JP3257670B2 - シアノプロピオンアルデヒド含有シアノプロピオンアルデヒドアセタールの水素化法 - Google Patents

シアノプロピオンアルデヒド含有シアノプロピオンアルデヒドアセタールの水素化法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C213/00Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C213/02Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton by reactions involving the formation of amino groups from compounds containing hydroxy groups or etherified or esterified hydroxy groups

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】アミノブチルアルデヒドジメチルアセタ
ール(ABAA)は、塗料配合物に有用な架橋可能な官
能基を供給するためにポリマー中に配合することができ
るアミンである。ABAAおよび他のアミノアルキルア
ルデヒドアルキルアセタールをベースとする塗料技術の
利点は、ホルムアルデヒドをベースとする架橋剤の使用
を避けることができるということである。このようなホ
ルムアルデヒドの放出を低減するように求める立法措置
がますます厳しくなってきており、塗料配合者および樹
脂製造者は、代替物、より環境に優しい技術を受け入れ
るようになってきた。
【0002】ABBAおよび他のアミノプロピオンアル
デヒドアセタールは、典型的には対応するニトリル、す
なわちアルコール溶媒中でアクリロニトリルの接触的ヒ
ドロホルミル化によって製造された物質を次いで水素化
することによって製造される。最初に形成したシアノプ
ロピオンアルデヒドは、アルコールとの反応によってシ
アノプロピオンアルデヒドアセタールにする反応条件下
で変換される。反応生成物は蒸留して不純物を除き、次
いで水素化される。以下の特許はニトリルの水素化に関
するものである。
【0003】米国特許第2,449,036号には、対応
するニトリルの接触液相水素化による第一級アミンの製
造が開示されている。第二級および第三級アミンの形成
を避けるためには、アンモニアの存在下またはアンモニ
アを遊離することができる物質の存在下で水素化が実施
される。アンモニアの添加は反応器中の水素分圧を低下
させ、アンモニアなしで実施する反応よりも速度がより
遅くなることに注意しなければならない。コバルト触媒
とアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、カ
リウムもしくはリチウムまたは第四級アンモニウム塩基
とを組み合わせると、アンモニアの使用に付随するコン
タミネーションの問題なしに高収率で第一級アミンが得
られることが見出されている。
【0004】米国特許第3,427,356号には、水素
化のための触媒がコバルトまたはニッケルである、20
0℃未満の温度でアンモニアの存在下、β−アミノプロ
ピオニトリルの水素化による1,3−プロピレンジアミ
ンの製造が開示されている。特許権者らは、水素化混合
物中に溶解した少量のマンガン化合物が、触媒の分解ま
たは触媒へのポリマーの付着を少なくし触媒の活性を高
めることを指摘している。
【0005】米国特許第3,896,173号には、触媒
としてルテニウムまたはニッケルを用いた不飽和ジニト
リルの二段階接触水素化を開示している。この方法では
第一段階の触媒水素化でアンモニアを使用しており、こ
こでニトリルはアミンに還元されている。この水素化に
続いてエチレン不飽和を水素化する第二段階の水素化が
行われる。この二段階の水素化には慣用の水素化触媒が
適切であると考えられ、これらにはルテニウム、ラネー
ニッケル等が含まれる。
【0006】米国特許第4,375,003号には、脂肪
族ニトリルおよび水素から第一級アミンを製造する方法
が開示されている。ラネーコバルトが触媒として使用さ
れる。高収率で第一級アミンを製造するためにアンモニ
アおよび他の塩基の使用を避けるには、少量のアルカリ
金属水酸化物及び/またはアンモニアを添加することが
できる。使用する触媒は溶解したアルカリ金属水酸化物
を含む水性媒体と、2〜35重量%のアルミニウムが配
合されたコバルトアルミニウム合金とを接触させて得ら
れるラネーコバルト触媒である。
【0007】欧州特許第0316761号にはアンモニ
アおよび一つもしくはそれより多いアルカリ土類酸化物
の存在下でN,N−ジメチルアミノプロピオニトリルの
接触水素化によってN,N−ジメチルジアミノプロパン
を製造するための方法が開示されている。ラネーコバル
トは好ましい触媒である。
【0008】
【発明の概要】本発明は、シアノプロピオンアルデヒド
アルキルアセタール(CPAA)を接触水素化してアミ
ノブチルアルデヒドアルキルアセタールを生成するため
の改善された方法に関する。基本的な方法は、ニトリル
