JP3248875B2 - カイワレ大根の殺菌方法 - Google Patents

カイワレ大根の殺菌方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栽培工程に沿って
殺菌工程を行え、殺菌効果が高く、しかも、安全性が高
い実用性に秀れたカイワレ大根の殺菌方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】昨今発
生の腸管出血性大腸菌O−157:H7(以下、O−1
57という。)は社会的大問題となっており、その原因
は不明で対策も不十分のまま現在も散発的発生が続いて
おり、国民生活に大きな不安と動揺を与えている。
【0003】また、カイワレ大根からO−157が検出
されてその種子に起因の疑いがある旨が報道されたた
め、カイワレ大根の生産農家は致命的な打撃を受け、早
急なる対策が望まれている。
【0004】また、カイワレ大根の種子に5日間,75
℃の熱処理を施すと、高い発芽率を維持しながらO−1
57を殺菌できる旨が発表されているが、この方法は殺
菌工程に時間がかかり過ぎて実用性に問題がある。
【0005】本発明は、このような現状に鑑みてなされ
たもので、カイワレ大根の種子に取り付いたO−157
を殺菌する手段を検討した結果、本発明者が既に発明し
ている特願平9−104961号に係るO−157の殺
菌に使用する殺菌液が有効であることを発見し、栽培工
程に沿って殺菌工程を行え、且つ、効果的にカイワレ大
根等の種子に取り付いたO−157を殺菌することがで
き、しかも、安全性が高い実用性,作業性に秀れた技術
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨を説明す
る。
【0007】カイワレ大根の殺菌方法であって、カイワ
レ大根の種子を濃度4%(重量)のフマル酸溶液に1〜
5分浸漬してO−157を殺菌することを特徴とするカ
イワレ大根の殺菌方法に係るものである。
【0008】また、請求項1記載のカイワレ大根の殺菌
方法において、カイワレ大根の種子をフマル酸で殺菌し
た後、該カイワレ大根の種子に水を吸水させて該カイワ
レ大根の種子を発芽可能にすることを特徴とするカイワ
レ大根の殺菌方法に係るものである。
【0009】また、請求項1,2いずれか1項に記載の
カイワレ大根の殺菌方法において、生育したカイワレ大
根を出荷する際に、該カイワレ大根をフマル酸溶液で殺
菌することを特徴とするカイワレ大根の殺菌方法に係る
ものである。
【0010】また、請求項記載のカイワレ大根の殺菌
方法において、生育したカイワレ大根を濃度0.2%
(重量)以上のフマル酸溶液で殺菌することを特徴とす
るカイワレ大根の殺菌方法に係るものである。
【0011】
【発明の作用及び効果】本発明は繰り返した実験により
得た結果を請求項としてまとめたものである。カイワレ
大根の種子を水に浸種した後、該カイワレ大根の種子を
静置して発芽させる浸種工程において、カイワレ大根の
種子にフマル酸を含浸させるとカイワレ大根の種子に付
着しているO−157を殺菌することができる。尚、
マル酸は使用基準を有さない食品添加物であり、安全性
に秀れる。
【0012】また、生育したカイワレ大根を出荷すると
きに、該カイワレ大根をフマル酸で殺菌すると、より一
層確実にO−157に汚染されていないカイワレ大根を
出荷することができる。
【0013】本発明は上述のようにするから、従来の
イワレ大根の栽培工程に沿ってカイワレ大根を殺菌する
ことができ、また、効果的にカイワレ大根に取り付いた
O−157を殺菌することができ、しかも安全性が高い
実用性,作業性に秀れたカイワレ大根の殺菌方法とな
る。
【0014】
【実施例】本発明の具体的な一実施例について説明す
る。
【0015】本実施例は、カイワレ大根の栽培方法に係
るものである。
