JP3253329B2 - スチームインジェクタ - Google Patents
スチームインジェクタInfo
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- JP3253329B2 JP3253329B2 JP28492491A JP28492491A JP3253329B2 JP 3253329 B2 JP3253329 B2 JP 3253329B2 JP 28492491 A JP28492491 A JP 28492491A JP 28492491 A JP28492491 A JP 28492491A JP 3253329 B2 JP3253329 B2 JP 3253329B2
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- nozzle
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は高圧水噴出用スチー
ムインジェクタに係り、特に軽水炉などの非常時炉心冷
却系の注水装置に好適なスチームインジェクタに関す
る。
ムインジェクタに係り、特に軽水炉などの非常時炉心冷
却系の注水装置に好適なスチームインジェクタに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】図４および図５を参照しながら従来のス
チームインジェクタの構造を説明する。なお、図５は図
４における蒸気噴出ノズル部を拡大して示している。す
なわち、図４に示したスチームインジェクタにおいて、
蒸気供給口１および水供給口２はケーシング３の下部ケ
ーシング３ｂに取り付けられる。ケーシング３は上部お
よび下部ケーシング３ａ，３ｂからなり、両者はボルト
３ｃおよびナット３ｄにより締め付けられて一体化して
いる。
チームインジェクタの構造を説明する。なお、図５は図
４における蒸気噴出ノズル部を拡大して示している。す
なわち、図４に示したスチームインジェクタにおいて、
蒸気供給口１および水供給口２はケーシング３の下部ケ
ーシング３ｂに取り付けられる。ケーシング３は上部お
よび下部ケーシング３ａ，３ｂからなり、両者はボルト
３ｃおよびナット３ｄにより締め付けられて一体化して
いる。
【０００３】蒸気供給口１は取り付けフランジ１ａに設
けられ、フランジ１ａはパイプ１ｂの一端に接続し、パ
イプ１ｂの他端は下部ケーシング３ｂにねじ込まれて固
定される。一方、水供給口２は取り付けフランジ２ａに
設けられ、フランジ２ａはパイプの一端に接続し、パイ
プの他端は下部ケーシング３ｂにねじ込まれて固定され
る。
けられ、フランジ１ａはパイプ１ｂの一端に接続し、パ
イプ１ｂの他端は下部ケーシング３ｂにねじ込まれて固
定される。一方、水供給口２は取り付けフランジ２ａに
設けられ、フランジ２ａはパイプの一端に接続し、パイ
プの他端は下部ケーシング３ｂにねじ込まれて固定され
る。
【０００４】上部ケーシング３ａの内部にはニードル弁
４の外周面を支える弁軸ホルダ４ａがボルト４ｂにより
固定されている。ニードル弁４は水ノズル調節用ハンド
ル14に接続しており、ニードル弁４の側面には軸シール
４ｃが設けられ、軸シール４ｃはシール押えキャップ４
ｄにより押圧され、このキャップはボルト４ｅで上部ケ
ーシング３ａの頂部に固定されている。
４の外周面を支える弁軸ホルダ４ａがボルト４ｂにより
固定されている。ニードル弁４は水ノズル調節用ハンド
ル14に接続しており、ニードル弁４の側面には軸シール
４ｃが設けられ、軸シール４ｃはシール押えキャップ４
ｄにより押圧され、このキャップはボルト４ｅで上部ケ
ーシング３ａの頂部に固定されている。
【０００５】水ノズル調節用ハンドル14の下部にはホル
ダ16が取り付けられており、このホルダ16はボルト17で
上部ケーシング３ａの頂部に固定されるとともに支持杆
18の一端が取り付けられている。支持杆18の先端部はピ
ン19を介して上部フランジ３ａに接続している。
ダ16が取り付けられており、このホルダ16はボルト17で
上部ケーシング３ａの頂部に固定されるとともに支持杆
18の一端が取り付けられている。支持杆18の先端部はピ
ン19を介して上部フランジ３ａに接続している。
【０００６】水供給ノズル５は下部ケーシング３ｂの内
面にボルト５ａにより固定されている。このように、従
来のスチームインジェクタは蒸気供給口１および水供給
