JP3248867B2 - 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法、液化ガス容器の切替方法及び切替装置、液化ガスの流れの有無を検知する方法及び装置 - Google Patents

液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法、液化ガス容器の切替方法及び切替装置、液化ガスの流れの有無を検知する方法及び装置

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JP3248867B2
JP3248867B2 JP36293797A JP36293797A JP3248867B2 JP 3248867 B2 JP3248867 B2 JP 3248867B2 JP 36293797 A JP36293797 A JP 36293797A JP 36293797 A JP36293797 A JP 36293797A JP 3248867 B2 JP3248867 B2 JP 3248867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガス容器内の
残液有無の検知方法、液化ガス容器の切替方法及び切替
装置、液化ガスの流れの有無を検知する方法及び装置に
関するものである。更に詳しくは、容器内の液化ガスの
消失を高精度で検知(見つけ出すことが)可能にして残
液の無駄をなくし、使用後の容器内の残液をなくすこと
により残液処理の手間を省くと共に、ガス供給システム
設備費用を低減する液化ガス容器内の残液有無の検知方
法、液化ガス容器の切替方法及び切替装置、液化ガスの
流れの有無を検知する方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】医療用器材等を減菌するための滅菌ガスと
して一般的に使用されている酸化エチレンガスと炭酸ガ
スの液化混合ガスでは、容器内の液相がなくなると、ガ
ス相から減菌有効成分である酸化エチレンガスの濃度が
低いガスが供給されてしまう。このため、結果的に減菌
不全が生じるという問題が起こる。このため液化ガスに
おいては、その残液の有無を正確に検知しなければなら
ない。
【0003】従来は、液相が実質的に消失又は消失した
ときの残ガスの重量を予め想定しておき、容器全体の重
量が、この残ガス重量と容器単体重量とを合計した重量
に達したときに、予備容器に切り替えるようにしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の方法では、次のような課題があった。即ち、液
化ガス容器は、ガス容器から供給されたガスを送給経路
であるガス管に導出するために、通常、細い金属製の可
撓管によって上記ガス管と接続されている。このため、
ガス容器の重量を測定する際には、ガス容器が可撓管で
吊られる状態となり、その分重量は軽減され精度にやや
問題があった。
【0005】また、上記のように重量測定の精度にやや
問題があるため、残ガス重量の設定を考えられる使用条
件下で最も悪条件を想定してやや重くしておく必要があ
った。従って、多くの場合において、容器の切り替え時
に空とみなされた容器内には、かなりの残液があること
になる。しかしこれでは、ガスの消費効率が低くなって
無駄が多く、また、残液の処理という余分な作業が必要
となっていた。
【0006】更に、大容量のガスを供給するシステムに
おいては、容器も大型のものが必要となるが、従来方法
では、この容器の重量を計る計量装置が必要であるた
め、システム全体が大掛りとなり、多大の設備費用が必
要となっていた。
【0007】そこで、本発明者等は上記課題を解決する
ために、液化ガス容器内の残液有無の検知方法について
長年研究を続けてきた。その結果、液化ガスが送給経路
を流れている場合とガスが送給経路を流れている場合と
では、当該送給経路で発生する振動の大きさに差がある
ことを知見し本発明を完成させるに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、液化ガス及びガスが送
給される送給経路の振動の変化を検出することにより、
容器内の液化ガスの消失を高精度で検知し残液の無駄を
なくすことができる液化ガス容器内の残液有無の検知方
法、液化ガス容器の切替方法及び切替装置、液化ガスの
流れの有無を検知する方法及び装置を提供することにあ
る。
【0009】又、本発明の他の目的は、使用後の容器内
の残液をなくすことにより残液処理の手間を省くと共
