JP3256241B2 - 低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量法 - Google Patents
低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量法Info
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Description
重要な低密度リポ蛋白(LDL)中のコレステロール(以
下、LDLコレステロールという)の定量法に関する。
コレステロール量を測定した後、別途検体にLDLおよび
超低密度リポ蛋白(VLDL)の沈殿剤を添加し遠心分離し
て上清の高密度リポ蛋白(HDL)中のコレステロール
(以下、HDLコレステロールという)量を測定し、Fried
ewaldの換算式から算出するという方法により行われて
いた(日本臨床 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的
検査 上巻、日本臨床社出版、615頁、1995年)。この
方法では、総コレステロール量とHDLコレステロール量
の2つを測定する必要があり、また遠心分離操作等が必
要で、煩雑であった。しかしながら、単純に血清検体を
直接コレステロールエステラーゼとコレステロールオキ
シダーゼが含有された試薬に添加しても、総コレステロ
ール量を測定する系と変わりがなく、LDLコレステロー
ルに特異性がない。
分離操作なしに直接LDLコレステロール量を測定する方
法が開示されている。しかしながら、該方法では、LDL
コレステロールと同時にHDLコレステロールも反応して
おりLDL特異性が低く、また、反応の条件設定が煩雑で
あり多様な検体に適用することが困難である。
後LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールを消去し、さ
らに凝集したLDLを解凝集させ、LDLコレステロールを酵
素反応させてLDLコレステロール量を測定する方法が開
示されている。
VLDLおよびカイロミクロン(CM)を反応阻害する試薬の
存在下、コレステロール反応試薬を用いてHDLコレステ
ロールを特異的に反応させて消去した後、必要によりLD
Lコレステロールを反応可能化する試薬の存在下、コレ
ステロール反応試薬を用いてコレステロール定量の酵素
反応をさせることにより、特に分離することなくLDLを
含有する試料中のLDLコレステロールを特異的に定量で
きること、b)LDLのみを反応阻害し、コレステロール
反応試薬を用いてLDL以外のリポ蛋白中のコレステロー
ルを反応させて消去した後、コレステロール反応試薬を
用いてコレステロール定量の酵素反応をさせることによ
り、特に分離することなくLDLを含有する試料中のLDLコ
レステロールを特異的に定量できることを見い出し、本
発明に至った。
以外のリポ蛋白を凝集させるかHDL以外のリポ蛋白の外
壁の反応性を弱めてこれらリポ蛋白の外壁のみを選択的
に崩壊されなくすることにより、HDL中のコレステロー
ルを選択的に酵素反応を受け得る状態にさらしめること
をいう。また、LDLコレステロールを反応可能化すると
は、LDLの外壁を崩壊させることにより、LDLコレステロ
ールを酵素反応を受け得る状態にさらしめることをい
う。また、LDLのみを反応阻害するとは、逆にLDLを凝集
させるかLDLの外壁の反応性を弱めてLDLの外壁のみを選
択的に崩壊されなくすることにより、LDL以外のリポ蛋
白中のコレステロールを選択的に酵素反応を受け得る状
態にさらしめることをいう。
を消去した後、必要によりLDLコレステロールを反応可
能化する試薬の存在下、コレステロールエステル加水分
解酵素およびコレステロール酸化酵素またはコレステロ
ール酸化還元酵素を作用させ、発生する過酸化水素また
は還元型補酵素を定量することを特徴とするLDLコレス
テロールの定量法に関する。
する試薬およびLDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬を成分とするLDL中のコレステロールの定量試
薬、あるいはHDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬とL
DL中のコレステロールを反応可能化する試薬を組み合わ
せてなるLDL中のコレステロールの定量試薬を提供する
ことができる。
を成分とするLDL中のコレステロールの定量試薬、LDLの
みを反応阻害する試薬およびLDL中のコレステロールを
反応可能化する試薬を成分とするLDL中のコレステロー
ルの定量試薬、あるいはLDLのみを反応阻害する試薬とL
DL中のコレステロールを反応可能化する試薬を組み合わ
せてなるLDL中のコレステロールの定量試薬を提供する
ことができる。
わちLDL、VLDLおよびCMを反応阻害する試薬の存在下、
コレステロール反応試薬を用いてHDLコレステロールを
特異的に反応させて消去した後、必要によりLDLコレス
テロールを反応可能化する試薬の存在下、コレステロー
ルエステル加水分解酵素およびコレステロール酸化酵素
またはコレステロール酸化還元酵素を作用させ、発生す
る過酸化水素または還元型補酵素を定量する方法が、ま
た、別の方法としては、LDLのみを反応阻害する試薬の
存在下にコレステロール反応試薬を用いてLDL以外のリ
ポ蛋白中のコレステロールを消去した後、コレステロー
ルエステル加水分解酵素およびコレステロール酸化酵素
またはコレステロール酸化還元酵素を作用させ、発生す
る過酸化水素または還元型補酵素を定量する方法があげ
られる。
在下、HDLおよびLDLを含有する試料にコレステロールエ
ステル加水分解酵素およびコレステロール酸化酵素を作
用させて過酸化水素を生成させ、次いでまたは同時に、
カタラーゼ、パーキオキシダーゼとアニリン化合物、パ
ーオキシダーゼとフェノール化合物またはパーオキシダ
ーゼと4−アミノアンチピリンを添加して過酸化水素を
消去し、その後、色素源(カタラーゼを使用した場合は
パーオキシダーゼも添加する)および適当な界面活性
剤、シクロデキストリン類、あるいはLDLに作用するコ
レステロールエステル加水分解酵素を添加して発色させ
ることにより、LDLコレステロールを定量することがで
きる。ここで、LDLに作用するとは、反応阻害されたLDL
の外壁を崩壊させることにより、LDLコレステロールを
酵素反応を受け得る状態にさらしめることをいう。
有する試料にコレステロールエステル加水分解酵素およ
びコレステロール酸化酵素および色素源を添加して発色
させ、このときLDL以外のリポ蛋白中のコレステロール
が反応した後の吸光度の変化を測定することにより、LD
Lコレステロールを定量することができる。
ロールエステル加水分解酵素がLDLのみを反応阻害する
場合は不要)の存在下、LDLを含有する試料にコレステ
ロールエステル加水分解酵素およびコレステロール酸化
酵素を作用させて過酸化水素を生成させ、次いでまたは
