JP3262240B2 - 浸漬ノズル保持装置 - Google Patents

浸漬ノズル保持装置

Info

Publication number
JP3262240B2
JP3262240B2 JP20692193A JP20692193A JP3262240B2 JP 3262240 B2 JP3262240 B2 JP 3262240B2 JP 20692193 A JP20692193 A JP 20692193A JP 20692193 A JP20692193 A JP 20692193A JP 3262240 B2 JP3262240 B2 JP 3262240B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
immersion nozzle
support arm
arm
holding device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20692193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0740014A (ja
Inventor
忠男 西郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Himatex Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Himatex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Himatex Co Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Himatex Co Ltd
Priority to JP20692193A priority Critical patent/JP3262240B2/ja
Publication of JPH0740014A publication Critical patent/JPH0740014A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3262240B2 publication Critical patent/JP3262240B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続鋳造装置のモー
ルドに溶鋼を注湯する場合等に、レードル或はタンディ
ッシュ等の溶融金属容器の底面に装着する浸漬ノズルの
保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、例えば、連続鋳造装置におい
て、タンディッシュからモールドへ溶鋼を注湯する場
合、殊に、注湯中に溶鋼と空気との接触を極力防止する
のが望ましい高級鋼材用溶鋼の注湯には、スライドゲー
トと併せて、その下方に浸漬ノズルを装着する方法が広
く採用されている。ところで、タンディッシュ等のゲー
ト開閉及びタンディッシュ等からモールドへ注湯する溶
鋼の流量を制御するためのスライドゲートと、このスラ
イドゲートから出た溶鋼をモールドに導く浸漬ノズルと
では、その使用目的や機能が異なる。そのために材質
(化学的成分)も相違している。従って、一般的には、
両者は別々に成形・加工されて使用現場において一体的
に組み合わせて使用されている。
【0003】一方、例えば、連続鋳造の操業において
は、タンディッシュの予熱、或は、鋳込み開始から鋳込
み終了迄の間、浸漬ノズル取り付け部周辺の金物及び耐
火物の温度は時間の経過と共に変化する。即ち、まず、
鋳込み開始から鋳込み初期にかけて耐火物の温度は、金
物の温度に先行して上昇するので、耐火物は、それを保
持する金物によって熱膨張を拘束され、クリープを起こ
したり、目地材のクッション性を損なったり、場合によ
っては、異常荷重が発生して機械装置を損傷してしまう
ことすらある。
【0004】そして、鋳込みを継続するに連れて耐火物
が次第に表面まで加熱されると、それを直接保持する金
物及び周辺の金物も加熱される。この時、金物と耐火物
とでは線膨張率が異なるので、その差によって、同様に
加熱されると金物の方が大きく膨張するので浸漬ノズル
の保持力が弱まったり、甚だしい場合には、保持力が失
われ浸漬ノズルと、これに接触するスライドゲートの下
プレートとの間に隙間が生じることすらある。
【0005】このように、浸漬ノズルとスライドゲート
