JP3245282B2 - 無線操作式クレーンの自動運転方法 - Google Patents
無線操作式クレーンの自動運転方法Info
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Description
ン、ジブクレーン、クライミングクレーン、ケーブルク
レーン、アンローダ、移動式クレーン等の各種クレーン
において、遠方より無線操作にて運転を行うクレーンの
運転方法に関するものである。
クレーンの制御装置としては、1台のクレーンに対し1
組の送受信機を設けてクレーンの運転を行うものがあ
る。即ち、図12に示すように、荷取り場及び荷下し場
におけるオペレータに送信機としての無線操作装置を携
帯させ、クレーン側にシーケンサと接続した無線受信機
を設置して、無線操作装置からクレーンシーケンサへの
一方向の通信により、クレーンを無線操作するものであ
る。
クレーンを無線操作する場合、オペレータは吊荷の近く
で操作し、荷を下ろすときには荷下し場の付近で操作す
るのがより確実性があり安全性も高い。
大きなクレーンの場合、無線操作装置を携帯したオペレ
ータの移動範囲が限られるため、作業の確実性及び安全
性の確保が困難となることがある。同様に、ビル建設現
場におけるクライミングクレーンのように、地上で玉掛
け、建屋上で荷下しする場合も、上記と同じ理由から、
揚重物がオペレータの視角外となったり電波障害物によ
り通信が不安定となったりすることがある。
し、作業性を良好にするため、本発明者等は、1台のク
レーンに対し2組の送受信機を設けて制御することを別
途に提案している。この制御装置は、建屋上部に、クレ
ーンコントローラ,自動運転装置及び無線送受信機を含
む建屋局を設けると共に、地上側に、地上コントロー
ラ,クレーン管理装置及び無線送受信機を含む地上局を
設け、この建屋局と地上局とをネットワークで結んで、
クレーン管理装置で管理されるクレーン構造,建屋形状
等のパラメータデータと揚重指示データを、建屋局及び
地上局間で常に同一かつ最新のものに維持する一方、建
屋上部には建屋局の無線送受信機と通信してクレーンを
無線操作可能な建屋側無線操作装置を、また、地上側に
は地上局の無線送受信機と通信してクレーンを無線操作
可能な地上側無線操作装置を設けた構成のものである。
御する場合には、いずれか一組の送受信機でクレーンを
無線操作しているときに、他の一組の送受信機により無
線操作される危険があり、単なる誤操作や操作ミスとい
った事柄で済まないことがある。特に、荷取り位置での
操作及び荷受け位置での操作を無線の手動操縦で行い、
両者間の吊り荷の運搬及び戻り運転を自動(自動運転)
で遂行させようとした場合、その自動運転区間での安全
な遂行が阻害されることになり、非常に不都合である。
で、排他的に操作を許す操作権の受け渡しを管理して、
操作ミスによる誤動作防止し、複数の無線操作装置によ
るクレーン操作の確実性、安全性を向上させたクレーン
の自動運転装置を提供することを目的とする。
め、本発明による無線操縦式クレーンの自動運転方法
は、第1の無線操作装置、クレーンコントローラ及び第
2の無線操作装置の三者のうちの常に一者のみが排他的
にクレーンを操作可能となるように、クレーン操作を許
可する操作権を上記三者間でサイクリックに受け渡す構
成とし、荷取り場にて操作権のある第1の無線操作装置
による手動運転にて吊荷を吊上げる第1の運転モードを
行い、第1の運転モードにて第1の無線操作装置の自動
運転スタート釦が押されたことで操作権をクレーンコン
トローラに移し、操作権を得たクレーンコントローラに
よる行きの自動運転にてクレーンを所定位置の荷降ろし
場まで移動させる第2の運転モードを行い、上記行きの
自動運転が終了したとき操作権を第2の無線操作装置に
移し、操作権を得た第2の無線操作装置による手動運転
にて荷降ろし場にて吊荷を降ろしあるいは吊荷を取り付
ける第3の運転モードを行い、第3の運転モードにて第
2の無線操作装置の自動運転スタート釦が押されたこと
で操作権をクレーンコントローラに移し、操作権を得た
クレーンコントローラによる戻りの自動運転にてクレー
ンを所定位置の荷取り場まで戻す第4の運転モードを行
い、上記戻りの自動運転が終了したとき操作権を第1の
無線操作装置に戻す、ことを特徴とするものである(請
求項1)。
され地上側と建屋の上部との間で荷の受け渡しを行なう
クレーンの自動運転方法において、地上側無線操作装
置、クレーンコントローラ及び建屋側無線操作装置の三
者のうちの常に一者のみが排他的にクレーンを操作可能
