JP3262372B2 - 粒子の複合化方法 - Google Patents

粒子の複合化方法

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JP3262372B2
JP3262372B2 JP16036692A JP16036692A JP3262372B2 JP 3262372 B2 JP3262372 B2 JP 3262372B2 JP 16036692 A JP16036692 A JP 16036692A JP 16036692 A JP16036692 A JP 16036692A JP 3262372 B2 JP3262372 B2 JP 3262372B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的粒子径の大きな
固体粒子の表面に、該粒子よりも小さく、かつ軟化温度
の低い物質を固定化する粒子の複合化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に固体粒子の固結防止、変色
変質防止、分散性の向上、流動性の改善、触媒効果の向
上、消化・吸収の制御、磁性特性の向上、耐光性の向上
等を目的として、各種の表面改質が行なわれてきた。広
い意味で、粉体粒子の表面改質方法は、(1)コーティ
ング法による改質方法、(2)粒子の表面官能基を利用
した化学的改質方法であるトポケミカルな改質方法、
(3)機械的作用によって粒子の表面に現われた活性点
を利用するメカノケミカル反応による改質方法、(4)
カプセル化による改質方法、(5)紫外線、放射線、プ
ラズマなどを利用する高エネルギー利用の改質方法、
(6)沈澱反応による改質方法とに大別することができ
る。この中で、固体粒子(以下、「母粒子」という)の
表面に、該固体粒子よりも粒子径の小さな他の固体粒子
(以下、「子粒子」という)を固定化、あるいは膜状に
固定化し、固体粒子の表面を改質して、機能性複合粉体
材料を得る方法としては、上記(1)、(3)、(4)
の融合改質方法の1技法であるところの、高速気流中衝
撃法(例えば特開昭62−83029)が有用な改質方
法である。この方法は、衝撃室内に、ハンマー型または
ブレード型の衝撃ピンを周設した回転盤を配置すると共
に、該衝撃ピンの最外周軌道面に沿い、かつそれに対し
て一定の空間を置いて衝突リングを配置し、前記衝撃ピ
ンの回転によって発生した気流を、前記衝突リングの一
部から前記回転盤の中心部付近に開口する循環回路を介
して前記衝撃室に誘導・循環させ、該気流と共に前記母
粒子と前記子粒子とから構成される粉体粒子群の全量
を、繰り返し前記衝撃室と前記循環回路とを通過させ、
前記衝撃ピンによる機械的打撃、及び前記衝突リングへ
の衝突による衝撃式打撃作用により、前記母粒子の表面
に前記子粒子を付着させながら、または付着させた後、
該子粒子を埋設または固着させることによって固体粒子
の表面改質を行なう方法である。この方法により、子粒
子は母粒子の全表面に均一に、しかも強固に固定化さ
れ、安定した特性を有する機能性複合粉体材料を、極め
て短時間(数十秒から数分間)で、効率よく生産するこ
とができる方法である。また場合によっては、上記子粒
子の配合割合を減らして、上記母粒子の表面に疎らに固
定化することができる。上記の固体粒子の表面改質の場
合、すなわち母粒子の表面に子粒子を埋設または固着さ
せる場合は、母粒子よりも子粒子の方が硬度が大きい場
合である。一方、母粒子の硬度の方が大きく、例えば子
粒子のガラス転移温度が100℃前後と低い場合は、該
子粒子は上記衝撃室内で上記衝撃式打撃作用を受けるこ
とによって母粒子の表面に強固に固着され、さらに継続
して衝撃式打撃作用による(熱)エネルギーを受けるこ
とにより、該子粒子は衝撃式打撃作用を受けた瞬時のみ
軟化・溶融して、一個の母粒子の表面に固着された隣合
う該子粒子の全部あるいは一部が互いに融着して、該母
粒子の表面に膜状に固定化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記高速気流
中衝撃法は、上述した通り、高速で回転する回転盤に周
設された衝撃ピンによる衝撃力を主として利用する改質
方法であるため、おのずと上記方法が利用できる粉体粒
子は限られてしまう。すなわち、粉体粒子の物性によっ
ても異なるが、一般的に前記改質方法が利用できる母粒
子の平均粒子径は0.1〜100μmである。これ以上
大きな粒子の場合は、前記衝撃力により粉砕されてしま
う可能性が大きいからである。粉砕を抑えるためには、
回転盤の周速度を低くすればよいのであるが、低くする
と衝撃力が弱くなるばかりか、該回転盤の回転によって
