JP3256142B2 - 塗被紙の製造方法 - Google Patents

塗被紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料塗被液を供給
する方式としてファウンテン方式を用いて、高速で顔料
塗被液を塗被する塗被紙の製造において問題となる、塗
被むらの改善、及び高品質な塗被紙の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷用紙の需要も徐々に増加する
傾向にある。とりわけチラシ、カタログ、パンフレッ
ト、ダイレクトメール等広告、宣伝を目的とした商業印
刷分野での需要が伸びていることが特徴である。このよ
うな旺盛な塗被紙の需要に対応するため、紙メーカーで
は高品質を維持したまま生産性を上げることが重要な技
術課題となっている。生産性を向上させる方法として様
々な方法が提案されているが、そのなかでも塗被速度の
高速化は最も有効な手段の一つであり、その傾向は益々
顕著となっている。塗被速度を高速化することによって
生産性は向上するが、その一方で高速操業性や塗被紙品
質において様々な問題を抱えている。
【0003】高速塗被における塗被紙品質の問題の一つ
に塗被むらがある。一般に、高速で走行する原紙の表層
には原紙に伴流する空気の流れが存在する。この伴流空
気の運動量は塗被速度が高くなればなるほど大きくな
り、ファウンテンから供給された顔料塗被液に衝突する
と、顔料塗被液の幅方向のプロファイルを不均一にし、
塗被むらを発生させる。塗被むらが生じると白紙面状が
劣るのみならず、塗被紙の最も重要な品質である印刷品
質が大幅に低下し重大な欠陥となる。このような原紙に
伴流する空気の問題は、例えばカーテンコータのように
顔料塗被液を自由落下させて塗被する方式では、伴流空
気の影響をまともに受けやすいために以前より問題とさ
れていたが、ファウンテン方式のような顔料塗被液をノ
ズルから噴射して供給する方式では、顔料塗被液がある
程度の流速を持って供給されるために、あまり重要な問
題とは認識されていなかった。しかし、高速塗被化が急
速に進みつつある今日においては、ファウンテン方式に
おいても伴流空気の影響が懸念され始めた。
【0004】また、塗被むらを発生させるその他の要因
としては、ファウンテンから供給された顔料塗被液の一
部が原紙表面に転移されず、原紙の走行方向と逆向きに
流れ出る、バックフローと呼ばれる現象が挙げられる。
バックフローは塗被条件等の様々な要因が絡み合って発
生するため、その発生機構は明確ではないが、バックフ
ローが発生すると顔料塗被液の幅方向のプロファイルが
不均一になるために塗被むらが発生する。
【0005】一般に、原紙に伴流する空気の影響を抑止
するための手段としては、ファウンテンより供給される
顔料塗被液の流速を高くすることが考えられ、流速を高
くするための方法としては、顔料塗被液の供給量を多く
する、或いはファウンテンリップのスリット幅を狭くす
る方法等が考えられる。しかし、供給量を多くすると計
量装置で特定の塗被量に調節するには多量の顔料塗被液
を掻き落とさなければならず、ミストや汚れが多発して
しまうだけでなく、顔料塗被液の流速が高く運動量が大
きくなりすぎた場合は、顔料塗被液の一部が原紙に転移
されずに、原紙に衝突して跳ね返るためにバックフロー
を生じてしまう。また、ファウンテンリッブのスリット
幅を狭くしすぎると、新たに顔料塗被液が詰まってしま
う問題が生じる。また、特開平6−15213号公報で
は、顔料塗被液供給装置に空気遮断機を付設して、原紙
に伴流する空気を除去する方法が提案されている。しか
し、本発明者等が行った検討では、ある程度伴流空気の
除去は可能であったが、顔料塗被液が原紙に転移され難
くなるためにバックフローが発生し、塗被むらを改善す
るには至らなかった。
【0006】一方、バックフローの発生を防止する方法
としては、特開平7−256184号公報が挙げられ、
顔料塗被液供給装置の上流側から、顔料塗被液と原紙と
の接触部に空気を吹き付けることによってバックフロー
の発生を防止する方法が提案されている。しかし、本発
