JP3253801B2 - 多段希薄予混合燃焼法 - Google Patents

多段希薄予混合燃焼法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多段希薄予混合燃焼法に
関し、特に、従来完全燃焼させることが不可能とされて
いた可燃限界外の超希薄予混合ガスを完全燃焼させるよ
うにした多段希薄予混合燃焼法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種燃焼器の低NOx 燃焼法として予混
合燃焼法が注目されており、各方面で実用燃焼器の開発
が行われている。予混合燃焼法において低負荷時におけ
るCOや未燃炭化水素の排出(いわゆる、未燃焼成分の
排出)による燃焼効率の低下抑制と、最大負荷時におけ
るNOx 排出量の低減とはトレードオフの関係にあり、
これらをどうバランスさせるかが技術的課題となってい
る。
【0003】このような課題を克服するため、負荷変動
に応じて空気をバイパスさせ、燃焼領域の空燃比を一定
範囲にコントロールする方式が、大型のガスタービン燃
焼器で一部実用化されているが、この方式ではシステム
が非常に複雑であることなどから、スペース、安全性、
コストなどの面で中、小型のガスタービン燃焼器への適
用が困難である。
【0004】この解決手段として、本出願人は、図1に
示すように燃料ガスと空気の予混合ガスを2段に分割供
給し、燃料制御のみで広い負荷範囲にわたって高い燃焼
効率と低NOx 性を実現する燃焼器の開発を行ないすで
に出願している(特開平5−296412号公報、特開
平5−340508号公報参照)。すなわち、予混合ガ
ス供給は2段に分割され、1段目には低空気比の予混合
ガスを供給して1次燃焼火炎として安定に燃焼させ、2
段目には負荷に応じて制御される燃料ガスが供給され
る。その間に2段目には一定の空気量が供給されている
ことから、結果として、空気比が1.3〜3.5程度の領域
において未燃分の排出を低い値に抑えたままで低NOx
燃焼が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らがさらに実
験を継続する過程において、負荷の低下に伴い2段目の
燃料ガスの供給量を低下させていくと、空気比20程度
(すなわち、燃料濃度が低く燃焼限界を外れているも
の)まで燃焼を継続することが可能であること、しかし
ながら、その過程において未燃焼成分 (COや炭化水素
を主成分とする)が排出され、いわゆる不完全燃焼状態
を示すことを知見した。すなわち、この種の希薄予混合
燃焼法は、NOx 排出量を大幅に削減できるものの、特
に2段目が高空気比での低負荷燃焼において、NOx
出量の低減と未燃炭化水素などの未燃焼成分の排出抑制
を同時に達成できる範囲が非常に狭く、そのために、燃
焼器の燃焼状態を監視しながら未燃焼成分の排出を低減
した状態での継続燃焼を行うことのできる燃焼法の開発
が必要であることを知った。
【0006】そこで、本発明者らは、公知のガスタービ
ンにおいてその燃焼器の燃焼状態を監視し燃焼を制御す
る従来の制御方法について検討した。その一例として、
1段目および2段目の燃焼室を持つガスタービンにおい
て、排気ダクト中に排ガス中の未燃焼成分の濃度を検知
する複数個のセンサを配置し、このセンサにより検知さ
れる未燃焼成分の濃度分布パターンにより2段目燃焼室
の燃焼状態を判定するようにしたものが知られている
(特開平2−49933号公報参照)。
【0007】上記の燃焼状態監視方法においては濃度セ
ンサを用いているが、一般に濃度センサは複雑であり、
耐久性、コンパクト性、さらにはコストの点で実用化に
は課題があった。そこで、濃度を測定する代わりに温度
を測定する方法が考えられている。温度を測定する方法
では、頭部および後部の燃焼室を持つガスタービン燃焼
器において、燃焼室に燃焼火炎を検出するセンサとして