発生する気流量が減り、すなわち気流速度が遅くなるた
めに、該気流に同伴する粉体粒子の単位時間当りの衝撃
回数が減るので、改質に要する時間が長くなり、機能性
複合粉体材料を効率よく生産することはできなくなる。
本発明は、このような問題点に鑑み、比較的粒子径の大
きな固体粒子の表面に、該粒子よりも小さく、かつ軟化
温度の低い物質を固定化する粒子の複合化方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に添い、本発明
は、平均粒子径50μm〜10mmの固体物質の表面
に、該固体物質よりも小さく、かつ軟化温度の低い熱可
塑性物質を固定化する粒子複合化方法において、まず攪
拌機構と加熱機構とを有する装置内で、前記固体物質を
攪拌しながら前記熱可塑性物質の軟化温度以上に昇温
し、次に攪拌機構を有する装置内で、該固体物質と前記
熱可塑性物質とを攪拌混合して、該固体物質から間接的
に加熱作用を受けて軟化・溶融した熱可塑性物質を前記
固体物質の表面固定化することを特徴とする粒子の複
合化方法によって、前記課題を解消した。この方法によ
り、すなわち加熱された母粒子と該母粒子により間接的
に加熱作用を受けた子粒子とを強制的に攪拌して両者を
接触させることにより、該子粒子は該母粒子と接触した
ときのみ、しかもその表面部位が軟化・溶融して、該子
粒子は該母粒子の表面の少なくともその一部を被覆した
状態で、該母粒子の表面に固定化される。また、前記子
粒子がその表面部位ばかりでなく、内部まで軟化・溶融
すると、該子粒子は、上記母粒子の表面に膜状に固定化
される。
【0005】本発明の方法の実施に使用できる装置は、
上述した通り攪拌機構と加熱機構とを有する装置であれ
ばよいので、該機構を有する伝導伝熱型の溝型攪拌乾燥
機、高速攪拌型混合造粒機、転動造粒機、混練混合機、
乳化機等の各種装置を使用することができる。複合粒子
の母粒子としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム等の金属酸化物、炭化珪素等の炭化物、窒化珪素、窒
化チタン、窒化琺素等の窒化物、ガラスビーズ等を含む
各種無機物、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、銀、
白金、金、ネオジウム、タングステン、パラジウム等の
金属類、その他子粒子よりも耐熱性の優れた樹脂(ポリ
エステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリフェニレンエーテル等)を使用する
ことができる。上記母粒子の平均粒子径は、50μm〜
10mmであることが好ましい。50μm以下であると
分散性が悪くなるので、個々の母粒子の表面に子粒子を
均一に固定化する、いわゆる単核からなる複合粒子を調
製することは難しいからである。一方、子粒子として
は、上記母粒子よりも軟化温度が低ければよく、特に分
散性に優れたPMMA(ポリメチルメタクリレート)、
ナイロン、ポリエチレン、PTFE(ポリテトラフルオ
ールエチレン)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、AS(アクリロニトリル・スチレン)、A
BS(アクリロニトニル・ブタジエン・スチレン)等の
各種樹脂微粒子、及び粉末硬化油、各種天然・合成ワッ
クス等が適している。上記子粒子の平均粒子径として
は、母粒子よりも小さく、該母粒子の1/10程度以下
(すなわち、平均粒子径、0.01μm〜1mm程度)
であることが好ましい。また、母粒子、子粒子の粒度分
布が広い場合は、該子粒子の最大粒子径よりも該粒子の
最小粒子径の方が大きいことが好ましい。このようにし
て、油性物質あるいは有機溶媒等に馴染みやすい親油性
物質を子粒子とすることによって、疎水性を有する複合
粒子を調製することができる。また、耐侵食性及びバリ
ヤー性に優れた物質を子粒子とすることによって、耐食
性、耐候性を向上させた複合粒子を調製することができ
る。さらに、電気絶縁性に優れた物質を子粒子とするこ
とによって、電気絶縁性を向上させると共に、導電性を
制御した複合粒子を調製することができる。また、母粒
子の表面の状態に応じて子粒子が固定化され、あるいは
母粒子の表面に部分的に子粒子が固定化される場合があ
るので、調製された複合粒子は、その表面に凹凸を有す
る場合がある。なお、上記本発明の粒子の複合化方法に
は、連続的に行う方法と回分的に行う方法とがあるが、
母粒子及び子粒子の物性、処理量等に応じて、どちらの
方法でも使用が可能である。
【0006】
【実施例】図1は、本発明を実施するために使用する攪
