JP3246367B2 - ロボットのパレタイジング姿勢算出方法 - Google Patents

ロボットのパレタイジング姿勢算出方法

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JP3246367B2 JP32843996A JP32843996A JP3246367B2 JP 3246367 B2 JP3246367 B2 JP 3246367B2 JP 32843996 A JP32843996 A JP 32843996A JP 32843996 A JP32843996 A JP 32843996A JP 3246367 B2 JP3246367 B2 JP 3246367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パレタイジング位
での姿勢を計算により求めるロボットのパレタイジン
姿勢算出方法に係り、特にロボットアームの歪みなど
の影響を極力排除して、実際に必要な姿勢を取ることが
できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】ロボットは、産業用として組み立て、検
査、搬送などの種々の作業分野に使用される。それらの
作業分野は何らかの形でパレタイジング作業を含んでお
り、そのパレタイジング作業をロボットに実行させるた
めには、多数の位置情報の入力が必要となる。それらの
位置情報を全てのロボットに教示しようとすると、位置
情報の入力だけで相当の時間を費やすこととなり、非能
率である。
【0003】そこで、従来では、多数のパレタイジング
位置から任意に選択した少数の基準点だけをロボットに
教示し、他のパレタイジング位置はその基準点の位置情
報を基にして数値計算で算出する方法が採用されてい
た。
【0004】例えば、縦横に多数並ぶパレタイジング位
置を計算により求める場合、任意の一つの隅角部に存す
るパレタイジング位置を第1の基準点、この第1の基準
点から縦および横方向に隔たった他の隅角部に存するパ
レタイジング位置を第2および第3の基準点としてその
位置をロボットに教示する。そして、ロボットの制御装
置は、教示された位置情報と基準点間のパレタイジング
位置の数とからパレタイジング位置の縦方向ピッチと横
方向ピッチとを算出し、第1の基準点の位置と縦方向ピ
ッチおよび横方向ピッチとから各パレタイジング位置を
計算して求める、というものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロボッ
トでは関節が多く、その機械的剛性は比較的低い。この
ため、ロボットのアームは自重、或いはワークの重量で
歪みを生じ易く、ロボットのベースに近いパレタイジン
グ位置とベースから遠く隔たったパレタイジング位置と
では、ロボットアームの歪み量が異なる。このため、上
述のようにしてパレタイジング位置を計算で求める場
合、図9(a)に示すように、求められたパレタイジン
グ位置(破線)と実際のロボットの移動位置(実線)と
の間にはロボットアームの歪み量に対応した誤差が生ず
ることとなり、パレットとの間でのワークの授受ができ
なくなったりする。この問題については、後述の「発明
の実施の形態」の項において説明する計算方法によって
解消することができる。
【0006】一方、ロボットの姿勢、すなわちロボット
アームの先端部分である手首の姿勢は、後述する図7に
符号9で示すフランジの端面の中心から垂直方向のアプ
ローチベクトルとこのアプローチベクトルと直交する方
向のオリエントベクトルとを設定し、ロボット座標をそ
れら両ベクトルの交点に平行移動させたとき、アプロー
チベクトルとオリエントベクトルがそれぞれロボット座
標上でどの方向を向いているかによって示される。
【0007】上述のようにしてパレタイジング位置を数
値計算によって求める場合、ロボットの姿勢に関して
は、従来、制御装置は、第1の基準位置における手首の
姿勢を記憶し、その記憶した第1の基準位置の姿勢を、
他のどのパレタイジング位置においても取るように制御
する。
【0008】しかしながら、上述のようにロボットアー
ムは歪み易く、アームが歪むと、制御装置はロボット座
標を平行移動させたと認識しても、実際にはロボット座
標はロボットアームの歪み量に相応するだけ傾いている
こととなる。このため、図9(b)に示すように、二点
鎖線のパレタイジング位置と実線のパレタイジング位置
