JP3252632B2 - 鋳造用砂型の造型方法および造型装置 - Google Patents

鋳造用砂型の造型方法および造型装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳型キャビティ内に鋳
込まれた溶湯あるいは凝固後の鋳造品を局部的に冷却す
ることによって、厚肉部に生じ易い引け巣などの内部欠
陥を防止したり、鋳造品の所望部分を局部硬化させたり
するのに利用される鋳造方法に係わり、さらに詳しく
は、溶湯および凝固後の鋳造品の熱を奪い、近傍部の冷
却速度を速めるための粒状吸熱体と、粒状吸熱体を所定
部位に吸着するようにした鋳造用金型模型を使用した鋳
造用砂型の造型方法、およびこのような砂型を自動的に
造型するための鋳造用砂型の造型装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、均一材質の鋳型による鋳造製品
の硬度は、部品の肉厚によって鋳造後の冷却速度が異な
るために、薄肉部においては比較的高めの硬度(強度)
が得られ、厚肉部においては比較的低めの硬度(強度)
となることが知られている。
【0003】しかしながら、このような鋳造のままの硬
度分布では、鋳造製品の機能上不都合を来す場合があ
り、ひとつの鋳造製品の中に低い硬度を必要とする部分
と高い硬度を必要とする部分とが共存することが少なく
ない。
【0004】また、広い平板や長い棒の中心部や、肉の
交差部などのように、溶湯の冷却が周囲よりも遅れる部
分には、凝固収縮によって引け巣が発生しやすいことが
知られており、この対策としては当該部分の冷却速度を
速めることが望ましい。
【0005】このような場合には、従来、図12に示す
ようなチラー(冷やし金)が用いられていた。
【0006】図において、チラー100は、通常鋳鉄や
鋼からなり、造型の際にチラー形状に一致する凹部を砂
型101に転写しておき、当該凹部にチラー100をセ
ットし、型合わせした後、キャビティ102内に溶湯が
鋳込まれる。 これにより、チラー100に接した部分
の溶湯が急冷され、この部分の凝固が促進されて引け巣
の発生を防止したり、当該部分の硬度を高くしたりする
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなチラーを用いる従来の鋳造方法にあっては、局部
冷却の可能な部分が制約され、自由に選択することがで
きない、チラー自体のコストが高い、チラー回収時
の打痕や変形が避けられず、チラーの再使用が難しい、
チラーのセットに際して砂型の砂がこぼれ易く、いわ
ゆる砂噛みという鋳造欠陥の発生要因となる、チラー
セットの自動化が困難であり、手作業が主体となるため
多大な工数を要する、製品のチラーに相当する部分に
鋳張りが発生するので、仕上げのために多大な工数を要
する、などの問題点があり、これらの問題点を解決する
ことがチラーを用いた従来の鋳造方法における課題とな
っていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、鋳造における従来の局部冷却
方法の上記課題に着目してなされたものであって、造型
の自動化に対応することができると共に、砂落ちによる
欠陥や鋳張りの発生がなく、しかも局部冷却部位を自由
に設定することが可能な鋳造用砂型を容易に形成するこ
とができる造型方法と、このような砂型造型を自動的に
行なうための造型装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る鋳造用砂型の造型方法は、局部冷却を要する部分を備
えた鋳造製品を鋳造するための砂型を造型するに際し、
鋳造製品の要冷却部に相当する金型模型の所定部位に磁
石を設けると共に、当該部位に粒状強磁性体金属に粘結
材を被覆した粒状吸熱体を吸着させ、しかるのち型砂の
型込めを行う構成とし、本発明の請求項2に係わる鋳造