に、ガス供給システム設備費用を低減する液化ガス容器
内の残液有無の検知方法、液化ガス容器の切替方法及び
切替装置、液化ガスの流れの有無を検知する方法及び装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、液化ガス容器から供給された液化ガス又は
ガスを送給する送給経路の振動の変化を検出して、液化
ガス容器内の液化ガスの有無を検出するものであって、
上記振動は気液平衡状態にある液化ガスの一部の気化に
よる気泡の発生および消滅によるものであることを特徴
とする、液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法で
ある。
【0011】第2の発明にあっては、液化ガス容器から
供給された液化ガス又はガスを送給する送給経路の振動
の変化を検出して、液化ガス容器内の液化ガスの有無を
検知する方法であって、上記振動は気液平衡状態にある
液化ガスの一部の気化による気泡の発生および消滅によ
るものであり、液化ガス容器内の気相からガスが送給さ
れているときの振動の検出値を予め経験値として設定
し、上記送給経路の振動の検出値が上記経験値となった
ときに、液化ガスの液相が実質的に消失又は消失したと
検知することを特徴とする、液化ガス容器内の残液の有
無を検知する方法である。
【0012】第3の発明にあっては、供給源から送給経
路を通って使用箇所に送られる液化ガスが、前記送給経
路を流れているか否かを検知するに当たって、気液平衡
状態にある液化ガスの一部の気化による気泡の発生およ
び消滅による上記送給経路の振動の変化を検出するよう
にしたことを特徴とする、液化ガスの流れの有無を検知
する方法である。
【0013】第4の発明にあっては、液化ガス容器内の
液相から供給される液化ガス又は気相から供給されるガ
スを送給する送給経路の振動の変化を検出して、液化ガ
ス容器内の残液の有無を検知する方法であって、上記送
給経路中に液化ガス及びガスが供給されていないときの
振動を測定して初期値を得るステップ、上記送給経路中
に液化ガスのみが供給されているときの振動を測定して
液流検出値を得るステップ、上記送給経路中にガスのみ
が供給されているときの振動を測定してガス流検出値を
得るステップ、上記ガス流検出値を含み、上記液流検出
値よりも小さく、上記初期値よりも大きい所定の範囲内
の値を基準範囲値として設定するステップ、を含み、ガ
ス送給時の送給経路の振動値を測定して上記基準範囲値
と比較することを特徴をする、液化ガス容器内の残液の
有無を検知する方法である。
【0014】第5の発明にあっては、液化ガス容器内の
液相から供給される液化ガス又は気相から供給されるガ
スを送給する送給経路の振動の変化を検出して、液化ガ
ス容器内の残液の有無を検知する方法であって、上記送
給経路中に液化ガス及びガスが供給されていないときの
振動を測定して初期値を得るステップ、上記送給経路中
に液化ガスのみが供給されているときの振動を測定して
液流検出値を得るステップ、上記送給経路中にガスのみ
が供給されているときの振動を測定してガス流検出値を
得るステップ、を含み、ガス送給時の送給経路の振動値
を測定して上記液流検出値と比較することを特徴をす
る、液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法であ
る。
【0015】第6の発明にあっては、上記送給経路には
縮流手段が設けられていることを特徴とする、第1、
2、4又は5の発明に係る液化ガス容器内の残液の有無
を検知する方法である。
【0016】第7の発明にあっては、上記縮流手段はオ
リフィスであることを特徴とする、第6の発明に係る記
載の液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法であ
る。
【0017】第8の発明にあっては、液化ガス容器から
液化ガス又はガスを供給し、容器内の液相が実質的に消
失又は消失したときに、供給元を予備容器に切り替える
液化ガス容器の切替装置であって、上記液化ガス容器か
ら供給された液化ガス又はガスを送給する送給経路と、
気液平衡状態にある液化ガスの一部が気化することによ
る気泡の発生および消滅によって生じる上記送給経路の
振動を検出する振動検出センサと、を備えたことを特徴
する、液化ガス容器の切替装置である。
【0018】第9の発明にあっては、液化ガス容器から
液化ガス又はガスを供給し、容器内の液相が実質的に消
失又は消失したときに、供給元を予備容器に切り替える
液化ガス容器の切替装置であって、主容器の供給口を開