とでは、ロボット座標の傾きが異なることとなり、その
結果、手首の姿勢も異なることとなって、例えば軸状の
ワークをパレットの穴に挿入することが必要なパレタイ
ジング作業を行なう場合、これができなくなったりする
という問題を生ずる。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、パレタイジング位置での姿勢を計算に
よって求める場合、実際に必要な姿勢との誤差を極力少
なくすることができるロボットのパレタイジング姿勢
出方法を提供するにある。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方向にM
列、他方向にN行並ぶパレタイジング位置でのロボット
の姿勢を計算によって求めるロボットのパレタイジング
姿勢算出方法において、前記(M×N)個のパレタイジ
ング位置のうち、4隅に存するパレタイジング位置を教
示し、いずれかの教示位置を第1の基準点、この第1の
基準点から前記一方向に離れた教示位置を第2の基準
点、前記第1の基準点から他方向に離れた教示位置を第
3の基準点、前記第1の基準点と対角関係にある教示位
置を第4の基準点として以下により各パレタイジング位
置での姿勢を算出することを特徴とする。 (1)前記第2の基準点のアプローチベクトルから前記
第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得たベ
クトルを(M−1)等分して一方向単位アプローチベク
トルAaを求めると共に、前記第3の基準点のアプロー
チベクトルから前記第1の基準点のアプローチベクトル
を差し引いて得たベクトルを(N−1)等分して他方向
単位アプローチベクトルAbを求める。 (2)前記第2の基準点のオリエントベクトルから前記
第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得たベ
クトルを(M−1)等分して一方向単位オリエントベク
トルOaを求めると共に、前記第3の基準点のオリエン
トベクトルから前記第1の基準点のオリエントベクトル
を差し引いて得たベクトルを(N−1)等分して他方向
単位オリエントベクトルObを求める。 (3)前記第2の基準点のアプローチベクトルから前記
第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得たベ
クトルと前記第3の基準点のアプローチベクトルから前
記第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得た
ベクトルとの和から、前記第4の基準点のアプローチベ
クトルから前記第1の基準点のアプローチベクトルを差
し引いて得たベクトルを差し引いて補正アプローチベク
トルを求め、この補正アプローチベクトルを{(M−
1)×(N−1)}等分して単位補正アプローチベクト
ルAcを求める。 (4)前記第2の基準点のオリエントベクトルから前記
第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得たベ
クトルと前記第3の基準点のオリエントベクトルから前
記第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得た
ベクトルとの和から、前記第4の基準点のオリエントベ
クトルから前記第1の基準点のオリエントベクトルを差
し引いて得たベクトルを差し引いて補正オリエントベク
トルを求め、この補正オリエントベクトルを{(M−
1)×(N−1)}等分して単位補正オリエントベクト
ルOcを求める。 (5)前記第1の基準点として教示されたパレタイジン
グ位置から第m列目の第n行目に存在するパレタイジン
グ位置P(m,n)のアプローチベクトルA(m,n)
とオリエントベクトルO(m,n)を次式から算出す
る。
【数2】A(m,n)=A1+(m−1)×Aa+(n
−1)×Ab+{(m−1)×(n−1)}×Ac 但し、A1は第1の基準点のアプローチベクトル O(m,n)=O1+(m−1)×Oa+(n−1)×
Ob+{(m−1)×(n−1)}×Oc 但し、O1は第1の基準点のオリエントベクトル
【0013】この手段において、補正アプローチベクト
ルと補正オリエントベクトルは、第4の基準点での姿勢
を、単純に第1の基準点との位置関係、姿勢に関する一
方向ピッチと他方向ピッチを基に計算して得た姿勢と、