口２を有するケーシング３ｂにニードル弁４を持たせた
水供給ノズル５を設けており、この水供給口２と水供給
口ノズル５は連通している。この水供給ノズル５とケー
シング３ｂとの間隙に環状の蒸気噴出ノズル６を形成
し、この蒸気噴出ノズル６の下流側に蒸気・水混合ノズ
ル７およびスロート８を設け、更に昇圧用デフューザ９
を設けて吐出口10に連通している。
面にボルト５ａにより固定されている。このように、従
来のスチームインジェクタは蒸気供給口１および水供給
口２を有するケーシング３ｂにニードル弁４を持たせた
水供給ノズル５を設けており、この水供給口２と水供給
口ノズル５は連通している。この水供給ノズル５とケー
シング３ｂとの間隙に環状の蒸気噴出ノズル６を形成
し、この蒸気噴出ノズル６の下流側に蒸気・水混合ノズ
ル７およびスロート８を設け、更に昇圧用デフューザ９
を設けて吐出口10に連通している。
【０００７】蒸気供給口１から供給された蒸気が蒸気噴
出ノズル６から噴出され、水供給ノズル５部の圧力は蒸
気の凝縮により負圧となって大気圧以下となり、水供給
口２から水を吸い込む。水供給口２から吸い込まれる低
水温（70℃以下）により蒸気が凝縮されつつ蒸気・水混
合ノズルへ流入し、スロート８部で高速水流となる。
出ノズル６から噴出され、水供給ノズル５部の圧力は蒸
気の凝縮により負圧となって大気圧以下となり、水供給
口２から水を吸い込む。水供給口２から吸い込まれる低
水温（70℃以下）により蒸気が凝縮されつつ蒸気・水混
合ノズルへ流入し、スロート８部で高速水流となる。
【０００８】すなわち、蒸気のもつエンタルピηｇが飽
和水のエンタルピηｌよりも蒸発潜熱分だけ高いことか
ら、この蒸気潜熱が運動エネルギーに変化し、高速水流
を形成する。この高速水流が昇圧用デフューザ９内を通
過する際には、流体力学の法則により、次式で示す圧力
Δｐだけ昇圧する。 Δｐ＝ 1/2・ρｗ・Ｕｔ2 ρｗ: 水の密度 Ｕｔ: スロートを通過する高速水流の流速 これにより、スチームインジェクタでは蒸気の供給圧力
よりも高い吐出圧力を得ることができる。昇圧用デフュ
ーザ９を通り吐出口10から加圧水が噴出する。
和水のエンタルピηｌよりも蒸発潜熱分だけ高いことか
ら、この蒸気潜熱が運動エネルギーに変化し、高速水流
を形成する。この高速水流が昇圧用デフューザ９内を通
過する際には、流体力学の法則により、次式で示す圧力
Δｐだけ昇圧する。 Δｐ＝ 1/2・ρｗ・Ｕｔ2 ρｗ: 水の密度 Ｕｔ: スロートを通過する高速水流の流速 これにより、スチームインジェクタでは蒸気の供給圧力
よりも高い吐出圧力を得ることができる。昇圧用デフュ
ーザ９を通り吐出口10から加圧水が噴出する。
【０００９】上記のようなスチームインジェクタにおい
て、供給蒸気圧を一定としてニードル弁４を移動して水
供給ノズル５の流路面積を変えながら、最高の吐出力が
得られるように調整して使用する場合、蒸気噴出ノズル
６部において蒸気の流路面積が急縮小するため蒸気の超
音速流が発生する。そのため、蒸気噴出ノズル６部を形
成する水供給ノズル５外壁面とケーシング３の内壁面に
おいて超音速流による摩耗が発生する。下流に位置する
スロート８部の壁面においては高速水流によるエロージ
ョンが発生し摩耗が生じる。
て、供給蒸気圧を一定としてニードル弁４を移動して水
供給ノズル５の流路面積を変えながら、最高の吐出力が
得られるように調整して使用する場合、蒸気噴出ノズル
６部において蒸気の流路面積が急縮小するため蒸気の超
音速流が発生する。そのため、蒸気噴出ノズル６部を形
成する水供給ノズル５外壁面とケーシング３の内壁面に
おいて超音速流による摩耗が発生する。下流に位置する
スロート８部の壁面においては高速水流によるエロージ
ョンが発生し摩耗が生じる。
【００１０】前述したように各壁面が摩耗して流路面積
が変わり、水と蒸気の流量バランスが変化して徐々に性
能が低下していく。また、蒸気・水混合ノズル７におい
ては蒸気噴出ノズル６から噴出された蒸気と、水供給ノ
ズル５から供給される水が拡散しながら混在するため安
定した蒸気の凝縮が得られない。
が変わり、水と蒸気の流量バランスが変化して徐々に性
能が低下していく。また、蒸気・水混合ノズル７におい
ては蒸気噴出ノズル６から噴出された蒸気と、水供給ノ
ズル５から供給される水が拡散しながら混在するため安
定した蒸気の凝縮が得られない。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】従来のスチームインジ
