JP3256547B2 - 浸食性・導電性の液体用静電ノズル - Google Patents

浸食性・導電性の液体用静電ノズル

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般的には静電スプレイ(散布)装置に係わ
り、特に空圧噴霧方式、油水圧噴霧方式および他の方式
の誘導荷電(チャージ)スプレイシステムに関するもの
である。
意図するターゲットへスプレイ物質を大量に搬送する
際の品質および効率を改善する目的で粒子を帯電し、送
給するための幾つかの既存の方法がある。ある種の工業
上および農業上の目的で用いるものとして、誘電帯電な
いし荷電方式の静電ノズルがしばしば選択される。何故
ならば、それら(静電ノズル)は、十分なる帯電を行な
うために25〜50kVまたはそれ以上の電圧を利用するコロ
ナ荷電、接触または電気流体力学的帯電原理に基づく他
のタイプの静電ノズルよりも低い入力電圧を一般に用い
るからである。従来技術には、基本的には、2種類の誘
電スプレイ荷電システムが存在する。最初のシステムは
比較的に広い油水圧、空圧または他の種類の噴霧化ゾー
ン近くに電極を配置し、5kV〜15kVのオーダの作動電圧
において十分に高い誘導荷電場勾配を得るノズルを含ん
でいる。このタイプのノズル例は、バールス氏(Burl
s)等、ペイ氏(Pay)、スワンソン氏(Swanson)、シ
ックルス氏(Sickles)、インキュレット氏(Inculet)
等およびブラウン氏(Brown)等によるものである。2
つ目の種類の誘導タイプの装置は、良好に画成された噴
霧化ゾーンの直近に配置した内部埋込み電極を有してお
り、この場合、電極が噴霧化ゾーンに近いために、同ノ
ズルは1〜3kVばかりの電極電圧によっても十分なる誘
導荷電場勾配を得ることが出来る。この後者のタイプの
ノズルの例は、ロー氏(Law)およびパーメンター氏(P
armentar)等によるものである。
意図するターゲットに向けて荷電点滴が電気的に推進
される力の大きさは、点滴荷電レベルおよび点滴寸法の
関数である。点滴寸法を適正にコントロールし、十分に
帯電させることにより堆積効率、特に3次元のターゲッ
トの隠れた領域に対する堆積効率が大いに向上する。ロ
ー氏およびパーメンター氏による従来の空気噴霧化式誘
導荷電装置は、直径100mm以内で静電効果を得るべく水
滴を所望の寸法範囲内に噴霧化することに成功してお
り、これらの点滴を少なくとも3mC/リットルの最小の所
望のレベルへと帯電せしめている。これらのパラメータ
によれば、農作物散布において出会う苗天蓋のような複
雑なターゲット形状への非荷電散布(スプレイ)とくら
べて、少なくとも2倍の堆積効率向上が得られる。しか
しながら、ありふれて用いられる物質がスプレイ液内に
混合され、これらの従来技術ノズルにおいて用いられる
と、荷電ないし帯電レベルは通常の使用期間と考えられ
る時間間隔においても著しく低下する可能性がある。例
えば、ロー氏のノズル(または誘電性液体リップにより
修整されている同ノズルの市販バージョン)により、農
業用の殺菌剤および葉栄養物スプレイにおいて通常、用
いられる粉末、導電性液体または金属の混合物を用いて
半日間のスプレイ作業を行なうと、帯電ないし荷電レベ
ルは水のみにより得られるレベルの1/5より低い所まで
低下する可能性がある。これらのタイプの水への添加物
を使用し続けると、工業上および農業上のスプレイ作業
において出会う汚れた環境にあっては、静電スプレイノ
ズルおよび粉末供給部が修復不能な程に損傷を受ける結
果となる。
スプレイ帯電レベルが低下し、遂にはノズル部品が破
損するのは、大部分が、内部および外部ノズル表面上に
導電性堆積物が形成されてしまうことに帰因している。
これらの堆積物は、例え量がわずかであっても、ノズル
およびワイヤおよびノズルに取付けられているホースの
表面を横切って容易に走行する迷走電流通路を誘起せし
める。この電気的追跡現象は、内部電極誘導荷電ノズル
と関連している約1〜3kVの比較的低い電圧(例えばロ
ー氏およびパーメンター氏のものにおいて説明されてい
るレベルの電圧)においてさえ発生するのである。最終
的には、導電性の黒色のカーボン堆積物がこれらの迷走
電流路に沿って形成され、該電流路は誘電性表面内へと
食刻し、操作者による通常の清掃作業によっては除去す
ることの出来ない永久的電気的導体が確立されてしま
う。これらの電気的通路は、ノズルの外部表面のみなら
ず、内側表面上にも生ずる可能性がある。
外部表面上における迷走電流 最も明確な迷走電流路は、スプレイ作業環境にて湿気
および粒子による甚しい汚染を受ける外側誘電性ノズル
表面上に生ずる。これらの電流路は、通常、高電圧電極
付近のノズルオリフィスにおける表面上で始まり、荷電
ノズルの露出した誘電表面が濡れたり、他の態様で汚染
されるに従って、前記電極から、より低い電位にある外
部表面へと外向きに延びて行く。汚染物は電極をアース
(地面)へと電気的に接続する抵抗導管を生成するの
で、電極からアース間にある表面は該電極とアースの電
位の中間の電位にあり、その大きさは表面の位置および
表面の汚染の程度に依存している。
外部表面上における迷走電流の第1の影響はシステム
に対する電力要求量が増大することであり、このことは
ノズルの規制されない電極電力供給の出力電圧が減少す
ることに結び付く。これにより、電極電圧およびスプレ
イ荷電レベルの両者が比例的に減少することになる。接
地されたスプレイ部品を電極から分離することを意図し
た絶縁表面が十分汚染されると、電力供給源から引き出
される電極電流は劇的に増大する。水を使った、清浄な
条件下においては、ロー氏またはパーメンター氏のノズ
ルは単に20mAを引き出すだけである。しかしながら、ノ
ズル表面が周囲環境の湿気、粒子またはスプレイ液によ
る汚染を介して導電性になるにつれて、誘導電極から地
面に対する有効な抵抗は減少し、その結果生ずる表面通
電により、電力供給出力電流は電力供給の出力能力に依
存して200倍またはそれ以上へと増大させられる。本質
的な安全性の故に通常用いられている、非規制タイプの
電源においては、電流のレベルが増大した場合、電圧は
その非負荷出力の1/3以下へと減少させられる。大きな
電力要求量はまた、単一の静電電力供給源から作動させ
得るノズルの数をも減少させる。表面が汚れると要求電
力量が増大するので、市販の誘導荷電ノズルの製造メー
カの幾つかは、汚染前のノズルの作動条件をはるかに超
える出力電流を出せるように、個々のノズルに個別の電
源を利用するようにした。この設計手法は農芸用斜柱式
スプレイヤのような多重ノズルシステムの複雑さとコス
トを増大させるとともに、得られる電力が過大になるこ
とは電気的追跡(通電)による誘電性表面の破壊を加速
させ、安全性の問題を引き起す可能性を生ずる。(本出
願に対する引用文献とする)米国特許第4004733号にお
いてロー氏が開示しているように、電源は直接荷電ノズ
ルに装着するか、ノズル内に埋込んでやるのが望ましい
であろう。ロー氏によって議論されている利点はこうす
ることによって、機械的に損傷を受け易くなるかまたは
電気的障害となり得る高電圧リード線の使用を避け得る
ということである。ロー氏は電極を含めてノズル部分に
直接電源を装着することを示している。この実施例の問
題点は、低電圧電力供給入力ワイヤが汚染され、絶縁表
面に沿っての電気的活性によって、絶縁度が最終的に劣
化するであろうということである。低電圧ラインの内側
上における導体と前記ワイヤ上の汚染物との間の電位差
は、通常電極の電位に近いものである。したがって、特
に絶縁部材が機械的損傷または電気的追跡損傷のため弱
化している場合には、絶縁部材の誘電破壊が起こり得
る。加えるに、通常はノズルを容易に取外し可能とする
ために、低電圧ワイヤのどこかに電気的コネクタが設け
られている。このコネクタの内側部分は低電圧に置か
れ、外側は、汚染のためワイヤ絶縁体および(または)
コネクタ表面上に形成する導電性通路の故に、高電圧に
置かれる。したがって、実際上は前記低電圧コネクタの
内側および外側もまた電位差故の故障を生じ易い。
パーメンタ氏等が記述した装置は、外側ノズル上にお
ける電気的追跡(電流)の問題、並びにノズル出口から
接地された装着ブラケット迄の表面絶縁長さを、ノズル
の外側壁上に設けた一連の割溝およびノズルを取囲んで
設けた1つの大きな半径方向フランジによって長くする
ことにより、追跡電流を制限しようとする試みについて
言及している。しかし、割溝およびフランジは塵介や荷
電スプレイ雲に直接さらされるので、電極から実質的な
電流を受け持つよう迅速かつ十分に導電性を有すること
になる。加えるに、深い割溝は乾燥したスプレイ物質で
充満し、完全に清掃することは困難であり、したがって
清掃後も導電性を有したままになる。
外側ノズル表面上の迷走電流の第2の影響は、ノズル
ボディ上の液体入力接続部材内のシーム(網目)を介し
てスプレイが液体供給物と電気的に接触するため、スプ
レイ荷電の強度が減少するということである。正常に接
地された液体との電気的接触が行なわれると、当該液体
の電位は誘導電極の電位に向けて上昇させられる。かく
して誘導電極と液体流の間の電位差が減少し、その結
果、スプレイ帯電レベルの減少が生ずる。
これらのノズル部品表面が接地されたスプレイヤ部分
と接触するワイヤ、空気チューブおよび液体チューブの
汚染表面における電気的アーク発生によって、物理的損
傷が生じ得る。電極または汚染された高電圧電気コネク
タからの電流は汚れた表面に沿って走行し、電気的アー
クが、接地されたスプレイヤ部分近くの表面上に発生
し、最終的には前記チューブおよびワイヤ絶縁物内への
穴を食刻し、直接的な短絡となり易い液体の漏れおよび
導体の露出が引き起される。
ついには電流路に沿っての食刻と、電気的放電による
ピッティング(穿孔)によって、ノズルの基本機能にと
って重要な表面、例えば噴霧化溝の壁、液体オリフィス
ティップ(先端)および電極の表面が永久的に変形して
しまう。これらの領域内の電気的活性から生じる腐蝕は
スプレイパターンの混乱を招き、スプレイ帯電レベルお
よび噴霧の品質に大きな影響を与える。
内側表面上における迷走電流 汚染された外側ノズル表面を横切る電荷の流れが慣用
の空気噴霧化誘導ノズルに対する目でみえる物理的損傷
を与え、電力供給源から引き出される電流の多くの部分
を占めていることは確かであるが、内側表面もまた汚染
にさらされている。この汚染は、電極の上流における液
