JP3256777B2 - 電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構 - Google Patents
電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に屋外で張設され
たメッセンジャワイヤや電柱等に取付けて使用する電子
機器用ケ−スのカバ−開閉機構の塩害防止に関するもの
である。
たメッセンジャワイヤや電柱等に取付けて使用する電子
機器用ケ−スのカバ−開閉機構の塩害防止に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種の電子機器用ケ−スには、例えば
CATV用増幅器における増幅ユニット、ステ−タスモ
ニタユニット等からなる電子回路ユニットを収容する図
7〜図12に示すようなものがある。このケ−ス51
は、ケ−ス本体55の上外側壁52のワイヤ取付具5
3,53でメッセンジャワイヤ54に取付けるケ−ス本
体55と、その開口部を閉蓋するカバ−56と、カバ−
開閉機構からなる。ケ−ス本体55は、上下両側壁5
2、57の左右にそれぞれ一対の軸受部58,58、5
9,59が突設され、上外側壁52の一対の軸受部5
8,58にはナット部62が、また、下外側壁57の一
対の軸受部59,59にはナット部63が、それぞれカ
バ−開閉方向に回動可能に取付けられている。カバ−5
6は、その上下両外側壁64、65の左右にそれぞれケ
−ス本体55の一対の軸受部58,58、59,59と
対向する連結胴部68、69が突設され、連結胴部6
8,68、69,69に挿通したボルト70,70、7
1,71をナット部62,62、63,63に螺合して
締結することによりケ−ス本体55に取付けている。
尚、カバ−56の上外側壁64の連結胴部68,68に
はナット部62を軸にボルト70がカバ−開閉方向に回
動できるように切欠溝72を形成してある(図12参
照)。
CATV用増幅器における増幅ユニット、ステ−タスモ
ニタユニット等からなる電子回路ユニットを収容する図
7〜図12に示すようなものがある。このケ−ス51
は、ケ−ス本体55の上外側壁52のワイヤ取付具5
3,53でメッセンジャワイヤ54に取付けるケ−ス本
体55と、その開口部を閉蓋するカバ−56と、カバ−
開閉機構からなる。ケ−ス本体55は、上下両側壁5
2、57の左右にそれぞれ一対の軸受部58,58、5
9,59が突設され、上外側壁52の一対の軸受部5
8,58にはナット部62が、また、下外側壁57の一
対の軸受部59,59にはナット部63が、それぞれカ
バ−開閉方向に回動可能に取付けられている。カバ−5
6は、その上下両外側壁64、65の左右にそれぞれケ
−ス本体55の一対の軸受部58,58、59,59と
対向する連結胴部68、69が突設され、連結胴部6
8,68、69,69に挿通したボルト70,70、7
1,71をナット部62,62、63,63に螺合して
締結することによりケ−ス本体55に取付けている。
尚、カバ−56の上外側壁64の連結胴部68,68に
はナット部62を軸にボルト70がカバ−開閉方向に回
動できるように切欠溝72を形成してある(図12参
照)。
【0003】カバ−56を開くには、図9に示すように
上下のボルト70,70、71,71を緩め、さらに上
側のボルト70,70をケ−ス本体55側へ倒してか
ら、カバ−56を下方へ開く。また、この逆の順序で閉
蓋し、上下のボルト70,70、71,71でカバ−5
6をケ−ス本体55に固定する。
上下のボルト70,70、71,71を緩め、さらに上
側のボルト70,70をケ−ス本体55側へ倒してか
ら、カバ−56を下方へ開く。また、この逆の順序で閉
蓋し、上下のボルト70,70、71,71でカバ−5
6をケ−ス本体55に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、海岸線地域
に配設されたこの種の電子機器は、海水を含んだ風によ
ってケ−ス51の表面に付着した塩分が雨水等により溶
けてボルト70、71とナット部62、63の螺合隙間
