JP3253190B2 - 吸収式冷温水機の冷却水流量推定方式 - Google Patents

吸収式冷温水機の冷却水流量推定方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収式冷凍機に代表さ
れる吸収式冷温水機に関し、特に吸収器にて散布される
吸収液を冷却するための冷却水の流量を推定する方式に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機においては、凝縮器、蒸発
器、吸収器、再生器等を相互に配管接続して1つの冷凍
サイクルが構成される。特に二重効用型の吸収式冷凍機
は冷凍効率が高いため、広く採用されている(例えば特
開昭62-77567号〔F25B15/00〕参照)。
【0003】図1は二重効用型の吸収式冷凍機の構成を
示しており、凝縮器(11)及び低温再生器(12)からなる上
胴(1)、蒸発器(21)及び吸収器(22)からなる下胴(2)、
バーナ(31)を内蔵した高温再生器(3)、高温熱交換器
(4)、低温熱交換器(5)等が相互に配管接続されてい
る。
【0004】ところで吸収式冷凍機においては、冷凍機
を構成する複数の熱交換ユニットの異常を診断するため
の基礎データとして、吸収器(22)を流れる冷却水の流量
を検出する必要がある。冷却水流量を正確に検出するに
は、冷却水管に流量計を取り付けて冷却水流量を実測す
ることが必要であるが、この場合、設備が大掛かりとな
り、コスト面、スペース面で問題がある。
【0005】そこで従来は、蒸発器(21)にて冷水から受
け取る熱量Qaと吸収器(22)にて冷却水へ放出される熱
量Qeの比(熱交換係数K)が一定値になるものとの仮定
し、下記数1に基づいて、冷却水流量Vcoを推定するこ
とが行なわれている。
【0006】
【数1】 Vc(Tc_in−Tc_out)×K=Vco(Tco_mid−Tco_in) ここで、 Vc :冷水流量 Tc_in :冷水入口温度 Tc_out :冷水出口温度 Tco_mid :冷却水中間温度(吸収器出口の冷却水温度) Tco_in :冷却水入口温度
【0007】熱交換係数Kは、予め実験的に決定され
る。即ち、冷却水管に流量計を取り付けた上、冷水流量
Vc、冷水入口温度Tc_in、冷水出口温度Tc_out、冷却
水流量Vco、冷却水中間温度Tco_mid、及び冷却水入口
温度Tco_inを実測し、平均化処理を経て熱交換係数K
(一定値)を決定する。そして、冷却水流量の推定時に
は、冷水流量Vc、冷水入口温度Tc_in、冷水出口温度
Tc_out、冷却水中間温度Tco_mid、及び冷却水入口温
度Tco_inの実測値を数1に代入して、冷却水流量Vco
を算出するのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱交換
係数Kの値は一定ではなく、冷却水温度や冷凍負荷に依
存して変動する値であるため、冷却水流量の推定値に大
きな誤差が伴う問題があった。本発明の目的は、冷却水
流量を正確に推定することが出来る新規な推定方式を明
らかにすることである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る第1の冷却水
流量推定方式は、蒸発器を流れる冷水の流量、冷水の入
口温度、出口温度、及び前記冷却水の温度を検出する検
出手段と、冷水流量、冷水の入口温度及び出口温度から
冷凍負荷の現在値を算出する第1演算手段と、冷却水温
度及び冷凍負荷を入力変数として、冷水から受け取る熱
量Qaと冷却水へ放出される熱量Qeの比(熱交換係数
K)が関数化されて格納されている格納手段と、冷却水
温度及び冷凍負荷の現在値に基づいて、前記格納手段か
ら対応する熱交換係数Kを導出する第2演算手段と、導
出された熱交換係数に基づいて、冷却水流量の現在値を
算出する第3演算手段とを具えている。尚、格納手段に
おける関数化の手段としては、冷却水温度及び冷凍負荷
を入力変数とする関数式に表わす方法の他、冷却水温度
及び冷凍負荷をパラメータとするテーブルに表わす方法
等が採用出来る。
【0010】又本発明に係る第2の冷却水流量推定方式
は、吸収器における熱交換が正常に行なわれるものとの
前提で、冷却水温度及び冷凍負荷の現在値から、冷却水
流量の現在値を算出する第1次推定手段と、吸収器の対