の下プレートとの間に隙間が生じると、この隙間から空
気が侵入し、溶鋼と接触するために溶鋼が酸化された
り、溶鋼中のアルミと空気中の酸素との化合によってア
ルミナ30が生成され、そのアルミナが図8に示すよう
に浸漬ノズル5の内面に付着してノズル詰まりの原因に
なったり、更には、耐火物と酸素との反応によって耐火
物が異常損耗を起こす等、種々の障害の原因となる。こ
のため、従来、浸漬ノズルを長時間継続して使用する場
合には、一定時間毎に緩みを点検して、人手によって締
め付け力の調整(増し締め)を行っているのが実情であ
る。
【0006】かかる不具合を解消すべく、鋳込み中の経
時変化による浸漬ノズルの締め付け力を調整する手段
も、既に、2、3提案されてはいる。その一つは、実公
昭59−32439号、実公昭61−45967号、或
は、実公昭62−13730号等に開示されているよう
なものである。これらは、何れも、浸漬ノズルを載置し
た支持アームを直接、或は、リンク機構を介してシリン
ダによって支持し、油圧或は空圧等の流体圧によって浸
漬ノズルの押し付け力を得るようにしたものである。
【0007】また、他の一つは、特開平5−50196
号に開示されているように、支持アームの一端に浸漬ノ
ズルを載置し、他端にスプリングを設け、中間部に上下
方向位置調整部材を設けて、該上下方向位置調整部材の
ギャップナットによって浸漬ノズルの押し付け力(バネ
圧)を調整するようにしたものである。
【0008】更に、下プレート(スライドゲート)と浸
漬ノズルとの分離手段として、実開平5−33952号
に開示されているように、支持アームの先端部に浸漬ノ
ズルケースの外周に設けた突起部(トラニオン軸)を載
置する溝を設けると共に、該溝に対応して支持アームの
外側に固定され、かつ、溝部上方に折り曲げて突出させ
た鈎状の押し下げ用係止部を設けたものも提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の浸漬ノズルの締
め付け力調整手段のうち、前者、即ち、流体圧によって
下プレートに浸漬ノズルを押し付けるようにしたもの
は、流体圧の制御により押し付け力の調整が可能である
ため、流体圧が正常に作用している限り、その調整は容
易、かつ、正確に行えるが、取り扱い対象が溶鋼という
千数百度もある超高温物質であり、作業環境も高温に晒
される。従って、流体配管等が何らかの原因で故障、或
は破損という事態にでもなれば、流体圧による浸漬ノズ
ルの押し付け力は全く得られなくなり溶鋼の流出という
大事故にもつながりかねず、安全性の面から十分満足の
いくものではないと共に、浸漬ノズルに一方向の押し付
け力を加えているだけであるため、前記した如く、使用
中に浸漬ノズルの内面にアルミナ等が付着して下プレー
トと浸漬ノズルとが一体化されると、押し付け力を解除
しただけでは下ノズルと浸漬ノズルとが分離されず、こ
の場合、別途、作業者等が外力を加えて分離しなければ
ならない等、作業効率も悪かった。
【0010】また、後者、即ち、アームの一端に浸漬ノ
ズルを、他端にスプリングを設け、アームの中間を位置
調整部材によって支持したものは、前者のように流体圧
を利用せずに、専ら、機械的なスプリングのバネ力によ
って下ノズルに浸漬ノズルを押し付けるものであるた
め、流体配管の損傷による前記のような問題はなく、安
全面からの信頼性は比較的高いものの、スプリングのバ
ネ圧調整を、人手によるギャップナットのネジ締めによ
って行うため、浸漬ノズル交換の都度、ギャップナット
の調整が必要であると共に、調整精度のバラツキも大き
く、安定した締め付け力を得ることが難しい。しかも、
前記した前者と同様に、単に、一方向の押し付け力を付
加しているだけであるため、浸漬ノズルの押し付け力を
解除しただけでは分離しない場合には、前者と同様に外
力を加えてやらねばならず、作業効率の面からも満足の
いくものではなかった。
【0011】更に、実開平5−33952号に開示され
ている下プレート(スライドゲート)と浸漬ノズルとの
分離手段では、支持アームの先端部上面に載置した突起
部(トラニオン軸)を挟むように支持アームに押し下げ
用係止部を固定したものであり、突起部を支持アーム上
に確実に保持するために溝を設けると共に、突起部を支
持アームの上面で摺動させて該溝に嵌め込むため、着脱
が面倒であり、しかも、支持アームと押し下げ用係止部
との間には突起部を円滑に挿入するために十分な間隙を
