JP3257292B2 - チルト式ステアリング装置 - Google Patents

チルト式ステアリング装置

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JP3257292B2
JP3257292B2 JP26526094A JP26526094A JP3257292B2 JP 3257292 B2 JP3257292 B2 JP 3257292B2 JP 26526094 A JP26526094 A JP 26526094A JP 26526094 A JP26526094 A JP 26526094A JP 3257292 B2 JP3257292 B2 JP 3257292B2
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meshing teeth
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displacement
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明 会田
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幹雄 山口
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/18Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
    • B62D1/184Mechanisms for locking columns at selected positions

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Controls (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るチルト式ステアリ
ング装置は、自動車用操舵装置を構成するステアリング
コラムを、車体に対して揺動自在に支持する部分の改良
に関し、チルト調節部分の小型化を図るものである。
【0002】
【従来の技術】運転者の体格や運転姿勢等に応じてステ
アリングホイールの高さを変えられる様にした、所謂チ
ルト式ステアリング装置と呼ばれる、ステアリングホイ
ールの高さ調節装置が、従来から知られている。この様
なチルト式ステアリング装置として従来から、例えば実
公平2−34145号公報に記載されたものが知られて
いる。
【0003】この公報に記載されたチルト式ステアリン
グ装置は、所謂首振り型と呼ばれるもので、図12〜1
5に示す様に構成されている。ステアリングシャフト1
を挿通する為、筒状に形成されたステアリングコラム2
は、前部ステアリングコラム3と後部ステアリングコラ
ム4とに二分割されている。これら両ステアリングコラ
ム3、4は、車体に支持固定した支持ブラケット5部分
で連結している。そして、このうちの後部ステアリング
コラム4を、上記支持ブラケット5に設けた横軸6、6
を中心に揺動自在としている。支持ブラケット5と後部
ステアリングコラム4との間には、上記横軸6、6を中
心として揺動するチルトレバー7により係脱自在な、係
止機構を設けている。
【0004】更に詳しく説明すると、ダッシュボード8
の下面等に於いて車体に固定される支持ブラケット5に
設けた横軸6、6により、後部ステアリングコラム4の
一端を上記支持ブラケット5に枢支している。又、この
後部ステアリングコラム4の下面に、第一の係合部材9
を固定している。この第一の係合部材9の下面は、上記
横軸6、6を中心とする円弧状凸面を成しており、この
下面に第一の係合歯10を形成している。
【0005】一方、上記支持ブラケット5に設けた別の
横軸11には、上記チルトレバー7の揺動に伴って上記
第一の係合部材9と係脱する、第二の係合部材12の一
端(図13、15の左端)を枢支している。この第二の
係合部材12の他端部上縁(図13の右端部上縁)に
は、上記第一の係合部材9の下面に形成した第一の係合
歯10と係脱自在な、第二の係合歯13を形成してい
る。又、上記横軸6、6には、チルトレバー7の中間部
を枢支している。そして、このチルトレバー7の下端部
にその端部を結合した軸14にローラ15を支承し、こ
のローラ15の上面を、上記第二の係合部材12の下面
に当接させている。更に、上記チルトレバー7に固定の
揺動板16に形成した傾斜長孔17には、上記第二の係
合部材12の側面から突出したピン18を係合させてい
る。
【0006】上述の様に構成される為、上記チルトレバ
ー7を図13で反時計方向に揺動させると、ローラ15
が第二の係合部材12の他端部(図13の右端部)下方
から退避すると同時に、上記傾斜長孔17とピン18と
の係合に基づき、上記第二の係合部材12の他端部が下
方に変位する。
【0007】この結果、この第二の係合部材12の他端
部上面に形成した第二の係合歯13と、後部ステアリン
グコラム4の下面に固定した第一の係合部材9下面の第
一の係合歯10との係合が外れる。この状態では、(後