や下連結胴部69のボルト孔73とボルト71の隙間等
に浸入して乾燥すると結晶化し、これが長期にわたって
繰返へされるためにボルト70,71、ナット部62,
63のねじ部の錆付き、下連結胴部69のボルト孔73
内でのボルト71の錆付き、軸受部58,59に対する
ナット部62,63の錆付きに加えて、塩の結晶が隙間
等にびっしり詰まり、ボルト70,71を締緩できなく
なるという不都合があった。
に配設されたこの種の電子機器は、海水を含んだ風によ
ってケ−ス51の表面に付着した塩分が雨水等により溶
けてボルト70、71とナット部62、63の螺合隙間
や下連結胴部69のボルト孔73とボルト71の隙間等
に浸入して乾燥すると結晶化し、これが長期にわたって
繰返へされるためにボルト70,71、ナット部62,
63のねじ部の錆付き、下連結胴部69のボルト孔73
内でのボルト71の錆付き、軸受部58,59に対する
ナット部62,63の錆付きに加えて、塩の結晶が隙間
等にびっしり詰まり、ボルト70,71を締緩できなく
なるという不都合があった。
【0005】そこで、図9に一点鎖線で示すように、カ
バ−開閉機構74,75全体をおおう蓋76,77が一
部提案された。しかし、ケ−ス51のカバ−開閉機構7
4,75回りの表面は向きや傾き角度が異なる斜面、凹
凸等があって一様でないため、このような表面に合わせ
て蓋76,77の開口端面形状を形成することはきわめ
て困難であり、製作費を高めても十分な防水効果を期待
できなかった。しかも蓋76,77は動かないようにケ
−ス51にねじ等で取付けていたから、ねじ等が塩害で
錆付くと蓋76、77の取外しができず、このためカバ
−56も取外すことができない。
バ−開閉機構74,75全体をおおう蓋76,77が一
部提案された。しかし、ケ−ス51のカバ−開閉機構7
4,75回りの表面は向きや傾き角度が異なる斜面、凹
凸等があって一様でないため、このような表面に合わせ
て蓋76,77の開口端面形状を形成することはきわめ
て困難であり、製作費を高めても十分な防水効果を期待
できなかった。しかも蓋76,77は動かないようにケ
−ス51にねじ等で取付けていたから、ねじ等が塩害で
錆付くと蓋76、77の取外しができず、このためカバ
−56も取外すことができない。
【0006】このように塩害により開蓋できなくなる
と、電気的トラブルが発生した場合、ケ−ス内に収容し
た増幅ユニット等の電子回路ユニットの交換が速やかに
行えないので、需要者に多大の迷惑をかけることとな
る。
と、電気的トラブルが発生した場合、ケ−ス内に収容し
た増幅ユニット等の電子回路ユニットの交換が速やかに
行えないので、需要者に多大の迷惑をかけることとな
る。
【0007】本発明は前記の点に鑑みてなされたもの
で、簡潔且つコンパクトな構成によって塩害を防止でき
るようにした電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構を提供
することを目的とする。
で、簡潔且つコンパクトな構成によって塩害を防止でき
るようにした電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子機器用ケ−
スのカバ−開閉機構は、ケ−ス本体両側の外側壁にはそ
れぞれナット部をカバ−開閉方向に回動可能に支承する
少くとも一対の軸受部を突設し、カバ−両側の外側壁に
はそれぞれ前記ナット部に螺合するボルトを挿通する突
起部を突設すると共に、一方の外側壁の突起部に切欠溝
を形成してナット部との螺合を緩めたボルトを突起部に
対して出し入れできるようにしたものにおいて、一対の
軸受部とその間に配置した袋部にナット部を嵌挿し、こ
の袋部内でナット部中間のねじ孔にボルトの先端部を螺
合すると共に、ゲル状の粘稠な潤滑剤で少くとも袋部の
開口側隙間を閉塞したことを特徴とするものである。
スのカバ−開閉機構は、ケ−ス本体両側の外側壁にはそ
れぞれナット部をカバ−開閉方向に回動可能に支承する
少くとも一対の軸受部を突設し、カバ−両側の外側壁に
はそれぞれ前記ナット部に螺合するボルトを挿通する突
