JP3251343B2 - 縦型熱処理装置 - Google Patents

縦型熱処理装置

Info

Publication number
JP3251343B2
JP3251343B2 JP23999692A JP23999692A JP3251343B2 JP 3251343 B2 JP3251343 B2 JP 3251343B2 JP 23999692 A JP23999692 A JP 23999692A JP 23999692 A JP23999692 A JP 23999692A JP 3251343 B2 JP3251343 B2 JP 3251343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
space
inert gas
permanent magnet
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23999692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0669147A (ja
Inventor
和雄 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP23999692A priority Critical patent/JP3251343B2/ja
Priority to US08/107,002 priority patent/US5324540A/en
Publication of JPH0669147A publication Critical patent/JPH0669147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3251343B2 publication Critical patent/JP3251343B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦型熱処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハに対して熱拡散や
CVD等の熱処理を施す場合には、多数枚のウエハを縦
方向に所定間隔を隔ててウエハボートに搭載し、ウエハ
の搭載されたウエハボートを保温筒に載置して、これを
搬出搬入機構を介して反応容器内に搬入する。そして、
ウエハボートの下方に設けた回転機構を駆動することに
よりウエハボートを回転させながら、この反応容器内に
処理ガスを導入し、各ウエハに所望の熱処理を施すよう
になっている。
【0003】これを図4及び図5に基づいて説明する
と、天井部を有し底部が開放されて円筒体状に形成され
た石英製の反応容器2内の処理空間Sには、石英製の保
温筒4上に載置された石英製のウエハボート6が設けら
れている。このウエハボート6内には、多数、例えば5
0枚程度の半導体ウエハWが上下方向に所定の間隔を隔
てて積層されている。そして、反応容器2の下部の一側
には、この処理容器S内にHClガスやCF系のガスな
どの処理ガスを導入するために図示しない処理ガス源に
接続された処理ガス導入管8が接続されると共に他側に
は図示しない真空ポンプ等に接続されたガス排出管10
が接続されている。反応容器2の底部は、例えばステン
レス等よりなる底板12がOリング14を介して着脱可
能に取り付けられており、反応容器2内を密閉状態にし
得るようになされている。この底板12全体は例えばボ
ールベアリング等よりなる昇降手段15により上下動可
能になされている。
【0004】図に示すように底板12の中央部には、
ウエハの熱処理時にウエハボート6を回転させるための
回転機構13が取り付けられる。この回転機構13は、
底板12にボルト1により取り付け固定された軸受ケ
ーシング16を有しており、内部は処理空間Sに連通さ
れた軸受空間18として構成される。この軸受空間18
内には上下方向に所定の中心間距離L1を隔てて配置し
た2個の軸受20を介して回転シャフト22が回転可能
に支持されると共にこの回転シャフト22の上端には保
温筒4が載置されている。そして、この2個の軸受20
によりウエハ等の全体荷重を支承するようになってい
る。
【0005】この軸受20としては、処理空間S内の汚
染の原因となる潤滑油を使用しなくて済むように軸受2
0の外輪20A、内輪20Bがステンレスにより形成さ
れると共に玉20Cがセラミックにより構成された、い
わゆるセラミック軸受が用いられている。回転シャフト
22の下部からは磁石取り付けシャフト24が下方に延
びており、このシャフト24には、その周方向に沿って
12極に分割された従動側永久磁石26が固定されてい
る。そして、上記軸受ケーシング16の下端には、上記
従動側永久磁石26を被った磁石ケーシング28が連設
されると共に、この磁石ケーシング28の下端部にはプ