部ステアリングコラム4の側面に突設したピン19が、
支持ブラケット5に形成した円弧状長孔20の内側で変
位できる範囲内で)後部ステアリングコラム4が横軸
6、6を中心として揺動自在となる。そして、この揺動
に基き、この後部ステアリングコラム4の内側を挿通し
たステアリングシャフト1の端部に固定したステアリン
グホイールの高さ位置の調節が自在となる。
【0008】この様にしてステアリングホイールの高さ
位置を調節したならば、上記チルトレバー7を図13の
時計方向に揺動させる。この揺動に伴って、上記ローラ
15が第二の係合部材12の他端部下方に進入し、この
第二の係合部材12の他端部を上方に押し上げる。そし
て、この他端部上面に形成した第二の係合歯13と、後
部ステアリングコラム4の下面に固定した第一の係合部
材9の下面に形成した第一の係合歯10とを係合させ
る。この結果、上記後部ステアリングコラム4が横軸
6、6を中心に回転しなくなって、ステアリングホイー
ルが、調節された高さ位置のままに保持される。上記チ
ルトレバー7には、引っ張りばね21により、図13で
時計方向に揺動しようとする弾力が付与されている為、
上記ローラ15が第二の係合部材12の下方から、不用
意に退避する事はない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され使
用される、従来のチルト式ステアリング装置の場合、後
部ステアリングコラム4の前端部下面に第一の係合部材
9を固定し、更にこの第一の係合部材9の下側に第二の
係合部材12の後端部及びローラ15を進入させてい
る。この為、上記後部ステアリングコラム4の前端部下
方に、これら各部材9、12、15を設ける為に比較的
大きなスペースを必要とする。実際の自動車に組み込む
場合、これら各部材9、12、15は、コラムカバーと
呼ばれるカバーによって覆われるが、このコラムカバー
の下面位置が下がり、運転者の膝とこのコラムカバーと
が干渉し易くなる為、好ましくない。
【0010】又、上記後部ステアリングコラム4の前端
部下面に第一の係合部材9を固定するが、この第一の係
合部材9の前後方向に亙る長さ寸法は或る程度大きくな
る。又、例えば上記後部ステアリングコラム4の外周面
に、灯火類やワイパ等を操作する為のコンビネーション
スイッチを設ける場合には、このコンビネーションスイ
ッチを、上記第一の係合部材9よりも後方位置に設ける
必要がある。従って、上記後部ステアリングコラム4の
長さ寸法が必要以上に大きくなり易い。
【0011】後部ステアリングコラム4の長さ寸法が大
きくなると、ステアリングホイールを通じて後部ステア
リングコラム4に加わるモーメント力によって、上記第
一、第二の両係合部材9、12の係合部に加わる力が大
きくなる。従って、上記ステアリングホイールに加わる
力によって上記両係合部材9、12同士の係合が外れる
のを防止する為に、これら両係合部材9、12を大型で
丈夫なものにしなければならなくなる。この結果、上記
コラムカバーの下端位置がますます下がるだけでなく、
重量も増大してしまう。
【0012】本発明のチルト式ステアリング装置は、上
述の様な不都合を何れも解消すると共に、二次衝突の際
に、衝撃によりステアリングホイールが上昇する事を確
実に防止すべく考えたものである。
【0013】
【課題を解決する為の手段】本発明のチルト式ステアリ
ング装置は、前部ステアリングコラムと、この前部ステ
アリングコラムの内側に回転のみ自在に支持された前部
ステアリングシャフトと、上記前部ステアリングコラム
の後端部を支持固定した状態で車体に固定される支持ブ
ラケットと、この支持ブラケットに対し固定された部分
に設けられた第一の横軸と、この第一の横軸によりその
前端を枢支された後部ステアリングコラムと、この後部
ステアリングコラムの内側に回転のみ自在に支持された
後部ステアリングシャフトと、この後部ステアリングシ
ャフトの前端部と上記前部ステアリングシャフトの後端
部とを連結する自在継手と、上記後部ステアリングコラ
ムに対し固定された部分に設けられた第二の横軸と、こ
の第二の横軸にその後端部を枢支し、その前端部に平面
ギヤ状であるラック状の変位側噛合歯を形成した係合部
材と、上記支持ブラケットに固定された部分の下面又は
上面で上記変位側噛合歯と対向する部分に設けられた
面ギヤ状であるラック状の固定側噛合歯と、揺動に伴っ
て上記変位側噛合歯と固定側噛合歯とを係脱させるチル
トレバーとを備えている。
【0014】又、このチルトレバーの非操作時に上記変
位側噛合歯は上記固定側噛合歯に向けて押し付けられる
ものとしている。又、上記変位側噛合歯と固定側噛合歯
とは、平面同士で当接する平面歯としている。又、これ
ら変位側噛合歯と固定側噛合歯との当接面の方向がこれ
ら変位側噛合歯と固定側噛合歯とのピッチラインの直角
方向に対し交差する傾斜角度である噛合圧力角をαと
し、これら変位側噛合歯と固定側噛合歯との当接面間の
摩擦係数をμとした場合に、α≦tan-1 μとしている。
【0015】更に、上記噛合圧力角αのうち、上記後部