拌機構と加熱機構とを有する装置の一例であるところの
ジャケット付の伝導伝熱型の溝型攪拌乾燥機を、その前
後処理装置と共に系統的に示した説明図である。同図に
基づいて、本発明を連続的に実施する方法について詳細
に説明する。1は母粒子を子粒子の軟化温度以上に昇温
するための攪拌機構と加熱機構とを有するジャケット付
の伝導伝熱型の溝型攪拌乾燥機(以下、「前段装置」と
いう)である。前記装置1において、ケーシング2は比
較的横に長い容器であって支持台3,3′によって支え
られており、該ケーシング2の底面及び側面の全面にわ
たって熱交換用のジャケット4が設けてある。5,6は
各々ジャケット4への熱交換媒体の入口及び出口であ
る。ケーシング2の内部には、2本の中空軸7が並列に
貫通し、ケーシング2の前部に設けた軸受8、及び後部
の軸受9によって回転するように軸支されている。そし
て各軸の前部にはギヤー10を設けて、互いに噛み合わ
せ、互いに逆方向に回転するようにしてあり、前記中空
軸7の1本にはスプロケット11を設けて、チェーン
(以下、図示省略)を噛合し、モーターに連結してあ
る。そして各軸の前端は、ロータリージョイント12を
介して熱交換媒体供給管13に、また後端はロータリー
ジョイント14を介して熱交換媒体排出管15に連結さ
れている。各中空軸7には、多数の熱交換体を一定の間
隔をもって配置してある。この熱交換体は、例えば楔型
の中空回転体16である。前記中空回転体16の後端部
には、粉体粒子層をかき揚げるためのかき揚げ板17を
取り付けてある。ケーシング2の上部には、カバー18
が設けてあり、該カバー18の前端部には原料(母粒
子)の投入口19を設けてあり、該投入口19には母粒
子の定量供給装置20が連結されている。また、ケーシ
ング2の末端部には、昇温された母粒子の排出口21が
設けられている。
【0007】22は前記子粒子の軟化温度以上に昇温さ
れた母粒子と子粒子とを攪拌混合して、該母粒子の表面
に該子粒子を固定化する溝型攪拌混合装置(以下、「後
段装置」という)であり、図示したように、前段装置と
同様のジャケット付の伝導伝熱型の溝型攪拌乾燥機でも
よく、また単なる連続型の攪拌混合装置でもよい。な
お、図示した後段装置は前段装置と同様の装置であるの
で、重複する部分については、詳細な説明を省略する。
前記装置22において、23はケーシング、24、2
4′は支持台、25は熱交換ジャケット、26、27は
各々ジャケット25への熱交換媒体の入口及び出口であ
る。また、28は中空軸、29、30は各々中空軸28
を軸支する前部の軸受及び後部の軸受、31はギヤー、
32はスプロケット、33、34は各々前後のロータリ
ージョイント、35、36は各々熱交換媒体供給管及び
熱交換媒体排出管である。37は各中空軸28に一定の
間隔をもって配置された熱交換体で、例えば楔型の中空
回転体、38は、該回転体37に取り付けられたかき揚
げ板である。ケーシング23の上部には、カバー39が
設けてあり、該カバー39の前端部には原料(子粒子)
の投入口40を設けてあり、該投入口40には子粒子の
定量供給装置41が連結されている。42は前段装置1
で昇温された母粒子の投入口で、該投入口42は該前段
装置1の排出口21に連結されている。また、ケーシン
グ23の末端部には、複合処理品の排出口43が設けら
れており、該排出口43には、振動篩等の分離器44が
連結されている。この分離器44には子粒子の最大粒子
径より大きく、かつ母粒子の最小粒子径よりも小さな目
開きの網45が張られている。前記分離器44におい
て、46は複合化処理された製品の排出口、47は母粒
子に固定化されずに余った子粒子の排出口である。余剰
子粒子は、再び子粒子の定量供給装置41から原料(子
粒子)の投入口40に投入され、再利用される。
【0008】次に、この装置を用いて、粒子の複合化方
法を説明する。まず、前段装置1の2本の中空軸7をモ
ーターによりスプロケット11を介して一定の回転数で
回転させる。次に熱交換媒体入口5からジャケット4に
所定の温度に加熱した温水、スチーム、熱媒油等の熱交
換媒体を供給し、ジャケット4を一定の温度に加熱する
と同時に、熱交換媒体供給管13、ロータリージョイン
ト12を介して中空軸7にも熱交換媒体を供給する。熱
交換媒体がスチームの場合は、ジャケット4を加熱した
後、該スチームは凝縮液となって熱交換媒体出口6から
排出される。他方、中空軸7に供給されたスチームは、
中空軸7及び中空回転体16を一定の温度に加熱した
後、凝縮液となってロータリージョイント14、熱交換
媒体排出管15を通して排出される。ジャケット4及び
中空回転体16の温度が一定になった後、母粒子を原料
投入口19からケーシング2内に連続的に供給する。ケ