ーリ用シャフト30が取り付けられている。
【0006】このプーリ用シャフト30には、所定の中
心間距離L2になされた2つのプーリ用軸受32を介し
てプーリ34が回転可能に取り付けられている。このプ
ーリ34はモータ36の回転軸との間に介設されたベル
ト38により回転駆動される。また、プーリ34には、
上記磁石ケーシング28の側部を、これより僅かに離間
させて被う容器状の駆動側磁石ケーシング40が一体的
に設けられている。そして、このケーシング40の内側
面には、上記従動側永久磁石26に対向させてこれと磁
気的に結合する駆動側永久磁石42がその周方向に、例
えば12極に分割させて設けられている。
【0007】従って、軸受ケーシング16、磁石ケーシ
ング28及びプーリ用シャフト30は、底板12側へ固
定されて動かず、プーリ34を回転することによりこれ
と一体的に駆動側永久磁石42はその周方向へ回転し、
これと同時にこの磁石42に磁気的に結合されている従
動側永久磁石26も回転してウエハボート6を回転する
ことになる。従って、磁気結合を用いることによって軸
受空間18内を外気から密閉した状態で回転シャフト2
2に回転駆動力が伝達されることになる。尚、図示され
ていないが反応容器2の側部には加熱用ヒータが配置さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常ウエハ
の熱処理は例えば1000℃程度の高温、高真空状態で
行われ、処理ガスとしてはHClやCF系等の腐食性ガ
スが使用される。従って、軸受20や結合用の永久磁石
26の近傍も200℃程度の高温となる。そのため、従
動側永久磁石26としては、耐熱性に優れて磁力も強い
例えば希土類元素よりなる磁石が用いられるが、この種
の磁石は比較的硬いが脆い特性を有するために、発生し
たパーティクルが軸受空間18から処理空間Sに流れて
金属コンタミネーションを引き起こす場合が生ずる。こ
の磁石によるウエハの金属コンタミネーションを防止す
るために、従動側永久磁石26の全体に渡って例えばニ
ッケルメッキのコーティングが施されている。
【0009】しかしながら、このように永久磁石26に
コーティングが施されていても、磁石が何らかの衝撃を
受けた時、或いは従動側永久磁石26の組み付け時にコ
ーティングが剥離してパーティクルの発生及び金属コン
タミネーションを引き起こすという改善点を有してい
た。特に、コーティングの剥離により磁石材料が露出す
ると、軸受空間18内に侵入する腐食性の処理ガスによ
り磁石が腐食され、ますますパーティクルを発生させる
という改善点を有していた。本発明は、以上のような問
題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたもの
である。本発明の目的は、回転機構から発生するパーテ
ィクルが処理空間内に侵入することを防止することがで
きる縦型熱処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記問題
点を解決するために、処理空間内に収容されたウエハボ
ートを支える回転シャフトを、前記処理空間の下方に設
けた軸受空間内の軸受により回転可能に支持し、前記回
転シャフトに従動側永久磁石を形成すると共に前記軸受
空間の外側に前記従動側永久磁石と磁気的に結合しつつ
これを回転させる駆動側永久磁石を配置してなる縦型熱
処理装置において、前記軸受空間内の従動側永久磁石を
密閉状態で被うための被い部材を形成したものである。
【0011】第2の発明は、上記問題点を解決するため
、前記軸受及び従動側永久磁石よりも前記処理空間側
の軸受空間に臨ませて、この軸受空間内に不活性ガスを
導入する不活性ガス導入口と、導入された不活性ガスを
前記軸受空間内のパーティクルと共に排出するための不
活性ガス排出口とを設けたものである 第3の発明は、
処理空間内に収容されたウエハボートを支える回転シャ
フトを、前記処理空間の下方に設けた固定側のケーシン
グとの間に介設される軸受を介して回転可能に支持した
縦型熱処理装置において、前記回転シャフトと前記ケー
シングとの間に形成される空間であって、前記軸受より
も前記処理空間側に位置する部分に臨ませて設けられて
不活性ガスを導入する不活性ガス導入口と、前記空間内
の雰囲気を排出するための不活性ガス排出口と、前記回
転シャフト内に形成されて前記空間の下部の雰囲気を前
記不活性ガス排出口に向けて流すための連通路と、を設
けるようにしたものである。
【0012】
【作用】第1の発明によれば、駆動側永久磁石と磁気的
に結合されて従動する軸受空間内の従動側永久磁石は、
例えばステンレス箔等よりなる被い部材により完全に密
閉状態で被われるので、この永久磁石からコーティング
等が剥離してパーティクルが発生してもこれが処理空間
側に侵入することを防止することが可能となる。第2の
発明によれば、回転シャフトを支持する軸受を収容する
