JP3256423B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP3256423B2
JP3256423B2 JP27468995A JP27468995A JP3256423B2 JP 3256423 B2 JP3256423 B2 JP 3256423B2 JP 27468995 A JP27468995 A JP 27468995A JP 27468995 A JP27468995 A JP 27468995A JP 3256423 B2 JP3256423 B2 JP 3256423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を所定電
圧値の交流電力または直流電力に変換する電源装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電源装置として、図16に示す
フライバック方式のスイッチングレギュレータが知られ
ている。スイッチングレギュレータ51は、直流電源5
2、トランス53、FET54、ダイオード55および
コンデンサ56を備えている。このスイッチングレギュ
レータ51では、所定のスイッチング周波数の制御信号
VContをFET54のゲートに入力すると、FET54
がそのスイッチング周波数でオン/オフを繰り返す。こ
の場合、FET54がオンすると、トランス53の一次
コイル53aに矩形波状の電圧が印加され、一般的には
三角波状の電流が流れて一次コイル53aにエネルギー
が蓄積される。次いで、FET54がオフになると一次
コイル53aに蓄積されたエネルギーが放出され、この
時に二次コイル53bに誘起電圧が発生し、この誘起電
圧に基づいて二次コイル53bに交流電流が流れる。こ
の電流がダイオード55およびコンデンサ56によって
整流・平滑されることによって直流電力が生成されてい
る。一方、近時のスイッチングレギュレータにおいては
装置の小型化が要望されている。このため、従来のスイ
ッチングレギュレータ51では、制御信号VContのスイ
ッチング周波数を高くすることによって、トランス53
の小型化を可能にし、この結果、装置全体の小型化を図
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
スイッチングレギュレータ51には以下の問題点があ
る。すなわち、スイッチング周波数を上げることによっ
て装置のより小型化を追求する場合、FET54のター
ンオンおよびターンオフ時における遅延時間によって生
じるスイッチングロスも大きくなり、この結果、変換効
率が低下してしまうという問題点がある。また、トラン
ス53に印加される電圧波形が矩形波状であるため、そ
の高調波成分の影響によるコアロスによってトランス5
3内での損失が大きくなり、装置の変換効率が低下して
しまうという問題点がある。さらに、その高調波成分が
不要輻射ノイズとして伝導・輻射するため、他の装置に
与える影響が大きいという問題点もある。
【0004】一方、トランス53に流れる電流波形また
はトランス53に印加される電圧波形を正弦波にするこ
とによる、いわゆる零電流スイッチングまたは零電圧ス
イッチングを可能にしてスイッチングロスを低下させる
ように構成した共振型スイッチング電源装置も存在す
る。しかし、この共振型スイッチング電源装置でも、ス
イッチングロスをまったくなくすことは不可能であり、
変換効率をある程度以上に高くすることができないとい
う問題点は依然として存在する。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、装置の小型化を図ることができると共に変
換効率を向上させ、しかも、発生する高調波成分を低減
させることができる電源装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の電源装置は、直流電源に接続可能な容量性
素子と、少なくとも容量性素子と直流電源とを直列接続
した第1の閉ループ回路を形成するための第1のスイッ
チ手段と、少なくとも容量性素子と誘導性素子との直列
共振回路を含む第2の閉ループ回路を形成するための第
2のスイッチ手段と、第1および第2のスイッチ手段を
交互に作動させるスイッチ制御手段とを備え、第2のス
イッチ手段が作動したときに形成される第2の閉ループ
回路は、直列共振回路の共振に基づく正弦波の交流電力
を1周期分以上出力することを特徴とする。なお、直列
共振回路は、以下の回路周波数で共振する正弦波を出力
する。この場合、回路周波数とは、出力される交流電力
に負荷が接続されていないときは直列共振回路の共振周
波数をいい、負荷が接続されているときは直列共振回路
に負荷を含めた固有周波数をいう。したがって、本明細
書では、この両者を含む意味で回路周波数を用いてい
る。
【0007】この電源装置では、スイッチ制御手段が第
1のスイッチ手段を作動させると、容量性素子と直流電
源とを直列接続した第1の閉ループ回路が形成される。
このときには、直流電源からの電流が閉ループ回路内に
流れ込み、容量性素子にエネルギーが蓄積される。次い
で、スイッチ制御手段は、第1のスイッチ手段の作動を
停止し、第2のスイッチ手段を作動させる。これによ
り、容量性素子と誘導性素子との直列共振回路を含む第
2の閉ループ回路が形成される。この場合、第2の閉ル
ープ回路では、直列共振回路による共振状態になってお
り、エネルギーが蓄積されている容量性素子の一の端子
から、誘導性素子を介して他方の端子に向かって電荷が
移動する。すべての電荷が移動すると、逆に一の端子に
向かって電荷が移動する。この閉ループ回路では、これ
らの動作が次々と繰り返される。一方、この状態におい
て、例えば、容量性素子および誘導性素子のいずれか一
方の両端に負荷を接続すれば、回路周波数と等しい周波
数の交流電力が負荷に出力される。この場合、回路周波