同時に、カタラーゼ、パーオキシダーゼとアニリン化合
物、パーオキシダーゼとフェノール化合物またはパーオ
キシダーゼと4−アミノアンチピリンを添加して過酸化
水素を消去し、その後、色素源(カタラーゼを使用した
場合はパーオキシダーゼも添加する)およびLDLコレス
テロールを反応可能化する試薬(次述のコレステロール
エステル加水分解酵素がLDLコレステロールを反応可能
化する場合は不要)、コレステロールエステル加水分解
酵素(最初に加えるコレステロールエステル加水分解酵
素がLDLコレステロールを反応可能化する試薬によりLDL
コレステロールと反応可能になる場合は不要)を添加し
て発色させることにより、LDLコレステロールを定量す
ることができる。
適用できる。
付近の緩衝液を一定量の検体に添加し、例えば37℃で数
分間加温してLDL、VLDLおよびCMを反応阻害し、LDLと
反応性のないコレステロールエステル加水分解酵素(好
ましくは化学修飾されたコレステロールエステル加水分
解酵素)、LDLと反応性のないコレステロール酸化酵素
(好ましくは化学修飾されたコレステロール酸化酵素)
[またはコレステロール酸化還元酵素(好ましくは化学
修飾されたコレステロール酸化還元酵素)]およびカタ
ラーゼ、パーオキシダーゼとアニリン化合物、パーオキ
シダーゼとフェノール化合物またはパーオキシダーゼと
4−アミノアンチピリン[またはNAD(P)]を加えてH
DLコレステロールを反応させて消去し、界面活性剤、
シクロデキストリン類、キレート剤、LDLに作用するコ
レステロールエステル加水分解酵素(好ましくは化学修
飾されていないコレステロールエステル加水分解酵
素)、LDLに作用するコレステロール酸化酵素(好まし
くは化学修飾されていないコレステロール酸化酵素)ま
たはLDLに作用するコレステロール酸化還元酵素(好ま
しくは化学修飾されていないコレステロール酸化還元酵
素)および色素源を添加[コレステロール酸化還元酵素
を用いる場合には、無添加またはNAD(P)を添加]し
てLDLコレステロールを過酸化水素に導き、発色させ
[またはNAD(P)Hに導き]、生成する色素の極大
波長における吸光度を分光光度計で測定する[コレステ
ロール酸化還元酵素を用いる場合には、NAD(P)Hの
増加を、300〜500nm、好ましくは330〜400nm、例えば34
0nmでの吸光度で測定する(ジアホラーゼ、テトラゾリ
ウム塩を添加してホルマザン色素の発色に導き、ホルマ
ザン色素を比色定量することも可能である)]。ここ
で、LDLと反応性がないとは、LDLの外壁を崩壊させず、
LDLコレステロールを酵素反応を受け得る状態にさらし
めないことをいう。LDLコレステロール量は、別途同じ
条件下で既知濃度のLDLコレステロールを含む標準液を
用いて測定した場合の吸光度と比較して算出する。な
お、およびは同時に行うこともできる。
は、凝集剤および2価の金属塩の組合せがあげられる。
凝集剤としては、ヘパリンもしくはその塩、リンタング
ステン酸もしくはその塩、デキストラン硫酸もしくはそ
の塩、ポリエチレングリコール、硫酸化シクロデキスト
リンもしくはその塩、硫酸化オリゴ糖もしくはその塩ま
たはこれらの混合物等があげられ、シクロデキストリン
としては、α−シクロデキストリン、β−シクロデキス
トリン、γ−シクロデキストリン等があげられ、オリゴ
糖としては、マルトトリオース、マルトテトラオース、
マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプ
タオース等があげられ、塩としては、ナトリウム塩、カ
リウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム
塩等があげられる。2価の金属塩としては、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩、マンガン塩、ニッケル塩、コバル
ト塩等があげられる。
ヘパリンもしくはその塩、0.1〜10mMの分子量4000〜800
0のリンタングステン酸もしくはその塩、0.01〜5mMの分
子量10000〜500000のデキストラン硫酸もしくはその
塩、0.1〜20mMの分子量1000〜10000のデキストラン硫酸
もしくはその塩、0.3〜100mMの分子量4000〜25000のポ
リエチレングリコール(PEG)、0.1〜50mMの分子量1000
〜3000の硫酸化シクロデキストリンもしくはその塩、0.
1〜50mMの分子量400〜3000の硫酸化オリゴ糖もしくはそ
の塩またはそれらの混合物等が好ましく用いられる。さ
らに好ましくは、0.03〜1mMの分子量14000〜16000のヘ
パリンもしくはその塩、0.1〜3mMの分子量5000〜7000の
リンタングステン酸もしくはその塩、0.01〜5mMの分子
量150000〜250000のデキストラン硫酸もしくはその塩、
0.1〜10mMの分子量1000〜5000のデキストラン硫酸もし
くはその塩、1.0〜50mMの分子量5000〜22000のPEG、0.1
〜10mMの分子量1000〜2000の硫酸化シクロデキストリン
もしくはその塩、0.1〜10mMの分子量400〜2000の硫酸化
オリゴ糖もしくはその塩またはそれらの混合物等が用い
られる。
塩、カルシウム塩、マンガン塩、ニッケル塩、コバルト
塩等があげられ、好ましくは、0.1〜50mMのマグネシウ
ム塩が用いられる。
アポB抗体、抗アポC抗体等を用いることもできる。抗
アポB抗体、抗アポC抗体としては、人血清より精製し
たアポ蛋白Bまたはアポ蛋白Cを家兎に免疫して得られ
る抗アポB抗血清または抗アポC抗血清を硫安沈殿、塩
析して得られるIgG画分、あるいは上記アポ蛋白Bまた
はアポ蛋白Cをマウスに免疫して得られる抗アポBモノ
クローナル抗体、抗アポCモノクローナル抗体(単クロ
ーン抗体実験操作入門、安東民衛著、講談社サイエンテ
ィフィック、21頁、1991年)等があげられる。
エステルを加水分解する能力を有する動物、植物または
微生物由来のコレステロールエステラーゼやリポプロテ
インリパーゼ、コレステロールを酸化して過酸化水素を
生成する動物、植物または微生物由来のコレステロール
オキシダーゼ、動物、植物または微生物由来のコレステ
ロールデヒドロゲナーゼ等があげられ、これら酵素の特
異性、安定性をさらにあげるためにポリエチレングリコ
ールを主成分とする基、ポリプロピレングリコールを主
成分とする基、水溶性のオリゴ糖残基等の構造に糖類を
含む基、スルホプロピル基、ポリウレタン基等で上記の
酵素を化学的に修飾したものも用いられる。また、遺伝
子操作によってこれらの遺伝子を取り、別の微生物に導
入して発現させた酵素またはこれらを化学的に修飾した
修飾体、あるいはこれらの遺伝子を改変して発現させた
酵素またはこれらを化学的に修飾した修飾体等も好適に
用いられる。
例えば、ポリエチレングリコールにアミノ酸と結合可能
な基を結合させた化合物{ポリエチレングリコールにN
−ヒドロキシサクシンイミド基等のアミノ基と結合可能
