JP3251818B2 - 加入者線の断線有無検出方法およびその装置 - Google Patents

加入者線の断線有無検出方法およびその装置

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JP3251818B2
JP3251818B2 JP20618095A JP20618095A JP3251818B2 JP 3251818 B2 JP3251818 B2 JP 3251818B2 JP 20618095 A JP20618095 A JP 20618095A JP 20618095 A JP20618095 A JP 20618095A JP 3251818 B2 JP3251818 B2 JP 3251818B2
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敏夫 林
義則 及川
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交換機に接続され
た加入者線が断線しているか否かを、該交換機から検出
可能な加入者線の断線有無検出方法およびその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、”線路及び端末”が正常に接続さ
れているか否かを交換機側から試験するにあたっては、
交換局に専用の試験機を用意し、この試験機により交換
局から見た線路と端末の状態(例えば、容量や絶縁抵
抗)を測定する方法を採っていた。このような試験方法
/試験装置は、例えば、文献「施設,第34巻 No.
1」に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな専用の試験機は高価であるという問題があった。従
って、従来よりも安価で簡便な試験機が求められてい
た。本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的は、電話機等の端末を接続するためのコンデンサ
付きモジュラージャックが加入者線に接続されているか
否か、また、端末の容量が存在するか否かを検出するこ
とにより、加入者線の断線の有無を検出できる安価で簡
便な加入者線の断線有無検出方法およびその装置を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、充電回路と放電回路と波
形測定回路とを含む回路を、外部端子を介して、抵抗及
び容量の直列回路と端末とが線路に接続可能な加入者線
へ接続して、該加入者線の断線の有無を検出する加入者
線の断線有無検出方法において、前記加入者線内の電荷
が定常状態となるまで、前記放電回路により該電荷を放
電し、前記充電回路により前記加入者線内に電荷を充電
して、前記波形測定回路により前記外部端子における該
充電電圧波形を第1の波形応答として測定し、前記直列
回路が持つ時定数よりも短い所定時間の間、前記放電回
路により前記加入者線内の電荷を放電し、前記充電回路
により前記加入者線内に電荷を充電して、前記波形測定
回路により前記外部端子における該充電電圧波形を第2
の波形応答として測定し、前記第1の波形応答と前記第
2の波形応答を比較して、前記直列回路の接続の有無を
判別し、前記第1の波形応答と前記第2の波形応答が同
じ場合には応答波形の応答速度から前記端末の前記加入
者線への接続の有無を判別することを特徴としている。
【0005】また、請求項2記載の発明は、充電回路と
放電回路と波形測定回路とを含む回路を、外部端子を介
して、抵抗及び容量の直列回路と端末とが線路に接続可
能な加入者線へ接続して、該加入者線の断線の有無を検
出する加入者線の断線有無検出方法において、前記加入
者線内の電荷が定常状態となるまで、前記充電回路によ
り該電荷を充電し、前記放電回路により前記加入者線内
の電荷を放電して、前記波形測定回路により前記外部端
子における該放電電圧波形を第1の波形応答として測定
し、前記直列回路が持つ時定数よりも短い所定時間の
間、前記充電回路により前記加入者線内に電荷を充電
し、前記放電回路により前記加入者線内の電荷を放電し
て、前記波形測定回路により前記外部端子における該放
電電圧波形を第2の波形応答として測定し、前記第1の
波形応答と前記第2の波形応答を比較して、前記直列回
の接続の有無を判別し、前記第1の波形応答と前記第
2の波形応答が同じ場合には応答波形の応答速度から
記端末の前記加入者線への接続の有無を判別することを
特徴としている。
【0006】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の発明において、前記第1の波形応答の測定開
始と前記第2の波形応答の測定開始との間の時間を、交