体の電位が影響を受けた場合、スプレイ帯電(レベル)
の減少へと結び付く。
幾つかのタイプの慣用誘導荷電ノズルは、ノズル内に
配置された電極から液体を絶縁してやるために、ノズル
内にシールを用いている。これらのシールの誘電性表面
は分解の際の汚染によって十分に導電性となり、液体に
対して電流路を提供することになる。誘電性シールを横
切って流れる電流のレベルは、電気的アークまたは表面
食刻を生じさせるのには十分でないかも知れない。しか
しながら、電気的接触度は十分高く、電極へ向う液体流
の電圧が上昇し、誘導スプレイ帯電電界の顕著なる減少
が生ずる。従前の幾つかのノズルは、全ての基本構成部
品へと分解出来るように設計されている。こうすること
により、各部品へ接近して点検または交換を行なうとい
うことが便利に行なえる反面、内側表面の汚染が生ず
る。何故ならば、通常の清掃および再組立の後において
も幾らかの導電性残留物が残る可能性があるからであ
る。
内側表面が分解の際にどのようにして偶然に汚染され
得るかが、誘電性ツイン流体ティップ(tip)により修
整したロー氏のノズルにおいて示されている。このツイ
ン流体ティップのベース部はノズルボディ内へとねじ込
まれており、シーム部は分解の際に汚染にさらされ、そ
の結果、液体溝と、電極を発生源とする迷走表面電流と
の間に、電気的追跡通路が生ずる。この通路は電極の上
流側液体が電極の電圧の40〜70%の電圧に到達する原因
となり、その結果、スプレイ帯電ないし荷電の比例的減
少が誘起される。
従前のノズルにおいては、少量のスプレイ材料が空気
の停止時に空気溝内へ流れ戻った場合にも、内部汚染が
発生する。この汚染は電極と、好ましくは低電圧の液体
オリフィスティップと、液体溝絶縁部の間の表面に大規
模な電流路を誘起せしめる。これらの表面は放電によっ
て穿孔される可能性がある。液体オリフィスティップま
たは液体溝を取囲む誘電体内には最終的に孔が発生し、
液体溝は電極の電圧および加圧ガスキャビティへと直接
露出される。
ロー氏のノズルの1つの従前の市販バージョンにおい
て、ツイン流体ティップおよびその相方のねじを切られ
たベース部は導電性であり、接地されている。電極キャ
ップ部分およびツイン流体ティップの露出金属上には、
1つのカバーが装着されている。こうすることの目的
は、迷走電流が存在する場合であっても液体をアース電
位に保持することである。しかしながら、通常の使用期
間中およびノズルの清掃中に、このカバーの内側の表面
は汚染されてくる。したがって、電流は電極から外へ
と、汚染されたカバーシールを横切り、汚染された内側
カバー表面に沿って、接地されたツイン流体ティップの
ベース部における露出金属に向けて走行する。液体は接
地状態を保持するが、電流路は導電性のツイン流体ティ
ップ中を直接形成され、電力供給源出力は極端に減少
し、過度の電流要求量による故障にさらされる。この問
題を解消するための努力として、金属製のツイン流体テ
ィップはデルリンプラスチックから作られた類似の設計
物によって置換えられた。こうすることにより、ノズル
の寿命は幾分延びたが、液体流に対する電流路は最終的
にはデルリン製ツイン流体ティップとノズル間のシーム
部に貫通し、電気アークを発生することにより、シーリ
ング表面と、液体流に対する開いた連続電気通路との間
における溝が生成されることになる。
電力供給出力部に対する抵抗の使用 シックル氏によるノズルのような幾つかの静電ノズル
においては、ギグオーム範囲における抵抗器が電力供給
出力部とノズル電極の間に配置され、作業者の安全性を
高め、ノズルの内部において大規模な電気アークが発生
するのを防止すべく、電極への電流を制限する。この抵
抗器はまた電極において発生する漏洩電流を制限する効
果を発揮出来るが、スプレイ帯電レベルが減少してしま
う。何故ならば、汚染された表面上に極めてわずかな電
流の漏洩が生じ、これにより電極に接続された高い値の
制限用抵抗上に実質的な電圧低下が生じてしまうからで
ある。スプレイ材料または空気中の塵介が終局的に誘電
性ノズルを被覆してしまう時には、電極からアース(地
面)への有効抵抗は、電流を安全な値へと十分に制限す
るであろう寸法の電力供給直列抵抗器の抵抗値よりもず
っと低い値へと減少させられる。実際上、ノズルが農業
作業において作動される時には、アースに対するノズル
電極の抵抗はしばしば1メグオームよりずっと小さな値
へと減少してしまう。図13に示した概略図は電流制限抵
抗器Rをノズル電極と電力供給部との間に配置し、抵抗
漏洩路Rnがノズル表面からアースにかけて存在するとし
た場合の電極電圧Veに与える影響を例示している。
例えば汚染したノズル表面に沿って電極からアースに
かけての抵抗漏洩通路Rnが1メグオームであるノズル
と、1kVの非規制電源との間に5メグオームの電流規制
抵抗器Rが接続されている場合を考えてみる。古典的な
電圧分割回路の場合における如く、電源からの電圧は電
極において分割され、ノズルが完全に清浄な表面を有
し、漏洩電流が無い場合とくらべて、電極電圧Veおよび
内部誘導帯電場は1/6迄に低下してしまう。更なる例と
してR=Rnとなった場合には、有効帯電電圧は半減して
しまう。これらの単純な例からも判るように、ノズル荷
電部品は、もしも電源からの適正寸法の電流制限抵抗器
を有効に使用したい場合には、それら抵抗器にくらべて
著しく高いアースに対する漏洩抵抗の値を維持しなけれ
ばならない。そのような高い漏洩インピーダンスシステ
ムの主たる利点は安全性、ノズルの長寿命、広範囲の液
体導電性に対する安定したスプレイ帯電性能、比較的低
電圧の極めて小さな電源の使用を可能とすること、およ
び単一の電源により多くの荷電ノズルを使用可能なるこ
とである。
シックル氏のノズルは、荷電スプレイがノズルボディ
へと戻ることを防止するように設計された副次的空気流
を用いてノズル表面を清浄に保持することにより、ノズ
ルの電極と地面の間に高い抵抗路を維持しようと試みて
いる。しかしながら、この副次的空気流のために用いら
れる圧縮空気の体積が大きいために、ノズルは畑の作物
を処理するための、30〜80ノズルを有する農業用斜柱
(ブーム)スプレイヤのごとき大型の多重ノズルシステ
ムに適用するのは実際的ではない。これらの移動用途に
おいては、空気圧縮器またはブロワーは出来るだけコン
パクトなものにしなければならない。過度の空圧エネル
ギがターゲットに投入されるのは、静電力場が空気流体
学的力によって圧倒され、貧弱な電気堆積および過剰ス
プレイが生じてしまうので望ましくない。加えるに、こ
のタイプの過酷な環境において作動するノズルは、例え
ば副次的な空気流を使用して汚染物をノズルから遠去け
るようにしたとしても、導電性の空中塵介および表面上
の過剰スプレイを堆積する傾向がある。
ノズル表面上に堆積する液体からイオン化によって帯電
したスプレイ雲を中立化させること 誘導ノズルオリフィスから放出される帯電したスプレ
イ雲(荷電スプレイ雲)は、ノズル面および他のスプレ
イヤ部品のみならず意図したターゲット上において終結
する強い電界を生成せしめる。ノズルにおける空間荷電
付加による電界は、ノズル表面と荷電点滴との間に強い
吸引力を生じさせる。空気圧による噴霧化を利用してい
るロー氏のノズルのような慣用の誘導ノズルには、ガス
キャリアが殆んどのスプレイをノズル面から有効に追い
払ってくれるという利点がある。スプレイ雲自体内にお
いて、点滴は相互に反撥し合い、外側周縁上の点滴の幾
分かはガスジェット流による取込みから逃れる。しかし
ながら、ガスキャリアジェット流から自由になり、ノズ
ル面における電界から逃げられるだけの十分な距離を走
行しなかった荷電点滴は、空間荷電電界によって課せら
れる電界線に沿ってノズル表面へと帰還する。ノズルへ
と戻ってくるこの比較的に少量の荷電スプレイは有害な
表面汚染の多くを誘起し、電流の問題を生ずる。更に有
害な結果は、ノズルへと引き戻されるスプレイ液体が慣
用の荷電ノズルの平面状フェイス上に堆積する傾向があ
るということである。この堆積現象は、荷電スプレイの
部分的中立化を誘起せしめる。堆積された液体が外側の
ノズル表面から滴下して去り始めると、同液体はスプレ
イ雲の電界の力によって当該スプレイ雲に向けて引き寄
せられる。堆積した液体は、電界と整合した鋭いピーク
部へと形成される。ピーク部における電界の強度は、周
囲の空気の誘電破壊を生ずるのに十分なものである。そ
の結果生ずるガス状の放電は反対極性のイオン電荷をス
プレイ雲内に送り込み、同スプレイの実質的な部分を電
気的に中立化せしめる。加えるに、ノズルから電気的に
引き寄せられたか、重力により滴下してきた表面に堆積
した液体は無駄であり、不適正に噴霧されたスプレイか
らの品質の劣る堆積物を生成せしめる。ノズルフェイス
から滴下する点滴は通常大変大きく、スプレイとは逆の
極性に帯電している。塗料のスプレイ作業用途において
は、これらの大きな点滴は、そうでない場合には一様と
なる表面被覆を無駄にする。植物の殺虫剤散布を行なう
場合には、これらの大きな点滴の堆積は、オーバドース
(過剰摂取)が起っている場所における植物繊維の深刻
な損傷を引き起す。
慣用のパーメンタール氏タイプノズルの形状は、外側
リムがスプレイ雲と対面するようにノズル取出口をカッ
プ形状キャビティ内へと引込めることによって、ノズル
オリフィスにおける表面被膜から形成されるイオン化点
を減らしている。しかしながら、ノズルが十分に濡れた
時には、同ノズルの他の表面においてイオン化および滴
下現象が発生する。ノズルに戻ってくる帯電した点滴
は、キャビティのエッジへと引き寄せられる。何故なら
ば、エッジにおいて電界線が集中するからである。この
ことはリムエッジ後方においてボディを被覆するスプレ
イの量を制限するが、集積する点滴はエッジ自体へと堆
積し、凝集する。滴下に先立って、液体はスプレイ雲に
向けて引張られ、鋭いピークへと形成される。同ピーク
からはスプレイ雲とは逆の電荷が放出され、荷電スプレ
イ雲の著しい部分を中立化せしめる。パーメンタール氏
のものはまた、ノズルのまわりに1つの大きな半径方向
フランジを内蔵している。このフランジは絶縁表面を長
くし、戻ってくる帯電したスプレイがノズルボディの上
流部分を被覆するのを阻止する。しかしながら、スプレ
イ雲に向かう正面およびエッジ表面は最終的には被覆さ
れてしまい、多重のイオン化し易い滴下点が形成され
る。加えるに、ノズルの表面上のカップ形状をしたキャ
ビティはノズルが上向き配向において用いられることを