温度を検出するセンサを設けて、該センサからの信号に
より燃焼状態を監視するようにしたものも知られている
(特開平3−102118号公報参照)。
【0008】従来のガスタービン燃焼器における多段予
混合燃焼は、各段とも可燃限界内にある空気比の予混合
ガスを燃焼させるものであり、上記従来の制御方法にお
ける燃焼室内での燃焼状態の判定は着火または失火ある
いは不着火の状態の判定となっている。そのために、例
えば未燃焼成分の濃度を検知する場合には、検出すべき
濃度変化が大きくかつ急激であることを利用して燃焼状
態の判定を可能としている。また、燃焼火炎を検出する
センサとして温度を検出するセンサを設けて燃焼状態を
監視する場合でも、失火あるいは不着火により急激に温
度が低下して燃焼用空気の温度と同レベルの温度になる
ことから、容易に失火あるいは不着火の判定をすること
ができる。
【0009】しかしながら、図1に示すような多段希薄
予混合燃焼装置を用いて、前段での燃焼により生じた高
温燃焼ガスに、前記のように高空気比であって可燃限界
外にある超希薄予混合ガスを混合して反応させる場合に
おいては、希薄予混合ガスは高温燃焼ガスと混合しなが
ら熱を奪い反応する。このため、希薄予混合ガスの反応
による発熱が微量である場合には、高温燃焼ガスとの混
合の途中で燃焼器内の温度が低下し、希薄予混合ガスの
反応が停止することはあるが、着火あるいは失火という
現象は現れない。つまり、高温燃焼ガスに可燃限界外に
ある超希薄予混合ガスが混合される場合には急激な未燃
焼成分の排出増加や温度の低下などの現象は現れない。
それにより、上記したような従来知られたガスタービン
の燃焼状態監視手段をそのまま適用することは不可能で
あることを知った。
【0010】従って、本発明の目的は、前段での燃焼に
より生じた高温燃焼ガスに可燃限界外にある希薄予混合
ガスを混合して反応させる多段希薄予混合燃焼法におい
て、該可燃限界外の希薄予混合ガスを未燃焼成分を排出
することなく完全燃焼させるようにした多段希薄予混合
燃焼法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するために、本発明者らは図1に示す形式の
2段希薄予混合燃焼器を用いて種々の燃焼試験を行っ
た。燃焼試験に用いた燃焼器は、一次旋回流バーナ10
と燃焼室20とから構成され、一次旋回流バーナ10に
おいて一次空気入口11からの空気A1 と一次燃料入口
12からの燃料ガスG1 がスワーラ13を通り可燃範囲
にある一次予混合ガスQ1 となり一次燃焼室21に安定
した予混合火炎を形成して完全燃焼し高温燃焼ガスを形
成する。一次燃焼室21の下流には二次予混合ガス(希
薄予混合ガス)供給ノズル30が設けられ、そこから可
燃限界外にある希薄な二次予混合ガスQ2 が供給され
る。供給された二次予混合ガスQ2 は、一次燃焼室内2
1で生成した一次予混合ガスの前記高温燃焼ガスと混合
し、二次燃焼室22において反応する。
【0012】上記燃焼器の燃焼室20の出口24には熱
電対40およびサンプリングプローブ50を配置して、
熱電対40により希薄二次予混合ガスQ2 が高温燃焼ガ
スと混合し反応した後の温度Tを測定し、さらに、サン
プリングプローブ50により燃焼器出口24での排気ガ
スを収集してその成分分析を行い未燃焼成分の有無を測
定した。なお、23は断熱材である。
【0013】燃焼試験においては、一次予混合ガスQ1
の空気比λ1 、二次希薄予混合ガスQ2 の空気比λ2
一次予混合ガスQ1 と二次予混合ガスQ2 との流量比と
を種々に組み合わせて行い、それぞれについて、排気ガ
ス温度Tの測定および成分分析を行った。その燃焼試験
を通して、燃焼条件が異なっていても、燃焼排気ガスの
温度、すなわち希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合し