ェクタにおいては水および蒸気が流れる水供給ノズル
５，蒸気噴出ノズル６，蒸気・水混合ノズル７，スロー
ト８および昇圧用デフューザ９の内部壁面が摩耗して性
能が低下していくため、高信頼性が要求される原子炉な
どの非常時炉心冷却系の注水装置には適用が困難な課題
がある。
ェクタにおいては水および蒸気が流れる水供給ノズル
５，蒸気噴出ノズル６，蒸気・水混合ノズル７，スロー
ト８および昇圧用デフューザ９の内部壁面が摩耗して性
能が低下していくため、高信頼性が要求される原子炉な
どの非常時炉心冷却系の注水装置には適用が困難な課題
がある。
【００１２】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、原子炉などの非常時炉心冷却系の注水装置と
して適用できる内部壁面の摩耗による性能劣化がなく信
頼性の高いスチームインジェクタを提供することを目的
とする。
たもので、原子炉などの非常時炉心冷却系の注水装置と
して適用できる内部壁面の摩耗による性能劣化がなく信
頼性の高いスチームインジェクタを提供することを目的
とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】本発明は蒸気供給口を有
するケーシングにニードル弁付きの水供給ノズルを設
け、この水供給ノズルと前記ケーシングとの間に蒸気噴
出ノズルを形成し、その下流側に蒸気・水混合ノズル
と、スロートおよび昇圧用デフューザを連設した高圧水
噴出用スチームインジェクタにおいて、前記水供給ノズ
ルを耐摩耗性金属材料で形成し、前記水供給ノズルの下
流側に通じる前記蒸気・水混合ノズルの内面と、前記ス
ロートおよび昇圧用デフューザの内面に耐摩耗性金属材
料で耐摩耗性金属壁を形成してなることを特徴とする。
するケーシングにニードル弁付きの水供給ノズルを設
け、この水供給ノズルと前記ケーシングとの間に蒸気噴
出ノズルを形成し、その下流側に蒸気・水混合ノズル
と、スロートおよび昇圧用デフューザを連設した高圧水
噴出用スチームインジェクタにおいて、前記水供給ノズ
ルを耐摩耗性金属材料で形成し、前記水供給ノズルの下
流側に通じる前記蒸気・水混合ノズルの内面と、前記ス
ロートおよび昇圧用デフューザの内面に耐摩耗性金属材
料で耐摩耗性金属壁を形成してなることを特徴とする。
【００１４】本発明によれば、蒸気供給口から供給され
た蒸気が蒸気噴出ノズルから噴出される際の超音速流に
よる水供給ノズルおよびケーシング内壁面の摩耗を緩和
し、蒸気・水混合ノズル部での温度疲労による壁面の劣
化を抑制し、高速水流の流れるスロート部でのエロージ
ョンによる摩耗を緩和することで、水と蒸気の流量バラ
ンスを保ち最高性能を維持することができる。
た蒸気が蒸気噴出ノズルから噴出される際の超音速流に
よる水供給ノズルおよびケーシング内壁面の摩耗を緩和
し、蒸気・水混合ノズル部での温度疲労による壁面の劣
化を抑制し、高速水流の流れるスロート部でのエロージ
ョンによる摩耗を緩和することで、水と蒸気の流量バラ
ンスを保ち最高性能を維持することができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】図１および図２を参照しながら本
発明に係るスチームインジェクタの第１の実施の形態を
説明する。なお、図２は図１における蒸気噴出ノズル部
の拡大図である。なお、図中本発明の要旨と直接関係し
ない部分については図４および図５と同一部分には同一
符号を付して重複しない部分の説明は省略する。
発明に係るスチームインジェクタの第１の実施の形態を
説明する。なお、図２は図１における蒸気噴出ノズル部
の拡大図である。なお、図中本発明の要旨と直接関係し
ない部分については図４および図５と同一部分には同一
符号を付して重複しない部分の説明は省略する。
【００１６】すなわち、図１および図２に示すように、
蒸気供給口１を有するケーシング３にニードル弁４付き
の耐摩耗性水供給ノズル15を設け、この耐摩耗性水供給
ノズル15と前記ケーシング３との間に蒸気噴出ノズル６
を形成し、その下流側に蒸気・水混合ノズル７と、スロ
ート８および昇圧用デフューザ９を連設した高圧噴出用
スチームインジェクタにおいて、水供給ノズル５と前記
蒸気噴出ノズル６を形成するケーシング３の壁面及び、
下流に連設する蒸気・水混合ノズル７と、スロート８お
