JP3250535B2 - 甘味改良剤及び甘味改良方法 - Google Patents

甘味改良剤及び甘味改良方法

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JP3250535B2 JP35718298A JP35718298A JP3250535B2 JP 3250535 B2 JP3250535 B2 JP 3250535B2 JP 35718298 A JP35718298 A JP 35718298A JP 35718298 A JP35718298 A JP 35718298A JP 3250535 B2 JP3250535 B2 JP 3250535B2
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俊訓 白石
幸夫 岡田
賢 南田
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Fuso Chemical Co Ltd
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Fuso Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品における甘味
を抑制すると同時に、コクがあり、キレが良く、清涼感
のある甘味とするための甘味改良剤及び甘味の改良方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術】例えば、ジュース類、缶コーヒー、ケーキ
類、和菓子類などの甘味を呈する食品においては、糖分
や甘味料の量が多いと甘味が強すぎて甘ったるく清涼感
に乏しい味となり、現代人の嗜好に合致しない。しか
し、単に糖分や甘味料の量を減らすだけでは、甘味は抑
えられるものの、味が薄くてボリュームがなく、コクの
ない、キレの悪い頼りない甘味になってしまう。また、
糖分として一般的に使用されている蔗糖の代わりにグル
コースや果糖など比較的甘味の弱いに糖分を使用するこ
とにより、食品の甘味を抑えることも考えられるが、こ
の場合には味覚が変化してしまうだけでなく、やはりコ
クがあり、キレの良い清涼感のある甘味とすることはで
きない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、糖分その他の甘味料の量を減らすことなく食品の
甘味を抑制することで、コクがあり、キレの良い、清涼
感のある甘味としうる甘味改良剤及び甘味改良方法を提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、甘味を呈する食品に対
して、酸味料としての有機カルボン酸とともにカルシウ
ムやマグネシウムを添加することで、糖分その他の甘味
料の量を減らすことなく甘味を抑制し、コク、キレを向
上させて清涼感のある味とすることができることを見い
だし、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、有
機カルボン酸又はその塩の少なくとも1種と、カルシウ
ム、マグネシウム又はそれらの塩の少なくとも1種とを
含有する甘味改良剤を構成し、これを甘味を呈する食品
に添加することで、糖分その他の甘味料の量を減らすこ
となく甘味を抑制し、コク、キレを向上させて清涼感の
ある甘味とする、というものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の対象となる甘味を呈する
食品とは、糖分その他の甘味料を含み、甘味を呈する食
品全般であり、例えば、コーラ、サイダーなどの炭酸飲
料、天然果汁飲料、コーヒー飲料、スポーツ飲料、粉末
ジュースなどの飲料類、キャンディ、スナック菓子、チ
ョコレート、クッキーなどの菓子類、ジャムパン、チョ
コレートパン、クリームパンなどの菓子パン類、ゼリ
ー、プリン、みつまめなどのデザート類、ショートケー
キ、シュークリーム、ロールケーキ、アップルパイなど
のケーキ類、おはぎ、草餅、大福餅、みたらしだんごな
どの和菓子類、更には総菜なども対象となる。
【0006】本発明で酸味料として用いる有機カルボン
酸としては、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、アジピ
ン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、酢酸、グルコノデルタ
ラクトンなどを挙げることができ、更にそれらは塩の状
態で用いることができる。これらの中でも、クエン酸及
びリンゴ酸、又はそれらの塩を用いることが好ましい。
この場合の塩としては、溶解性などの点でナトリウム塩
を用いることが好ましいが、クエン酸やリンゴ酸のカル