基を第一級アミンに還元する条件下にニッケルまたはコ
バルト触媒の存在下で、シアノプロピオンアルデヒドア
ルキルアセタールと水素とを接触させて前記シアノプロ
ピオンアルデヒドアルキルアセタールを水素化すること
からなる。その改良点とするところは、アンモニアまた
は第一級アミンおよびアルカリ金属水酸化物の存在下
で、不純物レベル(contaminating levbels)のシアノ
プロピオンアルデヒドを含有するシアノプロピオニトリ
ルジアルキルアセタール原料の水素化を実施することに
ある。
【0009】アンモニアまたはアミンの存在は水素化方
法に以下の利点を付与するのに有効である。 ・水素化の前に高度に精製されたシアノアルキルアルデ
ヒドアルキルアセタール原料を製造することに伴う困難
を克服しうる。 ・反応汚染物質を含有する原料を使用しうる。 ・所望の第一級アミンを高い収率および選択性で製造し
うる。
【0010】
【発明の詳述】本方法は、シアノアルキルアルデヒドア
セタール原料および特にシアノプロピオンアルデヒドを
含有するシアノプロピオニトリルジアルキルアセタール
の水素化に有用である。化学反応は以下の通りである。
【0011】
【化2】
【0012】上記反応において、Rは脂肪族、典型的に
はアルキル、そしてさらに特定的には1〜8個の炭素原
子を有するアルキル基および1〜8個の炭素原子を有す
るアルコキシである。また、これはシクロアルキルまた
はアリールであることができ、そしてRは同じかまたは
異なることができる。また、R基は他のシアノプロピオ
ンアルデヒドと結合する多官能性アルコールの残基であ
りうる。代表的な例は次の通りである:
【化3】
【0013】アセタールはシアノプロピオンアルデヒド
をアルコールと反応させて形成される。反応はアルデヒ
ドの形成後に実施することができるが、この反応は典型
的にはその場で行われる。アルコールの種類はC1-8
ルカノール、C1-8アルコキシアルカノール、C2-8グリ
コールおよびポリオール並びにアリールアルコールであ
る。アルコールの例には、メタノール、エタノール、1
−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールおよ
び2−メチル−2−プロパノール等、エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ブチレン
グリコール、メトキシプロパノール、エトキシエタノー
ル、シクロヘキサノール、ソルビトール、グリセロー
ル、ペンタエリスリトール、フェノール並びベンジルア
ルコールが含まれる。ヒドロキシル含有ポリマー、例え
ばポリビニルアルコール、ポリエーテルポリオールおよ
びポリエステルポリオールから誘導されるアセタールも
またアセタールの形成のために適用される。シアノプロ
ピオンアルデヒドとテトロールとの反応によって誘導さ
れた縮合生成物もまた使用することができる。
【0014】アセタール形成は平衡で制御される過程
(equilibrium-controlled process)である。過去にお
いて不純物を除くために反応生成物を厳密に精製する必
要があり、さもなければ水素化は無効であった。反応生
成物中のほんの数十分の一パーセントかそこらのシアノ
プロピオンアルデヒドの存在がシアノプロピオンアルデ
ヒドアルキルアセタールの水素化を完全に阻害すること
があり、微少量でも誘導期間が長くなることがある。厳
密な分別蒸留が必要であるため、この方法の工程では効
率が悪くなり、シアノプロピオニトリルジアルキルアセ
タール製造の採算に悪影響を及ぼす。
【0015】厳密な蒸留に関する問題の克服には、比較
的粗製のシアノプロピオンアルデヒドアルキルアセター
ルの流れの水素化をアミンの存在下で行いうることがわ
かった。この水素化反応に使用できるアミンにはアンモ
ニアおよび脂肪族第一級アミンが含まれる。慣用のアル
キルモノアミンに加えて、次の群:アルキレンジアミ
ン、トリアミン等;環式脂肪族アミン、例えばシクロヘ
キシルアミンおよびビス(p−アミノシクロヘキシル)
アミン(PACM);高分子量第一級アミン含有物質、例え
ばポリビニルアミンのホモ−およびコポリマーが含まれ
る。例えば、C1-8アルキルアミン、例えばメチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、C
2-8エチレンアミン、例えばエチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、アミノエチ
ルピペラジン、シクロヘキシルアミン等が含まれる。
【0016】添加するアミンの量は実質的に反応混合物
中に存在するアルデヒドを消費するのに十分でなければ
ならない。すなわち、アルデヒドを基準にして少なくと
も約1モル当量のアミンが消費される。ある場合には幾
分少なくてもよいが、アルデヒド当量あたり1当量より
もかなり少ないと必要とされる水素化を容易に行うこと
はできそうにないと考えられる。極端な場合に反応器の
生産性が影響をこうむるのを除けば、実質的に1より多
いアミン当量/アルデヒドを悪影響なしに添加すること
ができる。典型的にはアルデヒド当量あたり1.1〜1.
