JPH09324395A - 輪転オフセット印刷用塗被紙及びその製造方法 - Google Patents
輪転オフセット印刷用塗被紙及びその製造方法Info
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- JPH09324395A JPH09324395A JP14050496A JP14050496A JPH09324395A JP H09324395 A JPH09324395 A JP H09324395A JP 14050496 A JP14050496 A JP 14050496A JP 14050496 A JP14050496 A JP 14050496A JP H09324395 A JPH09324395 A JP H09324395A
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Abstract
光沢度に優れた輪転オフセット印刷用塗被紙を提供する
ことにある。 【解決手段】下塗り塗被層と上塗り塗被層を含有する輪
転オフセット印刷用塗被紙において、下塗り塗被層にゲ
ル含量が75〜90重量%であるスチレン・ブタジエン
系共重合体ラテックスを含有し、上塗り塗被層にブタジ
エン含有量が20〜40重量%であるスチレン・ブタジ
エン系共重合体ラテックスを含有することを特徴とする
輪転オフセット印刷用塗被紙。
Description
つ耐ブリスター性、白紙光沢度に優れた輪転オフセット
印刷用塗被紙に関するものである。
傾向にある。とりわけチラシ、カタログ、パンフレッ
ト、ダイレクトメール等広告、宣伝を目的とした商業印
刷分野での需要が伸びていることが特徴である。これら
商業印刷物は、それ自体の商品価値は低いが、宣伝媒体
として目的が達成されることが重要であるので、低コス
トで印刷仕上がりの良いものが求められている。また、
その一方でユーザーのコストダウン指向も一層強まって
きており、使用する紙も低グレード化、軽量化に向かっ
ている。
ため、紙メーカーでは製品のより効率的な生産とコスト
ダウンを図るべく、塗被設備の広幅、高速化を進めてい
る。この様な状況下で高品質を維持したまま生産性を上
げることが重要な技術課題である。
塗被を別々の工程で行うオフマシン塗被方式と、一台の
マシンで抄紙と塗被を同時に行うオンマシン塗被方式が
あり、オンマシン塗被方式の方がより効率的な生産が可
能である。また、多層塗被紙の場合には、安価な顔料を
含む下塗り塗被液をオンマシン塗被することによりコス
トダウンを図ることが可能で、且つ下塗り塗被により原
紙の被覆性が向上することから、品質も向上すると一般
的に言われている。しかし、オンマシン塗被方式で生産
された多層塗被紙の品質が単層塗被紙より向上するの
は、原紙の坪量を下げ、その分下塗りと上塗りを合計し
たトータルの塗被量をかなり多くしているからにほかな
らない。従来、単層塗被紙の製造の際、原紙中に顔料塗
被液がしみ込まないように目止めし、また紙層強度を確
保するために、デンプンを単独で表面サイズ塗被した後
に顔料塗被を行っていた。しかし、オンマシン多層塗被
する場合には、上記表面サイズ塗被と下塗り顔料塗被を
同時に行うことになるため、下塗り顔料塗被液が原紙内
部に浸透してしまう。その結果、トータルの顔料塗被量
を単層塗被紙の場合より多くしなければ、同じ品質が得
られないのである。したがって、現状では多層塗被する
ことによって必ずしもコストダウンになっていない。
ため、トータル塗被量を単層塗被紙の塗被量と同一にす
る、即ち塗被量の低減化を図る努力がなされているが、
その場合単層塗被紙と比べると平滑度、白紙光沢度、印
刷後光沢が劣ってしまう問題がある。
ため、オンマシン塗被装置で、より高速で製品化する試
みがなされている。オンマシン塗被装置には一般に、フ
ィルムトランスファー方式であるゲートロールコータや
ブレードあるいはロッドメタリングサイズプレスコータ
が用いられる。これらは種々の操業性、品質上の問題か
ら、現在までのところ操業可能な最高速度は約1100
m/分が限界であるとされている。1100m/分より
高速の条件で顕著になる操業上の問題としては、アプリ
ケーションロールニップ出口で塗被液が霧状になって飛
散するミスト発生トラブルやロール径、周速が異なるロ
ール間にかかるせん断力によって、塗被液が凝固してロ
ール表面に付着するガムアップトラブルが挙げられる。
とによって低減できるが、乾燥負荷を増すうえ、品質