ステアリングコラムの後端部に上昇方向の力が加わった
場合に互いに押し付けられる当接面に対応する噛合圧力
角α1 を、上記後部ステアリングコラムの後端部に下降
方向の力が加わった場合に互いに押し付けられる当接面
に対応する噛合圧力角α2 よりも小さくすべく、上記変
位側噛合歯及び固定側噛合歯の形状を前後非対称として
いる。
【0016】
【作用】上述の様に構成される本発明のチルト式ステア
リング装置により、運転者の体格等に応じてステアリン
グホイールの高さ位置を調節する場合、先ず、チルトレ
バーの揺動に基づいて変位側噛合歯と固定側噛合歯との
係合を外す。この状態で後部ステアリングコラムを、第
一の横軸を中心として揺動させ、後部ステアリングシャ
フトの後端部に固定したステアリングホイールの高さ位
置を調節する。そして、調節後に上記チルトレバーを逆
方向に揺動させ、上記変位側噛合歯と固定側噛合歯とを
係合させて、上記ステアリングホイールを調節後の高さ
位置に固定する。
【0017】特に、本発明のチルト式ステアリングコラ
ム装置の場合には、上記変位側噛合歯と固定側噛合歯と
を平面歯とし、その噛合圧力角αを摩擦係数μとの関係
でα≦tan-1 μとしている為、特に係合部材の変位を阻
止する為の部材を設けなくても、上記チルトレバーを操
作しない限り、上記両噛合歯同士の係合が外れる事はな
い。従って、上記後部ステアリングコラム若しくはこの
後部ステアリングコラムの前端部に固定された部材の前
端部下側に設ける部材を少なくし、更にはなくす事がで
きる。従って、この部分の下方への突出量を少なくする
と共に、上記後部ステアリングコラムの長さ寸法を小さ
くできる。
【0018】更に、後部ステアリングコラムの後端部に
上昇方向の力が加わった場合に互いに押し付けられる当
接面に対応する噛合圧力角α1 が、上記後部ステアリン
グコラムの後端部に下降方向の力が加わった場合に互い
に押し付けられる当接面に対応する噛合圧力角α2 より
も小さい為、上記後部ステアリングコラムが上昇する事
を確実に防止できる。この結果、衝突事故の際、運転者
の身体をステアリングホイールの後部で膨らんだエアバ
ッグにより、確実に受け止める事ができる。しかも、上
記両噛合圧力角α 1 、α 2 を変える事によって、ステア
リングホイールのがたつきに結び付く様な遊びを設ける
事なく、上記変位側噛合歯と固定側噛合歯との係合が外
れる事を確実に防止できる。
【0019】
【実施例】図1〜4は本発明の第一実施例を示してい
る。前部ステアリングコラム3の内側には前部ステアリ
ングシャフト22を、回転のみ自在に支持している。
又、上記前部ステアリングコラム3の後端部(図1の右
端部)は、金属板をプレス成形する等により造られた支
持ブラケット5に、支持板46を介して支持している。
そしてこの支持ブラケット5を、ダッシュボード8(図
12参照)の下側部分で、車体に固定している。この支
持ブラケット5の後端部に後部ステアリングコラム4の
前端を、第一の横軸23、23により枢支している。
【0020】アルミニウム合金のダイキャスト成形等に
より造られた、上記後部ステアリングコラム4の前端部
(図1の左端部)の左右両側面には、それぞれ円孔2
4、24を形成している。そして、各円孔24、24の
内側に上記各第一の横軸23、23の内半部を、滑り軸
受25、25を介して挿入している。従って、上記後部
ステアリングコラム4は上記支持ブラケット5に対し、
上記各第一の横軸23、23を中心とする揺動自在に支
持されている。
【0021】この様に支持された上記後部ステアリング
コラム4の内側には、後部ステアリングシャフト26
が、前後1対の深溝型の玉軸受27、27により、回転
のみ自在に支持されている。この後部ステアリングシャ
フト26の前端部(図1の左端部)と上記前部ステアリ
ングシャフト22の後端部(図1の右端部)とは、自在
継手28により連結している。本第一実施例の場合、こ
の自在継手28の変位中心を、上記1対の第一の横軸2
3、23の延長線上に配置している。従って、上記後部
ステアリングコラム4が上記第一の横軸23、23を中
心に揺動した場合でも、上記前部ステアリングシャフト
22と上記後部ステアリングシャフト26との間の回転
力伝達は円滑に行なわれる。
【0022】又、上記後部ステアリングコラム4の前端
部下側には第二の横軸29を設け、この第二の横軸29
に、係合部材30の後端部を枢支している。この係合部
材30の前端部上面には、ラック状(平面ギヤ状)の変
位側噛合歯31を形成している。一方、上記支持ブラケ
ット5の下面で上記変位側噛合歯31と対向する部分に
は、係止部材38を固定し、この係止部材38の下面
に、ラック状の固定側噛合歯32を形成している。
【0023】そして、これら変位側噛合歯31と固定側
噛合歯32とを、チルトレバー33の揺動に基づき、係
脱自在としている。このチルトレバー33は、その基端
部(図1の左端部)を、上記係合部材30の後端部に結
合固定している。従って、上記チルトレバー33の先端
部(図1の右端部)を揺動させれば、この揺動に伴っ
て、上記変位側噛合歯31と上記固定側噛合歯32とが
係脱する。