反応した後の温度Tが燃焼機器および燃料成分によって
定まる特定の温度よりも高い場合には、燃焼排気ガスに
は未燃焼成分は含まれておらず完全燃焼しており、前記
特定の温度よりも低い場合には燃焼排気ガスに未燃焼成
分が含まれていることを知った。
【0014】本発明の多段希薄予混合燃焼法は上記の知
見に基づくものであり、基本的に、前段での燃焼により
生じた高温燃焼ガスに可燃限界外にある希薄予混合ガス
を混合して反応させる多段希薄予混合燃焼法であって、
予め、当該燃焼器について燃焼器出口からの未燃焼成分
排出開始前後における燃焼器内での前記希薄予混合ガス
が高温燃焼ガスと混合し反応した後の温度を測定してお
き、実際の運転において、希薄予混合ガスが高温混合ガ
スと混合し反応した後の燃焼器内の温度が常に前記測定
温度以上となるように、高温燃焼ガスに希薄予混合ガス
を混合し反応させることを特徴とする。
【0015】実際の運転において、希薄予混合ガスが高
温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼器内の温度の測定
は一測定点で行ってもよく、好ましくは燃焼ガスの流れ
を横切る同一断面における複数箇所の複数の測定点で行
ってもよい。後者の場合には、その内の最低温度を前記
測定した温度以上となるように、高温燃焼ガスに希薄予
混合ガスを混合し反応させることにより、未燃焼成分の
排出は確実に回避できる。
【0016】本発明による燃焼法は、その第1段として
可燃範囲にある予混合ガスの燃焼を行い、その燃焼ガス
に対して可燃限界外にある希薄予混合ガスを上記のよう
な条件の下に混合していく態様の2段予混合燃焼法であ
ってもよく、さらに、前記の2段予混合燃焼により生成
される燃焼ガスを「前段において燃焼した高温燃焼ガ
ス」とし、そこに可燃限界外にある希薄予混合ガスを上
記の条件を満足するように混合していく態様であっても
よい。その繰り返し段数は任意であり、それにより多段
希薄予混合燃焼法を得ることができる。
【0017】
【作 用】本発明によれば、明確な火炎が現れずまた未
燃焼成分が生じた場合であっても燃焼域の温度の急変も
成分の急変も生じない、高温燃焼ガスに可燃限界外にあ
る希薄予混合ガスを混合して反応させる多段希薄予混合
燃焼においても、燃焼室出口すなわち希薄予混合ガスが
高温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼器内の温度を測
定し、その温度が予め求めておいた特定温度値よりも高
い値となるように、高温燃焼ガスに希薄予混合ガスを混
合して反応させることにより、未燃焼成分の発生のない
完全燃焼状態を維持して燃焼を継続することが可能とな
る。
【0018】
【実施例】以下、図1に示した燃焼装置を用いかつ希薄
予混合ガスとしてメタンを主成分とする燃料を用いた実
験例に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。実験に
おいて、一次予混合ガスQ1 の空気比λ1 が1.2〜1.
8、2次希薄予混合ガスの空気比λ2 が2〜12、一次
予混合ガスQ1 と2次希薄予混合ガスQ2の供給量の比
が5:5および6:4の場合について種々の組み合わせ
の下で実験を行い、それぞれ、熱電対40により燃焼室
出口すなわち希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合し反
応した後の燃焼器内の温度Tを測定し、また、サンプリ
ングプローブ50で収集した排気ガスの成分をガスクロ
マトグラフィーにより分析した。そして、二次希薄予混
合ガスの燃焼効率2nd.C.E.(%) を次式により求めた。
【0019】
【数1】
【0020】その燃焼試験の結果を図2〜図7に示す。
なお、図において、横軸は二次予混合ガスQ2 の空気比
λ2 、左縦軸は二次予混合ガスQ2 の燃焼効率2nd.C.
