JP3248876B2 - 調理鍋 - Google Patents

調理鍋

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JP3248876B2
JP3248876B2 JP24270198A JP24270198A JP3248876B2 JP 3248876 B2 JP3248876 B2 JP 3248876B2 JP 24270198 A JP24270198 A JP 24270198A JP 24270198 A JP24270198 A JP 24270198A JP 3248876 B2 JP3248876 B2 JP 3248876B2
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多喜生 杉本
照子 松原
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株式会社サミー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、煮物料理等に用
いる調理鍋に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
例えば、多量の食材を煮物料理する場合、これら食材と
あるいは、さらに煮汁を鍋にそのまま収容して加熱する
ことが行われている。
【0003】しかし、食材が柔らかいものであったり、
あるいは加熱されて柔らかくなると、鍋底近くの食材は
上方の食材の重みによって型くずれを起こし、出来上が
りの見栄えが悪くなるという欠点があった。
【0004】さらに、多量の食材を詰め込むと、煮汁が
食材、特に下方に位置する食材と接触しながら対流する
ことが困難となり、その結果、各食材に味覚のばらつき
が生じる場合があるという欠点もあった。
【0005】この発明は、このような欠点を解消するた
めになされたものであって、煮物料理等を行った場合
に、出来上がり品の見栄え及び味覚を向上させることが
できる調理鍋を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る調理鍋
は、上記目的を達成するために、鍋本体の中央部に、上
部に煮汁取込口が設けられ、かつ下部に煮汁排出口が設
けられた中空状の中間棚取付部が設けられると共に、こ
の中間棚取付部を介して、鍋本体内部に、煮汁通過孔が
設けられた中間棚が一枚ないし上下に複数枚取付可能と
なされていることを特徴とする
【0007】これによれば、鍋本体の底壁の他、鍋本体
に設けられた中間棚にも食材を分割して収容することが
できるので、食材が上方の食材の重みにより型くずれを
起こすことを防止できる。
【0008】また、中間棚に載置される食材は、バーナ
ーの火力により直接加熱されず、煮汁により間接的に加
熱されるため、食材を底壁に載置せずに中間棚に載置す
れば、食材が焦げ付いたり、鍋底に付着したりする不都
合を防止することができる。
【0009】さらに、鍋本体内の煮汁を加熱すると、煮
汁は、鍋本体の底部から中間棚の煮汁通過孔を通過する
ことにより上方に向かったあと、中間棚取付部上部の煮
汁取込口から中間棚取付部内に取り込まれ、そのまま中
間棚取付部内を上部から下部に向かって流れ、中間棚取
付部下部の煮汁排出口から排出され、この循環を繰り返
す。このため、食材を中間棚に分割して収容することに
よって、確実に煮汁を各食材に接触させつつスムーズに
対流させることができる。
【0010】また、前記中間棚取付部が底壁内面から突
設された支柱であり、該支柱を前記中間棚に穿設された
挿通孔に挿通し、該挿通孔周縁部を前記支柱に締付固定
することにより、中間棚が支柱に高さ調節可能に設けら
れる場合、煮物料理に用いる食材に種類に応じて、中間
棚を鍋本体の任意の位置に簡単かつ確実に設けることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜図7は、この発明に係る調
理鍋を、温度測定センサ(22)が設けられたコンロ
(19)に適用した実施形態を示す。