数平均温度差の現在値と正常値の偏差を変数として、冷
却水流量の推定値に対する補正量が予め関数化されて格
納されている格納手段と、吸収器の対数平均温度差の現
在値に基づいて、前記格納手段から対応する補正量を導
出し、前記第1次推定手段による冷却水流量の推定値に
前記補正量を加算して出力する第2次推定手段とを具え
ている。
【0011】
【作用】本発明の完成に至る過程において、図3に示す
如く冷凍負荷を変数、冷却水温度をパラメータにとっ
て、熱交換係数Kの実測値をプロットしたところ、冷凍
負荷及び冷却水温度との間に高い相関が得られた。本発
明の冷却水流量推定方式は、この相関関係の発見に基づ
いている。即ち、熱交換係数の値は、冷凍負荷や冷却水
温度の他、下胴圧力や吸収液濃度等の種々のパラメータ
に依存していると考えられるが、この中でも、冷凍負荷
と冷却水温度が支配的であって、これらの値が決まれ
ば、図3の関係に基づいて正確な熱交換係数の値を求め
ることが出来るのである。
【0012】図3に示される様に、熱交換係数Kは、冷
凍負荷に関しては下に凸の曲線を描いており、冷凍負荷
が低くなるにつれて、熱交換係数Kの値が増大してい
る。これは、負荷が比較的低い状態では、冷水から冷凍
機へ入る熱量が減少し、吸収液に吸収される冷媒蒸気も
減少するので、冷凍機全体の熱効率が低下するからであ
る。又、冷却水温度が低い程、熱交換係数Kの値が小さ
くなっている。これは、冷却水温度が低ければ、吸収器
内でより多くの冷媒蒸気が吸収液に吸収され、この結
果、冷凍機の熱効率が向上するからである。
【0013】そこで、上記第1の冷却水流量推定方式で
は、予め図3の関係を関数化して格納手段に格納してお
き、冷却水流量の推定時には、冷却水温度の検出値及び
冷凍負荷の算出値に基づき、図3の関係から対応する熱
交換係数Kを導出するのである。そして、該熱交換係数
Kを用いて、冷却水流量の現在値を算出する。
【0014】上記第1の冷却水流量推定方式は吸収器の
熱交換が正常に行なわれているとの前提に立っている
が、第2の冷却水流量推定方式は、吸収器の熱交換に異
常が発生している場合を対象としている。吸収器内部の
冷却水管の熱伝導特性が低下する等の異常が発生した場
合は、冷却水温度と吸収液温度の差が大きくため、吸収
器の対数平均温度差は、正常時の値とは異なってくる。
【0015】本発明の完成に至る過程で、吸収器の対数
平均温度差の実測値と正常値の偏差をパラメータにとっ
て、冷却水流量の実測値と上記第1の推定方式による冷
却水流量の推定値との偏差をプロットしたところ、図5
の如く高い相関が得られた。本発明の第2の冷却水流量
推定方式は、この相関関係の発見に基づいている。即
ち、異常時の冷却水流量の偏差は、種々のパラメータに
よって決まると考えられるが、吸収器の対数平均温度差
の偏差が最も支配的であって、この値が決まれば、図5
の関係に基づいて冷却水流量の偏差、即ち正常時を想定
した冷却水流量の推定値に対する補正量を決定すること
が出来るのである。
【0016】そこで、第2の冷却水流量推定方式では、
図5の関係を予め関数化して格納手段に格納しておき、
吸収器の対数平均温度差の偏差に基づいて、図5の関係
から対応する冷却水流量偏差(補正量)を導出する。そし
て、例えば上記第1の冷却水流量推定方式によって算出
した冷却水流量の現在値(第1次推定値)に対し、前記補
正量を加算して、補正された第2次推定値を算出するの
である。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る吸収式冷温水機の冷却水流
量推定方式によれば、熱交換係数Kを一定値としていた
従来方式に比べ、精度の高い推定値が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を二重効用型の吸収式冷凍機に
実施した一例につき、図面に沿って詳述する。図1に示
す如く吸収式冷凍機は、冷媒として水、吸収液として臭
化リチウム(LiBr)溶液を用いたもので、凝縮器(11)
及び低温再生器(12)からなる上胴(1)、蒸発器(21)及び
吸収器(22)からなる下胴(2)、バーナ(31)を内蔵した高
温再生器(3)、高温熱交換器(4)、低温熱交換器(5)等
を相互に配管接続して構成されている。尚、これら複数
の機器の媒体入出力部には、必要なセンサー(図示省略)