流誘導信号の周期の整数倍に設定することを特徴として
いる。また、請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれかの項記載の発明において、前記波形測定回路
が前記第1及び第2の波形応答を取り込む際に、波形応
答の測定を開始してから一定時間を経過した以降の波形
応答だけを取り込んで、前記第1及び第2の波形応答の
比較を行うことを特徴としている。
【0007】また、請求項5記載の発明は、抵抗及び容
量の直列回路と端末とが線路に接続可能な加入者線へ外
部端子を介して接続し、該加入者線の断線の有無を検出
する加入者線の断線有無検出装置であって、前記加入者
線内に電荷を充電する充電回路と、前記加入者線内の電
荷を放電させる放電回路と、前記充電回路が前記電荷の
充電を開始する毎に、前記外部端子における充電電圧の
波形応答を、該充電開始時点から測定する波形測定回路
と、前記放電回路の放電時間を制御して、前記加入者線
内の電荷を複数回充放電させ、前記波形測定回路が測定
した充電電圧の波形応答を互いに比較することにより、
前記直列回路の接続の有無を判別し、前記複数の波形応
答が同じ場合には応答波形の応答速度から前記端末の前
記加入者線への接続の有無の判別を行う制御手段とから
構成したものである。
【0008】また、請求項6記載の発明は、抵抗及び容
量の直列回路と端末とが線路に接続可能な加入者線へ外
部端子を介して接続し、該加入者線の断線の有無を検出
する加入者線の断線有無検出装置であって、前記加入者
線内に電荷を充電する充電回路と、前記加入者線内の電
荷を放電させる放電回路と、前記放電回路が前記電荷の
放電を開始する毎に、前記外部端子における放電電圧の
波形応答を、該放電開始時点から測定する波形測定回路
と、前記充電回路の充電時間を制御して、前記加入者線
内の電荷を複数回充放電させ、前記波形測定回路が測定
した放電電圧の波形応答を互いに比較することにより、
前記直列回路の接続の有無を判別し、前記複数の波形応
答が同じ場合には応答波形の応答速度から前記端末の前
記加入者線への接続の有無の判別を行う制御手段とから
構成したものである。
【0009】また、請求項7記載の発明は、請求項5又
は6記載の発明において、前記波形測定回路は、前記外
部端子における電圧が所定値となった場合に検出信号を
出力する検出手段と、波形応答の測定を開始した時点か
ら前記検出信号が出力されるまでの時間幅を測定する測
定手段とを有し、前記時間幅を前記波形応答として測定
することを特徴としている。また、請求項8記載の発明
は、請求項5又は6記載の発明において、前記波形測定
回路は、前記外部端子における電圧を所定時間だけ積分
した積分値を前記波形応答として測定することを特徴と
している。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。まず、本発明による加入者
線の断線有無検出装置は、次の2つの機能を実現するも
のである。 (A)コンデンサ付きモジュラージャック(以下、MJ
と略称することがある)が、端末側に接続されているか
否かを判定する機能 (B)端末装置が、端末側に接続されているか否かを判
定する機能
【0011】ここで、モジュラージャックとは、電話機
等の端末と電話線を接続するコネクタであり、交換局側
ではなく端末側に設けられている。このモジュラージャ
ックは、電気的には抵抗と容量の直列回路が線間に接続
された構成となっている。また、上述した端末装置は、
オンフック時には電気的には容量負荷に見え、さらに、
一部の端末装置においては、インダクタンス成分を持つ
ものもある。
【0012】そして、本発明は、以下のような技術思想
に基づいて、上述した機能を実現している。すなわち、
上記のように、コンデンサ付きモジュラージャックの容
量は抵抗と直列に接続されることから、長い時定数を持
っている。一方、交換局に設けられた加入者回路から見
ると、端末側の容量はほぼ純容量に見える。そこで、本
発明はこの違いを利用して、端末側の容量を長時間放電
したあとの充電特性と、短時間だけ放電したあとの充電
特性の相違を検出して、コンデンサ付きモジュラージャ
ックの有無の判別を容易にしている。なお、これとは逆
に、端末側の容量を長時間「充電」したあとの「放電」
特性と、短時間だけ「充電」したあとの「放電」特性の
相違を検出するようにしても、同様にコンデンサ付きモ
ジュラージャックの有無の判別が可能である。
【0013】次に、本実施形態による加入者線の断線有
無検出装置の構成について説明する。ここで、図1は同
装置の構成を示すブロック図である。この図において、
符号1は断線有無検出回路であって、被測定回路2を接
続するための外部端子Ta,Tbを有している。ここ
で、外部端子Ta,Tbよりも右側の回路は、交換局の