【0016】図1は従来より行われている一般的なカイ
ワレ大根の栽培方法を示したフローチャート(以下、従
来例という。)であり、図2はカイワレ大根の殺菌工程
を含んだカイワレ大根の栽培方法(以下、本実施例とい
う。)を示したフローチャートである。
【0017】尚、本実施例で使用した殺菌剤はフマル酸
である。
【0018】乾燥状態のカイワレ大根の種子を約25℃
において水に7〜8時間浸す。
【0019】このとき、カイワレ大根の種子を殺菌する
ため、カイワレ大根の種子に殺菌剤を所定濃度に達する
ように含浸させる。尚、本実施例では殺菌剤としてフマ
ル酸を使用しているため、カイワレ大根の種子を濃度4
%(重量)のフマル酸溶液(エタノール70〜75%
(重量)及びアスコルビン酸0.05%(重量)を含
む)に1〜5分浸漬してカイワレ大根の種子にフマル酸
を含浸させ、続いて、該カイワレ大根の種子を水に浸し
ている。また、殺菌剤の濃度及び含浸時間は、カイワレ
大根の種子を確実に殺菌でき、しかも、カイワレ大根の
種子の発芽率に影響のない範囲に設定する。
【0020】続いて、このカイワレ大根の種子について
水切りを行い、発芽室(25℃の暗室)に入れて翌朝ま
で放置し、カイワレ大根の種子を発芽させる。
【0021】続いて、発芽したカイワレ大根の種子を播
種機で一定量栽培容器に播種し、1回水を散水する。
尚、散水時においてカイワレ大根の殺菌のため、フマル
酸水溶液(O−157を効果的に殺菌できるように濃度
0.2%(重量)以上が望ましい。)を使用しても良
い。
【0022】続いて、発芽したカイワレ大根の種子を入
れた栽培容器を発芽室から栽培用ベットに運び、栽培用
ベットを上下左右多段に並べて製品として出荷できる大
きさにまで成長させる(通常4〜5日かかる。)。この
とき、1日2〜3回水を散水するが、この散水時におい
てカイワレ大根の殺菌のため、フマル酸水溶液を使用
ても良い。
【0023】続いて、成長したカイワレ大根を栽培容器
から所定量(1ポット分)単位で抜き取り、該カイワレ
大根をフマル酸溶液で殺菌洗浄し、更に、水洗いを行
う。
【0024】続いて、成長したカイワレ大根を自動シー
ル機により販売用ポットに詰め、該販売用ポットを出荷
用段ボールに収納し、冷蔵庫で予冷した後出荷する。
【0025】本実施例は上述のように、従来例の生産工
程に沿ってカイワレ大根の種子を殺菌することができる
から、従来例に比して生産時間がほとんど変わらずにO
−157などの細菌に汚染されていない安全なカイワレ
大根を生産することができる実用性,作業性に秀れたカ
イワレ大根の栽培方法となる。
【0026】また、カイワレ大根の種子を殺菌するとき
に、カイワレ大根の種子の発芽率に影響がないように殺
菌剤の濃度及び時間を設定しているから、従来例と同様
にカイワレ大根の種子の発芽工程にロスがない生産性に
秀れたカイワレ大根の栽培方法となる。
【0027】また、カイワレ大根の生育工程においてカ
イワレ大根に散水するとき水の代わりに殺菌剤水溶液を
使用してカイワレ大根を殺菌することができるから、従
来例と同様にカイワレ大根の生育工程にロスがなく、カ
イワレ大根の安全性も高めることができる実用性,生産
性に秀れたカイワレ大根の栽培方法となる。
【0028】また、カイワレ大根の出荷工程において、
カイワレ大根を殺菌剤により殺菌するから、O−157
などの細菌に汚染されていない確実に安全なカイワレ大
根を出荷することができる実用性に秀れたカイワレ大根
の栽培方法となる。
【0029】以下に、本実施例の作用効果を裏付ける実
験例を示す。
【0030】尚、本実験例に使用した殺菌剤はフマル酸
であり、O−157の測定方法は、新潟県衛生公害研究
所の指針による図3に示した病原性大腸菌O−157の
検査法(医学国保課資料)に準じて行った。また、使用
するアルコールは人体に悪影響を及ぼさないものとして