妨げる。何故ならば、キャビティはリムエッジ上に堆積
し、キャビティ内へと滴下する液体で充満されるからで
あり、遂には該液体はオリフィスを部分的に詰まらせて
しまうか、および(または)大きな液体スラグとして排
出されることになり、スプレイ堆積物の品質は著しく低
下してしまう。
慣用のロー氏ノズルの全てのバージョン、特に電極キ
ャップのより小さな平面状フェイス上にわたる保護のた
めに平面表面状のカバーが装着されている最近の市販バ
ージョンもまた、滴下およびスプレイ雲中立化問題を呈
する。パーメンタール氏ノズルとくらべて、ロー氏ノズ
ルは液体の堆積が少ない。というのも、カバーのフェイ
スが後者は前者にくらべて半分以下しかないからであ
る。しかしながら、堆積物は前記フェイスの最下側エッ
ジからの目立って、イオン化し易いピーク滴下の形成を
誘起せしめるのには十分な量が存在する。
噴霧化溝の機械的摩耗 慣用の誘導荷電ノズルにおける別の制限事項は、噴霧
化溝およびジェット流取出口がアブレッシブな基材を含
んだスプレイによる通常の使用条件下で迅速に摩耗して
しまうということである。ロー氏ノズルにより、スプレ
イと溝壁の間に生成される狭いスプレイパターンおよび
空気シースは、アブレージョン摩耗(ひっかき摩耗)を
幾分かは制限するものの、時間が経つにつれて、噴霧化
溝壁は、不適切な清掃により残ってしまったスプレイ堆
積物によりわずかに変形するか、または電気的活性現
象、例えば液体オリフィスティップからの誘導イオン化
または噴霧化ゾーンの内側壁に沿っての電流追跡現象に
より形をそこなってしまう。前記変形は狭いパターンを
台無しにしてしまうし、空気駆動されたスプレイの一部
分は取出口のプラスチック壁上へと衝突し、これを機械
的に侵蝕する。実際、ノズルの取出口は、珪藻土または
アルミノフッ化ナトリウムのようなある種のアブレッシ
ブ(浸食性)な物質をスプレイしていると、わずかに半
日の期間において初期の直径が倍になるほど腐蝕する可
能性がある。手入れをしないまま放置した場合には、電
極もまた取出口端部から摩耗が始まって、後方へと進行
し続ける。アブレッシブ摩耗が発生すると、空気の消費
量、スプレイ電荷および噴霧の品質全てにわたって悪影
響が発生する。
発明の概要 本発明は、広範囲のスプレイ液体、特に比較的に高重
量%のアブレッシブ粉末、金属元素、腐蝕性材質および
(または)高導電性物質を含んだ液体により帯電して信
頼性高くスプレイするための改善された静電スプレイ荷
電ノズルシステムを提供している。そのようなシステム
はまた、ノズル表面がスプレイおよび他の物質で汚染さ
れ易く、ノズルが非熟練操作者による作業にさらされ、
ノズルの保守がしっかりなされないような環境下におい
て、より安全であり、より信頼性に富んでいる。前記シ
ステムはまた低電力しか必要としないノズルを提供して
いるので、多くの静電スプレイノズルを単一の小型電源
から作動させたり、単一ノズルを超小型電源から作動さ
せ、該電源は所望とあらばノズル内に埋込むことを許容
せしめる。
本発明に係る空圧式噴霧による誘導荷電ノズルが該当
技術を進歩させているのは、とりわけて次の点において
である。(a)液体流が内部および外部における電流漏
洩を招かないように同液体流を電気的に絶縁してやるこ
とにより、かつまた内部静電荷電場とノズル外部で発生
するスプレイ雲場との間に電気的バリアを確立してやる
ことにより、液体ジェット流と誘電電極との間の荷電場
を安定して維持出来ること。(b)ノズル表面の電位は
内側および外側ノズル表面上に電荷の漏洩が起こらない
ように維持されること。(c)接地された部品、高電圧
電源、およびスプレイノズルの電極間に高い電気的抵抗
が生成されること。(d)ノズル取出口には耐アブレッ
シブな材質が使用されていること。最後に、(e)ノズ
ルの外側表面の形状は、ノズルへの被覆が最小となり、
空間電荷により誘導されるイオン化によるスプレイの中
立化が最小となるようにされていることである。
本発明に係るノズル組立体は、空圧噴霧化室および荷
電電極を含むカバー内へ収納されているツイン流体ティ
ップにおいて終結しているボディを含んでいる。誘導電
極は、点滴形成ゾーンにおける液体ジェット流の表面に
おいて電界を集中させ、適当に強い電界を維持するべ
く、噴霧化ゾーンに関して組立内に適正に配置されてい
る。液体ジェット流は地面の電位またはそれに近い電位
に維持されており、適当な上流位置においてアースされ
ている。電荷は、ジェット流表面における電界に反応し
て液体中を流れ、噴霧化ゾーンに進入する液体ジェット
流の表面上に集中するよう誘発される。空圧エネルギに
よって点滴が形成されるが、同エネルギはまたノズルジ
ェット流出口を通り、意図するターゲットに向かうよ
う、電極領域から帯電されたスプレイを離して推進す
る。
本発明の1つの特徴によれば、ノズル組立体は1つの
カバーに着脱自在にて接続されているツイン流体ティッ
プ内に終結する1つのボディからなっている。カバーは
スプレイジェット流取出口に終結している、円錐形状の
または他の空気動流体的な形状の外側表面を有してい
る。同カバーは噴霧化を溝形成する内側表面を内蔵し、
1つの誘導電極を含んでいる。ボディおよびカバーは容
易に分離することにより、周期的に清掃する必要のある
全ての領域すなわち空気溝、液体オリフィスティップ、
噴霧化溝、荷電電極表面および空気室領域へのアクセス
性を提供している。液体オリフィスティップ、電極およ
び他の内部ノズル部品はボディまたはカバーと一体に形
成されており、取外す必要はない。それらは、したがっ
て、再組立、分解または操作中において誤整合または汚
染にさらされることがない。
本発明の別の特徴によれば、電極の電源との電気的接
触はカバーがゆるんだり、取外された時に遮断される。
こうすることにより、作業者が電極または噴霧化ゾーン
の他の部分を点検したり、清掃したりする時に電源に誤
まって接触してしまう機会が減少する。この特徴はま
た、噴霧化溝または他の領域を清掃中に脆弱なワイヤに
手を触れたり、引張ってしまうことを解消する。
本発明に係るノズルの幾つかの特徴によれば、誘導荷
電ノズルの内部誘導性表面、例えば液体オリフィスティ
ップおよび噴霧化室のまわりの領域内表面上に容易に形
成する汚染表面を横切って迷走電流が流れることが解消
される。本発明に係るノズルの内側表面上においては、
カバー部分の電極近傍かつ上流側領域において等電位表
面が故意に維持される。カバー組立体の内側部分である
ガス室、シールおよび噴霧化溝の表面は電極と、電極と
ほぼ同一の電位にある導電性または半導体性環体との間
に配置される。こうすることにより、これらの誘電性表
面上の電位は均一化され、ほぼ確実に導電性の汚染被膜
がそれら表面上に形成され、電流が電極から組立体のよ
り低い電位のボディ部分に向けて後方に流れ、これらの
重要な内部ノズル領域上に損傷を与えるような電気的追
跡路が形成されることが防止される。内側導電性環体も
また、ボディ内電力供給導管からカバー内の電極への整
合とは無関係なる電気的接触を行なわせるのに好適に役
立っている。内側荷電環体の更なる利点は、それが内側
の誘導荷電電界と、ノズルのまわりで外部に発生源を有
する電界、例えばスプレイ雲空間電荷によって課せられ
る電界との間に電気的なバリアを固有的に付与せしめ、
このバリアがノズルのスプレイ荷電電界と対向し、これ
を抑制するということである。
液体溝、液体取入口接続部材および液体ティップは低
電圧ボディ部分内に収納されている。液体は液体オリフ
ィスの上流地点において接地されており、流れセグメン
ト並びに前記接地点と電極の間のシームレス導管とによ
る並列抵抗は、オリフィスにおける液体の電位を、通常
の作業中における接地電圧と、大規模な短終状況におけ
る電極電圧との間で浮動せしめる。導電性汚染物の架橋
作用により誘起されて、液体オリフィスティップと電極
との間に直接的短絡が発生した場合には、電流は同汚染
物の架橋部分中を短絡して移動するとともに、抵抗性液
体流およびその導管中を流れる。ティップおよびその上
流側接地点間にある液体は1つの抵抗器を形成し、これ
は電流を自己制限し、かくしてノズル部品に対する損傷
を制限する。ノズル液体流が停止すると、損傷は更に防
止される。何故ならば、液体が液体オリフィスティップ
における溝から排出されるに従い、液体の接触が不連続
的になり、電流が流れなくなるからである。
液体オリフィスティップにおける短絡の機会は、ティ
ップのベース部を取囲む室空間内を移動する噴霧化ガス
並びに液体オリフィスティップを取囲む噴霧化ゾーン内
へと押込められる極めて高速のガスによって更に減少す
る。安全性を増し、噴霧化溝中に噴霧化ガスの流れが無
い場合には発生し易い、電極と液体オリフィスティップ
間の電気的短絡を防止するために、電極電圧は電源を制
限する圧力スイッチを介して遮断されるのが好ましい。
本発明の幾つかの特徴により、ノズル表面が汚染され
得る状況において作動する従来技術のノズルとくらべ
て、本ノズルの外側表面上の迷走電流は減少する。汚染
物被膜が静電スプレイノズルの外側誘電表面上に容易に
生ずる時には、電極の近傍かつ下流側の表面は十分に導
電性となり、電極はスプレイヤの接地された部品へと電
気的に接続されてしまうということが判明している。そ
の結果生ずる迷走電流により、従来技術のスプレイ荷電
ノズルの誘電性表面、電極表面、流体接続部およびワイ
ヤは変形し、最終的に破壊されてしまう。本発明の主た
る特徴点は高度に抵抗性の通路が電極からアースへと維
持されるということであり、それにより電荷が電極から
噴霧化溝の内側壁に沿って、ツイン流体ティップへと後
向きに、かつまたノズルの外側フェイスへと前向きに、
更にスプレイヤ上の接地点に取付けられた汚染外側誘電
性表面に沿って顕著に流れるということが防止される。
高度に抵抗性の通路が、ノズル表面の選定した諸部分を
汚染から保護してやることにより生成される。高インピ
ーダンス通路を維持するための1つの方法は、選定した
ノズル表面内に、および(または)ノズルを接地された
スプレイヤ部品に接続するために用いられる電気的スタ
ンドオフ(支柱)上にキャビティを適正に形成し、これ
らのキャビティの内側を汚染物が進入しないよう保護し
てやることである。汚染物が侵入しないようキャビティ
を保護することは、空気動力学の、音波の、熱的な、電
気的な、機械的な、または他の形態のエネルギ入力を適
用することによって達成出来るし、より受動的ではある
が、汚染物を既存の電界、新たに課した電界および付近