5当量のアミンを使用する。
【0017】アルカリ金属水酸化物はシアノプロピオン
アルデヒドアルキルアセタール供給原料の重量を基準に
して約0.1〜1%の量で水素化媒体中に配合する。ア
ルカリ金属水酸化物が少なすぎると所望のアミノブチル
アルデヒドジアルキルアセタールへの選択性に悪影響を
与え、多量の第二級アミン副生物が生じることがある。
アルカリ金属水酸化物が多すぎると、触媒の活性を減じ
て反応時間が長くなることがある。アルカリ金属水酸化
物には水酸化ナトリウム、カリウムおよびリチウムが含
まれる。
【0018】反応に使用する触媒には慣用のニッケルお
よびコバルト水素化触媒が含まれる。例えばラネーニッ
ケルおよびラネーコバルトが含まれる。支持されたニッ
ケルおよびコバルト触媒を使用することもでき、支持体
は一般にアルミナからなる。例えば助触媒のような他の
成分、例えばマンガンを触媒中に配合することができ
る。
【0019】反応は都合のよい反応速度を供するのに十
分な温度であるが、試薬、生成物または触媒の熱分解を
避けるのには十分低い温度で行わなければならない。約
40℃〜約150℃の温度を使用することができ、60
〜120℃の温度が好ましい。これらの温度より低いと
反応速度は不都合に遅くなるのに対して、これらの温度
より高いと生成物の分解が起こり始める。
【0020】反応は、反応を起こさせるのに十分な圧力
で行わなければならない。約100psig〜約5000ps
igの圧力が適切であり、好ましくは約100〜800ps
igである。100psigよりもかなり低い圧力だとおそら
く不都合に遅い反応速度になると考えられる。5000
psigより上の圧力でも進行すると考えられるが、このよ
うな高い圧力では著しい利点が得られるとは期待でき
ず、おそらく発明を実施するのに必要な資本のコストが
増大する。
【0021】この方法は不活性溶媒、例えばアルコー
ル、エーテル、エステル、アミン等の存在下で実施する
ことができる。溶媒下での実施は処理のまたは別の利点
を供することがあるが、反応器の生産性を低下させう
る。以下の実施例は本発明の種々の実施態様およびそれ
との対照を説明するために提供するものであって、本発
明の範囲を限定しようとするものではない。
【0022】
【実施例】
比較例 1 シアノプロピオンアルデヒドを含まないシアノプロピオ
ンアルデヒドジメチルアセタールのニッケル触媒を用い
た水素化 1Lのオートクレーブに、5gの水中、クロムを助触媒
とするスポンジニッケル触媒 A4000(Activated Metal
s and Chemicals により販売されている、4.8g)およ
びシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタール62
5gを装填した。シアノプロピオンアルデヒドジメチル
アセタールのGC分析はシアノプロピオンアルデヒドを
含んでいないことを示した。水(10ml)中のLiOH
・H2O(2.1g)の溶液を添加した。次いで、反応器を
密封し、パージして空気を除き、そして圧力を窒素でチ
ェックした。水素を導入し、水素圧を約500psigに調
節し、反応混合物を90℃に加熱した。温度が平衡にな
った時、圧力を750psigに高め、そして調節したバラ
ストによって維持した。約14時間後、理論量の水素が
消費され、水素の取り込みは完了した。生成物を反応容
器から取り出し、GCによって分析した。アミノブチル
アルデヒドジメチルアセタールは92%の収率(モル基
準)で形成していた。
【0023】比較例 2 シアノプロピオンアルデヒドの存在下におけるシアノプ
ロピオンアルデヒドジメチルアセタールのニッケル触媒
を用いた水素化 シアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタール供給原
料をGCによって分析したところ、1.9%のシアノプ
ロピオンアルデヒドが含まれていることがわかった。こ