ーシング2内に供給された母粒子は、中空回転体16の
回転により、ケーシング2と平行な方向の推力を受けて
或程度の充満度を保ちながら、次第にケーシング2内を
排出口21側へと移動していく。この過程において、上
記母粒子は、中空回転体16の回転に伴って攪拌される
ので、中空軸7、該中空回転体16及びジャケット4か
らの伝導伝熱により、均一に一定温度に昇温されてい
く。初期に投入された母粒子が排出口21に達すると、
次第に該母粒子層の粉面高さが上がってくる。しかし、
上記粉面高さは排出口21の直上に設けられた堰板(図
示省略)の上端まで達すると、連続的に供給された母粒
子の量と該堰板の上端からオーバーフローして排出され
る母粒子の量とが丁度等しくなってバランスし、該粉面
高さはそれ以上高くなることはなく、一定の高さに保た
れた状態になる。当然のことながら、前記母粒子は、排
出口21から排出されるまでに、子粒子の軟化温度以上
の所定の温度に昇温されるように、滞留時間、及び熱交
換媒体の温度等を調整する必要がある。
【0009】前段装置1で昇温された母粒子が、投入口
42から後段装置22に投入される前に、該後段装置2
2への子粒子の投入を開始しておく必要がある。これ
は、子粒子の投入前に母粒子が投入されると、昇温され
た母粒子からの伝導伝熱により前段装置22のケーシン
グ23、中空回転体37及び中空軸28が子粒子の軟化
温度以上に昇温され、そこに子粒子が投入されると、該
ケーシング23、該中空回転体37等に子粒子が付着す
る場合があるからである。従って、前段装置1で昇温さ
れた母粒子が、投入口42から後段装置22に投入され
る前に、後段装置22の2本の中空軸28をモーターに
よりスプロケット32を介して一定の回転数で回転させ
る。通常ジャケット25、中空回転体37を加熱する必
要はなく、前段装置1の排出口21から後段装置22の
母粒子の投入口42までの配管、及びケーシング23を
保温する程度でよいが、子粒子の軟化温度が高く、また
雰囲気温度が低い場合等で、前段装置1で昇温され、後
段装置22に投入された母粒子の温度が短時間で該子粒
子の軟化温度以下になってしまうような場合は、必要に
応じて前段装置1の場合と同様に、熱交換媒体入口26
からジャケット25に所定の温度に加熱した温水、スチ
ーム、熱媒油等の熱交換媒体を供給し、ジャケット25
を一定の温度に加熱すると同時に、熱交換媒体供給管3
5、ロータリージョイント33を介して中空軸37にも
熱交換媒体を供給する。ただし、上記加熱温度は、子粒
子の軟化温度以下の一定の温度にすることが好ましい。
これは子粒子の顕熱補填のためである。なお、前段装置
1、後段装置22共に、熱交換媒体が温水等の液体の場
合は、少なくともジャケット25を加熱するための上記
熱交換媒体入口26(前段装置1の場合は、熱交換媒体
入口5)と熱交換媒体出口27(同、熱交換媒体出口
6)とを逆にする必要がある。すなわち27(前段装置
1の場合は、6)から熱交換媒体を供給し、26(同、
5)から排出する必要がある。
【0010】次に、子粒子を原料投入口40からケーシ
ング23内に連続的に供給する。ケーシング23内に供
給された子粒子は、中空回転体37の回転により、ケー
シング23と平行な方向の推力を受けて或る程度の充満
度を保ちながら、次第にケーシング23内を排出口43
側へと移動していく。初期に投入された子粒子が排出口
43に達すると、次第に該子粒子層の粉面高さが上がっ
てくる。しかし、該粉面高さは排出口43の直上に設け
られた堰板(図示省略)の上端まで達すると、連続的に
供給された子粒子の量と該堰板の上端からオーバーフロ
ーして排出される子粒子の量とが丁度等しくなってバラ
ンスし、該粉面高さはそれ以上高くなることはなく、一
定の高さに保たれる状態になるのは、前段装置1の場合
と同様であるが、少なくともケーシング23内の底面を
ほぼ完全に覆う位に、前記子粒子層を形成したところ
で、すなわち、初期に投入された子粒子が排出口43に
達したところで、昇温された母粒子が、投入口42から
ケーシング23内に連続的に供給されるように制御する
ことが好ましいのは、前述した通りである。ケーシング
23内に供給された子粒子は、中空回転体37の回転に
より攪拌され、母粒子と均一に混合される。母粒子は予
め子粒子の軟化温度以上に昇温されているので、母粒子
は接触した子粒子の表面部位を軟化・溶融させるので、
該子粒子は該母粒子の表面に固定化される。ここで、上
記子粒子は、上記母粒子の表面の少なくともその一部を
被覆した状態で、該母粒子の表面に膜状に固定化される
ことが好ましい。上記子粒子の固定化される程度は、熱
交換媒体の温度、粉体粒子の滞留時間(投入された粉体