エチルアルコールを使用した。
【0031】<第一実験例> O−157に対するフマル酸の殺菌効果は濃度による影
響が大きいため(特願平9−104961号によれば、
その濃度は0.2%(重量)以上。)、カイワレ大根の
種子を殺菌する場合、カイワレ大根の種子への吸水率及
び吸水速度が重要となる。
【0032】カイワレ大根の乾燥種子2gを水100m
lに14時間浸漬し、経時的に、軽く水切りをした種子
を秤量して重量差から吸水率を求め、また、14時間浸
漬時を最大吸水量として各浸漬時間ごとの吸水速度を重
量差から求め、表1を得た。
【0033】
【表1】
【0034】このように、カイワレ大根の乾燥種子への
吸水速度は、1時間浸漬時で吸水率が31.3%となる
程早い。
【0035】<第二実験例> カイワレ大根の種子に殺菌処理を行うと発芽率が低下し
て発芽作業にロスが生じる恐れがある。
【0036】カイワレ大根の種子2gを、4.0%(重
量)フマル酸溶液(アルコール濃度75%(重量)で安
定剤としてアスコルビン酸を約0.05%(重量)添加
している。)を希釈して得た、0.2%(重量)フマル
酸溶液,0.3%(重量)フマル酸溶液及び4.0%
(重量)フマル酸溶液(アルコール濃度70%(重量)
で安定剤としてアスコルビン酸を約0.05%(重量)
添加している。)の40mlで所定時間洗浄し、水にて
延べ8時間となるように浸種工程を行い、水切り後の重
量から吸水率を求め、また、このカイワレ大根の種子を
25℃の暗室で1晩放置して発芽状況を調べて発芽率を
求め、表2を得た。
【0037】
【表2】
【0038】このように、フマル酸の濃度が高濃度とな
る程カイワレ大根の種子の発芽率は低下し、通常の水の
みで浸種工程を行った場合と比較して差異のない洗浄時
間は、0.2%(重量)フマル酸溶液では2時間、0.
3%(重量)フマル酸溶液では1時間、4.0%(重
量)フマル酸溶液では10分程度であることが分かる。
従って、カイワレ大根の種子に浸種工程に沿って該カイ
ワレ大根の種子を殺菌する場合は、上記のような発芽率
に影響がない範囲の殺菌時間で殺菌作業を行うことが望
ましい。
【0039】<第三実験例> 発芽率に影響を生じない洗浄時間におけるO−157へ
の殺菌効果を調べるため、カイワレ大根の乾燥種子を1
4オーダーのO−157培養液40mlに5分間浸漬
し、このカイワレ大根の種子を所定濃度のフマル酸溶液
で所定時間洗浄し、この洗浄したカイワレ大根の種子に
ついて菌数を測定し、表3を得た。
【0040】
【表3】
【0041】このように、4.0%(重量)フマル酸溶
液においては1分の洗浄時間でO−157を10以下に
まで殺菌することができる。
【0042】しかし、0.2%(重量)及び0.3%
(重量)のフマル酸溶液では、カイワレ大根の種子の発
芽率に影響を生じない洗浄時間において有効にO−15
7を殺菌することができなかった。
【0043】<第四実験例> 第三実験例の結果をより詳細に調べるため、第三実験例
に準じて、カイワレ大根の乾燥種子をO−157培養液
40mlに5分間浸漬し、このカイワレ大根の種子を所
定濃度のフマル酸溶液で所定時間洗浄し、この洗浄した
カイワレ大根の種子について菌数を測定し、表4を得
た。また、カイワレ大根を洗浄後、水にて延べ8時間と
なるように浸種工程を行い、第二実験例に準じて発芽率
を求め、表5を得た。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】このように、浸種工程時のフマル酸溶液に
よる洗浄工程においては、フマル酸濃度が高濃度である
程、カイワレ大根の種子の発芽率は低下し、その限界
は、0.3%(重量)では60分(本実験例では上限は
不明である。)、0.5%(重量)では15分、また、
1.0〜4.0%(重量)では5分程度である。
【0047】また、フマル酸溶液の殺菌作用について
