JP3254701B2 - 静電チャック及びその製造方法 - Google Patents

静電チャック及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体装置の製
造工程において、ウェーハ等を静電引力(クーロン力)
により吸着して保持する静電チャック及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造工程においては、
ドライエッチング、CVD装置におけるウェーハの冷却
用ステージ又は露光装置におけるウェーハの平面度矯正
を行う試料ステージ等に静電チャックが用いられてい
る。そして、このような静電チャックの吸着部の構成と
しては、高分子材料系の絶縁膜であるポリイミドシート
を銅箔の表裏に接着剤で貼り付けたもの、2枚の絶縁性
セラミック板間に金属箔をはさみ焼結させたもの、絶縁
性セラミック基材上の金属箔を溶射により絶縁性セラミ
ック薄膜で被覆したものなどが知られている。この場
合、絶縁性セラミックとしてはアルミナ等が用いられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる静電
チャックの吸着力は、電極と吸着物(ウェーハ)の間に
働くクーロン力、即ち次式で示される力に依存する。
【0004】
【数1】
【0005】すなわち、この吸着力は、印加電圧の2
乗、絶縁層の厚みの−2乗、絶縁層の誘電率の1乗に比
例する。従って、吸着力の強い静電チャックを得るため
には、絶縁層の厚みをできるだけ薄くする一方、絶縁層
の絶縁破壊電圧が高いことが要求される。また、静電チ
ャックはCVD装置等内で使用されるので、脱ガス特性
すなわち真空特性が良いことも要求される。さらに、半
導体装置の各製造工程において、ウェーハを効率良く加
熱、冷却するため絶縁層の熱伝導率が高いことも要求さ
れる。しかしながら、上述した従来例にあっては、次の
ような問題が生じていた。すなわち、ポリイミド膜を絶
縁膜として用いたタイプは、厚みが0.1mm程度の薄
いシート状の静電チャックを構成できるものの、ポリイ
ミド膜や接着剤が高分子材料からなるので真空特性が悪
く、また、耐プラズマ性も良くない。一方、2枚の絶縁
性セラミック板間に金属箔をはさんだタイプは、接着剤
を必要とせず、全て無機材料からなるので真空特性は良
いものの、絶縁性セラミック板の厚みが0.5mm以上
あるため、薄い静電チャックを構成することが困難であ
る。従って、静電チャックとしての吸着力が弱く、また
熱伝導効率も良くない。さらに、絶縁性セラミックを溶
射して薄膜にしたタイプは、絶縁層の厚みを薄くするこ
とはできるが、溶射したセラミック薄膜の表面は多孔質
で粗く、これを平坦化するために機械加工又は高分子溶
液への含浸が必要である。また、このような薄膜は絶縁
破壊電圧が低いという問題もある。
【0006】本発明は従来例のかかる点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、吸着力が強いとと
もに真空特性が良く、しかも効率良く試料を加熱、冷却
しうる静電チャック及びその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の静電チャック
は、例えば図1に示すように、基板1上の例えば導体又
は半導体からなる電極層5を被覆する絶縁性誘電層9上
に載置した例えば非磁性、導電性、半導電性、又は絶縁
性等からなる試料10を電気的に吸着する静電チャック
において、電極層5を基板1上に直接又はダイヤモンド
薄膜からなる絶縁性誘電層4を介して形成されたn型又
はp型の不純物をドーピングしたダイヤモンド薄膜とす
ると共に、絶縁性誘電層9がダイヤモンド薄膜であり、
その膜厚が5〜25μmであることを特徴とするもので
ある。電極層5及び絶縁性誘電層9をダイヤモンド薄膜
とした本発明の静電チャックを製造する場合には、基板
1上に、直接又はダイヤモンド薄膜からなる絶縁性誘電
層4を介してn型又はp型の不純物をドーピングしたダ
イヤモンド薄膜からなる電極層5を形成した後、この電
極層5上にダイヤモンド薄膜9を形成する。本発明の他
の静電チャックは、電極層を、例えば図4に示すように
基板20上に直接形成された電極層26、又は例えば図
3に示すように基板30上にAlN薄膜からなる絶縁性
誘電層31を介して形成された電極層32として、電極
層26又は32を被覆する絶縁性誘電層40又は33
を、膜厚5〜25μmであるAlN薄膜により形成し