数のほうが、第1のスイッチ手段と第2のスイッチ手段
の両者がそれぞれ1回作動する繰り返し周波数よりも高
いため、第1のスイッチ手段が1回作動すれば、容量性
素子の充放電が少なくとも1回以上行われる。つまり、
第1のスイッチ手段が1回作動すれば、交流電力を1周
期分以上出力することができる。このように、従来のス
イッチング電源装置がスイッチング周波数の1周期分に
相当する交流電力を出力する場合に、常に1回のスイッ
チングロスを生じるのに対し、この電源装置では、1回
のスイッチングロスを生じる間に、回路周波数の1周期
以上に相当する交流電力を出力することができる。この
結果、スイッチングロスを従来のスイッチング電源装置
に比べて低下させることができ、これにより変換効率を
向上させることができる。加えて、第2の閉ループ回路
が直列共振回路を形成しているため、この閉ループ回路
内を流れる電流は正弦波の共振波形になっており、この
ため、誘導性素子のコアロスを低下させることができる
と共に、ノイズの発生を極めて低下させることができ
る。
【0008】請求項2記載の電源装置は、直流電源に接
続可能な誘導性素子と、少なくとも誘導性素子と直流電
源とを直列接続した第1の閉ループ回路を形成するため
の第1のスイッチ手段と、少なくとも誘導性素子と容量
性素子との直列共振回路を含む第2の閉ループ回路を形
成するための第2のスイッチ手段と、第2のスイッチ手
段に並列接続され第1のスイッチ手段が作動したときに
直流電源の直流電流の容量性素子への流入を阻止すると
共に第1のスイッチ手段が作動停止したときに誘導性素
子に蓄積されているエネルギーを容量性素子に移動させ
る電流制御手段と、第1および第2のスイッチ手段を交
互に作動させるスイッチ制御手段とを備え、第2のスイ
ッチ手段が作動したときに形成される第2の閉ループ回
路は、直列共振回路の共振に基づく正弦波の交流電力を
1周期分以上出力することを特徴とする。
【0009】この電源装置では、スイッチ制御手段が第
1のスイッチ手段を作動させると、誘導性素子と直流電
源とを直列接続した第1の閉ループ回路が形成される。
このときには、直流電源からの電流が閉ループ回路内に
流れ込み、誘導性素子にエネルギーが蓄積される。次い
で、スイッチ制御手段は、第1のスイッチ手段の作動を
停止し、これにより、誘導性素子に蓄積されているエネ
ルギーが電流制御手段によって容量性素子に移動させら
れる。次いで、スイッチ制御手段が、第2のスイッチ手
段を作動させ、これにより、誘導性素子と容量性素子と
の直列共振回路を含む第2の閉ループ回路が形成され
る。これ以降、請求項1記載の電源装置と同じようにし
て、正弦波の交流電力が1周期分以上第2の閉ループ回
路から出力されることにより、変換効率を向上させるこ
とができる。
【0010】請求項記載の電源装置は、少なくとも誘
導性素子と容量性素子とから形成され直流電源に接続可
能な直列共振回路と、直列共振回路と直流電源とを直列
接続した第1の閉ループ回路を形成するための第1のス
イッチ手段と、少なくとも直列共振回路を含む第2の閉
ループ回路を形成するための第2のスイッチ手段と、第
1および第2のスイッチ手段を交互に作動させるスイッ
チ制御手段とを備え、第2のスイッチ手段が作動したと
きに形成される第2の閉ループ回路は、直列共振回路の
共振に基づく正弦波の交流電力を1周期分以上出力する
ことを特徴とする。
【0011】この電源装置では、請求項1記載の電源装
置と同様にして変換効率を向上させることができる。こ
の場合、この電源装置では、第1の閉ループ回路が形成
される際に、誘導性素子が、容量性素子に流れ込む電流
を所定値に制限することができる。
【0012】請求項記載の電源装置は、請求項1から
のいずれかに記載の電源装置において、第1の閉ルー
プ回路は、直流電源への電流の逆流を阻止する逆流電流
阻止手段を備えていることを特徴とする。
【0013】この電源装置では、第1のスイッチ手段が
作動しているときに、第1の閉ループ回路内での電流の
流れの向きが一方向のみに定められることになる。この
ため、第1の閉ループ回路内に容量性素子と誘導性素子
との直列共振回路が形成される場合には、容量性素子に
蓄積される電荷に基づく電圧が理論的には直流電源の電
源電圧の2倍になる。この結果、第2のスイッチ手段に
よって第2の閉ループ回路が形成されたときに共振する
電力が大きくなり、より大きな交流電力を出力すること
ができる。
【0014】請求項5記載の電源装置は、請求項1から
4のいずれかに記載の電源装置において、誘導性素子は
トランスの一次コイルであって、第2の閉ループ回路
は、トランスの二次コイルから交流電力を出力すること
を特徴とする。
【0015】この電源装置では、請求項1または2記載
の電源装置と同様にして変換効率を向上させることがで
きる。この場合、この電源装置では、第2の閉ループ回
路内に接続されているトランスの一次コイルに流れる電
流によって2次コイルに交流電圧または交流電力が誘起
されるため、第2の閉ループ回路と絶縁された回路に交
流電力を容易に出力することができる。
【0016】請求項6記載の電源装置は、請求項1から
5のいずれかに記載の電源装置において、第1の閉ルー
プ回路は、直流電源から流れ込む電流を所定値に制限す
る電流制限手段を備えていることを特徴とする。
【0017】この電源装置では、第1の閉ループ回路が
形成される際に、電流制限手段が、直流電源から容量性
素子および誘導性素子のいずれか一方の素子に流れ込む
電流値を所定値に制限する。このため、その素子に電荷
を蓄積するための時間と、第2の閉ループ回路の回路周
波数とを別個独立して設定することができるので、回路
設計を容易にすることができる。
【0018】請求項7記載の電源装置は、請求項6記載
の電源装置において、電流制限手段は、チョークコイル
であることを特徴とする。