【0012】この調理鍋は、金属製の鍋本体(1)及び
鍋蓋(2)と、前記鍋本体(1)の底壁(1a)内面か
ら垂直に立ち上がる態様で設けられた媒体材料収容パイ
プ材(3)と、該パイプ材(3)の上部に脱着可能に取
り付けられるアク取込容器(4)と、前記パイプ材
(3)に脱着可能に固定される2枚の中間棚(5)
(6)とから構成される。
【0013】前記鍋本体(1)は、上面が開口した平面
視円形状の容器で、内部に食材(A)を収容し得るもの
となされている。そして、開口部周縁には、断面L字形
状の蓋受け段(1b)が、前記周縁部を外方に湾曲させ
ることによって形成されており、該蓋受け段(1b)に
鍋蓋(2)を載置することができるようになっている。
すなわち、鍋蓋(2)は鍋本体(1)の側壁(1c)の
内径よりやや大きい外径を有するドーム形状となされて
おり、鍋蓋(2)の中央部に設けられている摘み(2
a)を摘みつつ、鍋蓋(2)の周縁部を前記蓋受け段
(1b)に載置することによって、鍋本体(1)の開口
部を閉鎖し、鍋本体(1)の内部を密閉状態とすること
ができるようになっている。
【0014】このように、鍋蓋(2)をドーム形状とす
ることにより、鍋蓋(2)の内面に結露した温度の低い
水滴は、鍋蓋(2)の内面に沿って流れていき、一旦、
鍋本体(1)の蓋受け段(1b)に溜まった後、鍋本体
(1)の側壁(1c)の内面に沿って流れ、その間に温
度が上昇せしめられつつ煮汁(C)に戻る。そして、鍋
本体(1)の蓋受け段(1b)に溜まる水により、鍋蓋
(2)と鍋本体(1)の密着力が高まり、鍋本体(1)
内部をより確実に密閉することができる。
【0015】また、鍋本体(1)の底壁(1a)の中央
部ないし中央部近傍が、上向き凸状に屈曲変形され、屈
曲変形部(1d)となされることによって、底壁(1
a)裏面に凹状の温度測定センサ収容部(7)が形成さ
れている。このため、鍋本体(1)をコンロ(19)に
載置した際、鍋本体(1)内部の温度測定に最適な位
置、すなわち底壁(1a)の中央部ないし中央部付近で
あって底壁(1a)よりやや鍋本体(1)内部方向に退
入した位置に、温度測定センサ(22)を収容すること
ができる。しかも、温度測定センサ(22)が凹状の温
度測定センサ収容部(7)に収容される状態となること
により、温度測定センサ(22)がバーナーの炎の影響
を直接受けることを防止することができる。従って、温
度測定センサ(22)により、鍋本体(1)内部の温度
を精度良く測定することが可能となる。
【0016】また、この実施形態では、前記屈曲変形部
(1d)の立上り部に、該立上り部から底壁(1a)の
高さ位置まで斜め下方向に傾斜する円錐台状の熱遮断壁
(8)が設けられている。これにより、バーナーの炎か
ら温度測定センサ(22)に流れてくる少量の熱が遮断
され、より精度良く鍋本体(1)内部の温度を測定する
ことができる。
【0017】前記媒体材料収容パイプ材(3)は、上下
端開口の断面円形の金属製中空材からなるものであっ
て、下端部には切欠き(3c)が周方向に等間隔に四箇
所形成されている。そして、前記屈曲変形部(1d)の
立上り部の上部には、断面上向きL字形状のパイプ材固
定部材(9)が周方向に等間隔に四箇所設けられてお
り、図3に示すように、パイプ材(3)の前記切欠き
(3c)を前記パイプ材固定部材(9)に嵌め込むこと
によって、パイプ材(3)が前記屈曲変形部(1d)の
上面から垂直に立ち上がる態様で設けられている。ま
た、図3または図4に示すように、パイプ材(3)の内
径は屈曲変形部(1d)の上面の外径より大に設定され
ており、従って、パイプ材(3)の下開口部と屈曲変形
部(1d)の間には、煮汁が通過しうる隙間(24)が
形成されている。このような構成とすることで、屈曲変
形部(1d)の上方において、煮汁が溜まることなく流
動するから、温度測定センサ(22)による鍋本体
(1)内部の温度測定をさらに高精度に行うことができ
る。
【0018】また、媒体材料収容パイプ材(3)の周壁
上部には煮汁を取り込むための煮汁取込口(3a)が、
周壁下部には取り込んだ煮汁を排出するための煮汁排出