ものである。本発明のさらに他の静電チャックは、絶
縁性誘電層をダイヤモンドライクカーボンとしたもので
ある。
【0008】
【作用】かかる構成を有する本発明の静電チャックは、
絶縁性誘電層9がダイヤモンド薄膜であり、アルミナに
比して高い熱伝導率を有するので、この絶縁性誘電層9
上に試料を載置して吸着した場合に、試料10及び絶縁
性誘電層9相互間において従来例より多くの熱交換が行
われる。また、絶縁性誘電層9の膜厚は5〜25μmと
極めて薄いことから、試料10に対する吸着力を高める
ことができる。ダイヤモンド薄膜は銅の2倍以上の熱伝
導率を有し、また、絶縁破壊電圧が高く膜厚を薄くする
ことができる。さらに、ダイヤモンド薄膜は耐高音性を
有するので、高温下での静電チャックの使用が可能にな
る。加えて、ダイヤモンド薄膜は耐摩耗性及び耐プラズ
マ性に優れているので、くり返して使用しても性能が低
下しない。そして、電極層5をn型又はp型の不純物を
ドーピングしたダイヤモンド薄膜とすることにより、電
極層5及び絶縁性誘電層9の積層を連続して行うことが
できる。また、本発明の他の静電チャックは、絶縁性誘
電層9をAlN薄膜としたものであるが、このAlN薄
膜はアルミニウムの2/3の熱伝導率と低熱膨張率を有
する絶縁性セラミックであり、膜質は緻密で、下地が鏡
面であれば薄膜表面もほぼ鏡面になるという性質を有す
る。また、AlN薄膜は耐摩耗性及び耐プラズマ性に優
れている。また、本発明のさらに他の静電チャックは、
絶縁性誘電層をダイヤモンドライクカーボンとしたもの
であるが、このダイヤモンドライクカーボンは硬度が高
く、電気抵抗が大きいなどダイヤモンドに類似した性質
を有する。また、イオンプレーティングやマグネトロン
スパッタリング等のPVDで成膜することができ、室温
付近の低温でしかも鏡面状態のままで皮膜を得ることが
できる。さらに、かかる静電チャックを製造する場合に
は、接着剤を使わずイオンプレーティングによって電極
5上にAlN薄膜9を形成することができ、これにより
真空特性が良くなり、またAlN薄膜9の耐摩耗性が良
いため使用時のパーティクルの発生が少なくなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る静電チャック及びその製
造方法の実施例について図面を参照して説明する。
【0010】図1は本発明の第1実施例装置(静電チャ
ック)Aの全体構成を示すものである。本実施例装置A
は、例えばCVD装置、ドライエッチング装置等におい
て用いられるもので、例えばSiC等の導電性セラミッ
ク又は高純度カーボンからなる厚みが10〜20mmの
電極基板1を備えている。そして、電極基板1内には、
ウェーハの処理プロセスに応じて加熱、冷却するための
温度センサ付の加熱ヒーター2及び冷却水路3が設けら
れている。そして、電極基板1上には後述の方法により
絶縁膜として厚み数μmのダイヤモンド薄膜4が形成さ
れている。
【0011】ダイヤモンド薄膜4上には、Cu,Al等
からなる金属箔5が電極として形成されている。この金
属箔5の厚みは数μmである。尚、金属箔5はダイヤモ
ンド薄膜4より若干小さくパターニングされている。
【0012】一方、電極基板1内には金属箔5に直流電
圧を印加するための給電部材6が埋め込まれ、この給電
部材6は金属箔5に接続されている。給電部材6と上述
の電極基板1とは絶縁材7により絶縁され、さらに給電
部材6は直流電源8の正極に接続されている。
【0013】金属箔5上には、金属箔5が完全に覆われ
るように絶縁性誘電層としてダイヤモンド薄膜9が形成
されている。このダイヤモンド薄膜9の厚みは10〜2
0μmである。そして、ダイヤモンド薄膜9上には、吸
着すべきウェーハ等の非磁性体10が載せられる。この
非磁性体10は、直流電源8の負極に接続されるように
なっている。
【0014】次に、本実施例装置Aの製造方法について
説明する。まず、プラズマCVD装置(図示せず)のチ
ャンバー内に電極基板1を配置し、CH4 +H2 の混合
ガスを用いてダイヤモンド薄膜4を成膜する。この場
合、電極基板1内には予め給電部材6及び加熱ヒーター
2を設けておく。次いで、プラズマCVD装置又はイオ
ンプレーティング装置(図示せず)のチャンバー内にこ
の電極基板1を配置し、金属箔5を成膜させる。さら
に、上述のプラズマCVD装置により、金属箔5上に絶
縁性誘電層となるダイヤモンド薄膜9を形成する。この
場合、ダイヤモンド薄膜9の厚みはダイヤモンド薄膜4
の厚みよりも厚目に形成する。最後に、ダイヤモンド薄