【0019】この電源装置では、第1の閉ループ回路が
形成される際にいずれか一方の素子に流れる電流を制限
する手段がチョークコイルであるため、その流れる電流
に起因するロスを阻止する。
【0020】請求項8記載の電源装置は、請求項1から
7のいずれかに記載の電源装置において、交流電力を整
流・平滑して直流電力に変換する整流・平滑手段を備え
ていることを特徴とする。
【0021】この電源装置では、整流・平滑手段によっ
て交流電力が直流電力に変換されるので、効率の良い直
流−直流コンバーターが提供される。
【0022】請求項9記載の電源装置は、請求項1から
8のいずれかに記載の電源装置において、交流電力の電
圧値および電流値の少なくとも一方を検出する検出手段
を備え、スイッチ制御手段は、検出手段の検出値に基づ
いて第1のスイッチ手段を作動させることを特徴とす
る。
【0023】この電源装置では、第2の閉ループ回路内
の電荷が交流電力として負荷によって消費された場合に
は、第2の閉ループ回路から出力される交流電力の電圧
値または電流値が低下する。この場合、検出部が、それ
を検出し、スイッチ制御手段が、検出値に基づいて第1
のスイッチ手段を作動させる。これにより、第1の閉ル
ープ回路内に新たなエネルギーが蓄積され、第2のスイ
ッチ手段が作動することにより、新たなエネルギーに基
づく交流電力が出力される。このように、出力される交
流電力の電圧値または電流値に応じて、第1の閉ループ
回路内に直流電源の電荷に基づくエネルギーを自動的に
蓄積することができる。
【0024】請求項10記載の電源装置は、請求項8記
載の電源装置において、直流電力の電圧値および電流値
の少なくとも一方を検出する検出手段を備え、スイッチ
制御手段は、検出手段の検出値に基づいて第1のスイッ
チ手段を作動させることを特徴とする。
【0025】この電源装置では、請求項9記載の電源装
置とほぼ同様にして、第1の閉ループ回路内に直流電源
の電荷に基づくエネルギーを自動的に蓄積することがで
きる。この場合、この電源装置では、DC/DCコンバ
ータを構成するための整流・平滑手段を備えているた
め、その出力を検出すればよい。この結果、検出手段自
体の構成は、請求項9記載の電源装置と比較して簡易に
なる。
【0026】請求項11記載の電源装置は、請求項5に
それぞれ記載の第1のスイッチ手段によって形成される
第1の閉ループ回路と第2のスイッチ手段によって形成
される第2の閉ループ回路との組を複数備える閉ループ
回路群と、閉ループ回路群における第1および第2のス
イッチ手段を交互に作動させるスイッチ制御手段とを備
え、閉ループ回路群の各トランスの二次コイルは、環状
結線および星状結線のいずれかに接続されて交流電力を
出力するように構成され、スイッチ制御手段は、少なく
とも複数の組のそれぞれの第2のスイッチ手段の作動タ
イミングを互いにシフトすることを特徴とする。
【0027】この電源装置では、例えば、3つの第2の
閉ループ回路からそれぞれ出力される交流電力を用いる
ことにより、直流電力から三相交流電力に変換すること
ができる。このため、三相交流を三相モータなどに直接
供給することができる。
【0028】請求項12記載の電源装置は、請求項11
記載の電源装置において、結線された各二次コイルに接
続されて交流電力を整流するための整流手段をさらに備
えていることを特徴とする。
【0029】この電源装置では、複数の第2の閉ループ
回路からそれぞれ出力された交流電力が整流手段によっ
て整流されて直流電力が生成される。この場合、各組に
おけるそれぞれの第2のスイッチ手段の作動タイミング
がスイッチ制御手段によって互いにシフトされている。
これにより、回路周波数成分がリプル電圧として互いに
シフトされた状態で直流電力に重畳されるため、例え
ば、平滑用コンデンサなどによってそのリプル電圧を容
易に除去することができる。
【0030】請求項13記載の電源装置は、請求項11
または12記載の電源装置において、スイッチ制御手段
は、組の数で2πを除算した値の位相差で第2のスイッ
チ手段の作動タイミングを互いにシフトすることを特徴
とする。
【0031】この電源装置では、直流電力が対称多相式
交流電力に変換される。また、この場合、整流手段によ
って整流された直流電力に重畳されたリプル電圧の成分
は、組の数で2πを除算した値の位相差毎に平均して現
れる。このため、例えば、組の数を多くすれば、平滑用
コンデンサを省略してそのまま直流電力として負荷に供
給することができる。また、組の数を少なくしても、小
容量の平滑用コンデンサによって容易にリプル電圧を除
去することができるため、装置の小型化を図ることがで
きる。
【0032】請求項14記載の電源装置は、請求項11
から13のいずれかに記載の電源装置において、交流電
力の電圧値および電流値の少なくとも一方を検出する検
出手段を備え、スイッチ制御手段は、検出手段の検出値
に基づいて閉ループ回路群の各第1のスイッチ手段を作
動させることを特徴とする。
【0033】この電源装置では、請求項9記載の電源装
置とほぼ同様にして、各第1の閉ループ回路内に直流電
源の電荷に基づくエネルギーをそれぞれ自動的に蓄積す
ることができる。
【0034】請求項15記載の電源装置は、請求項1か
14のいずれかに記載の電源装置において、スイッチ
制御部は、第1のスイッチ手段の作動時間と第2のスイ
ッチ手段の作動時間とのデューティ比を変化させること
を特徴とする。
【0035】この電源装置では、スイッチ制御部が、第
1およびスイッチ手段の作動周期を固定にしたままで、
第1のスイッチ手段の作動時間を変化させる。これによ
り、出力する交流電力量を自由に制御することができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る電源装置の好適な実施の形態について説明す
る。
【0037】最初に、図1を参照して、具体的な電源装