起部を突設すると共に、一方の外側壁の突起部に切欠溝
を形成してナット部との螺合を緩めたボルトを突起部に
対して出し入れできるようにしたものにおいて、一対の
軸受部とその間に配置した袋部にナット部を嵌挿し、こ
の袋部内でナット部中間のねじ孔にボルトの先端部を螺
合すると共に、ゲル状の粘稠な潤滑剤で少くとも袋部の
開口側隙間を閉塞したことを特徴とするものである。
【0009】この手段により袋部内で螺合するボルトの
先端部とナット部のねじ孔が外部から遮断されるので、
海岸線地域その他の塩害発生域に配設された電子機器ケ
−スが長期にわたって閉蓋状態にある場合においても、
カバ−を速やかに開閉することができる。
先端部とナット部のねじ孔が外部から遮断されるので、
海岸線地域その他の塩害発生域に配設された電子機器ケ
−スが長期にわたって閉蓋状態にある場合においても、
カバ−を速やかに開閉することができる。
【0010】前記袋部は、ボルト先端部を嵌挿する有底
孔を形成した本体部に、有底孔の中間と直交してナット
部の中間を支承する軸受部を設けてなる。袋部の軸受部
は、ナット部との相対的な運動がなく、しかもナット部
に作用するカバ−開閉時の荷重を支持しないので(この
荷重はケ−ス本体の一対の軸受部で支持する)、軸受部
の幅を短くすることができる。このため、既設電子機器
用ケ−スのケ−ス本体の一対の軸受部間に袋部を配置で
きて、ボルト、ナットの螺合箇所の塩害を防止すること
ができる。
孔を形成した本体部に、有底孔の中間と直交してナット
部の中間を支承する軸受部を設けてなる。袋部の軸受部
は、ナット部との相対的な運動がなく、しかもナット部
に作用するカバ−開閉時の荷重を支持しないので(この
荷重はケ−ス本体の一対の軸受部で支持する)、軸受部
の幅を短くすることができる。このため、既設電子機器
用ケ−スのケ−ス本体の一対の軸受部間に袋部を配置で
きて、ボルト、ナットの螺合箇所の塩害を防止すること
ができる。
【0011】ケ−ス本体の一対の軸受部のナット孔の外
端に栓をすることによって、ナット部端面の塩の付着お
よび発錆を防ぐ。
端に栓をすることによって、ナット部端面の塩の付着お
よび発錆を防ぐ。
【0012】カバ−に設けた切欠溝を有しない突起部に
挿入するボルトにボルト孔の両端と接するOリングを設
け、且つ各Oリングの内側にゲル状の粘稠な潤滑剤を塗
布することによって、塩分を含んだ雨水、潮風のボルト
孔への浸入を長期にわたって阻止することができる。
挿入するボルトにボルト孔の両端と接するOリングを設
け、且つ各Oリングの内側にゲル状の粘稠な潤滑剤を塗
布することによって、塩分を含んだ雨水、潮風のボルト
孔への浸入を長期にわたって阻止することができる。
【0013】カバ−に設けた切欠溝を有する突起部に嵌
めるボルトにゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布することによ
って、ボルトの発錆を防ぐ。
めるボルトにゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布することによ
って、ボルトの発錆を防ぐ。
【0014】袋部を軟質合成樹脂材で形成することによ
って、軽量化とコスト低減を図る。
って、軽量化とコスト低減を図る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子機器用ケ−ス
のカバ−開閉機構の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。図1はCATV用増幅器における増幅ユニット、ス
テ−タスモニタユニット等からなる電子回路ユニットを
収容するケ−ス1の側面図、図2は底面図であり、ケ−
ス1はケ−ス本体2とカバ−3とカバ−開閉機構からな
る。
のカバ−開閉機構の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。図1はCATV用増幅器における増幅ユニット、ス
テ−タスモニタユニット等からなる電子回路ユニットを
収容するケ−ス1の側面図、図2は底面図であり、ケ−
