JP3256039B2 - 封止用仮キャップおよびそれを用いる中空糸型膜モジュ−ルの製造方法 - Google Patents

封止用仮キャップおよびそれを用いる中空糸型膜モジュ−ルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸型膜モジュ−ル
製造用仮キャップおよびこれを用いる中空糸型膜モジュ
−ルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】逆浸透法や限外ろ過法装置の心臓部であ
る半透膜モジュ−ルは用途に応じて各種のものが用いら
れており、その中の1つである中空糸型膜モジュ−ル
は、長さ100〜2000mm、外径0.02〜2mm
φ程度で数十本〜数万本の中空糸を含有しており、その
コンパクト性、プライミング容積の小さなことなどの利
点があるため、各分野で広く用いられている。この様な
中空糸型膜モジュ−ルの製造方法として、一般的には、
円筒状ケ−スに中空糸束を充填する工程、中空糸束を使
用する仮キャップの深さに相当する長さにケ−ス端部よ
り長く切断する工程、中空糸束を含むケ−ス端部と仮キ
ャップを密着させた状態で、まず一段目に中空糸束端部
のみを樹脂で硬化させる工程、次いで二段目のケ−ス端
部および中空糸相互間の封止を行う工程、硬化後、仮キ
ャップを取り除いて、ケ−スから飛び出た接着封止され
た中空糸束端部を切断し、中空糸を開口させる工程から
なる製造方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様な製造工程の途
中において、二段目の樹脂が硬化する前に一段目の樹脂
が仮キャップから外れるトラブルが生じることがある。
この場合には仮キャップ内には中空糸束端部がなくな
り、硬化後に仮キャップ部分の切断をしても、中空糸を
完全に開口させることができなくなり、不良品を生じる
ことになる。この原因としては、接着封止後、仮キャッ
プを取り外すために、仮キャップの部材として樹脂に対
して接着しにくい素材を使用していることや、一段目の
中空糸を含んだ接着部分の比重が二段目の樹脂より比重
が軽く、二段目の樹脂が一段目の封止部分を浮かせてし
まうことがなどが考えられる。この様なトラブルを防ぐ
ため、例えば特開昭61−171503号公報に見られ
るように、一段目の接着部分の比重を重くし、浮き上が
りを防止する方法が知られている。しかし、この方法で
は比重を重くするために糸束の裁断面に金属板を入れる
こと、また、中空糸を開口するため、一段目の接着部分
を取り去るときに金属板が邪魔になることなど、作業工
程が繁雑になる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者は鋭意検討した結果、使用する仮キャップの内
側面に複数の凹みを設けることにより、中空糸束端を封
じた一段目の樹脂の下に二段目の樹脂の回り込みを防
ぎ、中空糸束端部の浮き上がりを防止できること、また
この仮キャップの複数の凹み部分に一段目の樹脂が回り
込み硬化することにより、仮キャップに固定され、浮き
上がりを防ぐことができることを見出し、本発明を完成
させた。すなわち本発明は、 (1)筒状のケースに中空糸束を充填し、ケース端部お
よび中空糸端部相互間を樹脂で封止する中空糸型膜モジ
ュール製造におけるケース端部の中空糸束の封止用仮キ
ャップにおいて、封止されるケース端部より突出した中
空糸束端部を収納する空間の側面に複数の凹みを有して
いることを特徴とする封止用仮キャップ 、(2)少なくとも2つの部材により構成され、該少な
くとも2つの部材のつなぎ部分が側面の複数の凹みに接
している上記の封止用仮キャップ、および(3)ケース
に中空糸束を挿入し、封止用仮キャップをケース端部に
ケースの長さ方向に装着し、予め中空糸束端部のみを該
仮キャップ内で樹脂により硬化した後、次いでケース端
部および中空糸端部相互間を接着封止硬化後、封止用仮
キャップをケースの長さ方向に取り除くことを特徴とす
る中空糸型膜モジュールの製造方法である。以下、本発
明を詳しく説明する。
【0005】本発明のポイントとなる前記のような仮キ
ャップ内側面の複数の凹み部分の大きさはどの程度でも
よい。しかし、大きさが小さすぎると複数の凹みに樹脂
が引っかからず、本発明の効果は得られない。また、大
きすぎると仮キャップが接着部分から外れにくくなる。
従って、好ましい大きさとしては、全凹み部分の合計体