置の回路について説明する。同図は、電源装置1のブロ
ック図を示しており、電源装置1は、直流電源2、トラ
ンス3、電荷蓄積用コンデンサ(容量性素子)4、FE
T(第1のスイッチ手段、第2のスイッチ手段)5,
6、ダイオード(逆流電流阻止手段)7、ダイオードブ
リッジ(整流手段)8、平滑用コンデンサ(平滑手段)
9、制御部(スイッチ制御手段)10および抵抗11〜
14を備えている。
【0038】この電源装置1では、制御部10から制御
信号VCont1が出力されると、FET6がオンし、直流
電源2、トランス3の一次コイル3a、電荷蓄積用コン
デンサ4、ダイオード7およびFET6の直列回路で構
成される電荷蓄積用の閉ループ回路(第1の閉ループ回
路)が形成される。この閉ループ回路では、電荷蓄積用
コンデンサ4に直流電源2からの電流が入力されて、そ
こに電荷が蓄積される。なお、電荷蓄積用コンデンサ4
に入力される電流値は、トランス3の一次コイル(誘導
性素子)3aのインダクタンス値によって所定値に制限
されている。一方、制御部10から制御信号VCont1の
出力が停止されると、FET6がオフし、電荷蓄積用の
閉ループ回路が、電荷蓄積用コンデンサ4に電荷が蓄積
された状態で開ループ回路になる。
【0039】その後、制御部10から制御信号VCont2
が出力されると、FET5がオンし、トランス3の一次
コイル3a、電荷蓄積用コンデンサ4およびFET5の
直列回路で構成される電荷放出用の閉ループ回路(第2
の閉ループ回路)が新たに形成される。この閉ループ回
路では、トランス3の一次コイルと電荷蓄積用コンデン
サ4とで直列共振回路が形成されており、電荷蓄積用コ
ンデンサ4の電荷が蓄積されている端子4aから他の一
の端子4bに向かって電荷が移動する。一方、端子4b
に電荷が移動すると、逆に端子4aに向かって電荷が移
動する。これらの動作が次々と繰り返されることによ
り、トランス3の一次コイル3aに電流が流れ、この電
流によって誘起された誘起電圧または誘起電流である交
流信号がトランス3の二次コイル3bに現れる。この交
流信号は、ダイオードブリッジ8によって整流されると
共に平滑用コンデンサ9によって平滑されることによっ
て直流電力に変換される。このように、制御部10が制
御信号VCont1およびVCont2を所定の周期で繰り返し
て出力することにより、直流−交流インバータ装置が実
現される。なお、電荷放出用の閉ループ回路の回路周波
数は、主にトランス3の一次コイル3aのインダクタン
ス値と電荷蓄積用コンデンサ4の容量値とに基づいて定
められ、かつ、制御信号VCont1およびVCont2が出力
される繰り返し周波数よりも高い周波数になるように決
められている。また、制御信号VCont1およびVCont2
の繰り返し周波数は常に一定でなくてもよく、制御部1
0が、直流電力または交流電力の電圧または電流に基づ
く検出電圧(検出値)を検出し、検出電圧が所定の基準
電圧よりも上昇した時に、制御信号VCont2の出力を停
止することによってトランス3で伝達する交流電力を制
限するように構成してもよい。
【0040】次に、図4を参照して、電源装置1のより
具体的な動作について説明する。制御信号VCont1が制
御部10から出力されると、FET5がオンする(同図
(a)の符号15参照)。この状態では、電荷蓄積用の
閉ループ回路が形成され、電荷蓄積用コンデンサ4の端
子4bに対する端子4aの電圧(以下、「両端電圧」と
いう)は、同図(c)に示すように、直流電源2の電源
電圧Vinを超えた電圧まで上昇する。この場合、電荷蓄
積用コンデンサ4の両端電圧がVinよりも高くなるの
は、電荷蓄積用の閉ループ回路が、トランス3の一次コ
イル3aと電荷蓄積用コンデンサ4との直列共振回路を
形成しているためであり、理論的には、電圧Vinの2倍
にまで上昇する。しかし、トランス3の二次コイル側に
おける負荷や電荷蓄積用の閉ループ回路の負荷Qによっ
て、実際には、両端電圧は、電圧Vinの2倍以下にな
る。
【0041】なお、この電源装置1では、両端電圧が電
圧Vinよりも高くなっても、ダイオード7が電流の逆流
を阻止するため、端子4aから直流電源2側には電流が
流れず、このため、電荷蓄積用コンデンサ4は、その高
い電圧が両端に印加された平衡状態を維持する。また、
この電荷蓄積動作においては、電荷蓄積用コンデンサ4
に電流が流れているときに、トランス3の二次コイル3
bの両端に、電荷蓄積用コンデンサ4とトランス3の一
次コイル3aの時定数に主に基づく回路周波数の1/2
周期分に相当する波形(同図(d)の符号16参照)が
現れ、電流が流れていない平衡状態では、二次コイル3
bの両端には、電圧は現れない。具体的には、充電の開
始時には、急峻な立ち上がり電圧が二次コイル3bに現
れ、その電圧値は徐々に低下する。次いで、電荷蓄積用
コンデンサ4に電荷が蓄積されて両端電圧が電圧Vinに
なると、直流電源2の直流電圧とコンデンサ4の両端電
圧とが等しくなるので、二次コイル3bの両端の電圧は
0Vになる。しかし、この状態では、トランス3の一次
コイル3aに未だ電流が流れてエネルギーが蓄積されて
いる状態になっているため、一次コイル3aによる電流
を流そうとする作用によってそのエネルギーが消滅する
まで電流が流れる。これにより、二次コイル3bの両端
に負電圧が現れる。そして、電荷蓄積用コンデンサ4に
流れる電流がまったくなくなり、一次コイル3aのエネ
ルギーが消滅し、充電電荷量が最大になった時に、二次
コイル3bの両端電圧は0Vになる。
【0042】次に、制御信号VCont1の出力が停止さ
れ、制御部10から制御信号VCont2が出力されると、
FET5がオンする(同図(b)の符号17参照)。こ
の状態では、電荷放出用の閉ループ回路が形成され、閉
ループ回路は、トランス3の一次コイル3aのインダク
タンスと電荷蓄積用コンデンサ4のキャパシタンスに基