実際にロボットを第4の基準点に動かして取らせた姿勢
との間の誤差に相当する。そこで、この差を{(M−
1)×(N−1)}等分して単位補正アプローチベクト
ルAcと単位補正オリエントベクトルOcを求め、上記
各数式の右辺に第4項を導入したことは、各パレタイジ
ング位置でのロボット本体の歪み量を考慮し、計算によ
り求めた或るパレタイジング位置での姿勢と、そのパレ
タイジング位置にロボットを動かしたときの実際の姿勢
間に差が生じないことを意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図8を参照しながら説明する。ロボットは、図7に示す
ように、ロボット本体1と、このロボット本体1を制御
する制御装置2と、この制御装置2に接続された教示装
置としてのティーチペンダント3とから構成されてい
る。
【0015】上記ロボット本体1は、多関節型のものと
して構成され、ベース4と、このベース4に水平方向に
旋回可能に支持されたショルダ部5と、このショルダ部
5に上下方向に旋回可能に支持された下アーム6と、こ
の下アーム6に上下方向に旋回可能に支持された上アー
ム7と、この上アーム7に上下方向に旋回可能に支持さ
れた手首8とから構成されており、手首8は先端部に回
転(捻り動作)可能なフランジ9を備えている。なお、
図示はしないが、ワークを把持するハンドはフランジ9
に取り付けられるようになっている。
【0016】一方、前記制御装置2は、図6に示すよう
に、制御部としてのCPU10、駆動回路11、位置検
出回路12を備えている。そして、上記CPU10に
は、記憶手段として、ロボット全体のシステムプログラ
ムを記憶したROM13、ロボット本体1の動作プログ
ラムを記憶したRAM14が接続されていると共に、教
示作業を行なう際に使用する教示手段としてのティーチ
ペンダント3が接続されている。
【0017】上記位置検出回路12は、ショルダ部5、
各アーム6,7、手首8およびフランジ9の位置を検出
するためのもので、この位置検出回路12には、ショル
ダ部5、各アーム6,7、手首8およびフランジ9の駆
動モータ15に設けられた位置検出センサとしてのロー
タリエンコーダ16が接続されている。上記位置検出回
路12は、ロータリエンコーダ16の検出信号によって
ショルダ部5、各アーム6,7、手首8およびフランジ
9の位置を検出し、その位置検出情報はCPU10に与
えられる。そして、CPU10は、動作プログラムに基
づいてショルダ部5、各アーム6,7、手首8およびフ
ランジ9を動作させる際、位置検出回路12からの入力
信号をフィードバック信号としてそれらの動作を制御す
るようになっている。なお、図6では、駆動モータ15
およびロータリエンコーダ16は1個のみ示すが、実際
には、各部の動作に対して一対一の関係で複数設けられ
ているものである。
【0018】さて、上記構成において、パレタイジング
作業を行なう場合において、パレタイジング位置を計算
によって求めるための手順を説明する。なお、この実施
例では、図4に示すように、パレット17は、横方向に
M個(列)、縦方向N個(行)並ぶ計(M×N)個のパ
レタイジング位置に順次ワークを配置していくパレタイ
ジング作業を行なう場合を例にして説明する。
【0019】パレタイジング位置を計算によって求める
には、まず、縦横に並ぶパレタイジング位置のうち4隅
のパレタイジング位置P(1,1)、P(M,1)、P
(1,N)、P(M,N)を教示する。なお、以下の説
明では、上記4隅のパレタイジング位置P(1,1)、
P(M,1)、P(1,N)、P(M,N)はそれぞれ
P1、P2、P3、P4で示すこととする。
【0020】ここで、ロボットに動作を教示する場合、
その教示される位置は手首8のフランジ9の先端面の中
心Poが占める座標で示される。一方、手首8の姿勢
は、図8に示すように、フランジ9の先端面の中心Po
から直角前向きに突出する長さ「1」のアプローチベク
トルAと、同じくフランジ9の先端面の中心Poからフ
ランジ9に形成された孔9aの中心を通って図示左方に
突出する長さ「1」のオリエントベクトルOを設定し、
ロボット座標をその原点がフランジ9の中心Poに合致
するように平行移動させたとき、その平行移動されたロ
ボット座標上でのアプローチベクトルAとオリエントベ
クトルOで教示される。
【0021】さて、4隅のパレタイジング位置P1〜P
4の教示は、ティーチペンダント3を使用して実際にロ
