JP3260682B2 - プローブ走査装置 - Google Patents

プローブ走査装置

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JP3260682B2
JP3260682B2 JP03735198A JP3735198A JP3260682B2 JP 3260682 B2 JP3260682 B2 JP 3260682B2 JP 03735198 A JP03735198 A JP 03735198A JP 3735198 A JP3735198 A JP 3735198A JP 3260682 B2 JP3260682 B2 JP 3260682B2
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正敏 安武
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプローブ走査装置
に関し、特に熱ドリフトの発生を極力低減できるように
したプローブ走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプローブ走査顕微鏡のプローブ走
査装置として、本出願人が先に出願した特願平8ー11
8015号がある。このプローブ走査装置は、図4に示
されているように、筐体1に、z方向の粗動に使用され
るz方向ボイスコイルモータと、x、y方向の走査に使
用されるx、y方向ボイスコイルモータが装着されてい
る。z方向ボイスコイルモータは磁石2と、心棒部3
と、コイル6が巻回された可動部4から構成されてい
る。該可動部4はz方向のみに移動するようにするため
のメンブレン5により、筐体1に支持されている。一
方、前記x方向ボイスコイルモータは、磁石21と、心
棒部22と、コイル25が巻回された可動部23から構
成されている。なお、y方向ボイスコイルモータは図示
されていないが、前記x方向ボイスコイルモータと同一
の構成をしており、該x方向ボイスコイルモータと90
°離れた位置に設置されている。
【0003】前記z方向ボイスコイルモータの可動部4
にはz方向に延びるスピンドル8の一端が固定されてい
る。該スピンドル8の他端には、変位検出器9が装着さ
れており、該変位検出器9にカンチレバーなどの探針1
0が装着されている。また、該スピンドル8は、その中
央部で第1のばね11により、またその下端部で第2の
ばね12により中筒13に支持されている。
【0004】前記筐体1には、試料室に突出する細管部
14とこれに連なる太管部15とを有し、該太管部15
の一部にはヒータ用コイル16が巻回されている。該太
管部15と前記中筒13との間には、例えばグリコール
フタレート等のポリマ類からなる粘性体17が挿入され
ている。該粘性体17は、室温では固体と同様の性質を
示し、前記ヒータ用コイル16に通電することにより加
熱されると、粘性を示すようになる。
【0005】前記した構成のプローブ走査顕微鏡におい
て、試料台31上に載置された試料32を観察する時に
は、前記ヒータ用コイル16に通電して粘性体17を軟
化させ、z方向ボイスコイルモータを駆動して、探針1
0が試料32の表面に接触またはほぼ接触する位置まで
接近させられる。探針10と試料32の表面との距離が
所定の距離になると、z粗動は終了し、ヒータ用コイル
16への通電は停止される。このため、粘性体17は室
温まで徐々に下がりやがて固化する。この結果、中筒1
3と太管部15とは、強固に固定される。その後、前記
x、y方向ボイスコイルモータが駆動されて、探針10
による試料表面の観察が開始される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、z粗
動時には、ヒータ用コイル16に電流を流し、粘性体1
7を加熱して軟化させる動作が行われる。従来装置で
は、この時に発生した熱が、熱平衡に達するまでに時間
がかかり、測定を開始するまでに要する待ち時間が長く
なるという問題があった。また、熱平衡に達するまでに
測定を開始すると、熱ドリフトの発生が大きく、高分解
能の観察ができないという問題があった。
【0007】この発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を除去し、z粗動時の発熱に起因する熱ドリフトの
発生を極力抑えることのできるプローブ走査装置を提供
することにある。他の目的は、前記z粗動時の発熱に対
して、短時間に熱平衡状態になるような構成のプローブ
走査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、筐体に支持された太管部と、該太管部
の内側に粘性体を介して支持された中筒と、該中筒に弾
性的に支持されかつ該中筒内をその軸方向に粗動するよ
うに構成されたスピンドルとを備え、前記粘性体を加
熱、軟化させて前記粗動を行うようにしたプローブ走査
装置において、前記筐体、前記太管部および前記細管部
を同一の材料で形成した点に第1の特徴がある。また、
前記粘性体を、断熱性の粘性体とした点に第2の特徴が
ある。また、前記太管部の長さを、該太管部の上端から
細管部の下端までの長さをLとした時、1/4L〜1/
3Lにした点に第3の特徴がある。また、前記スピンド
ルの下端に、金属円板を複数個、その中心を棒材で連結
した熱絞りを該スピンドルと同軸となるように結合し、
該熱絞りに探針を取付け、該探針が該スピンドルの延長
線上に来るようにした点に第4の特徴がある。
【0009】本発明の前記各特徴によれば、z粗動時に
発生した熱が平衡状態に達する時間を従来のものに比べ
て大幅に短縮することができる。また、熱ドリフトの発
生を大きく抑制できるようになる。この結果、プローブ
走査顕微鏡の操作性が向上すると共に、高分解能の測定
が可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の要部の
断面図であり、図4と同一の符号は同一または同等物を
示す。本実施形態では、筐体1、細管部14、太管部1
5および中筒13を、熱伝導率の良い同一の材質の材料
で構成した。該材料の一例としては、Al、あるいはA
l合金が好適である。この実施形態によれば、太管部1
5のコイル位置で発生した熱は、細管部14、筐体1お