軸受空間において、軸受及び従動側永久磁石よりも処理
空間側に不活性ガス導入口及び不活性ガス排出口を設け
るようにしたので、上記永久磁石及び軸受から発生する
パーティクルは軸受空間内に導入された不活性ガスと
に不活性ガス排出口から排出されてしまい、従って、パ
ーティクルが処理空間側に侵入することを防止すること
が可能となる。第3の発明によれば、処理空間側からこ
の軸受空間内側へ腐食性の処理ガスが侵入することを防
止することができる。このため、軸受空間内の金属材料
が腐食することを防止できる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る縦型熱処理装置の一実
施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係
る縦型熱処理装置の回転機構を示す断面図、図2は本発
明の縦型熱処理装置を示す概略断面図である。尚、図4
及び図5に示す部分と同一部分については同一符号を付
す。まず、この縦型熱処理装置の全体は、図4に示す場
合と同様に構成されており、その全体構成を図2に基づ
いて説明する。
【0014】この縦型熱処理装置44は、天井部を有
し、底部が開放されて円筒体状に成形された反応容器2
を有し、この反応容器2内の処理空間Sには石英製の保
温筒4上に載置された石英製のウエハボート6が設けら
れる。このウエハボート6内には、例えば50枚程度の
半導体ウエハWが上下方向に所定の間隔を隔てて積層さ
せて収容されている。そして、反応容器2の下部の一側
には、処理空間S内にHClガスやCF系のガスなどの
処理ガスを導入するために図示しない処理ガス源に接続
された処理ガス導入管8が接続されると共に他側には図
示しない真空ポンプ等に接続されたガス排出管10が接
続されている。この反応容器2の側部には加熱用ヒータ
11が配置されており、容器2内のウエハWを加熱し得
るようになっている。
【0015】反応容器2の底部は、例えばステンレス等
よりなる底板12がOリング14を介して着脱可能に取
り付けられており、反応容器2内を密閉状態にし得るよ
う構成されている。この底板12全体は、例えばボール
ベアリング等よりなる昇降手段1により上下動可能に
なされている。図1にも示すようにこの底板12の中央
部には、ウエハの熱処理時にウエハボート6を回転させ
るための本発明の特長とする回転機構4が取り付けら
れる。
【0016】具体的には、この回転機構47は、底板1
2にボルト1により取り付け固定された例えばステン
レス製の軸受ケーシング46を有しており、この内部は
処理空間Sに連通されている。この軸受ケーシング46
の下部には従動側永久磁石26を収容するための例えば
ステンレス製の磁石ケーシング48がその内部を連通さ
せて一体的に形成されると共にその下部は密閉されてい
る。従って、軸受ケーシング46内と磁石ケーシング4
8内が連通されて軸受空間50として構成される。この
軸受空間50内には、その上端に保温筒4が載置される
回転シャフト52が上下方向に挿入されており、この回
転シャフト52の上部と軸受ケーシング46の内壁の間
及び回転シャフト52の下部と磁石ケーシング48の内
壁の間にはそれぞれ軸受54、56が介設されて上記回
転シャフト52を回転可能に支承している。この場合、
上側の大型の軸受54によりウエハ等の上部構造体の全
体荷重を受けている。このように2つのセラミック軸受
54、56間の距離を大きく設定することにより回転シ
ャフト52のガタツキを減少させることが可能となる。
【0017】これらの軸受54、56としては、処理空
間S内の汚染の原因となる潤滑油を使用しなくて済むよ
うにその外輪54A、56A及び内輪54B、56Bが
ステンレスにより形成されると共に玉54C、56Cが
セラミックにより構成された、いわゆるセラミック軸受
が用いられている。2つのセラミック軸受54、56の
間の回転シャフト52には、その周方向に沿って例えば
12極に分割された従動側永久磁石26が固設されてい
る。そして、上記磁石ケーシング48の下端部にはプー
リ用シャフト58が取り付けられると共にこのシャフト
58には、プーリ用軸受60を介してプーリ63が回転
可能に取り付けられている。このプーリ63はモータ3
6の回転軸との間に介設されたベルト38により回転駆
動される。また、このプーリ63には、上記磁石ケーシ
ング48の側部を、これより僅かに離間させて被う容器
状の駆動側磁石ケーシング62が一体的に設けられてい
る。そして、このケーシング62の内側面には、上記従
動側永久磁石26に対向させてこれと磁気的に結合する
駆動側永久磁石42がその周方向に、例えば12極に分
割させて設けられている。
【0018】従って、軸受ケーシング46、磁石ケーシ
ング48及びプーリ用シャフト58は底板12側へ固定
されて動かず、プーリ63を回転することによりこれと
一体的に駆動側永久磁石42はその周方向へ回転し、こ