シウム塩又はマグネシウム塩を用いることで、酸味料と
カルシウムやマグネシウムを同時に添加することもでき
る。但し、有機カルボン酸のカルシウム塩の場合には水
に対する溶解性が低いため、用量、用途が制限される場
合があり、一方、有機カルボン酸のマグネシウム塩の場
合には、大量に摂取すると下痢を起こすことがあるの
で、やはり用量は制限される。
【0007】カルシウムやマグネシウムは、水への溶解
性の観点から塩の形で使用することが好ましく、カルシ
ウムの塩としては炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、
塩化カルシウム及び硫酸カルシウム、また、マグネシウ
ムの塩としては、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウムを挙げるこ
とができる。
【0008】本発明の甘味抑制剤を食品へ添加する場合
の添加量は、甘味の強弱の感じ方は個人差があり、また
対象とする食品によっても違いがあるため一概にはいえ
ないが、添加量の目安としては、概ね以下のとおりであ
る。先ず、甘味の比較的弱い食品に対しては、有機酸と
して食品中に0.1〜2重量%、カルシウムとして食品
中に0.01〜0.1重量%、マグネシウムとして食品
中に0.01〜0.1重量%程度となるように添加す
る。また、甘味の比較的強い食品に対しては、有機酸と
して食品中に0.5〜5重量%、カルシウムとして食品
中に0.01〜0.5重量%、マグネシウムとして食品
中に0.05〜0.5重量%程度となるように添加す
る。
【0009】また、甘味改良剤中の有機カルボン酸とカ
ルシウムやマグネシウムとの配合比としては、使用する
有機カルボン酸の種類、カルシウム塩やマグネシウム塩
の種類、更には対象となる食品の種類などによって異な
るが、有機酸を100重量部とした場合、カルシウムと
して10〜60重量部、また、マグネシウムとしては5
〜30重量部を目安として配合することが好ましい。ま
た、カルシウム及びマグネシウムを水酸化物などのアル
カリ性の塩類の形で添加する場合は、PHが上がり過ぎ
ないように有機酸の配合割合を多くし、塩化物や硫化物
などの中性塩で添加する場合は有機酸の配合割合を少な
くするなどの調整を行うことが好ましい。
【0010】
【実施例】〔実施例1:オレンジ果汁50%飲料〕表1
に示す処方により、実施例及び比較例のオレンジ果汁5
0%飲料を作製した。即ち、水に1/5濃縮オレンジ果
汁及び砂糖を加えて攪拌し溶解し、実施例においては表
1に示す各種有機カルボン酸、炭酸カルシウム、塩化マ
グネシウム、炭酸マグネシウムなどを加えて攪拌し溶解
した。最後に香料を加え良く攪拌してオレンジ果汁50
%飲料を作製した。これらのオレンジ果汁飲料について
官能評価を行い、結果を表1に併記した。
【0011】尚、実施例及び比較例における官能評価
は、10人のパネラーにより、以下に示す5点評価によ
り各項目の評価を行い、10人の平均値を各項目の評価
とした。「甘味の強さ」に関しては、比較例の甘味の強
さを3点とし、1点:非常に強く感じる、2点:やや強
く感じる、4点:やや弱く感じる、5点:非常に弱く感
じる、以上の5点評価とした。また、「のどごし感」に
ついては、比較例の甘味のコクやキレなどののどごし感
を3点とし、1点:非常に悪い、2点:やや悪い、4
点:やや良い、5点:非常に良い、以上の5点評価とし
た。
【0012】
【表1】
【0013】表1の結果から明らかなように、本発明に
よれば、比較例に較べて甘味が抑制され、甘味にコクが
あり、キレ味の良いオレンジ果汁飲料を得ることができ
る。
【0014】〔実施例2:コーヒー飲料〕表2に示す処
方により、実施例及び比較例のコーヒー飲料を作製し
た。即ち、80℃の温水に砂糖、粉あめ及びブドウ糖を
加えて攪拌し溶解した後、実施例においてはクエン酸、
リンゴ酸ナトリウム、炭酸カルシウム及び硫酸マグネシ
ウムを加えて攪拌し溶解した。最後にコーヒー粉末及び
カルメラを加えて良く攪拌しコーヒー飲料を作製した。
これらのコーヒー飲料について官能評価を行い、結果を
表2に併記した。
【0015】
【表2】
【0016】表2の結果から明らかなように、本発明に
よれば、甘味にコクを有し、キレ味の良いコーヒーを得
ることができる。
【0017】〔実施例3:カスタードクリーム(ロール
ケーキのフィリング)〕表3に示す処方により、実施例
及び比較例のカスタードクリームを作製した。即ち、薄
力粉、砂糖、卵黄、牛乳(大さじ2杯程度)を加え、泡
立て器で良く攪拌し、ペースト状となった時点で、残り
の牛乳を加え、中火にかけ攪拌しながら煮て、とろみが
ついた時点で加熱を止め、更に実施例ではクエン酸、リ
ンゴ酸、塩化カルシウム、炭酸マグネシウムを加えて良
く攪拌した。その後、冷やしながら徐々に生クリームを