膜9の表面を研磨して表面粗さを小さくし、面接触状態
による熱伝導効率の向上を図る。
【0015】本実施例装置Aを用いてウェーハ等の非磁
性体10を吸着する場合には、ダイヤモンド薄膜9上に
非磁性体10を載せ、給電部材6を介して直流電圧(3
00V)を印加する。この場合、陰極の印加部11を図
1に示すように非磁性体10に直接接触させてもよい
が、装置構成の制約から接触できない場合には、エレク
トロンシャワー等により電子を供給しても良い。また、
プラズマを発生させても良い。
【0016】本実施例装置Aに用いられるダイヤモンド
薄膜9は、銅の2倍以上すなわちアルミナより高い熱伝
導率とセラミック以上の絶縁破壊電圧3×106 V/c
m)を有し、高温での使用も可能である。従って、広い
温度領域で効率の良い温度調整ができる静電チャックを
得ることができる。また、このように絶縁破壊電圧が高
いため、絶縁性誘電層の厚みを数十μm程度と極めて薄
くでき、この結果、吸着力(クーロン力)が強く、必要
に応じて印加電圧を低減することができる。さらに、ダ
イヤモンド薄膜は耐摩耗性及び耐プラズマ性に優れてい
るため、静電チャックの寿命を長くすることができる。
さらにまた、半導体製造のドライエッチング工程におい
てはウェーハの温度調整が必要であることから、従来、
静電チャックによる温度調整に加えHeガスによる冷却
及びヒーターによる加熱を行っていたが、本実施例の装
置によれば、冷却Heガスをチャンバー内に導入しなく
とも十分に温度調整を行うことができるので、よりクリ
ーンな雰囲気を保つことができ、またHe供給手段等が
不要となることから電極構造を簡単にすることができ
る。加えて、本実施例の方法においては、接着剤を使わ
ずプラズマCVD等の蒸着によりダイヤモンド薄膜4,
9及び金属箔5を積層できることから、真空特性が良
く、またダイヤモンド薄膜9の耐摩耗性の良さからパー
ティクルの発生も少ないので、半導体製造工程における
クリーン度を高めることができる。尚、上述の実施例に
おいては、電極層を金属で構成したが、本発明はこれに
限られることはなく、n型又はp型の不純物(例えば臭
素)をドーピングしたダイヤモンド薄膜で電極層を構成
することも可能である。この場合、電極層及び絶縁性誘
電層の積層を連続して行うことができ、製造工程を単純
にすることができる。
【0017】図2は本発明の第2実施例装置(静電チャ
ック)Bを示すものである。本実施例装置Bは、半導体
製造の各工程においてウェーハを搬送するための搬送ア
ームに本発明を適用したものである。搬送アーム20
は、AlN等の高熱伝導性の絶縁性セラミックからな
る。そして、搬送アーム20内には、2つの給電部材2
1,22が絶縁材23,24を隔てて設けられ、給電部
材22は直流電源25の正極に、給電部材21は直流電
源25の負極にそれぞれ接続されている。搬送アーム2
0上には、熱膨張係数がセラミックに近い金属であるM
o,Ti等の金属箔26が形成されている。この金属箔
26はイオンプレーティングにより形成される。さら
に、金属箔26の表面を覆うようにダイヤモンド薄膜2
7がプラズマCVDにより形成されている。尚、金属箔
26の厚みは数μm、ダイヤモンド薄膜27の厚みは1
0〜20μmである。ダイヤモンド薄膜27の表面は、
成膜後に研磨される。一方、搬送アーム20上には、ダ
イヤモンド薄膜27に近接するようにウェーハガイド2
8が設けられている。このウェーハガイド28は例えば
SiC等の導電性セラミックからなり、上述の給電部材
21に接続されている。
【0018】本実施例装置Bによってウェーハ等の非磁
性体29を吸着する場合には、非磁性体29をダイヤモ
ンド薄膜27上に載せ、その一端部をウェーハガイド2
8に接触させる。そして、2つの給電部材21,22に
直流電圧を印加することにより非磁性体29が吸着され
る。
【0019】本実施例装置Bは、第1実施例装置Aと同
様に絶縁性誘電層にダイヤモンド薄膜27を使用してい
るので、熱伝導率が良く、このため半導体装置の製造工
程に応じて加熱、冷却された非磁性体29を搬送する際
に十分熱が吸収されることから、熱衝撃を低減すること
ができる。従って、安定したウェーハ等の搬送を行うこ
とができる。また、吸着部分がダイヤモンド薄膜27か
らなるので、耐摩耗性に富むことは第1実施例の場合と
同様である。さらに、絶縁性誘電層としてのダイヤモン
ド薄膜27は非常に薄いので、本実施例装置Bの吸着力
は従来例の装置に比べてかなり強い。従って、搬送時に
非磁性体29を確実に保持できるために印加電圧を上げ
