JP3262998B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3262998B2
JP3262998B2 JP6802897A JP6802897A JP3262998B2 JP 3262998 B2 JP3262998 B2 JP 3262998B2 JP 6802897 A JP6802897 A JP 6802897A JP 6802897 A JP6802897 A JP 6802897A JP 3262998 B2 JP3262998 B2 JP 3262998B2
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季之 深見
一郎 山里
裕二 田中
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  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真による画像形
成装置、例えばアナログPPC、光プリンター、ファッ
クス、デジタルPPC等に用いる電子写真感光体に関す
るもので、より詳細にはトナーフィルミングの発生がな
く、しかも感光層の剥離がなく、耐久性及び経済性に優
れた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真による画像形成では、感光体を
一様に帯電させた後、画像露光して静電潜像を形成さ
せ、この静電潜像をトナーで現像し、トナー像を感光体
から転写紙に転写し、転写紙上のトナー像を定着して画
像を形成させる。
【0003】電子写真感光体としては、セレン感光体、
a−シリコン感光体及び有機感光体等の各種の感光体が
知られているが、製造コストの点及び小型複写機、ファ
ックス及びプリンター等への適応性の点では、有機感光
体が優れている。
【0004】また、用いる現像方式には、トナーと磁性
キャリアとの混合物を用いる2成分系磁性現像方式、磁
性粉を含有させた一成分トナーを用いる1成分系磁性現
像方式、非磁性1成分系トナーを用いる非磁性一成分系
現像方式等が知られており、感光体の表面に残留するト
ナーを除去するクリーニング手段としても、弾性体ブレ
ードを使用するクリーニング方式や、現像手段を用いて
感光体表面のトナーを回収するクリーニングレス方式が
知られている。
【0005】しかしながら、有機感光体を用いる画像形
成では、長期使用中に感光層が剥離しやすく、耐久性に
劣るという欠点や有機感光層の表面にトナーフィルミン
グが発生するという欠点が認められる。また、前述した
クリーニングレス方式の画像形成では、有機感光層の磨
耗や剥離傾向は減少するものの、トナーフィルミングが
一層顕著になる傾向があり、特にスチレン−アクリル共
重合体系のトナーではこの傾向が著しい。
【0006】従来、有機感光層の導電性基体への接着性
を向上させる手段としては、 1.基体のアルミニウム素管の表面アルマイト加工を施
す、 2.アルミニウム素管上に下引き層(プライマー層)を
塗布する、 3.有機感光層の結着樹脂中にビスフェノールA型ポリ
カーボネート等を用いる、 等が知られている。
【0007】また、有機感光体表面へのトナーフィルミ
ングを防止する手段としては、滑性のあるオーバーコー
ト層を設けることなどが知られている。
【0008】本出願人の提案にかかる特開平7−927
09号公報には、電荷輸送剤としてジフェノキノン誘導
体、結着樹脂としてポリカーボネート及び特定のポリエ
ステルを含有し、ポリエステルの結着樹脂に占める割合
が1乃至5重量%である電子写真感光体が記載されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た接着性向上手段1及び2は何れも、感光体の製造コス
トの増大を招き、不利であると共に、前記手段3はコー
ト液がゲルを生じやすく、ポットライフが短いという欠
点がる。更に、これらの手段は、接着性の向上には有効
であるとしても、トナーフィルミングの防止には有効な
手段とは成り得ない。
【0010】更に、滑性オーバーコート層を設ける手段
は格別の工程を必要とし、生産性の点で不利であると共
に、有機感光層の感度等に対する影響もあるので好適な
手段とはいいがたい。
【0011】また、前記公報には、有機感光体の結着樹
脂にポリカーボネートとポリエステルとの組み合わせを
開示している点で意義のあるものであるが、この感光体
のクリーニングレスの画像形成への適用や、スチレン−
アクリル共重合体系トナーとの組み合わせ使用について
は、特に記載されていない。
【0012】本発明者らは、現像手段により現像剤が供
給及び回収され、且つスチレン−アクリル共重合体を含
有するトナーを使用する画像形成装置に用いられる電子
写真感光体について、鋭意研究を重ねた結果、この目的
に適した有機感光体組成を見い出すに至った。
【0013】従って、本発明の目的は、電子写真による
画像形成装置、例えばアナログPPC、光プリンター、
ファックス、デジタルPPC等に用いる電子写真感光体
であって、従来の有機感光体の上記欠点が解消され、ト
ナーフィルミングの発生がなく、しかも感光層の剥離が
なく、耐久性及び経済性に優れた電子写真感光体を提供
するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、現像手
段により現像剤が供給及び回収されるクリーニングレス
方式が採用され、且つスチレン−アクリル共重合体を含
有するトナーを使用する画像形成装置に用いられる電子
写真感光体において、該感光体の感光層が100℃以上
のガラス転移点(Tg)を有するポリカーボネート系結
着剤を含有し且つ90℃以下のガラス転移点(Tg)を
有するポリエステル系樹脂を0.5〜5重量%含有する
有機感光層であることを特徴とする電子写真感光体が提
供される。本発明に用いる有機感光体は、電荷発生剤及
び電荷輸送剤が単一の層中に分散された感光体、特に正
帯電型有機感光体であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施形態】
[作用]本発明の感光体は、現像手段により現像剤が供
給及び回収され、且つスチレン−アクリル共重合体を含
有するトナーを使用する画像形成装置に用いられるもの
である。現像手段により現像剤が供給及び回収される画
像形成方式、即ちクリーニングレスの画像形成方式で
は、弾性体ブレードとの摺擦による磨耗が避けられると