な基を結合させたサンブライト VFM4101[日本油脂
(株)製]等}、ポリアルキレングリコール構造および
酸無水物構造を有するサンブライトAKMシリーズ、同ADM
シリーズ、同ACMシリーズ[いずれも日本油脂(株)
製:化学工学論文集、第20巻、第3号、459頁、1994
年]、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコ
ールの共重合体にアミノ基と結合可能な基を結合させた
化合物、ポリエチレングリコールモノメタクリルモノメ
チルエーテルと無水マレイン酸の共重合体等があげられ
る。また、ポリウレタンの化学修飾剤であるポリウレタ
ンP4000activated(ベーリンガーマンハイム社製Enzyme
modification set能書)、デキストランの化学修飾剤
であるデキストランT40,TCT−activated(同)、1,3−
プロパンサルトン等も使用できる。これら化学修飾剤に
より、酵素を、ポリエチレングリコールを主成分とする
基、ポリプロピレングリコールを主成分とする基、ポリ
プロピレングリコールとポリエチレングリコールの共重
合体を有する基、構造に糖類を含む基、スルホプロピル
基、ポリウレタン基等で修飾することができる。
するが、これによって制約されない。まず、酵素をpH8
以上のヘペス緩衝液等の緩衝液中に溶解し、0〜50℃で
例えば0.01〜500倍モル量のサンブライトを添加し、5
〜60分間撹拌する。この反応液をそのままあるいは必要
に応じて限外濾過膜により低分子物を除去して用いる。
コレステロールエステル加水分解酵素、コレステロール
酸化酵素およびコレステロール酸化還元酵素は、0.1〜1
00u/mlで使用するのが好ましい。
酵素、コレステロール酸化酵素あるいはコレステロール
酸化還元酵素としては、ポリエチレングリコールを主成
分とする基、ポリプロピレングリコールを主成分とする
基、水溶性のオリゴ糖類残基等の構造に糖類を含む基、
スルホプロピル基、ポリウレタン基等でコレステロール
エステル加水分解酵素、コレステロール酸化酵素あるい
はコレステロール酸化還元酵素を化学的に修飾したもの
が好ましい。
素、コレステロール酸化酵素あるいはコレステロール酸
化還元酵素としては、未修飾のコレステロールエステル
加水分解酵素、コレステロール酸化酵素あるいはコレス
テロール酸化還元酵素が好ましいが、これらを安定化さ
せるための若干の修飾を加えたものもLDLのみに作用す
る範囲で使用できる。修飾剤としては、上記サンブライ
ト VFM4101[日本油脂(株)製]等があげられる。酵
素の使用単位としては、0.5〜100u/mlが好ましい。
しては、トリトンX−100などのノニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤あるいはアニオン系界面活性
剤があげられ、0.02〜10%の範囲で使用される。また、
LDLと反応性をもたせるために使われるシクロデキスト
リン類としては、α−シクロデキストリン、β−シクロ
デキストリン、γ−シクロデキストリン、ジメチル−α
−シクロデキストリン、ジメチル−β−シクロデキスト
リン、ジメチル−γ−シクロデキストリン、ヒドロキシ
プロピル−α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピ
ル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ
−シクロデキストリン、2,3,6−O−メチル−β−シク
ロデキストリン、ポリ−β−シクロデキストリン等があ
げられ、0.1〜10%の範囲で使用される。また、LDLと反
応性をもたせるために使われるキレート剤としては、マ
グネシウムと錯体を形成する化合物が好ましく用いら
れ、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)類、トリエチレン
テトラミン−N,N,N',N",N"',N"'−六酢酸(TTHA)、ト
ランス−1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N',N'−四
酢酸(CyDTA)1水和物等があげられ、0.005〜2%の範
囲で使用される。過酸化水素を検出するコレステロール
酸化酵素の基質となる色素源としては、一般に使用され
る4−アミノアンチピリンとフェノール、4−クロロフ
ェノール、m−クレゾール、3−ヒドロキシ−2,4,6−
トリヨード安息香酸(HTIB)等のフェノール類との組合
せの他、4−アミノアンチピリンとトリンダー試薬とし
て知られている(同仁化学研究所第19版総合カタログ、
1994年)N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N
−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トル
イジン(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−
3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAO
S)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホ
プロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(DAOS)、N−
エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン(TOP
S)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−
3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N,N−ジメチル−
m−トルイジン、N,N−ジスルホプロピル−3,5−ジメト
キシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−
アニシジン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリ
ン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキ
シアニリン、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシア
ニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメ
チルアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3
−スルホプロピル)−m−アニシジン、N−エチル−N
−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、