ス1はケ−ス本体2とカバ−3とカバ−開閉機構からな
る。
【0016】ケ−ス本体2は材質がアルミニウム合金ま
たは亜鉛合金のダイカスト製角型筐体で、屋外に張設さ
れたメッセンジャワイヤ54に上外側壁4に設けたワイ
ヤ取付具5で取付けられており、ケ−ス本体2の開口部
を閉蓋するカバ−3(ケ−ス本体2と同材質のダイカス
ト製)は正面に位置する。ケ−ス本体2は、上下両外側
壁4,6の左右にそれぞれ一対の軸受部7,7を突設
し、その軸受孔20,20に丸軸の中間にねじ孔8を貫
設してなるナット部9を回動自在に嵌挿し(図3、図4
参照)、また左右両外側壁31,32に信号伝送用ケ−
ブルを取付ける接栓33等を設けている(図2参照)。
たは亜鉛合金のダイカスト製角型筐体で、屋外に張設さ
れたメッセンジャワイヤ54に上外側壁4に設けたワイ
ヤ取付具5で取付けられており、ケ−ス本体2の開口部
を閉蓋するカバ−3(ケ−ス本体2と同材質のダイカス
ト製)は正面に位置する。ケ−ス本体2は、上下両外側
壁4,6の左右にそれぞれ一対の軸受部7,7を突設
し、その軸受孔20,20に丸軸の中間にねじ孔8を貫
設してなるナット部9を回動自在に嵌挿し(図3、図4
参照)、また左右両外側壁31,32に信号伝送用ケ−
ブルを取付ける接栓33等を設けている(図2参照)。
【0017】カバ−3は、上下両外側壁11,12にそ
れぞれケ−ス本体2の一対の軸受部7,7と対向する突
起部13,14を突設し、各突起部13,14にナット
部9に螺合するボルト15を挿通するボルト孔16を穿
設している。
れぞれケ−ス本体2の一対の軸受部7,7と対向する突
起部13,14を突設し、各突起部13,14にナット
部9に螺合するボルト15を挿通するボルト孔16を穿
設している。
【0018】カバ−開閉機構は、ケ−ス本体2の上下両
側外壁4,6の左右にそれぞれ設けられた一対の軸受部
7,7に回動自在に取付けられた鋼製の4本のナット部
9と、カバ−3の上下両外側壁11,12の左右の突起
部13,13、14,14に挿通してナット部9と螺合
する鋼製の4本のボルト15と、ケ−ス本体2の一対の
軸受部7,7間にあってボルト15の先端部とこれに螺
合するナット部9の中間を内包する4個の袋部17と、
少くとも袋部の開口側隙間を閉塞するゲル状の粘稠な潤
滑剤からなる。
側外壁4,6の左右にそれぞれ設けられた一対の軸受部
7,7に回動自在に取付けられた鋼製の4本のナット部
9と、カバ−3の上下両外側壁11,12の左右の突起
部13,13、14,14に挿通してナット部9と螺合
する鋼製の4本のボルト15と、ケ−ス本体2の一対の
軸受部7,7間にあってボルト15の先端部とこれに螺
合するナット部9の中間を内包する4個の袋部17と、
少くとも袋部の開口側隙間を閉塞するゲル状の粘稠な潤
滑剤からなる。
【0019】袋部17は、ボルト15の先端部を嵌挿す
る有底孔27を有する本体部28に、有底孔27の中間
と直交してナット部9の中間を支承するナット孔29を
有する軸受部30を設けてなり、材質は金属材、非金属
材を問わないが、安価で且つ量産に適する軟質合成樹脂
材、例えば塩化ビニルが好ましい。
る有底孔27を有する本体部28に、有底孔27の中間
と直交してナット部9の中間を支承するナット孔29を
有する軸受部30を設けてなり、材質は金属材、非金属
材を問わないが、安価で且つ量産に適する軟質合成樹脂
材、例えば塩化ビニルが好ましい。
【0020】ところで、袋部17の有底孔27は締緩す
るボルト15の移動量に応じた長さとする必要がある
が、袋部17の軸受部30はナット部9との相対的な運
動がなく、また、カバ−3開閉時の荷重を支持しないの
で、即ち、カバ−3開閉時の荷重はケ−ス本体2の下外
側壁6の軸受部7,7,7,7で支持されているので、
袋部17の軸受部30はナット孔29とナット部9との
開口側隙間を潤滑剤で確実に閉塞できる程度の長さがあ
ればよい。従って、袋部17の軸受部30の幅を短くす
ることができる。このため、袋部17はゲル状の粘稠な
潤滑剤と共に、既設電子機器用ケ−スのケ−ス本体の一
対の軸受部間に適用することによって後述するように塩