加えながら攪拌し、カスタードクリームを得た。これら
のカスタードクリームをフィリングとして用い、ロール
ケーキを作製して官能評価を行い、結果を表3に併記し
た。
【0018】
【表3】
【0019】表3の結果から明らかなように、本発明に
よれば、比較例に較べてマイルドな味のロールケーキを
得ることができる。
【0020】〔実施例4:粒あん(大福餅)〕表4に示
す処方により、実施例及び比較例の粒あんを作製した。
即ち、3倍量の水であずきを強火にかけ、煮立った後に
ざるにあけ、ゆで汁を捨てた後、あずきを鍋に戻し、水
を足しながら柔らかくなるまで煮た。余分な煮汁を捨て
た後、砂糖を加え、木じゃくで混ぜながら弱火にかけ、
塩、実施例では更にクエン酸ナトリウム、リンゴ酸、塩
化カルシウム及び塩化マグネシウムを加え、良くかき混
ぜた後、冷却して、粒あんを製造した。得られた粒あん
を用い、大福餅を作製し、官能評価を行い、結果を表4
に併記した。
【0021】
【表4】
【0022】表4の結果から明らかなように、本発明に
よれば、甘味にコクがあり、味に幅のあるマイルドな大
福餅が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、甘味を
呈する食品における糖分その他の甘味料の量を減らすこ
となく甘味を抑制することで、コクがあってキレが良
く、清涼感のある甘味を有する食品を得ることができ
る。しかも、クエン酸やリンゴ酸などの有機カルボン酸
を摂取することにより、血中の乳酸値の上昇を抑える効
果があることが報告されていることから、有機カルボン
酸としてクエン酸やリンゴ酸を用いた場合には、味の改
良のみでなく、健康面においても好ましい食品を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A23L 2/02 A23L 2/02 B 2/38 2/38 B 2/60 2/00 C 2/68 D (56)参考文献 特開 昭62−228252(JP,A) 特開 昭60−256360(JP,A) 特開 昭60−217874(JP,A) 特表 平8−502407(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/22 WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機カルボン酸又はその塩の少なくとも
    1種と、カルシウム、マグネシウム又はそれらの塩の少
    なくとも1種とを含有することを特徴とする甘味改良
    剤。
  2. 【請求項2】 有機カルボン酸又はその塩が、クエン
    酸、リンゴ酸、グルコン酸、アジピン酸、コハク酸、酒
    石酸、乳酸、酢酸、グルコノデルタラクトンからなる群
    から選択される少なくとも1種の酸又はその塩である請
    求項1記載の甘味改良剤。
  3. 【請求項3】 有機カルボン酸又はその塩が、クエン
    酸、クエン酸塩、リンゴ酸及びリンゴ酸塩からなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項2記載の甘味
    改良剤。
  4. 【請求項4】 有機カルボン酸の塩が有機カルボン酸の
    ナトリウム塩である請求項1〜3のいずれかに記載の甘
    味改良剤。
  5. 【請求項5】 カルシウムの塩が炭酸カルシウム、水酸
    化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウムからな
    る群から選択される少なくとも1種のカルシウム塩であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の甘味改良剤。
  6. 【請求項6】 マグネシウムの塩が炭酸マグネシウム、
    水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシ
    ウムからなる群から選択される少なくとも1種のマグネ
    シウム塩である請求項1〜5のいずれかに記載の甘味改
    良剤。。
  7. 【請求項7】 甘味を呈する食品に、有機カルボン酸又
    はその塩の少なくとも1種と、カルシウム、マグネシウ
    ム又はそれらの塩の少なくとも1種を添加することを特
    徴とする甘味改良方法。
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JP2009005675A (ja) * 2007-04-13 2009-01-15 Coca Cola Co:The 改善された味質を有する甘味料組成物
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