N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル)−3,5−ジメトキシアニリン等のアニリン類あるい
はN−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N'−サク
シニルエチレンジアミン(EMSE)、N−エチル−N−
(3−メチルフェニル)−N'−アセチルエチレンジアミ
ン等との組合せが使用できる。また、高感度の色素源と
して、特公昭60−33479で示される10−(N−メチルカ
ルバモイル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチ
アジン(MCDP)、特公平4−27839で示されるビス[3
−ビス(4−クロロフェニル)メチル−4−ジメチルア
ミノフェニル]アミン(BCMA)、特開昭62−296で示さ
れる色素源等も使用可能であり、これらに4−アミノア
ンチピリンあるいは上記で示したトリンダー試薬を組み
合わせて用いることもできる。色素源の濃度としては、
0.01〜10mg/mlが好ましく、溶解度の関係で制限され
る。
用されるフェノール化合物およびアニリン化合物として
は、前記のフェノール類およびアニリン類が同様に使用
される。
緩衝剤等が好適に使用され、その濃度としては5〜500m
Mが好ましい。pHは5〜9の範囲がよい。
添加し、これにLDLとの反応性が低い(すなわちLDLのみ
を反応阻害する)コレステロールエステル加水分解酵
素、LDLとの反応性が低いコレステロール酸化酵素(ま
たはLDLとの反応性が低いコレステロール酸化還元酵
素)およびパーオキシダーゼと色素源[またはNAD
(P)]を含む試薬を添加する。LDL以外のリポ蛋白
中のコレステロールの反応が先に終了するので、その後
の吸光度の変化を分光分度計で測定し、別途同じ条件下
で既知濃度のLDLコレステロールを含む標準液を用いて
測定した場合の吸光度の変化と比較してLDLコレステロ
ール量を算出する。
解酵素としては、化学修飾されたコレステロールエステ
ル加水分解酵素が好ましく、LDLとの反応性が低いコレ
ステロール酸化酵素あるいはコレステロール酸化還元酵
素としては、化学修飾されたもしくは未修飾のコレステ
ロール酸化酵素あるいは化学修飾されたもしくは未修飾
のコレステロール酸化還元酵素が共に用いられる。修飾
剤としては、上記サンブライト VFM4101[日本油脂
(株)製]等があげられる。酵素の使用単位としては、
0.5〜100u/mlが好ましい。
および緩衝剤が同様に使用される。
ルエステル加水分解酵素がLDLのみを反応阻害する場合
は不要)、コレステロールエステル加水分解酵素、コレ
ステロール酸化酵素(またはコレステロール酸化還元酵
素)およびカタラーゼ、パーオキシダーゼとアニリン化
合物、パーオキシダーゼとフェノール化合物またはパー
オキシダーゼと4−アミノアンチピリン[またはNAD
(P)]を含む緩衝液に検体を加えてLDL以外のリポ蛋
白中のコレステロールを反応させて消去し、LDLコレ
ステロールを反応可能化する試薬(次述のコレステロー
ルエステル加水分解酵素がLDLコレステロールを反応可
能化する場合は不要)、コレステロールエステル加水分
解酵素(最初に加えるコレステロールエステル加水分解
酵素がLDLコレステロールを反応可能化する試薬によりL
DLコレステロールと反応可能になる場合は不要)および
色素源を添加[または無添加もしくはNAD(P)を添
加]し(カタラーゼを使用した場合はパーオキシダーゼ
も添加する)てLDLコレステロールを過酸化水素に導
き、発色させ[またはNAD(P)Hに導き]、生成す
る色素の極大波長における吸光度を分光光度計で測定す
る[コレステロール酸化還元酵素を用いる場合には、NA
D(P)Hの増加を、300〜500nm、好ましくは330〜400n
m、例えば340nmでの吸光度で測定する(ジアホラーゼ、
テトラゾリウム塩を添加してホルマザン色素の発色に導
き、オルマザン色素を比色定量することも可能であ
る)]。LDLコレステロール量は、別途同じ条件下で既
知濃度のLDLコレステロールを含む標準液を用いて測定
した場合の吸光度と比較して算出する。
阻害するコレステロールエステル加水分解酵素等が、LD
Lコレステロールを反応可能化する試薬としては、LDLコ
レステロールを反応可能化するコレステロールエステル
加水分解酵素、界面活性剤、キレート剤等があげられ
る。
た界面活性剤およびキレート剤が同様に使用される。
分解酵素としては、動物、植物または微生物由来のコレ
ステロールエステル加水分解酵素にモル比として10倍以
上の化学修飾剤を添加して調製したコレステロールエス
テル加水分解酵素の他、動物、植物または微生物由来の
コレステロールエステル加水分解酵素で同様の特異性を
有するもの、あるいはこれらの遺伝子を改変し発現させ
て同様の特異性を与えたものが好ましい。具体的には、
シュードモナスあるいはクロモバクテリウム等微生物由
来のコレステロールエステラーゼの水溶液に10倍以上の
モル比の例1に記載した化学修飾剤を添加して反応させ
たもの等があげられる。化学修飾剤のモル比は、好まし
くは10〜500倍で、特異性が出現する効果と修飾による
活性の低下を鑑みて決定される。また、化学修飾されて
いないコレステロールエステル加水分解酵素として、例
えばブレビバクテリウム由来のリパーゼの遺伝子配列の
一部をランダムに変化させ、別の例えば大腸菌に導入し
て発現させ、その中で酵素活性がありかつLDLのみを反
応阻害するコレステロールエステラーゼを生産している
ものをスクリーニングで拾い出して大量培養し生産した
ものも使用できる。コレステロールエステル加水分解酵
素は、0.1〜100u/mlで使用するのが好ましい。また、上
記特異性を上げるため、の段階で、LDLを凝集させな
い範囲で、ヘパリン、リンタングステン酸、デキストラ
ン硫酸、硫酸化シクロデキストリン、硫酸化オリゴ糖も
しくはこれらの塩、あるいはポリエチレングリコール
と、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩、ニッ
ケル塩、コバルト塩等の2価の金属塩を併用して添加す
ることもできる。シクロデキストリン、オリゴ糖および
塩としては、例1に記載したシクロデキストリン、オリ
ゴ糖および塩があげられる。
エステル加水分解酵素としては、未修飾のコレステロー
ルエステラーゼが好ましく、0.5〜100u/mlで使用するの
が好ましい。
還元酵素としては、コレステロールを酸化して過酸化水
素を生成する微生物由来のコレステロールオキシダー
ゼ、動物または微生物由来のコレステロールデヒドロゲ
ナーゼが好ましく用いられるが、これら酵素の特異性、
安定性をさらにあげるためにポリエチレングリコールを
主成分とする基や水溶性のオリゴ糖残基等で上記の酵素
を化学的に修飾してもよい。この場合の化学修飾剤のモ
ル比は、好ましくは0.1〜500倍で、安定化効果と修飾に
よる活性の低下を鑑みて決定される。コレステロール酸