E.(%) 、右縦軸は燃焼室出口温度である。図2〜図4
は、一次予混合ガスQ1 と2次希薄予混合ガスQ2 の供
給量の比が5:5の条件下で、一次予混合ガスQ1 の空
気比λ1 =1.2、1.4、1.6に変化させ、さらにそれぞ
れについて、2次希薄予混合ガスQ2 の空気比λ2 を2
から12まで変化させた場合のものである。
【0021】すなわち、図2は、一次予混合ガスQ1
空気比λ1 が1.2の場合であり、2次希薄予混合ガスQ
2 の燃焼効率2nd.C.E. はその空気比λ2 の変化にかか
わらずすべて100%であるが、燃焼室出口すなわち希
薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼
器内の温度Tは、2次希薄予混合ガスQ2 の空気比λ 2
が高くなるにつれて約1200℃〜950℃に降下して
いる。
【0022】図3は一次予混合ガスQ1 の空気比λ1
1.4の場合であり、この場合には、一次予混合ガスQ1
中の燃料ガスの減少の影響で図2の場合よりも燃焼室出
口の温度Tは低下している。そして、2次希薄予混合ガ
スQ2 の空気比λ2 が6前後のところで2次希薄予混合
ガスQ2 の燃焼効率2nd.C.E. は100%でなくなり未
燃焼成分が発生したことを示している。そのときの燃焼
室出口の温度Tはほぼ900℃である。
【0023】図4は一次予混合ガスQ1 の空気比λ1
1.6とさらに希薄なものとした場合であり、一次予混合
ガスQ1 中の燃料ガスの減少の影響で図2の場合よりも
燃焼室出口の温度Tは低下している。そして、2次希薄
予混合ガスQ2 の空気比λ2が3前後のところで2次希
薄予混合ガスQ2 の燃焼効率2nd.C.E. は100%でな
くなっており、そのときの燃焼室出口の温度Tはほぼ9
00℃である。
【0024】図5〜図7は、一次予混合ガスQ1 と2次
希薄予混合ガスQ2 の供給量の比が6:4の条件下で、
一次予混合ガスQ1 の空気比λ1 =1.4、1.6、1.8に
変化させ、さらにそれぞれについて、2次希薄予混合ガ
スQ2 の空気比λ2 を2から12まで変化させた場合の
ものである。この場合においても、図5の場合すなわち
一次予混合ガスQ1 の空気比λ1 が1.4の場合では、2
次希薄予混合ガスQ2 の燃焼効率2nd.C.E. は、その空
気比λ2 の変化にかかわらずすべて100%であり、燃
焼室出口すなわち希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合
し反応した後の燃焼器内の温度Tは2次希薄予混合ガス
2 の空気比λ2 の増加とともに約1100℃〜920
℃に降下している。
【0025】図6は一次予混合ガスQ1 の空気比λ1
1.6の場合であり、この場合には、一次予混合ガスQ1
中の燃料ガスの減少の影響で図5の場合よりも燃焼室出
口の温度Tは低下しており、かつ、2次希薄予混合ガス
2 の空気比λ2 が6前後のところで2次希薄予混合ガ
スQ2 の燃焼効率2nd.C.E. は100%でなくなり未燃
焼成分が発生したことを示している。そのときの燃焼室
出口の温度Tはやはりほぼ900℃である。
【0026】図7は一次予混合ガスQ1 の空気比λ1
1.8とさらに希薄なものとした場合であり、この場合に
も、一次予混合ガスQ1 中の燃料ガスの減少の影響で図
5の場合よりも燃焼室出口の温度Tは低下しており、か
つ、2次希薄予混合ガスQ2の空気比λ2 が3前後のと
ころで2次希薄予混合ガスQ2 の燃焼効率2nd.C.E.は
100%でなくなっている。そのときの燃焼室出口の温
度Tもやはりほぼ900℃である。
【0027】図5〜図7の結果も、一次予混合ガスQ1
と2次希薄予混合ガスQ2 の供給量の比を不変とし、一
次予混合ガスQ1 の空気比λ1 を変化させた場合におい
て、燃焼室出口すなわち希薄予混合ガスが高温燃焼ガス
と混合し反応した後の燃焼器内の温度Tが約900℃以
上であれば、2次希薄予混合ガスQ2 の燃焼効率は常に
100%であり、それは2次希薄予混合ガスQ2 の空気
比λ2 とは無関係であることを示している。
【0028】次に、図3と図5を比較してみると、一次
予混合ガスQ1 の空気比λ1 =1.4の場合に、一次予混
合ガスQ1 と2次希薄予混合ガスQ2 の供給量の比が変
化することで燃焼室出口の温度Tは異なる変化を示して
いるが、温度Tが約900℃以上であれば2次希薄予混
合ガスQ2 の燃焼効率は常に100%を示している。こ
のことは、図4と図6との対比においても同様である上
記の結果から、前段での燃焼により生じた高温燃焼ガス
に可燃限界外にある希薄予混合ガスを混合して反応させ
る多段希薄予混合形式の上記燃焼装置において、希薄予
混合ガスとしてメタンを主成分とする燃料を用いる場合
には、前記希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合し反応
した後の燃焼器内の温度が常に約900℃以上となるよ
うに制御しつつ燃焼を継続することにより、未燃焼成分
の発生がない燃焼を行い得ることがわかる。
【0029】上記の温度T=900℃の値は、燃焼装置
の形式や希薄予混合ガスとして用いる燃料の主成分の種
類により変動することが推測される。従って、実機を用
いた運転においては、予め、当該燃焼器について燃焼器
出口からの未燃焼成分排出開始前後における燃焼器内で
の前記希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと完全に混合し反