の加入者回路側に設けられており、他方、外部端子T
a,Tbよりも左側の回路は加入者線である。
【0014】この断線有無検出回路1は、充電回路3,
放電回路4,波形測定回路5から構成されており、これ
らの回路は何れも外部端子Ta,Tbに対して並列に接
続されている。充電回路3は、電源電圧VBBを有する
電源6と、抵抗値R1を持つ抵抗素子7の直列回路によ
って構成されている。
【0015】放電回路4はスイッチSWを含む。なお、
断線有無検出回路1には、該スイッチSWのオンオフを
制御するための制御回路(図示略)が設けられている。
波形測定回路5は、外部端子Ta,Tbの間の電圧波形
を測定して断線有無の判別を行う回路であって、外部端
子Taと外部端子Tbの電圧を比較する差動増幅器8
と、この差動増幅器8の出力信号をもとに、波形解析を
行う応答波形解析回路9から構成される。なお、波形解
析回路9の回路構成は種々考えられるが、その具体的構
成例については後述する。
【0016】一方、被測定回路2は線路10,コンデン
サ付きモジュラージャック11,端末12から構成され
ている。ここで、線路10は、等価的に線路容量CLと
線間絶縁抵抗RABの並列回路で表現することができ
る。また、前述したように、コンデンサ付きモジュラー
ジャック11は、抵抗RMJと容量CMJの直列回路で
構成されている。さらに、端末12は、電気的には容量
で表現することが可能であり、図1では簡便のために容
量CPで表わしている。
【0017】なお、外部端子Ta,Tbから見た場合、
線路容量CLと容量CPとを区別することはできないの
で、以後は、線路容量CLと容量CLの合成容量を容量
CTとして表わすこととする。また、線間絶縁抵抗RA
Bは、ある程度大きな抵抗値であれば、直接には本発明
の動作に影響を及ぼさないため、これ以後は線間絶縁抵
抗RABを省略して説明することとする。
【0018】次に、上記構成による加入者線の断線有無
検出装置の動作を説明する。ここで、図1に示した断線
有無検出装置の制御手順と動作波形を図2に示す。この
図において、(a)は放電回路4に含まれるスイッチS
Wの制御波形を表わしている。まず始めに、時刻t1ま
では比較的長時間(ここでは、数100ms)にわたり
スイッチSWを短絡しておく。これにより、被測定回路
2に含まれる容量性負荷が定常状態となる。
【0019】次に、時刻t1においてスイッチSWを開
放する。そうすると、電源6と抵抗素子7により被測定
回路2の内部に電荷が充電されてゆくので、波形測定回
路5を用いて、外部端子Ta,Tb間の電圧の波形を測
定する。なお、以後、この電圧波形の変化を第1の応答
と呼ぶ。
【0020】次いで、時刻t1から所定時間(ここで
は、195ms)が経過した後、抵抗RMJと容量CM
Jで決まる時定数よりも短い時間(ここでは、5ms)
だけスイッチSWを短絡する。そうすると、被測定回路
2の内部の電荷が放電されて、外部端子Ta,Tb間の
電圧(線間電圧)が略ゼロとなる。
【0021】その後、時刻t2において再びスイッチS
Wが開放される。そうすると、再び被測定回路2の内部
に電荷が充電されてゆくので、波形測定回路5を用い
て、外部端子Ta,Tb間の電圧の波形を測定する。な
お、以後、この電圧波形の変化を第2の応答と呼ぶ。
【0022】ところで、上述した第1及び第2の応答の
電圧波形は、コンデンサ付きモジュラージャック11の
有無と容量CTの有無に依存して異なったものとなる。
以下にそれぞれの場合について説明する。 (1)コンデンサ付きモジュラージャック11「無し」
かつ容量CT「有り」の場合。 この場合の応答波形を図2(b)に示す。この図に示す
ように、第1の応答と第2の応答の線間電圧波形は同一
である。
【0023】(2)コンデンサ付きモジュラージャック
11「有り」かつ容量CT「有り」の場合。 この場合の応答波形が図2(c)に示してあり、図2
(d)には、この場合の容量CMJの端子間電圧を示し
てある。これらの図のように、第1の応答は、コンデン
サ付きモジュラージャック11と容量CTに電荷を充電
するための充電電流が流れるために、その応答が遅い。
一方、第2の応答は、図2(d)の時刻t2近傍の電圧
波形が示すように、コンデンサ付きモジュラージャック
11の電荷がほぼ充電状態であることから、あたかもコ
ンデンサ付きモジュラージャック11が存在しないよう
に見え、線間電圧の応答は第1の応答に比べて速くな
る。
【0024】なお、端末12として電話機を接続する場
合、電話機は一般的には容量CP=0.2〜0.3μF
程度であり、また、線路容量CLは、線路10の線路長
を限定することで数10nF程度となる。従って、この
容量差を利用することによって、線路10,端末12の
何れに断線があるのかを区別することができる。