化酵素およびコレステロール酸化還元酵素は、0.1〜100
u/mlで使用するのが好ましい。
するが、これによって制約されない。まず、酵素をpH8
以上のヘペス緩衝液等の緩衝液中に溶解し、0〜50℃で
例えば所定倍モル量のサンブライトを添加し、1〜24時
間撹拌する。この反応液をそのままあるいは必要に応じ
て限外濾過膜により低分子物を除去して用いる。
にパーオキシダーゼと共に使用されるフェノール化合物
およびアニリン化合物としては、前記のフェノール類お
よびアニリン類が同様に作用され、色素源および緩衝剤
としては、前記の色素源および緩衝剤が同様に使用され
る。
る系を含んでいるため、コレステロール酸化酵素を活性
化するためによく使用される界面活性剤あるいはコール
酸類も使用可能であり、また、グロブリン等の蛋白等を
可溶化するための種々の塩類を使用することもできる。
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオ
ン系の界面活性剤が0〜1%の範囲で使用され、コール
酸類としては、コール酸、デオキシコール酸、タウロコ
ール酸、ケノデオキシコール酸等が0〜5%の範囲で使
用され、塩類としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化マグネシウム、
硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウ
ム、塩化リチウム、硫酸リチウム、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、
酢酸カルシウム、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニ
ッケル、塩化コバルト、硝酸コバルト等が0〜100mMの
範囲で使用される。
の希釈倍率と実施例1の方法により測定された吸光度と
の相関関係を示すものである。
人血清を使用して実施例9の方法により日立7250自動分
析機で測定した吸光度のタイムコースを示すものであ
る。
の希釈倍率と実施例11の方法により測定された吸光度と
の相関関係を示すものである。
を20mMリン酸緩衝液(pH=8)100mlに溶解し、5℃に
冷却後、これにサンブライト VFM4101[日本油脂
(株)製]15gを添加して4時間反応させた。試薬BのP
EG修飾コレステロールエステラーゼとしては、この反応
液のまま使用した(PEG部分分子量=6000)。また、ブ
レビバクテリウム由来のコレステロールオキシダーゼ1g
およびサンブライト VFM4101,0.1gを用いて前記と同様
に反応させた。試薬BのWEG修飾コレステロールオキシ
ダーゼとしては、この反応液のまま使用した(PEG部分
分子量=6000)。
まま、生理食塩水で8/10希釈したもの、同6/10希釈
したもの、同4/10希釈したもの、同2/10希釈したも
の、および生理食塩水のみのそれぞれを検体として下
記の操作を行った。
ンキュベーションし、次いで試薬B,0.75mlを添加し、37
℃で5分間インキュベーションしてHDLコレステロール
を消去し、このときの555nmにおける吸光度(E1)を測
定した。さらに、試薬C,0.75mlを添加し、37℃で5分間
インキュベーションした後に波長555nmにおける吸光度
(E2)を測定した。LDLコレステロールの濃度は、コレ
ステロール濃度200mg/dlの標準液を用いて同様の操作を
行い、(E2−E1)×希釈倍率の値を比較することにより
算出した。ただし、希釈倍率とは(試薬A+試薬B)/
(試薬A+試薬B+試薬C)の容量比である。
られた結果を第1図に示す。
し、試薬Aに用いる凝集剤および2価の金属塩を下記の
ように種々組み換えて、血清検体を日立7070自動分析機
(検体4μl、試薬A,270μl、試薬B,90μl、試薬C,9
0μlの条件)でそれぞれ測定した。一方、日立RPL 42
Tローターを用い、医学のあゆみ、第94巻(第8号)、3
59頁、1975年に記載の方法(超遠心法)に準じてLDLコ
レステロールを定量した。その結果、第1表に示すよう
にいずれの場合も超遠心法で得られた値とよく一致した
値が得られた。
11[日本油脂(株)製]、ポリウレタンP4000activated
(ベーリンガーマンハイム社製)あるいはデキストラン
T40,TCT−activated(ベーリンガーマンハイム社製)を
使用し、実施例1(1)と同様にして酵素を化学修飾し
た。実施例1(2)に記載した試薬Aおよび試薬Cを使
用し、試薬BにおいてPEG修飾コレステロールエステラ
ーゼおよびPEG修飾コレステロールオキシダーゼに代え
て上記で得られた化学修飾酵素を使用し、実施例2で使
用した血清検体を実施例2と同様にして測定した。その
結果、それぞれ、178.0mg/dl、179.1mg/dl、179.8mg/dl
と超遠心法で得られた値とよく一致した値が得られた。
おいてパーオキシダーゼに代えてカタラーゼを300u/ml
の濃度で使用し、試薬Cにパーオキシダーゼ30u/mlを加
えて使用し、実施例2で使用した血清検体を実施例2と
同様にして測定した。その結果、178.6mg/dlと超遠心法
で得られた値とよく一致した値が得られた。
し、試薬BにおいてEMSEに代えてTOOS(測定波長555n
m)、DAOS(測定波長593nm)、MAOS(測定波長630nm)
あるいはTOPS(測定波長550nm)を同濃度で使用し、実
施例2で使用した血清検体を実施例2と同様にして測定
した。その結果、それぞれ、177.9mg/dl、177.8mg/dl、
179.2mg/dl、178.8mg/dlと超遠心法で得られた値とよく
一致した値が得られた。
し、試薬Cにおいて4−アミノアンチピリンに代えてMC
DP(測定波長666nm)あるいはBCMA(測定波長755nm)を
0.1mg/mlの濃度で使用し、実施例2で使用した血清検体
を実施例2と同様にして測定した。その結果、それぞ
れ、178.3mg/dl、179.0mg/dlと超遠心法で得られた値と
よく一致した値が得られた。
し、試薬Cにおいて未修飾コレステロールエステラーゼ
に代えてジメチル−β−シクロデキストリンを20mg/ml
の濃度で使用し、実施例2で使用した血清検体を実施例
2と同様にして測定した。その結果、177.4mg/dlと超遠
心法で得られた値とよく一致した値が得られた。
比率で混合して試薬Dとし、この溶液3mlに実施例2で
使用した血清検体20μl加えて、37℃で5分間インキュ
ベーションし、このときの555nmにおける吸光度(E1)
を測定した。さらに、試薬C,0.75mlを添加して、37℃で
5分間インキュベーションした後に波長555nmにおける
吸光度(E2)を測定した。LDLコレステロールの濃度
は、コレステロール濃度200mg/dlの標準液を用いて同様
の操作を行い、(E2−E1)×希釈倍率の値を比較するこ
とにより算出した。ただし、希釈倍率とは、(試薬D)
/(試薬D+試薬C)の容量比である。その結果、177.