害からボルト,ナットの螺合箇所を保護することができ
る。従って、塩害の程度が比較的軽微な既設電子機器用
ケ−スでは、長期間閉蓋状態におかれていても、速やか
にカバ−を開閉することができる。
るボルト15の移動量に応じた長さとする必要がある
が、袋部17の軸受部30はナット部9との相対的な運
動がなく、また、カバ−3開閉時の荷重を支持しないの
で、即ち、カバ−3開閉時の荷重はケ−ス本体2の下外
側壁6の軸受部7,7,7,7で支持されているので、
袋部17の軸受部30はナット孔29とナット部9との
開口側隙間を潤滑剤で確実に閉塞できる程度の長さがあ
ればよい。従って、袋部17の軸受部30の幅を短くす
ることができる。このため、袋部17はゲル状の粘稠な
潤滑剤と共に、既設電子機器用ケ−スのケ−ス本体の一
対の軸受部間に適用することによって後述するように塩
害からボルト,ナットの螺合箇所を保護することができ
る。従って、塩害の程度が比較的軽微な既設電子機器用
ケ−スでは、長期間閉蓋状態におかれていても、速やか
にカバ−を開閉することができる。
【0021】袋部17内でナット部9にボルト15を螺
合するには、予め適量のゲル状の粘稠な潤滑剤例えばグ
リ−ス21を袋部17の有底孔27とナット孔29に塗
布し、さらにナット部9の外周面23、ねじ孔8および
平坦なねじ孔端面とするために切削工具で座ぐりしてで
きた凹部24にゲル状の粘稠な潤滑材例えばグリ−スを
塗布してから、一対の軸受部7,7の軸受孔20,20
と袋部17のナット孔29にナット部9を挿入し、ナッ
ト部9のねじ孔8を有底孔27に合わせる。次にカバ−
3の突起部13(14)に挿通したボルト15の雄ねじ
26にゲル状の粘稠な潤滑剤例えばグリ−スを塗布して
袋部17の有底孔27に挿入し、ナット部9のねじ孔8
に螺合させる。これにより袋部17内の隙間はグリ−ス
21によってほぼ満たされると共に、有底孔27とボル
ト15との開口側隙間およびナット孔29とナット部9
との開口側隙間から余剰のグリ−ス21が外部へ溢出す
るので、袋部17内のボルト15とナット部9との螺合
箇所は外部から確実に遮断される。
合するには、予め適量のゲル状の粘稠な潤滑剤例えばグ
リ−ス21を袋部17の有底孔27とナット孔29に塗
布し、さらにナット部9の外周面23、ねじ孔8および
平坦なねじ孔端面とするために切削工具で座ぐりしてで
きた凹部24にゲル状の粘稠な潤滑材例えばグリ−スを
塗布してから、一対の軸受部7,7の軸受孔20,20
と袋部17のナット孔29にナット部9を挿入し、ナッ
ト部9のねじ孔8を有底孔27に合わせる。次にカバ−
3の突起部13(14)に挿通したボルト15の雄ねじ
26にゲル状の粘稠な潤滑剤例えばグリ−スを塗布して
袋部17の有底孔27に挿入し、ナット部9のねじ孔8
に螺合させる。これにより袋部17内の隙間はグリ−ス
21によってほぼ満たされると共に、有底孔27とボル
ト15との開口側隙間およびナット孔29とナット部9
との開口側隙間から余剰のグリ−ス21が外部へ溢出す
るので、袋部17内のボルト15とナット部9との螺合
箇所は外部から確実に遮断される。
【0022】カバ−3の下外側壁12の突起部14に挿
入するボルト15には図5に示すように、ボルト孔16
の両端と接するOリング18,18を嵌める環溝19,
19を形成する。そして、環状溝19,19に嵌めたO
リング18,18の内側に接してゲル状の粘稠な潤滑剤
例えばグリ−ス21を適量塗布するか、またはOリング
18,18間全体に塗布してからボルト15をボルト孔
16に挿入することにより、ボルト孔16への塩水等の
浸入を防止している。尚、ボルト15に設けるOリング
18,18をボルト孔16に設けてもよい。
入するボルト15には図5に示すように、ボルト孔16
の両端と接するOリング18,18を嵌める環溝19,
19を形成する。そして、環状溝19,19に嵌めたO
リング18,18の内側に接してゲル状の粘稠な潤滑剤
例えばグリ−ス21を適量塗布するか、またはOリング
18,18間全体に塗布してからボルト15をボルト孔
16に挿入することにより、ボルト孔16への塩水等の
