JP3246787U - 親水性にすぐれる樹脂製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案は、基材の表面に形成された突部又は凹部の表面粗さRaを規定することで、極めて親水性にすぐれる樹脂製品を提供する。【解決手段】本考案に係る撥水性にすぐれる樹脂製品10a,10bは、基材11の表面に、直径1mm~3.5mmの突部20a又は凹部20bが複数形成されており、隣り合う突部どうし、又は、隣り合う凹部どうしの間隔が0.3mm~1.5mmであり、前記突部又は前記凹部の表面粗さRaは、1.0μm~10.0μmである。【選択図】図1

Description

本考案は、極めて親水性にすぐれる樹脂製品に関するものである。
自動車や家屋、浴室などの内装部品、家電製品などに、樹脂成形品が採用されている。これら樹脂成形品の親水性を高めるために、特許文献1では、基材となる樹脂成形品の表面に親水性のポリエーテルウレタンと多価アルコール及び/又は糖類を含む処理液を塗布し、乾燥させることで被膜を形成している。
特開2004-307548号公報
しかしながら、このような被膜を形成するために、処理液を塗布、乾燥させる工程が必要となる。また、被膜は表面を擦ったり、水分等の付着、光照射、経年劣化などによって剥がれてしまうことがあり、長期に亘って樹脂成形品の表面の親水性を維持できない問題がある。
本考案は、基材の表面に形成された突部又は凹部の表面粗さRaを規定することで、極めて親水性にすぐれる樹脂製品を提供することを目的とする。
本考案に係る親水性にすぐれる樹脂製品は、
樹脂製品であって、
基材の表面に、直径1mm~3.5mmの突部又は凹部が複数形成されており、
隣り合う突部どうし、又は、隣り合う凹部どうし間隔が0.3mm~1.5mmであり、
前記突部又は前記凹部の表面粗さRaは、1.0μm~10.0μmである。
前記表面粗さは、前記基材のうねり及び前記突部又は凹部の高低差を除いた前記突部又は前記凹部の表面の粗さである。
前記突部の高さ、又は、前記凹部の深さは、0.08mm~0.2mmである。
前記基材の表面には、前記突部の集合からなる突起群又は前記凹部の集合からなる凹部群を複数形成してなる。
本考案の樹脂成形品によれば、基材の表面に上記の如く規定された表面粗さRaの突部又は凹部を形成することで、樹脂製品の表面積を大きくすることができる。これにより、水滴等が表面になじみやすくなり、樹脂製品の表面の濡れ性を極めて高くすることができ、親水性にすぐれる樹脂製品を提供できる。
図1は、(a)本考案に係る突部の形成された樹脂製品の断面図、(b)本考案に係る凹部の形成された樹脂製品の断面図である。 図2は、本考案に係る突部群(凹部群)の形成された樹脂製品の平面図である。 図3は、実施例において採用した親水・撥水性評価に用いた器具の説明図である。
以下、本考案の一実施例について、図面を用いて詳述する。本考案における樹脂製品は、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂などの熱硬化性樹脂から作製することができる。また、樹脂製品の形状や寸法、厚さなどは特に限定されるものではなく、その用途により適宜決定することができる。
本考案の樹脂製品は、図1(a)に示すようにベースとなる基材11の表面に複数の突部20aを形成した樹脂製品10a、又は、図1(b)に示すように基材11の表面に複数の凹部20bを形成した樹脂製品10bである。
基材11に突部20aを形成した樹脂製品10aの場合、図1(a)に示すように、各突部20aは、夫々直径Rが1mm~3.5mm、望ましくは高さHが0.08mm~0.2mmである。また、突部20aどうしの間隔Wは、0.1mm~1mmである。突部20aどうしの場合、間隔Wは隣り合う突部20a間の溝間隔となる。
図示の実施形態では、突部20aは、突部20aに沿う高さ方向の断面は矩形であるが、先端が細くなる台形形状や半円形状等としてもよい。また、突部20aの横断面形状は、図2に示すように、円形、楕円形、矩形、三角形、六角形等を採用できる。
基材11に凹部20bを形成した樹脂製品10bの場合、図1(b)に示すように、各凹部20bは、夫々直径R1mm~3.5mm、望ましくは深さDが0.08mm~0.2mmである。また、凹部20bどうしの間隔Wは、0.1mm~1mmである。凹部20bどうしの場合、間隔Wは隣り合う凹部20b間の壁厚さとなる。
図示の実施形態では、凹部20bは、凹部20bに沿う高さ方向の断面は矩形であるが、先端が細くなる台形形状や半円形状等としてもよい。また、凹部20bの横断面形状は、図2に示すように、円形、楕円形、矩形、三角形、六角形等を採用できる。