いう利点がある反面、現像ローラーを感光体に強く圧接
させる必要があり、これにより感光層の剥離傾向が増大
する。加えて、クリーニングレスの画像形成方式では、
トナーを介して現像ローラーを感光体に強く圧接するた
め、感光体表面にトナーフィルミングが非常に形成され
やすくなる。
【0016】一方、トナーの内でも、スチレン−アクリ
ル共重合体系のトナーは、トナーの製造が容易であり、
電荷制御、定着性の制御及び流動性の制御も容易である
という利点があるが、有機感光層の表面にトナーフィル
ミングを生じやすいことが難点である。
【0017】本発明では、上記用途の感光体として、感
光層がポリカーボネート系結着剤を含有し且つ0.5〜
5重量%のポリエステル系樹脂を含有するものを用いる
ことにより、トナーフィルミングを防止し、且つ耐剥離
性並びに耐久性を向上させることができる。
【0018】有機感光層中に存在するポリカーボネート
も炭酸エステル単位を主鎖中に含むという点では、ポリ
エステルがエステル単位を主鎖中に有するのと共通して
いるところがある。しかしながら、炭酸エステル単位は
通常のエステル単位に比べれば剛直な基であり、しかも
炭酸エステル単位は何れも芳香族基に結合しているた
め、剛性が高く、ガラス転移点(Tg)も高い。これに
対して、ポリエステルは、少なくともジオール成分が脂
肪族成分であるため、剛性が低く、ガラス転移点(T
g)も低い。
【0019】スチレン−アクリル共重合体系のトナーを
使用する場合に生じるトナーフィルミングは、感光体の
結着樹脂とトナーの結着樹脂とが相溶して、分離不能と
なる現象と解されるが、これを防止するには、一方の樹
脂としてガラス転移点の高いものを用いることが有効で
ある。事実、感光体の結着樹脂として、ポリカーボネー
トを使用すると、トナーフィルミングを有効に防止する
ことができる。この意味で、ポリカーボネートが100
℃以上のガラス転移点(Tg)を有するものであること
が、トナーフィルミングの防止の点で望ましい。
【0020】一方、結着樹脂としてポリカーボネートを
用いた有機感光体では、クリーニングレスの画像形成に
際して容易に感光層の剥離を生じやすい。これはポリカ
ーボネートでは剛性が大きすぎ、基体と感光層との接着
界面で歪みを吸収することができず、破壊するためと考
えられる。これを防止するには、感光層の樹脂としてガ
ラス転移点の低いものを存在させることが有効である。
事実、感光体中に結着樹脂として、ポリエステルを存在
させると、剥離を防止することができる。この意味で、
用いるポリエステルが90℃以下のガラス転移点(T
g)を有するものであることが、耐剥離性の点で望まし
い。
【0021】本発明においては、ポリエステルを有機感
光層中に0.5乃至5.0重量%の量で存在させること
が重要である。ポリエステルの含有量が5重量%を上回
ると、トナーフィルミングが発生するようになり(比較
例1,2参照)、一方ポリエステルの量があまり少ない
と満足すべき耐剥離性が得られない傾向がある。
【0022】本発明に用いるポリカーボネートとポリエ
ステルとを含有する感光体組成物は、塗工液の状態で極
めて安定であり、ポットライフが長く、感光体を製造す
るための作業性に優れている。また、感光体基体へのプ
ライマー処理や、感光体表面への表面処理等が不要であ
り、安価な感光体を供給することが可能である。
【0023】[電子写真感光体]本発明の電子写真感光
体は、結着樹脂として、ポリカーボネートとポリエステ
ルとを含有するものであり、この中に電荷発生剤や電荷
輸送剤を含有するものである。有機感光体としては、電
荷発生剤を樹脂媒質中に分散させた形の単層有機感光体
であることが好ましく、電荷輸送剤、特に正孔輸送剤及
び電荷発生剤を樹脂媒質中に含有する単一分散層型感光
体であることが最も好ましい。
【0024】本発明の感光体は、電荷輸送剤を含有する
電荷輸送層及び電荷発生剤を含有する電荷発生層の積層
型感光体であってもよく、この場合、電荷発生層(CG
L)と電荷輸送層(CTL)とを、この順序、或いは逆
の順序に積層した感光体であってよい。
【0025】ポリカーボネートは、ビスフェノール類と
ホスゲンとの反応で得られるポリ炭酸エステルであり、
より具体的には、下記一般式(1)、
【化1】 式中、R1 及びR2 は水素原子または低級アルキル基で
あって、R1 及びR2 は連結して、結合炭素原子と共
に、シクロヘキサン環のごときシクロ環を形成していて
もよい、で表されるビスフェノール類とホスゲンとから
誘導されるポリカーボネートである。
【0026】原料のビスフェノール類の例としては、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノ−ルA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン(ビスフェノールB)、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−,3−また
は2−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノール
F)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン(ビスフェノールZ)、等が挙げられる。
【0027】用いるポリカーボネートは、トナーフィル
ミング防止の点で、100℃以上のガラス転移点を有し
ているのがよく、中でもビスフェノールA以外のビスフ
ェノール類から誘導されたポリカーボネート、ビスフェ
ノールZ型ポリカーボネートが塗工性や作業性の点で優
れている。このタイプのポリカーボネート、特に帝人化
成社製パンライト、三菱瓦斯化学社製PCZ等として入
手できる。
【0028】本発明に用いるポリエステルは、芳香族ジ
カルボン酸を主体とする二塩基酸とジオールとから誘導
されたポリエステルが好適であり、溶剤に対する溶解性
やポリカーボネートとの相溶性等からは共重合ポリエス
テルであることが好ましい。
【0029】芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフ
タル酸、イソフタール酸、フタール酸、P−β−オキシ
エトキシ安息香酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸等が
挙げられ、それ以外のジカルボン酸としては、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク
酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマール酸、キシレンジ
カルボン酸等を挙げることができる。
【0030】一方、ジオール成分としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA
或いはビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物な
どのグリコール成分を挙げることができる。
【0031】芳香族ジカルボン酸成分は、感光層の機械
的性質、耐湿性、耐久性及び電気的特性の点から、二塩
基酸成分の40モル%以上、特に60モル%以上を占め
ているのが望ましく、このポリエステルの酸成分は、テ
レフタル酸及びイソフタル酸の組み合わせを含有するこ
とが、上記特性を満足させつつ、溶解性等を向上させる
目的及びガラス転移点を低下させて感光層の基体に対す
る密着性を向上させる目的に好適である。勿論、上記の
要件を満足する範囲内で、芳香族ジカルボン酸以外の脂
肪族二塩基酸成分を含有していてもよく、これらの脂肪
族二塩基酸成分はポリエステルの溶解性向上に役立つ。
【0032】グリコール成分は、エチレングリコール単
独でも、或いはエチレングリコールと他のグリコール、
例えばネオペンチルグリコールとの組み合わせであって
もよく、後者の場合その量比は1:10乃至10:1の
モル比の範囲内にあってもよい。
【0033】本発明に用いるポリエステルは、ガラス転
移点(Tg)が90℃以下、特に75℃以下であること
が耐剥離性の向上に有用である。また、数平均分子量は
10000乃至30000の範囲にあり、酸価は2以下
であることが、感光層の機械的性質や耐久性の点で好ま
しい。
【0034】ポリエステルは、ホモポリエステル或いは
コポリエステルの単独でも、或いはこれらの2種以上か
ら成るブレンド物であってもよい。
【0035】電荷発生剤としては、例えば、セレン、セ
レン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、
アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、
フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、スレン系顔
料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペリレン系
顔料、キナクリドン系顔料等が例示され、所望の領域に
吸収波長域を有するよう、一種または二種以上混合して
用いられる。
【0036】特に好適なものとして、次のフタロシアニ
ン顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料等が例示され
る。フタロシアニン系顔料としては、メタルフリーフタ
ロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、バナジウム
フタロシアニン、カドミウムフタロシアニン、アンチモ
ンフタロシアニン、クロムフタロシアニン、銅4−フタ
ロシアニン、ゲルマニウムフタロシアニン、鉄フタロシ
アニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、オキソチ
タニルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニ
ン、クロロガリウムフタロシアニン、マグネシウムフタ
ロシアニン、ジアルキルフタロシアニン、テトラメチル
フタロシアニン、テトラフェニルフタロシアニン等が挙
げられる。また、結晶形も、α型、β型、γ型、δ型、
ε型、σ型、x型、τ型等のものが何れも使用可能であ
る。
【0037】ペリレン系顔料、特に一般式(2)、
【化2】 式中、R3 及びR4 の各々は、炭素数18以下の置換ま
たは未置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アルカリール基、またはアラールキル基である。で
表されるもの。アルキル基としては、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基等が挙げ
られ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等
が挙げられ、アルカリール基としては、トリル基、キシ
リル基、エチルフェニル基等が挙げられ、アラールキル
基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられ
る。置換基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子等が
ある。
【0038】ビスアゾ顔料、特に下記式(3)
【化3】 式中、Aは水素原子または置換または未置換のアルキル
基、アリール基または複素環基であり、nはゼロまたは
1であり、Cpはカップラー残基である、で表わされる
ビスアゾ顔料。ピラゾール環の3位には、直接或いはビ
ニリデン基を介して、置換或いは未置換のアルキル基、
アリール基或いは複素環基が結合していてもよく、ここ
で、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、
ブチル、アミル基等が挙げられ、アリール基としてはフ
ェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、フェナン
トリル、フルオレニル基等が挙げられ、複素環基として
は、窒素、酸素、硫黄或いはこれらの組み合わせを環中
に含有する単環或いは多環の飽和乃至不飽和の複素環
基、例えばチエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピ
ロリル基、ピリミジニル基、イミダゾール基、ピラジニ
ル基、ピラゾリニル基、ピロリジニル基、ピラニル基、
ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリル基、ピリジ
ル基、ピリミジル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、
ベンゾフリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニ
ル基、インドリル基、キノリル基、カルバゾリル基、ジ
ベンゾフラニル基等が挙げられる。これらの置換基とし