る必要がなく、この結果、例えばウェーハ上のデバイス
の損傷を防止することができる。さらにまた、このよう
に吸着力が強いので、非磁性体29として、ウェーハの
みならず石英等のガラスも搬送することができる。
【0020】図3は本発明の第3実施例装置(静電チャ
ック)Cを示すものである。本実施例装置Cは、第1実
施例装置Aにおいて、絶縁性誘電層としてダイヤモンド
薄膜9の代わりにAlN薄膜33を形成したもので、以
下第1実施例装置Aと対応する部分には同一符号を付し
て説明する。
【0021】本実施例装置Cの電極基板30は、アルミ
ニウム又はSiC等の導電性セラミックからなり、その
厚みは10〜20mmである。電極基板30の表面は研
磨により鏡面に近い状態にされている。電極基板30上
には、絶縁膜としてAlN薄膜31が数μmの膜厚で形
成されている。この成膜方法はイオンプレーティングで
ある。そして、AlN薄膜31上にはイオンプレーティ
ングによって金属箔32が形成されている。この金属箔
32の厚みは数μmで、その熱膨張係数がセラミックに
近いMo,Ti等の金属を用いることが好ましい。金属
箔32上には、イオンプレーティングによってAlN薄
膜33が形成されている。このAlN薄膜33の厚みは
10〜20μmで、金属箔32が完全に覆われるように
形成されている。尚、AlN薄膜33は緻密で下地の表
面粗さに倣うので、特に研磨は行わない。尚、第1実施
例装置Aと同様に、電極基板30には加熱ヒーター2、
冷却水路3等が設けられている。
【0022】本実施例装置Cに用いられるAlN薄膜3
1,33は、アルミニウムの2/3の熱伝導率と低熱膨
張率を有する絶縁性セラミックであり、膜質は緻密で下
地が鏡面であれば薄膜表面もほぼ鏡面になるという性質
を有する。従って、本実施例によれば、薄膜を研磨する
ことなく積層できるという効果がある。また、AlN薄
膜33は耐摩耗性、耐プラズマ性に優れているので、寿
命の長い静電チャックを構成することができる。尚、そ
の他の構成及び作用については第1実施例と同様である
のでその詳細な説明を省略する。
【0023】図4は本発明の第4実施例装置(静電チャ
ック)Dを示すものである。本実施例装置Dは、第2実
施例装置Bにおいて、絶縁性誘電層としてダイヤモンド
薄膜27の代わりにAlN薄膜40を形成したもので、
以下第2実施例装置Bと対応する部分には同一の符号を
付して説明する。
【0024】本実施例装置DのAlN薄膜40は、イオ
ンプレーティングにより形成され、その厚みは10〜2
0μmである。そして、第2実施例装置Bの場合と同様
に金属箔26を覆うようにAlN薄膜40が形成されて
いる。また、AlN薄膜40上の非磁性体29には給電
部材22及びウェーハガイド28を介して直流電圧が印
加されるようになっている。
【0025】絶縁性誘電層にAlN薄膜40を用いた本
実施例装置Dは吸着力が強く、かつ熱伝導率も高いこと
から、第2実施例装置Bと同様に搬送用の静電チャック
として優れたものを提供することができ、加えて薄膜を
研磨することなく積層できるという効果もある。その他
の構成及び作用については第2及び第3実施例と同一で
あるのでその詳細な説明を省略する。
【0026】尚、上述の実施例においては、絶縁性誘電
層としてダイヤモンド薄膜又はAlN薄膜を用いたが、
本発明はこれに限られることはなく、例えばダイヤモン
ドライクカーボン、BeO(ベリリア)、MgO(マグ
ネシア)等を使用することもできる。このうち、ダイヤ
モンドライクカーボンは硬度が高く、電気抵抗が大きい
など、性質はダイヤモンドに類似する。そして、その成
膜方法はイオンプレーティングやマグネトロンスパッタ
リング等のPVDであり、室温付近の低温でしかも鏡面
状態のままで皮膜を得ることができるものである。
【0027】また、上述の実施例においては絶縁性誘電
層の厚みを10〜20μmとしたが、本発明はこれに限
られるものではなく、5〜25μmであれば本発明の効
果を得ることができる。もっとも、上述の実施例のよう
に10〜20μmとすることが最も効果的である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明の静電チャック
は、絶縁性誘電層がアルミナに比して高い熱伝導率を有
し、その膜厚が5〜25μmと極めて薄いことから、従
来の静電チャックに比べ効率良く試料を加熱又は冷却す
ることができ、また試料に対する吸着力が高いので種々
の試料を確実に保持することができる。この場合、絶縁