れと同時に磁石42に磁気的に結合されている従動側永
久磁石26も回転してウエハボート6を回転することに
なる。従って、磁気結合を用いることによって軸受空間
50内を外気から密閉した状態で回転シャフト52に回
転駆動力が伝達されることになる。そして、駆動側磁石
ケーシング62の上部と軸受ケーシング46の外周との
間には通常のプーリ用受軸64が介設されており、2つ
のプーリ用受軸60、64との間の間隔を大きくとるこ
とにより、駆動側磁石ケーシング62の回転ブレ等を抑
制するように構成されている。
【0019】そして、上記従動側永久磁石26を密閉状
態で被うために第1の発明の特長とする被い部材66が
形成されている。具体的には、この被い部材66は、上
記従動側永久磁石26の上下の回転シャフト52に取り
付けられて、その磁石26の半径よりも大きくなされた
例えばステンレス製の一対のリング板68と、これら上
下のリング板68の外周側間に渡って溶接等によって接
続された例えばステンレス箔よりなる被い箔70とによ
り構成されており、従動側永久磁石26を完全に密閉
し、この内部と軸受空間50との間の通気を遮断してお
り、内部で発生するパーティクル等が軸受空間50内に
浮遊しないように構成されている。この被い部材66の
材質としては、ステンレスに限定されず、高温に耐え、
しかも耐腐食性に優れた材料であればどのようなもので
もよい。
【0020】また、上側のセラミック軸受54及び従動
側永久磁石26よりも上方、すなわち処理空間S側に位
置する軸受空間50Aに臨ませて、軸受ケーシング46
には第2の発明の特長とする不活性ガス導入口72と、
不活性ガス排出口74が設けられる。具体的には、この
不活性ガス導入口72には例えば直径約6mm程度のス
テンレス製の不活性ガス導入管76が水平状態に接続さ
れると共にこの導入管76には図示しないガス源が接続
されており、回転シャフト52に対して垂直方向にガス
を導入するようになっている。不活性ガスとしては例え
ば窒素ガス(N2 )を使用することができるが、他にア
ルゴンガスやヘリウムガスを使用することができ、例え
ば0.5リットル/分程度の流量を流すようになってい
る。
【0021】不活性ガス導入口72に対向する回転シャ
フト52の上下には、一対の環状のラビリンスリング7
8、80が形成されており、処理空間S側すなわち上側
のラビリンスリング78の直径は、セラミック軸受54
側すなわち下側のラビリンスリング80の直径よりも僅
かに大きく設定されており、これらラビリンスリング7
8、80内にリング状の僅かに雰囲気圧力の高いラビリ
ンス空間83を形成すると共に、上方よりも下方向に流
れる不活性ガスの流量が多くなるように設定されてい
る。
【0022】そして、上記不活性ガス排出口74は、回
転シャフト52を中心として180°反対側に位置され
ると共に下側ラビリンスリング80よりも僅かな距離だ
け下方へ位置されており、導入された不活性ガスをセラ
ミック軸受54等から発生したパーティクルと伴に効率
的に排出し得るように構成されている。そして、この不
活性ガス排出口7には、途中に図示しない真空ポンプ
等が介設された例えばステンレス製の不活性ガス排出管
82が接続されている。また、上記回転シャフト52に
は、その下端部の空間と上方の軸受空間50Aとを連通
するための連通路84が形成されており、軸受空間50
の下部の部分の雰囲気を上記不活性ガス排出口74から
効率的に排出し得るように構成されている。
【0023】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、多数枚の半導体ウエハW
を搭載したウエハボート6を昇降手段15により上昇さ
せて反応容器2内に搬入し、底板12により反応容器2
の下端開口部を密閉シールする。処理容器2内は、予め
加熱用ヒータ11を作動させることにより所定の熱処理
温度例えば900〜1200℃に維持されており、処理
ガス導入管8から酸化或いは熱拡散等に必要な所定の処
理ガス、例えばHClガスやCF系ガス及びキャリアガ
スを導入し、これと同時に図示しない真空ポンプにより
ガス排気管10を介して反応容器2内を真空引きし、処
理空間Sを所定の圧力に維持し、所定の熱処理をウエハ
Wに施す。
【0024】この熱処理を行っている間は、ウエハWの
均熱処理を行うために、反応容器2の下部に設けた回転
機構46を駆動し、ウエハボート6全体を例えば3〜5
回/rpmの割合で回転する。すなわち回転機構46の
モータ36を回転駆動することによりその回転力はベル
ト38を介してプーリ63に伝達され、プーリ63及び
駆動側永久磁石42の取り付けられた駆動側磁石ケーシ
ング62を3〜5回/rpmの割合で回転させる。この
場合は、このケーシング62は、比較的大きな距離だけ
離間された2つのプーリ用軸受60、64に支持されて
軸受ケーシング46及び磁石ケーシング48を固定軸と
