JP3257957B2 - 走行トロリ - Google Patents

走行トロリ

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JP3257957B2 JP31804196A JP31804196A JP3257957B2 JP 3257957 B2 JP3257957 B2 JP 3257957B2 JP 31804196 A JP31804196 A JP 31804196A JP 31804196 A JP31804196 A JP 31804196A JP 3257957 B2 JP3257957 B2 JP 3257957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走行トロリに関す
る。
【0002】
【従来の技術】走行レール上を転動する走行ローラを備
え、手動駆動源に連結された駆動軸と走行ローラに連結
された従動軸間にクラッチ装置を配置した走行トロリが
公知である(実開昭55−46445号公報参照)。こ
の走行トロリではクラッチ装置を操作するための操作レ
バーが走行方向に対し垂直をなす平面内で揺動可能なよ
うにクラッチ装置ハウジングの外側面上に取付けられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら走行方向
に対し垂直をなす平面内には走行レールが存在するため
にクラッチ装置の操作レバーの長さを長くすると操作レ
バーの操作時に操作レバーが走行レールに衝突してしま
い、従って操作レバーの長さを十分に長くすることがで
きない。その結果、クラッチ装置の係合解除作用に大き
な力を必要とするという問題がある。更に操作レバーが
走行方向に対し垂直をなす平面内で延びていると周囲の
物品と干渉する危険性が大きいという問題もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、走行レール上を転動する走行ロー
ラを備え、駆動源に連結された駆動軸と走行ローラに連
結された従動軸間にクラッチ装置を配置した走行トロリ
において、クラッチ装置を包囲するハウジングを具備
し、クラッチ装置を操作するための一対の操作レバー
夫々ハウジングに形成された開口内を貫通せしめられた
後にハウジングから走行方向に向けて互いに反対方向に
突出せしめられ、開口の縁部が操作レバーを案内するた
めのカム面を形成しており、操作レバーが従動軸の軸線
回りに回動せしめられたとき操作レバーがカム面により
案内されて従動軸の軸線方向に移動し、それによって
ラッチ装置の切換作用を行うようにしている。
【0005】
【発明の実施の形態】図1および図2を参照すると、1
は水平方向に延びるI型断面の走行レール、2は4個の
走行ローラ3によって走行レール1に沿い走行せしめら
れる走行トロリを夫々示す。この走行トロリ2は互いに
間隔を隔てて配置されたフレーム4と、フレーム4によ
り回転可能に支承されかつ走行フレーム1の下方フラン
ジ部の端縁上を転動するガイドローラ5と、両フレーム
4の下端部間を橋絡するロッド6とを具備し、このロッ
ド6には例えば電動ホイスト7が吊下せしめられる。図
1に示されるように一方のフレーム4の外側面上にはク
ラッチ装置8と減速装置9と電動モータ10とが取付け
られる。
【0006】図3から図5は図1のクラッチ装置8を示
している。図3から図5を参照すると、11はクラッチ
装置8内において回転可能に支承された駆動軸、12は
クラッチ装置8内において回転可能に支承されかつ駆動
軸11と整列配置された従動軸を夫々示す。駆動軸11
の外端部には減速装置9の歯車13が取付けられ、電動
モータ10の回転運動はこの歯車13を介して駆動軸1
1に伝達される。一方、従動軸12の外端部には歯車1
4が形成されており、この歯車14は隣接する一対の走
行ローラ3の背面上に夫々形成された歯車15(図1)
と噛合する。従って従動軸12が回転せしめられるとそ
れに伴なって一対の走行ローラ3が回転せしめられる。
【0007】駆動軸11の内端部と従動軸12の内端部
とはクラッチ16を介して互いに連結されている。この
クラッチ16は駆動軸11の内端部に固定されたクラッ
チ半体16aと、従動軸12の内端部に形成されたスプ
ライン17に摺動可能に嵌合されたクラッチ半体16b
からなる。各クラッチ半体16a,16bはその先端部
にU字形をなす腕部18を有し、クラッチ半体16aの
腕部18がクラッチ半体16bの腕部18と係合せしめ
られたときに駆動軸11の回転運動が従動軸12に伝達
される。
【0008】クラッチ半体16bの内端部周りにはクラ
ッチ操作用リング19が配置され、このリング19は従
動軸12上に摺動可能に挿入された軸受20により支持
される。クラッチ半体16bの内端部外周面上に形成さ