ボット本体1を動かし、そして、図示しないハンドに把
持したワークをパレタイジング位置P1〜P4で停止さ
せる。すると、その停止した時のショルダ5、各アーム
6,7、手首8、フランジ9の位置がそれらの駆動モー
タ15のロータリエンコーダ16により検出され、CP
U10はその位置検出信号から各パレタイジング位置P
1〜P4でのフランジ9の中心Poの座標、それら各パ
レタイジング位置P1〜P4での手首8の姿勢がRAM
14に記憶される。
【0022】この場合、ロボット本体1の組み立て誤差
や歪みなどの影響で、4隅のパレタイジング位置P1〜
P4は実際には図1(a)に示すように教示される。ま
た、手首8の姿勢を示すアプローチベクトルAおよびオ
リエントベクトルOは、各パレタイジング位置P1〜P
4で同じ姿勢をとるように動作させても、ロボット本体
1の組み立て誤差や歪みなどの影響で、図2(a)およ
び図3(a)にA1〜A4、O1〜O4で示すように各
パレタイジング位置で異なる傾きを持った姿勢で教示さ
れる。
【0023】上述のようにして4隅のパレタイジング位
置P1〜P4およびその位置での姿勢が教示されると、
CPU10は、パレタイジング位置P1〜P4のうち、
任意の位置、例えばベース4に最も近いパレタイジング
位置P1を第1の基準点P1とし、この第1の基準点P
1から一方向に離れたパレタイジング位置を第2の基準
点、第1の基準点P1から他方向に離れたパレタイジン
グ位置P3を第3の基準点、第1の基準点P1と対角関
係にあるパレタイジング位置P4を第4の基準点とし、
第1の基準点P1から第2の基準点P2に至るベクトル
Dを(M−1)等分して一方向たる列方向単位ベクトル
aを演算すると共に、第1の基準点P1から第3の基準
点P3に至るベクトルEを(N−1)等分して他方向た
る行方向単位ベクトルbを演算する。
【0024】また、CPU10は、第1の基準点P1か
ら第2の基準点P2に至るベクトルDと第1の基準点P
1から第3の基準点P3に至るベクトルEの和を、第1
の基準点P1から第4の基準点P4に至るベクトルF、
換言すれば第2の基準位置P2から第4の基準位置P4
に至るベクトルGから差し引いて差を求め、この差のベ
クトルである補正ベクトルHを{(M−1)×(N−
1)}等分して単位補正ベクトルcを求める。そして、
CPU10は、上述のようにして求めた前記列方向単位
ベクトルaおよび行方向単位ベクトルbおよび単位補正
ベクトルcをRAM14に記憶する。
【0025】一方、CPU10は、図2(b)に示すよ
うに、第2の基準点P2のアプローチベクトルA2から
第1の基準点P1のアプローチベクトルA1を差し引い
て得たベクトルJを(M−1)等分して一方向たる列方
向単位アプローチベクトルAaを求めると共に、第3の
基準点P3のアプローチベクトルA3から第1の基準点
P1のアプローチベクトルA1を差し引いて得たベクト
ルKを(N−1)等分して他方向たる行方向単位アプロ
ーチベクトルAbを求める。
【0026】また、CPU10は、図3(b)に示すよ
うに、第2の基準点P2のオリエントベクトルO2から
第1の基準点P1のオリエントベクトルO1を差し引い
て得たベクトルQを(M−1)等分して一方向たる列方
向単位オリエントベクトルOaを求めると共に、第3の
基準点P3のオリエントベクトルO3から第1の基準点
P1のオリエントベクトルO1を差し引いて得たベクト
ルRを(N−1)等分して他方向たる行方向単位オリエ
ントベクトルObを求める。
【0027】更に、CPU10は、図2(b)に示すよ
うに、第4の基準点P4のアプローチベクトルA4から
第1の基準点P3のアプローチベクトルA3を差し引い
てベクトルSを得る。そして、第2の基準点P2のアプ
ローチベクトルA2から第1の基準点P1のアプローチ
ベクトルA1を差し引いて得たベクトルJと第3の基準
点P3のアプローチベクトルA3から第1の基準点P1
のアプローチベクトルA1を差し引いて得たベクトルK
との和から、上記ベクトルSを差し引いて補正アプロー
チベクトルTを求め、この補正アプローチベクトルTを
{(M−1)×(N−1)}等分して単位補正アプロー
チベクトルAcを得る。
【0028】また、CPU10は、図3(b)に示すよ
うに、第4の基準点P4のオリエントベクトルO4から
第1の基準点P3のオリエントベクトルO3を差し引い
てベクトルUを得る。そして、第2の基準点P2のオリ