上、塗被液の原紙へのしみ込みが多くなり、塗被量のコ
ントロールが難しくなると同時に、原紙被覆性が劣り表
面性、面状、印刷適性が低下してしまう問題がある。
場合、単層塗被紙の場合と同じ塗被量では表面性、印刷
適性が劣り、また高速条件になるほど操業性の問題が顕
著になることから品質と操業性を両立することは困難な
現状である。
の特徴は、オフセット印刷分野の高速化に対応して、輪
転オフセット印刷用塗被紙が増加し、要求品質も多岐に
渡っている。それらの中でも、耐ブリスター性は最も重
要な品質の一つである。輪転印刷では、印刷インキを高
温で乾燥するために塗被紙の紙層内部に含まれた水分も
蒸発させられる。塗被紙の通気性が劣る場合には、発生
した蒸気が抜けず塗被紙表面に火ぶくれを生じる。この
火ぶくれはブリスターと呼ばれ、印刷物の欠陥の一つに
なっている。印刷の高速化が急速に進んでいる現在、耐
ブリスター性のより優れた印刷用紙が望まれている。ま
た同時に、前記のごとくより効率的な生産手段、即ちオ
ンマシン多層塗被方式で、より少ない塗被量で高い表面
性を得ることが重要な課題である。
紙より通気性が低いため、耐ブリスター性に劣るという
問題がある。したがってこれまで多層塗被紙の耐ブリス
ター性の向上を目的とし、主にバインダー、顔料の最適
化を図るという観点から多くの検討がなされている。バ
インダーの面から改良する方法として、下塗り塗被層に
ゲル含量が5〜60%、上塗り塗被層にゲル含量が60
〜95%のラテックスを使用する方法(特開平7−13
360号公報)、下塗り塗被層に平均粒子径が1500
〜3000オングストロームで、ゲル含量が60%以下
のラテックスを、上塗り塗被層に平均粒子径が500〜
1500オングストロームで、ゲル含量が30〜90%
のラテックスを使用する方法(特開平2−269897
号公報)、下塗り塗被層にゲル含量が15〜70%のラ
テックスを使用した塗被液を原紙に塗被した後にソフト
カレンダー処理する方法等が提案されている。これらは
いずれも下塗り塗被層にゲル含量の低いラテックスを使
用したものであり、このようにゲル含量の低いラテック
スを用いてフィルムトランスファー方式の塗被装置、例
えばゲートロールコータを使用し、高速で塗被液を原紙
に塗被した場合には、前記のごとくガムアップトラブル
が発生してしまう問題があった。
ンスファー方式を用い、上塗り塗被にブレード方式を用
いることにより、高速操業性に優れ、且つ耐ブリスター
性に優れた輪転オフセット印刷用塗被紙は得られていな
かった。
み、上記のごときオンマシン塗被方式を使用し、高速条
件、特に1100m/分以上の高速においても、下塗り
塗被液を塗被する製造工程の操業性を低下させるガムア
ップトラブルを改善し、更に上塗り塗被後の品質におい
ても、耐ブリスター性に優れ、且つより少ない塗被量で
高い表面性(白紙光沢度)に優れた輪転オフセット印刷
用塗被紙を提供することにある。
題について鋭意研究を重ねた結果、それぞれ顔料と接着
剤を含有する下塗り塗被層と上塗り塗被層を有する輪転
オフセット印刷用塗被紙において、原紙にゲル含量が7
5〜90重量%であるスチレン・ブタジエン系共重合体
ラテックスを含む下塗り塗被液をフィルムトランスファ
ー方式で塗被した後、ブタジエン含有量が20〜40重
量%であるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス
を含む上塗り塗被液をブレード方式で塗被することによ
り本発明を成すに至った。
ルやロッドメタリングサイズプレスなどのフィルムトラ
ンスファー方式を用いて、高速で原紙に下塗り塗被液を
塗被する場合、ゲル含量が75〜90重量%のラテック
スを使用することによって、ラテックスの機械的安定性
が維持でき、ロール間でガムアップの発生がなく操業性
に優れることを認めた。これに反してゲル含量が75重
量%未満の場合、ラテックスの機械的安定性が劣るため
ロール間でガムアップする現象が認められ操業性が低下
し、ゲル含量が90重量%を越えると接着剤としての機
能を果たさない。
%であるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスを
含む上塗り塗被液をブレード方式で塗被することによ
り、耐ブリスター性に優れ、且つ従来より少ない単層塗
被紙なみの塗被量で白紙光沢度を高くすることができ
る。これについては、ラテックスの成膜性が小さいた
め、塗被層がよりポーラスとなり、その結果輪転オフセ