用砂型の造型装置は、局部冷却を要する部分を備えた鋳
造製品の要冷却部に相当する所定部位に磁石を備えた金
型模型上に粒状強磁性体金属に粘結材を被覆した粒状吸
熱体を投下する粒状吸熱体供給手段と、粒状吸熱体を載
置した金型模型を反転させて余剰の粒状吸熱体を排除す
る金型反転手段と、金型模型を載置して上下動するスク
イズシリンダと、反転後の余剰の粒状吸熱体が除去され
た金型模型をスクイズシリンダのテーブル上に載置する
金型搬送手段と、スクイズシリンダのテーブル上に載置
された金型模型の上に鋳枠を搬送する鋳枠送給手段と、
金型模型上の鋳枠内に型砂を投下する型砂供給手段と、
鋳枠内の型砂をつき固めるスクイズフットと、造型され
た砂型を次工程に搬出する砂型搬送手段を備えた構成と
したことを特徴としており、砂型の造型方法および鋳造
用砂型の造型装置におけるこのような構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としている。
【0010】本発明に係わる鋳造用砂型の造型装置の望
ましい実施態様として請求項3に係わる金型模型におい
ては、金型反転手段が上型模型用の上型模型反転手段と
下型模型用の下型模型反転手段からなる構成としたこと
を特徴としている。
【0011】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わる鋳造用砂型の
造型方法は、鋳造製品の要冷却部に相当する部位に磁石
を設けた金型模型を用い、当該金型模型の磁石を設けた
所定部位に粒状強磁性体金属に粘結材を被覆してなる粒
状吸熱体を吸着した状態で、型砂を型込めするようにな
すものであるから、砂型の局部冷却を必要とする部分の
みに正確に粒状吸熱体が保持されることになり、しかも
当該部分が制約されることがない。また、造型後にチラ
ーなどをセットする必要がないので、砂落ちによる欠陥
発生がなく、鋳型キャビティに不連続部分が生じないの
で鋳張りの発生がないことから仕上げ工数が不要とな
る。さらに、金型模型にチラー形状に相当する部分を設
ける必要がないので型砂の充填性に差がなく、充填不良
に基づく型落ち、すくわれなどの鋳造欠陥が発生するこ
とがない。
【0012】さらに、本発明の請求項2に係わる鋳造用
砂型の造型装置は、前記金型模型上に前記粒状吸熱体を
投下する粒状吸熱体供給手段と、余剰の粒状吸熱体を排
除する金型反転手段と、金型模型を載置して上下動する
スクイズシリンダと、金型模型をスクイズシリンダのテ
ーブル上に載置する金型搬送手段と、金型模型の上に鋳
枠を搬送する鋳枠送給手段と、金型模型上の鋳枠内に型
砂を投下する型砂供給手段と、鋳枠内の型砂をつき固め
るスクイズフットと、造型後の砂型を搬出する砂型搬送
手段を備えたものであるから、前記鋳造用砂型を合理的
かつ自動的に造型するのに適したものとなっている。ま
た、本発明に係わる鋳造用砂型の造型装置の実施態様と
して請求項3に係わる造型装置においては、上型模型用
の上型模型反転手段と下型模型用の下型模型反転手段と
からなる金型反転手段を備えたものであるから、上型の
型込めと下型への粒状吸熱体のセット、および下型の型
込めと上型への粒状吸熱体のセットが交互に並行して行
われるので、上型および下型の造型が効能率に行われる
ことになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。
【0014】図1ないし図11は、本発明に係わる鋳造
用砂型の造型方法および造型装置の一実施例を示す説明
図であって、図1(a)および(b)は、当該実施例に
おいて鋳造する製品の形状を示すそれぞれ平面および断
面説明図である。
【0015】すなわち、図1(a)および(b)に示す
鋳造製品1は、自動車の足廻り部品の1種のナックルス
テアリングであって、フロントタイヤの回転軸を保持
し、ハンドル操作によるかじ取り角をタイヤに伝達する
ものである。
【0016】このナックルステアリング1は、ステアリ