浸入を防止している。尚、ボルト15に設けるOリング
18,18をボルト孔16に設けてもよい。
【0023】カバ−3の上外側壁11の突起部13には
図6に示すように、ナット部9との締結を緩めたボルト
15を突起部13に対して出し入れできるように切欠溝
22を形成してある。尚、出荷時切欠溝22のある突起
部13に挿入したボルト15の露出部および切欠溝22
のない突起部14に挿入したボルト15の露出部にそれ
ぞれグリ−ス等の防錆剤を塗布しておく。
図6に示すように、ナット部9との締結を緩めたボルト
15を突起部13に対して出し入れできるように切欠溝
22を形成してある。尚、出荷時切欠溝22のある突起
部13に挿入したボルト15の露出部および切欠溝22
のない突起部14に挿入したボルト15の露出部にそれ
ぞれグリ−ス等の防錆剤を塗布しておく。
【0024】ボルト15の雄ねじ部26の長さは、閉蓋
時雄ねじ26が袋部17から出ないように選定すること
により、ねじの錆付きを防ぐ。尚、ボルト15の頭部3
5と突起部13(14)との間には座金36、ばね座金
37を介挿している。
時雄ねじ26が袋部17から出ないように選定すること
により、ねじの錆付きを防ぐ。尚、ボルト15の頭部3
5と突起部13(14)との間には座金36、ばね座金
37を介挿している。
【0025】ナット部9の長さは、ケ−ス本体2の一対
の軸受部7,7の外端間の幅より若干短くしている。そ
して、軸受孔20,20の外端部に鍔付き栓38,38
の小径部39,39を嵌着することによって、軸受孔2
0への塩水等の浸入を防いでいる。尚、鍔付き栓38に
代えて銀マイラ−シ−ル等を軸受部7,7の外端面に貼
着してもよい。
の軸受部7,7の外端間の幅より若干短くしている。そ
して、軸受孔20,20の外端部に鍔付き栓38,38
の小径部39,39を嵌着することによって、軸受孔2
0への塩水等の浸入を防いでいる。尚、鍔付き栓38に
代えて銀マイラ−シ−ル等を軸受部7,7の外端面に貼
着してもよい。
【0026】カバ−3にはケ−ス本体2のフランジ部4
0と対向する開口面41に2重の環溝42,43を形成
し、環溝42,43に電磁シ−ルドパッキン44、防水
パッキン45を周設して開口面41の水密性を確保して
いる。
0と対向する開口面41に2重の環溝42,43を形成
し、環溝42,43に電磁シ−ルドパッキン44、防水
パッキン45を周設して開口面41の水密性を確保して
いる。
【0027】図1に示す本発明の実施態様においては、
メッセンジャワイヤ54に垂設された電子機器用ケ−ス
のカバ−3を開く場合、ボルト15とナット部9との螺
合箇所は外部から遮断されていて錆付くことがないの
で、ケ−ス本体2にカバ−3を固定している4本のボル
ト15を速やかに緩めることができる。そして、上側の
2本のボルト15をケ−ス本体2側へ倒してからカバ−
3を下方に開く。また、これと逆の順序で閉蓋すること
ができる。尚、前述するようなボルトの錆付きや発錆を
防止する手段を採用することにより、カバ−3の開閉が
一層軽快に行えることとなる。
メッセンジャワイヤ54に垂設された電子機器用ケ−ス
のカバ−3を開く場合、ボルト15とナット部9との螺
合箇所は外部から遮断されていて錆付くことがないの
で、ケ−ス本体2にカバ−3を固定している4本のボル
ト15を速やかに緩めることができる。そして、上側の
2本のボルト15をケ−ス本体2側へ倒してからカバ−
3を下方に開く。また、これと逆の順序で閉蓋すること
ができる。尚、前述するようなボルトの錆付きや発錆を
防止する手段を採用することにより、カバ−3の開閉が
一層軽快に行えることとなる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の電子機器用ケ−スのカバ
−開閉機構によれば、ボルトの先端部とナット部との螺
合箇所が外部から遮断されているので、海岸線地域その
他の塩害発生域に設置された電子機器ケ−スが長期間閉
蓋状態におかれていても、速やかにカバ−を開閉できる
という優れた効果を奏する。
−開閉機構によれば、ボルトの先端部とナット部との螺