6mg/dlと超遠心法で得られた値とよく一致した値が得ら
れた。
例1で使用したのと同じものを用いた。
実施例2で使用した血清検体を測定した。試薬B添加後
3.5分から5分の吸光度変化(E3)を測定した。LDLコレ
ステロールの濃度は、コレステロール濃度200mg/dlの標
準液を用いて同様の操作を行い(E4)、E3とE4の値を比
較することにより算出した。その結果、178.6mg/dlと超
遠心法で得られた値とよく一致した値が得られた。
よび人血清のタイムコースを示す。
例1で使用したのと同じものを用いた。
実施例2で使用した血清検体を測定した(E5)。LDLコ
レステロールの濃度は、コレステロール濃度200mg/dlの
標準液を用いて同様の操作を行い(E6)、E5とE6の値を
比較することにより算出した。その結果、177.3mg/dlと
超遠心法で得られた値とよく一致した値が得られた。な
お、自動分析機の測光点は、試薬B添加5分後とした。
を20mMリン酸緩衝液(pH=8)100mlに溶解し、15℃に
冷却後、これにサンブライトVFM4101[日本油脂(株)
製]25gを添加して4時間反応させた。試薬BのPEG修飾
コレステロールエステラーゼとしては、この反応液のま
ま使用した(PEG部分分子量=6000)。また、ブレビバ
クテリウム由来のコレステロールオキシダーゼ1gおよび
サンブライト VFM4101,0.5gを用いて前記と同様に反応
させた。試薬AのPEG修飾コレステロールオキシダーゼ
としては、この反応液のまま使用した(PEG部分分子量
=6000)。
含む血清を、そのまま、生理食塩水で8/10希釈した
もの、同6/10希釈したもの、同4/10希釈したもの、
同2/10希釈したもの、および生理食塩水のみのそれ
ぞれを検体として下記の操作を行った。
ンキュベーションしてLDL以外のリポ蛋白中のコレステ
ロールを消去した。次いで、試薬B,0.75mlを添加し、37
℃で5分間インキュベーションした後に波長600nmにお
ける吸光度を測定した。得られた結果を第3図に示す。
混合した液にコレステロール200mg/dlの標準液20μlを
添加し、37℃で5分間インキュベーションした後に波長
600nmにおいて測定し得られた吸光度より、上記血清検
体のLDLコレステロール濃度を算出したところ、229.7mg
/dlと超遠心法で得られた値とよく一致した値が得られ
た。
下記の種々の組合せの凝集剤および2価の金属塩を加え
て使用し、実施例11(2)で使用した血清検体を日立70
70自動分析機(検体4μl、試薬A,270μl、試薬B,90
μlの条件)でそれぞれ測定した。一方、日立RPL 42T
ローターを用い、現代医療、第23巻(第1号)、113
頁、1991年に記載の方法(超遠心法)に準じてLDLコレ
ステロールを定量した。その結果、第2表に示すように
いずれの場合も超遠心法で得られた値とよく一致した値
が得られた。
11[日本油脂(株)製]、ポリウレタンP4000activated
(ベーリンガーマンハイム社製)あるいはデキストラン
T40,TCT−activated(ベーリンガーマンハイム社製)を
使用し、実施例11(1)と同様にして酵素を化学修飾し
た。実施例11(2)に記載した試薬Bを使用し、試薬A
においてPEG修飾コレステロールエステラーゼおよびPEG
修飾コレステロールオキシダーゼに代えて上記で得られ
た化学修飾酵素を使用し、実施例11(2)で使用した血
清検体を実施例11(2)と同様にして測定した。その結
果、それぞれ、228.0mg/dl、229.1mg/dl、226.8mg/dlと
超遠心法で得られた値とよく一致した値が得られた。
ダーゼに代えてカタラーゼを300u/mlの濃度で使用し、
試薬Bにパーオキシダーゼ300u/mlおよびアジ化ナトリ
ウム0.5mg/mlを加えて使用し、実施例11(2)で使用し
た血清検体を実施例11(2)と同様にして測定した。そ
の結果、228.6mg/dlと超遠心法で得られた値とよく一致
した値が得られた。
おいてEMSEに代えてTOOS(測定波長555nm)、DAOS(測
定波長593nm)、MAOS(測定波長630nm)あるいはTOPS
(測定波長550nm)を同濃度で使用し、実施例11(2)
で使用した血清検体を実施例11(2)と同様にして測定
した。その結果、それぞれ、227.9mg/dl、227.4mg/dl、
225.2mg/dl、224.8mg/dlと超遠心法で得られた値とよく
一致した値が得られた。
し、試薬Bにおいて4−アミノアンチピリンに代えてMC
DP(測定波長666nm)あるいはBCMA硫酸塩(測定波長755
nm)を0.1mg/mlの濃度で使用し、実施例11(2)で使用
した血清検体を実施例11(2)と同様にして測定した。
その結果、それぞれ、228.3mg/dl、229.0mg/dlと超遠心
法で得られた値とよく一致した値が得られた。
ポリオキシエチレンモノラウレート5mg/ml、トリトンX
−100,5mg/mlあるいはドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1mg/mlを加えて使用し、実施例11(2)で使用し
た血清検体を実施例11(2)と同様にして測定した。反
応は3分以内に終了し、その結果、それぞれ、228.6mg/
dl、226.1mg/dl、227.0mg/dlと超遠心法で得られた値と
よく一致した値が得られた。
おいて未修飾コレステロールエステラーゼに代えてポリ
オキシエチレンモノラウレート5mg/ml、トリトンX−10
0,5mg/mlあるいはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム1mg/mlを使用し、実施例11(2)で使用した血清検体
を実施例11(2)と同様にして測定した。反応は3分以
内に終了し、その結果、それぞれ、227.9mg/dl、229.2m
g/dl、226.1mg/dlと超遠心法で得られた値とよく一致し
た値が得られた。
おいてコール酸に代えてデオキシコール酸あるいはタウ
ロコール酸を同濃度で使用し、実施例11(2)で使用し
た血清検体を実施例11(2)と同様にして測定した。そ
の結果、それぞれ、229.9mg/dl、225.7mg/dlと超遠心法
で得られた値とよく一致した値が得られた。
コレステロールの定量法を提供することができる。
Claims (39)
- 【請求項1】低密度リポ蛋白(LDL)を含有する試料か
ら、造核粒子を用いてLDLの集塊状の沈殿を形成させる
ことなく、また高密度リポ蛋白(HDL)を分離すること
なく、HDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬を添加す
ると同時に化学修飾もしくは未修飾のコレステロールエ
ステル加水分解酵素および化学修飾もしくは未修飾のコ
レステロール酸化酵素または化学修飾もしくは未修飾の
コレステロール酸化還元酵素を作用させて高密度リポ蛋
白(HDL)中のコレステロールを消去した後、LDL中のコ
レステロールを反応可能化する試薬の存在下、コレステ
ロールエステル加水分解酵素およびコレステロール酸化
酵素またはコレステロール酸化還元酵素を作用させ、発
生する過酸化水素または還元型補酵素を定量することを
特徴とするLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項2】HDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬
が、ヘパリンもしくはその塩、リンタングステン酸もし
くはその塩、デキストラン硫酸もしくはその塩、ポリエ
チレングリコール、硫酸化シクロデキストリンもしくは
その塩、硫酸化オリゴ糖もしくはその塩またはこれらの
混合物、および2価の金属塩からなる請求の範囲1記載
のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項3】HDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬
が、抗アポB抗体または抗アポC抗体である請求の範囲
