JP3257112B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3257112B2 JP01577493A JP1577493A JP3257112B2 JP 3257112 B2 JP3257112 B2 JP 3257112B2 JP 01577493 A JP01577493 A JP 01577493A JP 1577493 A JP1577493 A JP 1577493A JP 3257112 B2 JP3257112 B2 JP 3257112B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流に対する共振周波数
を制御して出力の定電圧化を行うスイッチング電源装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】共振型のスイッチング電源装置は、一般
的にトランスの一次側に供給する交流の周波数を制御す
ることにより出力の定電圧化を行うが、入力、出力の増
減に応じて発振周波数が変化するためフィルター回路の
選定が複雑になり、又、発振周波数が下がったときの超
可聴周波数化が必要となる。
【0003】また、共振型のスイッチング電源装置とし
て発振周波数は固定で共振型コンバータの共振周波数を
可変して出力の定電圧化を行うものがあり、その回路例
が図5に示されている。
【0004】図5において、入力端子tには整流回路1
が接続され、この整流回路1はダイオードのブリッジ回
路1aと平滑用のコンデンサC1とから構成されてい
る。共振型コンバータ2は整流出力に対して直列に接続
されたスイッチング素子3,4の回路と同じく直列に接
続されたコンデンサC2,C3の回路とを有し、この2つ
のスイッチング素子3,4の共通接続点と2つのコンデ
ンサC2,C3の共通接続点とがトランス6の各一次側入
力端子に接続されている。そして、2つのスイッチング
素子3,4はドライブ回路5によって制御され、ドライ
ブ回路5は一定の周波数で交互にオンオフ制御する。ス
イッチング素子3がオンのときにはトランス6の一次側
巻線にa矢印方向の電流が流れ、又、スイッチング素子
4がオンのときにはトランス6の一次側巻線にb矢印方
向の電流が流れる。
【0005】トランス6は例えば直交トランスにて構成
され、可飽和リアクタのインダクタンスを可変すること
によって共振周波数が変化する。このトランス6の二次
側出力は整流部7で整流され、この整流出力の一方は差
動増幅器8を介して、又、整流出力の他方はそのまま直
接にトランス6の制御端子にフィードバックされてい
る。トランス6はフィードバック量に応じてインダクタ
ンス値が変化されることにより共振周波数を変えて出力
電圧を定電圧化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記共
振型コンバータ2の等価回路は、図6に示すように、
L,C,RLからなる直列共振回路であり、その入力イ
ンピーダンスをZとすると周波数特性は図3(b)に示
すようになる。従って、入力電圧の全変化(例えばAC
100V系とAC200V系をカバーする場合)に対し
てΔZ(Z1〜Z3)のインピーダンス可変範囲が必要な
場合にはΔfの共振周波数の可変範囲、即ち、これに対
応するインダクタンスの可変範囲(容量制御の場合には
容量の可変範囲)が必要となるため、幅広いダイナミッ
クレンジが必要で、制御素子であるトランス6へのスト
レスの増加やサイズの増大につながるという欠点があ
る。
【0007】そこで、本発明は複数の交流入力レベルに
対して共振型コンバータの共振周波数のダイナミックレ
ンジが小さくても対応できるスイッチング電源装置を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明に係るスイッチング電源装置は、交流電源から
の入力電圧を整流する第一の整流回路と、発振信号を出
力する発振回路と、前記発振回路からの発振信号より駆
動されるスイッチング素子を備え前記第一の整流回路か
らの第一の整流出力電圧をスイッチングするスイッチン
グ回路と、前記スイッチング回路に接続されるととも
に、可変インダクタとキャパシタとを有してなり、前記
インダクタと前記キャパシタにより定まり、前記発振信
号の発振周波数と異なる共振周波数で共振する共振回路
と、前記共振回路から得られる出力信号を整流する第二
の整流回路と、前記第二の整流回路からの直流出力電圧
に基づき前記可変インダクタのインダクタンスを変える