粒子が排出されるまでの時間)等によって制御すること
ができる。同様の操作が繰り返された後、複合化処理さ
れた粉体粒子は排出口43から排出され、分離器44に
より製品(複合粒子)と、母粒子に固定化されなかった
余剰子粒子とに分離され、各々排出口46、47から排
出される。なお、前記余剰子粒子は、スピンダー等の輸
送機により、子粒子の定量供給装置41に戻して、再度
利用することができる。
【0011】図2は、本発明を実施するために使用する
一般的な高速攪拌型混合造粒機を、その後処理装置と共
に系統的に示した説明図である。同図に基づいて、本発
明を回分的に実施する方法について詳細に説明する。4
8は母粒子を子粒子の軟化温度以上に昇温するための攪
拌機構と加熱機構とを有するジャケット付の高速攪拌型
混合造粒機(以下、「前段装置」という)である。上記
装置は、ベースボックス49と容器50とからなり、該
ベースボックス49内にはモーター(図示省略)が配置
されている。容器50内には、駆動軸51に取り付けら
れた主攪拌羽根52と、該主攪拌羽根52の軸方向に対
して垂直な方向に突出した補助羽根53とが配設され、
該補助羽根53は、駆動軸54を介してモーター55に
よって駆動するようになっている。容器50の側面には
排出装置56が付設され、該排出装置56は、排出口5
7、これに嵌合する排出弁58、排出ロッド59、排出
シュート60及び排出用エアーシリンダー61とから構
成されている。容器50の上面には、ヒンジ62によっ
て開閉自在の上蓋63が配設されており、該上蓋63
は、締付金具64によって容器50の上面に密接する構
造になっている。また、容器50の底面及び側面はジャ
ケット65構造となっており、熱交換媒体供給口及び排
出口(共に図示省略)を介して、該ジャケット65内部
に熱交換媒体を連続的に供給することができる。
【0012】66は前記子粒子の軟化温度以上に昇温さ
れた母粒子と子粒子とを攪拌混合して、該母粒子の表面
に該子粒子を固定化する高速攪拌型混合造粒機(以下、
「後段装置」という)であり、図示したように、前段装
置と同様のジャケット付の装置でもよく、また単なる攪
拌型混合造粒機でもよい。なお、図示した後段装置は前
段装置と同様の装置であるので、重複する部分について
は、詳細な説明を省略する。上記装置66も、ベースボ
ックス67と容器68とからなり、69は主攪拌羽根、
70はその駆動軸(モーターは図示省略)、71は補助
羽根、72は駆動軸、73はモーターである。74は排
出装置で、排出口75、排出弁76、排出ロッド77、
排出シュート78及び排出用エアーシリンダー79とか
ら構成されている。また、80はヒンジ、81は上蓋、
82は締付金具である。83はジャケットで、必要に応
じてここに熱交換媒体を連続的に供給する。前記排出シ
ュート78の下部には、本発明を連続的に実施する場合
と同様に、分離器84が連設されている。図1と同様
に、前記分離器84において、85は網、86は製品
(複合粒子)の排出口、87は余剰子粒子の排出口であ
る。
【0013】次に、この装置を用いて、粒子の複合化方
法を説明する。まず、熱交換媒体供給口を介して、ジャ
ケット65内に所定の温度に加熱した熱交換媒体を一定
流量で供給する。熱交換媒体がスチームの場合、ジャケ
ット65を加熱した後、凝縮液となって排出口から排出
される。該ジャケット65の温度が一定になった後、上
蓋63を開け、計量した母粒子を容器50内に投入す
る。次に主攪拌羽根52及び補助羽根53を所定の回転
数で回転させると、母粒子は主攪拌羽根52の回転に伴
って容器50の中で水平方向に激しく回転運動をすると
同時に、遠心力を受けて容器50の外周壁に到達し、該
容器50の上部収縮部による反転作用を受けて素早く主
攪拌羽根52の中心部付近に戻る。このように母粒子は
容器50内でいわゆる縄ない運動による対流作用と、補
助羽根53による局所的な高速剪断混合作用との複合作
用を受けながら、ジャケット65からの伝導伝熱により
短時間で均一に所定温度まで昇温される。上記前段装置
48内で母粒子が所定の温度に昇温されている間に、後
段装置66の上蓋81を開け、予め計量してある子粒子
を容器68内に投入しておく。通常ジャケット83を加
熱する必要はないが、必要に応じて、前段装置48の場
合と同様に、熱交換媒体供給口を介して、ジャケット8
3内に所定の温度に加熱した熱交換媒体を一定流量で供
給して、該ジャケット83を一定温度に加熱することが
できる。ただし、上記加熱温度は、子粒子の軟化温度以
下の一定の温度にすることが好ましいのは、連続処理の
場合と同様である。
【0014】容器50内に挿入されている機内温度計