ては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アシルオキ
シ基、クロール等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニ
トリル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、アシルオキ
シ基、カルボキシル基等が挙げられる。一方、式(3)
におけるカプラー残基としては、この種のアゾ顔料に使
用されるカプラー(アゾカップリング成分)の残基であ
れば任意のもの、例えば置換或いは未置換のフェノール
類、ナフトール類、或いは水酸基含有複素環環化合物等
であってよく、ここで置換基としては、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、アリール基、アシルオキシ基、
クロール等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル
基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、アシルオキシ基、
カルボキシル基等が挙げられる。
【0039】電荷輸送剤としてはそれ自体公知の任意の
電子輸送性或いは正孔輸送性のものを使用できる。その
適当な例は、次の通りである。
【0040】電子輸送剤としては、パラジフェノキノン
誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、テ
トラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロ
ルアニル、ブロモアニル、2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−
フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノ
メチレンフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ
キサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントンな
どの電子吸引性物質や、これら電子吸引性物質を高分子
化したものが挙げられる。
【0041】これらの内でも、ナフトキノン誘導体や、
パラジフェノキノン誘導体、特に非対称型のパラジフェ
ノキノン誘導体やナフトキノン誘導体が、溶解性にも優
れており、電子輸送性にも優れているので好ましい。
【0042】ナフトキノン誘導体としては、下記一般式
(4) ナフトキノン誘導体の例
【化4】 式中、Ra は置換基を有してもよいアルキル基または置
換基を有してもよいアルール基示し、Rb は置換基を有
してもよいアルキル基、置換基を有すしてもよいアリー
ル基または基 −O−RG を示す。上記基中のRG は、置換基を有してもよいアル
キル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
【0043】パラジフェノキノン誘導体としては、下記
一般式(5)、
【化5】 式中、R5 、R6 、R7 及びR8 の各々は水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基等である、で表されるものが使用され
る。R5 、R6 、R7 及びR8 は非対称構造の置換基で
あることが好ましく、R5 、R6 、R7 及びR8 の内、
2個が低級アルキル基であり、他の2個が分岐鎖アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラールキ
ル基であることが好ましい。その適当な例は、これに限
定されないが、3,5−ジメチル−3’,5’−ジt−
ブチルジフェノキノン、3,5−ジメトキシ−3’,
5’−ジt−ブチルジフェノキノン、3,3’−ジメチ
ル−5,5’−ジt−ブチルジフェノキノン、3,5’
−ジメチル−3’,5−ジt−ブチルジフェノキノン、
3,5,3’,5’−テトラメチルジフェノキノン、
2,6,2’, 6’−テトラt−ブチルジフェノキノ
ン、3,5,3’,5’−テトラフェニルジフェノキノ
ン、3,5,3’,5’−テトラシクロヘキシルジフェ
ノキノン、等を挙げることができるが、これらのジフェ
ノキノン誘導体は、分子の対称性が低いために分子間の
相互作用が小さく、溶解性に優れているために好まし
い。
【0044】一方、正孔輸送性物質としては、例えば次
のものが知られており、これらの内から、溶解性や、正
孔輸送性に優れているものが使用される。ピレン、N−
エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、
N−メチル−N−フエニルヒドラジノ−3−メチリデン
−9−カルバゾール、N,N−ジフエニルヒドラジノ−
3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジ
フエニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフ
エノチアジン、N,N−ジフエニルヒドラジノ−3−メ
チリデン−10−エチルフエノキサジン、p−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾ
ン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−α−ナフチ
ル−N−フエニルヒドラゾン、p−ピロリジノベンズア
ルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾン、1,3,3
−トリメチルインドレニン−ω−アルデヒド−N,N−
ジフエニルヒドラゾン、p−ジエチルベンズアルデヒド
−3−メチルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾンなど
のヒドラゾン塩、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフ
エニル)−1,3,4−オキサジゾール、1−フエニル
−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジ
エチルアミノフエニル)ピラゾリン、1−[キノニル
(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン、1−[ピ
リジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)
−5−(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン、1
−[6−メトキシ−ピリジル(2)]−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフエ
ニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(3)]−3−(p
−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミ
ノフエニル)ピラゾリン、1−[レピジル(3)]−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチ
ルアミノフエニル)ピラゾリン、1−[ピリジル
(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−
メチル−5−(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリ
ン、1−[ピリジル(2)]−3−(α−メチル−p−
ジエチルアミノスチリル)−3−(p−ジエチルアミノ
フエニル)ピラゾリン、1−フエニル−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−4−メチル−5−(p−ジエチ
ルアミノフエニル)ピラゾリン、スピロピラゾリンなど
のピラゾリン類、2−(p−ジエチルアミノスチリル)
−3−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−(p−
ジエチルアミノフエニル)−4−(p−ジメチルアミノ
フエニル)−5−(2−クロロフエニル)オキサゾール
などのオキサゾール系化合物、2−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾールな
どのチアゾール系化合物、ビス(4−ジエチルアミノ−
2−メチルフエニル)フエニルメタンなどのトリアリ−
ルメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチ
ルアミノ−2−メチルフエニル)ヘプタン、1,1,
2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ−2
−メチルフエニル)エタンなどのポリアリールアルカン
類、N,N´−ジフエニル−N,N´−ビス(メチルフ
エニル)ベンジベン、N,N´−ジフエニル−N,N´
−ビス(エチルフエニル)ベンジジン、N,N´−ジフ
エニル−N,N´−ビス(プロピルフエニル)ベンジジ
ン、N,N´−ジフエニル−N,N´−ビス(ブチルフ
エニル)ベンジジン、N,N´−ビス(イソプロピルフ
エニル)ベンジジン、N,N´−ジフエニル−N,N´
−ビス(第2級ブチルフエニル)ベンジジン、N,N´
−ジフエニル−N,N´−ビス(第3級ブチルフエニ
ル)ベンジジン、N,N´−ジフエニル−N,N´−ビ
ス(2,4−ジメチルフエニル)ベンジベン、N,N´
−ジフエニル−N,N´−ビス(クロロフエニル)ベン
ジジンなどのベンジジン系化合物、フェニレンジアミン
誘導体 ジアミノナフタレン誘導体 ジアミノフェナントレン誘導体 トリフエニルアミン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルアリクジン、ポリ−9−ビニルフエニルアントラセ
ン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ルホルムアルデヒド樹脂。
【0045】正孔輸送剤の好適なものとして、下記式
(6)
【化6】 式中、Ar1 、Ar2 、Ar3 及びAr4 の各々は置換
或いは未置換のアリール基であり、Yは置換或いは未置
換のアリーレン基であり、nはゼロまたは1の数であ
る、で表される芳香族アミン類が挙げられる。
【0046】更に、正孔輸送剤の他の好適なものとし
て、ヒドラゾン類、特に下記式(7)
【化7】 式中、Ar5 、Ar6 及びAr7 の各々は置換或いは未
置換のアリール基である、で表されるヒドラゾン類を挙
げることができる。
【0047】本発明に用いる単一分散型感光体におい
て、電荷発生剤(CGM)は固形分当たり0.5乃至7
重量%、特に1乃至5重量%の範囲の量で感光層中に含
有されるのがよく、また電荷輸送剤(CTM)は固形分
当たり20乃至70重量%、特に25乃至60重量%の
範囲の量で感光層中に含有されるのがよい。
【0048】また、感度の点や、反転現像を可能とする
という用途の広さからは、電子輸送剤(ET)と、正孔
輸送剤(HT)とを組み合わせで使用するのがよく、こ
の場合、ET:HTの重量比は10:1乃至1:10、
特に1:5乃至1:1の範囲にあるのが最もよい。
【0049】本発明に用いる感光体形成用組成物には、
電子写真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自
体公知の種々の配合剤例えば、酸化防止剤、ラジカル捕
捉剤、一重項クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面
改質剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワック
ス、アクセプター、ドナー等を配合させることができ
る。
【0050】また、全固形分当たり0.1乃至50重量
%の立体障害性フェノール系酸化防止剤を配合すると、
電子写真学的特性に悪影響を与えることなく、感光層の
耐久性を顕著に向上させることができる。
【0051】感光層を設ける導電性基板としては、導電
性を有する種々の材料が使用でき、例えば、アルミニウ
ム、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、
クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウム、
ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着ま
たはラミネートされたプラスック材料、ヨウ化アルミニ
ウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガラス等
