JP3248159B2 - 内燃機関の過渡運転時の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の過渡運転時の空燃比制御装置

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JP3248159B2 JP07828693A JP7828693A JP3248159B2 JP 3248159 B2 JP3248159 B2 JP 3248159B2 JP 07828693 A JP07828693 A JP 07828693A JP 7828693 A JP7828693 A JP 7828693A JP 3248159 B2 JP3248159 B2 JP 3248159B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の過渡運転時
の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関においては、排気通路に酸素セ
ンサを設けて、これにより機関に吸入される混合気の空
燃比を検出し、これに基づいて燃料噴射量を補正するこ
とにより、空燃比を理論空燃比にフィードバック制御し
ているが、加速時等の過渡運転時には、空燃比フィード
バック制御では遅れを生じることから、加速増量補正等
を含むオープン制御により対応している。
【0003】しかし、加速時等の過渡運転時には、エア
フローメータにより検出される空気量と吸気マニホール
ドを介して実際にシリンダに吸入される空気量との相違
や、壁流の発生による燃料の供給遅れ等により、一義的
な加速増量補正等では空燃比にズレを生じる。一方、内
燃機関においては、シリンダブロック等の機関壁部に、
圧電素子によって機関振動に応じた信号を出力するノッ
クセンサを取付け、所定クランク角度範囲の分析区間に
て、ノックセンサの信号を周波数分析してノック振動に
関連する特定周波数成分を抽出し、当該特定周波数成分
の振動レベル(ノック強度)を検出し、その大小によっ
てノックの有無を検出している。そして、これによっ
て、点火時期をノック限界まで進角するように補正して
いる。ここで、前記分析区間は、ノック振動の検出のた
め、燃焼圧力ピークの後となるように設定される。
【0004】しかし、加速時等の過渡運転時には、定常
運転時に較べ、空気が燃え拡がりにくいことから、図8
に示すように、燃焼圧力ピークが遅れ側にずれ、分析区
間内に燃焼圧力ピークに至る前の部分が含まれるように
なる。すると、燃焼圧力ピークに至る前には、ノックセ
ンサからの信号に空燃比変化による燃焼速度変化に起因
する別の振動が乗っており、この別の振動の周波数はノ
ック振動の周波数と近いことから、この別の振動をもノ
ック振動と誤検出して、ノック判定を誤ることがあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の実情に鑑み、ノ
ック判定については、機関の過渡運転時には、分析区間
を変更するようにして対処するが、本発明者らは更に、
燃焼圧力がピークに至る前の所定の区間の振動レベルが
空燃比変化による燃焼速度変化に依存することに着目
し、これを利用して機関の過渡運転時の空燃比を制御す
ることに思い至った。
【0006】そこで、本発明は、ノックセンサを利用し
た内燃機関の過渡運転時の空燃比制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、図1に示すように、下記a〜dの手段を
設けて、内燃機関の過渡運転時の空燃比制御装置を構成
する。 a)機関本体に取付けられて機関振動に応じた信号を出
力するノックセンサ b)機関の過渡運転時を検出する過渡運転時検出手段 c)機関の過渡運転時に前記ノックセンサの信号から過
渡運転時に燃焼圧力がピークに至る前の所定の区間にて
特定周波数成分を抽出し当該特定周波数成分の振動レベ
ルを検出する振動レベル検出手段 d)検出された振動レベルに応じて過渡運転時の機関へ
の燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段
【0008】
【作用】上記の構成においては、機関の過渡運転時を検
出すると、ノックセンサの信号から、過渡運転時に燃焼
圧力がピークに至る前の所定の区間(従来の分析区間の
前半部)にて、特定周波数成分を抽出し、当該特定周波
数成分の振動レベルを検出する。これは、空燃比変化に
よる燃焼速度変化に依存するもので、空燃比のリーン化
により燃焼速度が遅くなると、振動レベルが小さくな
り、リッチ化により燃焼速度が速くなると、振動レベル
が大きくなる。従って、検出された振動レベルに応じて
過渡運転時の機関への燃料噴射量を補正することによ
り、具体的には、振動レベルが小さいときには空燃比を
リッチ化すべく燃料噴射量を増量補正し、逆に振動レベ