ングアーム部1a,ストッパアーム1b,ボールジョイ
ント取り付け部1c,キャリパ取付ボス1d,1d、お
よびストラットアーム1eを備え、このうちステアリン
グアーム部1aは、破断するとハンドル操作による操舵
コントロールができなくなるので強度よりも伸びが要求
され、ボールジョイント取り付け部1cは、操舵軸の支
点となるボールジョイントを圧入するために、強度が低
いと圧入部のへたりが生じる。
【0017】硬度が高いと高強度は得られるが伸びが低
下し、硬度が低いと強度は低下するが伸びが向上する。
すなわち、ナックルステアリング1のステアリングア
ーム部1aは低硬度が要求される部位であるのに対し、
ボールジョイント取り付け部1cは高硬度が要求される
部位となっている。
【0018】以下に、このように高硬度が要求されるボ
ールジョイント取り付け部1cを備えたナックルステア
リング1を鋳造するための砂型の造型要領について、図
2ないし図7に基づいて順次説明する。
【0019】図2は本発明に係わる鋳造用砂型の造型方
法において使用する鋳造用金型模型の一例を示し、図に
示す金型模型2は、上型用のものであって、当該金型模
型2には目的とするナックルステアリング1の形状に相
当する製品パターン2aが8個形成されており、1回の
注湯によってひとつの鋳型から8個の製品が得られるよ
うになっている。
【0020】そして、当該金型模型2には、湯口や湯
道,押し湯に相当するパターンと共に、各製品パターン
2aのボールジョイント取り付け部1cに相当する部分
には永久磁石2bがそれぞれ設けてあり、磁力によって
後述する粒状吸熱体3が吸着するようにしてある。
【0021】なお、この実施例においては永久磁石2b
を使用したが、永久磁石に換えて電磁石を用いることも
でき、この場合には電磁石への通電を遮断することによ
り、磁力を強化した時にも、型抜きに際して粒状吸熱体
3が金形模型2の側に残存することがなくなるという利
点がある。 また、金形模型2の材質が鉄系材料等の強
磁性体材料から形成されている場合には、粒状吸熱体3
が金型模型2の全体に吸着されてしまうことのないよう
に、アルミニウムあるいは銅系材料などの非磁性材料に
より磁気的な絶縁を施す必要がある。
【0022】図3ないし図7は、鋳型の造型手順の概略
を示すものであって、まず、前記金型模型2上に粒状吸
熱体3を散布したのち、金型模型2を反転させるか、あ
るいは軽くエアブローを施すことによって余分の粒状吸
熱体3を除去し、図3に示すように、永久磁石2bを取
付けた金型模型2のボールジョイント取り付け部相当位
置のみに粒状吸熱体3を吸着させ、当該金型模型2を造
型機のスクイズシリンダ11のテーブル11a上に載置
すると共に、金型模型2上にさらに鋳枠4を載置する。
【0023】前記粒状吸熱体3は、強磁性体からなる粒
状金属の表面に粘結材を被覆したものであって、この実
施例では約1.2mm径のショットピーニング用鋳鋼シ
ョットを粘土と共に混練したものを使用した。
【0024】なお、粒状金属としては、強磁性体、すな
わち磁石に吸引されるものであればとくに限定されず、
このほかにニッケルやコバルト系合金が使用できるが、
コスト面から鉄系材料が好ましい。 また、粒状金属の
粒径としては、吸熱性および造型性の観点から、0.5
〜5mmの範囲が望ましい。 さらに、粘結材として
は、このほかに水ガラスなどの無機系粘結材やフェノー
ル樹脂などの有機系粘結材が使用できるが、コストおよ
び耐熱性の観点から粘土類が望ましい。
【0025】次いで、図4に示すように、鋳枠4内に型
砂5を投入し、造型機のスクイズシリンダ11を上昇さ
せることにより型砂5をスクイズフット12に押しあ
て、図5に示すように型砂5を高圧で圧縮成形する。
【0026】そして、図6に示すように、スクイズシリ
ンダ11による圧縮を解除し、スクイズフット12およ
び金型模型2を抜型きすることにより上型6の造型が終