設ける必要があり、突起部を溝に嵌め込んだ状態では、
更に、突起部上面と押し下げ用係止部下面との間隙は広
くならざるを得ない。
【0012】一方、支持アームと押し下げ用係止部とは
一体的に固定されているため、同時に動作(昇降)す
る。このため、支持アームを下降させただけでは下プレ
ートと浸漬ノズルとが分離されなかった場合、支持アー
ムがある程度、即ち、突起部上面と押し下げ用係止部下
面との間隙を埋めるまで下降した後、初めて押し下げ用
係止部が突起部の上面に当接して押し下げ作用をするこ
とになり、それまでは、浸漬ノズルは下プレートと一体
の状態で保持される。従って、浸漬ノズルが押し下げ用
係止部に押されて下プレートから分離する時には、支持
アーム上面と突起部下面との間には相当の隙間が生じて
おり、浸漬ノズルが下ノズルから分離されると、突起部
(浸漬ノズル)は支持アームの上面に衝撃的に落下する
ことになり、危険であると共に、浸漬ノズルの破損の原
因にもなる等の不具合を免れなかった。
【0013】この発明は、前記課題を悉く解決するため
になされたものであって、下プレートと浸漬ノズルとの
押し付け力として流体圧を利用することなく、浸漬ノズ
ルの正確な押し付け力を得ると共に、浸漬ノズルの着脱
も容易、かつ、迅速に行い得る安全性が高く、安定した
操業の維持が可能な浸漬ノズル保持装置を得ることを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、浸漬
ノズルを溶融金属容器の底面にスライドゲートを介して
保持する浸漬ノズルの保持装置において、ノズルホルダ
4にトラニオン軸26a,26bを突設し、該トラニオ
ン軸26a,26bをノズル支持アーム8の先端部で支
持し、かつ、該ノズル支持アーム8の基端部をガイドス
タンド7にスプリング15を介して上下方向に移動可能
に保持させると共に、前記ノズル支持アーム8の中間部
を貫通した昇降軸17の両端部を、前記ガイドスタンド
7に摺動可能に支持したカム板11に設けた互いに平行
な段違い溝19a,19bおよび、両段違い溝19a,
19bを接続する傾斜溝19cとよりなるカム溝19に
遊嵌したとを特徴とする浸漬ノズル保持装置、更に、望
ましくは、前記ノズル支持アーム8と略平行に、該ノズ
ル支持アーム8と同様に、基端部をガイドスタンド7に
スプリング15を介して上下方向に移動可能に保持した
ノズル押し下げアーム9を設け、かつ、該ノズル押し下
げアーム9の中間部に、前記カム板11の摺動方向と交
差する方向に長い長穴20を設け、該長穴20を貫通し
た昇降軸17の両端部を前記カム溝19に嵌合すると共
に、前記ノズル押し下げアーム9の先端部には、一端を
浸漬ノズル5に係合可能なノズル押し下げ板22を装着
し、更に、前記ノズル押し下げアーム9と前記ガイドス
タンド7に、夫々互いに当接し、前記ノズル押し下げア
ーム9の移動を規制する当接片23とストッパ24を設
けたことを特徴とする浸漬ノズル保持装置を得ることが
できる。
【0015】
【作用】ノズルホルダ4に突設されたトラニオン軸26
a,26bをノズル支持アーム8の先端部で支持し、か
つ、該ノズル支持アーム8の基端部をガイドスタンド7
にスプリング15を介して上下方向に移動可能に保持さ
せると共に、前記ノズル支持アーム8の中間部を貫通し
た昇降軸17の両端部を、前記ガイドスタンド7に摺動
可能に支持したカム板11に設けた互いに平行な段違い
溝19a,19bおよび、両段違い溝19a,19bを
接続する傾斜溝19cとよりなるカム溝19に遊嵌した
ことにより、例えば後述する油圧シリンダ12等適当な
駆動手段によりカム板11を図示左右方向に摺動させる
だけで、昇降軸17の位置を下段の溝19aから上段の
溝19bへ、又はその逆に移動させることができ、ノズ
ル支持アーム8を上下に回動させることができるから、
浸漬ノズルの着脱が容易であり、前記ノズル支持アーム
8の基端部は、スプリング15を介してガイドスタンド
7に上下方向に移動可能に保持され該スプリング15に
より下向きに付勢されているから、ノズルホルダ4を支
持するノズル支持アーム8の先端は上向きに付勢され所
定の押し付け力が得られる。
【0016】また、前記ノズル支持アーム8と略平行
に、該ノズル支持アーム8と同様に、基端部をガイドス
タンド7にスプリング15を介して上下方向に移動可能
に保持したノズル押し下げアーム9を設け、かつ、該ノ
ズル押し下げアーム9の中間部に、前記カム板11の摺
動方向と交差する方向に長い長穴20を設け、該長穴2