積が0.01〜100cm3、更には0.1〜10cm3
の範囲が最適である。
【0006】凹み部分の形状についても、どのようなも
のでもよい。側面に沿うように周状に凹みが不連続で
ぼ一周していてもよいし、所々に円柱状または角柱状に
凹みをつけてもよい。また、凹みの数についてはいくら
でもよい。しかしながら本発明の効果と仮キャップの作
製上の簡便さから2〜20個程度がよく、更には4〜1
0個程度が好ましい。
【0007】本発明では本仮キャップの使い方を良好に
するため、好ましい態様として本仮キャップを2つの部
材から構成されているようにした。つなぎ部分は側面の
複数の凹みに接していることで仮キャップを接着部分か
ら外したときに複数の凹み部分に残留する樹脂を簡単に
取り除くことができるものである。また、仮キャップに
使用する材質はどのようなものでもよい。例えばポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリビニ
ルアルコール、ポリサルフォン、フッソ系樹脂、鉄、ア
ルミニウムなどが挙げられる。一般には仮キャップと中
空糸端部との接着に用いる樹脂に侵されず、また前記樹
脂に接着しにくいものが好適である。
【0008】使用する中空糸束には特に制限はなく、分
離性能を有する有機材料、例えばセルロ−ス、セルロ−
ス誘導体、ポリプロピレン、アクリルニトリル、ポリス
ルフォン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミドなどや
無機材料製の中空糸を使用し、糸束の周囲が適切な結束
材料(例えば保護ネットなど)で結束されていても、結
束さていなくてもよい。また、中空糸のケ−スに対する
充填密度は特に制限はないが、好ましくは20〜70%
であり、更には40〜60%が好ましい。
【0009】中空糸束端の目詰やケ−ス端および中空糸
相互間を接着封止する樹脂としては、特に制限はない。
例えば、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ナイロン
系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フッ素系
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられ
る。これらのうち、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、
アクリレ−ト系樹脂、シリコン系樹脂、フェノ−ル系樹
脂が一般にはよく用いられる。
【0010】本発明の仮キャップはケ−ス径の大小にか
かわらず適用できるが、大口径になるほどモジュ−ル本
体の価格が高価になるので、大口径モジュ−ルの不良率
低減に対しても、この仮キャップが大きな効力を発す
る。
【0011】
【作用】二つ割りにした仮キャップ下部1に図1のよう
に凹み部2を8個所設け、図2に示す二つ割り仮キャッ
プ上部3を図3のように重ね固定する。図4に示したよ
うに、上部3および下部1を組み立て、図示しない円筒
状の固定枠で全体を固定させた仮キャップ下部1および
上部3に所定量の接着剤を入れ、底部に均一に広げた
後、中空糸束4の端部を静かに浸漬し、仮キャップをケ
−ス5の端部に密着させた状態で接着剤を硬化させる。
仮キャップ内の接着剤が図1の仮キャップ凹み部2には
いりこみ、また中空糸束4を前記接着剤に浸漬した後に
図4で示すように仮キャップで上部を押さえ込んだ状態
で硬化することにより、前記接着剤と二段目の接着剤と
の比重の違いなどによる中空糸束端目詰部の浮き上がり
や、中空糸束が広がろうとして受ける中空糸束端目詰部
の引き上がりを完全に阻止することができる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)分離性能を有するポリプロピレン中空糸束
(外径300μm、内径240μm)を40,000本
集束して得られた糸束を内径82mmφ、外径90mm
φ、長さ1,070mmのポリサルフォン製円筒ケ−ス
に挿入し、ケ−ス端部より1.5cm長い部位で、糸束
の長手方向に対して直角になるように切断する。図1〜
3に示したような形状で、凹み部の合計体積が0.3c
3の凹み部を有する仮キャップの底部にエポキシ接着
剤を供給し、均一に広げた後、中空糸端部を仮キャップ
に沈めてケ−スと仮キャップを密着させた状態にし、一
段目の接着封止を行った。硬化後、片側についても同じ