了する。 なお、前記粒状吸熱体3には、前述のように
粘結材として粘土が被覆されているので、造型時に型砂
5と緊密に一体化しており、抜型きに際して粒状吸熱体
3が金型模型2の側に残存したり、上型6から脱落した
りすることはない。
【0027】この様にして造型された上型6は、図3な
いし図6に示した造型要領と同様な手順によって造型さ
れた下型7(但しこの実施例においては、下型には粒状
吸熱体3を使用しない)と型合わせされ、図7(a),
(b)および(c)に示すように鋳造用砂型8が完成す
る。
【0028】上記構造の砂型8は、注湯工程に搬送さ
れ、湯口8aから、例えば球状黒鉛鋳鉄の溶湯が注湯さ
れ、湯道8bを経て各鋳型キャビティ8cに流入する。
【0029】そして、キャビティ8c内に鋳込まれた溶
湯は凝固し、鋳造製品として図1に示した形状のナック
ルステアリング1が得られる。 このとき、ナックルス
テアリング1のボールジョイント取り付け部1cは前記
粒状吸熱体3の鋳鋼球によって局部的に冷却され、組織
が微細化することによって、当該ナックルステアリング
1の他の部分、例えばステアリングアーム部1aに較べ
て高硬度となる。
【0030】図8ないし図11は、上記鋳造用砂型8を
自動的に造型するための造型装置の一例およびその造型
過程を示すものであって、当該造型装置20は、図8お
よび図9に示すように、前記構造を備えた金型模型2の
上に粒状吸熱体3を投下する粒状吸熱体供給手段として
の吸熱体ホッパー21,22と、金型模型2を保持する
と共に保持した金型模型2を反転することにより、吸熱
体ホッパー21,22から供給された粒状吸熱体3のう
ち金型模型2の磁石2bに吸着されていない余剰の粒状
吸熱体3を排除する金型反転機構(金型反転手段)を備
えており、当該金型反転機構は、上型用金型模型2を取
り扱う上型模型用反転機構23と、下型用金型模型2´
を取り扱う下型模型用反転機構24とからなり、上型6
の造型時には下型用模型2´への粒状吸熱体3のセット
を、下型7の造型時には上型用模型2への粒状吸熱体3
のセットをそれぞれ並行して行うようになっている。
【0031】さらに、造型装置20は、金型模型2を載
置するテーブル11aを備え当該金型模型2を上下動さ
せるスクイズシリンダ11と、金型反転機構23,24
により余分の粒状吸熱体3が除去された金型模型2を前
記スクイズシリンダ11のテーブル11a上に載置する
金型搬送手段としての金型横行シャトル25と、スクイ
ズシリンダ11のテーブル11a上に載置された金型模
型2に鋳枠4を搬送する鋳枠搬送手段としての鋳枠コン
ベア26と、スクイズシリンダ11の上昇により金型模
型2上に載置された鋳枠4内に型砂5を投下する型砂供
給手段としての型砂ホッパー27と、前記スクイズシリ
ンダ11のさらなる上昇によって鋳枠4内の型砂5をつ
き固めるスクイズフット12と、スクイズシリンダ11
およびスクイズフット12によって造型を終了した砂型
(上型6および下型7)を次工程に搬出する砂型搬送手
段としての砂型コンベア28を備えている。 なお、前
記スクイズフット12は、型砂ホッパー27からの型砂
5を1回の造型に必要な分量だけ保持する型砂バケット
27aと共に、摺動レール29に支持され、工程に応じ
て前後に移動するようになっている。
【0032】以下に、上記造型装置20による砂型の造
型過程について、図8ないし図11に基づいて説明す
る。
【0033】まず、図8に仮想線で示すように、上型模
型用反転機構23により水平に支持された上型用金型模
型2の上に一方の吸熱体ホッパー21から粒状吸熱体3
が投下され、上型用金型模型2の磁石2bに粒状吸熱体
3が吸着されると、上型模型用反転機構23のシリンダ
23aが引込み作動することにより上型用金型模型2が
反転され、上型用金型模型2上の余分な粒状吸熱体3が
除去され、図示しない回収用ホッパーに回収される。
そして、シリンダ23aの押出し作動により上型用金型