閉する主制御弁と、予備容器の供給口を開閉する予備制
御弁と、主容器及び予備容器から上記主制御弁及び上記
予備制御弁を通り導出される送給経路と、上記送給経路
中に配設してある縮流手段と、上記縮流手段の後流側で
生じる振動を検出する振動検出センサと、液化ガスの液
相が実質的に消失又は消失したと検知したときに、主容
器と予備容器との切り替えのための上記主制御弁と上記
予備制御弁の開閉制御を行う制御手段と、を備えたこと
を特徴する、液化ガス容器の切替装置である。
【0019】第10の発明にあっては、上記縮流手段は
オリフィスであることを特徴とする、第9の発明に係る
液化ガス容器の切替装置である。
【0020】第11の発明にあっては、供給源から送給
経路を通って使用箇所に送られる液化ガスが、前記送給
経路を流れているか否かを検知する装置であって、該装
置は気液平衡状態にある液化ガスの一部が気化すること
による気泡の発生および消滅によって生じる前記送給経
路の振動の変化を検出する装置を有することを特徴とす
る、液化ガスの流れの有無を検知する装置である。
【0021】本明細書中の「液化ガス」の用語は、一種
類からなる単独の液化ガスだけではなく、複数種の液化
ガスを混合した液化混合ガスも含む概念として使用して
いる。また、本明細書中の「主容器」の用語は、液化ガ
ス及びガスの供給を継続している容器を意味するものと
して使用しており、特定の容器を固定的に意味するもの
ではない。また、同じく「予備容器」とは、ガスの供給
を継続中である容器の次に切り替え得る容器を意味し、
特定の容器を固定的に意味するものではない。
【0022】従って、主容器が予備容器に切り替わった
後は、このガスの供給を継続中である予備容器が、本発
明にいう主容器となる。また、予備容器が例えば二本設
けられる場合は、当初の主容器が予備容器に切り替わっ
た後は、この混合ガスの供給を継続中である第1の予備
容器が主容器となり、次に切り替え得る第2の予備容器
が予備容器となる。
【0023】図5、6を参照して、本発明の原理を説明
する。図5は、送給経路に設けられた縮流手段の後流側
で生じる振動の経時的変化を示している。なお、振動検
出センサにより経時的に検出される振動の値を検出値y
とする。 時間t0は液化ガス容器から未だガス供給
を始めていない状態で、検出値yは初期値y0を示す。
【0024】 ガス容器の制御弁が開けられると、ガ
ス供給が始まり、まず液相から液化ガスが供給される
(時間t0〜t1)。ところで、上記液化ガスは、液化ガ
ス容器内にあるときと同じく、気液平衡状態のままガス
容器から送給経路に導出される。即ち、ガス容器内に液
相が残存している間は、気液平衡状態の液化ガスが縮流
手段に送られる。縮流手段に流入した液化ガスは、一度
縮流し、縮流手段通過直後に拡流する。このため、上記
液化ガスは、縮流手段の後流側で膨張し急激に減圧さ
れ、その一部は気化し、気泡を発生させる。この気泡の
発生及び消滅により、上記縮流手段の後流側では振動が
生じる。振動検出センサにより検出された上記振動の検
出値yはyL(液流検出値とする)を示す。
【0025】 ガス容器内の液相が実質的に消失又は
消失すると、次にガス相からガスが供給される(時間t
1〜t2)。しかし、上記ガスが縮流手段を通過しても、
上記液化ガスのように縮流手段の後流側では気泡の発生
はない。このため、この時の検出値yはガス通過時の摩
擦による振動のみとなり、上記液流検出値yLよりも低
い値yG(ガス流検出値とする)を示す。
【0026】 ガス容器内のガスがなくなれば、検出
値yは再度初期値y0を示す(時間t2以降)。
【0027】以上のようにガス容器内から液化ガスが供
給されている場合と、ガスが供給されている場合では、
振動検出センサによって得られる振動の検出値に明確な
差が現れる。この差を利用して、ガス容器内の液化ガス
の消失を次のように判断し、ガス容器を予備容器に切り
替える。
【0028】即ち、当該ガス流検出値yGを含み、液流
検出値yLよりも小さく、初期値y0よりも大きい所定の
範囲内の値(例えばa〜b)を基準範囲値として予め設
定する(図6参照)。上記検出値yが予め設定した時間
以上にわたり上記基準範囲値(a〜b)を採るときに、
液化ガスの液相は実質的に消失又は消失したと検知され
る。そして、制御手段により、主制御弁が閉じ、予備制
御弁が開けられ、供給容器が主容器から予備容器へ切り
替えられる。
【0029】また、検出値yと液流検出値yLとを比較
する場合(図8参照)には、検出値yが上記液流検出値
Lよりも所定の値(例えばα)だけ小さくなり、且つ
上記初期値y0をとらないときに、液化ガスの液相が実