づく共振回路を形成している。このため、電荷蓄積用コ
ンデンサ4の端子4aから端子4bに向かって回路周波
数の波形に応じた電流が流れ始める。具体的には、端子
4aから端子4bに向かって電流が流れ、両端電圧が0
Vになった状態でも、トランス3の一次コイル3aには
未だ電流が流れてエネルギーが蓄積されている状態にな
っているため、一次コイル3aによる電流を流そうとす
る作用によってそのエネルギーが消滅するまで電流が流
れる。これにより、端子4b側の電圧が端子4a側の電
圧よりも高くなる。端子4bに電流が流れ終わると、逆
に端子4aに向かって電流が流れ始め、最終的には、す
べての電荷が端子4aに向かって移動する。閉ループ回
路では、これらの共振動作が繰り返される。この際、ト
ランス3の二次コイルには、同図(c)の符号18で示
すような交流電流が流れ、この交流電流が交流電力とし
て二次コイル3bから出力される。この交流電力は、ダ
イオードブリッジ8により整流されると共に平滑用コン
デンサ9によって平滑されて直流電力になる。
【0043】このように、FET5がオンしている期間
に、電荷放出用の閉ループ回路で共振している電力に基
づく交流電力が、少なくとも1周期分以上、トランス3
の二次コイルから出力される。これは、制御信号VCont
1の出力時間とVCont2の出力時間との和で表される1
周期において、FET5が1回スイッチングする1周期
の間に、およそ共振周波数と等しい周波数である回路周
波数の交流電力が1周期以上出力されることを意味す
る。このため、従来のスイッチング電源装置がスイッチ
ング周波数の1周期分に相当する交流電力を出力する場
合に、常に1回のスイッチングを行って1回のスイッチ
ングロスを生じるのに対し、この電源装置1では、1回
のスイッチングロスを生じる間に、回路周波数の交流電
力を1周期以上出力することができる。この結果、FE
T5が作動する1周期内に、例えば回路周波数のN周期
以上を出力すれば、スイッチングロスは、1/N以下に
なることを意味し、スイッチングロスを従来のスイッチ
ング電源装置に比べて大幅に低下させることができ、こ
れにより変換効率を向上させることができる。
【0044】また、電荷放出用の閉ループ回路が直列共
振回路を形成しているため、閉ループ回路内で流れる電
流は正弦波の共振波形になっており、このため、トラン
ス3におけるコアロスを低下させることができると共
に、ノイズの発生を極めて低下させることができる。さ
らに、電荷放出用の閉ループ内の回路周波数を高くする
ことにより、トランス3の一次コイル3aのインダクタ
ンス値を小さくすることができ、この結果、トランスの
小型化を図ることができる。また、FET5,6は、オ
ンからオフ、およびオフからオンに変化する過渡期にお
いて、これらに印加される電圧または電流が値0または
値0に極めて近いレベルにある状態、いわゆるゼロボル
トまたはゼロアンペアスイッチングで作動する。このた
め、従来のパルス電圧・電流のスイッチングレギュレー
タのスイッチング動作と比べて、1回のスイッチングで
発生するスイッチングロスを小さくすることができる。
また、電荷放出用の閉ループ回路内にトランス3を使用
することによって、二次回路としてのダイオードブリッ
ジ8と一次回路としての直流電源2とを容易に絶縁する
ことができる。
【0045】また、この電源装置1では、FET6が作
動しているときに、電荷放出用の閉ループ回路内での電
流の流れの向きがダイオード7によって一方向のみに定
められているので、電荷蓄積用コンデンサ4とトランス
3の一次コイル3aとの直列共振回路によって、電荷蓄
積用コンデンサ4の両端電圧が理論的には直流電源2の
電源電圧Vinの2倍になる。この結果、FET5によっ
て電荷放出用の閉ループ回路が形成されたときに共振す
る電力が大きくなり、より大きな交流電力を出力するこ
とができる。
【0046】なお、図5には、図1におけるダイオード
7を短絡した(ダイオード7を省略したことと等価であ
る)場合の図4に対応する各部の信号波形をそれぞれ示
している。この場合、電荷蓄積用コンデンサ4に蓄積さ
れる電荷量が最大になると、電荷蓄積用コンデンサ4の
端子4aの両端電圧が電源電圧Vinよりも高くなるの
は、ダイオード7が接続されている場合と同じである。
しかし、この場合には、同図(c)の符号19で示すよ
うに、電荷蓄積用コンデンサ4の端子4aから直流電源
2を介して端子4bに向かって電流が流れる。そして、
端子4bに電荷が蓄積されると、逆に、端子4aに向か
って再び電流が流れ、これらの動作が繰り返し行われ
る。この場合の繰り返し周波数は、トランス3の一次コ
イル3aのインダクタンスと電荷蓄積用コンデンサ4の
キャパシタンスの直列共振回路の共振周波数とほぼ等し
い。そして、トランス3の二次コイル3bには、この共
振周波数とほぼ等しい周波数の交流電力が現れる。この
ように、ダイオード7を短絡した場合には、電荷放出用
の閉ループ回路が形成されている時のみならず、電荷蓄
積用の閉ループ回路が形成されている時にも、交流電力
を出力することが可能になる。
【0047】さらに、制御部10は、FET5,6がそ
れぞれ作動する時間の1周期を変化させずに、それらの
作動時間のデューティ比を変化させることができる。こ
の場合には、出力する交流電力量を自由に制御すること
ができる。
【0048】次に、電源装置1の変更実施形態につい
て、図6,7を参照して説明する。同図に示すように、
この電源装置31は、基本的には、図1における電源装
置1の電荷蓄積用の閉ループ回路と電荷放出用の閉ルー
プ回路の組を3つ備えているもの(閉ループ回路群に相
当する)であって、制御信号VCont1 およびVCont2 の
位相を120度ずつシフトすることによって、整流回路
の構成を簡易にしている。つまり、ダイオードブリッジ
32から出力される直流電力のリプル電圧のピークツー
ピーク値を小さくし、これにより整流用コンデンサ33