の空気動力学的流れ場と相互作用させることにより、本
質的に同汚染物が侵入しないようキャビティを適正な形
状のものとすることでも達成できる。本発明の好ましい
実施例においては、ノズルの空気動力学的形状は、巻込
まれた粒子がノズル表面に固着する傾向を減ずるべく全
体的に層状の流れをノズル表面上に生成するように選ば
れており、一方、リムまたはエッジのようなある種の注
意深く配置された電界集中強化器は、そのような粒子を
反撥追放するかまたは偏向させるような電界強度域を生
成することを意図している。
本発明に係る1つの実施例においては、誘電性ノズル
ボディにしてその上にガス、液体および電気的端子が配
置され、装着部材の接続が行なわれているノズルボディ
は、該ボディ内に形成され、保護されたキャビティによ
ってカバー部分から電気的に絶縁されている。外側ボデ
ィ表面はかくして汚染されたボディ表面の導電性により
アース近傍に維持されており、ノズルの高電圧部品から
ボディ表面を横切って顕著な電流が流れることは、保護
されたキャビティ内部の抵抗の故に防止される。1つの
好ましい実施例はまた、内側電極を含んだノズル組立体
のカバー部分上に1つの保護された表面をも含んでい
る。この保護されたキャビティは更に、表面が駄目にな
ったような場合に、電極をアースから遮断して、かくし
て噴霧化溝および他の外側カバー表面の電位を電極と同
様の電位へと上昇せしめ、同電位に保持せしめ、以って
電荷が電極からその近傍の全ての表面を横切って流れる
のを防止している。
カバーの外側表面上に付加された電位はその極性がス
プレイ点滴と逆であるが、このことにより、接地された
ノズル表面とくらべて、同表面に向っての荷電点滴の引
付け力を顕著に増大させることにはならないし、カバー
と衝突する荷電スプレイが顕著な電力供給電流を生ずる
ことにもならない。最初は清浄だった荷電ノズルおよび
カバーの誘電性表面が導電性の汚染物被膜によって汚れ
ると、それらの表面は接地された装着取付具および誘導
電極の電位に近い電位であるようになる。これらの汚染
された表面から排出される電流が少ない程、これらの表
面はそれぞれの等電位表面により近くなる。
負の荷電スプレイ雲によって生成された空間荷電電界
の強度は、ノズル取出口におけるスプレイジェット流中
心線下方10〜15cmの距離において−3kV/cm以上であるこ
とが測定されている。したがって、空間荷電電位は接地
されたノズル表面に対しては−35kV付近であり、+1kV
の電極電圧に昇電されているカバー表面に対しては−36
kVである。+1kVに帯電されたカバーは負に帯電された
スプレイを優先的に引付けるかもしれないが、その力は
類似した幾何形状を有し、スプレイ雲に近接した接地表
面とくらべてたった3%大きいだけである。負に帯電し
たスプレイが荷電カバー上に堆積するにつれて、中立化
電流が誘導電極から流され、カバーはその電位を保持す
るが、そのために必要な電流は極めて小さい。1%のス
プレイがノズルへと「舞い戻り」、その2/3がカバー表
面へと走行すると仮定した場合、典型的な10mAのスプレ
イ雲電流に対してこの舞い戻りを中立化するために、電
極の電源からはたったの66nAしか必要とされないことに
なる。実際、荷電スプレイの1%より低い舞い戻りしか
発生しない可能性が大きい。
本発明に係るノズルは、ノズル外側を適正な形状とす
ることにより、特定のノズル表面上へ荷電スプレイが舞
い戻ること、および粒状物が堆積することを大いに減少
する。ノズル形状は周囲の空気流れ場を生成し、荷電ス
プレイ雲近傍の電位により好適な電界パターンを生成す
るとともに、その上に電位差が故意に保持される、故障
した誘電性表面間に戦略的なカーブ形状の電界形状(複
数)を生成せしめる。
帯電した点滴(荷電点滴)がスプレイノズルのフェイ
ス(face)へと戻り、スプレイ雲の誘導放電中立化並び
に電気的追跡を生じさせるということは、ロー氏装置お
よび他の誘導荷電ノズルの全ての従来技術市販バージョ
ンにおいて遭遇する1つの問題点である。何故ならば、
それらバージョンは点滴で負荷されたガスジェット流の
軸線と垂直をなす全体的に平面状のフェイス表面を有し
ているからである。ノズルが上向きにスプレイ作業して
いるか、水平方向にスプレイしているか、またはぶどう
園スプレイヤの場合のごとく相対して帯電したノズルが
互いに向けてスプレイしているような状況においては、
液体堆積物が特に重くなる可能性がある。
本発明のノズル上へのスプレイ堆積物を減少させるた
めに、表面仕上げは平滑になされ、ノズルの形状は一般
的にかつ好ましくは円錐形状または他の空気動力学的な
形状であって、ジェット流取出口において出来るだけ幅
狭になるよう前向きに傾斜した形状とされている。この
ような高速度ジェット流において終結している円錐状の
前方傾斜形状部は、著しい量の周囲空気の取込みを生ず
る。取込まれた周囲の空気は平滑なノズル外部を横切
り、主スプレイジェット流に向けて流れ、キャビティの
開口を横切る空気の「カーテン」を生成し、粒状物の進
入を防止するのに役立つ。加えるに、ノズル表面を横切
っての空気流は、汚染物の堆積を防止し、粒状物および
迷走スプレイ点滴を意図するターゲットに向うように再
指向せしめるのに役立つ。取込まれたガス体積部は、ノ
ズルを出る主ガスジェット流の外側層へと添加される。
この添加された大量の流れは、スプレイ雲の外側周縁上
にあるより低速の点滴をノズルから離れた意図する方向
へと推進し、点滴の舞い戻りを誘発している電気的力を
圧倒する傾向にある。平面状フェイスのノズルにおいて
は、周縁上の点滴はノズル表面上に容易に戻り、堆積す
る傾向がある。
本発明に係るノズル上へのスプレイ堆積物および液体
堆積物を更に減少させるために、スプレイ雲の電位差か
ら生じている電界場線は、主ガス/スプレイジェット流
に最も近いノズル前方部において集中させられている。
カバーの前方に傾斜した形状は、荷電スプレイ雲直近の
堆積表面積を減少せしめ、取出口における増大した曲率
は、電界線の最大部分をしてスプレイジェットのまわり
の導電性被膜表面上に終結せしめる。かくして、ノズル
へと戻る荷電点滴はこの鋭い曲率領域に向けて指向的に
引付けられ、この領域において空気流場も最も集中して
いるので、この領域に近付く殆んど全ての点滴は、ノズ
ルフェイス上へと堆積し、放電する以前に主ガス/スプ
レイジェット流内へと再び取込まれる。ジェット流取出
口上に堆積する少量の液体は、強いベンチュリ作用によ
り、直ちに主ガス/スプレイジェット流内へと引張ら
れ、滴下およびそれに伴なう誘導イオン化現象が発生す
る以前に、再噴霧化される。幾分かの液体状スプレイ物
質が円錐状カバーの上流表面上に堆積するかも知れない
が、スプレイ雲場のそこでの影響は、主雲からの距離並
びに連続した平滑形状の故に、ずっと弱められている。
この場合には、液体は滴下するかまたは誘導イオン化を
開始するのに十分な程容易には堆積しない。何故なら
ば、液体はノズルの主ガスジェット流の流れに向けて取
込まれるシース周囲空気によって主ジェット流内に確実
に引込まれるからである。
キャビティの内部を保護するための機械的排除法およ
びノズルの前方端部において排出される圧縮ガスジェッ
ト流によって取込まれた周囲空気によってノズル表面お
よびキャビティ開口を横切って生成される前述の空気カ
ーテンによる保護作用の他にも、キャビティ入口におけ
る電界線を適正に形成させることにより、荷電スプレイ
を開口から反撥して離れるようにしてやることで、荷電
スプレイが進入することが更に防止される。前述したよ
うに、近辺の荷電スプレイ雲は2〜3kV/cmのオーダーの
「空間電荷」力場を課し、これが荷電点滴を荷電スプレ
イ雲の領域から意図する接地ターゲットに向けて駆動せ
しめる。この空間電荷場はまた、ノズル自身上において
終結する電界線を誘起せしめる、ガスキャリアのエネル
ギは殆んど全てのスプレイをノズルから離れるように推
進せしめるのに十分であるが、一部分のスプレイは、こ
れらの電界線に沿ってノズル表面に向けて移動する。こ
れらの空間電荷場線は、導電性の汚染されたノズル表面
上で垂直に終結している。荷電スプレイ雲の存在により
課せられる場に加えて、本発明に係るノズルの高電圧カ
バーと低電圧ボディ表面との間には、強い電界場も存在
する。これらの2つの場は、それらの流れ方向において
補合的である。平面状表面において場の線は等間隔で隔
置されているが、表面不連続部においては、電界線がよ
り強く集中している。本発明の1つの特徴は、ノズル表
面上に不連続部すなわち界磁集中器を配置して、電界の
強度を高め、電界線の形状にしてスプレイ雲の電位およ
びノズル表面上に故意に保持された電位の両者から生ず
るカーブ形状を有した電界線を生成せしめているという
ことである。このカーブ状電界線に近付いてくる荷電ス
プレイ雲は強い遠心力を受け、キャビティ開口から離れ
るよう外向きに投げ出され、周囲の空気流れ場内へと投
入され、再び意図するターゲットに向う主スプレイ雲内
へと取込まれる。
本発明の好ましい実施例においては、カバーの外側表
面は全体的に前向きに収束する円錐形状をしており、噴
霧化および帯電ないし荷電ゾーンを取囲んでいる。カバ
ー表面は好ましくは誘電性材料であり、スプレイ環境に
露出された時には十分に汚染されて、幾分導電性にな
る。したがって、内部の荷電誘導場を取囲んで好適な電
界境界が維持され、同誘導場は、ノズル取出口から放出
される高電荷のスプレイの存在により誘起される反対極
性の空間荷電場から効果的に切離される。
本発明に係るノズルの前述したキャビティ保護内面
は、ノズルの電極電源と地面(アース)の間に高いイン
ピーダンスを誘起し、従前のノズルとくらべて電源から
の電流を顕著に減少せしめる。この高インピーダンスの
故に、電源と誘導荷電電極との間において、ノズルと直
列接続された保護抵抗要素を実現しつつ、同電極におい
ては顕著な電圧降下をもたらさないことが可能となっ
た。本発明の好ましい実施例においては、この抵抗要素
はノズル自体内に内蔵すべきである。電源がノズル内に
装着されるような構造においては、抵抗器が単に電源出
力部に設けられるだけである。多重ノズルを遠く離れた
電源へと接続する場合には、個々の抵抗器をノズル内に
設けるのに加えて電源内に1つの抵抗器を配置してやる
ことが出来る。別法として、多重出力抵抗器を電源自体
内に配置して、これらをノズルに直接接続してやること
も出来る。もしも多重ノズルを単一の電源から作動させ
る場合には、各ノズルに対して出力抵抗器を用い、短絡