【0024】又、上記支持ブラケット5の下面後端部に
は係止ピン34の上端部をかしめ固定している。この係
止ピン34は、上半部の小径部35と下半部の大径部3
6とを段部37で連続させたもので、このうちの小径部
35を、上記係止部材38に形成した円孔39と上記支
持ブラケット5の下面に形成した円孔40とに挿通して
いる。そして、上記小径部35の上端部でこの支持ブラ
ケット5の上方に突出した部分を、直径方向外方にかし
め広げて、上記係止ピン34及び係止部材38を上記支
持ブラケット5の下面に固定している。尚、この係止部
材38は、その前部(図1の左部)上面に形成した突部
41と上記支持ブラケット5の下面前部に形成した透孔
42との係合により、上記係止ピン34を中心とする回
動を阻止されている。
【0025】又、上記係止ピン34の大径部36は、上
記係合部材30の中間部に形成された、前後方向(図1
の左右方向)に長い透孔43を緩く挿通されて、この係
合部材30の下面よりも下方に突出している。そして、
上記係止ピン34の下端部外周面に形成した鍔部44の
上面と上記係合部材30の下面との間に板ばね45を設
けている。この板ばね45は、上記変位側噛合歯31と
上記固定側噛合歯32とを係合させるべく、上記係合部
材30の前部(図1の左部)を上昇させるだけの、小さ
な弾力を有する。尚、この板ばね45に代えて、コイル
ばね、ゴムリング等、他の弾性材により、上記チルトレ
バー33の非操作時に上記変位側噛合歯31を上記固定
側噛合歯32に向け弾性的に押し付ける事もできる。
【0026】又、本発明のチルト式ステアリング装置の
場合には、上記変位側噛合歯31と固定側噛合歯32と
を、平面同士で当接する平面歯としている。即ち、これ
ら各噛合歯31、32は、トロコイド曲線等により造ら
れた曲面歯ではなく、両側面が平坦な大径歯としてい
る。そして、これら変位側噛合歯31と固定側噛合歯3
2との当接面の方向(図4の鎖線X方向)がこれら変位
側噛合歯31と固定側噛合歯32とのピッチラインの直
角方向(図4の鎖線Y方向)に対し交差する傾斜角度で
ある噛合圧力角α(=次述するα1 及びα2 )を、これ
ら変位側噛合歯31と固定側噛合歯32との当接面間の
摩擦係数をμとの関係で小さくしている。即ち、これら
変位側噛合歯31と固定側噛合歯32との当接面間の摩
擦係数をμとした場合に、α≦tan-1 μとしている。
【0027】更に、本発明のチルト式ステアリング装置
の場合には、上記変位側噛合歯31と固定側噛合歯32
とを前後非対称としている。そして、互いに当接する変
位側噛合歯31の後側面(図4の右側面)31aと固定
側噛合歯32の前側面32a(図4の左側面)との噛合
圧力角α1 を、やはり互いに当接する変位側噛合歯31
の前側面(図4の左側面)31bと固定側噛合歯32の
後側面32b(図4の右側面)との噛合圧力角α2 より
も小さく(α1 <α2 )している。そして、これら両噛
合圧力角α1 、α2 のうち、大きな噛合圧力角α2 に就
いても、上記式(α≦tan-1 μ)を満たすべき、その値
を規制している。従って、これら両噛合圧力角α1 、α
2 と上記摩擦係数μとの間には、α1 <α2 ≦tan-1 μ
なる関係が存在する。
【0028】尚、図示は省略したが、上記支持ブラケッ
ト5と後部ステアリングコラム4との間には、この後部
ステアリングコラム4及び、ステアリングホイール等、
この後部ステアリングコラム4に支持された部材の重量
を支えるだけの支持ばねを設けている。この支持ばねと
しては、上記支持ブラケット5の下面部分と後部ステア
リングコラム4の下面部分との間に設けた圧縮ばね、或
は上記支持ブラケット5の上面部分と後部ステアリング
コラム4の上面部分との間に設けた引っ張りばねを採用
できる。何れにしても支持ばねの弾力は、上記後部ステ
アリングコラム4に支持された部材の重量をほぼ支える
だけの限られたものとする。これは、上記変位側噛合歯
31と固定側噛合歯32との係合が外れた際に、上記ス
テアリングホイールが勢い良く下降(支持ばねがなかっ
たり、あってもその弾力が小さ過ぎた場合)したり、或
は勢い良く上昇(支持ばねの弾力が大き過ぎた場合)し
たりする事を防止する為である。
【0029】上述の様に構成される、本発明のチルト式
ステアリング装置により、運転者の体格等に応じてステ
アリングホイールの高さ位置を調節する場合、先ず、チ
ルトレバー33の後端部(図1の右端部)を上方に変位
させる。この操作に基づき、このチルトレバー33及び
上記係合部材30が、上記板ばね45の弾力に抗して、
上記第二の横軸29を中心に、図1で反時計方向に揺動
する。この揺動に伴って、上記変位側噛合歯31と固定
側噛合歯32との係合が外れる。
【0030】この状態で後部ステアリングコラム4を、
上記第一の横軸23、23を中心として揺動させ、上記
後部ステアリングシャフト26の後端部に固定した、図
示しないステアリングホイールの高さ位置を調節する。
この調節作業は、上記支持ばねの存在により、容易に行
える。そして、調節後に上記チルトレバー33の後端部
を下降させ、このチルトレバー33及び上記係合部材3