0を貫通した昇降軸17の両端部を前記カム溝19に嵌
合すると共に、前記ノズル押し下げアーム9の先端部に
は、一端を浸漬ノズル5に係合可能なノズル押し下げ板
22を装着したことにより、前記と同様にカム板11を
左右に摺動させて昇降軸17の位置を上下に移動させる
ことによって、昇降軸17が上昇して長孔20の上面に
接すればノズル押し下げアーム9は上向きに回動し、逆
に、昇降軸17が下降して長孔20の下面に接すればノ
ズル押し下げアーム9は下向きに回動することになる。
したがって、浸漬ノズルの着脱に際し、所定のストロー
クに亙ってノズル支持アーム8とノズル押し下げアーム
9の両者によって浸漬ノズルを上下両方向から保持して
着脱作業を行うことができ、浸漬ノズルの内面にアルミ
ナが付着して下プレートと浸漬ノズルとが分離困難な状
態となっていても、容易に強制分離することができる。
【0017】さらに、前記ノズル押し下げアーム9と前
記ガイドスタンド7に、夫々互いに当接し、前記ノズル
押し下げアーム9の移動を規制する当接片23とストッ
パ24を設けたことにより、ノズル押し下げアーム9の
下降範囲を限定できるから、支持アーム8の先端部と押
し下げアーム9の先端部との間隙を大きく開くことがで
き、浸漬ノズルの装着および取り外し作業が容易とな
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例に沿い説
明する。図1及び図2において、1は図示しないレード
ル或はタンディッシュ等の溶融金属容器の底面に装着し
た下プレートで、スライドゲートの一部を構成してい
る。該下プレート1は支持金物2を介して図示しない溶
融金属容器の底面に保持されている。3は浸漬ノズル保
持装置で、前記支持金物2の下面に設けられており、ノ
ズルホルダ4を介して浸漬ノズル5を前記下プレート1
の下面に着脱するようになっている。
【0019】図3〜図6を併せて参照して、前記浸漬ノ
ズル保持装置3は、概略、前記支持金物2の下面に固定
したベースプレート6、該ベースプレート6の下面に固
定したガイドスタンド7、該ガイドスタンド7に支持さ
れた支持アーム8及び押し下げアーム9、前記ガイドス
タンド7に摺動可能に支持されたスライダ10、該スラ
イダ10と一体に固定されたカム板11、前記スライダ
10を摺動させるための油圧又は空圧のシリンダ12に
より構成されている。
【0020】前記ガイドスタンド7の基端側(反浸漬ノ
ズル側)には、ピン13を介してガイドスタンド7に上
下方向に所定量移動可能に支持されたスプリングケース
14が設けられており、該スプリングケース14にはス
プリング15が装入されている。16は前記ピン13の
上下方向の移動を許容するための長穴で、前記支持アー
ム8の先端部(浸漬ノズル載置側)に設定以上の負荷
(浸漬ノズル押し付け力)がかかった場合、スプリング
15を圧縮して、前記負荷を逃がす(押し付け力を調整
する)ためのものである。
【0021】また、前記ピン13には、支持アーム8と
押し下げアーム9の基端部が夫々枢着されている。そし
て、該支持アーム8と押し下げアーム9の中間部には昇
降軸17が貫挿されており、該昇降軸17の両端部はロ
ーラ18を介して後述するカム溝19に嵌合されてい
る。なお、前記押し下げアーム9に設けた昇降軸17を
貫挿する穴は、上下方向に長い長穴20となっている。
【0022】前記スライダ10は、前記ベースプレート
6の下面にガイドスタンド7に両側を挟まれるようにし
て案内され、支持されており、その一端(反浸漬ノズル
側)に前記シリンダ12のロッド12aが連結されてい
る。また、該スライダ10の下面には、該スライダ10
と一体に固定されたカム板11が互いに向かい合わせて
設けられている。そして、該カム板11には図4に示す
ように、互いに段違いの平行溝19a、19bと、この
両平行溝19a、19bを互いに連通する傾斜溝19c
とよりなるカム溝19が設けられており、前記した如
く、該カム溝19には昇降軸17の両端がローラ18を
介して夫々嵌合されている。
【0023】更に、前記支持アーム8の先端部には、上
面にU字状に切り込んだ支持部21が設けられている。
また、前記押し下げアーム9の先端部には、押し下げ板
22を装着し、かつ、中間部には当接片23が設けられ
ている。そして、該当接片23の移動経路を横切るよう
に前記ガイドスタンド7から突出したストッパ24が設
けられており、当接片23とストッパ24は、両者が互