したノズルが他のノズルに影響を与えるのを防止してや
ることが好ましい。
電源出力部と高インピーダンスノズルとの間に1つの
抵抗性導管を設けることの利点の1つは、安全性の増大
である。システムの設計は、付勢されたノズルを取扱っ
ている時に何らの顕著なショックがないように行なうこ
とが出来る。高インピーダンスノズルと協働して直列抵
抗を用いることの他の利点には、液体ジェット流の誘導
された電気的イオン化現象の故に引き出される電源電流
並びにそれに伴なって流れる誘導電極からのイオン電流
を顕著に減少させ得るということがある。そのようなイ
オン電流は、従来技術のノズルにおいては、いったん電
極が濡れたり、エッジまたはその他の不連続部分を露出
させると目立つものであった。
本発明に係るノズルが高インピーダンス特性を有して
いるということは、その電源をノズル上またはノズル内
に配置するということを可能とする。電源電流および電
圧が減少するということは、ノズルへと至便に取付ける
か、ノズル内に封入することを可能とする極めて小さな
直流−直流コンバータの使用を許容するばかりでなく、
電力トランス内に入力を提供する低電圧リード線または
バッテリを、電極から生ずる電気的追跡による損傷から
保護せしめることを可能とする。ロー氏の構造のような
従前の構造においては、電源がノズルに取付けられてい
るか、ノズル内に内蔵されている場合には、低電圧リー
ド線は、汚染を受け易く、電極からの電圧および電流に
さらされ易いノズル表面から出ていた。もしも電源をノ
ズル上に装着するか、またはノズルの一部分内に埋込む
場合には、好ましい実施例は、低電圧入力ワイヤまたは
コネクタを、例えばここで開示されているような高イン
ピーダンスの低電圧セクションから出るようにせしめる
ことになろう。こうすることによって、ワイヤ絶縁物ま
たはコネクタを取囲む絶縁物の外側表面上に付着する汚
染物による被膜が電極の電位に近い電位に到達し、同絶
縁物が電気的に破壊されるのが防止される。低電圧入力
導体を低電圧ノズル部分内に配置することで、同導体を
汚染から保護した状態で、電源自体を高電圧セクション
に装着することが可能である。
本発明に係るノズルのもう1つの重要な特徴は、硬質
で耐アブレッシブな材質を用い、これを噴霧化溝内に内
蔵させ、この溝が早期に電気的または機械的に食刻され
るのを防止しているということである。好ましい実施例
において、セラミックがその耐アブレージョン性および
電気絶縁性特性の故に選ばれている。電気的に導電性に
作られるある種のセラミックは電極材質として用いるこ
とが可能である。耐アブレッシブ電極は噴霧化溝の壁の
一部分を形成するか、または全溝表面を構成することが
出来る。
本発明の好ましい実施例においては、噴霧化ゾーン溝
は真直孔であり、従前の構造において用いられてきた収
束溝のように溝内またはジェット流取出口において材料
の付着構成を誘発するものと異なり、ジェット流取出口
においては発散する形状とされている。
本発明のこれらの目的、特徴および利点に加えて、本
発明の他のそのような目的、特徴、利点および特長は本
文の残りの部分を参照することにより自明となろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明に係る誘導スプレイ荷電ノズルの組立
てた状態における第1の実施例の斜視図。
図2は、本発明に係る誘導スプレイノズルの分解した
状態における第1の実施例の斜視図。
図3は、本発明に係る誘導スプレイ荷電ノズルの第1
の実施例の横断面図。
図4は、本発明に係る誘導スプレイ荷電ノズルにし
て、空気を噴霧化ゾーンへと導くために空気溝が用いら
れているノズルの1つの実施例のツイン流体ティップセ
クションの詳細斜視図。
図5は、本発明に係る誘導スプレイ荷電ノズルにし
て、フードを含んでいるノズルの第2の実施例の立断面
図。
図6は、本発明に係るノズルシステムの第3の実施例
の斜視図。
図7は、本発明の好ましい実施例に係るノズル上に付
加された、取込み空気流れ場並びに電界を示している。
図8は、本発明に係るノズルにして、キャビティ上に
装着されたフードを備え、表面を保護するとともに、荷
電粒子を排除するための強化された曲線状電界を誘起せ
しめているノズルに付加された、取込み空気流れ場並び
に電界を示している。
図9は、本発明に係る第4実施例の誘導荷電ノズルに
して、該ノズル内の電力供給取出口とノズル電極の間に
おいて抵抗要素が装着されているノズルを示している。
図10は、共通の高度に導電性の農芸用混合物を散布し
ている時間中に測定した、アースに対する電極抵抗を半
対数グラフで示したものであり、従来ノズルと本発明に
係るノズルとが比較して示されている。
図11は、本発明に係るノズルと従来技術のノズルとに
ついて、荷電ノズルと時間の関係を示したグラフであ
る。
図12は、1日にわたる時間内で必要とされる典型的な
電力供給電流を、本発明に係るノズルを作動させた場合
と、従来技術ノズルを作動させた場合について比較した
半対数グラフである。
図13は、電力供給源と、汚染された抵抗表面の間に抵
抗器が挿設されている、スプレイ荷電ノズルシステムを
図式的に表わした図である。
発明の詳細な説明 図1は、本発明に係る誘導荷電ノズルの好ましい実施
例の一形態を示している。この実施例において、ノズル
は基本的にボディ1とカバー2から成っている。液体取
入口8、ガス取入口7および電気入力9はボディ部分1
の後面上に位置している。ガスキャリア15内の荷電スプ
レイは、取出口33を経てノズルの前方端部から放出され
る。ノズルの円錐形状カバー2は取出口面24に向けて傾
斜している。フード30がノズルのボディ部分1上に配置
されているのが示されている。図2を参照すると、これ
は分解された状態における実施例を示しており、カバー
2はボディ1から容易に取外せて、内部領域を作業のた
めに露出させ得るのが好ましい。カバー2は好ましくは
ボディ1上に締結されており、ねじ3またはボルト、掛
金または他の手段を用いて容易に分離可能とされてい
る。この手段によれば、点検、清掃および再組立てをす
る際、不慣れな人間による不整合または損傷を起すこと
なく、かつまた好ましくは工具または標準工具を使用す
ることもなく分解が可能である。ボディの下流側端部は
ガス取出口21および充填室13を含んだツイン流体ティッ
プ12と、液体オリフィスティップ16へと形成されてい
る。電力供給源との電気的接触は、図3に示されている
環状導電性表面19とはまり合う接点端子23を介して行な
われる。
再び図3を参照すると、同図には本発明の1つの好ま
しい実施例に係るノズルの横断面図が示されており、ノ
ズルボディ1は好ましくは誘電体材料であって、好まし
くは低表面濡れ性並びに低表面および体積伝導度値、低
表面粘着特性を有する材料から作られている。ボディ1
はガス用、液体用それぞれの導管4,5および電源(この
図には示していない、図9の番号6参照)を含んでい
る。ガスおよび液体のそれぞれの取入口7,8および電源
(図1の番号9参照)は好ましくはボディ1の後面10に
おいて、ノズルの面24から最も遠く離れた点に位置して
いる。ガス取入口7は所望とあらばフィルタスクリーン
11を収納するように作られる。
流体導管4および5のみならず電気導管は通常、ボデ
ィ内に継目または分離部を設けることなくノズルボディ
中を連続的に形成される。しかしながら、場合によって
は、ティップ16自体をセラミックのような異種材料で製
作するか、周期的に交換可能ならしめることが望まし
い。継目を許容すると、それが汚染され、液体がノズル
表面上の迷走電流を介して誘導電極にさらされることに
なる可能性が出てくるので望ましくない。場合によって
は、電力源をノズルボディ1内に封入するか、ボディ上
に取付けることにより、ボディ部分1の外側からの高電
圧線を排除してやることが望ましいかも知れない。
図2および図4のわずかに修整した例に示すように、
ボディはツイン流体ティップ12内に終結している。図3
に示すように、ボディ1を貫通するガス導管4は取出口
21において充填室13内へと終結しており、充填室13はツ
イン流体ティップ12を取囲んでいる。充填室13の外側リ
ム22はカバー部分2内の充填室26のベース部をシールす
る役目を果すことが出来る。カバー2の内部上に形成さ
れたリム25に対しては、可撓性シール17により付加的な
シーリングを提供することが出来る。これらのシールは
ガス漏洩を防止するとともに、内部の表面電流通路を規
制する役目を果す。充填室13からの加圧ガスは図4に示
すようにツイン流体ティップのベース34を取囲んでいる
多重ポート14中を流れるようにするか、または図2およ
び図3のように、ツイン流体ティップ12のベース34をよ
り狭く、かつ平滑にしてガスがベース34の周縁を完全に
流れるようにしてやることも出来る。後者が、流体ティ
ップ12を最大限に電気的に遮断してやるのには好まし
い。しかしながら、もしも空気流を導くためにこの領域
においてガス溝が必要とされるならば、穴よりも割溝タ
イプの溝路14が好ましい。何故ならば、割溝の側壁表面
はカバー2を除去した時に露出し、それらは穴の内面よ
りも簡単に清掃出来るからである。これらの割溝はスプ
レイ流15の軸線方向において作成するか、または排出す
るガスの半径方向運動を誘起してより幅広のスプレイ角
度を生じさせることが望まれるならば、割溝14は(図4
のごとく)角度をつけて形成させることが可能である。
液体導管5は、液体オリフィスティップ16の出口にお
いて終結している。一般的に言えば、オリフィスティッ
プ16は図3に示すように、電極18から上流側に配置する
ことが好ましい。しかしながら、このティップ6の位置
を変更させることにより、所望の噴霧化および荷電品質
を達成し得ること、および液体流量を変化させ得ること
が判明した。
再び図3を参照すると、ノズルのカバー2の前方端部
の内部にはガス充填室26が形成されており、室26はツイ
ン流体ティップ12のベース部34を取囲んでいる。ガス充
填室26は加圧ガスの流れを均質化し、加速し、噴霧化ゾ
ーン内へと導く役目を果しており、噴霧化溝35の壁の一
部を形成することが出来る。室26の形状は全体的に円筒
へと変化して行く円錐台として図示されており、この形
状は幅狭く導かれるスプレイに対しては良好に作動す
る。しかしながら、他の形状を用いることにより、修整
されたスプレイパターンを得ることが出来る。ティップ
12のベース部のまわりに配置されたガス充填室26は、そ