0を上記第二の横軸29を中心に、図1で時計方向に揺
動させる。この揺動に伴って、上記変位側噛合歯31と
固定側噛合歯32とが、上記板ばね45の弾力に基づい
て係合する。この結果、上記ステアリングホイールが調
節後の高さ位置に固定される。
【0031】特に、本発明のチルト式ステアリングコラ
ム装置の場合には、上記変位側噛合歯31及び固定側噛
合歯32を平面歯とし、その噛合圧力角α1 、α2 を摩
擦係数μとの関係でα1 <α2 ≦tan-1 μとしている。
この為、特に係合部材30の変位を阻止する為の部材を
設けなくても、上記チルトレバー33を操作しない限
り、上記両噛合歯31、32同士の係合(噛合)が外れ
る事はない。
【0032】この様に、両噛合歯31、32同士の外れ
防止機能は、後部ステアリングコラム4が何れの方向に
回動する場合も機能する。特に、本発明のチルト式ステ
アリング装置の場合には、上記後部ステアリングコラム
4の後端部(図1の右端部)が上昇する方向に回動する
場合の外れ防止機能が高い。この為、衝突事故の際、ス
テアリングホイールの後側で膨らんだエアバッグが運転
者の身体を確実に受け止める。即ち、衝突事故の際にス
テアリングホイールの後側で膨らんだエアバッグは、勢
い良く前方に移動する運転者の身体を受け止める為、上
記ステアリングホイールを介してこのエアバッグを支持
した後部ステアリングコラム4の後端部には、上方に向
かう強い力が衝撃的に加わる。この為、運転者の保護を
十分に図るべく、エアバッグの変位を防止する為には、
上記衝撃的に加わる力にも拘らず、後部ステアリングコ
ラム4の後端部が上方に変位する事を防止する必要があ
る。本発明のチルト式ステアリング装置の場合には、上
記後部ステアリングコラム4の後端部に上昇方向の力が
加わった場合に互いに押し付けられる当接面である変位
側噛合歯31の後側面31aと固定側噛合歯32の前側
面32aとの噛合圧力角α1 を小さくしている為、上記
後部ステアリングコラム4の後端部の上昇防止機能が優
れている。
【0033】この点に就いて、図4(A)(B)を参照
しつつ、詳しく説明する。ステアリングホイールの高さ
位置を固定すべく、上記変位側噛合歯31と固定側噛合
歯32とを噛合させた状態のまま、例えばステアリング
ホイールに下向きの力が加わると、上記後部ステアリン
グコラム4を、上記第一の横軸23、23を中心として
図1の時計方向に揺動させようとする力が加わる。そし
て、図4(A)に示す様に、上記変位側噛合歯31の前
側面31bが上記固定側噛合歯32の後側面32bに向
けて、Nなる力で押し付けられる。これら各側面31
b、32bは、変位側噛合歯31と固定側噛合歯32と
の相対変位方向に対し角度α2 だけ傾斜している。この
為に上記変位側噛合歯31は、上記固定側噛合歯32か
ら、N・sinα2 なる力で離れる方向の力を受ける。一
方、上記両側面31b、32b間の摩擦係数をμとした
場合には、これら両側面31b、32b同士の面方向
に、μ・Nなる摩擦力が作用し、これら両側面31b、
32b同士の変位を阻止する方向の力、即ちY方向の力
としてはμ・N・cosα2 が作用する。又、上記板ばね4
5が上記変位側噛合歯31と固定側噛合歯32との係合
状態を維持させる方向に働く。
【0034】従って、μ・N・cosα2 ≧N・sinα2 、即
ち、μ≧ sinα2 / cosα2 = tanα2 であれば、上記
板ばね45以外に上記変位側噛合歯31を固定側噛合歯
32に向けて抑え付ける部材を設けなくても、これら両
噛合歯31、32同士の係合状態を確実に維持させる事
ができる。本発明のチルト式ステアリング装置の場合に
は、α2 ≦tan-1 μであるから、μ・N・cosα2 ≧N・s
inα2 となり、上記ステアリングホイールから後部ステ
アリングコラム4の後端部に加わる下向きの力により、
これら変位側噛合歯31と固定側噛合歯32との係合が
外れる事はなくなる。
【0035】従って、従来構造に組み込まれていた軸1
4やローラ15(図13〜14)を省略でき、上記後部
ステアリングコラム4や支持ブラケット5の下側に設け
る部材を少なくできる。この結果、この部分の下方への
突出量を少なくでき、チルト式ステアリング装置の構成
部品が運転者の膝と干渉する事を防止できる。又、上記
後部ステアリングコラム4の下面に従来構造に組み込ま
れていた第一の係合部材9(図13〜15)の様な部品
を装着する必要がない為、この後部ステアリングコラム
4の長さ寸法を小さくできる。尚、図1に示した取付板
47は、コンビネーションスイッチを支持する為のもの
である。
【0036】一方、衝突事故の際に運転者の身体がエア
バッグに受け止められると、上記後部ステアリングコラ
ム4を、上記第一の横軸23、23を中心として図1の
反時計方向に揺動させようとする大きな力が衝撃的に加
わる。そして、図4(B)に示す様に、上記変位側噛合
歯31の後側面31aが上記固定側噛合歯32の前側面
32aに向けて、Nなる力で押し付けられる。これら各
側面31a、32aは、変位側噛合歯31と固定側噛合
歯32との相対変位方向に対し角度α1 だけ傾斜してい