質的に消失又は消失したと検知する。そして、制御手段
により、主制御弁が閉じ、予備制御弁が開けられ、供給
容器が主容器から予備容器へ切り替えられる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図
1、2、3、6及び図7に基づき更に詳細に説明する。
なお、本実施の形態では縮流手段としてオリフィスを使
用している。図1は本発明に係る液化ガス容器の切替装
置の説明図、図2は制御装置のフローチャートである。
図3は、液化減菌ガス又は減菌ガスのガス供給を一時停
止したときのオリフィスの後流側で生じる振動の経時的
変化を示す。図7は、液化減菌ガスがオリフィスを通過
する際のオリフィス前後の様子を説明した説明図であ
る。
【0031】本実施の形態においては、液化ガスとし
て、酸化エチレンガスと炭酸ガスを混合した減菌ガスを
例に採り説明する。この減菌ガスは、容器内の液相にお
いては、例えば炭酸ガス(CO2)が70モル%、酸化
エチレンガス(C24O)が30モル%の組成を有して
いる。なお、ガス相においては、炭酸ガスが99.2モ
ル%、酸化エチレンガスが0.8モル%である。
【0032】図1を参照して、液化ガス容器の切替装置
の構成を説明する。符号Iは液化ガス容器の切替装置
で、主制御弁1と予備制御弁2を備えている。主制御弁
1は、可撓管30によって主容器B1の開閉弁10に接
続してある。また、予備制御弁2は、可撓管40によっ
て予備容器B2の開閉弁20に接続してある。
【0033】主制御弁1には主送給経路3が接続してあ
り、予備制御弁2には予備送給経路4が接続してあり、
主送給経路3と予備送給経路4は合流して共通送給経路
5となっている。共通送給経路5にはオリフィス6が設
けられており、また、当該オリフィス6の後方には振動
検出センサ8が設けてある。符号9は、振動の検出値を
基に各制御弁1、2の開閉制御を行う制御手段である制
御装置である。なお、振動検出センサ8は、新川電機株
式会社製の「CA−301 PM用加速度トランスデュ
ーサ」を使用している。
【0034】次に、図1、2、6及び図7を参照して、
主容器B1から予備容器B2への切替方法を説明する。
まず始めに、所要の液化ガスが入った液化ガス容器を切
替装置Iに設置して、当該ガス容器から液化減菌ガス及
び減菌ガスの供給を試みる。そして、ガス供給が未だな
されていないときの振動検出センサ8から得られる検出
値(初期値y0)、液化減菌ガスが共通供給経路5を流
れているときの振動の検出値(液流検出値yL)、減菌
ガスが共通供給経路5を流れているときの振動の検出値
(ガス流検出値yG)を、それぞれ実験値として割り出
す(図6参照)。
【0035】そして、当該ガス流検出値yGを含む所定
の範囲内の値である基準範囲値(a〜b)を予め設定す
る。なお、基準範囲値の上限値(a)は液流検出値yL
よりも小さく、基準範囲値の下限値(b)は初期値y0
よりも大きく設定しなければならない。この基準範囲値
(a〜b)に基づいて、主容器B1から予備容器B2へ
の切り替えが次の通り行われる。
【0036】 主容器B1の開閉弁10と予備容器B
2の開閉弁20は開けてある。また、当初は制御装置9
により主制御弁1は開けてあり、予備制御弁2は閉めて
ある。これにより、主容器B1内の液相から液化減菌ガ
スが主送給経路3に供給され、その後共通送給経路5を
通る。なお、液相から供給される液化減菌ガスは、各ガ
ス容器B1,B2内にあるときと同じく、気液平衡状態
のまま各送給経路3,4,5に排出される。
【0037】 続いて、上記液化減菌ガスは共通送給
経路5中にあるオリフィス6を通過する。図7において
液化減菌ガスは矢印の方向へ流れており、オリフィス6
に流入することにより一度縮流した当該液化減菌ガス
は、オリフィス6の通過直後に拡流する。このため、液
化減菌ガスは、オリフィス6の後流側で膨張し急激に減
圧される。これにより、気液平衡状態である上記液化減
菌ガスの一部は気化し、気泡7の発生及び消滅が生じ
る。この気泡7の発生及び消滅により、オリフィス6の
後流側では振動が生じる。この振動を振動検出センサ8
が経時的に検出し、検出値yを計測する。
【0038】このときの検出値yは基準範囲値の上限値
(a)よりも大きい液流検出値yLを採るため(図6に
おける時間t0〜t1)、制御装置9は図2におけるNo
経路を採り、切替信号を出力せず、予備容器B2への切
り替えを行うことはない。
【0039】 主容器B1内の液相が実質的に消失又
は消失すると、次にガス相からガス供給が始まる。しか
し、ガスが供給される場合は減菌ガスがオリフィス6を