れが加圧されている間に同領域を全体的汚染から保護す
る役目を果す。ガス圧力が除かれた時には、スプレイ液
体は噴霧化ゾーン35および充填室領域26内へと滲み出す
可能性があり、この理由により、電極電力源をコントロ
ールするのに単純な圧力スイッチを利用することが好ま
れる。そうでない場合には、電極18とティップ16の間で
の火花放電が、ガス流の不在下でも発生し得る。ティッ
プ16からベンチュリ作用により残存する液体を追放して
やるために、液体流が停止された後においても短時間だ
けガス圧力が残留することが望ましい。
本発明の好ましい実施例において、導電性誘導電極18
は、その内側表面が好ましくは液体オリフィスティップ
16の下流側において、噴霧化溝35の壁の一部を形成する
ように適正に配置される。好ましくは電極35の前方また
は下流側に噴霧化溝ジェット流取出口33が設けられてお
り、該取出口はスプレイジェット流を導き、電極35の前
方エッジを覆う役目を果している。ジェット流取出口33
は不可欠ではないが、好ましくはセラミックのような耐
アブレッシブな材料から形成されている。取出口33は非
導電性である必要はなく、硬質な導電性物質、例えばス
テンレス鋼を選ぶことも可能である。但し、絶縁材料を
使用することが人体の安全上からは望ましいであろう。
従来技術の誘導荷電ノズルは、アブレッシブな粉末また
は過酷な化学物質を含んだ液体を噴霧化する時に、ジェ
ット流取出口領域内において摩滅または劣化する傾向が
ある。本発明に係るノズルは、好ましくはセラミックか
ら形成されたジェット流取出口を内蔵している。典型的
には、この目的のためにアルミナ工業セラミックが選ば
れる。何故ならば、セラミックは極めて高い耐摩耗性お
よび酸溶液、アルカリ溶液、塩および溶剤に対する極め
て高い耐性を有しているからである。アルミナセラミッ
クスは、殆んど全ての他の材料を超える硬度レベルを示
す。加えるに、これらのタイプのセラミックは高い誘電
強度、高い表面抵抗、低い表面濡れ性および低い穿孔度
を示す。セラミックの形状体は、標準的なセラミック部
品成形技法を用いて成形することが出来る。コーニング
社の製品である「マコール(MACOR)」のようなガラス
結合されたマイカを有するタイプのある種のアルミナセ
ラミックスは特に、標準的な機械加工の方法によりジェ
ット流取出口33を形成するのに適している。この用途に
対して適した他の材質としては、ある種の耐アブレッシ
ブ性プラスチックを挙げることが出来る。これらの材質
は、プラスチックを電気伝導性にするために炭素ファイ
バを含むことが出来る。そのような材質を用いることに
より、電極18およびジェット流取出口33のような噴霧化
ゾーンの壁を構成する部品を一体部品として形成するこ
とが出来る。この解決策によれば、金属性の電極を埋込
むという問題点が解消され、ノズルの製造および設計が
顕著に簡単化される。
この静電スプレイ(塗布)システムの主要原理には、
選ばれたノズル部品上の表面電位を維持することと、電
極からアース迄の高い抵抗を維持することが含まれてい
る。主たる利点として、表面電流の走行防止、ノズル面
における誘導イオン化の減少、電力供給部の寸法および
出力の減少、および安全性の増大が挙げられる。表面電
荷の流れを解消するために、表面汚染により電極18と接
触する外部、内部ノズル表面は電極と同様の電位に保持
される。ノズル1のボディはカバー2から十分に絶縁さ
れているので、後方のベース表面10が汚染された場合で
も、それらの表面は接地電位付近にあり、ボディ1が最
終的に接続されている流体接続部7,8および接地された
スプレイ部品への電流は、最小限に押えられる。
ノズルの電極18と接地部分間に高い電気抵抗を達成す
るための方法は、ノズル表面の選ばれた部分がノズル上
に堆積するスプレイ(飛沫)または他の物質で汚染さ
れ、迷走電流路を形成することから前記部分を物理的に
保護してやることである。図2および図3の実施例は、
ボディ部分1上に形成された電流制限キャビティ並びに
カバー部分2内に形成された付加的電流制限キャビティ
29の一例を示している。環状または任意の他の形状とす
ることの出来るこれらのキャビティ28,29はスプレイま
たは他の汚染物から部分的に保護される領域を作り出し
ており、高度に抵抗性の表面が保存される。電界線上で
駆動されるような、ノズルへと戻る荷電スプレイにはキ
ャビティ深く迄たやすく進入するような十分なる運動エ
ネルギが欠けているので、殆んどのスプレイは電界線が
集中するキャビティエッジ上へと堆積する。例えばスプ
レイ物質または他の液滴が最終的にキャビティ28または
29の内側に堆積した場合でも、量は通常少なく、液体が
集積して1つの連続路を形成することはない。というの
も、液体の膜は個別の小さな小滴堆積物よりもずっと導
電性に富んでいるからである。キャビティ28,29は周期
的に清掃可能であり、ボディ1およびカバー2部分が分
離した時には容易に接近可能である。
ある種の過酷な状況下で作動するノズルの場合には、
(図3に示す)ガスジェット流40をキャビティ28,29内
に導入して、キャビティ内部を連続的または周期的に浄
化することが可能である。例えば、噴霧化ガスの供給が
問題無ければ、ガスの幾分かをガス導管から半径方向ま
たは幾分接線方向寄りに穿孔されている幾つかの小径穴
40から外部へと導き、圧力勾配並びにボディキャビティ
28の掃引をする活性ガスを誘起せしめ、内部に粒状の堆
積物が生ずるのを除去することが出来る。
キャビティ内部における表面汚染からの保護を更に達
成することは、機械的保護部材にシールド部材を付加し
て、荷電滴の侵入を防止するのに好都合な形状の電界線
を生じさせることにより実現できる。そのようなシール
ド部材の一例が、図5の横断面により示されている(但
し、他の構造または形態を採用することも可能であ
る)。フード30の形態をした外側シールド部材は、ノズ
ルの外側表面およびノズルボディキャビティ28の表面お
よびカバー29のキャビティを更に保護するのに役立つ。
フード30は下向きノズル配向に対して図示のように配置
するか、または上向きノズル配向に対しては倒立させ、
シール31上でカバーに装着することが出来る。加える
に、誘電性の環状ディスク形状のバリア32をボディとカ
バー間に配置してやることにより、更なる保護作用を加
えることが出来る。このバリア32はキャビティ28,29を
更に覆い、迷路状の表面を創り出し、空気流となって走
行する荷電スプレイまたは他の汚染物がノズルのまわり
に進入して表面堆積するのを偏向させるか制限する。取
出口フード30および内側バリア32はノズルボディの一体
部分としてか、または別個部品として形成可能であり、
好ましくは低い表面濡れ性、低い体積および表面導電性
および低い表面凝着特性を有する誘電体材料、例えばUH
MWまたはPTFEのような材料から作られている。
ノズルの電極18からアースへの高抵抗通路を保存する
ための別のシールド形状が、図6に示されている。本発
明のこの実施例においては、基本的にフード形状のシー
ルド36が荷電ノズル38と接地されたスプレイヤ(散布
器)部品39との間に配置されている。この例において
は、誘電性支柱構造37は、ノズルの後方面10に入ってく
るガスおよび(または)液体ラインとなっている。シー
ルド36は誘電性支持体37を汚染から機械的に保護してい
る。それはまた、シールド内部に荷電点滴が堆積するの
を防止するべく電界を好適に修整している。
より高度の絶縁性が必要とされる場合には、付加的な
フード、キャビティまたは他のシールド方法によるもの
を、ノズルボディ、カバー、ノズルマウンティング、チ
ュービング、ワイヤに対して互いが他方の上に来るよう
にして迷路を形成するように付加してやるか、または他
の態様で付加してやるかおよび(または)形状付加して
やることが出来る。よく行なわれる穿孔外側シールドに
よれば、内側表面上への電気的堆積の防止作用が得られ
る一方、堆積される液体(または雨)の散失が許容され
る。
本発明によれば、ノズル表面の形状は、ノズルへと戻
る荷電スプレイ点滴の軌道に有利な影響を与えるべく、
種々のボディ1およびカバー2の表面上に課せられる空
間荷電電界線の形状および密度に影響を与えるようなも
のとされる。誘導荷電ノズルから放出される適正に帯電
されたスプレイ雲は、典型的には、平面状ノズル表面に
おいて2〜4kV/cmの大きさの受動的空間荷電場を課す
る。ノズルの平面状で、平滑かつ連続した汚染物により
導電性を帯びた表面上において、空間荷電界線は一様な
間隔をもって、かつまたこの表面と垂直をなして終結す
る。角度をなす表面不連続部が存在する場合には、電界
線はやはり垂直に終結するも、凸形状においてはより濃
密に集中し、凹状形状の内部においてはより少なく集中
する。本発明に係るノズルにおいて、電位はノズルの表
面皮膜上に維持されており、キャビティエッジおよび他
のノズル表面は帯電されたスプレイ堆積物からノズル表
面を保護するべく能動的な曲面状電界が課せられる形状
が故意に採用されている。そのようなカーブした電界線
に沿って移動する荷電点滴は強い遠心力を受け、該遠心
力は荷電滴をキャビティ開口領域から、かつまたノズル
から離れるよう放遂し、空気流場内へと駆動するので、
これらのゾーンに堆積することが防止される。
図7に示した例においては、アースされたスプレイヤ
部品に取付けられたボディ部分1上に生ずる表面汚染場
は、結果的にボディ部分1の接地表面となる。カバー部
分2の表面50の各々は、電極18の電位に近い電位であ
る。このため、空間内にはこれら2つの部分を分離する
電界が形成されることになる。図7に示す実施例におい
て、電界線は相対するキャビティ28,29のそれぞれのリ
ム54,55において集中し、図示のような強いカーブ状電
界線60を誘起する。スプレイ雲において源を発する空間
荷電界線に沿ってノズルへと戻る荷電滴は、キャビティ
に進入することが防止される。何故ならば、荷電滴はま
すます強くなるカーブ形状電界に進入するにつれて、加
速され、遠心力により点滴が電界線の鋭くカーブした線
路から離れるよう投げ出され、スプレイノズルを取巻く
走行空気流場61内へと取込まれるからである。
空気流場61およびこの能動的電界60は協働的に作用
し、各々が迷走する荷電滴を意図するスプレイターゲッ
トの方向へと移動せしめる。正の誘導電極から生ずる負
に帯電した点滴は本例の目的で用いられるものの、カー
ブした電界内を移動する点滴の、このようにして生じた