が例示される。本発明に用いる単層分散型の感光体で
は、通常のアルミニウム素管、特に膜厚が1乃至50μ
mとなるようにアルマイト処理を施した素管を用いこと
ができる。
【0052】単一分散層型感光体を形成させるには、電
荷発生材料、電荷輸送剤等と結着樹脂等を、従来公知の
方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、
ペイントシェイカーあるいは超音波分散機等を用いて調
製し、従来公知の塗布手段により塗布、乾燥すればよ
い。感光層の厚みは、特に制限されないが、一般に5乃
至100μm、特に10乃至40μmの範囲内で、感度
低下や残留電位増大を来さない範囲で設けることが望ま
しい。
【0053】塗布液を形成するのに使用する溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示さ
れ、一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の
固形分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
【0054】また、積層型感光体の場合、電荷発生剤
(CGM)は電荷発生層(CGL)の固形分当たり30
乃至90重量%、特に40乃至80重量%の範囲内の量
で含有されるのがよく、また電荷輸送剤(CTM)は電
荷輸送層(CTL)の固形分当たり20乃至70重量
%、特に30乃至60重量%の範囲内の量で含有される
のがよい。各塗布層の成分は、単一分散層型の成分に準
ずる。
【0055】基板/CGL/CTL感光体の場合、CG
Lは、一般に0.1乃至2μmの範囲にあるのがよく、
CTLは5乃至40μm、特に10乃至30μmの範囲
内で設けるのがよい。
【0056】基板/CTL/CGL感光体の場合、CT
Lは5乃至40μm、特に10乃至30μmの範囲内で
設けるのがよく、一方CGLは0.1乃至2μmの厚み
を有するのがよい。また、CGL上に、それ自体公知の
保護層を設けることができる。
【0057】[電子写真法及び画像形成装置]本発明の
感光体を用いる電子写真法は、前記有機感光体を帯電及
び露光して静電潜像を形成させる工程と、非磁性一成分
トナーの薄層を形成した弾性体現像ローラと感光体とを
接触させて、トナーの帯電極性と感光体暗部の帯電極性
を同一極性となる現像条件下に反転現像を行う工程と、
前記感光体上のトナーを転写材上に転写する工程と、転
写後の感光体を除電する工程とから成り、除電後の感光
体を格別のクリーニング工程に付することはない。
【0058】反転現像の原理を説明するための図1(説
明図)において、有機感光体1の表面には、未露光部
(暗部)Dは一定極性、例えば+の電荷に帯電してお
り、一方露光部(明部)Lでは光導電性により電荷が消
失している。弾性体現像ローラ2の表面には、一定極
性、例えば+に帯電されたトナー3の薄層が形成されて
おり、現像位置で有機感光体1の表面に押し当てられ
る。トナー3の帯電極性と感光体暗部Dの帯電極性とが
+の同一極性であるため、同極反発作用により、暗部D
のトナー3は弾性体現像ローラ2に回収されるか、或い
は露光部(明部)Lに排斥されて付着保持され、反転現
像が行われる。かくして、弾性体現像ローラ2によりト
ナー3の供給と回収とが円滑に行われ、鮮明な画像を長
期にわたって安定に形成することができる。
【0059】本発明の感光体を用いた画像形成装置の簡
略配置を示す図2において、前述した有機感光層1を備
えた回転感光体ドラム6の周囲には、主帯電用コロナチ
ャージャ11、レーザ光用光源を備えた画像露光用光学
系12、現像器13、転写機構14及び除電用光源15
が配置されている。トナークリーニング機構が設けられ
ていない点が着目されるべきである。
【0060】画像形成に際し、コロナチャージャ11に
より感光体ドラム6の感光層1が例えば正に均一に帯電
される。この主帯電により、一般に感光層1の表面電位
は、絶対値で400乃至1000Vの範囲に設定され
る。
【0061】次いで光学系12よりレーザ光を用いて画
像露光が行われ、感光層1の光線像に対応する部分(即
ち、レーザ光照射部分)の電位は、0V〜100Vにな
り、レーザ光が照射されない部分(バックグラウンド)
の電位は、主帯電電位からの暗減衰電位に保持され、静
電潜像が形成される。
【0062】上記の静電潜像は、現像器13により現像
され、感光層1の表面にはトナー像が形成される。現像
器13による現像は、感光層1の主帯電極性と同極性に
帯電された非磁性一成分トナーを用いた現像法(図3参
照、後述)によって行われる。
【0063】感光層表面に形成されたトナー像は、転写
機構14と感光体ドラム6との間に通された紙等の転写
材16上に転写され、次いで除電用光源15による光照
射によって感光層1の除電が行われる。
【0064】非磁性一成分現像装置の一例の配置を示す
図3において、現像容器20の内部には、非磁性一成分
トナーを感光体に施すための弾性体現像ローラ2、弾性
体現像ローラにトナーを供給するためのサブローラ21
及びトナーを攪拌混合するためのアジテーター22が収
容されている。現像容器20の感光体に近接する側には
開口部23があり、この開口部23に弾性体現像ローラ
2が位置しており、この現像ローラ2に近接してサブロ
ーラ21が設けられている。現像容器20の上部には、
下端にスリット状開口24を有するトナー収容部25が
設けられており、この開口24にはトナー供給ローラ2
6が設けられている。また、弾性体現像ローラ2のトナ
ー層送り出し側には、トナー層を一定の厚みに制御し且
つトナーの帯電を付加的に行うブレード27が設けられ
ている。
【0065】トナー収容部25に収納されている非磁性
一成分トナー2は、トナー供給ローラ26により、現像
容器20内に定量供給され、アジテーター22により攪
拌されて、帯電される。帯電されたトナーは、サブロー
ラ21上に塗布され、次いで弾性体現像ローラ2上に塗
布される。現像ローラ2上のトナー層の厚みは、ブレー
ド27により一定の層厚に制御されると共に、現像ロー
ラ2上のトナーはブレードとの摺擦により強く帯電され
る。
【0066】弾性体現像ローラ2には、感光体の暗部電
荷と同極性のバイアス電位が印加されており、感光体1
とのニップ位置において感光体に圧接され、図1に示し
た原理により反転現像が行われる。サブローラ21から
弾性体現像ローラ2へのトナーの移行が円滑に行われる
ように、サブローラ21には弾性体現像ローラ2に印加