エントベクトルO2から第1の基準点P1のオリエント
ベクトルO1を差し引いて得たベクトルQと第3の基準
点P3のオリエントベクトルO3から第1の基準点P1
のオリエントベクトルO1を差し引いて得たベクトルR
との和から、上記ベクトルUを差し引いて補正オリエン
トベクトルVを求め、この補正オリエントベクトルVを
{(M−1)×(N−1)}等分して単位補正オリエン
トベクトルOcを得る。
【0029】そして、CPU10は、上述のようにして
求めた前記列方向単位アプローチベクトルAa、行方向
単位アプローチベクトルAb、補正単位アプローチベク
トルAc、列方向単位オリエントベクトルAa、行方向
単位オリエントベクトルAb、補正単位オリエントベク
トルAcをRAM14に記憶する。
【0030】以上のような演算が終了すると、CPU1
0は、第1の基準点P1の位置を示す座標を残して他の
基準点P2〜P4の座標をRAM14から消去すると共
に、第1の基準点P1のアプローチベクトルA1および
オリエントベクトルO1を残して他の基準点P2〜P4
のアプローチベクトルA2〜A4およびオリエントベク
トルO2〜O4をRAM14から消去する。これによ
り、記憶手段としてのRAM14の記憶容量の減少化を
図っている。
【0031】この結果、RAM14には、第1の基準点
P1、列方向単位ベクトルa、行方向単位ベクトルb、
補正単位ベクトルc、第1の基準点P1でのアプローチ
ベクトルA1およびオリエントベクトルO1、補正単位
アプローチベクトルAcおよび補正単位オリエントベク
トルOcが残されることとなる。
【0032】そして、CPU10は、実際のパレタイジ
ング作業を実行する場合、次の式(1)〜(3)によっ
て第1の基準点P1から第m列目の第n行目に存在する
パレタイジング位置P(m,n)、アプローチベクトル
A(m,n)、オリエントベクトルO(m,n)を算出
し、その算出値に基づいてロボット本体1を制御する。
【0033】
【数3】 P(m,n)=P1+(m−1)×a+(n−1)×b+{(m−1)× (n−1)}×c……(1) A(m,n)=A1+(m−1)×Aa+(n−1)×Ab+{(m−1) ×(n−1)}×Ac……(2) O(m,n)=O1+(m−1)×Oa+(n−1)×Ob+{(m−1) ×(n−1)}×Oc……(3) ここで、上記(1)式に関して、右辺第3項まで[P1
+(m−1)×a+(n−1)×b]は、第1の基準点
P1とパレタイジング位置の関係、列方向ピッチaと行
方向ピッチbを基にして計算によって求めたパレタイジ
ング位置P(m,n)である。
【0034】これに対し、補正ベクトルHは、第1の基
準点P1から第2の基準点P2に至るベクトルDと第1
の基準点P1から第3の基準点P3に至るベクトルEと
の和を、第1の基準点P1から第4の基準点P4に至る
ベクトルFから差し引いて得たものである。従って、こ
の補正ベクトルHは、第4の基準点P4、すなわちパレ
タイジング位置P(M,N)の座標を、(1)式の右辺
から第4項を除いた式で求めた計算値と実際にロボット
をパレタイジング位置P(M,N)に動かして得た値と
の差に相当する。そして、この差(補正ベクトルH)
は、ロボット本体1を第1の基準位置P1から第4の基
準位置P4に動かした時のロボット本体1の歪み量の差
として現出したものと考えられる。
【0035】そこで、補正ベクトルHを{(M−1)×
(N−1)}等分して単位補正ベクトルcを求め、上記
(1)式の右辺第4項に単位補正ベクトルcを含む補正
項として導入したことは、パレタイジング位置に応じた
ロボット本体の歪み量を考慮し、計算により求めたパレ
タイジング位置と、その計算によって求めたパレタイジ
ング位置にロボット本体を動かしたときの位置とに差が
生じないことを意味する。
【0036】また、上記(2)式、(3)式において、
右辺第3項まで[A1+(m−1)×Aa+(n−1)
×Ab]、[O1+(m−1)×Oa+(n−1)×O
b]は、第1の基準点P1とパレタイジング位置の関
係、姿勢に関する列方向ピッチAa,Ab、Oa,Ob
を基に計算によって求めた姿勢である。
【0037】これに対し、第4の基準点P4、すなわち
パレタイジング位置P(M,N)の補正アプローチベク
トルAcと補正オリエントベクトルOcを上記(2)
式、(3)式の右辺第3項までで計算した値と、実際に
ロボット本体1をパレタイジング位置P(M,N)に動
かして得るべく姿勢を取らせたときの値との誤差に相当