模型2が水平位置に戻る。
【0034】次いで、金型横行シャトル25が所定位置
に粒状吸熱体3を吸着保持した上型用金型模型2を受取
り、図中左方向に作動して当該金型模型2を中央部、す
なわちスクイズシリンダ11の直上位置に移動させる
(この状態が図9に示される)。
【0035】そして、スクイズシリンダ11が上昇し、
図8に実線で示すように上型用金型模型2が持ち上げら
れ、鋳枠コンベア26によって搬送されてきた鋳枠4が
金型模型2上に載置された状態で所定位置までさらに持
ち上げられる。 なお、この間に、下型模型用反転機構
24によって下型用金型模型2´の準備が開始されてお
り、必要に応じて他方の吸熱体ホッパー22から粒状吸
熱体3が投下され、上記同様に粒状吸熱体3のセットが
進められている。
【0036】上型用金型模型2に対しては、図10に示
すように、スクイズシリンダ11の直上位置に移動した
型砂バケット27aから、所定量の型砂5が投下され
る。
【0037】次に、スクイズシリンダ11をさらに上昇
させることにより、直上位置に移動したスクイズフット
12との間で型砂5を圧縮して上型6の造型を終了し、
完成した上型6は、砂型コンベア28によって次工程に
搬出される。
【0038】上型6の造型が終了すると、スクイズシリ
ンダ11は最下位置に降下し、金型横行シャトル25に
よってセットを終えた下型用金型模型2´がスクイズシ
リンダ11のテーブル11a上に載置され、前記と同様
の手順により下型7が造型されて、砂型コンベア28に
より次工程に搬出される。
【0039】このように交互に造型され搬出された上型
6および下型7は、次工程において型合わせされ、ナッ
クルステアリング1の鋳造に使用される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わる鋳造用砂型の造型方法においては、鋳造製品の
局部冷却が望まれる部分に相当する部位に磁石を設けた
金型模型を使用し、磁石を備えた当該部位に、鉄やニッ
ケル系材料などの強磁性体金属粒子に粘結材を被覆した
粒状吸熱体を吸着した状態で、型砂を型込めするように
しているので、砂型の局部冷却を必要とする部分のみに
正確かつ容易に粒状吸熱体をセットすることができ、当
該部分の溶湯の冷却速度を速やかのものとして、引け巣
の発生を防止したり、製品の強度を向上させたりするこ
とが可能になると共に、鋳造用砂型の自動造型にも容易
に対応することができる。さらに造型砂落ちによる欠陥
発生や鋳張りの発生を防止することができ、仕上げ工数
の削減が可能になるという極めて優れた効果がもたらさ
れる。
【0041】さらに、本発明の請求項2に係わる鋳造用
砂型の造型装置は、粒状吸熱体供給手段と、金型反転手
段と、スクイズシリンダと、金型搬送手段と、鋳枠送給
手段と、型砂供給手段と、スクイズフットと、砂型搬送
手段を備えたものであるから、局部冷却機能を備えた鋳
造用砂型を自動的に造型することができるという極めて
優れた効果をもたらすものである。 また、当該造型装
置の実施態様として請求項3に係わる造型装置において
は、上型模型を取り扱う上型模型反転手段と下型模型を
取り扱う下型模型反転手段とを個々に備えたものである
から、上型の型込めと下型への粒状吸熱体のセット、お
よび下型の型込めと上型への粒状吸熱体のセットとを交
互に並行して行うことができ、鋳造用砂型の造型の効能
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は本発明に係わる鋳造用砂
型の造型方法の実施例において鋳造する鋳造製品の形状
を示す平面図および縦断面図である。
【図2】(a)および(b)は本発明に係わる鋳造用砂
型の造型方法の実施例において使用した鋳造用金型模型
の形状を示す平面図および正面図である。
【図3】本発明の一実施例に係わる鋳造用砂型の造型方
法の手順を示す工程図であって金型模型に粒状旧熱体お