明者等が行った検討では、吹き付けた空気が伴流空気と
同様に作用してしまうために塗被むらを発生させるのみ
ならず、原紙と顔料塗被液の間に侵入し原紙に塗被液が
転移されないスキッピングと呼ばれる現象を引き起こす
ことを認めた。
【0007】このように、高速塗被に於いて問題となる
塗被むらを改善するために様々な試みがなされてはいる
ものの、バックフローの防止と原紙に伴流する空気の除
去を同時に行うことは大変困難な状況である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況に鑑
み、本発明の課題は顔料塗被液を供給する方式としてフ
ァウンテン方式を用いて高速で顔料塗被液を塗被する塗
被紙の製造において問題となる、塗被むらを改善し、高
品質な塗被紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題について鋭意研究を重ねた結果、ファウンテン方式を
用いて原紙に顔料塗被液を供給する塗被紙の製造におい
て、バッキングロールに巻き付けられて走行する原紙2
の表層に近接した位置に、吸引箱3、吸引管4、吸引機
5より成る吸引装置6を設置して原紙に伴流する空気7
を吸引し、ファウンテン角8を60°以下に設定し、か
つ、原紙2の走行方向において吸引装置6の下流に位置
するファウンテン9より供給される顔料塗被液の流速を
塗被速度の7〜15%に設定することによって本発明を
成すに至った。これにより、高速で走行する原紙に伴流
する空気の影響を受けず、ファウンテンから供給される
顔料塗被液の全量が原紙に転移され、バックフローが発
生せず、幅方向のプロファイルを均一に保つことができ
る。ファウンテン角は60°以下に設定され、60°以
上では顔料塗被液の一部が原紙に転移されずにバックフ
ローが発生し、結果として塗被むらを生じる。また、フ
ァウンテンより供給される顔料塗被液の流速は塗被速度
の7〜15%に設定され、7%より低い場合は顔料塗被
液の一部が原紙に転移されずにバックフローが発生する
だけでなく、供給される顔料塗被液の吐出状態が不安定
であるために、顔料塗被液の幅方向のプロファイルが不
均一となり塗被むらを生じてしまう。逆に15%より高
い場合は流速が高過ぎて顔料塗被液の一部が原紙に転移
されずに、原紙に衝突して跳ね返るためにバックフロー
を生じてしまう。
【0010】また、本発明者等は更に研究を進めた結
果、本発明の効果は原紙として高平滑で吸水度が低く、
顔料塗被液が転移し難い下塗り顔料塗被紙を用いた場合
には一層顕著となる傾向を認めた。
【0011】また、剪断速度1×103(秒-1)におけ
る顔料塗被液の粘度を10〜30mPasとすると本発
明の効果が一層顕著となることを認めた。粘度が10m
Pas以下では顔料塗被液が原紙に転移され難い傾向に
あり、30mPas以上では脱泡機を用いても塗被液中
の泡を完全に除去し難くなり、塗被むらが発生し易くな
る傾向にある。なお、本発明の粘度はハーキュレス高剪
断型粘度計(熊谷理機製)を使用して測定した値であ
る。
【0012】本発明で用いる吸引装置は吸引箱、吸引
管、吸引機より成り、吸引箱は吸引度が均一になるよう
に多数の小穴または数条の溝を持つ覆いを有するものが
より好ましく、形状は特に規定しない。また、伴流する
空気の流れのほぼ接線方向に沿って吸引する吸引箱を設
けることが好ましい。このように空気の流れに沿って吸
引する吸引箱を設置することにより、走行する原紙に伴
流する空気の流れの影響をより一層受けずにすむ。ま
た、吸引管は通常1本で十分であるが、塗被装置が大型
の場合は同様の理由により数個の吸引管を設けることが
好ましい。また、吸引機は常時安定した吸引力を維持す
るために真空ポンプ又は排気ブロアーが好ましく、真空
度は、−50〜−500mmAq、より好ましくは、−
50〜−200mmAqの範囲で調節される。吸引装置
の設置場所については、吸引箱を原紙の表層に近接した
位置に設置する以外は特に規定するものではないが、フ
ァウンテンノズルまでの距離ができる限り短いほうが好
ましい。また、吸引箱の設置方法は固定式でも可動式で
も構わない。
