JP3258716B2 - 分岐型ポリオールおよびその製造法 - Google Patents
分岐型ポリオールおよびその製造法Info
- Publication number
- JP3258716B2 JP3258716B2 JP25640792A JP25640792A JP3258716B2 JP 3258716 B2 JP3258716 B2 JP 3258716B2 JP 25640792 A JP25640792 A JP 25640792A JP 25640792 A JP25640792 A JP 25640792A JP 3258716 B2 JP3258716 B2 JP 3258716B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyol
- producing
- oxide
- branched
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polyethers (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
て有用な、新規な分岐型ポリオールおよびその製造法に
関するものである。
れるポリエーテルポリオール(以下、ポリオールと略
称。)は、活性水素を2以上有する化合物を開始剤と
し、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物触媒を用
いてプロピレンオキシドやエチレンオキシドの任意のモ
ル数を付加して製造されている。熱硬化性樹脂であるポ
リウレタン、特にポリウレタンフォーム等に用いるポリ
オールの官能基数は、3以上が好ましいとされている。
を使用するポリオールの製造法では、特にプロピレンオ
キシドの異性化により生成した不飽和結合を含有するモ
ノオールが開始剤となり、これにエポキシドが開環付加
したポリエーテルモノオールが生成する。そのため、開
始剤の官能基数が、ポリオール製造後には、ポリエーテ
ルモノオールが生成した分だけ平均的に低下するという
問題があった。ポリオールの官能基数を上げるために、
開始剤の官能基数を上げるという方法が考えられるが、
実質的にモノオールの生成量は減らないため、熱硬化性
樹脂であるポリウレタンの原料として品質の劣るもので
あった。
する方法として、特開平4-8726号公報に記載されている
末端多官能化エピハロヒドリン重合体の製造法が知られ
ている。しかしながら、この方法はエピハロヒドリン重
合体という特殊な構造の末端のみを多官能化するという
点で、ポリウレタンの原料用のポリオールとしては適当
なものではなかった。分子鎖途中に分岐点を有する多官
能ポリオールとしては、既に特公昭56-26246、特開昭 6
2-240320、特開平 1-36848各号公報等に記載のあるポリ
オールが知られている。しかしながら、それらの方法で
は構造の揃ったポリオールを製造することが難しく、ポ
リウレタンの原料となる多官能ポリオールとして、品質
的に十分なものではなかった。従って、本発明の目的は
ポリウレタンの原料として有用な新規な多官能ポリオー
ルを提供することにある。
多官能化を目的として検討を行った結果、ポリグリシジ
ルエーテルおよび/またはモノグリシジルエーテルを中
間体として経て、多官能の分岐型ポリオールが製造でき
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
のであり、開始剤としてのポリオールおよび/またはモ
ノオールにエピハロヒドリンを付加せしめた後、脱ハロ
ゲン化水素することにより得られるポリグリシジルエー
テルおよび/またはモノグリシジルエーテルを中間体と
して経て、水和反応によりエポキシドを開環せしめ、必
要によりアルキレンオキシドを任意に付加して得られる
分子鎖途中に分岐点を有するポリオールおよびその製造
方法を提供するものである。
である。(1) 一般式(1)(化3)
子を、zは自然数を表す。)で表されるグリジジルエー
テルを水和した後、エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、ブチレンオキシドから任意に選ばれるアルキレン
オキシドを付加することを特徴とする一般式(2)(化
4)
子を、R 1 、R 2 はH、CH 3 、C 2 H 5 のいずれかを、
x、yは0または自然数を、zは自然数を表す。)で表
される分岐型ポリオールの製造法。 (2) 硫酸水溶液を使用して(1)記載の水和反応を
行うことを特徴とする(1)記載の分岐型ポリオールの
製造法。
ルおよび/またはモノグリシジルエーテルは、公知のエ
ポキシ樹脂の製造法により製造することができる。一般
にエポキシ樹脂の製造方法としては、二段法と一段法と
が知られている。二段法はルイス酸等により、開始剤と
してのポリオールおよび/またはモノオールにエピハロ
ヒドリンを付加してハロヒドリンエーテルとし、その後
に水酸化ナトリウム等によって脱ハロゲン化水素反応を
行い、グリシジルエーテルを得る方法である。一段法は
水酸化ナトリウム等、および必要により四級アンモニウ
ム塩等の相間移動触媒を加えて、開始剤としてのポリオ
ールおよび/またはモノオールにエピハロヒドリンを付
加し、ハロヒドリンエーテルの生成とそれに続く脱ハロ
ゲン化水素反応を同時に行う方法である。すなわち、ポ
リエーテルポリオールを上記の方法によりグリシジルエ
ーテル化したポリエーテルポリオールポリグリシジルエ
ーテルはすべて本発明で用い得る。また、汎用エポキシ
樹脂であるビスフェノールA型エポキシ樹脂も用い得
る。分子量は特に限定されるものではないが、 100〜10
0,000 が好ましく、特に好ましい分子量は1,000 〜7,00