通過しても、上記液化減菌ガスのように、オリフィス6
の後流側では新たな気泡は発生しない。このため、オリ
フィス6の後流側で生じる振動はガス通過時の摩擦によ
る振動のみとなり、検出値yは液流検出値yLより小さ
いガス流検出値yGを採りはじめる(図6における時間
1〜t2)。
【0040】そして、上記検出値yが予め設定した時間
t以上にわたり基準範囲値(a〜b)を採ると、主容器
B1内の液相が実質的に消失又は消失したと検知され
る。液相が実質的に消失又は消失したと検知されると、
制御装置9は図2におけるYes経路を採り、切替信号
を出力する。切替信号が出力されるとリレーRが作動
し、これにより主制御弁1を閉じ、予備制御弁2を開
く。このようにして、供給容器が主容器B1から予備容
器B2へ切り替えられる。
【0041】また、ガス容器からガス供給を一時停止し
た場合には、振動は図3に示すような経時的変化を示
す。即ち、ガス供給を時間t3で一時停止したとする
と、それ以降はオリフィス6への液化減菌ガス又は減菌
ガスの流入は停止される。このため、検出値yは直ちに
初期値y0まで下がる。
【0042】つまり、検出値yは時間t以上にわたって
基準範囲値(a〜b)を示さない。よって、制御装置9
は切替信号を出力せず、図2におけるNo経路を採る。
従って、供給容器が過って主容器B1から予備容器B2
へ切り替わることはない。
【0043】なお、オリフィス6の後流側で生じる振動
の大きさは、各送給経路3,4,5の径間やオリフィス
6のサイズ等、切替装置Iの設計によって異なってく
る。このため、基準範囲値(a〜b)は、初期値y0
液流検出値yL,ガス流検出値yGを考慮して適宜に設定
しなければならない。従って、図6で示した基準範囲値
の上限値(a)及び下限値(b)の大きさはあくまでも
一例であり、この値に限定されるものでない。
【0044】また、設定時間tは余り短く設定すると、
ガス供給を一時停止した場合と判別できなくなるため、
ガス流検出値yGの継続時間を考慮して適宜に設定しな
ければならない。
【0045】(作 用) 主容器B1から供給される液化減菌ガス及び減菌ガスの
振動の検出値yを経時的に検出して、基準範囲値(a〜
b)と比較することにより、液相が実質的に消失又は消
失したことを高精度で検知できる。従って、ガス容器内
の減菌ガスをほぼ使い切ることができ、ガスの消費効率
が高く、無駄がない。また、空とみなされた容器内に従
来の方法におけるような残液を生じることはなく、その
処理作業が不要となるので手間が省ける。
【0046】また、この方法を採れば、従来の方法のよ
うな容器重量を計る計量装置などは不必要であるので、
大容量の減菌ガスを供給するシステムにおいても、シス
テムをコンパクトにでき、設備費用も安価にすむ。
【0047】更に、ガス容器の液相がなくなるとほぼ同
時に予備容器への切り替えができるため、減菌不全の発
生を防止することができる。
【0048】本発明にかかる発明の第2の実施の形態を
図1、4、及び図8に基づき更に詳細に説明する。な
お、本実施の形態においても、縮流手段としてオリフィ
スを使用している。また、本実施の形態は、第1の実施
の形態で説明した図1の制御装置9の制御手段のみが異
なっているので、既に述べた同一箇所の詳しい説明は省
略する。
【0049】まず、第1の実施の形態と同様に、所要の
液化ガスが入った液化ガス容器から液化減菌ガス及び減
菌ガスを供給し、初期値y0、液流検出値yL、ガス流検
出値yGを実験値として割り出す。
【0050】そして、経時的に検出される検出値yが上
記液流検出値yLよりも所定の値αだけ小さくなり、且
つ初期値y0をとらないときに、主容器B1内の液相は
実質的に消失又は消失したと検知される(図8参照)。
液相が実質的に消失又は消失したと検知されると、制御
装置9は切替信号を出力し(図4におけるYes経
路)、リレーRを介して主制御弁1を閉じ、予備制御弁
2を開く。これにより、供給容器が主容器B1から予備
容器B2へ切り替えられる。
【0051】ところで、ガス容器からガス供給を一時停
止した場合には、検出値yは直ちに初期値y0を示すの
で、制御装置9はNoの経路を採り切替信号は出力しな
い。従って、供給容器が過って主容器B1から予備容器
B2へ切り替わることはない。
【0052】なお、オリフィス6の後流側で生じる振動
の大きさは、各送給経路3,4,5の径間やオリフィス
6のサイズ等、切替装置Iの設計によって異なってくる
ため、所定の値αは液流検出値yL及びガス流検出値yG
を考慮して適宜に設定しなければならない。
