JP3245547B2 - ポストカード - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、郵送可能なポスト
カード、詳しくは裏面側に写真を固定してそのまま郵送
することができるポストカードに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から葉書は、その表面側に宛て先お
よび発信者の住所氏名を記入し、裏面側に連絡通信文あ
るいは絵などを記載し、ときにはシールなどのプリント
シート状物を貼着して郵送する用途として使用されてい
る。また近年、年賀状などに見られるように、自分の写
真や家族の写真あるいはプリントシートなどを葉書に貼
着して一体化し発信する利用法も汎用されるに至ってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば手元
の写真を葉書で郵送する場合には、その写真の裏面に糊
を付けて葉書の裏面に貼り着けなければならず、面倒な
ばかりでなく仕上がり状態の見栄えも決して良好なもの
ではない。

【０００４】これに対して、写真専門店に依頼して得ら
れた上記写真年賀状においては、仕上がり具合は美麗で
あるが、このような写真葉書を得るには少なくとも５０
枚単位で注文しなければならず、一枚当たりの単価が高
くなるばかりでなく出来上がるまでに５〜７日という期
間が必要となるという不都合があり、そのため一枚ある
いは焼き増しした数枚の写真、殊に葉書よりも大きさの
小さいＥ判やサービス判の写真を外部に依頼することな
く、簡易にしかも体裁よく郵送できるポストカードが要
望されていた。

【０００５】本発明は上記要望に対応してなされたもの
であり、写真を写真側に直接糊を付けることなく固定し
て絵はがきのように郵送することができるポストカード
を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載のポスト
カードは、郵便葉書用カード主体の上下端縁にその全長
に亘って折り畳み片が連設されているとともに左右端縁
にはその上部にのみ折り畳み片が連設されており、上記
折り畳み片の裏面には接着剤層が形成されている一方、
裏面側へ折り畳まれるカード主体下部の表面には通信文
の記載欄が形成されているとともに、カード主体上部の
表面には宛て先記載欄が形成されてあり、さらに、カー
ド主体の上記上端縁及び左右端縁の上部にのみ設けてい
る折り畳み片とカード主体の下端縁に連設された上記折
り畳み片とを写真の外周端部に折り畳んで写真を接着、
固定するように構成していることを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照しながら説明する。図１に示すように、
横幅が郵便葉書の横幅に等しく、縦幅が郵便葉書の縦幅
よりも長く形成してなる縦長長方形状のカード主体２を
形成し、このカード主体２の上下端縁にはその全長に亘
って折り畳み片３が連設されている一方、その左右縁に
はその全長にわたることなくその上部にのみそれぞれ折
り畳み片３、３が連設されている。上記折り畳み片３の
幅はカード主体２裏面に固定される写真の外周縁部をカ
ード主体２裏面とで挟持可能な幅であればよく、即ち、
折り畳み片３をカード主体２裏面側に折り畳んだ状態に
おいて、各折り畳み片３の端縁によって形成される方形
枠の大きさが固定される写真の大きさよりも小さくなる
ように調整すればよい。

【０００８】又、カード主体２の上下左右縁の夫々に連
設された折り畳み片３をカード主体２裏面側へ折り畳ん
だ際、互いに直角に隣接する折り畳み片３、３の端部同
士が重なり合わないように、且つ、これら折り畳み片
３、３の対向端部間に隙間が生じないように調整しなが
ら、これら折り畳み片３、３の対向端部を斜めに切削し
てもよい。

【０００９】更に、上記ポストカード１を構成するカー
ド主体２及び折り畳み片３は、従来の各種の葉書類と同
様に、坪量が約５０〜８０ｇ／ｍ ² 程度の比較的硬質な
上質紙によって形成するとよい。

【００１０】そして、カード主体２の上下左右縁に連設
された折り畳み片３裏面には、その全面又は一部に接着
剤層10が形成されているとともに、該接着剤層10上には
離型紙12が剥離可能に貼着されている。又、カード主体
２裏面にもその全面に接着剤層９が形成されており、該
接着剤層９上には離型紙11が剥離可能に貼着されてい
る。なお、カード主体２裏面には接着剤層９が形成され
ていなくてもよい。又、カード主体２裏面には、必要に
応じて、カード主体２裏面に固定される写真の配設位置
の目安を示した枠線13が印刷されてもよい。

【００１１】次に、上記ポストカードの使用方法を説明
する。先ず、カード主体２裏面に接着剤層９が形成され
ている場合には、カード主体２裏面の離型紙11を剥離し
て接着剤層９を露出させた上で、カード主体２の裏面上
部、即ち、カード主体２裏面のうちの左右端の折り畳み
片３の連設部分に所望の写真Ｃを配設する。しかる後、
上端及び左右端に連設された折り畳み片３を写真Ｃの端
部に向かって折り畳み、折り畳み片３と写真Ｃとを接
着、固定する。

【００１２】更に、図２に示すように、カード主体２の
下部三分の一部分を折り畳み線としてカード主体２下部
21を写真Ｃ側へ折り畳み、カード主体２の下縁に連設さ
れた折り畳み片３と写真Ｃ下端部とを接着、固定する。
なお、カード主体２下部21を裏面側へ折り畳むための折
り畳み線15をカード主体２裏面に印刷し、該折り畳み線
15でカード主体２下部21を折り畳んだ際に折り畳まれた
後のカード主体２の大きさが郵便葉書と等大となるよう
にすれば、円滑にカード主体２下部21を折り畳むことが
でき好ましい。

【００１３】このようにして、カード主体２裏面に所望
の写真Ｃが固定されたポストカードを得ることができ
る。このようにして得られたポストカード１は、写真Ｃ
の外周縁部が各折り畳み片３によって額縁状に囲まれた
形態となり、カード主体２の表面に宛て先を記入し郵送
切手を貼り付ければ、このまま郵送することができる。
又、上記折り畳み片３の表面に模様や図柄８を形成して
おけば、得られるポストカードの見栄えがよくなり好ま
しい。なお、上記ではカード主体２と折り畳み片３の離
型紙11、12とを別々に構成しそれぞれ別々に剥離可能に
構成した場合を説明したが、これら離型紙11、12を一枚
の離型紙で構成してもよい。

【００１４】しかも、図３に示すように、カード主体２
裏面の一部にのみ写真Ｃが固定されたポストカードを得
ることができ、撮影した写真のうち不要な部分を削除し
て必要な部分だけを残した比較的大きさの小さい写真Ｃ
であっても、体裁良くカード主体２裏面に固定すること
ができる。しかも、裏面側へ折り畳まれたカード主体２
下部21の表面に罫線等を印刷しておき、通信文の記載欄
Ｂとしておけば、受取人は上部の写真を見て差出人の状
況を想像しながら差出人の通信文を読むことができ好ま
しい。かかる場合、図４に示すように、裏面側へ折り畳
まれなかったカード主体２上部22の表面には宛て先記載
欄Ａが設けられている。この宛て先記載欄Ａには、宛て
先郵便番号記入欄５及び発信元の郵便番号記入欄６が設
けられるとともに、左上位置には郵便切手の貼り付け位
置を示す枠７が印刷される。なお、カード主体２上部22
の表面には、通信文の記載欄Ｂを設けても設けなくても
よく、又、上記の如くしてポストカード１のカード主体
２裏面に固定された写真Ｃは、写真Ｃのプリント面が露
出した状態であり、郵送途中において写真Ｃのプリント
面に擦り傷などが生じる恐れがある。そこで、写真表面
を保護するために、写真Ｃ上に写真Ｃと同大又は若干大
きい大きさの透明シートを重合させた上で写真Ｃ及び透
明シートをカード主体２裏面に固定してもよい。

【００１５】最後に、カード主体２の上部22が郵便葉書
と等大となる場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、カード主体２の大きさは、必要に応じ
て適宜調整されればよい。

【００１６】

【発明の効果】本発明のポストカードは、郵便葉書用カ
ード主体の上下端縁にその全長に亘って折り畳み片が連
設されているとともに左右端縁にはその上部にのみ折り
畳み片が連設されており、上記折り畳み片の裏面には接
着剤層が形成されている一方、裏面側へ折り畳まれるカ
ード主体下部の表面には通信文の記載欄が形成されてい
るとともに、カード主体上部の表面には宛て先記載欄が
形成されてあり、さらに、カード主体の上記上端縁及び
左右端縁の上部にのみ設けている折り畳み片とカード主
体の下端縁に連設された上記折り畳み片とを写真の外周
端部に折り畳んで写真を接着、固定するように構成して
いることを特徴とするものであるから、次のような効果
を奏する。

【００１７】カード主体裏面に所望の写真を重ね合わ
せ、次いで折り畳み片を順次写真の外周端部に向かって
折り畳むという簡単な作業によって、ポストカードの裏
面に糊を用いることなく所望の写真を美麗に固定するこ
とができ、カード主体表面の宛て先記載欄に宛て先など
を記入して郵便切手を貼り付ければそのまま郵送するこ
とができる。よって、旅行先等において撮影した写真を
直ちに絵葉書として相手先に郵送し、近況報告をするこ
とができる。

【００１８】しかも、上記の様に写真専門店に例えば５
０枚単位といった大きな単位で依頼することなく、従来
の写真年賀状のような写真付き葉書を必要な枚数、殊に
一枚又は数枚といった少ない枚数であってもその枚数分
だけ確実に且つ経済的に作成できる。

【００１９】又、カード主体裏面に固定した写真の外周
縁部に折り畳み片が額縁状に存在しているから写真が引
き立ち、更に、折り畳み片の表面に、任意の模様を印刷
しておけば装飾効果が得られる。

【００２０】更に、カード主体に折り畳み片を連設する
とともに、上記カード主体裏面及び折り畳み片裏面のそ
れぞれに接着剤層が形成されてなるポストカードにおい
ては、写真をカード主体裏面に一体的に固定することが
でき、折り畳み片の額縁効果と相まって絵はがき感覚で
郵送することができる。

【００２１】そして、上記ポストカードに透明シートを
添付しておけば、写真上を透明シートでもって被覆、保
護して郵送することができ、郵送途中はもとより受取り
後においても写真のプリント面の保護に役立つばかりで
なく、小さな装飾額として壁面に掲示するに好都合とな
る等、簡単な構成ではあるが実用上有益な多くの効果を
発揮する。

【００２２】最後に、カード主体裏面に写真を固定した
状態のカード主体の大きさが郵便葉書と等大となるよう
に、カード主体を形成しておけば、受取人は、通常の郵
便葉書と同様にして整理することができ好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のポストカードの実施例を示した裏面側
の斜視図である。

【図２】図１のポストカードのカード主体裏面に写真を
固定する途中状態を示した裏面側の斜視図である。

【図３】図１のポストカードのカード主体裏面に写真を
固定した状態を示した裏面図である。

【図４】図１のポストカードのカード主体裏面に写真を
固定した状態のカード主体を示す表面側の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ポストカード ２ カード主体 ３ 折り畳み片 ５ 郵便番号記入欄 ６ 郵便番号記入欄 ９ カード主体の接着剤層 10 折り畳み片の接着剤層 11 カード主体の離型紙 12 折り畳み片の離型紙 Ａ 宛て先記載欄 Ｃ 写真

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平８−324160（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−37594（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−17165（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−24680（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−41858（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−94163（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−112372（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B42D 5/00 - 15/08

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 郵便葉書用カード主体の上下端縁にその
   全長に亘って折り畳み片が連設されているとともに左右
   端縁にはその上部にのみ折り畳み片が連設されており、
   上記折り畳み片の裏面には接着剤層が形成されている一
   方、裏面側へ折り畳まれるカード主体下部の表面には通
   信文の記載欄が形成されているとともに、カード主体上
   部の表面には宛て先記載欄が形成されてあり、さらに、
   カード主体の上記上端縁及び左右端縁の上部にのみ設け
   ている折り畳み片とカード主体の下端縁に連設された上
   記折り畳み片とを写真の外周端部に折り畳んで写真を接
   着、固定するように構成していることを特徴とするポス
   トカード。