よび昇圧用デフューザ９側にＣＲＡ（ステライト代替
材）、またはＣＦＡ（低コバルト材）などの耐摩耗性金
属材料により耐摩耗性壁11を形成し、また水供給ノズル
５を前記耐摩耗性金属材料により形成したものである。
蒸気供給口１を有するケーシング３にニードル弁４付き
の耐摩耗性水供給ノズル15を設け、この耐摩耗性水供給
ノズル15と前記ケーシング３との間に蒸気噴出ノズル６
を形成し、その下流側に蒸気・水混合ノズル７と、スロ
ート８および昇圧用デフューザ９を連設した高圧噴出用
スチームインジェクタにおいて、水供給ノズル５と前記
蒸気噴出ノズル６を形成するケーシング３の壁面及び、
下流に連設する蒸気・水混合ノズル７と、スロート８お
よび昇圧用デフューザ９側にＣＲＡ（ステライト代替
材）、またはＣＦＡ（低コバルト材）などの耐摩耗性金
属材料により耐摩耗性壁11を形成し、また水供給ノズル
５を前記耐摩耗性金属材料により形成したものである。
【００１７】ここで、ＣＲＡ（ステライト代替材）はCo
balt Replaced Alloy；コバルトリプレイスドアロイ
の略で、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｍｏ−Ｎｂ合金であり、高温高圧
水中で耐食性，耐摩耗性および耐衝撃性を有している。
また、ＣＦＡはCobalt FreeAlloy；コバルトフリーア
ロイの略で、Ｎｉ−Ｃｒ−Ａｌ−Ｍｏ鍛造合金であり、
ＣＲＡと同様に高温高圧水中で耐食性，耐摩耗性および
耐衝撃性を有している。
balt Replaced Alloy；コバルトリプレイスドアロイ
の略で、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｍｏ−Ｎｂ合金であり、高温高圧
水中で耐食性，耐摩耗性および耐衝撃性を有している。
また、ＣＦＡはCobalt FreeAlloy；コバルトフリーア
ロイの略で、Ｎｉ−Ｃｒ−Ａｌ−Ｍｏ鍛造合金であり、
ＣＲＡと同様に高温高圧水中で耐食性，耐摩耗性および
耐衝撃性を有している。
【００１８】蒸気供給口１から供給された蒸気が蒸気噴
出ノズル６を通過する際に、超音速流となるが、水供給
ノズル５を耐摩耗性金属材料により形成して耐摩耗性水
供給ノズル15とし、蒸気噴出ノズル６が位置するケーシ
ング３内を耐摩耗性壁11により形成しているため、超音
速流による摩耗を抑制できる。
出ノズル６を通過する際に、超音速流となるが、水供給
ノズル５を耐摩耗性金属材料により形成して耐摩耗性水
供給ノズル15とし、蒸気噴出ノズル６が位置するケーシ
ング３内を耐摩耗性壁11により形成しているため、超音
速流による摩耗を抑制できる。
【００１９】また、蒸気・水混合ノズル７を経てスロー
ト８部で高速の水流となり、これらの部分でエロージョ
ンが発生するが、連通する蒸気・水混合ノズル７と、ス
ロート８および昇圧用デフューザ９の内側に耐摩耗性壁
11を形成しており、高速水流に起因するエロージョンに
よる摩耗を抑制できる。
ト８部で高速の水流となり、これらの部分でエロージョ
ンが発生するが、連通する蒸気・水混合ノズル７と、ス
ロート８および昇圧用デフューザ９の内側に耐摩耗性壁
11を形成しており、高速水流に起因するエロージョンに
よる摩耗を抑制できる。
【００２０】摩耗を抑制することにより、高信頼性が要
求される原子炉などの非常時炉心冷却系の注水装置への
適用を可能とし、性能劣化の少ないスチームインジェク
タを提供できる。
求される原子炉などの非常時炉心冷却系の注水装置への
適用を可能とし、性能劣化の少ないスチームインジェク
タを提供できる。
【００２１】次に本発明の第２の実施の形態を図３によ
り説明する。なお、図中図１および図２と同一部分には
同一符号を付して重複する部分の説明は省略する。この
第２の実施の形態では蒸気ノズル調節用ハンドル13を設
けて水供給ノズル15を上下に出し入れし蒸気の流入口の
面積をコントロールできるようにしたものである。蒸気
ノズル調節用ハンドル13は上部ケーシング３ａの上面に
シート板20を介してボルト３ｃおよびナット３ｄにより
取り付けられている。
り説明する。なお、図中図１および図２と同一部分には
同一符号を付して重複する部分の説明は省略する。この
第２の実施の形態では蒸気ノズル調節用ハンドル13を設
けて水供給ノズル15を上下に出し入れし蒸気の流入口の
面積をコントロールできるようにしたものである。蒸気
ノズル調節用ハンドル13は上部ケーシング３ａの上面に