の容量値を小さくしたりなくしたりすることが可能にな
っている。なお、同図に示す構成要素のうち電源装置1
の構成要素と同一のものについては同一の符号を使用
し、その説明を省略する。
【0049】電源装置31は、各トランス3の二次コイ
ル3bが環状接続されて閉ループ回路を形成すると共に
各二次コイル3bの各接続点がダイオードブリッジ(整
流手段)32の各ダイオードのアノードにそれぞれ接続
されている。この電源装置31では、3つの電荷放出用
の閉ループ回路からそれぞれ出力された交流電力がダイ
オードブリッジ32によって整流されて直流電力が生成
される。この場合、各組におけるそれぞれのFET5,
6の作動タイミングが、図7に示すように、制御部10
によって120゜ずつシフトされている。この結果、コ
ンデンサ33を取り除いたときのダイオードブリッジ3
2の出力には、図8に示すような直流電圧が出力され
る。この直流電圧は、電荷放出用の閉ループ回路におけ
る直列共振回路の回路周波数成分が120゜ずつシフト
されたリプル電圧が重畳されている。リプル電圧をさら
に減少させる場合、リプル周波数が高くリプル電流も小
さいため、小容量の平滑用コンデンサを出力端子間に並
列接続することにより、リプル電圧を容易に除去するこ
とができる。このため、電源装置31を小型化すること
ができると共に、小容量の平滑用コンデンサを使用すれ
ばよいので装置のコストダウンを図ることができる。
【0050】さらに、3つのトランス3,3,3を一体
的に、つまり、3つの一次コイル3aおよび二次コイル
3bを1つのコアに同時に巻き回して一体的に製造する
ことによって、トランスの製造コストをよりコストダウ
ンすることができる。なお、多少のリプル電圧が問題と
されない場合には、コンデンサ33を省略することもで
き、この場合には、電源装置のさらなる小型化を図るこ
とができる。なお、この実施形態では、3つの組を有す
る例について説明したが、4つ以上の組で構成すること
もできる。かかる場合には、制御部10は、制御信号V
Cont1およびVCont2を、組の数で2πを除算した値の
位相差毎に出力すればよい。組の数を多く構成した場
合、平滑用コンデンサ33を不要にすることができ、そ
のまま直流電力として負荷に供給することができる。さ
らに、ダイオードブリッジ32を使用しないで、直流−
交流変換装置として用いることもできる。また、各二次
コイル3bは星状に結線してもよい。
【0051】さらに、本発明に係る電源装置は、その構
成を適宜変更することができる。例えば、図2,3,お
よび9〜15に他の実施形態を示す動作原理図を示す。
なお、この場合、図1におけるFET5,6は等価回路
としてのスイッチ41,42でそれぞれ表し、制御部1
0はその記載を省略してある。また、トランス3も等価
回路としてのコイル43で表しているが、本発明は、交
流電力出力伝達手段として、トランスを用いずに、コイ
ルを用いてその両端から交流電力を取り出すように構成
することができる。また、電荷蓄積用コンデンサ4の両
端からも交流電力を取り出すように構成することができ
る。ただし、交流電力のみを出力するためには、図9に
示すように、コンデンサ47を介して取り出すことが好
ましい。さらに、図1においては、トランス3の一次コ
イル3aによって電荷蓄積用コンデンサ4に電荷を蓄積
する際の電流制限を行っているが、これに限らず、電流
制限用コイルを別個独立して設けてもよく、この場合の
電流制限用コイルを符号44で表している。この場合に
は、電荷蓄積用の素子に電荷を蓄積するための時間と、
電荷放出用の閉ループ回路の回路周波数とを別個独立し
て設定することができるので、回路設計を容易にするこ
とができいる。さらに、電流制限手段は、チョークコイ
ルに限定されず、抵抗などであってもよい。ただし、電
荷蓄積のために流れる電流に起因するロスを少なくする
ためには、チョークコイル(誘導性素子)であることが
好ましい。また、逆流素子用のダイオード7を設けるの
は任意であり、設ける場合にはその機能が発揮できる任
意の場所に接続することができる。これらの他の実施形
態においても、図1における実施形態に係る電源装置1
と同じように直流電力を交流電力に変換することができ
る。
【0052】さらに、図10に示すように、コイル43
に直流電源2に基づくエネルギーを蓄積する場合には、
スイッチ42をオフにした時に、コイル43には電流が
継続して流れ続けようとするためにコイル43の両端に
極めて大きな電圧が発生する。このため、スイッチ42
をオフにした時にコイル43に流れている電流、つまり
コイル43に蓄積されているエネルギーをエネルギー蓄
積手段に移動させる必要がある。したがって、同図に示
すように、ダイオード(電流制御手段)48をスイッチ
41に並列接続することにより、スイッチ42がオフに
なった時にコイル43、コンデンサ4およびダイオード
48の閉ループ回路が形成されるため、ダイオード48
は、コイル43に流れている電流の向きと同じ向きでエ
ネルギー蓄積手段としてのコンデンサ4に電流を流れ込
ませる。この結果、コイル43に蓄積されているエネル
ギーがコンデンサ4に蓄積される。その後、スイッチ4
1がオンしたときに、電荷放出用の閉ループ回路が形成
されてコイル43とコンデンサ4との直列共振回路が形
成される。また、ダイオード48は、同時に、スイッチ
42が作動した時に、直流電源2からの電流がコンデン
サ4に流れ込むのを防止している。さらに、図11に示
すように、ダイオード48とスイッチ41を、制御信号
VCont2に基づいて作動するNチャンネルMOS−FE
T49によって一体的に構成することができる。つま
り、NチャンネルMOS−FET49自身が有している
内部ダイオードがダイオード48として機能し、Nチャ
ンネルMOS−FET49のスイッチング動作がスイッ
チ41を構成する。この場合には、電荷放出用の閉ルー