る。そして、前述の様にこの角度α1 は、α1 <α2
tan-1 μであるから、変位側噛合歯31と固定側噛合歯
32とを離そうとする力N・sinα1 と離さない様にする
力μ・N・cosα1 との関係は、μ・N・cosα1 ≫N・sin
α1 となる。この結果、上記ステアリングホイールから
後部ステアリングコラム4の後端部に加わる上向きの力
により、これら変位側噛合歯31と固定側噛合歯32と
の係合が外れる事が確実に防止される。
【0037】尚、後部ステアリングコラム4の後端部に
上下何れの方向に力が加わった場合でも、上記変位側噛
合歯31と固定側噛合歯32との係合が外れる事を確実
に防止する為には、α1 =α2 =0(度)とする事が考
えられる。しかしながら、この様に各噛合圧力角α1
α2 を何れも0にした場合には、上記変位側噛合歯31
と固定側噛合歯32との噛合部に遊びを持たせない限
り、これら両噛合歯31、32同士を噛合させる事がで
きない。この様な遊びは、ステアリングホイールががた
つく原因となる為、採用できない。これに対して、本発
明の場合には、α1 <α2 ≦tan-1 μとした為、ステア
リングホイールのがたつきに結び付く様な遊びを設ける
事なく、上記変位側噛合歯31と固定側噛合歯32との
係合が外れる事を確実に防止できる。尚、α1 ≒0
(度)とし、α2 >0(度)する事は、本発明の技術的
範囲内である。
【0038】次に、図5〜6は本発明の第二実施例を示
している。本実施例の場合には、支持ブラケット5に後
部ステアリングコラム4を枢支する為の第一の横軸23
を、支持ブラケット5の後端(図5の右端)上部と上記
後部ステアリングコラム4の前端(図5の左端)上部と
を貫通する状態で設けている。前部ステアリングシャフ
ト22(図1参照)と後部ステアリングシャフト26
(図1参照)とを連結する為の自在継手28(図1参
照)の変位中心は、上記第一の横軸23上には存在しな
い。従って、ステアリングホイールの高さ位置を調節す
る事に伴う変位を吸収すべく、何れかのステアリングシ
ャフト22、26(図1参照)にスプライン係合部やス
ライドジョイント等の変位吸収構造を設ける必要が生じ
る等の不利がある反面、次の〜の様な利点がある。
【0039】 第一の横軸23を1本の軸で構成でき
る為、2本の軸を同心に配置する調整作業が不要にな
る。 第一の横軸23を2本設けた場合に比べて、この第
一の横軸23の傾斜防止や抜け止め対策が容易になる。 第一の横軸23と、変位側、固定側両噛合歯31、
32同士の噛合部との距離を大きくできる。この結果、
ステアリングホイールに上下方向の力が加わった場合に
も、上記第一の横軸23や噛合部に作用する力が小さく
なり、これら第一の横軸23や変位側、固定側両噛合歯
31、32の小型化を図れる。
【0040】又、本第二実施例の場合には、第一の横軸
23の点以外も、次の点で、前述した第一実施例と相違
する。先ず、本実施例の場合には、係止ピン34の下端
部に形成した鍔部44の上面と係合部材30の中間部下
面との間に、弾性材として皿ばね48を設けている。
又、上記係止部材38の前端部(図5の左端部)を支持
ブラケット5の下面に、リベット49により固定してい
る。更に、チルトレバー33の前端部(図5の左端部)
を、係合部材30の基部で第二の横軸29よりも前側
(図5の左側)部分に結合固定している。その他の構成
及び作用は、前述した第一実施例と同様であるから、同
等部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】次に、図7〜8は本発明の第三実施例を示
している。本実施例の場合には、前部ステアリングシャ
フト22と後部ステアリングシャフト26とを連結する
為の自在継手28の変位中心を、第一の横軸23よりも
後方(図7の右方)にずらせている。この様に自在継手
28の変位中心を後方にずらせる結果、ステアリングホ
イールの高さ位置を調節すべく、上記第一の横軸23を
中心として後部ステアリングコラム4を揺動させた場合
でも、上記自在継手28の変位中心の軸方向(図7の左
右方向)に亙る移動量が小さくなる。従って、特に変位
吸収構造を設けなくても、各部の遊びによりこの小さな
移動量を吸収できる。尚、好ましくはこの小さな移動量
を吸収自在な弾性カップリングを、上記前部ステアリン
グシャフト22或は後部ステアリングシャフト26に対
して直列に設ける。
【0042】又、本第三実施例の場合には、第二の横軸
29を側方に片寄せて(オフセットさせて)いる。これ
は、ステアリングホイールを支持した後部ステアリング
コラム4の重量を支えるべく、この後部ステアリングコ
ラム4と支持ブラケット5との間に設ける圧縮ばねの設
置空間を、上記ステアリングコラム4の側方に確保する
為である。更に、後部ステアリングコラム4の前端部は
その上方が開口した形状とし、第一の横軸23の中間部
は小径としている。この様な、中間部のみ小径となった
第一の横軸23は、軸強度を確保しつつ、軽量化及び上
記ステアリングシャフト22との干渉防止を図れる。
又、係止ピン34の下端の鍔部44の上面には係止環5