いに当接した時、押し下げアーム9の移動を規制するよ
うになっている。
【0024】また、前記支持アーム8と押し下げアーム
9の先端部側方には、それらの何れか一方に固定され、
他方の側に延びるガイドプレート25が装着されてい
る。このガイドプレート25は前記支持アーム8と押し
下げアーム9とが相対的に移動する場合にガイドとして
機能すると共に、前記支持アーム8の支持部21に載置
した浸漬ノズル5が、両アーム8、9間に侵入するのを
防止する。
【0025】図7を併せて参照して浸漬ノズル5の保持
機構について説明する。前記浸漬ノズル5の上部外周に
は、大径部5aが設けられており、浸漬ノズル5は大径
部5aの下面をノズルホルダ4上に係止するようにして
該ノズルホルダ4に保持されている。そして、ノズルホ
ルダ4には、外方に突出するトラニオン軸26a、26
bが固定されており、該トラニオン軸26a、26bを
介して、前記支持アーム8の支持部21に載置するよう
になっている。また、前記大径部5aの上面は、前記押
し下げアーム9の先端部に装着した押し下げ板22に当
接するようになっている。従って、前記浸漬ノズル5を
ノズル保持装置3に載置した時、浸漬ノズル5は大径部
5aの下面をノズルホルダ4を介して支持アーム8に支
持され、大径部5aの上面を押し下げ板22を介して押
し下げアーム9に支持されるようになっている。
【0026】次に、前記浸漬ノズル保持装置を使用した
浸漬ノズルの着脱操作について説明する。図1〜図7に
示した実施例では、下プレート1に浸漬ノズル5を装着
(押し付け)した状態を示しているので、まず、浸漬ノ
ズル5を取り外す場合について説明する。
【0027】油圧又は空圧のシリンダ12を作動してロ
ッド12aを引き込むと、該ロッド12aに連結された
スライダ10、及びこれと一体のカム板11は図示右方
に摺動される。この時、カム溝19に両端を嵌合された
昇降軸17は支持アーム8及び押し下げアーム9を貫挿
しているため、これらのアーム8、9によってカム板1
1の摺動方向への移動を拘束される。従って、カム板1
1が摺動すると昇降軸17はカム溝19に沿って図示下
方に移動されることとなり、基端部をピン13に枢支さ
れた支持アーム8及び押し下げアーム9はピン13を支
点として、同調して下向きに回転する。このため、トラ
ニオン軸26a、26b,ノズルホルダ4を介して大径
部5aの下面を支持アーム8に支持されると共に、該大
径部5aの上面を押し下げ板22に当接した浸漬ノズル
5は、強制的に図示下方に押し下げられて下プレート1
から分離される。
【0028】そして、更に、スライダ10を図示右方に
摺動させ、支持アーム8及び押し下げアーム9を回転さ
せると、前記押し下げアーム9の中間部に設けた当接片
23と前記ガイドスタンド7から突出したストッパ24
とが互いに当接し、それ以上の押し下げアーム9の移動
(下降)は阻止され、以後、支持アーム8のみが回転
し、昇降軸17が前記カム溝19の下側の平行溝19a
まで移動すると回転を停止する。従って、支持アーム8
は押し下げアーム9よりも大きく回転するので、浸漬ノ
ズル5を載置した支持アーム8の先端部と押し下げアー
ム9の先端部との隙間は大きく開き、支持部21に載置
した浸漬ノズル5は図示しない脱着装置等によって支持
部21から容易に取り出すことができる。
【0029】一方、浸漬ノズル5を装着する場合、前記
とは逆に、まず、シリンダ12を引き込み動作させてス
ライダ10を図示右方に摺動させておく、即ち、前記取
り外し操作の終了した状態にする。この状態で図示しな
い脱着装置等によって支持部21に浸漬ノズル5を載置
する。この時、前記した如く、支持アーム8の先端部と
押し下げアーム9の先端部との隙間は大きく開いている
ので、浸漬ノズル5の載置は容易に行える。次に、前記
取り外しの場合とは逆にシリンダ12を押し出し動作さ
せて、スライダ10を図示左方に摺動させると、昇降軸
17がカム溝19の移動に連れて上昇するので、支持ア
ーム8はピン13を支点として上方に回転する。この
時、押し下げアーム9は長穴20を介して昇降軸17を
貫挿しているので、昇降軸17が長穴20の上面に当た
る迄は回転しない。
【0030】このため、支持アーム8の上昇と共に浸漬
ノズル5は上昇するが、前記押し下げアーム9の先端部
に装着した押し下げ板22は停止したままであるから、
支持アーム8の上昇によって浸漬ノズル5の大径部5a
の上面が押し下げ板22の下面に当接する。即ち、浸漬