合箇所が外部から遮断されているので、海岸線地域その
他の塩害発生域に設置された電子機器ケ−スが長期間閉
蓋状態におかれていても、速やかにカバ−を開閉できる
という優れた効果を奏する。
【0029】カバ−に設けた切欠溝を有しない突起部の
ボルト孔に挿入したボルトには、ボルト孔の両端に接す
るOリングを設けてOリングの内側にゲル状の粘稠な潤
滑剤を塗布し、また、カバ−に設けた切欠溝を有する突
起部に嵌めたボルトにはゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布し
ているので、カバ−開閉機構のボルトの錆付きがなくな
り、ボルト本来の強度を長期にわたって維持できる。
ボルト孔に挿入したボルトには、ボルト孔の両端に接す
るOリングを設けてOリングの内側にゲル状の粘稠な潤
滑剤を塗布し、また、カバ−に設けた切欠溝を有する突
起部に嵌めたボルトにはゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布し
ているので、カバ−開閉機構のボルトの錆付きがなくな
り、ボルト本来の強度を長期にわたって維持できる。
【0030】ケ−ス本体の一対の軸受部のナット孔の外
端に栓をしてナット部端面の錆付きをなくしているの
で、ナットの回転が円滑となる。
端に栓をしてナット部端面の錆付きをなくしているの
で、ナットの回転が円滑となる。
【0031】袋部は簡潔且つコンパクトな構成で、袋部
の軸受部の幅は特に短くすることができるから、塩害の
程度が比較的軽微な既設電子機器用ケ−スにも適用する
ことによって、長期間閉蓋状態となったカバ−でも速や
かに開蓋することができる。
の軸受部の幅は特に短くすることができるから、塩害の
程度が比較的軽微な既設電子機器用ケ−スにも適用する
ことによって、長期間閉蓋状態となったカバ−でも速や
かに開蓋することができる。
【0032】袋部を軟質合成樹脂材で形成し、ゲル状の
粘稠な潤滑剤に例えばグリ−スのような安価なものを用
いることによって、簡潔で安価な塩害防止用カバ−開閉
機構を提供することができる。
粘稠な潤滑剤に例えばグリ−スのような安価なものを用
いることによって、簡潔で安価な塩害防止用カバ−開閉
機構を提供することができる。
【図1】本発明の実施態様の一実施例を示す側面図であ
る。
る。
【図2】図1に示すものの底面図である。
【図3】図2におけるケ−ス本体側の軸受部箇所の一部
切欠き拡大底面図である。
切欠き拡大底面図である。
【図4】ケ−ス本体に設けるナット部とカバ−に設ける
ボルトの螺合箇所の組立説明図である。
ボルトの螺合箇所の組立説明図である。
【図5】図1に示すケ−スの下外側壁に設けるカバ−開
閉機構の拡大縦断面図である。
閉機構の拡大縦断面図である。
【図6】図1に示すケ−スの上外側壁に設けるカバ−開
閉機構の拡大縦断面図である。
閉機構の拡大縦断面図である。
【図7】従来品の正面図である。
【図8】図7に示すものの底面図である。
【図9】図7に示すものの側面図である。
【図10】図8に示すケ−ス本体の下外側壁に設けるカ
バ−開閉機構の一部切欠き拡大底面図である。
バ−開閉機構の一部切欠き拡大底面図である。
【図11】図8に示すケ−スの下外側壁に設けるカバ−
開閉機構の拡大縦断面図である。
開閉機構の拡大縦断面図である。
【図12】図9に示すケ−スの上外側壁に設けるカバ−
開閉機構の平面図である。
開閉機構の平面図である。
1 ケ−ス 2 ケ−ス本体 3 カバ− 4 上外側壁 6 下外側壁 7 軸受部 8 ねじ孔 9 ナット部 11 上外側壁 12 下外側壁 13 突起部 14 突起部 15 ボルト 16 ボルト孔 17 袋部 18 Oリング 21 ゲル状の粘稠な潤滑剤 22 切欠溝 27 有底孔 28 本体部 30 軸受部 38 栓
Claims (6)
- 【請求項1】 ケ−ス本体両側の外側壁にはそれぞれナ
ット部をカバ−開閉方向に回動可能に支承する少くとも
一対の軸受部を突設し、カバ−両側の外側壁にはそれぞ
れ前記ナット部に螺合するボルトを挿通する突起部を突
設すると共に、一方の外側壁の突起部に切欠溝を形成し