は、洗浄時間5分において1.5%(重量)以上若しく
は洗浄時間1分において2.5%(重量)以上で静菌効
果が得られ、また、4.0%(重量)において完全な殺
菌効果が得られる。
【0048】尚、高濃度のフマル酸溶液を得るためには
アルコールを多量に添加しなければならないが、このア
ルコール分においては静菌効果及び殺菌効果は確認でき
なかった。
【0049】従って、カイワレ大根の種子を完全に殺菌
するためには、濃度4%(重量)以上のフマル酸溶液を
使用することが望ましい。
【0050】<第五実験例> O−157に汚染されていない確実に安全なカイワレ大
根を出荷できるようにするため、生育したカイワレ大根
に対するフマル酸溶液の殺菌効果を確認する。収穫後の
カイワレ大根50gを104オーダーのO−157培養
液300mlに30分間浸漬し、このカイワレ大根を濃
度0.2%(重量)のフマル酸溶液で所定時間洗浄し、
この洗浄したカイワレ大根について菌数を測定し、表6
を得た。
【0051】
【表6】
【0052】このように、0.2%(重量)フマル酸溶
液で30分以上洗浄すると、O−157を10以下にま
で殺菌することができる。
【0053】従って、出荷前のカイワレ大根を濃度0.
2%(重量)以上のフマル酸溶液で30分以上殺菌洗浄
すると、O−157に汚染されていない確実に安全なカ
イワレ大根を出荷することができる。
【0054】尚、第五実験例の結果は、0.2%(重
量)フマル酸溶液でカイワレ大根以外のキャベツなどの
他の生鮮野菜に付着したO−157を確実に殺菌できる
ことを示唆している。
【0055】<第六実験例> 生育したカイワレ大根に対してフマル酸溶液で殺菌を行
った場合の該カイワレ大根の商品価値を確認する。
【0056】収穫後のカイワレ大根50gを濃度0.2
%(重量)のフマル酸溶液で所定時間洗浄し、この洗浄
したカイワレ大根を水洗いして色調(クロロフィルa,
b)を測定し、表7を得た。尚、色調は、カイワレ大根
の葉部分1gから海砂0.5gとアセトンとで色素を溶
出後、アセトンにて50gに希釈し、波長420μm
(クロロフィルa)及び波長460μm(クロロフィル
b)の吸光度を求めた。
【0057】
【表7】
【0058】このように、カイワレ大根をフマル酸溶液
で殺菌しても、カイワレ大根の色調には何ら影響は発生
しない。
【0059】また、洗浄したカイワレ大根の味覚につい
て実験しても(選択法による有意差。)、その差はほとん
ど感じられなかった。
【0060】従って、生育したカイワレ大根に対してフ
マル酸溶液で殺菌を行っても、その商品価値が低下する
ことはない。
【0061】また、この第六実験例の結果は、カイワレ
大根の生育工程における散水の水の代わりにフマル酸溶
液(水溶液)を使用しても、その商品価値が低下するこ
とがないことを示唆している。
【0062】<第七実験例> 前記、第五実験例の結果は、フマル酸溶液でカイワレ大
根以外のキャベツなどの他の野菜に付着したO−157
を確実に殺菌できることを示唆しているが、この点を確
認するためカイワレ大根以外の野菜について、フマル酸
溶液のO−157の殺菌実験を行った。
【0063】レタス,カイワレ大根,キャベツ,キュウ
リ,人参,大根,ピーマン,玉ねぎ,長ねぎについて、
夫々O−157の培養液に30分間浸し、続いて、3時
間風乾した後、フマル酸溶液(第二実験例で使用したも
のと同等品)で30分間洗浄し、直ちに菌数を測定し、
表8を得た。
【0064】
【表8】
【0065】このように、いずれの野菜においても、フ
マル酸溶液のO−157に対する殺菌効果は極めて良好
に発揮された。
【0066】また、上記野菜について、フマル酸溶液に
よる洗浄の後、所定時間水洗いを行ってから味覚を実験
したところ(第六実験例と同様に選択法による有意差に
よる)、野菜の種類によって水洗浄の時間が異なるもの