となるように、クレーン操作を許可する操作権を上記三
者間でサイクリックに受け渡す構成とし、荷取り場にて
操作権のある地上側無線操作装置による手動運転にて吊
荷を吊上げる第1の運転モードを行い、第1の運転モー
ドにて地上側無線操作装置の自動運転スタート釦が押さ
れたことで操作権をクレーンコントローラに移し、操作
権を得たクレーンコントローラによる行きの自動運転に
てクレーンを所定位置の荷降ろし場まで移動させる第2
の運転モードを行い、上記行きの自動運転が終了したと
き操作権を建屋側無線操作装置に移し、操作権を得た建
屋側無線操作装置による手動運転にて荷降ろし場にて吊
荷を降ろしあるいは吊荷を取り付ける第3の運転モード
を行い、第3の運転モードにて建屋側無線操作装置の自
動運転スタート釦が押されたことで操作権をクレーンコ
ントローラに移し、操作権を得たクレーンコントローラ
による戻りの自動運転にてクレーンを所定位置の荷取り
場まで戻す第4の運転モードを行い、上記戻りの自動運
転が終了したとき操作権を地上側無線操作装置に戻す、
ことを特徴とするものである(請求項2)。
サイクリックに循環し、これに伴なって操作権の受け渡
しも行われる。 (1) 荷取り場にて第1の無線操作装置による手動運転に
て吊荷を吊上げるまでを第1の運転モード、(2) その後
に行きの自動運転にてクレーンを所定位置の荷降ろし場
まで移動させるまでを第2の運転モード、(3) その荷降
ろし場にて第2の無線操作装置による手動運転にて吊荷
を降ろしあるいは吊荷を取り付けるまでを第3の運転モ
ード、(4) その後に戻りの自動運転にてクレーンを所定
位置の荷取り場まで戻すまでを第4の運転モード。
与えるものであるため、2組の送受信機のいずれか一組
でクレーンを無線操作しているときに、他の一組の送受
信機により無線操作される危険を回避できる。従って、
荷取り位置と荷受け位置の間の自動運転も、安全かつ確
実に遂行される。
の操作権の集中管理を行なうことが可能であり、数箇所
に分散する操作場所からのクレーン運転操作に混乱を招
くことなく、系統立った運転管理を行なうことができ
る。
れ地上側と建屋の上部との間で荷の受け渡しを行なう場
合に適用するものであり、(1) 荷取り場(例えば、地上
局)にて無線操作にて吊荷を吊上げ、(2) 自動運転にて
クレーンを所定の位置(荷降ろし場)まで運転し、(3)
荷降ろし場(例えば、建屋局)にて、無線操作にて吊荷
を降ろしあるいは吊荷を取り付け、(4) 荷降ろし場(例
えば、建屋局)から無線操作にて自動運転でクレーンを
所定の位置(荷取り場)まで運転する、という四つのモ
ードに関し、サイクリックに操作権が受け渡しされる。
が大きくオペレータの移動が限られる場合でも、地上側
及び建屋側の2台の無線操作装置に分けて作業ができ、
従って、吊荷の近くでオペレータが無線操作することが
できるので、クレーン操作の確実性,安全性,作業性の
向上が計れる。
転モードへの移行は、第1の無線操作装置の自動運転
(行き)スタート釦が押されたことにより行い、また、
上記第3の運転モードから第4の運転モードへの移行
は、第2の無線操作装置の自動運転(戻り)スタート釦
が押されたことにより行うものであり、操作権の受け渡
しが明確に行われる。
て詳述する。図1に示すクレーン制御装置は、図3に示
すように、建築中のビル(建屋)1の上部に設置された
高層建築用ジブクレーンいわゆるクライミングクレーン
2を対象としたものであり、建築中のビル1の上部(こ
こではクレーン2上)に設置された建屋局(クレーン上
システム)Aと、これに対するリモートコントローラで
ある携帯可能な建屋側無線操作装置(リモコン)aとか
ら成る1組と、そして地上側に設置された地上局(地上
システム)Bと、これに対するリモートコントローラで
ある携帯型の建屋側無線操作装置(リモコン)bとから
成る1組とで構成されている。
く、n台のクレーンが使用される。本実施例でも、n台
のクレーンを使用することを前提としている(図5参
照)。かかる場合、上記建屋側無線操作装置aを備えた
建屋局Aと、上記地上側無線操作装置bを備えた地上局
Bとを以て、クレーン1台に対する1セットの制御装置
が構成され、合計n台のクレーンに対してnセットのク
レーン制御装置が用意される。
れ制御、運転パス制御),(b)揚重予定データ取り込み
(全体管理装置より),(c)揚重予定データの各無線局へ
の送信指令,(d)揚重クレーン位置データの取り込み,(e)
各無線局の操作権判断,(f) 自動/手動切り替え,(g)
衝突防止出力,(h) 揚重実績データ送信(全体管理シス
テムへ)である。
HM)17,起伏装置(モータDM)18及び旋回装置
(モータSM)19を制御する通常のクレーン制御盤1
0の他に、これにI/Oポートライン16を介して接続
されたシーケンサ(PLC(プログラマブル・ロジカル
・コントローラ))としてのクレーンコントローラ20
と、玉掛け及び地切り後の吊り荷を建屋上又は地上の揚
重目的地まで自動運転で運ぶ自動運転装置をCRT31
及びキーボード32と共に構築する自動運転CPU30
と、主として自動運転途中での障害物との衝突を避ける
衝突防止装置43をCRT41及びキーボード42と共
に構築する衝突防止CPU40と、そして、建屋側無線
操作装置aとの無線通信を行うためのクレーン上無線送
受信機50とを有して構成されている。
転CPU30及び衝突防止CPU40は、ネットワーク
ケーブル33により、一般通信手段(RS232C,R
S422,RS485その他)にてローカルエリアネッ
トワークに加入している。また、クレーン上無線送受信
機50は、I/Oポートライン25により、クレーンコ
ントローラ20及び自動運転CPU30に接続されてい
る。
レーン運転の実行を司る部分であり、図2に示すよう
に、リモコン制御情報を取り扱う通信制御部と、自動運
転出力及びリモコン操作出力を取り扱うクレーン制御部
とを有する。21は自動運転システムの運行状態、揚重
予定実行管理状態、安全装置作動状態等を表示させる大
画面表示装置であり、カラー液晶表示パネルからなる。
22は、回転標識灯又は点滅灯等の表示塔であり、上記
大画面表示装置21と同期して、例えば自動運転中は点
滅され、自動運転完了時には点灯するように動作する。
23は非常停止スイッチ、24は自動/手動切替スイッ
チである。
ンサー11及び旋回角度センサー12からの信号H,S
と、起伏角度センサー13及び荷重ロードセル14から
モーメントリミッタを通して得られる起伏・荷重信号1
5とを受け、これら巻上位置,旋回角度,起伏角度及び
荷重を監視しつつ、クレーン制御盤10を介して、クレ
ーンの巻上装置17,起伏装置18及び旋回装置19を
制御する。
より、吊り荷の玉掛け終了後目的位置付近(上方)まで
の安全ルートを自動検索し、自動運転を行なう装置であ
り、詳しくは後述するが、図10に示すように、揚重指
示データの取り込み、操作権管理、運転パス設定、振れ
止め演算、運転モード管理、無線装置制御といった機能
部を有する。
が、図3の如く、地上側無線操作装置bにより吊り荷
(揚重物)6を玉掛け及び地切りした後、その荷取り位
置より、吊り荷を建屋上の揚重目的まで運ぶ工程につい
て行う自動運転と、建屋側無線操作装置aにより吊り荷
6が荷下ろし及び玉外しされた後、フックをその荷受け
位置より地上の戻り位置に移す工程について行う自動運
転とをいう。但し、上記の荷取り位置と荷受け位置とが
逆転して、建屋側が荷取り位置となる場合もある。
行に際し、図1に示すように荷振れセンサー35からの
信号を受け、主として、吊り荷の振れ止めを行う演算
(図10)の基礎データとして利用する。
ィスク装置63と共にクレーン管理装置64を構成しス
ケジュール等の管理を行うクレーン管理CPU60と、
PLCから成る地上コントローラ70と、そして、地上
側無線操作装置bとの無線通信を行うための地上無線送
受信機80とを有して構成されている。
設定,(b)揚重予定入力・編集・変更,(c)揚重実行管理,
(d)揚重実績データ保存,(e)揚重実績出力である。
上コントローラ70は、ネットワークケーブル33によ
り、上記したローカルエリアネットワークに加入してお
り、建屋局Aと地上局Bとを結ぶネットワークケーブル
33の途中には、専用のスリップリングから成るロータ
リーコネクタ34が設けられ、クレーンの旋回動作によ
るねじれの影響をケーブルが受けないようになってい
る。また、地上無線送受信機80は、I/Oポートライ
ン65により、クレーン管理CPU60に接続されてい
る。
PU60に、カラー液晶表示パネルからなる大画面表示
装置71が設けられ、また地上コントローラ70に回転
標識灯又は点滅灯等の表示塔72が設けられ、これらは
上記ネットワークを介し、大画面表示装置21及び表示
塔22と同期して動作し、同じ内容を表示するようにな
っている。
無線操作,(b)揚重予定(目的番地)及び操作オペレータ
へのメッセージのLCD表示,(c)自動運転スタート(戻
り),(d)無線操作許可表示,(e)衝突防止停止信号表示,
(f)非常停止である。
は、(a) クレーンの無線操作,(b)揚重予定(目的番地)
及び操作オペレータへのメッセージのLCD表示,(c)自
動運転スタート(行き),(d)揚重予定の実行及び変更,
(e)割り込み揚重指示,(f) 無線操作許可表示,(g)衝突
防止停止信号表示,(h)非常停止であり、建屋側無線操作
装置aでは行えない揚重予定の実行及び変更,割り込み
揚重指示ができる点で異なっている。
1,小型CPU52,液晶表示装置(LCD)53、入
力装置54を有しており、同様に地上側無線操作装置b
も、無線送受信機81,小型CPU82,液晶表示装置
(LCD)83、入力装置84を有して構成されてい
る。両無線操作装置a,bは同一構成であるが、その通
信周波数が異なり、また無線操作装置aについては揚重
予定の実行及び変更,割込み機能が殺されている点で異
なる。
に、建屋局又は地上局の無線送受信機50又は80と双
方向に通信してクレーンを無線操作するに必要な操作機
能部と、自動運転をスタートさせるためのメッセージ機
能部とを有している。そして、メッセージ機能部では、
玉掛け,地切り時のクレーンのリモコン運転、揚重割り
込み作業入力、クレーンの非常停止、クレーン管理CP
Uまたは自動運転CPUとのメッセージの送信/受信、
メッセージのLCD表示を行うことが可能となってい
る。
れは無線操作装置a,bとも同じであるので、代表的に
無線操作装置bについて説明する。まず、装置のパネル
中央下部には、テンキー842と、“自動(−)”“割
込揚重”“計画変更”“決定”“取消”“クリア”のフ
ァンクションキー843とを有するキーボード841が
配置され、これらのテンキー842及びファンクション
キー843にて、自動運転指示、行き先(揚重先アドレ
ス)指示等の揚重指示や、割込揚重指示等の指示を入力
できるようになっている。
(−)”キーは自動運転の開始をクレーン管理CPU6
0に通知するものであり、割込揚重データ(節・階)入
力時は、マイナスキーとして働く。“割込揚重”キー
は、割込み揚重を行うためのもので、これを押すと割込
入力画面に切り替わる。“計画変更”キーは、揚重計画
を変更する際に使用するもので、これを押すと計画変更
入力画面に切り替わる。“決定”キーは、データ入力の
決定を実行するもので、最終データの決定でクレーン管
理CPU60にデータを送信する。“取消”キーは、入
力中に強制的にモニタ画面に戻るためのものであり、こ
れを押すことにより途中の入力内容は破棄される。“ク
リア”キーは入力中のデータクリアに用いられる。
晶表示装置(LCD)83が配置され、該液晶表示装置
(LCD)53,83により、メッセージ及びデータが
表示されるようになっている。BLは液晶バックライト
のON/OFFスイッチ、LCDVRは液晶調整用ボリ
ュウムを示す。
起伏操作用のジョイスティック844が、右側には揚程
操作用のジョイスティック845が配置されている。こ
れらキーボード841,ジョイスティック844及び8
45は、上記の入力装置84を構成している。
処理中“BS”、正常受信“RX”、受信データエラー
“ER”を表わす表示器(発光ダイオード)と、そして
操作権有り“EN”を表わす操作権表示器(発光ダイオ
ード)831とが設けられている。尚、821は非常停
止ボタン、822はブザー、823はパッテリーチェッ
カーたる電圧計である。
モコン)は無線送受信機と協働して、リモコン操作シス
テムを構成している。そして、無線操作装置(リモコ
ン)は、データ処理、操作インターフェース及び通信制
御の機能を有し、操作インターフェースについては、ジ
ョイステック、割り込み作業入力キー、非常停止ボタ
ン、LCD表示及び警報音等より構成されている。な
お、無線送受信機は、パソコン・インターフェースと通
信制御の機能を有する。
地切り時のクレーンのリモコン運転、揚重予定の実行及
び変更,揚重割り込み作業入力、クレーンの非常停止、
クレーン管理CPU又は自動運転CPUとのメッセージ
の送信/受信、メッセージのLCD表示である。
「系統1」と「系統2」との2系統で行われる。「系統
1」は、各クレーンに個別のネットワークを構築する部
分であり、図6に示すように、上述したクレーンコント
ローラ20を“ノード1”,クレーン管理CPU60を
“ノード2”,自動運転CPU30を“ノード3”,衝
突防止CPU40を“ノード4”,地上コントローラ7
0を“ノード5”,振れ計測CPUを“ノード6”と
し、これらをケーブル33で接続したリング型LANと
して構築されている。また「系統2」は、1現場に配設
した各クレーン間を結ぶネットワークを構築する部分で
あり、図5に示すように、各クレーンの地上コントロー
ラ70間をネットワークケーブル73により結んで構成
されている。
0,クレーン管理CPU60,自動運転CPU30,衝