0 程度である。分子量分布指数MW/MN も特に限定される
ものではないが、1.2 以下程度が好ましい。また、ポリ
オールおよび/またはモノオールの水酸基のうち、3割
以上がグリシジルエーテル化されているものが好まし
い。ポリグリシジルエーテルに残留するハロゲン(エピ
ハロヒドリンに由来するもの。)は、少い方が好ましい
が、特に限定されるものではない。
反応は酸性触媒により行われ、特に好ましい触媒は硫酸
である。水酸化ナトリウム等のアルカリ性触媒では、グ
リシジルエーテルの水和反応が進行しにくく、更にグリ
シジルエーテルの水和反応により生成したポリオールの
グリシジルエーテルへの付加が副反応として進行するの
で好ましくない。上記水和反応において、水の使用量は
エポキシドに対して2モル当量以上、好ましくは5 〜50
モル当量が適当である。また、硫酸触媒の使用量はエポ
キシドに対して0.01〜0.5 モル当量が適当である。反応
温度は50〜150℃、特に80〜120 ℃が好ましい。反応時
間は撹はんの程度と相関し、水和反応が十分進行する程
度に調整する必要がある。
性触媒成分を塩基性成分で中和し、揮発性成分および水
分を必要により減圧下で十分に留去した後、濾過するこ
とによって、精製ポリオールを得ることができる。更に
水和後のポリオールにアルキレンオキシドを付加する場
合は、水和反応の触媒に用いた酸性成分を中和する際
に、アルカリ金属水酸化物を過剰に加え脱水することに
よって、通常の方法で行うことができる。
子量を限定するものではないが、その用途の面からは、
液状であることが望ましい。本発明の分岐型ポリオール
は、それ単独で、あるいは他の原料と併用して用いられ
るポリウレタン原料として最も有用である。また、本発
明の分岐型ポリオールは、ポリウレタン以外の用途にも
用いることができるほか、その水酸基を置換して得られ
る誘導体についても種々の用途への応用が期待される。
明する。例中の部は重量部を表わす。 実施例1 デナコール EX-2000(ナガセ化成社製、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、分子量 2,000、エポ
キシ含量0.88meq/g 、残留塩素1.87% 。) 450部に5%硫
酸水溶液 140部を加え、100 ℃で3.5 時間撹はんした。
これに水酸化カリウム 8.1部を加えて80℃で20分間撹は
んした後、最終的に15mmHgの減圧下に100 ℃で3時間脱
水操作を行い、濾紙を使用して濾過し、ポリオールAを
得た。
リウム15.3部の水溶液を加え、オートクレーブ中で110
℃、6 mmHgの減圧下に1.5 時間脱水を行った。これにプ
ロピレンオキシド 2,019部を5時間かけて加え、続いて
エチレンオキシド 317.8部を3時間かけて加えた。その
後1時間熟成反応を行った。燐酸で中和した後、10mmHg
の減圧下に100 ℃で2時間脱水を行い、濾紙を用いて濾
過し、ポリオールBを得た。
部、水 3.0部を加え、100 ℃で8.5 時間撹はんした。燐
酸で中和した後、10mmHgの減圧下に100 ℃で3時間脱水
を行い、濾紙を用いて濾過し、ポリオールCを得た。
リオールA,BおよびCの水酸基価とエポキシ含量を分
析した結果を表1に示す。
ングリコールジグリシジルエーテルが硫酸触媒により水
和され、末端分岐型ポリオールが得られたことを、実施
例2では分子鎖途中分岐型ポリオールが得られたこと
を、比較例1ではアルカリ触媒がポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテルの水和反応に効果がないこと
がわかる。
岐点を設けることにより多官能化したポリオールとその
製造法に関する。本発明の分岐型ポリオールは、ポリウ
レタン原料等としての用途に、特に優れた効果が期待さ
れるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Rは分子量100〜100,000の有機高分
子を、zは自然数を表す。)で表されるグリジジルエー
テルを水和した後、エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、ブチレンオキシドから任意に選ばれるアルキレン
オキシドを付加することを特徴とする一般式(2)(化
2) 【化2】 (式中、Rは分子量100〜100,000の有機高分
子を、R 1 、R 2 はH、CH 3 、C 2 H 5 のいずれかを、
x、yは0または自然数を、zは自然数を表す。)で表
される分岐型ポリオールの製造法。 - 【請求項2】 硫酸水溶液を使用して請求項1記載の水
和反応を行うことを特徴とする請求項1記載の分岐型ポ
リオールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25640792A JP3258716B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 分岐型ポリオールおよびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25640792A JP3258716B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 分岐型ポリオールおよびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107782A JPH06107782A (ja) | 1994-04-19 |