性誘電層を絶縁破壊電圧の高いダイヤモンド薄膜とする
ことにより、静電チャックの吸着力を一層高めるととも
に、必要に応じて印加電圧を低減することができる。ま
た、ダイヤモンド薄膜は耐高温性を有することから、広
い温度領域で効率良く試料を加熱又は冷却することがで
きる。さらに、ダイヤモンド薄膜は耐摩耗性及び耐プラ
ズマ性に優れているため、静電チャックの寿命を長くす
ることができる。そして、電極層をn型又はp型の不純
物をドーピングしたダイヤモンド薄膜とすることによ
り、電極層及び絶縁性誘電層の積層を連続して行うこと
ができ、製造工程を単純にすることができる。一方、本
発明の静電チャックを製造する場合に、接着剤を使わず
蒸着によって電極層上にダイヤモンド薄膜を形成する
うにすれば、半導体製造工程のクリーン度を高めること
ができる。また、本発明に係る他の静電チャックにあっ
ては、絶縁性誘電層をAlN薄膜とすることにより、薄
膜を研磨することなく積層でき、製造工程を単純にする
ことができる。そして、この静電チャックを製造する場
に、接着剤を使わずイオンプレーティングによって電
極上にAlN薄膜を形成するようにすれば、半導体製造
工程のクリーン度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例装置の全体構成を示す縦断
面図である。
【図2】本発明の第2実施例装置の全体構成を示す縦断
面図である。
【図3】本発明の第3実施例装置の全体構成を示す縦断
面図である。
【図4】本発明の第4実施例装置の全体構成を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 電極基板 4,9 ダイヤモンド薄膜 5 金属箔 10 非磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−286247(JP,A) 特開 昭61−246942(JP,A) 特開 昭62−58050(JP,A) 特開 平4−277648(JP,A) 特開 平4−367247(JP,A) 特開 平5−8140(JP,A) 特開 平3−183151(JP,A) 特開 平4−186653(JP,A) 特開 平4−206755(JP,A) 特開 平3−194948(JP,A) 特開 平4−367247(JP,A) 実開 平3−109340(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/68

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の電極層を被覆する絶縁性誘電層
    上に載置した試料を電気的に吸着する静電チャックにお
    いて、 上記電極層が上記基板上に直接又はダイヤモンド薄膜か
    らなる絶縁性誘電層を介して形成されたn型又はp型の
    不純物をドーピングしたダイヤモンド薄膜であり、 上記絶縁性誘電層がダイヤモンド薄膜であり、その膜厚
    が5〜25μmであることを特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 基板上の電極層を被覆する絶縁性誘電層
    上に載置した試料を電気的に吸着する静電チャックにお
    いて、上記電極層が上記基板上に直接又はAlN薄膜からなる
    絶縁性誘電層を介して形成され、 上記電極層を被覆する絶縁性誘電層が、膜厚が5〜25
    μmであるAlN薄膜により形成されていることを特徴
    とする静電チャック。
  3. 【請求項3】 基板上の電極層を被覆する絶縁性誘電層
    上に載置した試料を電気的に吸着する静電チャックにお
    いて、 上記絶縁性誘電層がダイヤモンドライクカーボンである
    ことを特徴とする静電チャック。
  4. 【請求項4】 基板上の電極層を被覆する絶縁性誘電層
    上に載置した試料を電気的に吸着する静電チャックの製
    造方法において、 上記基板上に、直接又はダイヤモンド薄膜からなる絶縁
    性誘電層を介してn型又はp型の不純物をドーピングし
    たダイヤモンド薄膜からなる上記電極層を形成する工程
    と、 その後、上記電極層上にダイヤモンド薄膜からなる上記
    絶縁性誘電層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る静電チャックの製造方法。
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