してこの周囲を回転することになる。
【0025】そして、駆動側磁石ケーシング62が回転
するとこれに磁気的に結合されている従動側永久磁石2
6は、追従して回転し、この結果、回転シャフト52は
2つの離間させて設けたセラミック軸受54、56にて
支持された状態で回転し、前述のようにウエハボート6
が回転することになる。また、セラミック軸受54、5
6や従動側永久磁石26の収容されている軸受空間50
内は上方の処理空間S側と連通されており、この軸受空
間50内には不活性ガス導入管76を介して窒素ガス等
の不活性ガスが例えば0.5リットル/minの流量で
導入されると共に不活性ガス排出管82からは導入され
た不活性ガスが真空引きされて排出されている。
【0026】このような状態において、コーティング処
理された従動側永久磁石26から、この組み付け時や何
らかの衝撃によってパーティクルが発生したとしても、
この磁石26はステンレス等よりなる被い部材66によ
り完全に密閉されて被い部材内部の雰囲気が軸受空間5
0内へ洩出しないようになされているので、磁石26に
て発生したパーティクルが処理空間S側へ侵入すること
を確実に阻止することができる。また、上記被い部材6
6の作用により、処理空間S側から腐食性処理ガスの侵
入してくる可能性のある軸受空間50内の雰囲気により
従動側永久磁石26が曝されることも防止することがで
きるので、腐食し易い希土類元素からなる磁石26が腐
食されることを防止することもできる。
【0027】このように、従動側永久磁石26は被い部
材66により完全に密閉されてしまうので、この磁石2
6に起因して発生するパーティクルはこの被い部材66
内に閉じ込められてしまい、外部に影響を及ぼすことを
阻止でき、これに起因する金属コンタミネーションを防
止できる。一方、回転シャフト52の回転にともなって
2つのセラミック軸受54、56からはセラミックの玉
54C、56Cよりも軟らかいステンレス製の外輪54
A、56A及び内輪54B、56Bからパーティクルが
発生する傾向となるが、これら軸受よりも処理空間S側
の軸受空間50Aには窒素ガスなどの不活性ガスが導入
されているので、発生したパーティクルはこの不活性ガ
スと伴に不活性ガス排出管82から排出されるので、こ
のパーティクルが処理空間S側に侵入して金属コンタミ
ネーションを引き起こすことを防止することができる。
また、万一被い部材66が破損等して磁石26からのパ
ーティクルが洩出しても、そのパーティクルは排出管8
2から排出される。
【0028】特に、この不活性ガスの導入に際して、不
活性ガス導入口72に対向する部分には環状のラビリン
ス空間83が設けてあるのでこの空間83における雰囲
気圧力が周囲よりも幾分高くなり、従って、このラビリ
ンス空間83を中心として矢印A及び矢印Bに示すよう
に上下方向への不活性ガスの流れを強制的に生ぜしめて
いる。しかも、下側のラビリンスリング80よりも僅か
に下方に位置する箇所に不活性ガス排出口74を位置さ
せているので、矢印Bに示す下方向へのガス流によって
セラミック軸受54、56から発生するパーティクルが
不活性ガス排出口74に向けて案内されて排出されてし
まい、結果的に、このパーティクルが上方の処理空間S
側へ侵入する可能性を大幅に減らすことができる。更に
は、下側のラビリンス80の径を上側のラビリンス78
の径よりも小さく設定することにより下側ラビリンス8
0の周縁部と軸受ケーシング46の内壁との間の間隔を
その上側の間隔よりも大きく設定しているので、矢印B
に示す下方向への不活性ガス流量が多くなり、その結
果、上方へのパーティクルの侵入を確実に阻止すること
ができる。
【0029】また、矢印Aに示すように上方向への不活
性ガスのガス流により処理空間S側からこの軸受空間5
0内側へ腐食性の処理ガスが侵入することを防止するこ
とができる。このため、軸受空間50内の金属材料が腐
食することを防止でき、特に、被い部材66が破損して
いても内部の磁石26と処理ガスとの接触を断つことが
できるので、この磁石自体が腐食することを防止するこ
とができる。尚、導入される不活性ガスの種類及び流量
は、熱処理中のウエハWに施されるプロセス条件に影響
を与えない種類及び流量が選択される。また、軸受空間
50の下部は、下部のセラミック軸受56から発生する
パーティクルを含んだ雰囲気が澱む傾向となるが、この
部分の空気は回転シャフト52に形成した連通路84を
介して不活性ガス排出管82側へ吸引されるので下部の
セラミック軸受56にて発生するパーティクルを効率的
に排出することが可能となる。
【0030】また、回転シャフト52や駆動側磁石ケー
シング62に対する各種軸受は、熱処理時、例えば20
0℃において軸受の玉が精度良く締められるように寸法
設定される。そのため、ウエハ移載を行う時など常温に
て軸受を回転させる場合には、軸受自体に僅かではある