ノズル5は大径部5aを挟みつけるように、その下面を
ノズルホルダ4を介して支持アーム8に支持され、上面
を押し下げ板22を介して押し下げアーム9に支持され
る。この状態で、昇降軸17も長穴20の上面に当たる
ので、以後は前記支持アーム8と押し下げアーム9は同
調して上昇し、浸漬ノズル5が前記下プレート1に当接
して停止する。この時、昇降軸17は前記カム溝19の
上側の平行溝19bまで移動している。
【0031】従って、この状態では昇降軸17は前記平
行溝19bによって保持されているので、前記支持アー
ム8及び押し下げアーム9は、それらの中間を昇降軸1
7によって枢支される。また、前記支持アーム8及び押
し下げアーム9の基端側(反浸漬ノズル側)は、ピン1
3を介してガイドスタンド7に上下方向に所定量移動可
能に支持されており、かつ、常時スプリング15によっ
て下向きに押圧されている。このため、前記支持アーム
8の先端部(浸漬ノズル載置側)には上向きの押し付け
力が作用し、何らかの理由により設定以上の負荷(浸漬
ノズル押し付け力)がかかった場合には、スプリング1
5を圧縮して前記負荷を逃がし、逆に、支持アームにか
かる負荷が設定以下になるとスプリング15によって押
し付けるので、下プレート1と浸漬ノズル5との押し付
け力はスプリング15のバネ力により所定の押し付け力
に維持される。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、適当な駆動手段により
カム板11を図示左右方向に摺動させるだけで、昇降軸
17の位置を下段の溝19aから上段の溝19bへ、又
はその逆に移動させることができ、ノズル支持アーム8
を上下に回動させることができるから、浸漬ノズルの着
脱が容易であり、前記ノズル支持アーム8の基端部は、
スプリング15を介してガイドスタンド7に上下方向に
移動可能に保持され該スプリング15により下向きに付
勢されているから、ノズルホルダ4を支持するノズル支
持アーム8の先端は上向きに付勢され所定の押し付け力
が得られる。この押し付け力は予め設定可能であり、単
に、昇降軸17の位置を下段の溝19aから上段の溝1
9bへ移動させるだけで一義的に一定値となるから押し
付け力の終端管理が不要であり、押し付け力として油圧
或は空圧等の流体圧を利用することが無いので苛酷な使
用条件下でも流体配管の損傷というような問題が無く安
全性の向上を図り得る。なお、カム板11を摺動させる
ための駆動手段として油圧シリンダ12を用い、何らか
の理由により流体圧力が喪失するような事態が発生して
も、スプリング15による押し付け力は依然として保持
されるから事故につながるおそれはない。
【0033】また、浸漬ノズルの着脱に際し、所定のス
トロークに亙ってノズル支持アーム8とノズル押し下げ
アーム9の両者によって浸漬ノズルを上下両方向から保
持して着脱作業を行うことができるから、アルミナの付
着等に起因して下プレートと浸漬ノズルとが分離困難な
状態となっていても、容易に強制分離することができ
る。
【0034】さらに、ノズル押し下げアーム9の移動を
規制する当接片23とストッパ24を設けたことによ
り、ノズル押し下げアーム9の下降範囲を限定できるか
ら、支持アーム8の先端部と押し下げアーム9の先端部
との間隙を大きく開くことができ、浸漬ノズルの装着お
よび取り外し作業が容易となる。
【0035】以上のように、本発明によれば、スライド
ゲート(下プレート)と浸漬ノズルとの押し付け力とし
て油圧或は空圧等の流体圧を利用することが無いので苛
酷な使用条件下でも流体配管の損傷というような問題が
無く、安全性の向上を図り得る。しかも、浸漬ノズルの
正確、かつ、安定した押し付け力を得ることができると
共に、浸漬ノズルの着脱操作も容易、かつ、迅速に行い
得るので、安定した操業を維持でき、作業能率も向上す
る。等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体側面図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】本発明の要部を示す一部断面側面図である。
【図4】本発明のカム板部分の側面図である。
【図5】図1のA線に沿う断面図である。
【図6】図1のB線に沿う断面図である。
【図7】図1のC線に沿う断面図である。
【図8】スライドゲートと浸漬ノズルの内面の状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 下プレート 2 支持金物 3 浸漬ノズル保持装置 4 ノズルホル