の材料の水素化を比較例1の手法を用いて試みた。90
℃および750psigで16時間後、理論量の2%よりも
少ない水素しか消費されていなかった。暗褐色生成物の
GC分析では、アミノブチルアルデヒドジメチルアセタ
ールが1.7%しか含まれておらず、物質の94.9%
は未反応のシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタ
ールからなることがわかった。これらの結果は、シアノ
プロピオンアルデヒドジメチルアセタールの水素化にお
ける不純物のシアノプロピオンアルデヒドの存在の厳し
い悪影響を示している。比較例1では収率は約92%で
あったが、この比較例では本質的に反応は行われておら
ず、ほとんどすべての出発シアノプロピオニトリルジア
ルキルアセタールが未変換のままであった。
【0024】実施例 3 シアノプロピオンアルデヒドおよびアンモニアの存在下
でのシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタールの
ニッケル触媒を用いた水素化 比較例2に記載したように、1Lのオートクレーブにニ
ッケル触媒A4000およびシアノプロピオンアルデヒドジ
メチルアセタール供給原料を装填した。反応器を密封
し、次いでパージして空気を除き、窒素、次いで水素を
添加して圧力をチェックした。反応器を大気圧にガス抜
きし、次いで無水アンモニア(38g)を添加した。水
素化を90℃および約750psigで実施した。15時間
後、水素の取り込みが完了し、生成物を反応器から取り
出した。15時間後、水素の消費が完了し、生成物を反
応器から取り出した。GC分析では、反応生成物は2.
6%の未反応シアノプロピオンアルデヒドジメチルアセ
タール、82.8%のアミノブチルアルデヒドジメチル
アセタール、7.4%のビス(4,4−ジメトキシブチ
ル)アミンおよび6.1%の未同定物質からなることが
わかった。アンモニアの添加がニトリルの水素化の実行
速度を高めるという事実は全く予想されなかった。反応
へのアンモニアを添加は水素分圧を下げ、従って反応速
度が遅くなり、このため観察された転化率は低下するこ
とが予想されると考えられていた。
【0025】実施例 4 シアノプロピオンアルデヒドおよびn−ブチルアミンの
存在下でのシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタ
ールのニッケル触媒を用いた水素化 シアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタール供給原
料を分析したところ5.1%のシアノプロピオンアルデ
ヒドを含むことがわかった。1Lのオートクレーブにス
ポンジニッケル触媒A000(13.7gの水中 4.67g)を装
填した。n−ブチルアミン(42.0g)をシアノプロピオ
ンアルデヒドジメチルアセタール供給原料に添加し、合
体した材料を反応器に加えた。水(11ml)中のLiO
H・H2O(2.5g)の溶液を添加した。反応器を密封
し、次いでパージして空気を除き、そして窒素、次に水
素で圧力をチェックした。水素圧を約200psigに調節
し、反応混合物を90℃に加熱した。温度が平衡に達し
た時に、圧力を750psigに高め、調節されたバラスト
によってこれを維持した。14時間後、理論量の水素が
消費され、水素の消費が終わった。生成物を反応容器か
らの取り出しGCによって分析した。GC分析では、反
応混合物には0.1%のシアノプロピオンアルデヒドジ
メチルアセタール、80.2%のアミノブチルアルデヒ
ドジメチルアセタール、4.2%の第二級アミンおよび
15.7%の他の生成物が含まれていることがわかっ
た。含まれていたシアノプロピオンアルデヒドジメチル
アセタールを基準にすると転化率は99.9%であり、
アミノブチルアルデヒドジメチルアセタールへの選択率
は94.5%であった。これらの結果は、n−ブチルア