1記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項4】化学修飾コレステロールエステル加水分解
酵素、化学修飾コレステロール酸化酵素または化学修飾
コレステロール酸化還元酵素における修飾部分が、ポリ
エチレングリコールを主成分とする基、ポリプロピレン
グリコールを主成分とする基、ポリプロピレングリコー
ルとポリエチレングリコールの共重合体を有する基、構
造に糖類を含む基、スルホプロピル基またはポリウレタ
ン基である請求の範囲1〜3のいずれか記載のLDL中の
コレステロールの定量法。 - 【請求項5】LDL中のコレステロールを反応可能化する
試薬が、ノニオン系、カチオン系もしくはアニオン系界
面活性剤、シクロデキストリン類、化学修飾もしくは未
修飾であってLDLに作用するコレステロールエスエル加
水分解酵素、化学修飾もしくは未修飾であってLDLのみ
に作用するコレステロール酸化酵素または化学修飾もし
くは未修飾であってLDLに作用するコレステロール酸化
還元酵素である請求の範囲1〜4のいずれか記載のLDL
中のコレステロールの定量法。 - 【請求項6】LDL中のコレステロールを反応可能化する
試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコレ
ステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲1〜
4のいずれか記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項7】LDL中のコレステロールを反応可能化する
試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範囲
1〜6のいずれか記載のLDL中のコレステロールの定量
法。 - 【請求項8】コレステロールエステル加水分解酵素、コ
レステロール酸化酵素またはコレステロール酸化還元酵
素が、動物、植物または微生物由来の酵素あるいはそれ
らの遺伝子を取り、別の微生物に導入して発現させた酵
素、あるいはこれらの遺伝子を改変して発現させた酵素
である請求の範囲1〜7のいずれか記載のLDL中のコレ
ステロールの定量法。 - 【請求項9】過酸化水素を定量する方法が、過酸化水素
をパーオキシダーゼと色素源の作用で色素に変換して定
量する方法である請求の範囲1〜8のいずれか記載のLD
L中のコレステロールの定量法。 - 【請求項10】低密度リポ蛋白(LDL)を含有する試料
から、造核粒子を用いてLDLの集塊状の沈殿を形成させ
ることなく、また高密度リポ蛋白(HDL)を分離するこ
となく、LDLとの反応性の低い化学修飾もしくは未修飾
のコレステロールエステル加水分解酵素および化学修飾
もしくは未修飾のコレステロール酸化酵素または化学修
飾もしくは未修飾のコレステロール酸化還元酵素の存在
下、LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールを消去した
後、LDL中のコレステロールを反応可能化する試薬を加
えて、発生する過酸化水素または還元型補酵素を定量す
ることを特徴とするLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項11】化学修飾コレステロールエステラーゼに
おける修飾部分が、ポリエチレングリコールを主成分と
する基、ポリプロピレングリコールを主成分とする基、
ポリプロピレングリコールとポリエチレングリコールの
共重合体を有する基、構造に糖類を含む基、スルホプロ
ピル基またはポリウレタン基である請求の範囲10記載の
LDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項12】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコ
レステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲10
または11記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項13】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範
囲10または11記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項14】コレステロールエステル加水分解酵素、
コレステロール酸化酵素またはコレステロール酸化還元
酵素が、動物、植物または微生物由来の酵素あるいはそ
れらの遺伝子を取り、別の微生物に導入して発現させた
酵素、あるいはこれらの遺伝子を改変して発現させた酵
素である請求の範囲10〜13のいずれか記載のLDL中のコ
レステロールの定量法。 - 【請求項15】過酸化水素を定量する方法が、過酸化水
素をパーオキシダーゼと色素源の作用で色素に変換して
定量する方法である請求の範囲10〜14のいずれか記載の
LDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項16】低密度リポ蛋白(LDL)を含有する試料
から、造核粒子を用いてLDLの集塊状の沈殿を形成させ
ることなく、また高密度リポ蛋白(HDL)を分離するこ
となく、LDLを凝集させるかLDLの外壁の反応性を弱めて
LDLの外壁のみを選択的に崩壊されなくすることによりL
DL以外のリポ蛋白中のコレステロールを選択的に酵素反
応を受け得る状態にさらしめる試薬の存在下、化学修飾
もしくは未修飾のコレステロールエステル加水分解酵素
および化学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化酵
素または化学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化
還元酵素を作用させてLDL以外のリポ蛋白中のコレステ
ロールを消去した後、LDL中のコレステロールを反応可
能化する試薬を加えて、発生する過酸化水素または還元
型補酵素を定量することを特徴とするLDL中のコレステ
ロールの定量法。 - 【請求項17】化学修飾コレステロールエステラーゼに
おける修飾部分が、ポリエチレングリコールを主成分と
する基、ポリプロピレングリコールを主成分とする基、
ポリプロピレングリコールとポリエチレングリコールの
共重合体を有する基、構造に糖類を含む基、スルホプロ
ピル基またはポリウレタン基である請求の範囲16記載の
LDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項18】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコ
レステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲16
または17記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項19】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範
囲16または17記載のLDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項20】コレステロールエステル加水分解酵素、
コレステロール酸化酵素またはコレステロール酸化還元
酵素が、動物、植物または微生物由来の酵素あるいはそ
れらの遺伝子を取り、別の微生物に導入して発現させた
酵素、あるいはこれらの遺伝子を改変して発現させた酵
素である請求の範囲16〜19のいずれか記載のLDL中のコ
レステロールの定量法。 - 【請求項21】過酸化水素を定量する方法が、過酸化水
素をパーオキシダーゼと色素源の作用で色素に変換して
定量する方法である請求の範囲16〜20のいずれか記載の
LDL中のコレステロールの定量法。 - 【請求項22】化学修飾もしくは未修飾のコレステロー
ルエステル加水分解酵素および化学修飾もしくは未修飾
のコレステロール酸化酵素または化学修飾もしくは未修
飾のコレステロール酸化還元酵素と、HDL以外のリポ蛋
白を反応阻害する試薬と、LDL中のコレステロールを反
応可能化する試薬とからなり、LDL集合体を形成する造