【0025】(3)コンデンサ付きモジュラージャック
11「無し」かつ容量CT「無し」の場合。 この場合は、第1の応答と第2の応答の線間電圧波形は
同一で、しかも線間電圧波形の応答は非常に速い。
【0026】以上のように、コンデンサ付きモジュラー
ジャック11がある場合には、第1の応答と第2の応答
が異なることから、これらの応答の電圧波形を比較し
て、結果として応答電圧波形が異なるものであれば、コ
ンデンサ付きモジュラージャック11が存在しているこ
とが分かる。これは、図2(c)に該当することを意味
する。
【0027】他方、コンデンサ付きモジュラージャック
11が無く、なおかつ、端末12が接続されていない場
合(容量CT無しの場合;図2(e)に該当する)に
は、端末12が接続されている場合(容量CT有りの場
合;図2(b)に該当する)に比べて応答が非常に速
い。従って、応答の速さから端末12が接続されていな
いことが分かる。以上のようにして、加入者線の断線有
無を検出することが可能となる。
【0028】次に、図1に示す応答波形解析回路9の具
体的な回路構成例について、図3を参照して説明する。
まず最初に、図3(a)は、応答波形解析回路9の第1
の実施形態を示したものであって、応答波形の半減時間
を測定する方法を採っている。同図に示すように、応答
波形解析回路9はコンパレータ20とタイマー21が縦
続接続されてなる。
【0029】コンパレータ20の正入力端子には、図1
の差動増幅器8の出力端子が接続され、負入力端子はV
BB/2の電位に接続されている。従って、コンパレー
タ20は、外部端子Ta,Tb間の電位差がVBB/2
を越えた時点でハイレベルの信号を出力する。また、タ
イマー21は、外部からスタートトリガー信号SAが与
えられると計時を開始し、ストップ信号SPがハイレベ
ルとなった時点で計時を停止する。そして、計時開始か
ら計時停止までの時間Tを算出してその値を出力する。
【0030】以上のように、コンパレータ20は、外部
端子Ta,Tb間の電圧がVBB/2に到達したことを
検出してストップ信号SPをタイマー21へ送出する。
そして、タイマー21は、充電開始に伴ってスタートト
リガー信号SAが与えられてから(時刻t3)、VBB
/2に到達するまで(時刻t4)の時間Tを測定して出
力する。これにより、応答時間に応じた時間Tが出力さ
れて、この時間Tの長短から、応答の遅速を判定するこ
とができる。
【0031】次に、図3(b)は、応答波形解析回路9
の第2の実施形態を示したものである。本実施形態で
は、外来雑音等に対して耐性を持たせるために、ローパ
スフィルタの機能を持たせてある。応答波形解析回路9
はA/D(アナログ/デジタル)変換器22とDSP
(デジタル信号処理回路)23が縦続接続されてなる。
A/D変換器22でデジタル信号に変換された電圧波形
はDSP23に入力され、DSP23は、所定時間Tに
おける外部端子Ta,Tb間電圧の積分を行う。ここ
で、積分動作はローパスフィルタの機能と等価である。
そして、得られた積分値S(即ち、面積S)の値に基づ
いて、応答が速いか遅いかを判定するものである。
【0032】また、この場合、第1の波形測定開始(時
刻t1)と第2の波形測定開始(時刻t2)の間の時間
を、交流誘導信号の周期の整数倍にとると、波形測定時
には交流誘導信号が同位相で入ってくるために、2つの
波形を比較する際に交流誘導信号が相殺されて、外来雑
音等による影響を低減することができる。
【0033】最後に、図3(c)は、応答波形解析回路
9の第3の実施形態を示したものである。本実施形態で
は、第2の実施形態よりも、さらに大きな外来電圧の耐
性を持たせることが可能となっている。そのために、充
電開始初期の短い時間T0の期間中は積分を行わず、時
間T0が経過した後に、所定時間Tの期間中だけ積分を
行って、得られた積分値Sで応答の遅速を判定する。
【0034】また、図4には、図3(c)の手法による
積分値Sの実測値の一例を示してある。図4において
は、第1の応答時の積分値をS1,第2の応答時の積分
値をS2として図示している。また、同図では、図3
(c)に示す時間T0,時間Tを各々5ms,100m
sとしている。さらに、同図において、□印はコンデン
サ付きモジュラージャック11及び端末12の何れもが
存在せず断線している場合、×印はコンデンサ付きモジ
ュラージャック11のみが存在する場合、△印は端末1
2のみが存在する場合である。また、○印と◇印は、コ
ンデンサ付きモジュラージャック11及び端末12の何
れもが存在する場合であって、○印は電子化電話機の場
合の実測値、◇印は600型電話機(黒電話機と通称さ
れる電話機など)の場合の実測値である。
【0035】図4からわかるように、交流誘導があった