(図示省略)により、該容器50内の母粒子層が所定の
温度に達したら、排出弁58を排出用エアーシリンダー
61の作用により排出ロッド59を介して図2中左方
(点線の位置)へ移動させて排出口57を開口すれば、
昇温された母粒子は排出シュート60を通ってすばやく
後段装置66の容器68内に排出される。なお、後段装
置66の容器68の上部に前段装置48の排出シュート
60を配置することができない場合は、前段装置48の
排出シュート60を通って排出される母粒子を、他の容
器で受け取り、すばやく後段装置66の容器68内に投
入してもよい。また、各装置が大型機であれば、該装置
の上蓋に原料投入口を設けることによって、上蓋を開閉
することなく原料を各装置内に投入することができる。
母粒子を容器68内に投入し終わったら、上蓋81を閉
じ、主攪拌羽根69及び補助羽根71を所定の回転数で
回転させる。母粒子と子粒子は前述の対流作用と高速剪
断混合作用とからなる複合作用を受け、極めて短時間で
精密に混合される。このとき、母粒子は予め子粒子の軟
化温度以上に昇温されているので、母粒子は接触した子
粒子を軟化・溶融させ、該子粒子は、該母粒子の表面に
固定化される。ここで、前記本発明を連続的に実施する
場合において説明したと同様に、上記子粒子は、上記母
粒子の表面の少なくともその一部を被覆した状態で、該
母粒子の表面に膜状に固定化されることが好ましい。上
記子粒子の固定化される程度は、熱交換媒体の温度、主
攪拌羽根69及び/または補助羽根71の回転数、処理
時間等によって制御することができる。一定時間同様の
操作が繰り返された後、排出弁76を排出用エアーシリ
ンダー79の作用により排出ロッド77を介して図2中
左へ移動させて排出口75を開口すれば、複合化処理さ
れた粉体粒子は排出シュート78を通ってすばやく分離
器84に排出され、該分離器84により、製品と、母粒
子に固定化されなかった余剰子粒子とに分離され、各々
排出口86、87から排出される。なお、前記余剰子粒
子は、次回以降の改質処理に再度利用することができる
ことは、前記連続的処理の場合と同様である。また、排
出シュート78を通って排出された複合化処理された粉
体粒子を他の容器で受け取り、分離器84に投入しても
よい。
【0015】なお、本発明の粒子の複合化方法を、1台
の高速攪拌型混合造粒機によって回分的に実施すること
もできる。以下その方法について説明するが、同一部材
については同一番号を用いて説明し、場合によっては説
明を省略することもある。まず、熱交換媒体供給口を介
して、ジャケット65内に所定の温度に加熱した熱交換
媒体を一定流量で供給する。熱交換媒体がスチームの場
合、ジャケット65を加熱した後、凝縮液となって排出
口から排出される。該ジャケット65の温度が一定にな
った後、上蓋63を開け、計量した母粒子を容器50内
に投入する。次に主攪拌羽根52及び補助羽根53を所
定の回転数で回転させると、母粒子は主攪拌羽根52の
回転に伴って容器50の中で水平方向に激しく回転運動
をすると同時に、遠心力を受けて容器50の外周壁に到
達し、該容器50の上部収縮部による反転作用を受けて
素早く主攪拌羽根52の中心部付近に戻る。このように
母粒子は容器50内でいわゆる縄ない運動による対流作
用と、補助羽根53による局所的な高速剪断混合作用と
の複合作用を受けながら、ジャケット65からの伝導伝
熱により短時間で均一に所定温度まで昇温される。容器
50内に挿入されている機内温度計(図示省略)によ
り、該容器50内の母粒子層が所定の温度に達したら、
一旦主攪拌羽根52及び補助羽根53の回転を停止する
と共に、熱交換媒体の供給を停止する。ジャケット65
に、子粒子の軟化温度以上に加熱した熱交換媒体を供給
したままの状態で子粒子を投入すると、該子粒子が該ジ
ャケット65に接触して軟化・溶融し、該ジャケット6
5(容器50の内壁)に付着する場合があるので、この
付着を防止するためである。従って、ジャケット65内
に所定の温度に加熱した熱交換媒体を一定量流で供給し
て、該ジャケット65を一定温度に加熱することもある
が、このときの上記加熱温度は、子粒子の軟化温度以下
の一定の温度にすることが好ましいのは、前述した通り
である。次に、上蓋63を開け、計量した子粒子を容器
50に投入した後、再び該上蓋63を閉じ、再度主攪拌
羽根52及び補助羽根53を所定の回転数で回転させ
る。両粒子は前述の複合作用を受け、極めて短時間で精
密に混合され、子粒子は母粒子の表面に固定化される。
一定時間同様の操作を繰り返された後、排出口75を開
口して粉体粒子を排出し、分離器により、製品と母粒子
に固定化されなかった余剰子粒子とに分離される。