が取り付けられており、後述の各種物理量が測定され
る。
【0019】クーリングタワー(図示省略)から供給され
る温度の低い冷却水は、先ず吸収器(22)を通過した後、
凝縮器(11)を通過し、これによって温度が上昇した冷却
水は再びクーリングタワーへ戻される。又、室内ユニッ
ト(図示省略)からの温度の高い冷水は蒸発器(21)を通過
し、これによって冷却された温度の低い冷水が室内ユニ
ットへ供給される。
【0020】第1実施例 図2は、第1次推定のみを行なう冷却水流量推定方式の
構成を示している。センサー群(6)は、冷却水中間温度
(吸収器(22)の出口温度)Tco_mid、冷却水入口温
度Tco_in、蒸発器(21)の冷水出口温度Tc_ou
t、冷水入口温度Tc_in、及び冷水流量Vcを夫々
測定するための温度計、流量計を具えている。
【0021】演算処理回路(7)はマイクロコンピュータ
によって構成され、冷凍負荷計算部(71)、熱交換係数計
算部(72)、及び冷却水流量計算部(73)を具えている。冷
凍負荷計算部(71)は、冷水出口温度Tc_out、冷水
入口温度Tc_in、及び冷水流量Vcの実測値に基づ
いて、下記数2から冷凍負荷Lcを算出する。
【0022】
【数2】Lc=Vc(Tc_in−Tc_out)
【0023】熱交換係数計算部(72)には、図3に示す如
く冷凍負荷Lcを変数、冷却水入口温度Tco_inを
パラメータとする熱交換係数Kの変化が、下記数3の関
数式として格納されている。
【0024】
【数3】K=aLc2+bLc+C 但し、 C=mTco_in+n ここで、a、b、m及びnは予め実験的に決定される定
数である。
【0025】そして、熱交換係数計算部(72)は、センサ
ー群(6)から送られてくる冷却水入口温度Tco_in
と、冷凍負荷計算部(71)から送られてくる冷凍負荷Lc
に基づいて、前記数3から熱交換係数Kを算出する。
【0026】冷却水流量計算部(73)は、センサー群(6)
から送られてくる冷却水中間温度Tco_mid、冷却
水入口温度Tco_in、蒸発器(21)の冷水出口温度T
c_out、冷水入口温度Tc_in、及び冷水流量V
cと、熱交換係数計算部(72)によって算出された熱交換
係数Kを、下記数4に代入して、冷水流量Vcoを算出
するものである。
【0027】
【数4】 Vco=K×(Tc_in−Tc_out)/(Tco_mid−Tco_in)
【0028】これによって算出された冷水流量Vcoは
出力装置(8)へ送出されて表示され、或いはプリントア
ウトされる。又、必要に応じて、吸収式冷凍機の故障診
断システムへ出力される。
【0029】第2実施例 図4は、上述の第1次推定に加えて第2次推定を行なう
冷却水流量推定方式の構成を示している。センサー群
(6)は、下胴(2)内の吸収液溜り温度Ts_lo、吸収
液散布温度Tw_lo、冷却水中間温度Tco_mi
d、冷却水入口温度Tco_in、冷水出口温度Tc_
out、冷水入口温度Tc_in、及び冷水流量Vcを
夫々測定するための温度計、流量計を具えている。
【0030】演算処理回路(7)はマイクロコンピュータ
によって構成され、前述の冷凍負荷計算部(71)の他、正
常時を想定した冷却水流量推定部(74)等の複数の演算処
理部を具えている。正常時を想定した冷却水流量推定部
(74)は、図2に示す熱交換係数計算部(72)と冷却水流量
計算部(73)の機能を兼ね具えており、吸収器の熱交換に
異常がないものとの前提で、上記数4によって、冷却水
流量Vcoの第1次推定値sVcoを算出する。
【0031】吸収器対数平均温度差計算部(75)は、吸収
液溜り温度Ts_lo、吸収液散布温度Tw_lo、冷
却水中間温度Tco_mid、及び冷却水入口温度Tc
o_inに基づいて、下記数5から吸収器の対数平均温
度差dTabsoを算出するものである。
【0032】
【数5】 dTabso={(Tw_lo−Tco_in)−(Ts_lo−Tco_mid)/ ln{(Tw_lo−Tco_in)−(Ts_lo−Tco_mid)}
【0033】吸収器対数平均温度差偏差計算部(76)は、
吸収器の対数平均温度差の異常時の値と正常時を想定し
た値の偏差を計算するものである。吸収器の対数平均温
度差は、正常時には冷凍負荷Lcの1次式となることが
知られており、この正常時の対数対数平均温度差をdT