としても、積分値S1=積分値S2であるのか、積分値
S1≠積分値S2であるのかを判別することで、コンデ
ンサ付きモジュラージャック11の有無、および、断線
等の線路容量の区別が可能となる。さらに、図4の網掛
けの領域Aの部分だけを識別するように構成すると、容
量負荷だけが接続されている場合でも、近距離の場合で
あれば、原因が線路10にあるのか端末12にあるのか
を区別することができる。加えて、積分値S1の閾値を
少しずつ上げてゆき、領域B,C,D等を設けて、何れ
の領域に入るかを判別することによって、線路の断線位
置を推定することも可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
充電回路と放電回路と波形測定回路を加入者線へ接続
し、該加入者線を所定の制御手順に従って充放電して、
得られた応答波形を比較することで断線の有無を判別す
るようにしたので、従来の様に高価な専用の試験機を用
いることなく、安価で簡便な断線有無検出装置を構成で
きるという効果が得られる。また、本装置を例えば加入
者回路に内蔵することにより、ハードウェアの追加がほ
とんど不要となり、コストアップすることなく断線有無
検出装置を構成できるという効果も得られる。
【0037】また、請求項2記載の発明によれば、第1
及び第2の波形応答の測定時間間隔を交流誘導信号の周
期の整数倍に設定したので、外来雑音等の交流誘導信号
による影響を低減することができるという効果が得られ
る。また、請求項3記載の発明によれば、充電を開始し
てから一定時間を経過した以降の波形応答だけを用いて
第1及び第2の波形応答を比較するようにしたので、外
来雑音等の交流誘導信号に対して、さらに耐性を持たせ
ることができるとい効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による加入者線の断線有
無検出装置の構成を示す回路図である。
【図2】 同実施形態による加入者線の断線有無検出方
法の試験手順を説明する図である。ここで、(a)はス
イッチSWの制御電圧波形、(b)はコンデンサ付きモ
ジュラージャック11無しかつ容量CT有りの場合の線
間電圧波形、(c)はコンデンサ付きモジュラージャッ
ク11有りかつ容量CT有りの場合の線間電圧波形、
(d)は(c)の場合における容量CMJの端子間電圧
の電圧波形、(e)はコンデンサ付きモジュラージャッ
ク11無しかつ容量CT無しの場合の線間電圧波形であ
る。
【図3】 同実施形態による応答波形解析回路9の実現
例を示す図である。ここで、(a)は半値幅測定法によ
る実施形態、(b)は区間内平均電圧測定法による実施
形態、(c)は遅延形区間内平均電圧測定法による実施
形態である。
【図4】 同実施形態において、図3(c)の方法によ
る積分値S(面積S)の実測値を表わすグラフである。
【符号の説明】
1…断線有無検出回路、2…被測定回路、3…充電回
路、4…放電回路、5…波形測定回路、6…電源、7…
抵抗素子、8…差動増幅器、9…応答波形解析回路、1
0…線路、11…コンデンサ付きモジュラージャック、
12…端末、20…コンパレータ、21…タイマー、2
2…A/D変換器、23…DSP、CL…線路容量、C
MJ,CP…容量、RAB…線間絶縁抵抗、RMJ…抵
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/02,27/02 H04B 3/46 H04M 3/30

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充電回路と放電回路と波形測定回路とを
    含む回路を、外部端子を介して、抵抗及び容量の直列回
    路と端末とが線路に接続可能な加入者線へ接続して、該
    加入者線の断線の有無を検出する加入者線の断線有無検
    出方法において、 前記加入者線内の電荷が定常状態となるまで、前記放電
    回路により該電荷を放電し、 前記充電回路により前記加入者線内に電荷を充電して、
    前記波形測定回路により前記外部端子における該充電電
    圧波形を第1の波形応答として測定し、 前記直列回路が持つ時定数よりも短い所定時間の間、前
    記放電回路により前記加入者線内の電荷を放電し、 前記充電回路により前記加入者線内に電荷を充電して、
    前記波形測定回路により前記外部端子における該充電電
    圧波形を第2の波形応答として測定し、 前記第1の波形応答と前記第2の波形応答を比較して、
    前記直列回路の接続の有無を判別し、 前記第1の波形応答と前記第2の波形応答が同じ場合に
    は応答波形の応答速度から 前記端末の前記加入者線への
    接続の有無を判別することを特徴とする加入者線の断線
    有無検出方法。