【0053】(作 用) ガス容器から供給される液化減菌ガス及び減菌ガスの検
出値yを経時的に検出し、初期値y0及び液流検出値yL
と比較することにより、液相が実質的に消失又は消失し
たことを高い精度で検知できる。従って、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。(a) ガス容器内の液相から供給される液化ガ
スが送給経路を通ることにより生じる振動と、ガス容器
内のガス相から供給されるガスが当該送給経路を通るこ
とにより生じる振動とに明確な差があることを利用する
ことにより、ガス容器全体の重量を測定する従来の方法
と比べ、液相が実質的に消失又は消失したことを高い精
度で検知できる。従って、主容器内の液化ガスを使い切
ることができ、ガスの消費効率が高く、無駄がない。ま
た、空とみなされた容器内に従来の方法におけるような
残液を生じることはなく、その処理作業が不要となるの
で手間が省ける。
【0056】(b) 本発明に係る検知方法によれば、
従来の容器重量を計る計量装置などは不必要であるの
で、大容量の減菌ガスを供給するシステムにおいても、
システムをコンパクトにでき、設備費用も安価にすむ。
【0057】(c) 液化ガスが例えば酸化エチレンガ
スと炭酸ガスの減菌混合ガスである場合には、本発明に
係る切り替え装置を使用することで、主容器内の液相が
なくなるとほぼ同時に予備容器への切り替えができる。
このため、減菌不全の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液化ガス容器の切替装置の説明図である。
【図2】第1の実施の形態に係る制御装置のフローチャ
ートである。
【図3】第1の実施の形態において、ガス供給を一時停
止したときのオリフィスの後流側で生じる振動の経時的
変化を示す。
【図4】第2の実施の形態に係る制御装置のフローチャ
ートである。
【図5】本発明の原理を説明するための縮流手段の後流
側で生じる振動の経時的変化を示す。
【図6】第1の実施の形態において、オリフィスの後流
側で生じる振動の経時的変化を示す。
【図7】液化減菌ガスがオリフィスを通過する際のオリ
フィス前後の様子を説明した説明図である。
【図8】第2の実施の形態において、オリフィスの後流
側で生じる振動の経時的変化を示す。
【符号の説明】
I 切替装置 B1 主容器 B2 予備容器 1 主制御弁 2 予備制御弁 3 主送給経路 4 予備送給経路 5 共通送給経路 6 オリフィス 7 気泡 8 振動検出センサ 9 制御装置 10、20 開閉弁 30、40 可撓管

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガス容器から供給された液化ガス又
    はガスを送給する送給経路の振動の変化を検出して、液
    化ガス容器内の液化ガスの有無を検出するものであっ
    て、上記振動は気液平衡状態にある液化ガスの一部の気化に
    よる気泡の発生および消滅によるものである ことを特徴
    とする、 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法。
  2. 【請求項2】 液化ガス容器から供給された液化ガス又
    はガスを送給する送給経路の振動の変化を検出して、液
    化ガス容器内の液化ガスの有無を検知する方法であっ
    て、上記振動は気液平衡状態にある液化ガスの一部の気化に
    よる気泡の発生および消滅によるものであり、 液化ガス容器内の気相からガスが送給されているときの
    振動の検出値を予め経験値として設定し、 上記送給経路の振動の検出値が上記経験値となったとき
    に、 液化ガスの液相が実質的に消失又は消失したと検知する
    ことを特徴とする、 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法。
  3. 【請求項3】 供給源から送給経路を通って使用箇所に
    送られる液化ガスが、前記送給経路を流れているか否か
    を検知するに当たって、気液平衡状態にある液化ガスの
    一部の気化による気泡の発生および消滅による上記送給
    経路の振動の変化を検出するようにしたことを特徴とす
    る、 液化ガスの流れの有無を検知する方法。
  4. 【請求項4】 液化ガス容器内の液相から供給される液
    化ガス又は気相から供給されるガスを送給する送給経路
    の振動の変化を検出して、液化ガス容器内の残液の有無
    を検知する方法であって、 上記送給経路中に液化ガス及びガスが供給されていない