シート板20を介してボルト３ｃおよびナット３ｄにより
取り付けられている。
【００２２】すなわち、蒸気供給口１を有するケーシン
グ３ｂにニードル弁４付きの耐摩耗性水供給ノズル15を
設け、この水供給ノズル15と前記ケーシング３との間に
蒸気噴出ノズル６を形成し、その下流側に蒸気・水混合
ノズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９を連
設した高圧水噴出用スチームインジェクタにおいて、耐
摩耗性水供給ノズル15と前記蒸気噴出ノズル６を形成す
るケーシング３の壁面及び、下流に連設する蒸気・水混
合ノズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９側
にＣＲＡ（ステライト代替材）、またはＣＦＡ（低コバ
ルト材）などの耐摩耗性金属材料により耐摩耗性壁11を
形成し、また水供給ノズル５を前記耐摩耗性金属材料に
より形成したものである。また、蒸気・水混合ノズル７
部において水が壁面に接触しないよう蒸気による旋回流
を形成するためのフィン12を蒸気噴出ノズル６部に取着
している。
グ３ｂにニードル弁４付きの耐摩耗性水供給ノズル15を
設け、この水供給ノズル15と前記ケーシング３との間に
蒸気噴出ノズル６を形成し、その下流側に蒸気・水混合
ノズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９を連
設した高圧水噴出用スチームインジェクタにおいて、耐
摩耗性水供給ノズル15と前記蒸気噴出ノズル６を形成す
るケーシング３の壁面及び、下流に連設する蒸気・水混
合ノズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９側
にＣＲＡ（ステライト代替材）、またはＣＦＡ（低コバ
ルト材）などの耐摩耗性金属材料により耐摩耗性壁11を
形成し、また水供給ノズル５を前記耐摩耗性金属材料に
より形成したものである。また、蒸気・水混合ノズル７
部において水が壁面に接触しないよう蒸気による旋回流
を形成するためのフィン12を蒸気噴出ノズル６部に取着
している。
【００２３】蒸気供給口１から供給された蒸気が蒸気噴
出ノズル６を通過する際に、超音速流となるが、耐摩耗
性金属材料により形成した水供給ノズル５およびケーシ
ング３内に耐摩耗性壁11を形成しているため、超音速流
による摩耗を抑制できる。また、蒸気・水混合ノズル７
を経てスロート８部で高速の水流となり、これらの部分
でエロージョンが発生するが、連通する蒸気・水混合ノ
ズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９の内側
に耐摩耗性壁11を形成しており、高速水流に起因するエ
ロージョンによる摩耗を抑制できる。
出ノズル６を通過する際に、超音速流となるが、耐摩耗
性金属材料により形成した水供給ノズル５およびケーシ
ング３内に耐摩耗性壁11を形成しているため、超音速流
による摩耗を抑制できる。また、蒸気・水混合ノズル７
を経てスロート８部で高速の水流となり、これらの部分
でエロージョンが発生するが、連通する蒸気・水混合ノ
ズル７と、スロート８および昇圧用デフューザ９の内側
に耐摩耗性壁11を形成しており、高速水流に起因するエ
ロージョンによる摩耗を抑制できる。
【００２４】一方、蒸気・水混合ノズル７部では蒸気供
給口１を経て蒸気噴出ノズル６を通過する蒸気はフィン
12により旋回流となる、また水供給口２を経て水供給ノ
ズル５から供給された水は蒸気の旋回力を受けて旋回し
ながら中心で蒸気と混合するため、安定した蒸気潜熱を
得ることができる。
給口１を経て蒸気噴出ノズル６を通過する蒸気はフィン
12により旋回流となる、また水供給口２を経て水供給ノ
ズル５から供給された水は蒸気の旋回力を受けて旋回し
ながら中心で蒸気と混合するため、安定した蒸気潜熱を
得ることができる。
【００２５】この第２の実施の形態によれば、摩耗を抑
制することにより信頼性を向上し、旋回力を与えること
で性能を向上できるため、高信頼性が要求される原子炉
などの非常時炉心冷却系の注水装置への適用を可能と
し、性能劣化の少ない高性能のスチームインジェクタを
提供できる。
制することにより信頼性を向上し、旋回力を与えること
で性能を向上できるため、高信頼性が要求される原子炉
などの非常時炉心冷却系の注水装置への適用を可能と