操作を施し、遠心シ−ル装置にセットして、二段目の接
着剤としてエポキシ系接着剤を用いて接着封止を行っ
た。硬化後、遠心シ−ル装置よりモジュ−ルを取り外
し、まず図1のような仮キャップ下部(底部)を接着剤
から取り外し、次いで図2の仮キャップ上部を凹み部で
形成された硬化接着剤部分を折りながら外した。この様
にして、10本モジュ−ルを作製したところ、中空糸束
端部接着剤の浮き上がりは全くみられなかった。
【0013】(実施例2)酢酸セルロ−ス中空糸(内径
800μm、外径1300μm)を6,800本集束し
て得られた糸束を内径150mmφのアクリルケ−スに
挿入し、接着長が5cmになるように、図1と同様の形
状で凹み部の合計体積が2cm3の凹み部を有する仮キ
ャップを用いて、一段目と二段目の接着剤をウレタン接
着剤にした以外は全く同様にして10本のモジュ−ルを
作製したところ、中空糸束端部の浮き上がりは皆無であ
った。
【0014】(比較例1)凹み部のない仮キャップを使
用した以外は、実施例1と全く同様にして、中空糸型膜
モジュ−ルを10本作製したが、内2本に一段目の接着
剤の浮き上がりを生じ、端面の中空糸の完全な開口がで
きなかった。
【0015】(比較例2)凹み部のない仮キャップを使
用した以外は、実施例2と全く同様にして、中空糸型膜
モジュ−ルを10本作製したが、内7本に一段目の接着
剤の浮き上がりを生じ、端面の中空糸の完全な開口がで
きなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明の仮キャップおよび中空糸型膜モ
ジュ−ルの製造方法により、製造中に一段目の接着剤の
浮き上がりによる不良を皆無にでき、コスト的に有利で
且つ信頼性の高いモジュ−ルを得ることができる。本発
明はどのような径のモジュ−ルにも使用できるが、特に
口径の大きいモジュ−ルの製造に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二つの部材からなる本発明の仮キャップ例の
内、仮キャップ下部の平面図と断面図。
【図2】 二つの部材からなる本発明の仮キャップ例の
内、仮キャップ上部の平面図と断面図。
【図3】 二つの部材からなる本発明の仮キャップ例
で、仮キャップを組み立てた断面図。
【図4】 本発明の仮キャップを用いて中空糸型モジュ
ールの一段目および二段目の接着をした状態を示したも
の。
【符号の説明】
1 仮キャップ下部 2 凹み部 3 仮キャップ上部 4 中空糸束 5 ケ−ス 6 接着剤(一段目) 7 接着剤(二段目)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 63/02 B01D 63/00 500

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のケースに中空糸束を充填し、ケー
    ス端部および中空糸端部相互間を樹脂で封止する中空糸
    型膜モジュール製造におけるケース端部の中空糸束の封
    止用仮キャップにおいて、封止されるケース端部より突
    出した中空糸束端部を収納する空間の側面に複数の凹み
    を有していることを特徴とする封止用仮キャップ。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つの部材により構成され、
    少なくとも2つの部材のつなぎ部分が側面の複数の
    みに接している請求項1記載の封止用仮キャップ。
  3. 【請求項3】 ケースに中空糸束を挿入し、請求項1ま
    たは2記載の封止用仮キャップをケース端部にケースの
    長さ方向に装着し、予め中空糸束端部のみを該仮キャッ
    プ内で樹脂により硬化した後、次いでケース端部および
    中空糸端部相互間を接着封止硬化後、封止用仮キャップ
    ケースの長さ方向に取り除くことを特徴とする中空糸
    型膜モジュールの製造方法。
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JP5519969B2 (ja) * 2009-07-15 2014-06-11 ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社 膜モジュールの製造に用いる仮キャップ
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