【0016】次に本発明の粒子複合化方法の実施例を、
具体的な例により説明する。 1) 母粒子に球形に近い磁性鉄粉(平均粒子径150
μm)、子粒子に球形のポリメチルメタクリレート(平
均粒子径0.4μm、以下「PMMA」という)微粒子
を用いて連続的に複合化処理を行なった。使用した伝導
伝熱型の溝型攪拌乾燥機は、前段装置、後段装置共に、
有効容積77リットルのパドルドライヤー(NPD−
1.6W:株式会社奈良機械製作所製、以下、前段装置
のパドルドライヤーを「NPD−1」、後段装置のそれ
を「NPD−2」という)である。まず、NPD−1の
ジャケット及び中空軸に4kg/cm2 (G)のスチー
ムを導入し、NPD−1の中空軸を30rpmで回転さ
せながら、母粒子供給装置から800kg/Hrで磁性
鉄粉をNPD−1内に供給し、攪拌しながら予め磁性鉄
粉を昇温した。一方、NPD−2の中空軸も30rpm
で回転させながら、子粒子供給装置から20kg/Hr
でPMMA微粒子をNPD−2内に供給した。なお、N
PD−2のジャケット及び中空軸に、熱交換媒体は供給
しなかった。約28minの滞留時間後、昇温された母
粒子は、NPD−1の排出口から排出され、NPD−2
の母粒子の投入口からNPD−2に供給された。このと
き、NPD−1の排出口付近に設けられた機内温度計で
確認したところ、磁性鉄粉層の温度は120℃であっ
た。NPD−2の排出口からは、当初はPMMA微粒子
のみが排出されるが、磁性鉄粉を投入してから約25m
in後、複合化処理された粉体粒子は、排出口から分離
器に排出され、そこで磁性鉄粉の全表面にPMMA微粒
子が固定化された複合粒子と、固定化されずに余ったP
MMA微粒子とに分離排出された。上記調製された樹脂
複合化鉄粉は、電子複写機等のキャリアーとして使用す
ることができる。
【0017】2) 母粒子に球形アルミナビーズ(平均
粒子径2mm)、子粒子にポリエチレン粒子(平均粒子
径12μm)を用いて回分的に複合化処理を行なった。
使用した高速攪拌型混合造粒機は、前段装置、後段装置
共に、全容積10リットル、有効容積6リットルのラボ
ラトリーマトリックス(LMA−10:株式会社奈良機
械製作所製、以下、前段装置のラボラトリーマトリック
スを「LMA−1」、後段装置のそれを「LMA−2」
という)である。まず、LMA−1のジャケットに3k
g/cm2 (G)のスチームを供給し、次に上蓋を開け
て容器内にアルミナビーズ3kgを投入し、主攪拌羽根
を150rpm、補助羽根を1500rpmで回転さ
せ、攪拌しながら前記アルミナビーズを昇温した。一
方、LMA−2の容器内にはポリエチレン粒子0.3k
gを投入しておいた。なお、LMA−2のジャケット
に、熱交換媒体は供給しなかった。LMA−1内のアル
ミナビーズが充分昇温(品温100℃)されていること
を機内温度計で確認した後、LMA−1の排出弁を移動
させて排出口を開け、昇温されたアルミナビーズを短時
間で排出し、LMA−2に投入した。投入後、速やかに
LMA−2の上蓋を閉じ、主攪拌羽根を150rpm、
補助羽根を1500rpmで回転させ、ポリエチレン粒
子とアルミナビーズとを充分攪拌混合して、複合化処理
を行なった。5分間経過後、LMA−2の排出弁を移動
させて排出口を開けると、複合化処理された粉体粒子
は、短時間で排出され、分離器でアルミナビーズの表面
にポリエチレン粒子が固定化された複合粒子と、固定化
されずに余ったポリエチレン粒子とに分離排出された。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、まず攪拌機
構と加熱機構とを有する装置内で、耐熱性のある固体物
質(母粒子)を攪拌しながら、軟化温度の低い熱可塑性
物質(子粒子)の軟化温度以上に昇温し、次に攪拌機構
を有する装置内で、該母粒子と子粒子を攪拌混合するこ
とによって、比較的粒子径の大きな母粒子による加熱作
用によって、該母粒子よりも小さくかつ軟化温度の低い
子粒子を加熱し、軟化・溶融した子粒子を母粒子の表面
固定化することができた。上記方法において、油性物
質あるいは有機溶媒等に馴染みやすい親油性物質を子粒
子とすることによって、疎水性を有する複合粒子を調製
することができた。また、耐侵食性及びバリヤー性に優
れた物質を子粒子とすることによって、耐侵食性、耐候
性を向上させた複合粒子を調製することができた。さら
に、電気絶縁性に優れた物質を子粒子とすることによっ
て、電気絶縁性を向上させると共に、導電性を制御した
複合粒子を調製することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を連続的に実施するために使用す
る装置の一例であるところの伝導伝熱型の溝型攪拌乾燥