ミンが水素化方法におけるシアノプロピオンアルデヒド
による被毒の影響を抑制するのに有効であることを示し
ている。
【0026】実施例 5 シアノプロピオンアルデヒドおよび3−ジメチルアミノ
プロピルアミンの存在下でのシアノプロピオンアルデヒ
ドジメチルアセタールのニッケル触媒を用いた水素化 n−ブチルアミンの代りに3−ジメチルアミノプロピル
アミン(DMAPA)(68.1g)をシアノプロピオンアルデヒ
ドジメチルアセタール供給原料に添加したのを除いて、
実施例4のシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタ
ール供給原料および方法を使用した。添加後、シアノプ
ロピオンアルデヒドジメチルアセタール供給原料の温度
は11℃に上昇した。水素化は8時間で完了した。反応
生成物のGC分析からは、これには未反応のシアノプロ
ピオンアルデヒドジメチルアセタール(1.4%)、ア
ミノブチルアルデヒドジメチルアセタール(73.4%)、
ビス(4,4−ジメトキシブチル)アミン(7.4%)お
よび別の生成物(17.8%)が含まれることがわかった。
シアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタールの転化
率は98.2%であり、アミノブチルアルデヒドジメチ
ルアセタールへの選択率は91.7%であった。この実
施例は、水素化がシアノプロピオンアルデヒドに関する
影響なしに3−ジメチルアミノプロピルアミン(DMAP
A)の存在下で実施できることを示している。
【0027】比較例 6 シアノプロピオンアルデヒドおよびジ−n−ブチルアミ
ンの存在下でのシアノプロピオンアルデヒドジメチルア
セタールのニッケル触媒を用いた水素化 n−ブチルアミンの代りにジ−n−ブチルアミンを供給
原料に添加したのを除いて、実施例4の供給原料および
方法を用いた。添加後、シアノプロピオンアルデヒドジ
メチルアセタール供給原料の温度は3℃に上昇した。9
0℃および約750psigで16時間後、理論量の約6%
の水素しか消費されなかった。反応生成物のGC分析
は、組成物が未反応のシアノプロピオンアルデヒドジメ
チルアセタール(78.9%)、アミノブチルアルデヒドジ
メチルアセタール(0.2%)、ジ−n−ブチルアミン(1
7.9%)および別の物質(3.2%)であることを示してい
た。この実施例は第二級アミン、例えばジ−n−ブチル
アミンは水素化方法においてシアノプロピオンアルデヒ
ドの存在による中毒を克服するのに有効ではないことを
示している。
【0028】比較例 7 シアノプロピオンアルデヒドおよびアニリンの存在下で
のシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタールのニ
ッケル触媒を用いた水素化 n−ブチルアミンの代りにアニリン(53.6g)をシアノ
プロピオニトリルジアルキルアセタール供給原料に添加
したのを除いて実施例4の供給原料および方法を使用し
た。添加後、シアノプロピオンアルデヒドジメチルアセ
タール供給原料の温度は7℃に上昇した。90℃および
約750psigのH2で19時間水素化を試みた後、理論
量の約5%の水素しか消費されなかった。反応生成物の
GC分析は、組成物が未反応のシアノプロピオンアルデ
ヒドジメチルアセタール(81.4%)、アミノブチルアル
デヒドジメチルアセタール(0.3%)、アニリン(14.3
%)および別の物質(0.8%)であることを示してい
た。この実施例は芳香族アミン、例えばアニリンが水素
化の方法においてシアノプロピオンアルデヒドの存在に
よる中毒を克服するのに有効でないことを示している。
【0029】実施例 8 シアノプロピオンアルデヒドおよびABAAの存在下で
のシアノプロピオンアルデヒドジメチルアセタールのニ
ッケル触媒を用いた水素化 触媒および反応によって得られた約1200ポンドの粗
ABAA生成物を含む2500ガロンの反応器に、0.