する。
【0038】そこで、この誤差である補正アプローチベ
クトルAc、補正オリエントベクトルOcを{(M−
1)×(N−1)}等分して単位補正アプローチベクト
ルAcと単位補正オリエントベクトルOcを求め、上記
(2)式、(3)式の右辺に第4項に単位補正アプロー
チベクトルAc、単位補正オリエントベクトルOcを含
む補正項を導入したことは、パレタイジング位置に応じ
たロボット本体1の歪み量を考慮し、計算により求めた
ロボットの姿勢と、その計算によって求めた姿勢にロボ
ット本体を動かしたときの姿勢とに差が生じないことを
意味する。
【0039】従って、本実施例によれば、ロボット本体
1が歪みを生じたりしても、より正確に実際のパレタイ
ジング位置に移動させ得るものであり、また、その時の
姿勢も得るべき姿勢により正確に制御できるものであ
り、軸状のワークをパレットの穴に対して挿脱する作業
も支承なく行なうことができるものである。
【0040】実際のパレタイジング作業の実行時、CP
U10は図5に示すフローチャートに従って順次パレタ
イジング作業を実行して行く。この図5のフローチャー
トは図4のパレタイジング位置に対して1行ずつ順番に
パレタイジング作業を行なうためのものである。
【0041】すなわち、パレタイジング作業時には、
m,nの値は予め「1」にセットされている。そして、
パレタイジング作業を開始すると、CPU10は、まず
ステップS1でRAM14に記憶されている第1の基準
点P1、アプローチベクトルA1、オリエントベクトル
O1を読み出してパレタイジング位置P(1,1)にパ
レタイジング作業を行なう。
【0042】その後、CPU10は、ステップS2で
「m=M」か否かを判断する。ここではmは「1」に設
定されているので、「NO」と判断し、次の「m=m+
1」を実行するステップS3でmを「2」にセットす
る。そして、このとき、nは未だ「1」のままであるか
ら、パレタイジング位置を計算するステップS4では、
CPU10は、第2列目の第1行目にあるパレタイジン
グ位置P(2,1)の座標、アプローチベクトルA
(2,1)およびオリエントベクトルO(2,1)を演
算し、その演算結果をRAM14に一時記憶し、ステッ
プS1に戻る。
【0043】そして、ステップS1でRAM14に一時
記憶したパレタイジング位置P(2,1)にロボット本
体1を動作させる。以後、mがMになるまで第1行目の
パレタイジング位置に対して順にパレタイジング作業を
行ない、第1行目のパレタイジング位置P(1,1)〜
P(M,1)の全てに対してパレタイジング作業を終了
すると、CPU10はステップS2で「YES」となっ
てステップS6でmを「1」にセットし、次のステップ
S7でnがNであるか否かを判断する。ここでは、未だ
nは「1」であるから、ステップS7で「NO」と判断
し、次の「n=n+1」を実行するステップS8でnを
「2」にセットする。この結果、ステップS4では、第
1列目第2行目のパレタイジング位置(1,2)に関し
て前記式(1)〜(3)の演算を行ない、その結果をR
AM14に一時記憶する。
【0044】この後、CPU10は、ステップS1に戻
り、第1列目第2行目のパレタイジング位置P(1,
2)にパレタイジング作業を行なう。そして、以後、C
PU10は、上述したと同様にして、第2行目のパレタ
イジング位置に対して順にパレタイジング作業を行な
い、第2行目のパレタイジング位置P(1,2)〜P
(M,2)の全てに対してパレタイジング作業を終了す
ると、次に第3行目第1列目のパレタイジング位置P
(1,3)に対してパレタイジング作業を行なう、とい
うように第1列目第1行目のパレタイジング位置P
(1,1)から最後のパレタイジング位置P(M,N)
まで順にパレタイジング作業を実行するものである。
【0045】なお、第1の基準点P1の位置や計算結果
などを一時的に記憶する記憶手段としてはRAM14と
は別のRAMを設け、これに記憶させるようにしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、パレタイジン
グ位置の計算式を導くためのベクトル図
【図2】アプローチ方向の姿勢の計算式を導くためのベ
クトル図
【図3】オリエント方向の姿勢の計算式を導くためのベ
クトル図
【図4】パレタイジング位置を示す平面図
【図5】パレタイジング作業を順に行なうためのフロー
チャート
【図6】ロボットの電気的ブロック図