突防止CPU40,地上コントローラ70,振れ計測C
PUは、それぞれダイレクトメモリを有しており、その
うちの予め定められたアドレスエリア(図中の網掛け部
分)を「自ノード送信エリア」とし、他のエリア(図中
の白抜き部分)を、対応する「他ノード受信エリア」と
して持っている。例えば、図6において、クレーンコン
トローラ20(ノード1)の自ノード送信エリアをアド
レス“000”〜“149”に定めているので、他のノ
ード2〜ノード6においては、これに対応するアドレス
“000”〜“149”のエリアが、ノード1用の他ノ
ード受信エリアとなる。残りのエリアについても同様で
ある。
し、全てのノードのリフレッシュパラメータも同一とし
ており、これによって系統1の全てのノードのダイレク
トメモリが、ローカルエリアネットワークのリフレッシ
ュによって同一内容に保たれるようになっている。
予定の設定及び管理、装置の管理を行なう部分であり、
図7に示すように、「パラメータ設定」、「揚重予定管
理」、「揚重実行管理」、「揚重実績管理」、「日報・
月報」、「システム設定」、「プログラム・エラーログ
表示」、「通信エラーログ表示」、「停電処理」の機能
を有する。
ラメータとして、キーボード62から「クレーン構造デ
ータ」、「建屋形状データ」、「固定障害物データ」、
「揚重物データ」等の各データがクレーン管理CPU6
0に入力される。これらパラメータは、上記ノード2
(クレーン管理CPU60)におけるダイレクトメモリ
の所定アドレスエリア(自ノード送信エリア)“15
0”〜“299”に記憶される。そして、このパラメー
タの内容は、ローカルエリアネットワークのリフレッシ
ュによって、クレーン管理CPU60から他ノードに一
斉に通信され、他の全てのノードにおけるダイレクトメ
モリの対応するアドレスエリア“150”〜“299”
が、同一内容に更新される。
がクレーン管理CPU60に入力されてディスク装置6
3に記憶され、作業指示票が作成される。「揚重予定」
は、リモコンで特に指定しない場合の揚重の運搬先アド
レス(X通り,Y通り)について1日1ファイルのデー
タファイルを作成し、入力するものである。1レコード
(揚重1件に相当する)の内容は、「揚重物コード」
「揚重物名」「揚重節・階の区別」「揚重節・階」「揚
重先X通り」「揚重先Y通り」「ブロック先頭マーク」
「柱フラグ」を、この順序で左から右へカンマで区切り
ながら記載したものを1件として、99件分を99行で
記載したものから成る。但し、ファイルの先頭には、ク
レーン番号,X通り,Y通りが、例えば「1,5.0,7.5 」
の形で表示される。ここに「節」とはビル等について一
度に行ってしまう構築単位(例えば3階分)をいい、
「階」とはフロアーをいう。
容を、上記ローカルエリアネットワークのリフレッシュ
によって、他ノードに一斉に知らせ、他の全てのノード
におけるダイレクトメモリの対応するアドレスエリア
“150”〜“299”を同一内容に更新させる。揚重
実行管理の一環として、このようにして、クレーン管理
装置で管理されるクレーン構造,建屋形状等のパラメー
タデータと揚重指示データが、建屋局A及び地上局B間
で常に同一かつ最新のものに維持される。更に、揚重実
行管理は、上記揚重指示送信の他に、クレーンコントロ
ーラ20からの揚重予定の実行及び変更、割り込み揚重
指示受信、割り込み揚重操作チェック、自動運転CPU
30への割り込み揚重指示送信、表示パネル71への表
示情報送信も行う。
U30からの揚重実績データ、つまり揚重予定が消化さ
れた実績データを受信し、揚重実績表示、揚重実績デー
タ出力、揚重実績印字を行う。
Uからの日報・月報のデータを集計し、日報・月報のプ
リントアウト出力を行う。
トローラ70は、系統2のネットワークにより、次々と
隣のクレーンに属する地上コントローラ70と接続され
る。そして、そのデータリンク部分に上記ダイレクトメ
モリを有し、そのクレーン毎に割り振られた対応するア
ドレスエリアに、各クレーンNo. 1〜No. 6の情報が格
納されるようになっている。このクレーン情報は、クレ
ーン自身の半径、旋回のパルス、旋回速度等である。
ネットワークによる系統1と系統2間でのデータ交換
(クレ−ン相互の現在位置座標データ、その他)、シグ
ナルタワー(表示塔72)の点灯制御、非常停止および
その他のスイッチ監視を行う。
トである。起動完了後、サブルーチンの“センサーデー
タ エリア”において、センサーデータの取り込み、カ
ウンタ値のプリセット、旋回速度計算、各データのダイ
レクトメモリの出力を行なう(ステップS1)。次い
で、クレーンステータスを見るためダイレクトメモリの
内容、即ちPLC起動、自動/手動、無線機非常停止、
オペレータ非常停止、安全装置作動といった内容を出力
する(ステップS2)。そして、ダイレクトメモリの読
み込みにより「運転モード」、「操作権の所在」を判断
する(ステップS3)。
転」、「地上リモコン」、「自動運転(行き)」、「建
屋リモコン」、「自動運転(戻り)」の各タスク処理を
行う(ステップS4〜S8)。そして、コントローラ信
号回路にて各モードでの出力信号の一括化(ステップS
9)、クレーン制御盤接点ダイレクトメモリ出力回路
(ステップS9)、クレーン主回路、巻き上げ回路、起
伏回路、旋回回路のクレーン操作(ステップS11〜S
14)を経て最初に戻る。
とクレーンPLCで行われる。「自動運転」は、地切り
した吊り荷(揚重物)6を、その荷取り位置より荷受け
位置まで運ぶ工程と、荷下ろし後に荷受け位置から地上
の戻り位置に戻す工程について行う自動運転である。
に、揚重指示データの取り込み、操作権管理、運転パス
設定、振れ止め演算、運転モード管理、及び無線装置制
御を行う。即ち、自動運転CPU30の機能には、クレ
ーン管理CPUより次の揚重データをダイレクトメモリ
を介して取り込む「揚重指示データ取り込み」、運転モ
ードの管理に基づき操作権を各サブシステムへ与える
「操作権管理」、揚重指示データより軌道範囲を求め、
障害物との干渉を検索する「運転パス設定」、起伏・旋
回の加速/減速パターンをファージ演算により求める
「振れ止め演算」、リモコン、地上PLCよりの操作ス
イッチにより運転モードの管理を行なう「運転モード管
理」、そして建屋リモコンの入出力制御を行なう「無線
装置制御」がある。
モード、建屋リモコンモード、地上リモコンモード、自
動運転揚重モード、自動運転戻り、自動運転システム予
定終了をいう。
り自動運転の実行を行なう「クレーン運転実行」であ
る。
コン)b,クレーンコントローラ(クレーンPLC)2
0,および建屋側無線操作装置a(建屋リモコン)の三
者のうち、排他的に常に1者のみがクレーンを操作可能
として安全を確保するために、三者間で受け渡しされる
クレーン操作の許可権をいう。
自動運転CPUで行なわれている。系統1のネットワー
クにおいて、操作権を与えられていないノード(システ
ム)では、クレーンの操作を行なうことはできない。自
動運転時に、操作権を持つことのできるノード(システ
ム)は、地上リモコン,クレーンPLC,建屋リモコン
の三者のうちのいずれか1つであり、以下の通りであ
る。
において、自動運転(行き)のスタート釦が押されるま
で操作権を持つ。この自動運転スタート釦は、図4のフ
ァンクションキー843の“自動”ボタンに対応してい
る。また、操作権を持っている間は、図4のテンキー8
42及びファンクションキー843を使って、揚重予定
の変更及び割り込み運転データの入力も行なうことがで
きる。
合わせ,取り付け,玉外し時において、自動運転(戻
り)スタート押し釦が押されるまで操作権を持つ。
bまたは建屋側のリモコンaから自動スタート入力があ
った時点で操作権がクレーンコントローラ(PLC)2
0に移り、クレーンコントローラ20は、この時より自
動運転CPU30より、運転スタートの指示が出て目的
位置までの自動運転が終了するまで、操作権を持つ。
る。自動運転を行う場合には、図3のの如く、まず地
上リモコンaにより吊り荷(揚重物)6の玉掛け操作を
行い、もし今日の予定にない変更及び割り込み運転予定
があればその運転指示を行った後、地上リモコン自動運
転スタート釦を押す(図11のステップ(1) 〜(3) )。
この間、操作権は地上リモコンbにある。
ト釦を押すことにより、操作権はクレーンPLC20に
移る。自動運転CPU30によりクレーンPLC20の
自動運転が実行され、吊り荷(揚重物)6は、図3の
の如く、その荷取り位置より建屋上の揚重目的位置まで
運ばれる(ステップ(4) )。
屋リモコンaに移る。建屋リモコンaにより、図3の
の如く位置決め等の微調整を行って、吊り荷6の荷下ろ
し及び玉外しが行われる(ステップ(5) 〜(7) )。その
後、建屋リモコンaの自動運転スタート釦を押すことに
より(ステップ(8) )、操作権はクレーンPLC20に
移る。
され、クレーンフック5は、その建屋上部位置より地上
の戻り位置に戻される(ステップ(9) )。
ド,揚重先が、クレーン管理CPU60から読み出され
て、自動運転CPU30にダイレクトメモリのリフレッ
シュによって通知され、またこれから建屋側無線操作装