しているバイアス電圧よりも若干高いバイアス電圧を印
加しておくことが好ましい。
【0067】現像ローラ2は導電性弾性体、例えば導電
剤配合ポリウレタンゴムから形成され、その表面粗さ
は、JIS B 0601の規定による十点平均粗さ
Rzが5.0乃至12.0となるように設定されてい
る。導電性弾性体の体積固有抵抗値106 乃至109 Ω
・cmの範囲にある。
【0068】サブローラ21も導電性弾性体、例えば導
電剤配合発泡ポリウレタンゴム発泡シリコーンゴムから
形成され、その硬度は現像ローラ2の硬度よりも小さく
なるように形成されており、導電性弾性体の体積固有抵
抗値106 乃至109 Ω・cmの範囲にある。
【0069】現像ローラには、トナーの帯電電位と同極
性でしかも感光体電位(暗部電位)の0.2乃至0.8
倍、特に0.3乃至0.7倍のバイアス電位を印加する
のがかぶりを防止しつつ高濃度の画像を形成する上で有
効である。一方、サブローラ21に印加するバイアス電
圧は、弾性体現像ローラに印加するバイアス電圧と同極
性で、しかもそれよりも10乃至200ボルト程度高い
電圧であることが、補給ローラから弾性体現像ローラへ
のトナーの移行を円滑に行う上で好ましい。
【0070】現像に際して、現像ローラを感光体ドラム
に対して0.05乃至1kg/dm、特に0.08乃至
0.5kg/dmの線圧で圧接させると共に、弾性体ロ
ーラの周速を、ニップ位置で同方向で、感光体の周速の
1.2乃至3倍、特に1.5乃至2.5倍の周速とする
ことが好ましい。
【0071】圧接力が上記範囲よりも低い場合或いは弾
性体現像ローラの周速が上記範囲よりも低い場合には、
画像の濃度を十分に向上させることが困難であると共
に、感光体暗部でのクリーニングも十分に行うことがで
きない傾向があり、一方圧接力が上記範囲よりも高い場
合或いは弾性体現像ローラの周速が上記範囲よりも大き
い場合には、感光体の削れ量が増大して、感光体の寿命
が短くなる傾向がある。
【0072】弾性体現像ローラ上のトナー層の厚みは、
ブレードにより規制するが、一般にトナー粒径の約2倍
程度、即ち約2層のトナー層が形成されるようにするこ
とが好適である。
【0073】[非磁性一成分トナー]非磁性一成分トナ
ーとしては、顕電性と定着性とを有する着色トナーが使
用され、このものは一般的に言って結着剤樹脂中に、着
色顔料、荷電制御剤、定着用離型剤等を分散させた粒径
が1乃至30μm、特に5乃至25μmの粒子から成
る。
【0074】このトナー成分である結着剤樹脂として
は、スチレン−アクリル系共重合体が使用される。この
共重合体を構成するアクリル系単量体としては、公知の
アクリル系単量体は全て使用でき、、例えばアクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアク
リル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β
−ヒドロキシメタクリル酸エチル、エチレングリコール
ジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコールジ
メタクリル酸エステル等が挙げられる。
【0075】共重合体における、スチレンと、アクリル
系単量体の比率は、9:1乃至1:9、特に8:2乃至
3:7の重量比にあるのがよい。スチレン−アクリル系
重合体は、重合法によるトナーの調製も、粉砕分級法に
よるトナーの製造も容易であり、定着性の制御も容易で
あるという利点を有する。これらの重合体は、一般に、
30000乃至200000、特に50000乃至15
0000の重量平均分子量を有しており、分子量分布
(Mw/Mn)が5乃至100の範囲にあるものが適当
である。また、オフセット防止性の点で、分子量分布に
複数のピークを有するものも有用である。
【0076】樹脂中に含有させる着色剤としては、例え
ば次に示す無機または有機の顔料や染料等が単独または
2種以上の組合せで使用されるが、勿論これに限定され
ない。ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカ
ーボンブラック;ルチル型またはアナターゼ型等の二酸
化チタン;フタロシアニンブルー;フタロシアニングリ
ーン;カドミウムイエロー;モリブレンオレンジ;ピラ
ゾロンレッド;ファストバイオレットB等。上記顔料
は、定着用樹脂媒質100重量部当り1乃至20重量
部、特に5乃至12重量部の量で使用する。
【0077】熱定着用離型剤としては、各種ワックス類
や低分子量オレフィン系樹脂等が使用される。オレフィ
ン系樹脂は、数平均分子量(Mn)が1000乃至10
000、特に2000乃至6000の範囲にあるものが
よい。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、プロピレン−エチレン共重合体が使用され
るが、ポリプロピレンが特に好適である。熱定着用離型
剤は、定着用樹脂媒質100重量部当り1乃至10重量
部、特に2乃至5重量部の量で使用する。
【0078】電荷制御剤としては、それ自体公知の任意
の電荷制御剤、例えば、ニグロシンベース(CI50415)、オ
イルブラック(CI20150) 、スピロンブラック等の油溶性
染料や、1:1型或いは2:1型金属錯塩染料、サリチ
ル酸乃至その誘導体の金属塩、ナフテン酸金属塩、脂肪
酸や石鹸、樹脂酸石鹸等が使用される。電荷制御剤は、
定着用樹脂媒質100重量部当り0.5乃至10重量
部、特に0.5乃至3重量部の量で使用する。
【0079】トナー粒子として、平均粒子径の1/2以
下のものが全体の20重量%以下であるような均斉な粒
度分布を有するトナーを使用するのがよい。粒子形状は
溶融混練・粉砕法で製造された不定形のものでも、分散
乃至懸濁重合法で製造された球状のものでも、また前記
不定形トナーを熱気流中で溶融球状化したものでもよ
い。
【0080】粉砕分級法の場合、前記各トナー成分を、
ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合したのち、二軸
押出機等の混練装置を用いて混練し、この混練組成物を
冷却した後、粉砕し、分級してトナーとする。勿論、上
記の不定形トナーを、熱気流中で溶融して球状トナーと
することもできる。
【0081】上記非磁性一成分トナー粒子に、流動性向
上剤の微粉末を外添し、トナー組成物として静電潜像の
現像に使用する。流動性向上剤としては、非晶質シリカ