機の側面図を、その前後処理装置と共に系統的に示した
説明図である。
【図2】本発明の方法を回分的に実施するために使用す
る装置の一例であるところの高速攪拌型混合造粒機の側
断面図を、その後処理装置と共に系統的に示した説明図
である。
【符号の説明】
1 溝型攪拌乾燥装置(前段装置) 2 ケーシング 3、3′ 支持台 4 ジャケット 5 熱交換媒体の入口 6 熱交換媒体の出口 7 中空軸 8 前部の軸受 9 後部の軸受 10 ギヤー 11 スプロケット 12 前端のロータリージョイント 13 熱交換媒体供給管 14 後端のロータリージョイント 15 熱交換媒体排出管 16 中空回転熱交換体 17 かき揚げ板 18 カバー 19 原料(母粒子)の投入口 20 母粒子の定量供給装置 21 母粒子の排出口 22 溝型攪拌乾燥装置(後段装置) 23 ケーシング 24、24′ 支持台 25 ジャケット 26 熱交換媒体の入口 27 熱交換媒体の出口 28 中空軸 29 前部の軸受 30 後部の軸受 31 ギヤー 32 スプロケット 33 前端のロータリージョイント 34 後端のロータリージョイント 35 熱交換媒体供給管 36 熱交換媒体排出管 37 中空回転熱交換体 38 かき揚げ板 39 カバー 40 原料(子粒子)の投入口 41 子粒子の定量供給装置 42 昇温された母粒子の投入口 43 排出口 44 分離器 45 網 46 製品の排出口 47 余剰子粒子の排出口 48 高速攪拌型混合造粒機(前段装置) 49 ベースボックス 50 容器 51 (主攪拌羽根の)駆動軸 52 主攪拌羽根 53 補助羽根 54 (補助羽根の)駆動軸 55 モーター 56 排出装置 57 排出口 58 排出弁 59 排出ロッド 60 排出シュート 61 排出用エアーシリンダー 62 ヒンジ 63 上蓋 64 締付金具 65 ジャケット 66 高速攪拌型混合造粒機(後段装置) 67 ベースボックス 68 容器 69 主攪拌羽根 70 (主攪拌羽根の)駆動軸 71 補助羽根 72 (補助羽根の)駆動軸 73 モーター 74 排出装置 75 排出口 76 排出弁 77 排出ロッド 78 排出シュート 79 排出用エアーシリンダー 80 ヒンジ 81 上蓋 82 締付金具 83 ジャケット 84 分離器 85 網 86 製品の排出口 87 余剰子粒子の排出口
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 2/00 B29B 9/16 G03G 9/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径50μm〜10mmの固体物
    質の表面に、該固体物質よりも小さく、かつ軟化温度の
    低い熱可塑性物質を固定化する粒子複合化方法におい
    て、まず攪拌機構と加熱機構とを有する装置内で、前記
    固体物質を攪拌しながら前記熱可塑性物質の軟化温度以
    上に昇温し、次に攪拌機構を有する装置内で、該固体物
    質と前記熱可塑性物質とを攪拌混合して、該固体物質に
    よる加熱作用によって前記熱可塑性物質を加熱し、軟化
    ・溶融した熱可塑性物質を前記固体物質の表面固定化
    することを特徴とする粒子の複合化方法。
  2. 【請求項2】 固体物質の表面に、該固体粒子よりも小
    さく、かつ軟化温度の低い熱可塑性物質を膜状に固定化
    することを特徴とする請求項1記載の粒子の複合化方
    法。
  3. 【請求項3】 上記固体物質よりも小さく、かつ軟化温
    度の低い熱可塑性物質が、油性物質あるいは有機溶媒等
    に馴染みやすい、親油性物質であることを特徴とする請
    求項1または2記載の粒子の複合化方法。
  4. 【請求項4】 上記固体物質よりも小さく、かつ軟化温
    度の低い熱可塑性物質が、耐腐食性とバリヤー性を、ま
    たはそのいずれか一方の性質を有する物質であることを
    特徴とする請求項1または2記載の粒子の複合化方法。
  5. 【請求項5】 上記固体物質よりも小さく、かつ軟化温
    度の低い熱可塑性物質が、電気絶縁性を有する物質であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の粒子の複合
    化方法。
  6. 【請求項6】 複合化された粒子が、その表面に凹凸を
    有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の粒子の複合化方法。
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