ルが大きいときには空燃比をリーン化すべく燃料噴射量
を減量補正することにより、空燃比を制御するのであ
る。尚、この場合の補正量は機関運転状態のパラメータ
別に学習することもできる。
【0009】
【実施例】以下に本発明の一実施例を説明する。図2は
システム構成を示している。機関1には、エアクリーナ
2からの空気が吸気ダクト3、スロットル弁4及び吸気
マニホールド5を経て吸入されると共に、吸気マニホー
ルド5に各気筒毎に設けた電磁式の燃料噴射弁6から機
関回転に同期した所定のタイミングで燃料が噴射供給さ
れる。そして、機関1の各気筒の燃焼室にて混合気が点
火栓7により点火されて燃焼する。
【0010】ここにおいて、燃料噴射弁6の燃料噴射量
と点火栓7の点火時期とは、マイクロコンピュータ内蔵
のコントロールユニット8により制御される。この制御
のため、コントロールユニット8には、各種のセンサか
ら信号が入力されている。前記各種のセンサとしては、
吸気ダクト3に熱線式のエアフローメータ9が設けら
れ、これにより吸入空気流量Qが検出される。
【0011】また、クランク角センサ10が設けられ、基
準クランク角信号と単位クランク角信号とを出力する。
この基準クランク角信号の周期、あるいは一定時間内の
単位クランク角信号の発生数から、機関回転数Nが算出
される。また、スロットル弁4にポテンショメータ式の
スロットルセンサ11が取付けられ、これによりスロット
ル開度TVOが検出される。
【0012】また、機関1のシリンダブロック壁部にノ
ックセンサ12が取付けられ、このノックセンサ12は圧電
素子によって機関振動に応じた信号を出力する。この
他、更に各種のセンサが設けられるが、ここでは説明を
省略する。次にコントロールユニット8内のマイクロコ
ンピュータにより実行される加速時の気筒別燃料噴射量
制御及び点火時期制御について図3のフローチャートに
より説明する。
【0013】ステップ1(図にはS1と記してある。以
下同様)では、加速時か否かを判定する。具体的には、
スロットルセンサ11からの信号に基づいて一定時間毎に
検出されるスロットル開度TVOの変化量ΔTVO(最
新の検出値と前回の検出値との差)を計算し、このスロ
ットル開度変化量ΔTVOを所定値と比較して、ΔTV
O>所定値の場合に、加速時と判定する。加速判定用の
パラメータとしてスロットル開度変化量ΔTVOに代え
て後述する基本燃料噴射量変化量ΔTpを用いてもよ
い。そして、加速時と判定された場合にステップ2以降
へ進む。尚、加速時以外の定常時には通常制御を行う
が、これについては説明を省略する。
【0014】ステップ2では、エアフローメータ9から
の信号に基づいて検出される吸入空気流量Qとクランク
角センサ10からの信号に基づいて算出される機関回転数
Nとから、基本燃料噴射量Tp=K×Q/N(Kは定
数)を計算する。ステップ3では、基本燃料噴射量Tp
の変化量ΔTp(最新の計算値と前回の計算値との差)
を計算する。
【0015】ステップ4では、書換え可能なRAMに基
本燃料噴射量変化量ΔTpと機関回転数Nとをパラメー
タとして加速時空燃比補正係数Axを記憶させた学習マ
ップ(図4参照)から、実際の基本燃料噴射量変化量Δ
Tpと機関回転数Nとに基づいて加速時空燃比補正係数
Axを検索する。学習が開始されていない時点では、学
習マップ上の加速時空燃比補正係数Axは全て基準値の
0としてある。尚、学習用のパラメータとして基本燃料
噴射量変化量ΔTpに代えてスロットル開度変化量ΔT
VOを用いてもよい。
【0016】ステップ5では、基本燃料噴射量Tpを、
加速増量補正や水温増量補正を含む各種補正係数COE
F(基準値は1)の他、加速時空燃比補正係数Axによ
り、次式のごとく補正して、最終的な燃料噴射量Tiを
計算する。 Ti=Tp×(COEF+Ax) 燃料噴射量Tiが計算されると、これが所定のレジスタ
にセットされ、機関回転に同期した所定のタイミングに
て、このTiに相当するパルス幅の駆動パルス信号が燃
料噴射弁6に出力されて、燃料噴射が行われる。
【0017】ステップ6では、点火時期を計算する。具
体的には、機関回転数Nと基本燃料噴射量Tpとに基づ
いてマップを参照して基本点火時期(進角値)MADV
を求め、これに後述のノック補正量計算によりすでに求
められているノック補正量KDを加算して、最終的な点
火時期(進角値)ADV=MADV+KDを計算する。
すなわち、前回ノック無しであれば増大されたKDによ
り進角側に補正し、前回ノック有りであれば減少された
KDにより遅角側に補正して、最終的な点火時期を計算
する。
【0018】点火時期が計算されると、これが所定のレ
ジスタにセットされ、そのタイミングにて点火コイル
(図示省略)に点火信号が出力され、点火栓7による点
火が行われる。ステップ7では、点火後に、加速時に燃
焼圧力がピークに至る前の所定の区間(以下これを第1
の分析区間という)にて、ノックセンサ12からの信号を