突部20a及び凹部20bの表面には、親水性を高めるために、図1(a)、図1(b)に示すように微細な凹凸21を形成する。微細な凹凸21は、突部20a及び凹部20bの表面粗さRaが1.0μm~10.0μmとなるように形成することが好適であり、1.0μm~8.0μmとなるように形成することがより望ましい。なお、本明細書では、表面粗さRaは、JIS B0601:2001に準拠して測定される。
なお、突部20a、凹部20bの表面粗さRaは、基材11のうねりや、突部20a、凹部20bの高低差を除いた突部20a、凹部20bの表面の粗さである。すなわち、基材11がたとえば波形形状や湾曲した形状であった場合でも、基材11自体のうねりは表面粗さRaには含めない。
突部20a、凹部20bの表面に、上記規定の表面粗さRaの凹凸21を形成することで、突部20a、凹部20bの液体に対する親和性、すなわち、濡れ性を高めることができ、極めて親水性の高い樹脂製品10a,10bとすることができる。
上記した突部20a、凹部20bは、すべてが同じ形状とする必要はなく、上記規定の範囲で種々の突部20aや凹部20bを樹脂製品10a,10bの表面に形成することができる。また、突部20aどうし、凹部20bどうしの間隔も均一にする必要はなく、突部20aと凹部20bの両方を基材11に形成することもできる。
突部20a、凹部20bは、樹脂製品10a,10bの基材11の表面全体に設けることができる。もちろん、突部20a、凹部20bは、樹脂製品10a,10bの一部のみに設けることもできる。また、後述する図2に示すように、複数の突部20aを一塊とした集合からなる突部群30を複数形成したものであってもよい。
上記の如き突部20aや凹部20bは、樹脂製品10a,10bの射出成形やブロー成形により作製することができる。この場合、金型に、突部20aや凹部20bに対応する凹凸、また、上記した表面粗さRaに対応する微細な凹凸を形成することで成形を行なう。
突部20aや凹部20bを形成することで、樹脂製品10a,10bの表面積を大きくすることができる。また、突部20aの頂面や凹部20bの底面に上記した表面粗さRaの微細な凹凸が形成されることで、水滴等が表面になじみやすくなり、樹脂製品10a,10bの表面の濡れ性を高めることができ、樹脂製品10a,10bの親水性を極めて高めることができる。
本考案の樹脂製品10a,10bは、特に、水滴の滴りを抑えたい箇所、たとえば、浴室の天井への適用が好適である。
図2は、複数の突部20aを一塊とした集合かならなる突部群30を樹脂製品10aの表面に複数形成した実施形態である。突部20aの頂面には夫々上記した表面粗さRaの微細な凹凸21が形成されている。
突部群30として、例示のために、菱形の突部群30a、正方形の突部群30b、六角形の突部群30c、円形の突部群30dを示しているが、各突部群30を構成する突部20aの数や形状、突部群30の形状、大きさは適宜設定することができる。たとえば、突部群30は、60mm~100mmの矩形や六角形とし、突部群30どうしは、0.1mm~1mmの間隔Wを存した間隙部32を挟んで形成することが好適である。
突部群30の形状や配置を模様化することで、親水性且つ排水性を具備しながら、樹脂製品10aの意匠性を高めることもできる。また、突部20aの形状や配置のみならず、その個々の突部20aは、頂面の表面粗さRaが上記のとおり規定されているから、極めて高い親水性を具備する。
図2(b)は、複数の凹部20bを一塊とした集合かならなる凹部群30(符号は突起群と重複して付している)を樹脂製品10bの表面に複数形成した実施形態である。凹部20bの底面には夫々上記した表面粗さRaの微細な凹凸21が形成されている。
凹部群30として、例示のために、菱形の凹部群30a(符号は突起群と重複して付している。以下同じ)、正方形の凹部群30b、六角形の凹部群30c、円形の凹部群30dを示しているが、各凹部群30を構成する凹部20bの数や形状、凹部群30の形状、大きさは適宜設定することができる。たとえば、凹部群30cは、60mm~100mmの矩形や六角形とし、凹部群30どうしは、0.1mm~1mmの間隔Wを存した間隙部32を挟んで形成することが好適である。
凹部群30の形状や配置を模様化することで、親水性且つ排水性を具備しながら、樹脂製品10bの意匠性を高めることもできる。また、凹部20bの形状や配置のみならず、その個々の凹部20bは、底面の表面粗さRaが上記のとおり規定されているから、極めて高い親水性を具備する。とくに、凹部20bに水が溜まることで突部20aに比べて親水性を高めることができる。
<実施例1>