a_nで表わして、異常時の対数平均温度差との偏差を
とる。但し、冷凍負荷Lcの1次式で算出される正常時
の対数対数平均温度差dTa_nは、冷却水流量が定格
値のときの値であるため、上記数5で算出された異常時
の対数平均温度差dTabsoを、定格冷却水流量Vc
o_maxでの値に正規化する必要がある。この正規化
には、公知の下記数6が用いられる。
【0034】
【数6】dTmabso=dTabso・(Vco/Vco_max)r ここで、rは熱交換ユニットの型式によって決まる定数
であって、吸収器の場合、略0.26である。
【0035】ここで冷却水流量Vcoの真値は不明であ
るから、上記数4によって算出される第1次推定値sV
coで代用する。このとき、対数平均温度差dTabs
oは下記数7で表わされる。
【数7】dTmabso=dTabso・(sVco/Vco_max)r
【0036】従って、吸収器対数平均温度差の異常時の
値と、正常時を想定した値の偏差ddTmabsoは下記数
8によって算出される。
【数8】ddTmabso=dTmabso−dTa_n
【0037】又このとき、冷却水流量Vcoの真値と上
記数4による第1次推定値sVcoの偏差sdVco
は、下記数9によって表わされる。
【数9】sdVco=sVco−Vco
【0038】ここで、数8によって算出される吸収器対
数平均温度差偏差ddTmabsoと、数9によって算出さ
れる冷却水流量偏差sdVcoの関係を、予め実験によ
って図5の如くプロットしたところ、両者の間には相関
が求められた。そこで、両者の関係を下記数10の1次
式により近似的に表わすこととする。
【0039】
【数10】sdVco=A・ddTmabso+B 但し、A及びBは実験的に決定される定数である。
【0040】冷却水流量偏差sdVcoは、上記数4に
対する冷却水流量の補正量にほかならないから、異常発
生時の冷却水流量xVcoは下記数11によって算出す
ることが出来る。
【数11】xVco=sVco+A・ddTmabso+B
【0041】図4の吸収器対数平均温度差偏差計算部(7
6)は、吸収器対数平均温度差計算部(75)から送られてく
る対数平均温度差dTabsoと、冷凍負荷計算部(71)
から送られてくる冷凍負荷Lcに基づいて、対数平均温
度差偏差sdVcoを算出する。
【0042】吸収器異常度計算部(77)は、吸収器対数平
均温度差偏差計算部(76)によって算出された対数平均温
度差偏差sdVcoに基づいて、下記数12で表わされ
る異常度Amabsoを算出する。
【数12】Amabso=ddTmabso/dTa_n
【0043】更に冷却水流量補正量計算部(78)は、対数
平均温度差偏差sdVcoと異常度Amabsoに基づ
いて、下記数13の処理を行なって、冷却水流量補正量
sdVcoを算出する。
【0044】
【数13】 Amabso≦Cのとき sdVco=0 Amabso>Cのとき sdVco=A・ddTmabso+B 但し、Cは異常判定の閾値として予め設定される定数で
ある。
【0045】異常度が小さいときに上記数11によって
冷却水流量を補正した場合、測定誤差等に因って却って
推定誤差が大きくなる虞れがあるため、これを上記数1
3の処理によって防止するのである。
【0046】冷却水流量補正量加算部(79)は、正常時を
想定した冷却水流量推定部(74)から送られてくる冷却水
流量の第1次推定値sVcoに対して、前記補正量補正
量sdVcoを加算して、第2次推定値xVcoを算出
し、出力装置(8)へ送出する。出力装置(8)では、冷却
水流量の第2次推定値xVcoを表示し、プリントアウ
トし、或いは故障診断システムへ供給する。
【0047】図6は、実際に吸収式冷凍機を用いて外気
漏れ込み実験を行なった際の冷却水流量の測定値(真値)
Vco、第1次推定値sVco、及び第2次推定値xV
coの変化を表わしている。図示の如く、第1次推定値
sVcoによってもある程度の近似度が得られている
が、第2次推定値xVcoによれば、更に高い精度が達
成されている。従って、本発明による第1次推定値sV
co、望ましくは第2次推定値xVcoを用いれば、信
頼性の高い故障診断が可能となる。
【0048】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施すべき吸収式冷凍機の構成図であ
る。