プ回路を簡易に構成することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明に係る電源装置によ
れば、スイッチ制御手段によって第2のスイッチ手段が
作動されたときに、第2の閉ループ回路が、直列共振回
路の共振に基づく正弦波の交流電力を1周期分以上出力
するため、1回のスイッチングロスを生じる間に、回路
周波数の1周期以上に相当する交流電力を出力すること
ができる。この結果、スイッチングロスを従来のスイッ
チング電源装置に比べて低下させることができ、これに
より、変換効率を向上させることができる。また、第2
の閉ループ回路における共振周波数および固有周波数
が、第1、第2のスイッチ手段のスイッチング周波数よ
りも高い周波数であるため、第2の閉ループ回路内の誘
導性素子を小型化することができる。さらに、第2の閉
ループ回路において誘導性素子を流れる電流波形が直列
共振回路によって正弦波に維持されるので、高調波成分
が極めて少なく、この結果、誘導性素子のコアロスやノ
イズの発生を殆どなくすことができる。
【0054】また、第1の閉ループ回路に、直流電源へ
の電流の逆流を阻止する逆流電流阻止手段を設けたこと
により、第1のスイッチ手段が作動しているときに、第
1の閉ループ回路内での電流の流れの向きが一方向のみ
に定められることになる。このため、第1の閉ループ回
路内に容量性素子と誘導性素子との直列共振回路が形成
される場合に、容量性素子に蓄積される電荷に基づく電
圧が理論的には直流電源の電源電圧の2倍になる。この
結果、第2のスイッチ手段によって第2の閉ループ回路
が形成されたときに共振する電力が大きくなり、より大
きな交流電力を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電源装置のブロック図
である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作原
理図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作原
理図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電源装置の動作を説明
するための各部の信号波形図であり、(a)はFET6
の動作タイミングを、(b)はFET5の動作タイミン
グを、(c)は電荷蓄積用コンデンサ4の両端電圧波形
を、(d)はトランス3の二次コイル3bの両端の電圧
をそれぞれ示している。
【図5】本発明の実施形態に係る電源装置においてダイ
オード7を短絡したときの動作を説明するための各部の
信号波形図であり、(a)はFET6の動作タイミング
を、(b)はFET5の動作タイミングを、(c)は電
荷蓄積用コンデンサ4の両端電圧波形を、(d)はトラ
ンス3の二次コイル3bの両端の電圧をそれぞれ示して
いる。
【図6】本発明の変更実施形態に係る電源装置のブロッ
ク図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る電源装置における
制御信号の出力タイミング図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る電源装置の出力波
形図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作原
理図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作
原理図である。
【図11】図10におけるダイオードおよびスイッチを
NチャンネルMOS−FETで一体的に構成した電源装
置の動作原理図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作
原理図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作
原理図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作
原理図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係る電源装置の動作
原理図である。
【図16】従来の電源装置の回路図である。
【符号の説明】
1 電源装置 2 直流電源 3 トランス 3a 一次コイル 3b 二次コイル 4 電荷蓄積用コンデンサ 5 FET 6 FET 7 ダイオード 8 ダイオードブリッジ 9 平滑用コンデンサ 10 制御部 31 電源装置 32 ダイオードブリッジ 41 スイッチ 42 スイッチ 43 コイル 44 コイル 48 ダイオード 49 NチャンネルMOS−FET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 3/28 H02M 3/335 H02M 7/538

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源に接続可能な容量性素子と、少
    なくとも当該容量性素子と前記直流電源とを直列接続し
    た第1の閉ループ回路を形成するための第1のスイッチ
    手段と、少なくとも前記容量性素子と誘導性素子との直
    列共振回路を含む第2の閉ループ回路を形成するための
    第2のスイッチ手段と、前記第1および第2のスイッチ
    手段を交互に作動させるスイッチ制御手段とを備え、前記第2のスイッチ手段が作動したときに形成される前
    記第2の閉ループ回路は、前記直列共振回路の共振に基
    づく正弦波の交流電力を1周期分以上 出力することを特
    徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 直流電源に接続可能な誘導性素子と、少
    なくとも当該誘導性素子と前記直流電源とを直列接続し