7を係止し、この係止環57の上面と係合部材30の下
面との間に、圧縮ばね58を設けている。その他の構成
及び作用は、前述した第一実施例、或は第二実施例とほ
ぼ同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複
する説明を省略する。
【0043】次に、図9は本発明の第四実施例を示して
いる。本実施例の場合には、支持ブラケット5の連結板
部50の上面に、係止部材38を固定している。又、第
二の横軸29により係合部材30の後端部(図9の右端
部)を、後部ステアリングコラム4の前端部(図9の左
端部)に枢支している。そして、この係合部材30の前
端部下縁に形成した変位側噛合歯31を、上記係止部材
38の上面に形成した固定側噛合歯32に対向させてい
る。本実施例の場合、上記変位側噛合歯31は、チルト
レバー33の非操作時に上記係合部材30の重量に基づ
いて、上記固定側噛合歯32に向け押し付けられる。従
って、変位側噛合歯31を固定側噛合歯32に押し付け
る為の弾性材は存在しない。尚、図9で後部ステアリン
グシャフト26の外周面に固定したカラー51と後部ス
テアリングコラム4の外周面に固定したキーシリンダ5
2とは、何れもステアリングロック装置を構成する為の
部材である。本実施例の場合には、係合部材30及び係
止部材38は支持ブラケット5の下方に露出しない為、
これら各部材30、38と運転者の膝との干渉防止をよ
り確実に図れる。その他の構成及び作用は、前述した第
三実施例とほぼ同様であるから、同等部分には同一符号
を付して重複する説明を省略する。
【0044】次に、図10は本発明の第五実施例を示し
ている。本実施例の場合には、前部ステアリングコラム
3の後端部に連結ブラケット53を外嵌固定し、この連
結ブラケット53に後部ステアリングコラム4の前端部
を、左右1対の第一の横軸により枢支している。又、上
記連結ブラケット53の上面に固定側噛合歯32を形成
している。又、上記後部ステアリングコラム4の前端部
上面に第二の横軸29を設け、この第二の横軸29によ
り係合部材30の後端部(図10の右端部)を枢支して
いる。チルトレバー33は、この係合部材30の後端部
からはそのまま連続して設けられている。更に、上記係
合部材30と連結ブラケット53との間に引っ張りばね
54を設け、上記係合部材30の前端部(図10の左端
部)下縁に形成した変位側噛合歯31を上記固定側噛合
歯32に向け押し付けている。本実施例の場合には、係
合部材30が支持ブラケット5の下方に存在しない為、
これら各部材30、38と運転者の膝との干渉防止をよ
り確実に図れる。ここで変位側噛合歯31の外面形状
(各噛合歯31の先端同士を結んで得られる形状)は、
噛合ずれを吸収すべく大きな曲率半径を有する凸形状と
しても良い。各変位側噛合歯31自体を平面歯とする事
は、勿論である。
【0045】尚、本実施例の場合には、係合部材30を
上部ステアリングコラム4の上側に設けた事に伴い、こ
の上部ステアリングコラム4に上下方向の力が加わった
場合に於ける、変位側噛合歯31と固定側噛合歯32と
の押圧状態が、上述した第一〜第四実施例の場合は逆に
なる。従って、本実施例の場合には、変位側噛合歯31
の前側面と固定側噛合歯32の後側面との噛合圧力角を
小さくする。その他の構成及び作用は、前述した第一実
施例とほぼ同様であるから、同等部分には同一符号を付
して重複する説明を省略する。
【0046】尚、上述した第一〜第五実施例の場合に
は、チルトレバー33を僅かに揺動させるだけで、変位
側噛合歯31と固定側噛合歯32とが係脱する。この結
果、チルトレバー33の操作量が少なくなり過ぎて、操
作する者にかえって違和感を与える可能性がある。係合
部材30の変位量を多くすれば、チルトレバー33の操
作量を大きくできるが、例えば図1に示した係止ピン3
4下端部の突出寸法dが大きくなる為、好ましくない。
そこで、この突出寸法dを大きくする事なく、上述の様
な違和感を解消する為に、第六実施例を示す図11に示
した様な構造により、チルトレバー33の操作量を増大
させる事もできる。即ち、第二の横軸29と平行に設け
た第三の横軸55により上記チルトレバー33を枢支
し、このチルトレバー33の前端部(図11の左端部)
に形成した凹部56と係合部材30の後端部(図11の
右端部)とを係合させる。この様に構成する事で、これ
ら凹部56と係合部材30の後端部との係合部から、第
二の横軸29までの距離L29と第三の横軸55までの距
離L55との比(L29/L55)分だけ、上記チルトレバー
33の操作量を増す事ができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、小型軽量で、しかも運転者の膝との干渉が
生じにくいチルト式ステアリング装置を得られる。更
に、ステアリングホイールの上昇方向への変位を阻止す
る機能が大きい為、衝突事故の際に、ステアリングホイ
ールの後側で膨らんだエアバッグにより、運転者の身体
を確実に受け止めれられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す要部縦断側面図。