14重量%のシアノプロピオンアルデヒドを含む13,
248ポンドのシアノプロピオンアルデヒドジメチルア
セタールを装填した。25ガロンの水中22ポンドのL
iOH水和物の溶液を添加し、反応を開始した。直ちに
水素の消費が始まり、誘導期間は観察されなかった。8
0℃および700psigで19時間後、H2の取り込みは
完了した。アミノブチルアルデヒドジメチルアセタール
は91%の収率で形成された。本実施例は、反応のアミ
ノブチルアルデヒドジメチルアセタール生成物それ自体
が、水素化前に反応媒体中に存在するならばシアノプロ
ピオンアルデヒドに関連する触媒中毒を克服するのに使
用することができることを示している。
【0030】比較例 9 シアノプロピオンアルデヒドの存在下でのシアノプロピ
オンアルデヒドジエチルアセタールのコバルト触媒を用
いた水素化 0.2重量%のシアノプロピオンアルデヒドを含むシア
ノプロピオンアルデヒドジエチルアセタール(350g)
を1Lのオートクレーブ反応器中に装填した。ラネーコ
バルト(2724の名称で W. R. Grace により販売されて
いる)5.7gを添加した。窒素圧での数回の通気サイ
クルの後、水素圧での3回の通気サイクルで反応器をパ
ージした。次いで、反応器をH2で500psigに加圧
し、100℃に加熱した。反応器が100℃に達した
時、水素圧を850psigに高めた。100℃および85
0psigで10時間後、理論量の4%の水素しか消費され
なかった。本実施例は比較例2の限界がシアノプロピオ
ンアルデヒドのジメチルアセタールだけでなくジエチル
アセタールの水素化の試みにも適用でき、その限界はコ
バルト触媒同様ニッケルにも適用されることを示してい
る。
【0031】実施例 10 シアノプロピオンアルデヒドおよびジメチルアミノプロ
ピルアミンの存在下での、シアノプロピオンアルデヒド
ジメチルアセタールのコバルト触媒を用いた水素化 本実験は、比較例9と類似の方法で300mlオートクレ
ーブ反応器中で実施した。しかしながら、触媒対シアノ
プロピオンアルデヒドジエチルアセタールの比率は、他
の実験と比較するために一定に保った。300mlの反応
器にシアノプロピオンアルデヒドジエチルアセタール
(約0.2gのシアノプロピオンアルデヒドを含む80
g、実施例2と同じ)、ラネー Co 2724(1.35g)およ
びジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA、2.8g)を添
加した。窒素圧での数回の通気サイクルの後、水素圧で
の3回の通気サイクルで反応器をパージした。次いで、
反応器をH2で500psigに加圧し、100℃に加熱し
た。反応器が100℃に達した時、反応器を850psig
に加圧した。水素の取り込みは8時間で終わった。内部
基準ガスクロマトグラフィーによる生成物の分析ではシ
アノプロピオンアルデヒドジエチルアセタールの転化率
は100%であり、アミノブチルアルデヒドジエチルア
セタールへの選択率は93.9%であることがわかっ
た。この結果は、ラネーコバルト触媒を用いたシアノプ
ロピオンアルデヒド含有シアノプロピオンアルデヒドジ
エチルアセタールの水素化がDMAPAの存在下で実施
できることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 223/02 C07C 223/02 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭52−31010(JP,A) 特開 平7−157453(JP,A) 米国特許4375003(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 217/00 C07C 213/00 C07C 221/00 C07C 223/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニトリル基を第一級アミンに還元する条
    件下にニッケルまたはコバルト触媒の存在下で、シアノ
    プロピオンアルデヒドアルキルアセタールを対応するア
    ミノブチルアルデヒドアルキルアセタールに接触水素化
    する方法において、不純物レベルのシアノプロピオンア
    ルデヒド含有のシアノプロピオンアルデヒドアルキルア
    セタールを、アンモニアまたは第一級アミンおよびアル
    カリ金属ヒドロキシドの存在下で接触水素化することを
    改良点とする方法。
  2. 【請求項2】 シアノプロピオンアルデヒドアルキルア
    セタールが式 【化1】 (式中、Rは脂肪族基またはアリール基であり、そして
    Rは同じかまたは異なる)で表わされる請求項1の方
    法。
  3. 【請求項3】 水素化の工程で配合される第一級アミン
    がC1-8アルキルアミン、C2-8ポリエチレンアミン、ア
    ミノエチルピペラジン、アミノブチルアルデヒドジアル
    キルアセタールおよびシクロヘキシルアミンからなる群
    より選ばれる請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 触媒がラネーコバルトおよびラネーニッ
    ケルからなる群より選ばれる請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 第一級アミンはアルデヒド当量あたり
    1.1〜1.5当量で配合される請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 アルコール残基を示すRがC1-8アルカ
    ノール、C1-8アルコキシアルカノール、C2-8グリコー
    ルおよびポリオール並びにアリールアルコールからなる
    群より選ばれるアルコールからの残基である請求項2の
    方法。
  7. 【請求項7】 反応で配合する第一級アミンがメチルア
    ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミンお
    よびアミノブチルアルデヒドジメチルアセタールからな
    る群より選ばれる請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 アセタールの形成に使用するアルコール
    がメタノールまたはエタノールである請求項2の方法。
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