【0013】本発明で使用される顔料及び接着剤を含有
する顔料塗被液についても特に規定するものではなく、
顔料としては一般に塗被紙用に使用される軽質炭酸カル
シウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タル
ク、サチンホワイト、シリカ、プラスチックピグメン
ト、二酸化チタン等が使用される。
【0014】また、本発明で使用する接着剤としては、
製紙用にごく一般的に使用されるスチレン・ブタジエン
系、スチレン・アクリル系、酢酸ビニル・アクリル系等
の各種共重合体ラテックス、或いはこれらを変性した各
種共重合体ラテックス等が使用される。
【0015】また、ラテックス以外に塗被層の保水性を
維持し、原紙の内部結合強度を高めるために、酸化デン
プン、エステル化デンプン、酵素変性デンプン、エーテ
ル化デンプンやそれらをフラッシュドライして得られる
冷水可溶性デンプン等のデンプン誘導体やカゼイン等の
天然系接着剤、ポリビニルアルコール等の合成系接着剤
を併用しても良い。
【0016】本発明の顔料塗被液には分散剤、増粘剤、
保水剤、消泡剤、耐水化剤等通常の塗被紙用顔料に配合
される各種助剤を使用しても良い。また、原紙としては
一般の塗被紙製造に用いられる坪量30〜200g/m
2の原紙が使用でき、目的により上質紙、中質紙を選択
して使用しても構わない。更に、これらの原紙上に下塗
り塗被した下塗り顔料塗被紙も塗被原紙として用いるこ
とができる。
【0017】本発明においては、顔料塗被液組成、各顔
料、接着剤等の配合量等は特に規定しない。
【0018】また、塗被方法については上記記載の塗被
装置を用い、ファウンテン方式により顔料塗被液を供給
し、ファウンテン角を60°以下に設定し、かつ、ファ
ウンテンより供給される顔料塗被液の流速を塗被速度の
7〜15%に設定する以外は特に規定するものではな
く、顔料塗被液を計量する方式としてはロッド、ブレー
ド等ごく一般に高速塗被で使用されている方式を用い
る。また、本発明はオンマシン・オフマシンいずれでも
使用可能であり、さらに単層塗被紙、多層塗被紙いずれ
の製造においても使用可能で、例えば、多層塗被紙を製
造する場合は上塗り塗被装置としても下塗り塗被装置と
しても使用できる。また、下塗り塗被装置としてゲート
ロールコータやブレード、ロッドメタリングサイズプレ
スコータ等のフィルムトランスファー方式や、あるいは
ファウンテン、ロールアプリケーション等によるブレー
ド方式やエアーナイフ方式等を併用しても構わない。ま
た、塗被方式もウェット・オン・ドライでもウェット・
オン・ウェットでも構わない。また、総塗被量は、原紙
の片面当たり固形分で4〜30g/m2の範囲で塗被す
るのが好ましい。
【0019】以上の如く製造された塗被紙は、そのまま
艶消し塗被紙として製品化されるか、あるいは通常のご
とく、更にスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の
仕上げ工程により光沢付けがなされ、光沢塗被紙として
製品化される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を、図面に基づいて説明する。
【0021】各図面において、第1図は本発明のファウ
ンテン方式の塗被装置の断面図であり、第2図は第1図
に示した吸引装置の構成図であり、第3図は第1図及び
第2図に示した吸引箱及び吸引管のひとつの実施の形態
を示す斜視図である。
【0022】第1図において、原紙2がバッキングロー
ル1に巻き付けられて図面の左から右方向に走行してい
る。この走行により空気の流れ7が原紙2に伴流して発
生する。ここで、原紙2の極く表層に、吸引箱3、吸引
管4、吸引機5より成る吸引装置6を設置して原紙2に
伴流する空気を吸引する。この吸引装置をブレードコー
タのコータヘッドにおいて、吸引箱3が原紙2の表層に
近接するように固定した。さらに、ファウンテン角8を
60°以下に設定し、かつ、ファウンテン9から供給さ
れる顔料塗被液10の流速を塗被速度の7〜15%に設
定する。これによって塗被むらを改善し、高品質な塗被
紙を提供できる。