応した後の温度を測定しておき、実際の運転に際して
は、希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと混合し反応した後
の燃焼器内の温度が常に前記測定温度以上となるよう
に、高温燃焼ガスに希薄予混合ガスを混合して反応させ
ることが望ましい。
【0030】その際に、燃焼器の燃焼室の形式あるいは
2次希薄予混合ガスの供給形態などの外的要因により、
高温燃焼ガスと希薄予混合ガスとの混合後の燃焼器内の
温度分布に機器に特有の分布を生じることが予測され
る。従って、実際の運転において、希薄予混合ガスが高
温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼器内の好ましくは
燃焼ガスの流れを横切る同一断面における複数箇所の温
度を測定し、その内の最低温度が常に前記の測定温度以
上となるように、高温燃焼ガスに希薄予混合ガスを混合
し反応させることもまた、きわめて望ましい態様とな
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、従来燃焼不可能と考え
られてきた予混合ガス、つまり理論的にそれ自身のみで
は燃焼し得ないきわめて希薄な予混合ガス(例えばメタ
ンの場合に予熱温度が25℃では空気比2以上の予混合
ガス)を完全燃焼させることが可能となる。それによ
り、トータルで非常に高空気比の燃焼が可能な低NOx
燃焼器を実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多段希薄予混合燃焼装置の一例を示す説明図。
【図2】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【図3】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【図4】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【図5】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【図6】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【図7】燃焼試験の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 …一次予混合ガス、Q2 …2次希薄予混合ガス、1
0…一次旋回流バーナ、20…燃焼室、21…一次燃焼
室、22…二次燃焼室

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前段での燃焼により生じた高温燃焼ガス
    に可燃限界外にある希薄予混合ガスを混合して反応させ
    る多段希薄予混合燃焼法であって、 予め、当該燃焼器について燃焼器出口からの未燃焼成分
    排出開始前後における燃焼器内での前記希薄予混合ガス
    が高温燃焼ガスと混合し反応した後の温度を測定してお
    き、 実際の運転において、希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと
    混合し反応した後の燃焼器内の温度が常に前記測定温度
    以上となるように、高温燃焼ガスに希薄予混合ガスを混
    合し反応させることを特徴とする多段希薄予混合燃焼
    法。
  2. 【請求項2】 前段での燃焼により生じた高温燃焼ガス
    に可燃限界外にある希薄予混合ガスを混合して反応させ
    る多段希薄予混合燃焼法であって、 予め、当該燃焼器について燃焼器出口からの未燃焼成分
    排出開始前後における燃焼器内での前記希薄予混合ガス
    が高温燃焼ガスと混合し反応した後の温度を測定してお
    き、 実際の運転において、希薄予混合ガスが高温燃焼ガスと
    混合し反応した後の燃焼器内の同一断面における複数箇
    所の温度を測定し、その内の最低温度が常に前記測定し
    た温度以上となるように、高温燃焼ガスに希薄予混合ガ
    スを混合し反応させることを特徴とする多段希薄予混合
    燃焼法。
  3. 【請求項3】 前段での燃焼により生じた高温燃焼ガス
    に可燃限界外にある希薄予混合ガスを混合して反応させ
    る多段希薄予混合燃焼法において、希薄予混合ガスとし
    てメタンを主成分とする燃料を用い、かつ、希薄予混合
    ガスが高温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼器内の温
    度が常に900℃前後以上となるように、高温燃焼ガス
    に希薄予混合ガスを混合し反応させることを特徴とする
    多段希薄予混合燃焼法。
  4. 【請求項4】 前段での燃焼により生じた高温燃焼ガス
    に可燃限界外にある希薄予混合ガスを混合して反応させ
    る多段希薄予混合燃焼法において、希薄予混合ガスとし
    てメタンを主成分とする燃料を用い、かつ、希薄予混合
    ガスが高温燃焼ガスと混合し反応した後の燃焼器内の同
    一断面における複数箇所の温度を測定し、その内の最低
    温度が常に900℃前後以上となるように、高温燃焼ガ
    スに希薄予混合ガスを混合し反応させることを特徴とす
    る多段希薄予混合燃焼法。
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