ターゲットに向う方向は誘導電極の極性とは無関係であ
る。
図8を参照すると、キャビティ開口上に適正に形成し
たフード30を付加的に用いることにより、フードリム56
とノズルカバー2上に形成されたエッジ57の間において
は、進入路を横切っての極めて強固なカーブ形状の電界
62が誘起される。アースプレートから0.5cmの距離に位
置する誘電性カバー2の表面皮膜上における典型的には
800Vの正電位は、1.6kV/cmのリニアな電界を誘起せしめ
る。ボディ上に鋭いコーナを、接地されたフード上の鋭
いリップと相対するよう戦略的に設けた場合には、電界
の形状はカーブした形状となり、所望とあらば強度は空
気の誘電破壊強度に近付くようにすることも出来る。た
だし、そのような電界強度は生ずるイオン電流の分を電
力供給量に加えなければならなくなるので望ましくな
い。−5mC/kgのレベルに帯電された30mmの点滴を遠心力
により反撥駆動させるのには、ずっと少ない電界強度で
事足りる。液体がフード30またはボディ1の後方上に集
積するような過酷な状況においては、液体はフードリム
56へと移動し、イオン化され易いドリップ点が形成され
る以前にカーブ状電界62内へと引張り込まれる。この液
体は、カーブしたラインに沿ってキャビティ28,29を避
けながらカバー2へと引き寄せられる傾向にあり、かく
してジェット流内へとベンチュリ作用により引張りこま
れ、再噴霧化される。
キャビティエッジ54,55はノズルとキャビティエッジ
間で活発に維持された電界を利用し、保護された表面部
位からの点滴反撥を促進せしめている。逆に、ノズル58
の前方端部は、付近の荷電スプレイ雲によって誘起され
た受動的電界63を利用し、点滴を取出口33において面表
面24に向けて引き付けるように形成されている。前方ノ
ズル端部58における鋭い凸状形状部並びに帯電したスプ
レイ雲のこの表面近傍部は、取出口24の正面のまわりに
強い濃度の電界線を誘起せしめる。帯電した点滴はノズ
ル前方端部58に向けて移動し、殆んどがスプレイジェッ
ト流内に再び取り込まれ、ノズル上に衝突する前にター
ゲットに向けて駆動される。堆積するスプレイ液体は表
面50に沿って引張られ、強いベンチュリ作用によってジ
ェット流内へと再噴霧化される。
高速度のガススプレイジェット流は、ノズル表面上へ
と集積しようとする帯電されたか、或いはされていない
スプレイを反撥させるかおよび(または)排出するのに
用いられる。噴霧化されたガスジェット流の局所化され
た高運動エネルギおよび速度は、同ガスおよびそれに付
随する荷電点滴がジェット流出口33を出る際、減圧ゾー
ンを生じさせ、これによりジェット流内には、耐アブレ
ージョン性の取出口33の小面積面、取出口24の面、また
はカバー2の他の表面50上へと堆積および(または)集
積しようとするスプレイが引き込まれる。モーメント保
存則に従い、前方ジェット流出口33においてノズルを出
る高速度中央ガスジェット流の分子レベルにおける衝突
部にはある速度が付与され、顕著な体積の、まわりの空
気が取込まれる。この取込み効果により、付加的体積の
空気がボディ1およびカバー2の外側表面に沿って引き
づられ、ノズルを出る中央の高速度ガス/スプレイ主ジ
ェット内へと引込まれる。適正な形状にされたノズル表
面に沿ってそのようなコントロールされた空気の運動
は、堆積した液体を、それが誘導電気放電ピークを開始
するのに十分なだけ堆積する以前にそぎ落すのに有利に
作用する。加えるに、保護キャビティ内へと偶然拡散し
てくる小さな空輸スプレイ点滴および他の汚染物粒子
は、タバコの煙がわずかに開いた窓を通して進行する車
両の内部から引き出されるのと類似の真空乃至ベンチュ
リ作用によって、外へと引き出される。
本発明はノズルボディの外側形状および付随するカバ
ー片の輪郭を適正なものにして、カーブした電界内を移
動する荷電粒子上に誘起される遠心力の好適な効果を空
力学的流れ場と相乗させ、慣用の荷電ノズルで認められ
る過度の液体集積、堆積による点滴の放電および誘電コ
ロナ放電および液体スラッギング(強打)の問題を解消
させることも含んでいてよい。
図9は、ノズルボディ1の下流端部で接点柱23内に終
結している電気的導管6の軸線に沿って眺めた立断面図
を示している。ボディ1を貫通する電気的導管6は電力
供給ワイヤ、電力供給源自体を含むか、電力供給源へ接
続する導体または半導体物質から形成することが可能で
ある。もしも電極電源43をノズルに内蔵させるか、付設
する場合には、好ましい実施例はノズルの低電圧ボディ
1上の低電圧入力接続部64を含むべきである。この場合
には、電力供給源43は、ボディ1内またはカバー2上に
配置することが可能である。もしも電力供給源43がカバ
ー部分2に装着される場合には、低電圧入力リード部は
低電圧ノズルボディ1内にあるべきである。もしも低電
圧入力リード部をノズルの高電圧セクションの外側上に
備えることが望まれる場合には、該リードには高電圧絶
縁部材を用いなければならず、リードの一部分を保護フ
ードまたは他の構造体で保護し、絶縁表面に沿い、コネ
クタまたは接地されたスプレイヤ部品に向けて電気的追
跡が生ずるのを最小にするべきである。
高電圧導線がノズルボディ1内の導管6内にある、図
9に示された実施例においては、導線6は導電性表面19
と接触する端子端部23を有しており、表面19はカバー部
分2内の電極へ電気的に接続されている。導電性表面19
はカバーキャビティ内に挿入された金属または導電性プ
ラスチックの環体とするか、注型または射出成形された
導電性プラスチックとすることが出来る。この表面は連
続的であり、カバー部分の内側を取囲むことにより、表
面19に対して電極18の上流側でカバーの内側表面59上の
表面皮膜上に等電位を設定してやることが好ましい。こ
の等電位表面59は電流路が電極18からノズル噴霧化ゾー
ンの重要表面へと後向きに形成されるのを防止するとと
もに、ツイン流体ティップ12領域への損傷を引き起すの
を防止する。液体オリフィスティップ12と電極18との間
が直接短絡した場合、電流は誘電性表面上の通路および
液体流の抵抗路に沿って流れる代りに液体の流れ自身に
向けて流れ、電極入力部上の抵抗要素はティップにおけ
る実質的なアーク発生を制限する。
カバー2内には、導電性表面19と電極18との間におい
て電流通路20が形成されている。電線または他の高度に
導電性の材料または固定抵抗器41を通路20内に挿入する
か、或いは例えばカーボン含浸プラスチックのような導
電体または半導体を射出成形または注型した電気接点を
用いることが出来る。電極と接触させるのに抵抗要素を
用いることが望ましい時には、抵抗要素を通路20内また
はボディ6内の電気的溝内に装着することができる。安
全を確保し、表面電流が流れるのを防止すべくカバー部
品の内側表面上に等電位が存在することを保証してやる
ためには、後者のようにすることが好ましい。単一ノズ
ルに単一電力供給源を用いる場合、もしも出力負荷特性
が望ましい時には、低電力の規制されていない電源を用
いることが出来るし、または電力供給路上に制限抵抗を
配置することが出来る。単一電力供給源から幾つかのノ
ズルを作動させる場合には、各ノズルに対して1個宛の
抵抗要素を用いることが、これらの抵抗器が電力供給源
内に収納されていようがノズル内に設けられていよう
が、望ましいことである。こうすることによって、ノズ
ルセット内の1つのノズルが短絡しても、これにより同
一電源から作動されている他のノズルにおける帯電電圧
が減少することは防止される。
ノズル電力供給出力部とアースとの間に低表面漏洩お
よび高抵抗を誘起して、維持するための本発明に係る方
法によれば、電極に対する顕著な電圧を犠牲にすること
無く、適正な電流制限抵抗器を用いることが許容され
る。ボディ内または電極18の前の任意の場所に抵抗器を
配置することは、万一電極18との接触が発生したり、ノ
ズル表面の汚染が発生しても、電流を有害でないレベル
に規制出来るという利点をもたらす。しかしながら、慣
用のノズルの場合には汚染された表面抵抗と直列接続に
なるため、(抵抗器の)適正な使用が出来なかった。誘
電ノズルに対する電力供給要求条件を減少させることに
関しては、安全性確保が重要な動機である。問題を生じ
易い高漏洩電流を補償するべく過大寸法の電力供給源を
有するこのような一般的誘導荷電タイプの幾つかの慣用
市販ノズルの場合には、ノズルの汚染された外側表面か
らはしばしば800ボルトにおいて9mAという電流が引き出
される。この場合、誘起される最大の危険は通常、電気
的ショック自体からではなく、電源から迅速に逃げよう
として倒れたり、何かにぶつかるという人の動作から発
生するものである。しかしながら、安全性を確保しつ
つ、制限する抵抗器を用いたり、低電力の非規制電力源
を用いようとするこれ迄の試みは、電極の電圧および荷
電を減ずる結果となっていた。
図10に示したグラフは、慣用ノズルと本発明のノズル
の誘電電極から接地への電気抵抗値を、農業に用いるあ
りふれた化学薬品を含む水を散布する間のある時間にわ
たってモニターした試験結果を例示している。スプレイ
混合物の抵抗は、各溶液に対して28オーム・cm付近であ
った(これに対して水道水のそれは典型的には5000〜1
0,000オーム・cmであった)。しかしながら、銅殺菌剤
をも含む葉消毒混合物はノズル上に特徴的な厚い被膜を
形成し、慣用ノズルの場合には試験が成功しなかった。
この試験に際しては、例えばぶどう園のスプレイ(散
布)の場合のごとく荷電ノズルが相対する方向にスプレ
イすべく配置される時にしばしば遭遇する状況を模擬す
べく、スプレイの一部分をノズルの面内に吹き戻すため
ファンが設定された。慣用ノズルの試験の開始に際して
は、ノズル表面が清掃され、電極と接地間の抵抗は11メ
グオームであり、これは電力供給出力部のシャント抵抗
器の15メグオームに近い値であった。1時間以内に、接
地に対する電極抵抗は1キロオーム以下へと減少し、ノ
ズル上に存在する抵抗被膜の観察されるレベルにより実
質的に変動した。この場合、従来技術のノズルにおいて
は、電力供給制限抵抗器は用いられず、また用いたとし
ても電極の電圧を顕著に減少させることになった。図10
の上側のカーブは、実質的な量の銅殺菌剤を加えた、よ
り重厚な、且つ極めて導電性に富む葉消毒剤の混合物を
スプレイした時の、本発明に係るノズルを用いた試験結
果を示している。この場合には、最初高かった接地に対
する系の抵抗は全試験時間間隔にわたって維持され、1.