微粒子、アルミナ微粒子、二酸化チタン微粒子、アクリ
ル樹脂微粒子等が、単独或いは2種以上の組み合わせで
使用される。流動性向上剤の配合量は、前記トナー10
0重量部に対して0.01乃至2.0重量部の範囲にあ
るのがよい。
【0082】
【実施例】本発明を次の例で更に説明する。
【0083】<感光体作製>電荷発生剤としてX型メタ
ルフリーフタロシアニンを5重量部、正孔輸送剤として
N,N’−ビス(o,p−ジメチルフェニル)−N,
N’−ジフェニルベンジンを40重量部、電子輸送剤と
して2−t−ブチルカルボニル−3−フェニル−1,4
−ナフトキノンを40重量部、結着剤としてビスフェノ
ールZ型ポリカーボネートを100重量部およびポリエ
ステル系樹脂を表1に記した重量部、更に溶媒としてテ
トラヒドロフラン800重量部を加え、ボールミルで5
0時間混合分散して単層型感光層用塗布液を調製し、こ
の塗布液をアルミニウム素管(φ16mm)上に塗布し
た後、100℃で60分間熱風乾燥することにより膜厚
25μmの電子写真用単層型感光体を作製した。 ビスフェノールZ型 Tg138℃ ポリカーボネート バイロン600 Tg47℃ バイロン200 Tg67℃
【0084】<非磁性一成分トナー作製> スチレンモノマー:アクリルモノマー(プロピルアクリ
レート)=75:25 カーボンブラック 電荷制御剤 以上のトナー形成用組成分を重合開始剤とともに水性媒
体中でまぜて懸濁重合させることにより非磁性一成分ト
ナーを得た。表面処理剤としてシリカを適量まぶした。
【0085】耐久性試験でのフィルミング発生 三田工業製TC−720を本実験用に改造した。構成は
図2に示すとおりである(ただし搬送手段、定着手段等
は図示せず)。A4用紙1000枚を標準原稿(画像率
5%)にもとづいてそれぞれの感光体で画像形成を行っ
た。その後の感光体表面を目視にてフィルミングの有無
を判定し、表1に示した。
【0086】碁盤目試験 JIS K 5400−1979に従いニチバン製セロ
テープCT−24を用いて実施した。結果は、表1に示
すが碁盤目(1mm角)100個のうちめくれなかった
個数を示している。 表 1 ──────────────────────────────────── ポリエステル系樹脂 耐久性試験での 碁盤目試験 ──────────────── フイルミング (1mm角) 種類 重量部 wt% ──────────────────────────────────── 実施例1 バイロン600 1 0.54 発生せず 71/100 実施例2 バイロン600 3 1.60 発生せず 92/100 実施例3 バイロン600 9.7 5.00 発生せず 100/100 実施例4 バイロン200 3 1.60 発生せず 88/100 比較例1 バイロン600 11 5.60 発生 100/100 比較例2 バイロン200 11 5.60 発生 100/100 比較例3 無し 0 0 発生せず 0/100 ──────────────────────────────────── *バイロン600・バイロン200は共に東洋紡製ポリエステル系樹脂。
【0087】以上のように感光層にポリエステル系樹脂
を特定量含有させることでその感光体を現像手段により
現像剤が供給及び回収され、スチレン−アクリル共重合
体を含有するトナーを画像形成装置に用いたとしてもト
ナーフィルミングの防止と感光層の剥離防止が高い次元
で達成できることがわかる。逆に感光層にポリエステル
樹脂と特定量外(0wt%も含む)で含有させた場合
は、実施例のように両効果を高次元で達成することがで
きない。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、現像手段により現像剤
が供給及び回収され、且つスチレン−アクリル共重合体
を含有するトナーを使用する画像形成装置に用いられる
電子写真感光体において、感光層をポリカーボネート系
結着剤を含有し且つ5重量%以下、特に0.5乃至5.
0重量%のポリエステル系樹脂を含有する有機感光層と
することにより、従来の有機感光体の欠点が解消され、
トナーフィルミングの発生がなく、しかも感光層の剥離
がなく、耐久性及び経済性に優れた電子写真感光体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反転現像の原理を説明するための説明図であ
る。
【図2】本発明の感光体を用いた画像形成装置の簡略配
置を示す側面図である。
【図3】非磁性一成分現像装置の一例の配置を示す配置
図である。
【記号の説明】
1 有機感光体 2 弾性体現像ローラ 3 非磁性一成分トナー 6 回転感光体ドラム 11 主帯電用コロナチャージャ 12 レーザ光用光源 13 現像器 14 転写機構 15 除電用光源 16 転写材 20 現像容器 21 サブローラ 22 アジテーター 23 現像用開口部 24 スリット状開口 25 トナー収容部 26 トナー供給ローラ 27 ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊原 光男 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−128884(JP,A) 特開 平5−307274(JP,A) 特開 平7−92709(JP,A) 特開 平8−234470(JP,A) 特開 平8−305074(JP,A) 特開 平6−148910(JP,A) 特開 平8−15893(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像手段により現像剤が供給及び回収さ
    るクリーニングレス方式が採用され、且つスチレン−
    アクリル共重合体を含有するトナーを使用する画像形成
    装置に用いられる電子写真感光体において、該感光体の
    感光層が100℃以上のガラス転移点(Tg)を有する
    ポリカーボネート系結着剤を含有し且つ90℃以下のガ
    ラス転移点(Tg)を有するポリエステル系樹脂を0.
    5〜5重量%含有する有機感光層であることを特徴とす
    る電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 有機感光層が電荷発生剤及び電荷輸送剤
    が単一の層中に分散された感光層である請求項1記載の
    電子写真感光体。
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