口(3b)がそれぞれ周方向に等間隔に4箇所ずつ設け
られている。そして、パイプ材(3)内部の下端部から
約1/3高さの位置において、メッシュ状の区画板(1
0)が設けられることにより、パイプ材(3)内部に上
区画室(11)と下区画室(12)とが形成され、前記
上区画室(11)に活性炭(B)が収容されている。
【0019】しかして、鍋本体(1)の底壁(1a)を
バーナーで加熱すると、煮汁は、図1の矢印方向に対流
する。すなわち、鍋本体(1)の底壁(1a)がバーナ
ーにより主に外周部を加熱されることによって、煮汁
は、鍋本体(1)の側壁(1c)に沿って上方に向か
い、パイプ材(3)のある中心方向に向かう。そして、
その煮汁の一部が前記煮汁取込口(3a)からパイプ材
(3)内部に進入し、そのまま活性炭(B)を通過しな
がら下方に惰性流動し、前記煮汁排出口(3b)あるい
はパイプ材(3)の下開口部の隙間(24)から排出さ
れる。後は、図1の矢印方向の対流を繰り返し、その間
に煮汁(C)は活性炭(B)の作用によって徐々に浄化
されていく。特に、鍋本体の中心軸上に、このような屈
曲変形部(1d)やパイプ材(3)が設けられることに
よって、煮汁(C)の上述のような方向の対流がより一
層促進される。
【0020】なお、この実施形態では、媒体材料収容パ
イプ材を金属製パイプ材としたが、これに限らず、セラ
ミック製パイプ材等、その他の材料からなるパイプ材で
あってもよい。また、煮汁取込口(3a)や煮汁排出口
(3b)をそれぞれ周方向に4箇所ずつ設けるものとし
たが、これに限らず、パイプ材(3)の上部及び下部に
それぞれ少なくとも1箇所以上設ければよい。また、パ
イプ材(3)の周面をメッシュ状に形成するものとして
もよい。また、媒体材料収容パイプ材(3)の内部に活
性炭(B)を収容するものとしたが、これに限らず、遠
赤ボール、アメジスト、ヘマタイト、トルマリン、麦飯
石等を収容し煮汁をまろやかにするものとしてもよい
し、あるいはゼオライト等を収容し脱臭を行うものとし
てもよいし、あるいは鳥殻などのダシを収容し食材
(A)を味付けするものとしてもよい。
【0021】アク取込容器(4)は、上面が開口した平
面視円形の短筒形状となされたもので、底板裏面には、
前記パイプ材(3)の内径とほぼ同じ外径を有する円柱
状の嵌め込み部(4a)が設けられており、この嵌め込
み部(4a)を前記パイプ材(3)の上開口部にはめ込
むことによって、アク取込容器(4)は水平に設置され
る。
【0022】そして、アク取込容器(4)の周面には、
上下に長い長円形状のアク取込孔(4b)が周方向に複
数個設けられており、煮汁(C)の表面に浮かんでいる
アク(D)は、図1の白抜矢印方向に示すように煮汁
(C)の対流に伴って中心方向に流れ、前記アク取込孔
(4b)からアク取込容器(4)に取り込められるよう
になっている。このため、アク取込容器(4)にある程
度溜まったアク(D)を、アク取込容器(4)の開口部
から玉杓子等ですくうことによって、簡単に煮汁表面に
浮かんでいるアク(D)を取り除くことができる。
【0023】前記中間棚(5)(6)は、鍋本体(1)
の内径よりやや小さい外径を有する円盤状の棚で、図6
に示すように、煮汁(C)が通過し得る多数の煮汁通過
孔(13)が厚さ方向を貫通して設けられると共に、中
心部にはパイプ材(3)の外径よりやや大きい口径を有
するパイプ材挿通口(14)が設けられ、該パイプ材挿
通口(14)の周縁部には円筒状のガイド片(15)が
設けられている。
【0024】そして、前記ガイド片(15)は、その先
端から根本部まで縦方向に延びるスリットが周方向に複
数形成されており、後述の締付金具(16)の付勢力に
より縮径方向に閉じて、パイプ材(3)を締め付け可能
なものとなされている。また、前記ガイド片(15)の
内面には、パイプ材(3)に形成された凸部(3d)に
対応する凹部(15a)が形成されており、そのガイド
片(15)の凹部(15a)をパイプ材(3)の凸部
(3d)に嵌め合わすことによって、中間棚(6)
(6)の位置決めと中間棚(5)(6)のずれ防止のス