    た第1の閉ループ回路を形成するための第1のスイッチ
    手段と、少なくとも前記誘導性素子と容量性素子との直
    列共振回路を含む第2の閉ループ回路を形成するための
    第2のスイッチ手段と、当該第2のスイッチ手段に並列
    接続され前記第1のスイッチ手段が作動したときに前記
    直流電源の直流電流の前記容量性素子への流入を阻止す
    ると共に前記第1のスイッチ手段が作動停止したときに
    前記誘導性素子に蓄積されているエネルギーを前記容量
    性素子に移動させる電流制御手段と、前記第1および第
    2のスイッチ手段を交互に作動させるスイッチ制御手段
    とを備え、前記第2のスイッチ手段が作動したときに形成される前
    記第2の閉ループ回路は、前記直列共振回路の共振に基
    づく正弦波の交流電力を1周期分以上 出力することを特
    徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも誘導性素子と容量性素子とか
    ら形成され直流電源に接続可能な直列共振回路と、当該
    直列共振回路と前記直流電源とを直列接続した第1の閉
    ループ回路を形成するための第1のスイッチ手段と、少
    なくとも前記直列共振回路を含む第2の閉ループ回路を
    形成するための第2のスイッチ手段と、前記第1および
    第2のスイッチ手段を交互に作動させるスイッチ制御手
    段とを備え、前記第2のスイッチ手段が作動したときに形成される前
    記第2の閉ループ回路は、前記直列共振回路の共振に基
    づく正弦波の交流電力を1周期分以上 出力することを特
    徴とする電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の閉ループ回路は、前記直流電
    源への電流の逆流を阻止する逆流電流阻止手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載
    の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記誘導性素子はトランスの一次コイル
    であって、前記第2の閉ループ回路は、前記トランスの
    二次コイルから前記交流電力を出力することを特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の閉ループ回路は、前記直流電
    源から流れ込む電流を所定値に制限する電流制限手段を
    備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか
    に記載の電源装置。
  7. 【請求項7】 前記電流制限手段は、チョークコイルで
    あることを特徴とする請求項6記載の電源装置。
  8. 【請求項8】 前記交流電力を整流・平滑して直流電力
    に変換する整流・平滑手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1から7のいずれかに記載の電源装置。
  9. 【請求項9】 前記交流電力の電圧値および電流値の少
    なくとも一方を検出する検出手段を備え、前記スイッチ
    制御手段は、前記検出手段の検出値に基づいて前記第1
    のスイッチ手段を作動させることを特徴とする請求項1
    から8のいずれかに記載の電源装置。
  10. 【請求項10】 前記直流電力の電圧値および電流値の
    少なくとも一方を検出する検出手段を備え、前記スイッ
    チ制御手段は、前記検出手段の検出値に基づいて前記第
    1のスイッチ手段を作動させることを特徴とする請求項
    8記載の電源装置。
  11. 【請求項11】 請求項5にそれぞれ記載の前記第1の
    スイッチ手段によって形成される前記第1の閉ループ回
    路と前記第2のスイッチ手段によって形成される前記第
    2の閉ループ回路との組を複数備える閉ループ回路群
    と、当該閉ループ回路群における前記第1および第2の
    スイッチ手段を交互に作動させるスイッチ制御手段とを
    備え、前記閉ループ回路群の前記各トランスの二次コイ
    ルは、環状結線および星状結線のいずれかに接続されて
    交流電力を出力するように構成され、前記スイッチ制御
    手段は、少なくとも前記複数の組のそれぞれの前記第2
    のスイッチ手段の作動タイミングを互いにシフトするこ
    とを特徴とする電源装置。
  12. 【請求項12】 前記結線された各二次コイルに接続さ
    れて前記交流電力を整流するための整流手段をさらに備
    えていることを特徴とする請求項11記載の電源装置。
  13. 【請求項13】 前記スイッチ制御手段は、前記組の数
    で2πを除算した値の位相差で前記第2のスイッチ手段
    の作動タイミングを互いにシフトすることを特徴とする
    請求項11または12記載の電源装置。
  14. 【請求項14】 前記交流電力の電圧値および電流値の
    少なくとも一方を検出する検出手段を備え、前記スイッ
    チ制御手段は、前記検出手段の検出値に基づいて前記閉
    ループ回路群の各第1のスイッチ手段を作動させること
    を特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の電
    源装置。
  15. 【請求項15】 前記スイッチ制御部は、前記第1のス
    イッチ手段の作動時間と前記第2のスイッチ手段の作動
    時間とのデューティ比を変化させることを特徴とする請
    求項1から14のいずれかに記載の電源装置。
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