2メグオームの直列抵抗器が成功裏に用いられた。ノズ
ルカバーが実質的にスプレイによって被覆されていた場
合においてさえ、荷電ノズルカバーに触れても何らの電
気的ショックも感じられなかった。
やはりこの試験中に、各ノズルに対してスプレイ荷電
レベルがモニターされ、これらの結果が図11に示されて
いる。スプレイ荷電は、液体流量に基づいた単位スプレ
イ体積当りの電荷へと変換されたスプレイ雲電流を測定
することにより決定された。例えば、各ノズルは120ml/
分の液体流量を有していたので、10mAのレベルのスプレ
イ雲電流は5mC/リットルの荷電レベルへと転換されてい
る。従前のノズルでは、未荷電(未帯電)スプレイに対
して2重堆積方式のための望ましい荷電レベルは3mC/リ
ットルまたはそれ以上の範囲であるとされてきた。従来
技術のノズルは、6500オーム・cmの電気抵抗値である水
スプレイを、5.5mC/リットルのレベルへと帯電せしめ
た。しかしながら、スプレイ液体に10%の化学薬品を添
加すると、帯電ないし荷電レベルは最初たったの3.8mC/
リットルへと低下したが、ノズル表面が汚染されるにつ
れて2mC/リットル以下へと更に急速に減少した。本発明
のノズルは7.5mC/リットルのレベルにおいて水スプレイ
を帯電し、20%レベルの2つの化学薬品を添加した場合
にも、荷電レベルは5〜6時間にわたる試験時間全体に
おいて7mC/リットルに維持された。
図12は、前述した2つのノズルに対してノズルへの電
力供給電力をモニターした別個の試験結果を示してい
る。しかしながら、この場合には、慣用ノズル中を通っ
てスプレイされる混合物には、銅殺菌剤のみならず葉消
毒剤が添加された。銅の特性故に、ノズルに生ずる被膜
は、葉消毒剤のみを用いた場合にくらべて多く(厚く)
なる。最終結果によると、ノズルは修復不能な程度に損
傷を受けた。すなわち、最初に噴霧化溝が変形し(これ
により噴霧および内部荷電場幾何学形状が変更され)、
2時間が経過しない内に、誘電性の液体オリフィスティ
ップが極端にピッティング(点食)損傷を受け、ノズル
はもはや0.8mC/リットルを超えて帯電させることが出来
なくなった。ティップが全体的に破損する以前に、通常
は従来技術ノズルに対する電流要求量は本発明に係るノ
ズルを作動させるのに要する電流の40倍以上となった。
一方、本発明によって達成される荷電レベルは、慣用の
ノズルよりも3倍以上高かった。かくして、本発明は慣
用ノズルとくらべて、単位ノズル電流当り120倍以上高
いスプレイ電流出力を提供する。
これらのスプレイ試験に際して確認された別の利点
は、新しい高インピーダンスノズルを用いると、液体を
故意にノズル面に注投した時でも液体は電荷放出ピーク
へと形成されず、ノズルの面においてイオン化したとい
うことである。しかしながら、従来技術の装置の場合に
は、誘導イオン化が容易かつ連続的に発生した。加える
に、慣用のノズルは液体オリフィスティップのリムにお
いて目で見えるコロナグロー放電を示した。このこと
は、液体がティップから放出される際に液体のイオン化
並びに放電が発生していることを示している。このこと
はイオン付加による荷電を促進させ得るものの、ティッ
プリムの物理的ピッティング損傷および変形の故に、最
終的には液体ティップの破損を生ずることになる。
叙上の開示は本発明の好ましい実施例に関するもので
あった。前述のノズルまたはその部分と類似した効果を
生ずるノズルまたはノズル部分を創り出すことを目的と
した、他の構造、デザイン、寸法、部品構成、修整、削
除および(または)追加例は本発明の範囲または精神か
ら離脱することなく採用可能である。
フロントページの続き (72)発明者 ロウ,エス.エドワード アメリカ合衆国 30606 ジョージア州 アセンズ,ミリッジ ハイツ 360 (56)参考文献 特開 平2−86862(JP,A) 特開 昭61−153169(JP,A) 特開 昭51−103945(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 5/00 - 5/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導スプレイ荷電ノズルであって、 a.液体溝、ガス溝、そして前記液体溝が終端しているテ
    ィップを含み、電気的に接地されているボディと、 b.前記ボディに着脱自在に接続され、少なくとも部分的
    には絶縁性の材質から少なくとも部分的に形成されてい
    るカバーにして、該カバーは (1)前記ボディの外側表面と協働して、前記ティップ
    から放出される液体と該ボディから放出されるガスが流
    入出来る少なくとも1つの空隙を形成している内側表面
    であって、前記カバーは液体およびガスが流れる溝を形
    成しており、このカバーの溝は噴霧化された液体および
    ガスを、該カバーの溝からノズルを取囲む空気内へと適
    正に放出せしめる形状に作られている内側表面と、 (2)前記カバーの溝を少なくとも部分的に取囲み、該
    カバーの溝内を流れる液体内に電荷を誘起せしめるよう
    にされた電極と、 (3)前記カバーの近傍に流れる空気の乱れを減少させ
    る形状にされている外側表面とを含んでいるカバーと、 c.前記ボディの外側表面および前記カバーの外側表面か
    ら成るノズルの外側表面上に形成された少なくとも1つ
    の環状形状のキャビティにして、該キャビティはその形
    状が液体、ガスおよび他の表面汚染物の入り込みを減少
    せしめ、前記電極および電気的接地の間を流れる電流を
    減少せしめるようにされたキャビティとを有するノズ
    ル。
  2. 【請求項2】ノズルであって、該ノズルは a.液体溝、ガス溝、そして前記液体溝が終端しているテ
    ィップを含み、電気的に接地されているボディと、 b.前記ボディに着脱自在に接続され、少なくとも部分的
    には絶縁性の材質から少なくとも部分的に形成されてい
    るカバーにして、該カバーは (1)前記ボディの外側表面と協働して、前記ティップ
    から放出される液体と該ボディから放出されるガスが流
    入出来る少なくとも1つの空隙を形成している内側表面
    であって、前記カバーは液体およびガスが流れる溝を形
    成しており、このカバーの溝は噴霧化された液体および
    ガスを、該カバーの溝からノズルを取囲む空気内へと適
    正に放出せしめる形状に作られている内側表面と、 (2)前記カバーの溝を少なくとも部分的に取囲み、該
    カバーの溝内を流れる液体内に電荷を誘起せしめるよう
    にされた電極と、 (3)前記カバーの近傍に流れる空気の乱れを減少させ
    る形状にされている外側表面とを含んでいるカバーと、 c.前記電極を電力供給部へと接続するようにされた導電
    性要素と、 d.前記カバーおよび前記導電性要素へと接続され、該カ
    バーの内側表面上の予め定められた位置における電位を
    実質的に同一電位にせしめるようにされた導電性表面
    と、 e.前記ボディの外側表面および前記カバーの外側表面か
    ら成るノズルの外側表面上に形成された少なくとも1つ
    の環状形状をしたキャビティにして、該キャビティはそ
    の形状が液体、ガスおよび他の表面汚染物の入り込みを
    減少せしめ、前記電極および電気的接地の間を流れる電
    流を減少せしめるようにされたキャビティと、 f.前記ボディと前記カバーの間に挿設されたフランジに
    して、該フランジはその形状が、前記環状形状のキャビ
    ティを、液体、ガスおよび他の表面汚染物から少なくと
    も部分的にシールドせしめるとともに、前記電極と電気
    的接地間における電流を減少せしめるようにされている
    フランジとを有するノズル。
  3. 【請求項3】ノズルであって、該ノズルは a.液体溝、ガス溝、そして前記液体溝が終端しているテ
    ィップを含むボディと、 b.前記ボディに着脱自在に接続され、少なくとも部分的
    に絶縁性の材質から少なくとも部分的に形成されている
    カバーにして、該カバーは (1)前記ボディの外側表面と協働して、前記ディップ
    から放出される液体と該ボディから放出されるガスが流
    入出来る少なくとも1つの空隙を形成している内側表面
    であって、前記カバーは液体およびガスが流れる溝を形
    成しており、このカバーの溝は噴霧化された液体および
    ガスを、該カバーの溝からノズルを取囲む空気内へと適
    正に放出せしめる形状に作られている内側表面と、 (2)前記カバーの溝近傍に配置され、少なくとも部分
    的に該カバーの溝を取り囲んでいる耐アブレージョン性
    材質から形成された取出口と、 (3)前記電極を電極供給源に接続するようにされた導
    電性要素とを含んでいるカバーと、 c.前記カバー上に形成された外側表面にして、この表面
    は該カバー内の溝に向けて傾斜することにより、ノズル
    の該溝近傍における表面積を減少させるとともに、該カ
    バーの溝から放出される液体およびガスが空気をノズル
    の付近へと取込み、粒子が該外側表面上に堆積するのを
    減少させるようにされている外側表面とを有するノズ
    ル。
  4. 【請求項4】前記カバーが更に耐アブレージョン物質か
    ら形成された電極を有している請求項3に記載のノズ
    ル。
  5. 【請求項5】誘導スプレイ荷電ノズルであって、該ノズ
    ルは a.液体溝およびガス溝を含むボディと、 b.前記ボディに接続され、少なくとも部分的に絶縁性の
    材質から少なくとも部分的に形成されているカバーとを
    有し、該カバーは (1)前記ボディの外側表面と協働して、該ボディから
    放出される液体およびガスが流入出来る少なくとも1つ
    の空隙を形成している内側表面であって、前記カバーは
    液体およびガスが流れる溝を形成しており、このカバー
    の溝は噴霧化された液体およびガスを、該カバーの溝か
    らノズルを取囲む空気内へと適正に放出せしめる形状に
    作られている内側表面と、 (2)前記カバーの溝を少なくとも部分的に取囲み、該
    カバーの溝内に流入する液体内に電荷を誘起せしめるよ
    うにされた電極と、 (3)外側表面とを有し、該表面は (a)形状が前記電極から地面へと流れる電流を減少さ
    せるようにされた少なくとも1つのキャビティと、 (b)前記カバーの溝から放出する液体とガスのすぐ近
    くの堆積表面積を減少するようになった前方に傾斜した
    形状と、 (c)増大した曲率の前方端であって、前記前方に傾斜
    した形状と協働して前記放出する液体とガスのすぐ周り
    の当該前方端に電界密度を集中させるようになった前方
    端とを含んでいるノズル。
  6. 【請求項6】ノズルであって、該ノズルは a.液体を搬送するための液体溝、ガスを搬送するための
    ガス溝、そして前記液体溝が終結しているティップを含
    んだボディにして、該ティップとボディの他の部分が、
    ノズル上の電流を液体へ流し得る何らの継目も無しに接
    続されているボディと、 b.前記ボディに着脱自在に接続され、少なくとも部分的
    に絶縁性の材質から少なくとも部分的に形成されている
    カバーにして、該カバーは (1)前記ボディの外側表面と協働して、前記ティップ
    から放出される液体と該ボディから放出されるガスが流
    入出来る少なくとも1つの空隙を形成している内側表面
    であって、前記カバーは液体およびガスが流れる溝を形
    成しており、このカバーの溝は噴霧化された液体および
    ガスを、該カバーの溝からノズルを取囲む空気内へと適
    正に放出せしめる形状に作られている内側表面と、 (2)少なくとも部分的に前記カバーの溝を取囲んで配
    置され、該カバーの溝内を流れる液体内に電荷を誘起せ
    しめるようにされた、耐アブレージョン材質から形成さ
    れた電極を含んでいるカバーと、 c.前記ティップから上流側において接地されている前記
    液体と、 d.ノズル上に形成された少なくとも1つの曲りくねった
    表面にして、前記電極と、前記液体溝内の液体に導通す
    る接地された液体流との間を流れる電流の通路を曲りく
    ねらせ、以って該曲がりくねった表面の前記電流に対す
    るインピーダンスを増大せしめるようにされた曲がりく
    ねった表面とを有するノズル。
  7. 【請求項7】スプレイ荷電ノズルであって、該ノズルは a.液体を搬送するための液体溝、ガス溝、および噴霧化
    された液体およびガスが所望のスプレイパターンにより
    ノズルを取囲む空気内へと放出される取出口ポートとを
    含んだノズルボディにして、ノズル上の電流を液体と流
    し得る何らの継目も設けていないノズルボディと、 b.空気内に放出される液体へと電荷を付与すべくノズル
    内に納められた電極と、 c.それぞれ液体、ガスおよび電圧を液体溝、ガス溝およ
    び電極へと提供するための液体ライン、ガスラインおよ
    び電気ラインと、 d.前記取出口ポートの上流側で接地した液体と、 e.少なくとも1つの曲りくねった表面にして、前記電極
    と地面の間を流れる電流の通路を曲りくねったものに
    し、以って該曲がりくねった表面の前記電流に対するイ
    ンピーダンスを増大せしめるための曲がりくねった表面
    とを有しているノズル。
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