周波数分析してノック振動に関連する特定周波数成分を
抽出し、これを半波整流して積分処理することにより、
当該特定周波数成分の振動レベルAを検出する(図5参
照)。ここで得られる振動レベルAは空燃比変化による
燃焼速度変化に依存し、燃焼速度に比例する(図6参
照)。
【0019】ステップ8では、第1の分析区間の直後か
ら、加速時に燃焼圧力がピークに至った後の所定の区間
(以下これを第2の分析区間という)にて、ノックセン
サ12からの信号を周波数分析してノック振動に関連する
特定周波数成分を抽出し、これを半波整流して積分処理
することにより、当該特定周波数成分の振動レベルBを
検出する(図5参照)。ここで得られる振動レベルBは
ノック強度に比例する。
【0020】すなわち、従来の分析区間(図5参照)を
前半部の第1の分析区間と後半部の第2の分析区間とに
分割し、それぞれの区間において周波数分析を行わせ
て、振動レベルA,Bを検出し、第1の分析区間での振
動レベルAにより燃焼速度を、第2での分析区間の振動
レベルBによりノック強度をそれぞれとらえるのであ
る。
【0021】ステップ9では、第1の分析区間での振動
レベルAに対応させて加速時空燃比補正係数の修正分x
を定めたテーブル(図7参照)から、実際の振動レベル
Aに基づいて加速時空燃比補正係数Axの修正分xを検
索により設定する。ここで、振動レベルAが小(燃焼速
度小)のときはリーン状態であるためリッチ化すべく修
正分xをプラス側に設定し、振動レベルAが大(燃焼速
度大)のときはリッチ状態であるためリーン化すべく修
正分xをマイナス側に設定する。
【0022】ステップ10では、次式に示すように、現時
点での加速時空燃比補正係数Axに修正分xを加算し
て、新たな加速時空燃比補正係数Axを求め、これを学
習マップ(図4参照)の該当するエリアに書込んで更新
する。 Ax←Ax+x ステップ11では、第2の分析区間での振動レベル(ノッ
ク強度)Bに基づいて点火時期のノック補正量KDを計
算する。具体的には、振動レベル(ノック強度)Bを所
定のスライスレベルと比較して、ノックの有無を判定
し、ノック無しのときは点火時期が進角側へ補正される
ようにノック補正量KDを増大させ、ノック有りのとき
は点火時期が遅角側へ補正されるようにノック補正量K
Dを減少させる。
【0023】尚、本実施例では、ステップ1の部分が過
渡運転時検出手段に相当し、ステップ7の部分が振動レ
ベル検出手段に相当し、ステップ2〜5,9,10の部分
が燃料噴射量補正手段に相当する。また、本実施例のフ
ローチャートは説明を簡単にするため1つの気筒に着目
して制御の流れを示したが、実際には、各ステップは適
宜別ルーチンとしてそれぞれ所定のタイミングで実行さ
れる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ノ
ックセンサの信号を利用して、加速時等の過渡運転時の
空燃比を適正に制御することが可能になるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図3】 加速時の気筒別燃料噴射量制御及び点火制御
のフローチャート
【図4】 加速時空燃比補正係数の学習マップを示す図
【図5】 周波数分析区間等を示す図
【図6】 振動レベルと燃焼速度との関係を示す図
【図7】 加速時空燃比補正係数の修正分のテーブルを
示す図
【図8】 従来例として周波数分析区間等を示す図
【符号の説明】
1 機関 4 スロットル弁 6 燃料噴射弁 7 点火栓 8 コントロールユニット 9 エアフローメータ 10 クランク角センサ 11 スロットルセンサ 12 ノックセンサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/10 F02D 45/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関本体に取付けられて機関振動に応じた
    信号を出力するノックセンサと、 機関の過渡運転時を検出する過渡運転時検出手段と、 機関の過渡運転時に前記ノックセンサの信号から過渡運
    転時に燃焼圧力がピークに至る前の所定の区間にて特定
    周波数成分を抽出し当該特定周波数成分の振動レベルを
    検出する振動レベル検出手段と、 検出された振動レベルに応じて過渡運転時の機関への燃
    料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、 を含んで構成される内燃機関の過渡運転時の空燃比制御
    装置。
JP07828693A 1993-04-05 1993-04-05 内燃機関の過渡運転時の空燃比制御装置 Expired - Fee Related JP3248159B2 (ja)

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