ット印刷時に蒸気が抜け易くなり、耐ブリスター性が向
上する。更に、成膜性が小さいためラテックス皮膜の乾
燥時の収縮が抑えられ、顔料の配向性が乾燥時に乱され
ることが少ないと同時に、カレンダー処理による塗被層
の熱変形が起こりやすく、最終的な白紙光沢度が大幅に
向上する。ブタジエン含有量が20重量%より少ないラ
テックスを使用すると、成膜性が小さくなりすぎるため
に接着能が劣り印刷表面強度が低下してしまうのみなら
ず、塗被層の空隙が多くなりすぎてインキ乾燥性が速く
なり印刷後光沢が低下してしまう。ブタジエン含有量が
40重量%を越えるとラテックスの成膜性が大きく塗工
層の通気性が劣るために耐ブリスター性が低下すると同
時に、親油性インキビヒクルとの親和性が高くなりすぎ
てインキが塗被層内部にしみ込みすぎる結果、印刷後光
沢が低下してしまう。尚、本発明の上塗り塗被液に使用
するラテックスは、ブタジエン含有量を20〜40重量
%の範囲内にコントロールすることによって初めて目的
とする品質、操業性が得られるが、更に、このラテック
スのゲル含量を30〜60重量%に限定すれば一層優れ
た耐ブリスター性が得られる。また、下塗り塗被層に使
用するラテックスの最適なブタジエン含有量についても
更に検討を重ねた結果、使用モノマー中のブタジエン含
有量が35〜70重量%であることが望ましい。35重
量%より少ない場合には、上塗り塗被後の印刷表面強度
が劣り、70重量%より多い場合には、印刷後光沢が低
下する傾向にある。
ルムトランスファー方式の塗被装置としては、特に11
00m/分以上の高速でも操業可能な、ゲートロールコ
ータあるいは直径が30〜50mmの表面が平滑なロッ
ドを有するロッドメタリングサイズプレスコータを使用
することが望ましい。平滑なロッドを有するロッドメタ
リングサイズプレスコータを使用する場合、30mmよ
り小さいロッドでは、塗被液のフィルム形成能との関係
で、均一なフィルムを紙表面に転写できないため上塗り
塗被液の面状が劣る傾向にある。一方、50mmより大
きいロッドでは効果が変わらないため、特に大きくする
必要性がない。また、表面が平滑なロッドではない場
合、即ち溝つきのロッドの場合には、新たにストリーク
発生の問題が生じ易い。
顔料は、コストの面から重質炭酸カルシウムあるいは軽
質炭酸カルシウムが主に使用されるが、その他カオリ
ン、クレー、タルク、サチンホワイト、プラスチックピ
グメント、二酸化チタン、シリカ等が1種以上使用され
る。
・ブタジエン系共重合体ラテックスとは、モノマーとし
てスチレンとブタジエンを含み、必要に応じ他のモノマ
ーを共重合させたり、化学反応により共重合体を変成し
た、紙塗工用に一般的に使用される共重合体ラテックス
である。他のモノマーとしては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエス
テル、アクリロニトリル、マレイン酸、フマル酸、酢酸
ビニルなどのビニル系モノマーが良く使用されるもので
ある。ラテックスの配合量としては、使用する顔料によ
っても異なるが、全顔料に対して3〜8重量%の範囲内
で使用するのが望ましい。また、本発明のラテックス以
外とともに、塗被液の保水性を維持し、原紙の内部結合
強度を高めるため、酸化デンプン、エステル化デンプ
ン、酵素変性デンプン、エーテル化デンプンやそれらを
フラッシュドライして得られる冷水可溶性デンプン、カ
ゼイン、大豆たんぱく等の天然系接着剤、ポリビニルア
ルコール等の合成系接着剤を併用しても良い。
いては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カ
オリン、クレー、タルク、サチンホワイト、プラスチッ
クピグメント、二酸化チタン、シリカ等が1種以上使用
されるが、高速操業性と品質の面から、重質炭酸カルシ
ウムを全顔料中50〜70重量%配合し、その平均粒子
径は0.3〜0.9μmが望ましい。
は、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、
アクリル系、酢酸ビニル・アクリル系、ブタジエン・メ
チルメタクリル系等の各種共重合体ラテックス、あるい
はこれらの各種共重合体ラテックスの化学反応による変
成物、ポリビニルアルコール等の合成系接着剤、酸化デ
ンプン、エステル化デンプン、酵素変性デンプン、エー
テル化デンプンやそれらをフラッシュドライして得られ
る冷水可溶性デンプン、カゼインなどの天然系接着剤等
が1種類以上使用される。ラテックスの配合量について