【図7】ロボットの斜視図
【図8】ロボットの手首の斜視図
【図9】従来の問題点の説明図
【符号の説明】
図中、1はロボット本体、2は制御装置、3はティーチ
ペンダント、8は手首、9はフランジ、10はCPUで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46 B25J 3/00 - 3/04 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向にM列、他方向にN行並ぶパレタ
    イジング位置でのロボットの姿勢を計算によって求める
    ロボットのパレタイジング姿勢算出方法において、 前記(M×N)個のパレタイジング位置のうち、4隅に
    存するパレタイジング位置を教示し、いずれかの教示位
    置を第1の基準点、この第1の基準点から前記一方向に
    離れた教示位置を第2の基準点、前記第1の基準点から
    他方向に離れた教示位置を第3の基準点、前記第1の基
    準点と対角関係にある教示位置を第4の基準点として以
    下によりパレタイジング位置での姿勢を算出すること
    を特徴とするロボットのパレタイジング姿勢算出方法。 (1)前記第2の基準点のアプローチベクトルから前記
    第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得たベ
    クトルを(M−1)等分して一方向単位アプローチベク
    トルAaを求めると共に、前記第3の基準点のアプロー
    チベクトルから前記第1の基準点のアプローチベクトル
    を差し引いて得たベクトルを(N−1)等分して他方向
    単位アプローチベクトルAbを求める。 (2)前記第2の基準点のオリエントベクトルから前記
    第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得たベ
    クトルを(M−1)等分して一方向単位オリエントベク
    トルOaを求めると共に、前記第3の基準点のオリエン
    トベクトルから前記第1の基準点のオリエントベクトル
    を差し引いて得たベクトルを(N−1)等分して他方向
    単位オリエントベクトルObを求める。 (3)前記第2の基準点のアプローチベクトルから前記
    第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得たベ
    クトルと前記第3の基準点のアプローチベクトルから前
    記第1の基準点のアプローチベクトルを差し引いて得た
    ベクトルとの和から、前記第4の基準点のアプローチベ
    クトルから前記第1の基準点のアプローチベクトルを差
    し引いて得たベクトルを差し引いて補正アプローチベク
    トルを求め、この補正アプローチベクトルを{(M−
    1)×(N−1)}等分して単位補正アプローチベクト
    ルAcを求める(4)前記第2の基準点のオリエントベクトルから前記
    第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得たベ
    クトルと前記第3の基準点のオリエントベクト ルから前
    記第1の基準点のオリエントベクトルを差し引いて得た
    ベクトルとの和から、前記第4の基準点のオリエントベ
    クトルから前記第1の基準点のオリエントベクトルを差
    し引いて得たベクトルを差し引いて補正オリエントベク
    トルを求め、この補正オリエントベクトルを{(M−
    1)×(N−1)}等分して単位補正オリエントベクト
    ルOcを求める。 (5)前記第1の基準点として教示されたパレタイジン
    グ位置から第m列目の第n行目に存在するパレタイジン
    グ位置P(m,n)のアプローチベクトルA(m,n)
    とオリエントベクトルO(m,n)を次式から算出す
    る。 【数1】A(m,n)=A1+(m−1)×Aa+(n
    −1)×Ab+{(m−1)×(n−1)}×Ac 但し、A1は第1の基準点のアプローチベクトル O(m,n)=O1+(m−1)×Oa+(n−1)×
    Ob+{(m−1)×(n−1)}×Oc 但し、O1は第1の基準点のオリエントベクトル
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