    ときの振動を測定して初期値(y0)を得るステップ、 上記送給経路中に液化ガスのみが供給されているときの
    振動を測定して液流検出値(yL)を得るステップ、 上記送給経路中にガスのみが供給されているときの振動
    を測定してガス流検出値(yG)を得るステップ、 上記ガス流検出値(yG)を含み、上記液流検出値(yL)よ
    りも小さく、上記初期値(y0)よりも大きい所定の範囲
    内の値を基準範囲値(a〜b)として設定するステップ、 を含み、 ガス送給時の送給経路の振動値を測定して上記基準範囲
    値(a〜b)と比較することを特徴をする、 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法。
  5. 【請求項5】 液化ガス容器内の液相から供給される液
    化ガス又は気相から供給されるガスを送給する送給経路
    の振動の変化を検出して、液化ガス容器内の残液の有無
    を検知する方法であって、 上記送給経路中に液化ガス及びガスが供給されていない
    ときの振動を測定して初期値(y0)を得るステップ、 上記送給経路中に液化ガスのみが供給されているときの
    振動を測定して液流検出値(yL)を得るステップ、 上記送給経路中にガスのみが供給されているときの振動
    を測定してガス流検出値(yG)を得るステップ、 を含み、 ガス送給時の送給経路の振動値を測定して上記液流検出
    値(yL)と比較することを特徴をする、 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法。
  6. 【請求項6】 上記送給経路には縮流手段が設けられて
    いることを特徴とする、 請求項1、2、4又は5記載の液化ガス容器内の残液の
    有無を検知する方法。
  7. 【請求項7】 上記縮流手段はオリフィス(6)であるこ
    とを特徴とする、 請求項6記載の液化ガス容器内の残液の有無を検知する
    方法。
  8. 【請求項8】 液化ガス容器から液化ガス又はガスを供
    給し、容器内の液相が実質的に消失又は消失したとき
    に、供給元を予備容器(B2)に切り替える液化ガス容器の
    切替装置(I)であって、 上記液化ガス容器から供給された液化ガス又はガスを送
    給する送給経路と、気液平衡状態にある液化ガスの一部が気化することによ
    る気泡の発生および消滅によって生じる 上記送給経路の
    振動を検出する振動検出センサ(8)と、 を備えたことを特徴する、 液化ガス容器の切替装置。
  9. 【請求項9】 液化ガス容器から液化ガス又はガスを供
    給し、容器内の液相が実質的に消失又は消失したとき
    に、供給元を予備容器(B2)に切り替える液化ガス容器の
    切替装置(I)であって、 主容器(B1)の供給口を開閉する主制御弁(1)と、 予備容器(B2)の供給口を開閉する予備制御弁(2)と、 主容器(B1)及び予備容器(B2)から上記主制御弁(1)及び
    上記予備制御弁(2)を通り導出される送給経路と、 上記送給経路中に配設してある縮流手段と、 上記縮流手段の後流側で生じる振動を検出する振動検出
    センサ(8)と、 液化ガスの液相が実質的に消失又は消失したと検知した
    ときに、主容器(1)と予備容器(2)との切り替えのための
    上記主制御弁(1)と上記予備制御弁(2)の開閉制御を行う
    制御手段と、 を備えたことを特徴する、 液化ガス容器の切替装置。
  10. 【請求項10】 上記縮流手段はオリフィス(6)である
    ことを特徴とする、 請求項9記載の液化ガス容器の切替装置。
  11. 【請求項11】 供給源から送給経路を通って使用箇所
    に送られる液化ガスが、前記送給経路を流れているか否
    かを検知する装置であって、該装置は気液平衡状態にあ
    る液化ガスの一部が気化することによる気泡の発生およ
    び消滅によって生じる前記送給経路の振動の変化を検出
    する装置を有することを特徴とする、 液化ガスの流れの有無を検知する装置。
JP36293797A 1997-12-12 1997-12-12 液化ガス容器内の残液の有無を検知する方法、液化ガス容器の切替方法及び切替装置、液化ガスの流れの有無を検知する方法及び装置 Expired - Fee Related JP3248867B2 (ja)

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