し、性能劣化の少ない高性能のスチームインジェクタを
提供できる。
【００２６】
【発明の効果】本発明によれば、水供給ノズルを耐摩耗
性金属材料により形成し、また水供給ノズルに連通した
蒸気・水混合ノズル、スロートおよび昇圧用デフューザ
の内面に耐摩耗性金属材料による耐摩耗性壁を形成する
ことで、これらの部位の摩擦を抑制することができ性能
低下を軽減できる。
性金属材料により形成し、また水供給ノズルに連通した
蒸気・水混合ノズル、スロートおよび昇圧用デフューザ
の内面に耐摩耗性金属材料による耐摩耗性壁を形成する
ことで、これらの部位の摩擦を抑制することができ性能
低下を軽減できる。
【００２７】また、蒸気噴出ノズルにフィンを設ければ
旋回流により安定した蒸気の凝縮が得られ高い性能を得
ることができ、信頼性の高いスチームインジェクタを提
供できる。
旋回流により安定した蒸気の凝縮が得られ高い性能を得
ることができ、信頼性の高いスチームインジェクタを提
供できる。
【図１】本発明に係るスチームインジェクタの第１の実
施の形態を示す断面図。
施の形態を示す断面図。
【図２】図１における蒸気噴出ノズル部を拡大して示す
縦断面図。
縦断面図。
【図３】本発明に係るスチームインジェクタの第２の実
施の形態を示す断面図。
施の形態を示す断面図。
【図４】従来のスチームインジェクタを示す断面図。
【図５】図４における蒸気噴出ノズル部を拡大して示す
縦断面図。
縦断面図。
１…蒸気供給口、２…水供給口、３…ケーシング、４…
ニードル弁、５…水供給ノズル、６…蒸気噴出ノズル、
７…蒸気・水混合ノズル、８…スロート、９…昇圧用デ
フューザ、10…吐出口、11…耐摩耗性壁、12…フィン、
13…蒸気ノズル調節用ハンドル、14…水ノズル調節用ハ
ンドル、15…耐摩耗性水供給ノズル、16…ホルダ、17…
ボルト、18…支持杆、19…ピン、20…シート板。
ニードル弁、５…水供給ノズル、６…蒸気噴出ノズル、
７…蒸気・水混合ノズル、８…スロート、９…昇圧用デ
フューザ、10…吐出口、11…耐摩耗性壁、12…フィン、
13…蒸気ノズル調節用ハンドル、14…水ノズル調節用ハ
ンドル、15…耐摩耗性水供給ノズル、16…ホルダ、17…
ボルト、18…支持杆、19…ピン、20…シート板。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−26731（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−196000（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−75800（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−27600（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−154799（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−125334（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−154800（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭49−143204（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04F 5/24 F04F 5/36
Claims (1)
- 【請求項１】 蒸気供給口を有するケーシングにニード
ル弁付きの水供給ノズルを設け、この水供給ノズルと前
記ケーシングとの間に蒸気噴出ノズルを形成し、その下
流側に蒸気・水混合ノズルと、スロートおよび昇圧用デ
フューザを連設した高圧水噴出用スチームインジェクタ
において、前記水供給ノズルを耐摩耗性金属材料で形成
し、前記水供給ノズルの下流側に通じる前記蒸気・水混
合ノズルの内面と、前記スロートおよび昇圧用デフュー
ザの内面に耐摩耗性金属材料で耐摩耗性金属壁を形成し
てなることを特徴とするスチームインジェクタ。
Priority Applications (9)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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