トッパーとしての効果を奏している。なお、前記ガイド
片(15)は、この実施形態では別部材として形成し、
中間棚(5)(6)に溶接することで製作されている
が、一体成形品としてもよい。
【0025】前記締付金具(16)は、一端に舌片(1
7a)が形成された2個の金具本体(17)と、両金具
本体(17)(17)を縮径方向に付勢するバネ軸(1
8)とから構成されるものある。そして、バネ軸(1
8)の付勢力に対抗して舌片(17a)(17a)を互
いに接近させるように摘むことにより、両金具本体(1
7)(17)の他端を開かせ、その状態でガイド片(1
5)の外側に嵌めこんで舌片(17a)(17a)から
手を離すと、バネ軸(18)の付勢力により両金具本体
(17)(17)が縮径方向に閉じて、ガイド片(1
5)がパイプ材(3)に締め付けられ、もって中間棚
(5)(6)がパイプ材(3)にしっかりと固定され
る。
【0026】しかして、図1に示すように、中間棚
(5)(6)のガイド片(15)の凹部(15a)をパ
イプ材(3)の凸部(3d)に嵌め合わせつつ、締付金
具(16)によって中間棚(5)(6)をパイプ材
(3)に所定距離をあけて締付固定すると、鍋本体
(1)内部は3段構造となるので、食材(A)を各段に
分割して載置し得る状態となる。このため、食材(A)
が、上方の食材(A)の重みにより型くずれを起こすこ
とを防止することができる。
【0027】また、中間棚(5)(6)に載置される食
材は、バーナーの火力により直接加熱されず、煮汁
(C)により間接的に加熱されるため、食材(A)が焦
げ付いたり、鍋底に付着したりする不都合を防止するこ
とができる。
【0028】さらに、鍋本体内の煮汁を加熱すると、煮
汁は、鍋本体の底部から中間棚の煮 汁通過孔を通過する
ことにより上方に向かったあと、中間棚取付部上部の煮
汁取込口から中間棚取付部内に取り込まれ、そのまま中
間棚取付部内を上部から下部に向かって流れ、中間棚取
付部下部の煮汁排出口から排出され、この循環を繰り返
す。このため、食材を中間棚に分割して収容することに
よって、確実に煮汁を各食材に接触させつつスムーズに
対流させることができる。
【0029】なお、この実施形態では、鍋本体(1)内
部に2枚の中間棚(5)(6)を設けて3段構造とした
が、これに限らず、1枚の中間棚を設け2段構造とした
り、複数枚の中間棚を設け多段構造としたりしてもよ
い。また、中間棚(5)(6)は、煮汁(C)が通過し
得る多数の煮汁通過孔(13)が厚さ方向を貫通して設
けられたものとしたが、これに限らず、金網状に形成さ
れたものとしてもよい。
【0030】一方、コンロ(19)は、公知の五徳(2
0)及びバーナー(21)に、鍋本体(1)内部の温度
を測定する温度測定センサ(22)と、該温度測定セン
サ(22)及びバーナー(21)を制御する制御部(2
3)とが備えられたものである。
【0031】この温度測定センサ(22)は、上端面に
接触する鍋本体(1)の底壁(1a)の位置に応じて上
下に伸縮するもので、この発明に係る調理鍋を載置した
場合は、図1に示すように、五徳(20)の位置よりや
や上方に突出した状態で、温度測定センサ収容部(7)
に収容される。そして、温度測定センサ(22)は、そ
の上端面に接触している屈曲変形部(1d)から、鍋本
体(1)内部の温度を測定し、その温度測定値を制御部
(23)に順次送信する。
【0032】この制御部(23)は、前記温度測定セン
サ(22)から送信されてきた温度測定値と、予め設定
された温度とに基づいてバーナー(21)の火力を調整
することを繰り返す、いわゆるフィードバック制御を行
うものである。例えば、最初の10分は65度の温度、
後の20分は40度の温度と制御部に設定しておけば、
制御部はその設定に応じて、前記温度測定センサ(2
2)から送信されてきた温度測定値を監視しつつ、バー
ナー(21)の火力を調整する。
【0033】次に、この発明に係る調理鍋の使用方法に
ついて説明する。
【0034】まず、パイプ材(3)の上区画室(11)
に媒体材料、例えば活性炭(B)を収容した状態で、パ
イプ材(3)の前記切欠き(3c)を前記パイプ材固定