ことにより前記共振周波数を制御する出力電圧制御回路
とを備え、前記直流出力電圧の変動に応じて前記共振周
波数を前記発振周波数に対して可変させ、前記発振周波
数における、前記共振回路の共振インピーダンスと負荷
インピーダンスとを直列接続したものとされる前記交流
電源からみた等価インピーダンスのうち前記共振インピ
ーダンスを可変させることにより前記直流出力電圧を安
定化させるスイッチング電源装置において、前記第一の
整流出力電圧と基準電圧とを比較する比較回路と、前記
比較回路の出力により制御され、前記第一の整流出力電
圧が前記基準電圧よりも低いとき、前記発振信号を前記
共振周波数に対してより近い発振周波数に制御すること
により当該発振周波数における前記共振インピーダンス
をより低く、かつ前記第一の整流出力電圧が前記基準電
圧よりも高いとき、前記発振信号を前記共振周波数に対
してより離れた発振周波数に制御することにより当該発
振周波数における前記共振インピーダンスをより高くす
るようにしたスイッチング周波数制御回路とを備えた
のである。
【0009】
【作用】スイッチング素子を駆動するスイッチング周波
数制御回路は、交流入力電圧を整流する第一の整流回路
の整流出力電圧が基準電圧よりも低いとき共振周波週に
近い周波数で、基準電圧よりも高いとき共振周波数に対
しより離れた周波数で発振するので、可変インピーダン
ス可変範囲が小さくてすみ、小型の共振型コンバータ
で、例えば、100V前後及び200V前後の電圧変動
を定電圧化させることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1、図2、図3(a)及び図4は本発明の一実施
例を示す。図1にはスイッチング電源装置の回路ブロッ
ク図が示されている。図1において、交流入力検出回路
10は整流回路1の出力端子間に直列に接続された抵抗
1,R2とこの2つの抵抗R1,R2の共通接続点に接続
されたツェナダイオードDとを有し、交流入力が151
V以上になると共通接続点の電圧がツェナ電圧を超えて
ツェナダイオードDが導通状態となるよう設定されてい
る。
【0011】交流入力レベルがAC85〜150V範囲
の場合にはツェナ電圧以下でa点電位が低レベルとなり
スイッチング回路2のトランジスタQ1がオフし、又、
交流入力レベルがAC151〜280V範囲の場合には
ツェナ電圧以上でa点電位が高レベルとなりスイッチン
グ回路2のトランジスタQ1がオンする。
【0012】スイッチング回路2は発振器11を有し、
この発振器11は時定数RTによって発振周波数を可変
する。時定数RTと発振周波数の関係は図2に示す特性
を有する。時定数RTはトランジスタQ1のオンオフに
よって可変され、トランジスタQ1がオフ(AC85〜
150V)のときには発振周波数がf1、トランジスタ
1がオン(AC151〜280V)のときには発振周
波数がf2のパルスを各ドライブ回路5に出力する。各
ドライブ回路5は入力パルスに基づきスイッチング素子
である電界効果トランジスタQ2,Q3を制御する。
【0013】他の構成は従来例と略同様であるため図面
に同一符号を付してその説明を省略する。
【0014】以下、上記構成の作用を説明する。交流入
力が100V系の場合には交流入力検出回路10のa点
電位が低レベルでトランジスタQ1がオフし、発振器1
1の発振周波数がf1となる。又、交流入力が200V
系の場合には交流入力検出回路10のa点電位が高レベ
ルでトランジスタQ1がオンし、発振器11の発振周波
数がf2となる。
【0015】図(a)には入力インピーダンスをZと
した場合の周波数特性が示され、例えばAC150〜1
70Vの範囲で入力インピーダンスの可変が不要で、Δ
1とΔZ2の範囲でのみ必要な場合には図(a)の実
線と破線で示す特性の範囲で入力インピーダンスを可
変、即ち、これに対応するようインダクタンスを可変す
れば良い。従って、図(b)に示す従来例と比較して
インダクタンスの可変範囲、換言すれば共振周波数のダ
イナミックレンジが小さくて良い。仮に全ての入力に対
応する必要がある場合には実線の特性曲線を左に、破線
の特性曲線を右に移動するようインダクタンスを可変す
れば良く、この場合でもインダクタンスの可変範囲は従
来と較べて小さくて済む。
【0016】また、図4には制御電流INに対するイン
ダクタンスの特性線図が示され、従来の可変範囲L1
対して本実施例の可変範囲L2が半分で良ければその分
小さなコアで済むことになる。
【0017】尚、この実施例では入力される交流が10
0V系と200V系の場合について示したが、これに限