核粒子を含有しない、請求項1〜9のいずれかに記載の
方法に使用するためのLDL中のコレステロールの定量試
薬。 - 【請求項23】化学修飾もしくは未修飾のコレステロー
ルエステル加水分解酵素および化学修飾もしくは未修飾
のコレステロール酸化酵素または化学修飾もしくは未修
飾のコレステロール酸化還元酵素とHDL以外のリポ蛋白
を反応阻害する試薬とからなる第1試薬、およびLDL中
のコレステロールを反応可能化する試薬からなる第2試
薬からなり、かつ第1試薬および第2試薬はLDL集合体
を形成する造核粒子を含有しない、請求項1〜9のいず
れかに記載の方法に使用するためのLDL中のコレステロ
ールの定量試薬キット。 - 【請求項24】HDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬
が、ヘパリンもしくはその塩、リンタングステン酸もし
くはその塩、デキストラン硫酸もしくはその塩、ポリエ
チレングリコール、硫酸化シクロデキストリンもしくは
その塩、硫酸化オリゴ糖もしくはその塩またはこれらの
混合物、および2価の金属塩からなる請求の範囲22また
は23記載のLDL中のコレステロールの定量試薬または定
量試薬キット。 - 【請求項25】HDL以外のリポ蛋白を反応阻害する試薬
が、抗アポB抗体または抗体アポC抗体である請求の範
囲22または23記載のLDL中のコレステロールの定量試薬
または定量試薬キット。 - 【請求項26】化学修飾コレステロールエステル加水分
解酵素、化学修飾コレステロール酸化酵素または化学修
飾コレステロール酸化還元酵素における修飾部分が、ポ
リエチレングリコールを主成分とする基、ポリプロピレ
ングリコールを主成分とする基、ポリプロピレングリコ
ールとポリエチレングリコールの共重合体を有する基、
構造に糖類を含む基、スルホプロピル基またはポリウレ
タン基である請求の範囲22〜25のいずれかに記載のLDL
中のコレステロールの定量試薬または定量試薬キット。 - 【請求項27】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、ノニオン系、カチオン系もしくはアニオン系
界面活性剤、シクロデキストリン類、化学修飾もしくは
未修飾であってLDLに作用するコレステロールエステル
加水分解酵素、化学修飾もしくは未修飾であってLDLの
みに作用するコレステロール酸化酵素または化学修飾も
しくは未修飾であってLDLに作用するコレステロール酸
化還元酵素である請求の範囲22〜26のいずれかに記載の
LDL中のコレステロールの定量試薬または定量試薬キッ
ト。 - 【請求項28】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコ
レステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲22
〜26のいずれかに記載のLDL中のコレステロールの定量
試薬または定量試薬キット。 - 【請求項29】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範
囲22〜26のいずれかに記載のLDL中のコレステロールの
定量試薬または定量試薬キット。 - 【請求項30】LDLとの反応正が低い化学修飾もしくは
未修飾のコレステロールエステル加水分解酵素および化
学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化酵素または
化学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化還元酵
素、並びにLDL中のコレステロールを反応可能化する試
薬を含有し、LDL集合体を形成する造核粒子を含有しな
い、請求項10〜15のいずれかに記載の方法に使用するた
めのLDL中のコレステロールの定量試薬。 - 【請求項31】LDLとの反応性が低い化学修飾もしくは
未修飾のコレステロールエステル加水分解酵素および化
学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化酵素または
化学修飾もしくは未修飾のコレステロール酸化還元酵素
を含有する第1試薬とLDL中のコレステロールを反応可
能化する試薬とを含有する第2試薬からなり、第1試薬
および第2試薬はLDL集合体を形成する造核粒子を含有
しない、請求項10〜15のいずれかに記載の方法に使用す
るためのLDL中のコレステロールの定量試薬キット。 - 【請求項32】化学修飾コレステロールエステラーゼに
おける修飾部分が、ポリエチレングリコールを主成分と
する基、ポリプロピレングリコールを主成分とする基、
ポリプロピレングリコールとポリエチレングリコールの
共重合体を有する基、構造に糖類を含む基、スルホプロ
ピル基またはポリウレタン基である請求の範囲30または
31記載のLDL中のコレステロールの定量試薬または定量
試薬キット。 - 【請求項33】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコ
レステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲30
〜32のいずれかに記載のLDL中のコレステロールの定量
試薬または定量試薬キット。 - 【請求項34】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範
囲30〜32のいずれか記載のLDL中のコレステロールの定
量試薬または定量試薬キット。 - 【請求項35】化学修飾もしくは未修飾のコレステロー
ルエステル加水分解酵素および化学修飾もしくは未修飾
のコレステロール酸化酵素または化学修飾もしくは未修
飾のコレステロール酸化還元酵素と、LDLを凝集させる
かLDLの外壁の反応性を弱めてLDLの外壁のみを選択的に
崩壊されなくすることによりLDL以外のリポ蛋白中のコ
レステロールを選択的に酵素反応を受け得る状態にさら
しめる試薬と、LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬とからなり、LDL集合体を形成する造核粒子を含
有しない、請求項16〜21のいずれかに記載の方法に使用
するためのLDL中のコレステロールの定量試薬。 - 【請求項36】化学修飾もしくは未修飾のコレステロー
ルエステル加水分解酵素および化学修飾もしくは未修飾
のコレステロール酸化酵素または化学修飾もしくは未修
飾のコレステロール酸化還元酵素とLDLを凝集させるかL
DLの外壁の反応性を弱めてLDLの外壁のみを選択的に崩
壊されなくすることによりLDL以外のリポ蛋白中のコレ
ステロールを選択的に酵素反応を受け得る状態にさらし
める試薬とからなる第1試薬、およびLDL中のコレステ
ロールを反応可能化する試薬からなる第2試薬からな
り、かつ第1試薬および第2試薬はLDL集合体を形成す
る造核粒子を含有しない、請求項16〜21のいずれかに記
載の方法に使用するためのLDL中のコレステロールの定
量試薬キット。 - 【請求項37】化学修飾コレステロールエステラーゼに
おける修飾部分が、ポリエチレングリコールを主成分と
する基、ポリプロピレングリコールを主成分とする基、
ポリプロピレングリコールとポリエチレングリコールの
共重合体を有する基、構造に糖類を含む基、スルホプロ
ピル基またはポリウレタン基である請求の範囲35または
36記載のLDL中のコレステロールの定量試薬または定量
試薬キット。 - 【請求項38】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、LDL中のコレステロールを反応可能化するコ
レステロールエステル加水分解酵素である請求の範囲35
〜37のいずれかに記載LDL中のコレステロールの定量試
薬または定量試薬キット。 - 【請求項39】LDL中のコレステロールを反応可能化す
る試薬が、界面活性剤またはキレート剤である請求の範
囲35〜37のいずれか記載のLDL中のコレステロールの定
量試薬または定量試薬キット。
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