がガタが生じ、回転シャフト52や駆動側磁石ケーシン
グ62に僅かなガタツキを生ずる可能性が発生する。し
かしながら、本実施例にあっては、2つのセラミック軸
受54、56間及び2つの通常のプーリ用軸受60、6
4間に従来装置と比較してそれぞれ所定の大きなスパン
を設けて回転シャフト52及び駆動側磁石ケーシング6
2を支持させるようにしたので室温回転時におけるこれ
らのガタツキを大幅に抑制することが可能となる。
【0031】尚、上記実施例にあっては、第1の発明の
特長である被い部材66と第2の発明の特長である不活
性ガス導入口76及び不活性ガス排出口74をともに設
けた場合について説明したが、これらの内のいずれか1
つの構成を設けるようにしてもよい。また、上記実施例
にあっては、各軸受を上下に離間させて所定のスパンを
設けた構造の回転機構に本発明を適用した場合について
説明したが、これに限定されず、図3に示すように、図
5の従来装置で説明したと同様な構成の回転機構に、例
えば被い部材66や不活性ガス導入口、不活性ガス排出
口(図示せず)を設けるようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の縦型熱処
理装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮する
ことができる。第1の発明によれば、磁気結合の従動側
永久磁石を被い部材で被うようにしたので、磁石より発
生するパーティクルを閉じ込めてこれが処理空間に侵入
するのを防止することができ、金属コンタミネーション
の発生を抑制することができる。第2の発明によれば、
軸受空間内に不活性ガスを導入し、これより排出させる
ことにより発生するパーティクルを除去するようにした
ので、軸受空間内で発生するパーティクルを処理空間に
侵入するのを防止することができ、金属コンタミネーシ
ョンの発生を抑制することができる。第3の発明によれ
ば、処理空間側からこの軸受空間内側へ腐食性の処理ガ
スが侵入することを防止することができる。このため、
軸受空間内の金属材料が腐食することを防止できる。
た、特に第3の発明によれば、軸受空間にて発生したパ
ーティクルを回転シャフトに形成した連通路を介して系
外へ排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦型熱処理装置の回転機構を示す
断面図である。
【図2】本発明に係る縦型熱処理装置を示す概略断面図
である。
【図3】本発明の変形例の回転機構を示す断面図であ
る。
【図4】従来の縦型熱処理装置を示す概略断面図であ
る。
【図5】従来の縦型熱処理装置の回転機構を示す断面図
である。
【符号の説明】
2 反応容器 6 ウエハボート 26 従動側永久磁石 42 駆動側永久磁石 48 磁石ケーシング 50 軸受空間 52 回転シャフト 54,56 セラミック軸受 62 駆動側磁石ケーシング 66 被い部材 68 リング板 70 被い箔 72 不活性ガス導入口 74 不活性ガス排出口 76 不活性ガス導入管 82 不活性ガス排出管 83 ラビリンス空間

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理空間内に収容されたウエハボートを
    支える回転シャフトを、前記処理空間の下方に設けた軸
    受空間内の軸受により回転可能に支持し、前記回転シャ
    フトに従動側永久磁石を形成すると共に前記軸受空間の
    外側に前記従動側永久磁石と磁気的に結合しつつこれを
    回転させる駆動側永久磁石を配置してなる縦型熱処理装
    置において、前記軸受空間内の従動側永久磁石を密閉状
    態で被うための被い部材を形成したことを特徴とする縦
    型熱処理装置。
  2. 【請求項2】 記軸受及び従動側永久磁石よりも前記
    処理空間側の軸受空間に臨ませて、この軸受空間内に
    活性ガスを導入する不活性ガス導入口と、導入された不
    活性ガスを前記軸受空間内のパーティクルと共に排出す
    るための不活性ガス排出口とを設けたことを特徴とする
    請求項1記載の縦型熱処理装置。
  3. 【請求項3】 処理空間内に収容されたウエハボートを
    支える回転シャフトを、前記処理空間の下方に設けた固
    定側のケーシングとの間に介設される軸受を介して回転
    可能に支持した縦型熱処理装置において、前記回転シャ
    フトと前記ケーシングとの間に形成される空間であっ
    て、前記軸受よりも前記処理空間側に位置する部分に臨
    ませて設けられて不活性ガスを導入する不活性ガス導入
    口と、前記空間内の雰囲気を排出するための不活性ガス
    排出口と、前記回転シャフト内に形成されて前記空間の
    下部の雰囲気を前記不活性ガス排出口に向けて流すため
    の連通路と、を設けたことを特徴とする縦型熱処理装