定されるものではない。又、3以上の異なるレベルの交
流に対しても略同様に本発明は適用でき、この場合には
時定数RTも交流レベルに応じて可変するよう構成する
必要がある。
【0018】尚、この実施例では共振型コンバータが可
変インダクタンスによって共振周波数を変えるよう構成
されているが、可変容量によって共振周波数を変えるよ
う構成しても良い。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、第一の整
流出力電圧と基準電圧とを比較する比較回路と、比較回
路の出力により制御され、第一の整流出力電圧が前記基
準電圧よりも低いとき、前記発振信号を前記共振周波数
に対してより近い発振周波数に制御することにより当該
発振周波数における前記共振インピーダンスをより低
く、かつ第一の整流出力電圧が前記基準電圧よりも高い
とき、発振信号を前記共振周波数に対してより離れた発
振周波数に制御することにより当該発振周波数における
前記共振インピーダンスをより高くするようにしたスイ
ッチング周波数制御回路とを備えることにより、それぞ
れの電圧変動範囲に応じて所要の等価インピーダンスを
可変させればよいので、従来例に比べ少なくとも可変イ
ンダクタのインダクタンス可変範囲を半分以下で済ませ
られる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】スイッチング電源装置の回路ブロック図(実施
例)。
【図2】時定数に対する発振周波数の特性線図(実施
例)。
【図3】(a)はΔZのインピーダンス可変範囲に対す
る実施例の共振周波数の特性線図、(b)はΔZのイン
ピーダンス可変範囲に対する従来例の共振周波数の特性
線図。
【図4】制御電流に対するインダクタンスの特性線図。
【図5】スイッチング電源装置の回路ブロック図(従来
例)。
【図6】共振型コンバータの等価回路図(従来例)。
【符号の説明】
1…整流回路 2…共振型コンバータ 10…交流入力検出回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源からの入力電圧を整流する第一
    の整流回路と、発振信号を出力する発振回路と、前記発
    振回路からの発振信号より駆動されるスイッチング素子
    を備え前記第一の整流回路からの第一の整流出力電圧を
    スイッチングするスイッチング回路と、前記スイッチン
    グ回路に接続されるとともに、可変インダクタとキャパ
    シタとを有してなり、前記インダクタと前記キャパシタ
    により定まり、前記発振信号の発振周波数と異なる共振
    周波数で共振する共振回路と、前記共振回路から得られ
    る出力信号を整流する第二の整流回路と、前記第二の整
    流回路からの直流出力電圧に基づき前記可変インダクタ
    のインダクタンスを変えることにより前記共振周波数を
    制御する出力電圧制御回路とを備え、前記直流出力電圧
    の変動に応じて前記共振周波数を前記発振周波数に対し
    て可変させ、前記発振周波数における、前記共振回路の
    共振インピーダンスと負荷インピーダンスとを直列接続
    したものとされる前記交流電源からみた等価インピーダ
    ンスのうち前記共振インピーダンスを可変させることに
    より前記直流出力電圧を安定化させるスイッチング電源
    装置において、 前記第一の整流出力電圧と基準電圧とを比較する比較回
    路と、 前記比較回路の出力により制御され、前記第一の整流出
    力電圧が前記基準電圧よりも低いとき、前記発振信号を
    前記共振周波数に対してより近い発振周波数に制御する
    ことにより当該発振周波数における前記共振インピーダ
    ンスをより低く、かつ前記第一の整流出力電圧が前記基
    準電圧よりも高いとき、前記発振信号を前記共振周波数
    に対してより離れた発振周波数に制御することにより当
    該発振周波数における前記共振インピーダンスをより高
    くするようにしたスイッチング周波数制御回路とを備え
    スイッチング電源装置。
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KR100545809B1 (ko) * 1998-12-15 2006-03-23 엘지전자 주식회사 가변 스위칭방식의 전원공급장치
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