は、全顔料に対して7〜12重量%の範囲内で使用する
のが望ましい。またラテックスの平均粒子径について
も、高速操業性と品質の面から50〜110nmが望ま
しい。
剤、消泡剤、耐水化剤等通常の塗被紙用顔料に配合され
る各種助剤を使用しても良い。また、原紙としては、一
般の印刷用塗被紙に用いられる坪量30〜100g/m
2 の原紙が好ましく、目的により上質紙、中質紙を選択
して使用する。
れ単層のみでなく多層になっても良く、下塗り及び上塗
りを合わせた総塗被量は、原紙の片面当たり固形分で9
〜20g/m2 の範囲で塗被するのが好ましい。
通常のスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の仕上
げ工程により光沢付けがなされて製造される。
す。なお、例中の部及び%はそれぞれ重量部、重量%を
示す。品質評価方法は次に示す通りである。
を用いて、重量累積分布の50%点を平均粒子径として
測定した。
50℃の乾燥機でフィルムとなるまで乾燥する。ラテッ
クスフィルムを約50mlのトルエン中に一昼夜浸せき
し、ガラスフィルターでろ過後、ろ液を105℃の乾燥
機で乾燥して、トルエン可溶分の重量を測定する。ここ
で得られたトルエン可溶分の重量から、次式によりゲル
含量を算出する。
分重量)×100 /(乾燥フィルム重量) (3)白紙光沢度 JIS P−8142に従い角度75度で測定した。
クス製オフセット印刷用インキ(商品名:ダイアトーン
GSL紅)を0.35cc使用して印刷し、一昼夜放置
後、75度光沢度を測定した。
製TV−24を使用し、インキ量0. 35cc一定で印
刷し、印刷面のピッキングの程度を目視で相対評価し
た。
製TVマークVニュー617を使用して0. 8cc一定
で印刷後、ヘアードライヤー間で温度の異なる熱風で3
秒間加熱し、発生するフクレの程度を目視で相対評価し
た。
の発生状況を目視で判断した。
シウム90部及び平均粒子径が0.55μmのカオリン
10部を含有する顔料100部に対して、ポリアクリル
酸ソーダ系分散剤0. 3部を添加し、カウレス分散機を
用いて水に分散した後、接着剤としてリン酸エステル化
デンプン19部とゲル含量が80%、ブタジエン含有量
が40%であるカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共
重合体ラテックス5部を配合し、固形分濃度46%の下
塗り顔料塗被液を調製した。
酸カルシウムを60部、カオリン40部に対して、ポリ
アクリル酸ソーダ系分散剤0.3部を添加し、カウレス
分散機を用いて水に分散した後、接着剤としてリン酸エ
ステル化デンプン4部とブタジエン含有量が25%、ゲ
ル含量が50%であるカルボキシ変性スチレン・ブタジ
エン共重合ラテックスを10部配合し、固形分濃度65
%の上塗り顔料塗被液を調製した。
樹晒しクラフトパルプ単独配合原紙に、下塗り塗被する
装置として高速ゲートロールコータを使用し、塗被速度
1100m/分で、片面当たり固形分で5g/m2 を両
面に塗被し乾燥した後、上塗り塗被装置として高速ファ
ウンテンブレードコータを使用し、塗被速度1300m
/分で、片面当たり固形分で8g/m2 を両面に塗被し
乾燥した。更に12段スーパーカレンダーを用いて光沢
仕上げを行った。
ブタジエン含有量が35%、ゲル含量が35%であるカ
ルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを
使用した以外は実施例1と同様に塗被紙を製造した。
ゲル含量が85%、ブタジエン含有量が60%で、上塗
り塗被液を調製する際、ブタジエン含有量が22%であ
るカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテック
スを使用した以外は実施例1と同様に塗被紙を製造し
た。
径35mmの表面が平滑なロッドを有するロッドメタリ
ングサイズプレスコータを使用し、塗被速度1400m
/分で下塗り塗被した以外は、実施例1と同様に塗被紙
を製造した。
ブタジエン含有量が50%であるカルボキシ変性スチレ
ン・ブタジエン共重合ラテックスを使用した以外は実施
例1と同様に塗被紙を製造した。
ブタジエン含有量が15%であるカルボキシ変性スチレ
ン・ブタジエン共重合ラテックスを使用した以外は実施
例1と同様に塗被紙を製造した。
ゲル含量が40%、ブタジエン含有量が25%であるカ
ルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを
使用し、上塗り塗被液を調製する際、ブタジエン含有量
が60%であるカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共
重合ラテックスを使用した以外は実施例1と同様に塗被
紙を製造した。
ゲル含量が60%であるカルボキシ変性スチレン・ブタ
ジエン共重合ラテックスを使用した以外は実施例1と同
様に塗被紙を製造した。
性に優れ、表面強度、白紙光沢度、印刷後光沢が高く、
ガムアップの発生も認められない。
劣り、白紙光沢度、印刷後光沢が低い。比較例2は印刷
表面強度に劣り、印刷後光沢も低い。比較例3は、ゲー
トロールでのガムアップが発生し、耐ブリスター性に劣
り、白紙光沢度、印刷後光沢が低い。比較例4は、ゲー
トロールでのガムアップが発生する。 従って、原紙に
下塗り塗被液として、ゲル含量75〜90%のスチレン
・ブタジエン系共重合体ラテックスを用い、フィルムト
ランスファー方式で塗被した後、上塗り塗被液として、
ブタジエン含有量が20〜40%のスチレン・ブタジエ
ン系共重合体ラテックスを用いて、ブレード方式で塗被
することによって製造された塗被紙は、輪転オフセット
印刷に適し、高速操業性に優れ、且つ耐ブリスター性に
加えて、白紙光沢度に優れる。
高速条件、特に1100m/分以上の高速においても、
下塗り塗被液を塗被する製造工程で問題となる操業性を
改善し、更に上塗り塗被後の品質においても、耐ブリス
ター性に優れ、且つより少ない塗被量で高い表面性(白
紙光沢度)に優れた輪転オフセット印刷用塗被紙を得る
ことができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 それぞれ顔料と接着剤を含有する下塗り
塗被層と上塗り塗被層を有する輪転オフセット印刷用塗
被紙において、下塗り塗被層にゲル含量が75〜90重
量%であるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス
を含有し、上塗り塗被層にブタジエン含有量が20〜4
0重量%であるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテッ
クスを含有することを特徴とする輪転オフセット印刷用
塗被紙。 - 【請求項2】 前記下塗り塗被層に、ブタジエン含有量
が35〜70重量%であるスチレン・ブタジエン系共重
合体ラテックスを含有することを特徴とする請求項1に
記載の輪転オフセット印刷用塗被紙。 - 【請求項3】 原紙に、顔料と接着剤を含有する塗被液
を上塗りと下塗り塗被する輪転オフセット印刷用塗被紙
の製造方法において、ゲル含量が75〜90重量%であ
るスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスを含む下
塗り塗被液を調製し、この下塗り塗被液をフィルムトラ
ンスファー方式で原紙に塗被した後、ブタジエン含有量
が20〜40重量%であるスチレン・ブタジエン系共重
合体を含む上塗り塗被液をブレード方式で塗被すること
を特徴とする輪転オフセット印刷用塗被紙の製造方法。 - 【請求項4】 前記下塗り塗被において、塗被速度が1
100m/分以上であることを特徴とする請求項3に記
載の輪転オフセット印刷用塗被紙の製造方法。 - 【請求項5】 前記下塗り塗被に用いるフィルムトラン
スファー方式の塗被装置としてゲートロールコータある
いは直径が30〜50mmの表面が平滑なロッドを有す
るロッドメタリングサイズプレスコータを使用して、塗
被することを特徴とする請求項3または4に記載の輪転
オフセット印刷用塗被紙の製造方法。
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JP08140504A JP3143892B2 (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 輪転オフセット印刷用塗被紙及びその製造方法 |
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- 1996-06-03 JP JP08140504A patent/JP3143892B2/ja not_active Expired - Fee Related
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