    置。
JP23999692A 1992-08-17 1992-08-17 縦型熱処理装置 Expired - Lifetime JP3251343B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23999692A JP3251343B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 縦型熱処理装置
US08/107,002 US5324540A (en) 1992-08-17 1993-08-17 System and method for supporting and rotating substrates in a process chamber

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23999692A JP3251343B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 縦型熱処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0669147A JPH0669147A (ja) 1994-03-11
JP3251343B2 true JP3251343B2 (ja) 2002-01-28

Family

ID=17052923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23999692A Expired - Lifetime JP3251343B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 縦型熱処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3251343B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3670360B2 (ja) * 1995-09-26 2005-07-13 株式会社日立国際電気 半導体製造方法及び半導体製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0669147A (ja) 1994-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5324540A (en) System and method for supporting and rotating substrates in a process chamber
JP3183575B2 (ja) 処理装置および処理方法
JP3556804B2 (ja) 処理装置及び処理方法
JP3579278B2 (ja) 縦型熱処理装置及びシール装置
JP4294791B2 (ja) 半導体製造装置
JP4422803B2 (ja) キャリヤー上に配列される基板の装填、処理及び取出しシステム
JP2000216105A5 (ja)
JP2000074227A (ja) 真空処理装置および磁気シール回転軸受けユニット
TWI801939B (zh) 環境可控的移送模組和處理系統
JP2002009009A (ja) 縦型熱処理装置
JP3671983B2 (ja) 真空処理装置
JP3251343B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP3173697B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP3343402B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP3253384B2 (ja) 縦型反応炉
JP4605853B2 (ja) 熱処理装置、熱処理システム及び熱処理方法
JP3798915B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP3256037B2 (ja) 熱処理装置
JP2691159B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP4241513B2 (ja) 基板処理装置および処理方法
JP2000353665A (ja) 基板処理装置
JP3073161B2 (ja) 真空処理装置
JP2006049489A (ja) 基板処理装置
JP3463785B2 (ja) 封止装置および処理装置
JP3228508B2 (ja) 縦型熱処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011030

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 11