部材(9)に嵌め込み、パイプ材(3)を前記屈曲変形
部(1d)の上面から垂直に立ち上がる態様で設ける。
【0035】そして、鍋本体(1)の底壁(1a)に煮
物料理用の食材(A)を所定量だけ載置した後、締付金
具(16)によって下段の中間棚(6)をパイプ材
(3)の所定位置に締付固定し、その中間棚(6)上に
食材(A)を所定量だけ載置して、さらに上段の中間棚
(5)についても下段の中間棚(6)と同様に締付固定
し、食材(A)を所定量だけ載置する。
【0036】そして、アク取込容器(4)を、裏面に設
けられた嵌め込み部(4a)を前記パイプ材(3)の上
開口部に嵌め込むことによって、パイプ材(3)の上部
に水平に取り付けた後、煮汁(C)をアク取込容器
(4)の中間高さの位置まで注ぎ、鍋本体(1)に鍋蓋
をかぶせる。そして、この調理鍋をコンロ(19)の五
徳(20)に載置すると、温度測定センサ(22)が鍋
本体(1)の屈曲変形部(1d)の上面位置まで収縮
し、加熱体制が完了する。
【0037】次に、コンロ(19)のバーナー(21)
に点火し、鍋本体(1)内部を加熱していくと、前記温
度測定センサ(22)は、鍋本体(1)の屈曲変形部
(1d)から鍋本体(1)内部の温度を測定し、その温
度測定値を制御部(23)に順次送信する。そして、こ
の制御部(23)は、前記温度測定センサ(22)から
送信されてきた温度測定値と、予め設定された温度とに
基づいてバーナーの火力を調整することを繰り返すフィ
ードバック制御を行う。
【0038】また、鍋本体(1)の底壁(1a)は主に
外周側を加熱されるため、その底壁(1a)の外周側で
加熱された煮汁(C)は、図1の矢印方向に示すよう
に、鍋本体(1)の側壁(1c)に沿って上方に向か
い、パイプ材(3)のある中心方向に流れる。そして、
その一部が前記煮汁取込口(3a)からパイプ材(3)
内部に進入し、そのまま下方に惰性流動し活性炭(B)
を通過して、前記煮汁排出口(3b)あるいはパイプ材
(3)の下開口部の隙間(24)から排出され、この対
流を繰り返している間に、煮汁(C)は活性炭(B)の
作用によって徐々に浄化されていく。
【0039】さらに、煮汁(C)の表面にはアク(D)
が浮かんでくるが、このアク(D)は、図1の白抜矢印
方向に示すように煮汁(C)の対流に伴って中心方向に
流れ、前記アク取込孔(4b)からアク取込容器(4)
に取り込められる。このため、アク取込容器(4)にあ
る程度溜まったアク(D)を、アク取込容器(4)の開
口部から玉杓子等ですくうことによって、簡単に煮汁表
面に浮かんでいるアク(D)を取り除くことができる。
【0040】こうして、煮物料理が完成したら、まず、
上段の中間棚(5)上にある食材(A)を皿に盛りつけ
た後、上段の中間棚(5)を締付金具(16)を弛めて
パイプ材(3)から取り外し、さらに下段の中間棚
(6)についても上段の中間棚(5)と同様にパイプ材
(3)から取り外すと、食材(A)を型くずれさせずに
簡単に取り出すことができる。
【0041】以上のように、煮汁(C)は活性炭(B)
を確実に通過すると共に、鍋本体(1)内部を効率的に
循環するため、活性炭(B)の効果を十分に発揮させる
ことができる。
【0042】しかも、活性炭(B)はパイプ材(3)に
収容され、食材(A)とは別に出し入れされるので、食
材(A)を皿に盛りつける際、従来のように活性炭
(B)を一個一個注意深く取り除く必要もなくなり、食
材(A)のみを鍋から簡単に取り出すことができる。
【0043】さらに、活性炭(B)はパイプ材(3)に
保護されるため、活性炭(B)が食材(A)や菜箸と接
触して欠けることを防止できる。
【0044】なお、以上の実施形態では、この調理鍋を
加熱するバーナーを通常のバーナー(21)としたが、
特開平4−353308号に示されるような、炎が旋回
流動しながら上昇し、火炎の鍋本体への接触面積が増大
するコンロバーナーを用いてもよい。これによれば、煮
汁(C)の対流が活発になるため、食材(A)の芯まで
効率よく熱を伝達することができると共に、煮汁(C)
をパイプ材(3)内部の媒体材料に何回も通過させるこ
