理及び高密度エネルギー光照射タイ
ミングを管理状態にできる。即ち、要求に応じてこれら
を自在に設定できる液晶マスクマーカの画像表示方法と
なる。詳しくは、次の通りである。
【0034】(1)第1発明なる液晶マスクマーカの画
像表示方法によれば、液晶マスクの表示画像書き替え
時、現画像をオープンしたのち全画素の電極を接地又は
同電位にし、そののち次画像を立ち上げたため、現画像
P1における不透過画素Bの該履歴をキャンセルでき、
このため、残像A2は残るものの、逆残像B1がなくな
る。即ち、刻印鮮明度が向上する。しかも、透過部A
1、B1の透過率がほぼ同値で立ち上がるため、レーザ
光照射タイミングの設定を高速性と高鮮明性とをからめ
て管理できる。
【0035】(2)第2発明なる液晶マスクマーカの画
像表示方法によれば、液晶マスクの表示画像書き替え
時、現画像をシャットしたのち全画素の電極を接地又は
同電位にし、そののち次画像を立ち上げたため、現画像
P1における透過画素A及び不透過画素B(即ち、現画
像P1自体)の履歴をキャンセルでき、このため、残像
A2と逆残像B1がなくなる。即ち、刻印鮮明度が向上
する。しかも、透過部A1、B1の透過率がほぼ同値で
立ち上がるため、レーザ光照射タイミングの設定を高速
性と高鮮明性とをからめて管理できる。
【0036】(3)第3発明なる液晶マスクマーカの画
像表示方法によれば、液晶マスクの表示画像書き替え
時、現画像を反転したのち全画素の電極を接地又は同電
位にし、そののち次画像を立ち上げたため、現画像P1
における透過画素A及び不透過画素B(即ち、現画像P
1自体)の履歴をキャンセルでき、このため、残像A2
と逆残像B1がなくなる。即ち、刻印鮮明度が向上す
る。しかも、透過部A1、B1の透過率がほぼ同値で立
ち上がるため、レーザ光照射タイミングの設定を高速性
と高鮮明性とをからめて管理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の解析グラフである。
【図2】第2実施例の解析グラフである。
【図3】第3実施例の解析グラフである。
【図4】従来技術の解析グラフである。
【図5】実施例の液晶マスクマーカ本体の構成図であ
る。
【図6】液晶マスクの表示画像書き替え手順を示す図で
あり、(a)はワーク毎、(b)は分割画像毎を示す。
【図7】刻印鮮明性の説明図であり、(a)は現画像、
(b)は次画像、(c)は残像と逆残像とを含む次画像
である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 ラスタ照射用偏向器 3 集光レンズ 4 液晶マスク 5 偏向器 6 ワーク面 7 ワークフイーダ 71 ワークフイーダ用駆動モータ 72 ワーク位置検出センサ 8 制御器 9 外部端末機 R1 レーザ光 R2 透過レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/06 B23K 26/00 G02F 1/13

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高密度エネルギー光をワークに刻印すべ
    き画像情報が与えられる液晶マスクへ照射し、その透過
    光をワーク表面に照射することにより、該ワーク表面に
    前記画像を刻印する液晶マスクマーカにおいて、前記液
    晶マスクの表示画像書き替え時、全画素を光透過状態に
    したのち全画素の電極を接地又は同電位にし、そののち
    次画像を立ち上げたことを特徴とする液晶マスクマーカ
    の画像表示方法。
  2. 【請求項2】 高密度エネルギー光をワークに刻印すべ
    き画像情報が与えられる液晶マスクへ照射し、その透過
    光をワーク表面に照射することにより、該ワーク表面に
    前記画像を刻印する液晶マスクマーカにおいて、前記液
    晶マスクの表示画像書き替え時、全画素を光不透過状態
    にしたのち全画素の電極を接地又は同電位にし、そのの
    ち次画像を立ち上げたことを特徴とする液晶マスクマー
    カの画像表示方法。
  3. 【請求項3】 高密度エネルギー光をワークに刻印すべ
    き画像情報が与えられる液晶マスクへ照射し、その透過
    光をワーク表面に照射することにより、該ワーク表面に
    前記画像を刻印する液晶マスクマーカにおいて、前記液
    晶マスクの表示画像書き替え時、現画像の光透過画素を
    光不透過へかつ光不透過画素を光透過へと反転したのち
    全画素の電極を接地又は同電位にし、そののち次画像を
    立ち上げたことを特徴とする液晶マスクマーカの画像表
    示方法。
JP03422894A 1994-02-08 1994-02-08 液晶マスクマーカの画像表示方法 Expired - Fee Related JP3263516B2 (ja)

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