よび中筒13に短時間に伝導する。この時、筐体1、太
管部15および中筒13は同一の材料で構成されている
ので、これらの線膨張率は等しくなり、短時間に熱平衡
に達して該中筒13に支持された探針10の熱ドリフト
を低減することができるようになる。
【0011】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
この実施形態は、図1の粘性体17をポリマ粘性体のよ
うな断熱材で構成し、中筒13に伝導する熱量を低減し
たものである。本実施形態によれば、中筒13の温度上
昇を抑制することができるので、中筒13の線膨脹を低
減することができる。このため、該中筒13に支持され
た探針10の熱ドリフトを低減することができるように
なる。
【0012】次に、本発明の第3実施形態を説明する。
この実施形態では、太管部15の長さaを、太管部15
の上端から中筒13の下端までの長さをLとした時、1
/4L〜1/3Lにした点に特徴がある。ここに、実際
の装置では、Lは5cm程度である。本実施形態によれ
ば、太管部15の長さが極力短くされているので、太管
部15に巻回されたコイルから発生された熱は、細管部
14を通って熱容量の大きな筐体1に伝導され、粘性体
17を介して中筒13に伝導される熱を低減することが
できる。このため、該中筒13の温度上昇は低減され、
探針10の熱ドリフトを低減することができるようにな
る。
【0013】次に、本発明の第4実施形態を、図2を参
照して説明する。図2は、該実施形態の要部の断面面で
ある。この実施形態では、スピンドル8の下端に熱絞り
34が固着され、その下端に探針10が取付けられてい
る。この探針10は針先がスピンドル8の軸の延長線上
に来るように、前記熱絞り34に取付けられている。熱
絞り34は図3に示されているように、Alのような材
料で形成された円板を複数個、好ましくは2個、これら
の中心を同材質のパイプまたは棒で連結した構成をして
いる。このため、スピンドル8を介して上板34aに熱
が伝わると、熱はまず上板34aで吸収され、次いでそ
の中心に結合された前記パイプまたは棒を介して下板3
4bに伝達される。下板34bに伝達された熱は、その
中心から均一に放射状に広がり、下板34bは放射状に
熱膨脹する。このとき、探針10のカンチレバーも同等
の膨脹をする。この結果、探針10の針先は、常にスピ
ンドル8の軸の延長線上に保持され、熱ドリフトを大き
く低減できるようになる。なお、試料32の載置台33
上にも熱絞り35を配置すると、試料32の熱ドリフト
を大きく低減できるようになり、プローブ走査顕微鏡の
熱ドリフトの発生をさらに大きく低減できるようにな
る。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、z粗動によって生じた熱は短時間で熱の平衡
状態に達する。このため、z粗動後短時間で測定を開始
できるようになり、操作性を大きく向上させることがで
きる。また、熱ドリフトの発生を抑制できるので、高分
解能の測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の要部の断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の要部の断面図である。
【図3】図2の熱絞りの一具体例を示す斜視図である。
【図4】従来装置の断面図である。
【符号の説明】
1 筐体、 8 スピンドル、 9 変位検出器 10 探針、 11、12 第1のばね、第2のばね、 13 中筒、 14 細管部、 15 太管部、 16 ヒータ用コイル、 17 粘性体、 32 試料、 33 試料台、 34、35 熱絞り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−304401(JP,A) 特開 平9−304402(JP,A) 特開 平9−281120(JP,A) 特開 平4−121603(JP,A) 特開 平8−184600(JP,A) 特開 平10−142237(JP,A) 特開 平9−113519(JP,A) 特表 平10−507541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 - 13/24 G12B 21/00 - 21/24 G01B 21/30 H01J 37/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体に支持された太管部と、該太管部の
    内側に粘性体を介して支持されており探針を支持してい
    る中筒と、該中筒に弾性的に支持されかつ該中筒内をそ
    の軸方向に粗動するように構成されたスピンドルとを備
    え、前記粘性体を加熱、軟化させて前記粗動を行うよう
    にしたプローブ走査装置において、 前記筐体、前記太管部および前記中筒を同一の材料で形
    成したことを特徴とするプローブ走査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプローブ走査装置におい
    て、 前記同一の材料は、熱伝導率の良い金属材料であること
    を特徴とするプローブ走査装置。
  3. 【請求項3】 筐体に支持された太管部と、該太管部の
    内側に粘性体を介して支持されており探針を支持してい
    る中筒と、該中筒に弾性的に支持されかつ該中筒内をそ
    の軸方向に粗動するように構成されたスピンドルとを備
    え、前記粘性体を加熱、軟化させて前記粗動を行うよう
    にしたプローブ走査装置において、 前記スピンドルの下端に、複数個の金属円板を、その中
    心を棒材で連結して形成した熱絞りを該スピンドルと同
    軸となるように結合し、該熱絞りに探針を取付けたこと
    を特徴とするプローブ走査装置
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプローブ走査装置にお
    いて、 前記スピンドルの延長線上に探針がくるよう
    に、該探針を取付けたことを特徴とするプローブ走査装
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