てナット部との締結を緩めたボルトを突起部に対して出
し入れできるようにしたものにおいて、一対の軸受部と
その間に配置した袋部にナット部を嵌挿し、この袋部内
でナット部中間のねじ孔にボルトの先端部を螺合すると
共に、ゲル状の粘稠な潤滑剤で少くとも袋部の開口側隙
間を閉塞したことを特徴とする電子機器用ケ−スのカバ
−開閉機構。 - 【請求項2】 袋部は、ボルトの先端部を嵌挿する有底
孔を形成した本体部に、有底孔の中間と直交してナット
部の中間を支承する軸受部を設けてなる請求項1記載の
電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構。 - 【請求項3】 切欠溝を有しない突起部に挿入するボル
トにボルト孔の両端と接するOリングを設け、且つOリ
ングの内側にゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布した請求項1
記載の電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構。 - 【請求項4】 切欠溝を有する突起部に嵌めるボルトに
ゲル状の粘稠な潤滑剤を塗布した請求項1記載の電子機
器用ケ−スのカバ−開閉機構。 - 【請求項5】 ケ−ス本体の一対の軸受部に、そのナッ
ト孔の外端を塞ぐ栓を取付けた請求項1記載の電子機器
用ケ−スのカバ−開閉機構。 - 【請求項6】 袋部を軟質合成樹脂材で形成した請求項
1または2記載の電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13131896A JP3256777B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13131896A JP3256777B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09293976A JPH09293976A (ja) | 1997-11-11 |
JP3256777B2 true JP3256777B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=15055154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13131896A Expired - Fee Related JP3256777B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 電子機器用ケ−スのカバ−開閉機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3256777B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011162281A1 (ja) * | 2010-06-25 | 2011-12-29 | 日本電気株式会社 | 通信装置および、通信装置の筐体の製造方法 |
-
1996
- 1996-04-26 JP JP13131896A patent/JP3256777B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011162281A1 (ja) * | 2010-06-25 | 2011-12-29 | 日本電気株式会社 | 通信装置および、通信装置の筐体の製造方法 |
JPWO2011162281A1 (ja) * | 2010-06-25 | 2013-08-22 | 日本電気株式会社 | 通信装置および、通信装置の筐体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09293976A (ja) | 1997-11-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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