とができ、本発明に係る調理鍋の効果がより有効に発揮
される。
【0045】また、コンロ(19)に温度測定センサ
(22)を設け、調理鍋をコンロ(19)の五徳(2
0)に載置した際に、温度測定センサ(22)が鍋本体
(1)の温度測定センサ収容部(7)に収容されるもの
としたが、温度測定センサ収容部(7)に温度測定セン
サ(22)をあらかじめ固定しておいて、その温度測定
センサ(22)により測定した温度測定値を制御部(2
3)あるいは温度表示器に送信するものとしてもよい。
【0046】また、調理鍋を金属製鍋としたが、これに
限られず、例えば土鍋のような陶器製鍋としてもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、鍋本体の
底壁の他、鍋本体に設けられた中間棚にも食材を分割し
て収容することができる。このため、食材が上方の食材
の重みにより型くずれを起こすことを防止でき、出来上
がりの見栄えを向上させることが可能となる。
【0048】また、中間棚に載置される食材は、バーナ
ーの火力により直接加熱されず、煮汁により間接的に加
熱されるため、食材が焦げ付いたり、鍋底に付着したり
する不都合を防止することができ、出来上がりの見栄え
及び味覚を向上させることが可能となる。
【0049】さらに、鍋本体内の煮汁を加熱すると、煮
汁は、鍋本体の底部から中間棚の煮汁通過孔を通過する
ことにより上方に向かったあと、中間棚取付部上部の煮
汁取込口から中間棚取付部内に取り込まれ、そのまま中
間棚取付部内を上部から下部に向かって流れ、中間棚取
付部下部の煮汁排出口から排出され、この循環を繰り返
す。このため、食材を中間棚に分割して収容することに
よって、確実に煮汁を各食材に接触させつつスムーズに
対流させることができ、バランスよく味覚を向上させる
ことができる。
【0050】請求項2に係る発明によれば、煮物料理に
用いる食材に種類に応じて、中間棚を鍋本体の任意の位
置に簡単かつ確実に設けることができ、便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る調理鍋をコンロに
載置した状態を示す全体断面図である。
【図2】図1の調理鍋のI−I線矢視図である。
【図3】パイプ材の煮汁排出口付近の斜視図である。
【図4】図3のII−II線矢視図である。
【図5】アク取込容器の一部切り欠き斜視図である。
【図6】中間棚のパイプ材への固定構造を示す斜視図で
ある。
【図7】中間棚のパイプ材への固定構造を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1・・・鍋本体 2・・・鍋蓋 3・・・媒体材料収容パイプ材 3a・・・煮汁取込口 3b・・・煮汁排出口 4・・・アク取込容器 5、6・・・中間棚 7・・・温度測定センサ収容部 8・・・熱遮断壁 10・・・区画壁 11・・・上区画室 12・・・下区画室 16・・・締付金具 19・・・コンロ 20・・・五徳 21・・・バーナー 22・・・温度測定センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 101 A47J 36/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋本体の中央部に、上部に煮汁取込口が
    設けられ、かつ下部に煮汁排出口が設けられた中空状の
    中間棚取付部が設けられると共に、この中間棚取付部を
    介して、鍋本体内部に、煮汁通過孔が設けられた中間棚
    が一枚ないし上下に複数枚取付可能となされていること
    を特徴とする調理鍋。
  2. 【請求項2】 前記中間棚取付部が底壁内面から突設さ
    れた支柱であり、該支柱を前記中間棚に穿設された挿通
    孔に挿通し、該挿通孔周縁部を前記支柱に締付固定する
    ことにより、中間棚が支柱に高さ調節可能に設けられる
    請求項1に記載の調理鍋。
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