【図2】第1実施例における冷却水流量推定方式を示す
ブロック図である。
【図3】冷凍負荷及び冷却水温度と熱交換係数の関係を
示すグラフである。
【図4】第2実施例における冷却水流量推定方式を示す
ブロック図である。
【図5】吸収器対数平均温度差偏差と冷却水流量偏差の
関係を示すグラフである。
【図6】冷却水流量の測定値に対する第1次及び第2次
推定値の近似度を実証するグラフである。
【符号の説明】
(1) 上胴 (11) 凝縮器 (12) 低温再生器 (2) 下胴 (21) 蒸発器 (22) 吸収器 (3) 高温再生器 (6) センサー群 (7) 演算処理回路 (8) 出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小澤 芳男 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 古川 雅裕 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 澤倉 一哉 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−28456(JP,A) 特開 昭63−70055(JP,A) 特開 平2−82063(JP,A) 特開 平5−157416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 306 F25B 15/00 F25B 49/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収式冷温水機の吸収器にて散布される
    吸収液を冷却するための冷却水の流量を推定する方式で
    あって、 蒸発器を流れる冷水の流量、冷水の入口温度、出口温
    度、及び前記冷却水の温度を検出する検出手段と、 冷水流量、冷水の入口温度及び出口温度から冷凍負荷の
    現在値を算出する第1演算手段と、 冷却水温度及び冷凍負荷を入力変数として、冷水から受
    け取る熱量Qaと冷却水へ放出される熱量Qeの比(熱
    交換係数K)が関数化されて格納されている格納手段
    と、 冷却水温度及び冷凍負荷の現在値に基づいて、前記格納
    手段から対応する熱交換係数Kを導出する第2演算手段
    と、 導出された熱交換係数Kに基づいて、冷却水流量の現在
    値を算出する第3演算手段とを具えたことを特徴とする
    吸収式冷温水機の冷却水流量推定方式。
  2. 【請求項2】 吸収式冷温水機の吸収器にて散布される
    吸収液を冷却するための冷却水の流量を推定する方式で
    あって、 吸収器における熱交換が正常に行なわれるものとの前提
    で、冷却水温度及び冷凍負荷の現在値から、冷却水流量
    の現在値を算出する第1次推定手段と、 吸収器の対数平均温度差の現在値と正常値の偏差を変数
    として、冷却水流量の推定値に対する補正量が予め関数
    化されて格納されている格納手段と、 吸収器の対数平均温度差の現在値に基づいて、前記格納
    手段から対応する補正量を導出し、前記第1次推定手段
    による冷却水流量の推定値に前記補正量を加算して出力
    する第2次推定手段とを具えたことを特徴とする吸収式
    冷温水機の冷却水流量推定方式。
  3. 【請求項3】 第1次推定手段は、 蒸発器を流れる冷水の流量、冷水の入口温度、出口温
    度、及び前記冷却水の温度を検出する検出手段と、 冷水流量、冷水の入口温度及び出口温度から冷凍負荷の
    現在値を算出する第1演算手段と、 冷却水温度及び冷凍負荷を入力変数として、冷水から受
    け取る熱量Qaと冷却水へ放出される熱量Qeの比(熱
    交換係数K)が関数化されて格納されている第2格納手
    段と、 冷却水温度及び冷凍負荷の現在値に基づいて、前記格納
    手段から対応する熱交換係数Kを導出する第2演算手段
    と、 導出された熱交換係数に基づいて、冷却水流量の現在値
    を算出する第3演算手段とを具えている請求項2に記載
    の冷却水流量推定方式。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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