れた突条16cはリング19の内端部により包持されて
おり、従ってクラッチ半体16bはリング19が移動す
るとそれに伴なって移動する。また、リング19にはリ
ング19をクラッチ16に向けて付勢する圧縮ばね21
が取付けられる。従動軸12およびクラッチ16はほぼ
四角形の輪郭形状を有するハウジング22により包囲さ
れており、ほぼ垂直平面内を延びるハウジング22の平
坦な両側面上に夫々開口23,24が形成される。リン
グ19上には対応する開口23,24を貫通しかつ従動
軸12に対し互いに反対方向に走行方向へ向けて延びる
一対の円筒状操作レバー25,26が取付けられる。こ
れら操作レバー25,26の外端部には夫々手動操作用
ハンドチェーン27,28が吊下せしめられる。
【0009】前述したようにリング19は圧縮ばね21
のばね力によりクラッチ16に向けて付勢されており、
従って各操作レバー25,26は対応する開口23,2
4の減速装置9側の端縁29,30に圧接せしめられ
る。操作レバー25,26を従動軸12周りに回動させ
ると各操作レバー25,26は対応する開口23,24
の端縁29,30に沿って移動し、従って各端縁29,
30は操作レバー25,26を案内するためのカム面を
形成している。
【0010】図4において実線で示されるように開口2
3のカム面29はほぼ垂直方向に延びる上方部29a
と、上方部29aの下端部から斜め下方に延びる下方部
29bからなる。一方、開口24のカム面30は開口2
3のカム面29と従動軸12に対し点対称をなす。従っ
て図4において破線で示されるように開口24のカム面
30の下方部30aはほぼ垂直方向に延びており、カム
面30の上方部30bは下方部30aの上端部から斜め
上方に延びている。
【0011】各操作レバー25,26が図4に示される
ようにカム面下方部29bの下端部およびカム面上方部
30bの上端部に圧接されているときには図3に示され
るようにクラッチ16は係合状態にある。このとき電動
モータ10によって走行ローラ3が回転駆動せしめられ
る。これに対して各操作レバー25,26を従動軸12
回りに回動し、各操作レバー25,26をカム面上方部
29aおよびカム面下方部30aに圧接される位置まで
移動させるとこの間にクラッチ半体16bはクラッチ半
体16aから離れる方向に移動せしめられ、斯くしてク
ラッチ16の係合が解除される。このとき走行トロリ2
を手動で移動させることができる。この走行トロリ2の
手動による移動は、例えば走行トロリ2が荷物の真上に
位置するように走行トロリ2の位置を微調整するときに
使用される。
【0012】図1および図2に示されるように本発明に
よる実施例では各操作レバー25,26が走行レール1
に沿って走行方向に延びている。操作レバー25,26
は走行方向にいくら長くしてもさほど邪魔にはならな
い。従って操作レバー25,26の長さを十分に長くす
ることができるので小さな力でもってクラッチ16の切
換操作を行うことができる。また、このように各操作レ
バー25,26を走行方向に延ばしたとしてもクラッチ
16の切換操作を行えるようにするためにカム面29,
30をハウジング22上に形成するようにしており、こ
の場合開口23,24を容易に形成しうるようにハウジ
ング22の断面形状を四角形にしている。
【0013】
【発明の効果】小さな力でもってクラッチの切換操作を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行トロリ全体の正面図である。
【図2】走行トロリ全体の側面図である。
【図3】クラッチ装置の平面断面図である。
【図4】クラッチ装置の側面図である。
【図5】図3のV−V線に沿ってみた断面図である。
【符号の説明】
1…走行レール 2…走行トロリ 3…走行ローラ 8…クラッチ装置 10…電動モータ 25,26…操作レバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行レール上を転動する走行ローラを備
    え、駆動源に連結された駆動軸と走行ローラに連結され
    た従動軸間にクラッチ装置を配置した走行トロリにおい
    て、クラッチ装置を包囲するハウジングを具備し、クラ
    ッチ装置を操作するための一対の操作レバーが夫々ハウ
    ジングに形成された開口内を貫通せしめられた後にハウ
    ジングから走行方向に向けて互いに反対方向に突出せし
    められ、該開口の縁部が操作レバーを案内するためのカ
    ム面を形成しており、操作レバーが従動軸の軸線回りに
    回動せしめられたとき操作レバーがカム面により案内さ
    れて従動軸の軸線方向に移動し、それによってクラッチ
    装置の切換作用を行うようにした走行トロリ。
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