JP3258716B2 true JP3258716B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=17292254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25640792A Expired - Lifetime JP3258716B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 分岐型ポリオールおよびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3258716B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW201221549A (en) * | 2010-11-19 | 2012-06-01 | Du Pont | Blends comprising branched poly (trimethylene ether) polyols |
KR101924770B1 (ko) * | 2011-01-20 | 2018-12-04 | 바스프 에스이 | 수지상 폴리에테르-폴리우레탄 증점제 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP25640792A patent/JP3258716B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06107782A (ja) | 1994-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1175589A (en) | Modification of polyols with epoxy resins | |
DE602005003397T2 (de) | Polyetherpolyole mit Amino-Seitengruppen und Verfahren zu ihrer Herstellung | |
US3753931A (en) | Polyether amines their production and use | |
CA1227899A (en) | Preparation of epoxy resins from aliphatic hydroxyl - containing compounds | |
DE3134492C2 (ja) | ||
US4521572A (en) | Epoxy resin modified polyether polyols from mixed initiators | |
DE69420047T2 (de) | Verfahren für die reaktion von epoxidgruppen enthaltenden verbindungen mit aliphatischen alkoholen | |
DE3316449A1 (de) | Diglycidylether von dimethanolcyclohexan und reaktionsprodukte davon | |
DE3127025A1 (de) | "loesungsmittelbestaendiges epoxidharz und verfahren zu seiner herstellung" | |
DE3134493C2 (ja) | ||
JP3258716B2 (ja) | 分岐型ポリオールおよびその製造法 | |
JP3068890B2 (ja) | ポリエーテル類の製造方法 | |
US4474944A (en) | Epoxidized polyether and process for producing the same | |
DE2053359A1 (de) | Hartungsmittel zum Emulgieren von Epoxyharzen und Verfahren zu ihrer Her stellung | |
CA1153356A (en) | High viscosity fluids | |
DE3782575T2 (de) | Phenylglycidylether modifizierte polyoxyalkylendiamine und damit hergestellte epoxydharzzusammensetzungen. | |
US3472913A (en) | Polythiol composition and preparation thereof | |
JP2999789B2 (ja) | ポリエーテル類の製造方法 | |
JPH05331278A (ja) | 高分子量ポリエーテル類の製造方法 | |
US4535133A (en) | Polyether polyols modified with epoxy resin-diamine adducts | |
JP3085740B2 (ja) | ポリエーテル類の製造方法 | |
US4273921A (en) | Water-soluble epoxy resins and process for their preparation | |
JP2000169552A (ja) | カチオン硬化性樹脂組成物 | |
US4394463A (en) | Rigid polyurethane foams made from amino polyols modified with epoxy resins | |
DE3035138C2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081207 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091207 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |