JP3245906B2 - 可変バルブタイミング装置の異常検出装置 - Google Patents

可変バルブタイミング装置の異常検出装置

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JP3245906B2
JP3245906B2 JP26507691A JP26507691A JP3245906B2 JP 3245906 B2 JP3245906 B2 JP 3245906B2 JP 26507691 A JP26507691 A JP 26507691A JP 26507691 A JP26507691 A JP 26507691A JP 3245906 B2 JP3245906 B2 JP 3245906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の運転中に
吸気バルブ或いは排気バルブの開閉タイミングを可変に
する可変バルブタイミング装置に係り、詳しくは機関の
振動状態に基づいて可変バルブタイミング装置の異常を
判断する異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば特開
平2−275046号公報に開示された技術が知られて
いる。即ち、この技術では、機関の運転状態に応じて吸
排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミング等を変
更する可変バルブタイミング装置を備えた内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置において、バルブタイミングが
相違することにより機関のノイズレベルが相違する点に
着目している。そして、バルブタイミングが変更された
時に、機関の振動レベルを検出してその検出値と所定の
基準値とを比較し、その比較結果に基づいて可変バルブ
タイミング装置の異常を判断するようにしている。具体
的には、内燃機関のノック検出を利用して可変バルブタ
イミング装置の異常を判断するようにしている。
【0003】ここで一般に、位相を変換するタイプの可
変バルブタイミング機構では、吸気バルブと排気バルブ
とのバルブオーバラップが大きいときに、機関の振動レ
ベルが大きくなることが分かっている。従って、バルブ
オーバラップの小さいときにもかかわらず振動レベルが
大きいときに、可変バルブタイミング装置の異常と判断
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術において、機関の振動レベルはバルブオーバラップの
他に、別の要因によっても大きくなり得る。例えば、内
燃機関の点火時期不良や空燃比リーン、あるいは排気ガ
ス再循環装置(EGR装置)におけるEGR弁の故障等
によっても機関の振動レベルは大きくなる。そのため、
前記従来技術においては、バルブオーバラップ以外の要
因によって機関の振動レベルが大きくなった場合に、可
変バルブタイミング装置の異常を誤判断するおそれがあ
った。
【0005】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、内燃機関の振動状態に基づ
いて可変バルブタイミング装置の異常を判断する異常検
出装置において、異常の誤判断を防止してより確実な異
常検出を行い得る可変バルブタイミング装置の異常検出
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気バルブ
及び排気バルブのバルブオーバラップを機関運転状態に
応じて設定される目標値に変更すべくこれら両バルブの
少なくとも一方の開閉タイミングを機関運転状態に基づ
いて可変とする可変バルブタイミング装置の異常検出装
置において、前記内燃機関の振動レベルを検出する振動
レベル検出手段と、前記振動レベルが前記バルブオーバ
ラップの目標値に対応するレベルであるか否かを判定す
る振動レベル判定手段と、この振動レベル判定手段によ
り前記検出される振動レベルが前記目標値に対応するレ
ベルではない旨判定されることを条件に前記振動レベル
が相対的に大きくなるバルブオーバラップの大きい状態
に前記可変バルブタイミング装置を強制駆動する強制駆
動手段と、この強制駆動に伴って前記振動レベルが変化
しないときに前記可変バルブタイミング装置が異常であ
ると判断する異常判断手段とを備えるようにしている。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の可変
バルブタイミング装置の異常検出装置において、前記振
動レベル判定手段は、バルブオーバラップが小さい第1
の状態にあるときに前記振動レベルの判定を行うもので
あり、前記強制駆動手段は、前記第1の状態よりもバル
ブオーバラップの大きい第2の状態に前記可変バルブタ
イミング装置を強制駆動するものである。
【0007】
【作用】請求項1または2に記載の構成によれば、バル
ブオーバラップを変更すべく可変バルブタイミング装置
を強制駆動し、この強制駆動に伴って内燃機関の振動状
態が変化しないときに可変バルブタイミング装置が異常
であると判断するようにしているため、バルブオーバラ
ップ以外の要因に影響されることなく、同装置の異常の
誤検出を防止することができるようになる。しかも、こ
うした可変バルブタイミング装置の強制駆動は、内燃機
関の振動状態がバルブオーバラップの目標値に対応する
状態ではない旨判定されるのを条件に実行されるため、
同装置の異常検出に際してバルブオーバラップが機関運
転状態と無関係に変更されるのを極力抑制することがで
きるようにもなる。また、こうした異常判断の実行条件
となる上記判定を行うにあたり、バルブオーバラップが
機関運転状態に応じて変更されるのを待つ必要はなく、
同判定についてはこれを迅速に行うことができる。
【0008】
【0009】
【0010】
【実施例】以下、この発明における可変バルブタイミン
グ装置の異常検出装置をガソリンエンジンに具体化した
一実施例を図〜図に基づいて詳細に説明する。
【0011】図はこの実施例における内燃機関の可変
バルブタイミング装置の異常検出装置を示す概略構成図
である。複数気筒よりなる内燃機関としてのエンジン1
はそのシリンダブロック2に各気筒毎のシリンダボア2
aを備え、各シリンダボア2a内にはピストン3が上下
動可能に設けられている。そして、シリンダボア2a内
にてピストン3の上側が燃焼室4となっている。各燃焼
室4には点火プラグ5がそれぞれ設けられている。又、
各燃焼室4には吸気ポート6a及び排気ポート7aを通
じて吸気通路6及び排気通路7がそれぞれ連通して設け
られている。そして、吸気ポート6a及び排気ポート7
aには、開閉用の吸気バルブ8及び排気バルブ9がそれ
ぞれ設けられている。これら吸気バルブ8及び排気バル
ブ9は吸気側カムシャフト10及び排気側カムシャフト
11の回転によって駆動される。又、各カムシャフト1
0,11の一端には、吸気側タイミングプーリ12及び
排気側タイミングプーリ13がそれぞれ設けられてい
る。更に、各タイミングプーリ12,13は、タイミン
グベルト14を介して図示しないクランクシャフトに駆
動連結されている。
【0012】従って、エンジン1の運転時には、クラン
クシャフトからタイミングベルト14及び各タイミング
プーリ12,13を介して各カムシャフト10,11に
回転動力が伝達され、各カムシャフト10,11の回転
により吸気バルブ8及び排気バルブ9が開閉駆動され
る。又、これら吸気バルブ8及び排気バルブ9の開閉タ
イミングは、クランクシャフトの回転に同期して、即ち
吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一
連の4行程に同期して、所定のタイミングで開閉駆動さ
れるようになっている。
【0013】吸気通路6の入口側にはエアクリーナ15
が設けられ、各気筒毎の吸ポート6aの近傍には、燃
料噴射用のインジェクタ16がそれぞれ設けられてい
る。そして、エンジン1は吸気通路6を通じてエアクリ
ーナ15から外気を取り込む。又、その外気の取り込み
と同時に、エンジン1は各インジェクタ16から噴射さ
れる燃料を取り込む。そして、エンジン1は取り込んだ
燃料と外気との混合気を、吸入行程での吸気バルブ8の
開きに同期して燃焼室4へ導入する。又、エンジン1は
燃焼室4に導入した混合気を点火プラグ5の点火により
爆発・燃焼させて駆動力を得た後、その排気ガスを排気
行程での排気バルブ9の開きに同期して排気ポート7a
へ導出し、更に排気通路7を通じて外部へ排出する。
【0014】吸気通路6の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
17が設けられている。そして、このスロットルバルブ
17が開閉されることにより、吸気通路6への外気の取
り込み量である吸入空気量Qが調節される。又、そのス
ロットルバルブ17の下流側には、吸入空気の脈動を平
滑化させるサージタンク18が設けられている。吸気通
路6においてエアクリーナ15の近傍には、吸気温度T
HAを検出する吸気温センサ61が設けられている。
又、スロットルバルブ17の近傍には、そのスロットル
開度TAを検出するスロットルセンサ62が設けられて
いる。更に、サージタンク18には、同タンク18に連
通して吸入空気圧力(吸気圧力)PMを検出する吸気圧
センサ63が設けられている。
【0015】一方、排気通路7の途中には、排気ガスを
浄化するための三元触媒19を内蔵してなる触媒コンバ
ータ20が設けらている。そして、排気通路7の途中に
は、排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ64が設け
られている。又、エンジン1には、その冷却水の温度
(冷却水温)THWを検出する水温センサ65が設けら
れている。
【0016】各気筒毎の各点火プラグ5には、ディスト
リビュータ21にて分配された点火信号が印加される。
ディストリビュータ21はイグナイタ22から出力され
る高電圧をクランクシャフトの回転、即ちクランク角に
同期して各点火プラグ5に分配する。そして、各点火プ
ラグ5の点火タイミングはイグナイタ22からの高電圧
出力タイミングにより決定される。
【0017】ディストリビュータ21には、排気側カム
シャフト11に連結されてクランクシャフトの回転に連
動して回転される図示しないロータが内蔵されている。
そして、ディストリビュータ21には、そのロータの回
転からエンジン1の回転数(エンジン回転数)NEを検
出する回転数センサ66が取り付けられている。又、デ
ィストリビュータ21には、同じくロータの回転に応じ
てエンジン1のクランク角基準信号GPを所定の割合で
検出する気筒判別センサ67が取り付けられている。こ
の実施例では、吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及
び排気行程の一連の4行程に対してクランクシャフトが
2回転するものとして、回転数センサ66は1パルス当
たり30°CAの割合でクランク角を検出する。又、気
筒判別センサ67は1パルス当たり360°CAの割合
でクランク角を検出する。
【0018】加えて、この実施例において、吸気バルブ
8の上流側の吸気通路6には、スロットルバルブ17を
迂回して同バルブ17の上流側と下流側とを連通させる
バイパス通路23が設けられている。このバイパス通路
23の途中には、スロットルバルブ17が全閉となるエ
ンジン1のアイドル運転時に、そのアイドル運転を安定
させるべく吸入空気量Qを調整するために駆動されるア
イドル吸気量調整手段としてのリニアソレノイド式のア
イドルスピードコントロールバルブ(ISCV)24が
設けられている。周知のように、ISCV24はその内
部に図示しない電磁コイルを貫通して伸びるバルブシャ
フトを備えている。そして、ISCV24はその電磁コ
イルが所定の制御信号に応じて磁力を変えられることに
より、バルブシャフトが前後に移動してバイパス通路2
3に通じる隙間の大きさ、即ち開度が変えられるように
なっている。
【0019】従って、エンジン1のアイドル運転時に、
ISCV24の開度及びその開弁時間を制御することに
より、バイパス通路23を流れる空気量が調節され、燃
焼室4への吸入空気量Qの供給が制御されるようになっ
いる。
【0020】更に、この実施例において、排気通路7と
吸気通路6との間には、排気通路7内の排気ガスの一部
を吸気通路6に再循環させるための周知の排気ガス再循
環装置(EGR装置)25が設けられている。即ち、E
GR装置25は、両端が排気通路7と吸気通路6とに連
通して接続されたEGR管路26を備えている。EGR
管路26の途中には、排気ガスの流量を調節するEGR
弁27が設けられている。このEGR弁27はバキュー
ムスイッチングバルブ(VSV)28の制御によって開
閉駆動されるようになっている。
【0021】併せて、この実施例において、吸気側タイ
ミングプーリ12には、吸気バルブ8の開閉タイミング
を可変にするために油圧により駆動される可変バルブタ
イミング装置(以下単に「VVT」という)29が設け
られている。
【0022】次に、このVVT29等の構成について図
に従って詳しく説明する。カムシャフト10はそのカ
ムジャーナル10aがエンジン1のシリンダヘッド1a
とベアリングキャップ1bとの間で回転可能に支持され
ている。そして、カムシャフト10の一端部に、タイミ
ングプーリ12と一体に設けられたVVT29が設けら
れている。
【0023】タイミングプーリ12は、外周に複数の外
歯31を有すると共に一側に収容凹部32を備えてい
る。又、その収容凹部32を覆うようにカムシャフト1
0の先端にはキャップ33がボルト34により締付け固
定されている。更に、タイミングプーリ12の開口端と
キャップ33の外周との間には、そのプーリ12に圧入
固定されたアウタープレート35と、キャップ33に形
成されたインナープレート36等とからなる緩衝用の周
知の粘性継手(ビスカスカップリング)37が設けられ
ている。
【0024】このタイミングプーリ12とカムシャフト
10との間にはリングギヤ38が介在されて両者12,
10が連結されている。即ち、キャップ33により密閉
されたタイミングプーリ12の収容凹部32にはリング
ギヤ38が収容されている。このリングギヤ38は、そ
の内外周に設けられた複数の歯38a,38bの両方が
ヘリカル歯になっており、軸方向への移動によってカム
シャフト10と相対回動可能になっている。リングギヤ
38の内外周の歯38a,38bはタイミングプーリ1
2の内歯12a及びキャップ33の内歯33aにそれぞ
れ噛み合わされている。又、タイミングプーリ12はそ
の外歯31に掛装されたタイミングベルト14を介し
て、図示しないクランクシャフトに駆動連結されてい
る。
【0025】従って、クランクシャフトからタイミング
ベルト14を介してタイミングプーリ12に駆動伝達さ
れることにより、更にリングギヤ38で連結されたタイ
ミングプーリ12とキャップ33とが一体的に回転さ
れ、カムシャフト10が回転駆動される。この時、リン
グギヤ38が軸方向(図の左右方向)へ移動されるこ
とにより、カムシャフト10にタイミングプーリ12に
対する捩じりが付与される。その結果、カムシャフト1
0とタイミングプーリ12との回転方向における相対位
置が変えられ、吸気バルブ8の開閉タイミングが変えら
れる。このカムシャフト10の捩じりの際にリングギヤ
38のバックラッシに起因するガタツキは、ビスカスカ
ップリング37の作用ににより緩衝されて異音の発生が
抑えられる。
【0026】リングギヤ38を油圧により駆動させるた
めに、タイミングプーリ12の収容凹部32において、
リングギヤ38の軸方向一端側は、作動油による油圧を
導入する加圧室39となっている。又、同じく収容凹部
32において、リングギヤ38の他端側は、その油圧に
対抗する釣り合い用のスプリング40を収容するスプリ
ング室41となっている。更に、加圧室39に油圧のた
めの作動油を供給するために、エンジン1のシリンダヘ
ッド1a及びカムシャフト10には、互いに連通するヘ
ッド油路42及びシャフト油路43がそれぞれ形成され
ている。
【0027】一方、加圧室39から作動油を抜くため
に、タイミングプーリ12及びカムシャフト10の一部
には、加圧室39からスプリング室41へ洩れ出た作動
油を導出するための戻し油路44が形成されている。
又、その戻し油路44に連通して、タイミングプーリ1
2の一端側には、カムシャフト10、シリンダヘッド1
a、ベアリングキャップ1b及びゴム製のシール45に
よって囲まれた油回収室46が設けられている。更に、
カムシャフト10の下側位置にて、シリンダヘッド1a
の一部には、油回収室46にて回収された作動油をエン
ジン1のオイルパン47へ戻すための油戻し穴48が形
成されている。
【0028】尚、シリンダヘッド1aの上側はヘッドカ
バー49によって覆われている。又、シリンダヘッド1
aには、カムジャーナル10aに潤滑油を供給するため
のヘッド油路50が形成されている。
【0029】この実施例では、作動油としてエンジン1
の潤滑油が利用されている。即ち、図に示すよう
に、エンジン1の運転に連動してオイルポンプ51が駆
動されることにより、オイルパン47に溜まった潤滑油
が吸い上げられ、その潤滑油がオイルフィルタ52から
オイルスイッチングバルブ(OSV)53を介して作動
油として、シリンダヘッド1aのヘッド油路42に供給
されるようになっている。又、オイルポンプ51により
吸い上げられた潤滑油は、オイルフィルタ52から別の
ヘッド油路50へ導かれ、カムジャーナル10aに供給
されるようになっている。
【0030】加圧室39への作動油の供給は、OSV5
3のオン・オフ切換えにより制御されるものである。O
SV53がオンされた時には、ヘッド油路42への作動
油の供給が許容され、作動油はヘッド油路42からシャ
フト油路43を通じて加圧室39に導入される。そし
て、その油圧によりリングギヤ38がスプリング40の
付勢力に抗して軸方向の一方(図の右方向)へ押圧さ
れる。これにより、カムシャフト10に捩じりが付与さ
れてタイミングプーリ12との回転位相がずれる。即
ち、図(b)に示すように、吸気バルブ8の開き・閉
じが早められ、吸気行程における吸気バルブ8と排気バ
ルブ9とのバルブオーバラップが大きくなる方向へ変え
られる。
【0031】一方、OSV53がオフされた時には、ヘ
ッド油路42への作動油の供給が遮断される。これによ
り、加圧室39では油圧が抜け、リングギヤ38がスプ
リング40の付勢力によって軸方向の他方(図の左方
向)へ押圧されて戻される。これにより、カムシャフト
10に逆の捩じりが付与されてタイミングプーリ12と
の回転位相がずれる。即ち、図(a)に示すように、
吸気バルブ8の開き・閉じが遅らされ、吸気行程におけ
るバルブオーバラップが小さくなる方向へ変えられる。
この時、加圧室39からスプリング室41へ洩れ出る作
動油は、戻し油路44を通じて油回収室46へと導か
れ、更に油戻し穴48を通じてオイルパン47へとドレ
ンされる。
【0032】この実施例では、前述した各センサ61〜
67等によりエンジン1の運転状態を検出する運転状態
検出手段が構成されている。それに加えて、この実施例
では、エンジン1の振動状態を検出する振動状態検出手
段としてのノックセンサ68がシリンダブロック2に取
付けられている。このノックセンサ68は一種の振動ピ
ックアップであり、燃焼室4で発生してシリンダブロッ
ク2に伝達される振動レベルVLを検出するようになっ
ている。このノックセンサ68はエンジン1の性能・燃
費向上を目的として行われる周知のノック制御のために
エンジン1のノッキングを検出し、微小なノッキング状
態又はノッキング発生の直前状態でエンジン1を制御す
る「ノックコントロールシステム」に使用されるもので
ある。
【0033】この実施例では、そのノックセンサ68を
利用して、VVT29の異常を判断するためのエンジン
1の振動状態を検出するようになっている。というの
は、一般に、この実施例のように位相を変換するタイプ
のVVT29では、バルブオーバラップが大きいときに
エンジン1の振動レベルVLが大きくなることが分かっ
ている。従って、VVT29によりバルブオーバラップ
の小さい状態に切り換えられているにもかかわらずエン
ジン1の振動レベルVLが大きい場合には、VVT29
がバルブオーバラップの大きい状態で止まっている異常
と判断できるからである。
【0034】そして、各インジェクタ16、イグナイタ
22、ISCV24及びOSV53は電子制御装置(以
下単に「ECU」という)70に電気的に接続され、同
ECU70の作動によってそれらの駆動タイミングが制
御される。このECU70は駆動制御手段、異常判断手
段、変更指令手段及び異常再判断手段を構成しており、
同ECU70には前述した吸気温センサ61、スロット
ルセンサ62、吸気圧センサ63、酸素センサ64、水
温センサ65、回転数センサ66、気筒判別センサ67
及びノックセンサ68がそれぞれ接続されている。そし
て、ECU70はエンジン1の燃料噴射量制御、点火時
期制御及びアイドル回転数制御等を司るために、各セン
サ61〜68からの出力信号に基づき、各インジェクタ
16、イグナイタ22及びISCV24を好適に駆動制
御するようになっている。それと共に、ECU70はバ
ルブタイミング制御を司るために、スロットルセンサ6
2、回転数センサ66及びノックセンサ68等からの出
力信号に基づきその時々のエンジン1の運転状態に応じ
たバルブオーバラップを決定してOSV53を好適に駆
動制御するようになっている。又、それに加えて、EC
U70はVVT29の駆動制御により決定されるバルブ
オーバラップとノックセンサ68により検出される振動
レベルVLとに基づき、VVT29の異常を判断するよ
うになっている。この実施例において、ECU70には
VVT29の異常を判断したときに、そのことを運転者
等に報知するために点灯されるダイアグランプ30が接
続されている。
【0035】次に、ECU70に係る電気的構成につい
て図のブロック図に従って説明する。ECU70は中
央処理装置(CPU)71、所定の制御プログラム等を
予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)72、CP
U71の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメ
モリ(RAM)73、予め記憶されたデータを保存する
バックアップRAM74等と、これら各部と外部入力回
路75及び外部出力回路76等とをバス77によって接
続した理論演算回路として構成されている。
【0036】外部入力回路75には、前述した吸気温セ
ンサ61、スロットルセンサ62、吸気圧センサ63、
酸素センサ64、水温センサ65、回転数センサ66、
気筒判別センサ67及びノックセンサ68がそれぞれ接
続されている。
【0037】一方、外部出力回路76には、各インジェ
クタ16、イグナイタ22、ISCV24、VSV2
8、ダイアグランプ30及びOSV53がそれぞれ接続
されている。
【0038】そして、CPU71は外部入力回路75を
介して入力される各センサ61〜68等からの検出信号
を入力値として読み込む。又、CPU71は各センサ6
1〜68から読み込んだ入力値に基づき、各インジェク
タ16、イグナイタ22、ISCV24、VSV28、
ダイアグランプ30及びOSV53を好適に制御する。
【0039】次に、前述したECU70により実行され
るバルブタイミング制御及び異常検出のための処理動作
について図〜図に従って説明する。図のフローチ
ャートはECU70により実行される各処理のうち、吸
気バルブ8の開閉タイミングを変えるために、つまりは
バルブオーバラップの大小を切り換えために行われる
VVT29等の駆動制御のための「VVT等制御ルーチ
ン」を示しており、エンジン1の運転中に所定時間毎の
定時割り込みで実行される。
【0040】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、スロットルセンサ62及び回転
数センサ66の各検出値に基づき、スロットル開度TA
及びエンジン回転数NE等を読み込む。又、仮異常フラ
グDVVTを読み込む。ここで、仮異常フラグDVVT
とは、VVT29の異常検出のために実行される後述す
る「VVT異常検出処理ルーチン」において設定される
ものであり、VVT29の異常が仮判断されたときに
「1」にセットされるものである。
【0041】そして、ステップ102において、その仮
異常フラグDVVTが「1」であるか否か、即ちVVT
29が仮判断において異常であるか否かを判断する。こ
こで、仮異常フラグDVVTが「1」の場合には、VV
T29が仮判断において異常であるものとして、そのま
まその後の処理を一旦終了する。又、仮異常フラグDV
VTが「1」でない場合には、VVT29が異常でない
ものとして、ステップ103へ移行する。
【0042】ステップ103においては、VVT29を
オフさせるための領域であるか否かを判断する。この判
断は、先に読み込まれたスロットル開度TA及びエンジ
ン回転数NEに基づき、図に示すようなマップを参照
して行われる。このマップにおいて、エンジン回転数N
Eの中低速域では、燃焼の安定する高負荷域、即ちスロ
ットル開度TAの大きい領域にてエンジン1の出力トル
クを向上させるべく、VVT29をオンさせて吸気バル
ブ8の閉じを早め、バルブオーバラップを大きくするよ
うに設定されている。又、エンジン回転数NEの高速域
では、負荷に関係なく、即ちスロットル開度TAに関係
なくエンジン1の出力トルクを向上させるべく、VVT
29をオフさせて吸気バルブ8の閉じを遅らせ、バルブ
オーバラップを小さくするように設定されている。
【0043】従って、ステップ103において、VVT
29をオフさせる領域でない場合には、ステップ104
において、VVT29をオンさせるべくOSV53をオ
ンさせる。続いて、ステップ105において、バルブタ
イミングフラグXVVTを「1」にセットする。
【0044】又、ステップ106において、VVT29
をオンさせる領域に合わせた、即ちバルブオーバラップ
の大きい領域に合わせてEGR量を減らすためにVSV
28を駆動制御してEGR弁27を開閉制御する。
【0045】更に、ステップ107において、VVT2
9をオンさせる領域に合わせた、即ちバルブオーバラッ
プの大きい領域に合わせた点火時期制御を行うためにイ
グナイタ22を駆動制御し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0046】一方、ステップ103において、VVT2
9をオフさせる領域である場合には、ステップ108に
おいて、VVT29をオフさせるべくOSV53をオフ
させる。続いて、ステップ109において、バルブタイ
ミングフラグXVVTを「0」にリセットする。
【0047】又、ステップ110において、VVT29
をオフさせる領域に合わせて、即ちバルブオーバラップ
の小さい領域に合わせてEGR量を増やすためにVSV
28を駆動制御してEGR弁27を開閉制御する。
【0048】更に、ステップ111において、VVT2
9をオフさせる領域に合わせた、即ちバルブオーバラッ
プの小さい領域に合わせた点火時期制御を行うためにイ
グナイタ22を駆動制御し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0049】上記のようにして、バルブオーバラップを
変更させるためのバルブタイミング制御と、それに合わ
せたEGR量制御及び点火時期制御が実行される。次
に、VVT29の異常を検出するための処理動作につい
て説明する。図に示すフローチャートはECU7
0により実行される各処理のうち、「VVT異常検出処
理ルーチン」を示しており、エンジン1の運転中に所定
時間毎の定時割り込みで実行される。
【0050】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ201において、正常フラグNVVT、異常フラ
グFVVT、仮異常フラグDVVT、及び前述した「V
VT等制御ルーチン」にて設定されるバルブタイミング
フラグXVVTをそれぞれ読み込む。ここで、正常フラ
グNVVT及び異常フラグFVVTは後述する処理にお
いて設定されるものであり、正常フラグNVVTはVV
T29が正常である場合に「1」にセットされるもので
あり、異常フラグFVVTはVVT29が異常である場
合に「1」にセットされるものである。
【0051】続いて、ステップ202において、正常フ
ラグNVVTが「1」であるか、又は異常フラグFVV
Tが「1」であるかを判断する。即ち、VVT29につ
いて異常か正常かの判断が既になされたか否かを判断す
る。ここで、VVT29の異常か正常かの判断が既にな
されている場合には、そのままその後の処理を一旦終了
する。
【0052】又、ステップ202において、VVT29
の異常か正常かの判断が未だなされていない場合には、
ステップ203において、仮異常フラグDVVTが
「0」であるか否か、つまりVVT29の異常に関する
仮判断が異常でないか否かを判断する。そして、仮異常
フラグDVVTが「0」の場合には、VVT29の異常
に関する仮判断が異常でないものとして、ステップ20
4へ移行し、ステップ204〜ステップ210の処理を
実行する。
【0053】即ち、ステップ204においては、バルブ
タイミングフラグXVVTが「0」であるか否か、即ち
VVT29がオフされてバルブオーバラップの小さい領
域に変わっているか否かを判断する。ここで、バルブタ
イミングフラグXVVTが「1」である場合には、VV
T29がオンされてバルブオーバラップの大きい領域に
変わっているものとして、そのままその後の処理を一旦
終了する。
【0054】又、ステップ204において、バルブタイ
ミングフラグXVVTが「0」である場合には、VVT
29がオフされてバルブオーバラップの小さい領域に変
わっているものとして、ステップ205において、ノッ
クセンサ68の検出に基づくエンジン1の振動レベルV
Lを読み込む。この振動レベルVLはVVT29がオフ
されたバルブオーバラップの小さい状態での値として仮
定して読み込まれることになる。続いて、ステップ20
6において、その読み込まれた振動レベルVLを仮判断
振動レベルVL1として設定する。
【0055】そして、ステップ207において、その仮
判断振動レベルVL1が所定の基準値よりも大きいか否
か、即ちVVT29に異常の可能性があるか否かを判断
する。ここで、仮判断振動レベルVL1が基準値より大
きくない場合には、VVT29に異常の可能性がないも
のとして、そのままその後の処理を一旦終了する。
【0056】これに対し、ステップ207において、仮
判断振動レベルVL1が基準値より大きい場合には、バ
ルブオーバラップが小さいにもかかわらず振動レベルV
Lが大きいことから、VVT29に異常の可能性がある
ものとして、ステップ208へ移行する。そして、ステ
ップ208においては、確認の意味から、振動レベルV
Lの相対的に大きいバルブオーバラップの大きい状態に
すべくVVT29をオンさせるためにOSV53をオン
させる。続いて、ステップ209において、バルブタイ
ミングフラグXVVTを「1」にセットする。そして、
ステップ210において、仮異常フラグDVVTを
「1」にセットし、その後の処理を一旦終了する。
【0057】つまり、ステップ204〜ステップ210
の処理では、VVT29に異常の可能性があるか否かを
判断して異常の可能性のある場合には、確認の意味か
ら、振動レベルVLが大きくなるようにバルブオーバラ
ップを大きくすべくVVT29をオンさせ、それに応じ
てバルブタイミングフラグXVVT及び仮異常フラグD
VVTを設定するのである。
【0058】一方、ステップ203において、仮異常フ
ラグDVVTが「1」の場合には、VVT29の異常に
関する仮判断が既に行われてそのVVT29に異常の可
能性があるものとして、ステップ211へ移行し、ステ
ップ211〜ステップ220の処理を実行する。
【0059】即ち、ステップ211においては、ノック
センサ68の検出に基づくエンジン1の振動レベルVL
を再び読み込む。この読み込みにおいては、VVT29
がオンされてバルブオーバラップの大きい状態での振動
レベルVLが読み込まれることになる。そして、ステッ
プ212において、その読み込まれた振動レベルVLを
本判断振動レベルVL2として設定する。
【0060】続いて、ステップ213において、バルブ
オーバラップの大きい状態での本判断振動レベルVL2
とバルブオーバラップの小さい状態での仮判断振動レベ
ルVL1とが等しいか否か、即ちエンジン1の振動レベ
ルVLが変化していないか否かを判断する。ここで、本
判断振動レベルVL2と仮判断振動レベルVL1とが等
しい場合には、エンジン1の振動レベルVLが変化して
いないVVT29の異常と判断する。つまり、バルブオ
ーバラップの小さい状態から大きい状態へVVT29を
切り換えたにもかかわらず、エンジン1の振動レベルV
Lが大きいままで変化していないことから、VVT29
がバルブオーバラップの大きいオン側で止まったままの
故障による異常であると判断するのである。そして、ス
テップ214〜ステップ216の処理を実行する。
【0061】即ち、ステップ214においては、VVT
29の異常を運転者等に報知すべく、ダイアグランプ3
0を点灯させる。次に、ステップ215において、VV
T29のオン状態、即ちバルブオーバラップの大きい状
態に合わせてEGR量を減らすと共に点火時期を制御す
べく、VSV28及びイグナイタ22を駆動制御する。
そして、ステップ216において、異常フラグFVVT
を「1」にセットし、その後の処理を一旦終了する。
【0062】一方、ステップ213において、本判断振
動レベルVL2と仮判断振動レベルVL1とが等しくな
い場合には、バルブオーバラップの小さい状態から大き
い状態への切り換えに応じて振動レベルVLが変化し得
ることから、VVT29が正常であると判断して、ステ
ップ217〜ステップ220の処理を実行する。
【0063】即ち、ステップ217において、バルブオ
ーバラップを小さい状態に切り換えるべくOSV53を
オフさせてVVT29をオフさせる。続いて、ステップ
218において、そのバルブオーバラップの状態に合わ
せてバルブタイミングフラグXVVTを「0」にリセッ
トする。更に、ステップ219において、仮正常フラグ
DVVTを「0」にリセットする。そして、ステップ2
20において、正常フラグNVVTを「1」にセット
し、その後の処理を一旦終了する。
【0064】上記のようにして、VVT29の異常検出
の処理が実行されるのである。従って、この実施例で
は、VVT29をオフさせたバルブオーバラップの小さ
い状態でのエンジン1の振動レベルVLを検出し、その
時の振動レベルVLが基準値αよりも大きい場合には、
VVT29がバルブオーバラップの大きいオン側で止ま
っている異常の可能性があるものとして仮判断してい
る。又、その異常の仮判断がなされたときに、VVT2
9をオンさせてバルブオーバラップの大きい状態、即ち
振動レベルVLの相対的に大きい状態に切り換え、その
切り換えられた状態での振動レベルVLを再び検出して
いる。そして、それら振動レベルVLがVVT29の切
り換えられる前後で変化していないときのみに、VVT
29の実際の異常と判断するようにしている。つまり、
この実施例では、VVT29の異常が仮判断されたとき
に、バルブオーバラップを変更させるべくVVT29を
駆動切り換えして、そのときの振動レベルVLの変化の
有無を確認することにより、VVT29の異常が最終的
に判断されるのである。
【0065】そのため、振動レベルVLがVVT29の
駆動切り換えによるバルブオーバラップの要因によら
ず、エンジン1の点火時期不良や空燃比リーン、或いは
EGR弁27の故障等によって大きくなった場合には、
VVT29の駆動切り換えによって振動レベルVLを確
認することにより、それがVVT29の異常によるもの
なのか、それ以外の要因によるものかを区別することが
できる。その結果、バルブオーバラップ以外の要因によ
って振動レベルが大きくなった場合には、VVT29の
異常の誤判断を未然に防止することができ、もってVV
T29の異常検出をより確実なものにすることができ
る。
【0066】又、この実施例では、VVT29の異常と
判断したときに、ダイアグランプ30を点灯させ、その
異常を運転者等に早期に報知することができるので、V
VT29の異常に早期に対処することが可能となる。
【0067】更に、この実施例では、VVT29の異常
と判断したときに、その時のバルブオーバラップの大き
い状態に合わせてEGR量を減らすと共に点火時期制御
を行っているので、エンジン1のトルク変動を防止し、
もってサージの防止を図ることができる。
【0068】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、エンジン1の振動状態を検出す
る振動状態検出手段として、ノックセンサ68を利用し
たが、エンジン回転数NEの変化からエンジンの振動状
態を検出するようにして回転数センサ66を振動状態検
出手段とすることもできる。
【0069】(2)前記実施例では、油圧制御によって
駆動切換えされるVVT29の異常を検出する場合に具
体化したが、これに限定されるものではなく、その他の
タイプのVVTの異常を検出する場合に具体化すること
もできる。
【0070】(3)前記実施例では、吸気バルブ8の開
閉タイミングのみを可変にするVVT29を設けたが、
排気バルブ9の開閉タイミングのみを可変にするVVT
や吸気バルブ8及び排気バルブ9の両方の開閉タイミン
グをそれぞれ可変にするVVTを設けることもできる。
【0071】(4)前記実施例では、ガソリンエンジン
1に具体化したが、ディーゼルエンジンに具体化するこ
ともできる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、可変バルブタイミング装置の異常検出に際して、バ
ルブオーバラップが機関運転状態と無関係に変更される
のを極力抑制しつつ、バルブオーバラップ以外の要因に
よる影響を回避して異常を確実に且つ迅速に検出するこ
とができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施例における可変バ
ルブタイミング装置の異常検出装置を示す概略構成図で
ある。
【図2】一実施例においてVVT等の構成を示す断面図
である。
【図3】一実施例においてECU等の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】一実施例において吸気バルブと排気バルブとの
バルブオーバラップを説明し、(a)はVVTオフ時の
バルブオーバラップの説明図、(b)はVVTオン時の
バルブオーバラップの説明図である。
【図5】一実施例においてECUにより実行される「V
VT等制御ルーチン」を説明するフローチャートであ
る。
【図6】一実施例においてECUにより実行される「V
VT異常検出処理ルーチン」を説明するフローチャート
である。
【図7】一実施例においてECUにより実行される「V
VT異常検出処理ルーチン」の続きを説明するフローチ
ャートである。
【図8】一実施例においてエンジン回転数とスロットル
開度との関係からVVTオン・オフの領域を予め定めた
マップである。
【符号の説明】
…エンジン、4…燃焼室、6…吸気通路、7…排気通
路、8…吸気バルブ、9…排気バルブ、29…可変バル
ブタイミング装置(VVT)、62…スロットルセン
サ、66…回転数センサ、68…ノックセンサ、70
CU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−275046(JP,A) 特開 平4−91330(JP,A) 特開 平4−224257(JP,A) 特開 平2−102347(JP,A) 特開 平2−102344(JP,A) 特開 平2−102342(JP,A) 特開 平4−143444(JP,A) 特開 平4−112908(JP,A) 特開 平3−172516(JP,A) 特開 平2−275045(JP,A) 実開 昭61−186708(JP,U) 実開 平3−19447(JP,U) 実開 平4−42244(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F01L 1/34 F02D 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブのバ
    ルブオーバラップを機関運転状態に応じて設定される目
    標値に変更すべくこれら両バルブの少なくとも一方の開
    閉タイミングを機関運転状態に基づいて可変とする可変
    バルブタイミング装置の異常検出装置において、 前記内燃機関の振動レベルを検出する振動レベル検出手
    段と、 前記振動レベルが前記バルブオーバラップの目標値に対
    応するレベルであるか否かを判定する振動レベル判定手
    段と、 この振動レベル判定手段により前記検出される振動レベ
    が前記目標値に対応するレベルではない旨判定される
    ことを条件に前記振動レベルが相対的に大きくなるバル
    ブオーバラップの大きい状態に前記可変バルブタイミン
    グ装置を強制駆動する強制駆動手段と、 この強制駆動に伴って前記振動レベルが変化しないとき
    に前記可変バルブタイミング装置が異常であると判断す
    る異常判断手段とを備えることを特徴とする可変バルブ
    タイミング装置の異常検出装置。
  2. 【請求項2】前記振動レベル判定手段は、バルブオーバ
    ラップが小さい第1の状態にあるときに前記振動レベル
    の判定を行うものであり、 前記強制駆動手段は、前記第1の状態よりもバルブオー
    バラップの大きい第2の状態に前記可変バルブタイミン
    グ装置を強制駆動するものである請求項1に記載の 可変
    バルブタイミング装置の異常検出装置。
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