置a及び地上側無線操作装置bにも通知されている。
物の玉掛けを行い、無線操作装置bによる無線操作に
て、揚重物を吊上げる。
ンを所定の位置(荷降ろし場)まで運転する。自動運転
の場合は、上記揚重物を吊上げ完了後、ファンクション
キー“自動(−)”を押すことにより、操作権がクレー
ンコントローラ20に移り、自動運転で上記揚重先のア
ドレスで指定された荷下ろし場に運ばれる。
ると、操作権が建屋側無線操作装置aに移り、該装置に
よる無線操作にて、吊荷を降ろしあるいは、吊荷を取り
付ける。
あるいは自動運転で、クレーンを所定の位置(荷取り
場)まで運転する。自動運転の場合は、上記荷下ろし
後、ファンクションキー“自動(−)”を押すことによ
り、操作権がクレーンコントローラ20に移り、自動運
転で荷取り場に戻される。
行ない、数箇所に分散する操作場所からのクレーン運転
操作に混乱を招くことがないように、系統立った運転管
理を行なっている。このため、1台のクレーを、複数局
の無線操作装置で、つまり離れた複数箇所の複数のオペ
レータにより安全かつ正確に運転することができる。
操作ミスが発生する余地がなく、又、操作権を持った場
合には、吊り荷の目前にてクレーンの運転操作が可能と
なっているので、安全性、確実性、作業性の向上が計れ
る。
場合について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、一般作業用天井クレーン、ジブクレーン、
クライミングクレーン、ケーブルクレーン、アンロー
ダ、移動式クレーン等において、遠方より無線操作にて
手動運転及び自動運転等を行う場合に適用することがで
きる。
うな優れた効果が得られる。1)請求項1によれば、第
1の無線操作装置、クレーンコントローラ及び第2の無
線操作装置の三者のうちの常に一者のみが排他的にクレ
ーンを操作可能となるように、クレーン操作を許可する
操作権を上記三者間でサイクリックに受け渡す構成と
し、荷取り場にて操作権のある第1の無線操作装置によ
る手動運転にて吊荷を吊上げる第1の運転モードを行
い、第1の運転モードにて第1の無線操作装置の自動運
転スタート釦が押されたことで操作権をクレーンコント
ローラに移し、操作権を得たクレーンコントローラによ
る行きの自動運転にてクレーンを所定位置の荷降ろし場
まで移動させる第2の運転モードを行い、上記行きの自
動運転が終了したとき操作権を第2の無線操作装置に移
し、操作権を得た第2の無線操作装置による手動運転に
て荷降ろし場にて吊荷を降ろしあるいは吊荷を取り付け
る第3の運転モードを行い、第3の運転モードにて第2
の無線操作装置の自動運転スタート釦が押されたことで
操作権をクレーンコントローラに移し、操作権を得たク
レーンコントローラによる戻りの自動運転にてクレーン
を所定位置の荷取り場まで戻す第4の運転モードを行
い、上記戻りの自動運転が終了したとき操作権を第1の
無線操作装置に戻し、操作権の受け渡しを行って4つの
運転モードをサイクリックに循環させているので、数箇
所に分散する操作場所からのクレーン運転操作に混乱を
招くことなく、系統立った運転管理を行なうことができ
る。
与えるものであるため、2組の送受信機のいずれか一組
でクレーンを無線操作しているときに、他の一組の送受
信機により無線操作される危険を回避できる。従って、
荷取り位置と荷受け位置の間の自動運転も、安全かつ確
実に遂行される。
され地上側と建屋の上部との間で荷の受け渡しを行なう
場合に適用され、同様の四つの運転モードをサイクリッ
クに循環させて、操作権の受け渡しがなされる。このた
め、ジブクレーンのように作業半径が大きくオペレータ
の移動が限られる場合でも、地上側及び建屋側の2台の
無線操作装置に分けて作業ができ、これによって、吊荷
の近くでオペレータが無線操作することができるので、
クレーン操作の確実性,安全性,作業性の向上が計れ
る。
の構成例を示すブロック図である。
レーンとの関係を示した図である。
示した図である。
す図である。
ドとその記憶エリアを示した図である。
である。
である。
ある。
示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】第1の無線操作装置、クレーンコントロー
ラ及び第2の無線操作装置の三者のうちの常に一者のみ
が排他的にクレーンを操作可能となるように、クレーン
操作を許可する操作権を上記三者間でサイクリックに受
け渡す構成とし、 荷取り場にて操作権のある第1の無線操作装置による手
動運転にて吊荷を吊上げる第1の運転モードを行い、 第1の運転モードにて第1の無線操作装置の自動運転ス
タート釦が押されたことで操作権をクレーンコントロー
ラに移し、 操作権を得たクレーンコントローラによる 行きの自動運
転にてクレーンを所定位置の荷降ろし場まで移動させる
第2の運転モードを行い、 上記行きの自動運転が終了したとき操作権を第2の無線
操作装置に移し、 操作権を得た 第2の無線操作装置による手動運転にて荷
降ろし場にて吊荷を降ろしあるいは吊荷を取り付ける第
3の運転モードを行い、 第3の運転モードにて第2の無線操作装置の自動運転ス
タート釦が押されたことで操作権をクレーンコントロー
ラに移し、 操作権を得たクレーンコントローラによる 戻りの自動運
転にてクレーンを所定位置の荷取り場まで戻す第4の運
転モードを行い、 上記戻りの自動運転が終了したとき操作権を第1の無線
操作装置に戻す、 ことを特徴とする無線操縦式クレーンの自動運転方法。 - 【請求項2】建屋の上部に設置され地上側と建屋の上部
との間で荷の受け渡しを行なうクレーンの自動運転方法
において、地上側無線操作装置、クレーンコントローラ及び建屋側
無線操作装置の三者のうちの常に一者のみが排他的にク
レーンを操作可能となるように、クレーン操作を許可す
る操作権を上記三者間でサイクリックに受け渡す構成と
し、 荷取り場にて操作権のある地上側無線操作装置による手
動運転にて吊荷を吊上げる第1の運転モードを行い、 第1の運転モードにて地上側無線操作装置の自動運転ス
タート釦が押されたこ とで操作権をクレーンコントロー
ラに移し、 操作権を得たクレーンコントローラによる 行きの自動運
転にてクレーンを所定位置の荷降ろし場まで移動させる
第2の運転モードを行い、 上記行きの自動運転が終了したとき操作権を建屋側無線
操作装置に移し、 操作権を得た 建屋側無線操作装置による手動運転にて荷
降ろし場にて吊荷を降ろしあるいは吊荷を取り付ける第
3の運転モードを行い、 第3の運転モードにて建屋側無線操作装置の自動運転ス
タート釦が押されたことで操作権をクレーンコントロー
ラに移し、 操作権を得たクレーンコントローラによる 戻りの自動運
転にてクレーンを所定位置の荷取り場まで戻す第4の運
転モードを行い、 上記戻りの自動運転が終了したとき操作権を地上側無線
操作装置に戻す、 ことを特徴とする無線操縦式クレーンの自動運転方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30092193A JP3245282B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 無線操作式クレーンの自動運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30092193A JP3245282B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 無線操作式クレーンの自動運転方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07125979A JPH07125979A (ja) | 1995-05-16 |
| JP3245282B2 true JP3245282B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=17890737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30092193A Expired - Fee Related JP3245282B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 無線操作式クレーンの自動運転方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3245282B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018030682A (ja) * | 2016-08-24 | 2018-03-01 | 清水建設株式会社 | コンクリートバケット制御装置及びコンクリートバケット制御方法 |
-
1993
- 1993-11-05 JP JP30092193A patent/JP3245282B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07125979A (ja) | 1995-05-16 |
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