図1(a)に示す突部20aを形成した樹脂製品10a(本考案例1)と比較例1とを夫々作製し、その親水性の度合いを「良い、普通、悪い」の三段階で評価した。
本考案例1の樹脂製品10aと比較例11,12の樹脂製品は、ABS樹脂から構成され、表面に直径Rが1mm、高さHが0.1mmである突部20aを間隔Wが0.3mmとなるように形成した板材40である。本考案例1と比較例11,12との違いは、突部20aの頂面の表面粗さRaである。本考案例1は、突部20aの頂面に表面粗さRaが1.2μmの凹凸21を形成しており、比較例11は、突部20aの頂面の表面粗さRaを0.03μmと小さくし、比較例12は、突部20aの頂面の表面粗さRaを12μmと大きくした供試例である。
親水性の比較試験は、図3に示す器具50を用いて行なった。図に示す器具50は、台座52から上方に延びる柱体54に支持板56が形成されており、支持板56に板材40の一端を載せて、板材40が30°傾くように支持したものである。
板材40には、約1mL~2mLの水滴58を垂らし、水滴58が50mmの距離を流れ落ちる時間を比較した。
本考案例1は、水滴58が板材40上の突部20aに当たって、突部20aの頂面に沿ってじわりと広がり、流れ落ちなかった。これは、突部20aの頂面の凹凸21によるものであり、微細な凹凸21が形成されていることで、突部20aの濡れ性が極めて高くなったためである。一方、比較例11は、水滴58が突部に当たるが、水滴58が板材40上で広がることなく液滴形状を保ったまま、50mmを約2秒で滑り落ちた。これは、突部20aの頂面の表面粗さRaが小さく、撥水してしまったためである。同様に、比較例12は、水滴58が突部に当たっても液滴形状を維持したまま、50mmを約3秒で滑り落ちた。これは、突部20aの頂面の表面粗さRaが大きく、撥水してしまったためである。
本考案の樹脂製品10aによれば、表面に上記規定された突部20aを形成した結果、水への濡れ性を高めることができることがわかる。
<実施例2>
図1(b)に示す凹部20bを形成した樹脂製品10b(本考案例2)と比較例2とを夫々作製し、その親水性の度合いを「良い、普通、悪い」の三段階で評価した。
本考案例2、比較例21,22の樹脂製品10bは、ABS樹脂から構成され、表面に直径Rが3.5mm、深さDが0.1mmである凹部20bを間隔Wが0.3mmとなるように形成した。本考案例2の凹部20bの底面には、表面粗さRaが2.1μmの凹凸21を形成しており、比較例21は、凹部20bの底面の表面粗さRaを0.05μmと小さくし、比較例22は、凹部20bの底面の表面粗さRaを16μmと大きくした供試例である。
本考案例2と比較例21,22の樹脂製品10bを、凹部20bが上向きに開口するよう水平に配置し、霧吹きで水を吹きかけた。結果、本考案例2では、凹部20bの底面で水滴が広がって馴染んだ。すなわち、本考案例2は、親水性が良かった。一方、比較例21,22は何れも、凹部20bの底面で水滴が玉状のまま残っており、親水性は悪かった。
上記実施例の説明は、本考案を説明するためのものであって、実用新案登録請求の範囲に記載の考案を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本考案の各部構成は上記実施例に限らず、実用新案請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
10a 樹脂製品
10b 樹脂製品
20a 突部
20b 凹部
30 突部群(凹部群)
32 間隙部

Claims (4)

  1. 樹脂製品であって、
    基材の表面に、直径1mm~3.5mmの突部又は凹部が複数形成されており、
    隣り合う突部どうし、隣り合う凹部どうし、又は、隣り合う突部と凹部の間隔が0.3mm~1.5mmであり、
    前記突部又は前記凹部の表面粗さRaは、1.0μm~10.0μmである、
    ことを特徴とする親水性にすぐれる樹脂製品。
  2. 前記表面粗さは、前記基材のうねり及び前記突部又は凹部の高低差を除いた前記突部又は前記凹部の表面の粗さである、
    請求項1に記載の親水性にすぐれる樹脂製品。
  3. 前記突部の高さ、又は、前記凹部の深さは、0.08mm~0.2mmである、
    請求項2に記載の親水性にすぐれる樹脂製品。
  4. 前記基材の表面には、前記突部の集合からなる突起群又は前記凹部の集合からなる凹部群を複数形成してなる、
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の親水性にすぐれる樹脂製品。
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