【図2】一部を省略して示す、図1のA−A断面図。
【図3】同B−B断面図。
【図4】固定側噛合歯と変位側噛合歯との噛合部を示す
拡大図。
【図5】本発明の第二実施例を示す要部縦断側面図。
【図6】一部を省略して示す、図5のC−C断面図。
【図7】本発明の第三実施例を示す要部縦断側面図。
【図8】一部を省略して示す、図7のD−D断面図。
【図9】本発明の第四実施例を示す要部縦断側面図。
【図10】同第五実施例を示す要部縦断側面図。
【図11】同第六実施例を示す部分縦断側面図。
【図12】従来から知られてチルト式ステアリング装置
の1例を示す側面図。
【図13】図12のE部拡大断面図。
【図14】図13のF−F断面図。
【図15】一部を切断して示す、図13のG矢視図。
【符号の説明】
1 ステアリングシャフト 2 ステアリングコラム 3 前部ステアリングコラム 4 後部ステアリングコラム 5 支持ブラケット 6 横軸 7 チルトレバー 8 ダッシュボード 9 第一の係合部材 10 第一の係合歯 11 横軸 12 第二の係合部材 13 第二の係合歯 14 軸 15 ローラ 16 揺動板 17 傾斜長孔 18、19 ピン 20 円弧状長孔 21 引っ張りばね 22 前部ステアリングシャフト 23 第一の横軸 24 円孔 25 滑り軸受 26 後部ステアリングシャフト 27 玉軸受 28 自在継手 29 第二の横軸 30 係合部材 31 変位側噛合歯 31a 後側面 31b 前側面 32 固定側噛合歯 32a 前側面 32b 後側面 33 チルトレバー 34 係止ピン 35 小径部 36 大径部 37 段部 38 係止部材 39、40 円孔 41 突部 42、43 透孔 44 鍔部 45 板ばね 46 支持板 47 取付板 48 皿ばね 49 リベット 50 連結板部 51 カラー 52 キーシリンダ 53 連結ブラケット 54 引っ張りばね 55 第三の横軸 56 凹部 57 係止環 58 圧縮ばね
フロントページの続き (72)発明者 山口 幹雄 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日 本精工株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−20875(JP,U) 実開 昭61−155607(JP,U) 実開 平1−114369(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/18 - 1/19

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部ステアリングコラムと、この前部ス
    テアリングコラムの内側に回転のみ自在に支持された前
    部ステアリングシャフトと、上記前部ステアリングコラ
    ムの後端部を支持固定した状態で車体に固定される支持
    ブラケットと、この支持ブラケットに対し固定された部
    分に設けられた第一の横軸と、この第一の横軸によりそ
    の前端を枢支された後部ステアリングコラムと、この後
    部ステアリングコラムの内側に回転のみ自在に支持され
    た後部ステアリングシャフトと、この後部ステアリング
    シャフトの前端部と上記前部ステアリングシャフトの後
    端部とを連結する自在継手と、上記後部ステアリングコ
    ラムに対し固定された部分に設けられた第二の横軸と、
    この第二の横軸にその後端部を枢支し、その前端部に
    面ギヤ状であるラック状の変位側噛合歯を形成した係合
    部材と、上記支持ブラケットに固定された部分の下面又
    は上面で上記変位側噛合歯と対向する部分に設けられた
    平面ギヤ状であるラック状の固定側噛合歯と、揺動に伴
    って上記変位側噛合歯と固定側噛合歯とを係脱させるチ
    ルトレバーとを備え、このチルトレバーの非操作時に上
    記変位側噛合歯は上記固定側噛合歯に向けて押し付けら
    れるものであり、上記変位側噛合歯と固定側噛合歯とは
    平面同士で当接する平面歯であり、これら変位側噛合歯
    と固定側噛合歯との当接面の方向がこれら変位側噛合歯
    と固定側噛合歯とのピッチラインの直角方向に対し交差
    する傾斜角度である噛合圧力角をαとし、これら変位側
    噛合歯と固定側噛合歯との当接面間の摩擦係数をμとし
    た場合に、α≦tan-1 μであり、且つ、上記噛合圧力角
    αのうち、上記後部ステアリングコラムの後端部に上昇
    方向の力が加わった場合に互いに押し付けられる当接面
    に対応する噛合圧力角α1 を、上記後部ステアリングコ
    ラムの後端部に下降方向の力が加わった場合に互いに押
    し付けられる当接面に対応する噛合圧力角α2 よりも小
    さくすべく、上記変位側噛合歯及び固定側噛合歯の形状
    を前後非対称としたチルト式ステアリング装置。
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