よび鋳枠をセットした状態を示す説明図である。
【図4】同じく本発明の工程図であって鋳枠内に型砂を
投入した状態を示す説明図である。
【図5】同じく本発明の工程図であって型砂を圧縮成形
している状態を示す説明図である。
【図6】同じく本発明の工程図であって上型の造型が終
了した状態を示す説明図である。
【図7】(a) 同じく本発明の工程図であって上型と
下型とが型合わせされて鋳造用砂型の造型が完了した状
態を示す鋳型の平面説明図である。 (b) 図7(a)に示した砂型の縦断面説明図であ
る。 (c) 図7(a)に示した砂型の横断面説明図であ
る。
【図8】本発明に係わる鋳造用砂型の造型装置の一実施
例を示す正面図であって粒状吸熱体をセットした金型模
型をスクイズシリンダに載置した状態を示す説明図であ
る。
【図9】図8に示した造型装置の側面図であって粒状吸
熱体をセットした金型模型をスクイズシリンダに載置す
る状況を示す説明図である。
【図10】同じく造型装置の側面図であって鋳枠内に型
砂を投入する状況を示す説明図である。
【図11】同じく造型装置の側面図であって鋳枠内の型
砂を圧縮成形する状況を示す説明図である。
【図12】従来の局部冷却鋳造方法に用いられる鋳型の
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ナックルステアリング(鋳造製品) 2 鋳造用金型模型 2b 永久磁石(磁石) 3 粒状吸熱体 4 鋳枠 5 型砂 6 上型(砂型) 7 下型(砂型) 8 鋳造用砂型 8c 鋳型キャビティ 11 スクイズシリンダ 12 スクイズフット 20 鋳造用砂型の造型装置 21,22 吸熱体ホッパー(粒状吸熱体供給手段) 23 上型模型用反転機構(金型反転手段) 24 下型模型用反転機構(金型反転手段) 25 金型横行シャトル(金型搬送手段) 26 鋳枠コンベア(鋳枠搬送手段) 27 型砂ホッパー(型砂供給手段) 28 砂型コンベア(砂型搬送手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部冷却を要する部分を備えた鋳造製品
    を鋳造するための砂型を造型するに際し、鋳造製品の要
    冷却部に相当する金型模型の所定部位に磁石を設けると
    共に、当該部位に粒状強磁性体金属に粘結材を被覆した
    粒状吸熱体を吸着させ、しかるのち型砂の型込めを行う
    ことを特徴とする鋳造用砂型の造型方法。
  2. 【請求項2】 局部冷却を要する部分を備えた鋳造製品
    の要冷却部に相当する所定部位に磁石を備えた金型模型
    上に粒状強磁性体金属に粘結材を被覆した粒状吸熱体を
    投下する粒状吸熱体供給手段と、 粒状吸熱体を載置した金型模型を反転させて余剰の粒状
    吸熱体を排除する金型反転手段と、 金型模型を載置して上下動するスクイズシリンダと、 反転後の余剰の粒状吸熱体が除去された金型模型をスク
    イズシリンダのテーブル上に載置する金型搬送手段と、 スクイズシリンダのテーブル上に載置された金型模型の
    上に鋳枠を搬送する鋳枠送給手段と、 金型模型上の鋳枠内に型砂を投下する型砂供給手段と、 鋳枠内の型砂をつき固めるスクイズフットと、 造型された砂型を次工程に搬出する砂型搬送手段を備え
    たことを特徴とする鋳造用砂型の造型装置。
  3. 【請求項3】 金型反転手段は、上型模型用の上型模型
    反転手段と、下型模型用の下型模型反転手段からなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の鋳造用砂型の造型装置。
JP32830394A 1994-12-28 1994-12-28 鋳造用砂型の造型方法および造型装置 Expired - Fee Related JP3252632B2 (ja)

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