【0023】第2図において、覆い11を有する吸引箱
3に吸引管4を連結し、さらに吸引機5として真空ポン
プ5を連結して吸引装置6を構成する。
【0024】第3図において、幅3mmの溝を持つ覆い
11を有する吸引箱3に吸引管4を連結している。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。なお、例中の部数及び%はそれぞれ重量部、重量%
を示す。品質評価方法は次に示す通りである。また、粘
度はハーキュレス高剪断型粘度計(熊谷理機製)を使用
して測定した値である。
【0026】〈品質評価方法〉 ・白紙光沢度:JIS P−8142に従い角度75度
で測定した。 印刷後光沢:RI−II型印刷機(明製作所製)を用い、
サカタインクス製オフセット印刷用インキ(商品名:ダ
イアトーンGSL紅)を0.35cc使用して印刷し、
一昼夜放置後、75度光沢度を測定した。 ・印刷面状:印刷後光沢と同一の条件で印刷し、印刷物
のインキ濃度むらを目視評価した。 ◎:全く無し、〇:ほとんど無し、△:若干有り、×:
非常に目立つ ・塗被むら:イオン交換水500g、イソプロパノール
500gの混合溶液に塩化アンモニウム25gを溶かし
たバーンアウト溶液中に、塗被紙を1時間浸漬させた後
にドラフト内で1時間乾燥させ、温度200℃の真空乾
燥機内で7分間焼いてバーンアウト処理を行った。バー
ンアウト処理後、サンプルを取り出して塗被むらの程度
を目視評価した。 ◎:全く無し、〇:ほとんど無し、△:若干有り、×:
非常に目立つ ・バックフロー発生状況:塗被時にバックフローの発生
状況を日視評価した。 ◎:全く無し、〇:ほとんど無し、△:若干有り、×:
発生が著しい
【0027】実施例1 塗被装置として顔料塗被液の供給方式がバリドウェルフ
ァウンテン方式であるブレードコータ(IHI製)を用
いた。図3の如く幅3mmの溝を持つ覆い11を有する
吸引箱3に吸引管4を連結し、さらに吸引機として真空
ポンプ5を連結して吸引装置6を作製した(図2)。こ
の吸引装置をブレードコータのコータヘッドにおいて、
吸引箱3が原紙2の表層に近接するように固定した(図
1)。
【0028】平均粒子径が0.60μm(白石カルシウ
ム(株)、ハイドロカーボ90)60部及び平均粒子径
が0.65μmのカオリン(ECC(株)、βコート)
40部を含有する顔料100部に対して分散剤を0.3
部添加し、カウレス分散機を用いて水に分散させ、接着
剤としてエーテル化澱粉3部とスチレン・ブタジエン系
ラテックス11部を配合し、濃度64.5%、剪断速度
1×103(秒-1)における粘度が18mPasである
顔料塗被液を調製した。
【0029】この顔料塗被液を上記塗被装置を使用し
て、原紙として坪量54g/m2の広葉樹晒しクラフト
パルプ単独配合原紙に下塗り顔料塗被液を固形分で両面
で7g/m2塗被された下塗り顔料塗被紙を用いて、吸
引装置の真空度を−80mmAq、塗被速度を1500
m/min、ファウンテン角を45°、顔料塗被液の流
速を180m/minに設定して、顔料塗被液を固形分
で片面当たり10g/m2を両面に塗被し乾燥した。更
に、12段のスーパーカレンダーを用いて光沢仕上げを
行った。
【0030】実施例2 ファウンテン角を55°に設定し、原紙として坪量54
g/m2 の広葉樹晒しクラフトパルプ単独配合原紙を使
用し、顔料塗被液を固形分で片面当たり13.5g/m
2を両面に塗被した以外は、実施例1と同様に塗被紙を
製造した。
【0031】実施例3 顔料塗被液の濃度を63%とし、剪断速度1×10
3(秒-1)における粘度を7mPasとした以外は、実
施例1と同様に塗被紙を製造した。
【0032】実施例4 平均粒子径が0.60μm(白石カルシウム(株)、ハ
イドロカーボ90)45部及び平均粒了径が0.65μ
mのカオリン(ECC(株)、βコート)55部を使用
し、剪断速度l×l03(秒-1)における粘度を35m
Pasとした以外は、実施例1と同様に塗被紙を製造し
た。
【0033】比較例1 上記塗被装置の吸引装置を使用しなかった以外は、実施
例1と同様に塗被紙を製造した。