  2. 【請求項2】 充電回路と放電回路と波形測定回路とを
    含む回路を、外部端子を介して、抵抗及び容量の直列回
    路と端末とが線路に接続可能な加入者線へ接続して、該
    加入者線の断線の有無を検出する加入者線の断線有無検
    出方法において、 前記加入者線内の電荷が定常状態となるまで、前記充電
    回路により該電荷を充電し、 前記放電回路により前記加入者線内の電荷を放電して、
    前記波形測定回路により前記外部端子における該放電電
    圧波形を第1の波形応答として測定し、 前記直列回路が持つ時定数よりも短い所定時間の間、前
    記充電回路により前記加入者線内に電荷を充電し、 前記放電回路により前記加入者線内の電荷を放電して、
    前記波形測定回路により前記外部端子における該放電電
    圧波形を第2の波形応答として測定し、 前記第1の波形応答と前記第2の波形応答を比較して、
    前記直列回路の接続の有無を判別し、 前記第1の波形応答と前記第2の波形応答が同じ場合に
    は応答波形の応答速度から 前記端末の前記加入者線への
    接続の有無を判別することを特徴とする加入者線の断線
    有無検出方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の波形応答の測定開始と前記第
    2の波形応答の測定開始との間の時間を、交流誘導信号
    の周期の整数倍に設定することを特徴とする請求項1又
    は2記載の加入者線の断線有無検出方法。
  4. 【請求項4】 前記波形測定回路が前記第1及び第2の
    波形応答を取り込む際に、波形応答の測定を開始してか
    ら一定時間を経過した以降の波形応答だけを取り込ん
    で、前記第1及び第2の波形応答の比較を行うことを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかの項記載の加入者
    線の断線有無検出方法。
  5. 【請求項5】 抵抗及び容量の直列回路と端末とが線路
    に接続可能な加入者線へ外部端子を介して接続し、該加
    入者線の断線の有無を検出する加入者線の断線有無検出
    装置であって、 前記加入者線内に電荷を充電する充電回路と、 前記加入者線内の電荷を放電させる放電回路と、 前記充電回路が前記電荷の充電を開始する毎に、前記外
    部端子における充電電圧の波形応答を、該充電開始時点
    から測定する波形測定回路と、 前記放電回路の放電時間を制御して、前記加入者線内の
    電荷を複数回充放電させ、前記波形測定回路が測定した
    充電電圧の波形応答を互いに比較することにより、前記
    直列回路の接続の有無を判別し、 前記複数の波形応答が同じ場合には応答波形の応答速度
    から 前記端末の前記加入者線への接続の有無の判別を行
    う制御手段とを具備してなる加入者線の断線有無検出装
    置。
  6. 【請求項6】 抵抗及び容量の直列回路と端末とが線路
    に接続可能な加入者線へ外部端子を介して接続し、該加
    入者線の断線の有無を検出する加入者線の断線有無検出
    装置であって、 前記加入者線内に電荷を充電する充電回路と、 前記加入者線内の電荷を放電させる放電回路と、 前記放電回路が前記電荷の放電を開始する毎に、前記外
    部端子における放電電圧の波形応答を、該放電開始時点
    から測定する波形測定回路と、 前記充電回路の充電時間を制御して、前記加入者線内の
    電荷を複数回充放電させ、前記波形測定回路が測定した
    放電電圧の波形応答を互いに比較することにより、前記
    直列回路の接続の有無を判別し、 前記複数の波形応答が同じ場合には応答波形の応答速度
    から 前記端末の前記加入者線への接続の有無の判別を行
    う制御手段とを具備してなる加入者線の断線有無検出装
    置。
  7. 【請求項7】 前記波形測定回路は、前記外部端子にお
    ける電圧が所定値となった場合に検出信号を出力する検
    出手段と、波形応答の測定を開始した時点から前記検出
    信号が出力されるまでの時間幅を測定する測定手段とを
    有し、前記時間幅を前記波形応答として測定することを
    特徴とする請求項5又は6記載の加入者線の断線有無検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記波形測定回路は、前記外部端子にお
    ける電圧を所定時間だけ積分した積分値を前記波形応答
    として測定することを特徴とする請求項5又は6記載の
    加入者線の断線有無検出装置。
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