の、1〜10分間の水洗いによって各野菜そのものの味
覚と変わらない野菜を得ることができた。従って、上記
野菜に対するフマル酸溶液による洗浄によって野菜の商
品価値が低下することはない。
【0067】以上、この第七実験例の実験結果は、カイ
ワレ大根以外の野菜に本実施例に係る殺菌方法(及び栽
培方法)を行っても同様の良好な作用効果を得られるこ
とを示唆している。
【0068】以上の実験例の結果をまとめると、 カ
イワレ大根の種子を殺菌剤(フマル酸溶液)で殺菌する
場合には、該カイワレ大根の種子中の有効成分濃度が問
題となり、カイワレ大根の生育工程においては、浸種工
程の前段として殺菌剤をカイワレ大根の種子中に含浸さ
せる工程を設けると良い。また、殺菌剤として溶液を使
用する場合には、浸種工程に含ませても良い。
【0069】 カイワレ大根の種子を殺菌剤(フマル
酸溶液)で殺菌する場合には、該カイワレ大根の種子の
発芽率が問題となるが、適宜濃度で適宜時間の殺菌方法
を選択することができれば、発芽率の問題は解決され
る。尚、殺菌剤としてフマル酸溶液を使用する場合は、
濃度4%(重量)のフマル酸溶液に1〜5分浸漬すると
良い。
【0070】 カイワレ大根をフマル酸溶液で殺菌洗
浄しても、カイワレ大根の商品価値は低下しない。
【0071】 カイワレ大根以外のレタス,キャベ
ツ,キュウリ,人参,大根,ピーマン,玉ねぎ,長ねぎ
などの野菜においても、カイワレ大根と同様にフマル酸
溶液で殺菌することにより、O−157などの細菌に汚
染されていない安全な生鮮野菜として出荷することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のカイワレ大根の生産工程の一例を示す
フローチャートある。
【図2】本実施例のカイワレ大根の生産工程の一例を示
すフローチャートある。
【図3】O−157の検査法の一例を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
なし
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−51811(JP,A) 特開 平6−256129(JP,A) 特開 平2−25404(JP,A) 特開 平1−304872(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 9/00 A01C 1/08 A01N 25/00 A01N 37/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カイワレ大根の殺菌方法であって、カイ
    ワレ大根の種子を濃度4%(重量)のフマル酸溶液に1
    〜5分浸漬してO−157を殺菌することを特徴とする
    カイワレ大根の殺菌方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカイワレ大根の殺菌方法
    において、カイワレ大根の種子をフマル酸で殺菌した
    後、該カイワレ大根の種子に水を吸水させて該カイワレ
    大根の種子を発芽可能にすることを特徴とするカイワレ
    大根の殺菌方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2いずれか1項に記載のカイ
    ワレ大根の殺菌方法において、生育したカイワレ大根を
    出荷する際に、該カイワレ大根をフマル酸溶液で殺菌す
    ることを特徴とするカイワレ大根の殺菌方法。
  4. 【請求項4】 請求項記載のカイワレ大根の殺菌方法
    において、生育したカイワレ大根を濃度0.2%(重
    量)以上のフマル酸溶液で殺菌することを特徴とするカ
    イワレ大根の殺菌方法。
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