【0034】比較例2 ファウンテン角を70°に設定した以外は、実施例1と
同様に塗被紙を製造した。
【0035】比較例3 顔料塗被液の流速を75m/minに設定した以外は、
実施例1と同様に塗被紙を製造した。
【0036】比較例4 顔料塗被液の流速を300m/minに設定した以外
は、実施例1と同様に塗被紙を製造した。
【0037】以上の結果を表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1、2、3、4はバックフロー、塗
被むらがほとんど認められず、白紙光沢度、印刷後光沢
が高く印刷面状も優れている。これに対して、比較例1
はバックフローの発生は認められないものの、塗被むら
の発生が著しく、印刷面状が劣り、白紙光沢度、印刷後
光沢も低い。比較例2、3、4はバックフローの発生が
認められ、塗被むらの発生が著しく、印刷面状が劣り、
白紙光沢度、印刷後光沢も低い。
【0040】従って本発明の塗被紙の製造方法によっ
て、従来にない高品質な塗被紙を製造可能で、その効果
は極めて大なるものがある。
【0041】
【発明の効果】ファウンテン方式を用いて原紙に顔料塗
被液を供給する印刷用塗被紙の製造において、バッキン
グロールに巻き付けられて走行する原紙の表層に近接し
た位置に、吸引箱、吸引管、吸引機より成る吸引装置を
設置して原紙に伴流する空気を吸引し、ファウンテン角
を60°以下に設定し、かつ、ファウンテンから供給さ
れる顔料塗被液の流速を塗被速度の7〜15%に設定す
ることによって塗被むらを改善し、高品質な塗被紙を効
率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファウンテン方式の塗被装置の断面図
である。
【図2】図1に示した吸引装置の構成図である。
【図3】図1及び図2に示した吸引箱及び吸引管の一つ
の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・バッキングロール 2・・・原紙 3・・・吸引箱 4・・・吸引管 5・・・吸引機 6・・・吸引装置 7・・・空気 8・・・ファウンテン
角 9・・・ファウンテン 10・・・顔料塗被液 11・・・覆い
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−139063(JP,A) 実開 平2−147273(JP,U) 実開 昭62−37097(JP,U) 実開 平4−71659(JP,U) 実開 平4−33967(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 5/02 B05D 7/00 - 7/24 D21H 23/32 - 23/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファウンテン方式を用いて原紙に顔料塗
    被液を供給する塗被紙の製造方法において、バッキング
    ロール1に巻き付けられて走行する原紙2の表面に近接
    した位置に、吸引箱3、吸引管4、吸引機5より成る吸
    引装置6を設置して原紙に伴流する空気7を吸引し、フ
    ァウンテン角8を60°以下に設定し、かつ、ファウン
    テン9により流速を塗被速度の7〜15%に設定した顔
    料塗被液10を供給することを特徴とする塗被紙の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 原紙が下塗り顔料塗被紙である、請求項
    1記載の塗被紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 剪断速度1×103(秒-1)における顔
    料塗被液の粘度が10〜30mPasである、請求項1
    または2記載の塗被紙の製造方法。
  4. 【請求項4】 吸引機の真空度が−50〜−500mmAq
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の塗被紙の製造方法
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