ダ 5 浸漬ノズル 6 ベースプレ
ート 7 ガイドスタンド 8 支持アーム 9 押し下げアーム 10 スライダ 11 カム板 12 シリンダ 15 スプリング 17 昇降軸 19 カム溝 20 長穴 22 ノズル押し下げ板 23 当接片 24 ストッパ 26a,26b
トラニオン軸
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−50196(JP,A) 特開 昭55−88975(JP,A) 実開 昭57−200356(JP,U) 実開 平5−33952(JP,U) 実開 昭62−199252(JP,U) 実開 昭57−146940(JP,U) 実公 昭59−32439(JP,Y2) 実公 昭61−45967(JP,Y2) 実公 昭62−13730(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/10 330 B22D 41/56

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸漬ノズルを溶融金属容器の底面にスラ
    イドゲートを介して保持する浸漬ノズルの保持装置にお
    いて、ノズルホルダ(4)にトラニオン軸(26a,2
    6b)を突設し、該トラニオン軸(26a,26b)を
    ノズル支持アーム(8)の先端部で支持し、かつ、該ノ
    ズル支持アーム(8)の基端部を、スプリング(15)
    を介してガイドスタンド(7)に上下方向に移動可能に
    保持させると共に、前記ノズル支持アーム(8)の中間
    部を貫通した昇降軸(17)の両端部を、前記ガイドス
    タンド(7)に摺動可能に支持したカム板(11)に設
    けた互いに平行な段違い溝(19a,19b)および、
    両段違い溝(19a,19b)を接続する傾斜溝(19
    c)とよりなるカム溝(19)に遊嵌したとを特徴とす
    る浸漬ノズル保持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の浸漬ノズル保持装置に
    おいて、前記ノズル支持アーム(8)と略平行に、該ノ
    ズル支持アーム(8)と同様に基端部をスプリング(1
    5)を介してガイドスタンド(7)に上下方向に移動可
    能に保持したノズル押し下げアーム(9)を設け、か
    つ、該ノズル押し下げアーム(9)の中間部を貫通した
    昇降軸(17)の両端部を、前記ガイドスタンド(7)
    に摺動可能に支持したカム板(11)に設けたカム溝
    (19)に遊嵌すると共に、前記ノズル押し下げアーム
    (9)の先端部には、一端を浸漬ノズル(5)に係合可
    能なノズル押し下げ板(22)を装着したことを特徴と
    する浸漬ノズル保持装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の浸漬ノズル保持装置に
    おいて、前記ノズル押し下げアーム(9)の中間部に設
    けた、前記昇降軸(17)を貫挿する穴を、前記カム板
    (11)の摺動方向と交差する方向に長い長穴(20)
    とすると共に、前記ノズル押し下げアーム(9)と前記
    ガイドスタンド(7)に、夫々互いに当接し、前記ノズ
    ル押し下げアーム(9)の移動を規制する当接片(2
    3)とストッパ (24)を設けたことを特徴とする浸
    漬ノズル保持装置。
JP20692193A 1993-07-30 1993-07-30 浸漬ノズル保持装置 Expired - Fee Related JP3262240B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20692193A JP3262240B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 浸漬ノズル保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20692193A JP3262240B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 浸漬ノズル保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0740014A JPH0740014A (ja) 1995-02-10
JP3262240B2 true JP3262240B2 (ja) 2002-03-04

Family

ID=16531291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20692193A Expired - Fee Related JP3262240B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 浸漬ノズル保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3262240B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6487710B2 (ja) * 2015-02-20 2019-03-20 黒崎播磨株式会社 浸漬ノズル保持装置
CN108326275B (zh) * 2018-02-08 2020-02-14 湖南镭目科技有限公司 一种长水口自动拆装装置
CN115301928B (zh) * 2022-07-21 2023-11-14 宝鸡法士特齿轮有限责任公司 一种单油缸抬升及推送的滑轨连杆机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0740014A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5780462B2 (ja) 押出プレスのシャー装置
JP3215868B2 (ja) 浸漬ノズルの交換装置
CN106113392B (zh) 模具定位装置
US4116372A (en) Apparatus for applying a desired sealing pressure between refractory plates of sliding nozzle
US8163229B2 (en) Apparatus and method for supporting continuous casting nozzle, sliding nozzle system and continuous casting nozzle
JPWO2002094476A1 (ja) 浸漬ノズル交換装置及びそれに使用される浸漬ノズルと閉鎖用耐火板
JP3262240B2 (ja) 浸漬ノズル保持装置
CN108160982B (zh) 一种钢包滑动水口装置
CN110087800B (zh) 双辊薄带连铸侧封板的安装装置及其安装方法
AU694209B2 (en) Block fixation and adjustment in a continuous caster
US4658994A (en) Apparatus for replaceably mounting a pouring tube
WO2002090017A1 (fr) Buse coulissante
JP3355326B2 (ja) スライドゲート
JP3614817B2 (ja) スライドバルブの面圧負荷装置
JP3066710B2 (ja) スライドゲ−トの面圧負荷装置
JP3232294B2 (ja) 連続鋳造用ノズル交換装置
US5651909A (en) Sliding nozzle device and surface pressure loading and releasing method using same
JP2678251B2 (ja) 浸漬ノズル保持装置
US4960165A (en) Method and apparatus for adjusting a mold during casting in a continuous metal casting process
JP2002120051A (ja) 連続鋳造機の浸漬ノズル交換装置
JP2002331339A (ja) タンディッシュノズルの強制閉鎖装置
JPH08132202A (ja) 連続鋳造設備のモールド幅替制御方法
JPH11504420A (ja) スライディングゲートバルブ
JP3647807B2 (ja) スライドバルブの面圧負荷装置
US5942147A (en) Submerged nozzle replacing device

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees