JP3245151B2 - ページ記述言語処理装置およびページ記述言語処理印刷装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明はページ記述言語でプログラムされている画像
を処理して印刷する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、ページ記述言語を載せたプリンタであるページ
記述言語処理印刷装置が利用されるようになった。特
に、ネットワークを用いた分散環境では、ページ記述言
語処理印刷装置が頻繁に利用されるようになっている。 従来のページ記述言語処理印刷装置では、ひとつのペ
ージ記述言語のみを取り扱うことができ、また、その処
理においては一つの中央処理装置で逐次的に解釈を行っ
ていた（上谷編著「JStarワークステーション」丸善、
昭和61−４−25、p.227−232）。 ネットワークを用いた分散環境では、多くのワークス
テーションから印刷装置を共有して使用する形態が標準
となってきている。また、異種の通信プロトコルを一つ
のネットワーク環境で利用することがしばしば起こって
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

一般に通信プロトコルごとに印刷用ファイルのページ
記述言語の種類は決っているので、前述のように従来の
印刷装置では特定の通信プロトコルでしか利用できない
ので、異種の通信プロトコルが用いられるネットワーク
環境で利用するには問題があった。 そこで、本発明は予め用意した異種の複数のページ記
述言語の解釈をすることができるページ記述言語処理装
置を提供することを第１の目的とするものである。

【０００４】 また、従来のページ記述言語処理印刷装置では、一つ
の中央処理装置で逐次的に解釈を行い、解釈実行速度の
面で問題があった。従って、ネットワークを用いた分散
環境では、印刷装置を多くの計算機に共有して使用する
形態では、印刷装置での処理速度が追い付かななくなる
という問題が生じてきた。 本発明は、この問題点を除去するために、高速にペー
ジ記述言語を解釈し、ネットワークを通しての複数利用
に対しても十分な速度を出せるようにしたページ記述言
語処理印刷装置を得ることを第２の目的とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本発明の多種ページ記述言語処理装置は、図１に示す
ように、複数のページ記述言語を処理するページ記述言
語処理プログラムおよびページ記述言語で書かれたプロ
グラムを記憶する記憶手段２と、プログラムを実行する
処理手段１とを有し、その処理手段１はページ記述言語
処理プログラムに従い、入力されたページ記述言語で書
かれたプログラムの言語の種類に応じてその言語に対応
する解釈オブジェクトを生成し、当該解釈オブジェクト
をもってページ記述言語で書かれたプログラムに基づく
画像データを生成することを特徴とする。

【０００６】 また、本発明のページ記述言語処理印刷装置は、複数
のページ記述言語を処理するページ記述言語処理プログ
ラムおよびページ記述言語で書かれたプログラムを記憶
する記憶手段（図４の42）と、プログラムを実行する複
数の密結合処理手段（図４の41a?41c）と、印刷手段
（図４の43）とを有し、前記密結合処理手段は、ページ
記述言語処理プログラムに従い、ページ記述言語で記述
されたプログラムに基づき指定されたページの画像デー
タを生成する解釈オブジェクトと、生成されたページの
画像データに基づく印刷を印刷手段に行わせるプリント
オブジェクトと、ページとページ記述言語で書かれたプ
ログラムを特定して解釈オブジェクトにメッセージを送
ってページ単位で画像データを生成させると共に、解釈
オブジェクトが返した処理結果に応じてプリントオブジ
ェクトにメッセージを送って印刷を行わせる管理オブジ
ェクトとをもってページ記述言語で書かれたプログラム
に基づく印刷を行うことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本発明のページ記述言語処理装置において、プログラ
ムを実行する処理手段は、記憶手段に記憶されているペ
ージ記述言語処理プログラムに従い、ページ記述言語で
書かれたプログラムの言語に対応する解釈オブジェクト
を生成する。生成された解釈オブジェクトにより、ペー
ジ記述言語で書かれたプログラムの解釈と実行により画
像データを生成する。従って、本発明のページ記述言語
処理装置は、多種のページ記述言語で書かれたプログラ
ムを処理することができる。

【０００８】 また、本発明のページ記述言語処理印刷装置におい
て、複数の密結合処理手段（41a,41b,41c）は、ページ
記述言語処理プログラムを並列的に実行し、ページ記述
言語で書かれたプログラムの解釈を行う。ページ記述言
語処理プログラムは、複数の処理手段の内の一つ（例え
ば41a）によって実行される管理オブジェクト、複数種
類のページ記述言語解釈オブジェクト、およびプリント
オブジェクトなどを有するオブジェクト形式のものであ
る。管理オブジェクトはページ記述言語を判断し、該当
する解釈オブジェクトおよびプリントオブジェクト等の
必要なオブジェクトを生成し、また、解釈オブジェクト
にメッセージを送ってページ単位で画像データを生成さ
せると共に、解釈オブジェクトが返した処理結果に応じ
てプリントオブジェクトにメッセージを送って印刷を行
わせるというような全体の処理の流れを管理する。本発
明は複数の密結合処理手段によるページ記述言語処理を
可能としたので、ページ記述言語の解釈を高速に行うこ
とができる。

【０００９】

【第１の実施例】 図２は、本発明の実施例による多種ページ記述言語処
理印刷装置の装置構成の概略を示す図である。この装置
は同図に示すように、ページ記述言語処理プログラムを
実行し、ページ記述言語で書かれたプログラムを処理す
る中央処理装置21と、ページ記述言語処理プログラム、
ページ記述言語で書かれたプログラム、処理に必要な各
種のデータ、処理結果の印刷用画像データ等を記憶する
記憶装置22と、得られた印刷用画像データを印刷する印
刷機械23で構成されている。

【００１０】 図３は以上のように構成された装置の動作を説明する
ための図である。 この図３示すように、外部から受け取ったページ記述
言語で書かれたプログラムが記憶装置22に置かれると、
記憶装置22にあるページ記述言語処理プログラムの管理
オブジェクトを中央処理装置21で実行する（手順１）。
ページ記述言語判断オブジェクトはどのページ記述言語
で書いてあるかを判別し（手順２）、管理オブジェクト
は該当するページ記述言語を処理する言語解釈オブジェ
クトと画像印刷を処理するプリントオブジェクトを記憶
装置22に生成する（手順3,4）。

【００１１】 そして、言語解釈オブジェクトは生成されると、中央
処理装置21を使ってフォントオブジェクトを記憶装置22
に生成する（手順5,6）。 その生成後に管理オブジェクトは、中央処理装置21を
使って言語解釈オブジェクトに初期化のメッセージをペ
ージ記述言語で書かれたプログラムとともに送る（手順
７）。

【００１２】 言語解釈オブジェクトは初期化のメッセージを受け取
ると中央処理装置21を使って初期化を行って印刷物のペ
ージ数を調べ（手順８）、同時にフォントオブジェクト
イメージオブジェクトに中央処理装置21を使って初期化
のメッセージを送る（手順9,10）。

【００１３】 言語解釈オブジェクトの初期化が終了すると、管理オ
ブジェクトは中央処理装置21を使って言語解釈オブジェ
クトにページを指定して、解釈のメッセージを送る（手
順11）。

【００１４】 言語解釈オブジェクトは解釈のメッセージとページ番
号を受け取ると、記憶装置22に置かれたページ記述言語
で書かれたプログラムの指定ページの内容を中央処理装
置21を使って解釈する（手順12）。

【００１５】 この言語解釈のときに必要のつど中央処理装置１を使
ってフォントオブジェクトにメッセージを送ってフォン
トを作り出し（手順13）、印刷画像をイメージオブジェ
クトに中央処理装置を使ってメッセージを送って記憶装
置22に生成（手順14）していく。

【００１６】 言語解釈オブジェクトによる解釈中は、この作業が何
度も繰り返されて、最終的なページ画像を記憶装置22に
作り出す。言語解釈オブジェクトによる解釈が終了する
と、管理オブジェクトは中央処理装置21を使ってプリン
トオブジェクトにプリントメッセージを最終的なページ
画像とともに送る（手順15）。

【００１７】 プリントオブジェクトはプリントメッセージを受け取
ると、中央処理装置21を使って印刷機械23を制御してペ
ージ画像を印刷機械23に送り（手順16）、印刷機械23か
ら印刷物が得られる。 この処理の後、全てのページの処理が終るまで、手順
11以降がくりかえされる。

【００１８】 この第１の実施例は、言語解釈オブジェクトを複数種
類を用意しておくことにより、多種のページ記述言語の
ファイルを取り扱うことができる。また、オブジェクト
によって処理が行われるので、異なるページ記述言語に
ついても、言語解釈オブジェクト以外のオブジェクトは
共有される。従って、新しく他のページ記述言語に対応
しようとするときには、そのための言語解釈オブジェク
トを追加するのみでよい。

【００１９】 以上に、第１の実施例の基本的動作について説明した
が、次にインタプレスとその他のページ記述言語を解釈
して印刷する具体例について説明する。 この具体例のシステムは、ワークステーションとレー
ザビームページプリンタで構成され、両者がパラレルイ
ンターフェースで接続されている。図２の中央処理装置
21は各ワークステーションのCPUであり、記憶装置22は
ワークステーションの主記憶と２次記憶である。印刷機
械23はレーザビームページプリンタである。またワーク
ステーションにはオペレーティングシステムとして、UN
IX4.2/4.3bsdないしSystemVに互換にマルチプロセッサ
対応のものが搭載されており、本実施例はUNIX上のソフ
トウェアとして実現されている。

【００２０】 ページ記述言語で記述されたプログラムが本システム
のワークステーションで作成されるか、または他のシス
テムで作成されてネットワークなどを経由して、本シス
テムのワークステーションの２次記憶に格納された時点
からの説明を行う。

【００２１】 UNIXのコマンドから本システムが起動され、コマンド
とともに渡されたページ記述言語で記述されたプログラ
ムの解釈を開始する。まず管理オブジェクトmanagerに
開始のメッセージが送られて、どの記述言語で書かれて
いるかを判断する処理が実行されて、ページ記述言語の
判定を行う。インタプレスの場合にはプログラムの先頭
がInterpressというアスキー文字で始まっているので、
これによって識別される。他のページ記述言語もそれぞ
れに識別するための記号を持っているので、これを判別
することでページ記述言語の特定が行われる。

【００２２】 ページ記述言語が特定できると、そのページ記述言語
の解釈を行う解釈オブジェクトを生成する。同時にプリ
ンタの制御を行うプリントオブジェクトも生成する。イ
ンタプレスを解釈する解釈オブジェクトを作成するに
は、次のメッセージが使われる。

【００２３】 new（DCMP,IP）

【００２４】 これはDCMPというクラスにIP型のオブジェクトを生成
せよというメッセージであり、DCMPは解釈オブジェクト
のクラスを表示し、IPはインタプレスを表していて、こ
のメッセージによってインタプレス解釈オブジェクトが
作られて、それがこのメッセージの戻り値として返され
る。

【００２５】 プリントオブジェクトもプリンタの型が指定されて生
成が行われる。そのためのメッセージは以下のものであ
る。

【００２６】 new（PRNT,XP11）

【００２７】 これはPRNTというクラスにXP11型のオブジェクトを生
成せよというメッセージであり、PRNTはプリントオブジ
ェクトのクラスを示し、PX11はプリンタの種類を表して
いる。このメッセージによってプリントオブジェクトが
作られて、それがこのメッセージの戻り値として返され
る。

【００２８】 インタプレス解釈オブジェクトが作成される処理の中
でフォントオブジェクトとイメージオブジェクトの生成
が行われる。さらに解釈オブジェクトはオブジェクト内
部情報を格納するためにオブジェクト内に、インタプレ
ス解釈に必要なフレームやイメージ変数を操作するため
のポインタやフォントオブジェクトとイメージオブジェ
クトへのアクセス手段が格納されるテーブルを作る。フ
ォントオブジェクトとイメージオブジェクトの生成には
次のメッセージを使う。

【００２９】 new（FNT,rsl）

【００３０】 これはFNTというクラスにオブジェクトを生成せよと
いうメッセージであり、FNTはフォントオブジェクトの
クラスを示し、rslは出力機械の解像度を表す。このメ
ッセージによってフォントオブジェクトが作られて、こ
れがメッセージの戻り値として返される。

【００３１】 new（IMG,rsl）

【００３２】 これはIMGというクラスにオブジェクトを生成せよと
いうメッセージであり、IMGはイメージオブジェクトの
クラスを示し、rslは出力機械の解像度を表す。このメ
ッセージによってイメージオブジェクトが作られて、そ
れがこのメッセージの戻り値として返される。なお解像
度はオブジェクトがプリントオブジェクトに間合わせて
情報を得る。

【００３３】 管理オブジェクトに解釈オブジェクトとプリントオブ
ジェクトが以下のように戻されたとする。

【００３４】 dcmpobj＝new（DCMP,IP）； prntobj＝new（PRNT,XP11）

【００３５】 それぞれにNULLオブジェクト以外が戻れば、それは正
常に生成が行われたわけで、次に管理オブジェクトは解
釈オブジェクトに初期化のメッセージを発する。そのメ
ッセージは以下のようなものである。

【００３６】 init（dcmpobj,ipms）

【００３７】 ここではipmsはインタプレスのプログラム（以下では
インタプレスマスタと呼ぶ）を表す。 これによって解釈オブジェクトdcmpobjは初期化メッ
セージを受け取って、初期化処理を始める。この初期化
処理では、フレームやイメージ変数の初期化、ならびに
以下のメッセージを発してフォントオブジェクトとイメ
ージオブジェクトの初期化も行う。

【００３８】 init（fntobj） init（imgobj）

【００３９】 ここで、 fotobj＝new（FNT,rsl）； imgobj＝new（IMG,rsl）； であるとする。

【００４０】 init（fntobj）ならびにinit（imgobj）の戻り値は、
エラーが生じたかどうかである。フォントオブジェクト
とイメージオブジェクトの初期化が終了すると、インタ
プレスマスタipmsの初期化プログラム以下ではプリンア
ンブルと呼ぶ）を解釈実行する。この処理を行うために
スタックオブジェクトを以下のメッセージで生成し初期
化して、フレームやイメージ変数にインタプレスマスタ
ipmsのための初期値を設定する。スタックオブジェクト
を生成するメッセージは new（STCK） であり、初期化するメッセージは、生成が stckobj＝new（STCK） で行われたりすると、 init（stckobj） である。また、同時にインタプレスマスタipmsのページ
数も解釈して、これを管理オブジェクトへの戻り値とし
て返す。

【００４１】 管理オブジェクトは解釈オブジェクトの初期化を行っ
た後、プリントオブジェクトの初期化も行う。これです
べての初期化が終了する。

【００４２】 これ以後の処理は、インタプレスマスタipmsを解釈し
て印刷を行うものであり繰り返し行われる。

【００４３】 管理オブジェクトは印刷したいページを指定して、プ
ロセッサcpuの解釈オブジェクトdcmpobjに解釈せよとい
うメッセージを送る。そのメッセージは以下のようなも
のである。

【００４４】 page（dcmpobj,ipms,pageno）

【００４５】 ここでpagenoはページの指定である。 解釈オブジェクトdcmpobjはメッセージpageを受け取
ると、pagenoで指定されたページの解釈を行う。この時
に解釈を行うために、スタックオブジェクトを生成す
る。解釈オブジェクトdcmpobjは、インタプレスマスタ
に書かれたプログラムの命令を解釈するために、そのた
めに用意された各メッセージをスタックオブジェクトに
送って実行していく。そのメッセージの実行のさいにス
タックオブジェクトが必要に応じてさらにフォントオブ
ジェクトやイメージオブジェクトにメッセージを送っ
て、解釈と画像の形成を行っていく。

【００４６】 インタプレスマスタipmsのpagenoページの解釈が終了
すると、page（dempobj,pageno）はステータスを管理オ
ブジェクトに戻し、管理オブジェクトはプリントオブジ
ェクトに印刷のメッセージを送る。そのメッセージは以
下のようなものである。

【００４７】 print（prntobj,dcmpobj,pageno）

【００４８】 このメッセージをプリントオブジェクトprntobjが受
け取ると、解釈オブジェクトdcmpobjにpagenoページの
画像データのありかをメッセージできいて、その画像デ
ータを印刷機械３で印刷できる形に変形した後、印刷機
械３に制御して印刷を行う。

【００４９】 管理オブジェクトは要求されているページが全て終了
まで、解釈オブジェクトに解釈せよというメッセージ、
プリントオブジェクトに印刷せよというメッセージを繰
り返し送り続ける。

【００５０】 すべてが終了すると、管理オブジェクトは解釈オブジ
ェクトとプリントオブジェクトに終了のメッセージを送
り、解釈オブジェクトはこれを受け取ると、フォントオ
ブジェクトとイメージオブジェクトに終了のメッセージ
をおくる。各オブジェクトはこれで領域を開放し、オブ
ジェクトとして存在しなくなる。

【００５１】 ここではインタプレスの例を示したが、その他のペー
ジ記述言語でも解釈オブジェクトはほぼ同様の動きを
し、そのほかのフォントオブジェクト、イメージオブジ
ェクト、プリントオブジェクトは同じものが用いられ
る。

【００５２】

【第２の実施例】 この実施例は複数の密結合中央処理装置を用いて高速
にページ記述言語を解釈できるようにしたものである。

【００５３】 本実施例は図４示すように、中央処理装置41a、中央
処理装置41b、中央処理装置41c、記憶装置42および印刷
機械43で構成されている。ここで示す例は中央処理装置
が３個であるが、中央処理装置は２個以上なら何個でも
よい。以下では中央処理装置が３個の場合を説明する。
なお、第２の実施例は、第１の実施例とは中央処理装置
が２個だけ多く、特定のオブジェクトが複数の中央処理
装置で並列に動作するよう制御される点が異なる。第２
の実施例が第１の実施例と異なる点を中心に、基本動作
の説明をする。

【００５４】 基本動作を表すオブジェクト間のメッセージの授受の
関係は、第１の実施例の説明に使用したのと同じ図３で
表される。

【００５５】 第２実施例における手順１〜手順10は、前に説明した
第１実施例の手順１〜手順10と同じである。ただ、これ
らの手順の実行は中央処理装置41aによりなされる。

【００５６】 手順11〜手順16は、中央処理装置41aの管理のもと中
央処理装置41b、中央処理装置41cが使われて、以下のよ
うに実行される。 言語解釈オブジェクトの初期化が終了すると、管理オ
ブジェクトは中央処理装置41aを使って言語解釈オブジ
ェクトにページを指定して、中央処理装置41bでの実行
を指示して解釈のメッセージを送る（手順11）。

【００５７】 言語解釈オブジェクトは解釈のメセージとページ番号
を受け取ると、記憶装置42に置かれたページ記述言語で
書かれたプログラムの指定ページの内容を中央処理装置
41bを使って解釈する（手順12）。

【００５８】 次のページの処理は、管理オブジェクトが中央処理装
置41aを使って言語解釈オブジェクトにページを指定し
て、中央処理装置41cでの実行を指示して解釈のメッセ
ージを送る（手順11）。

【００５９】 言語解釈オブジェクトは解釈のメッセージとページ番
号を受け取ると、記憶装置42に置かれたページ記述言語
で書かれたプログラムの内容を中央処理装置41cを使っ
て解釈する（手順12）。

【００６０】 このとき、異なる中央処理装置ではどの記憶領域も読
むことはできるが、書き込める領域は各中央処理装置ご
とに決っている。 言語解釈のときに必要のつど現在解釈を行っている中
央処理装置を使ってフォンとオブジェクトにメッセージ
を送ってフォントを作り出し（手順13）、印刷画像をイ
メージオブジェクトに現在解釈を行っている中央処理装
置を使ってメッセージを送って記憶装置42に生成（手順
14）していく。

【００６１】 言語解釈オブジェクトによる解釈中は、この作業が何
度も繰り返されて、最終的なページ画像を記憶装置42に
作り出す。 言語解釈オブジェクトによる解釈が終了すると、管理
オブジェクトは中央処理装置41aを使ってプリントオブ
ジェクトにプリントメッセージを最終的なページ画像と
ともに送る（手順15）。

【００６２】 プリントオブジェクトはプリントメッセージを受け取
ると、中央処理装置41aを使って印刷機械43を制御して
ページ画像を印刷機械43に送り（手順16）、印刷機械43
から印刷物が得られる。この処理の後、全てのページの
処理が終るまで、中央処理装置41aの管理のもと中央処
理装置41b、中央処理装置41cが使われて手順11以降がく
りかえされる。

【００６３】 第２の実施例は第１の実施例と同様にオブジェクトに
よって処理が行われるので、異なるページ記述言語につ
いても、言語解釈オブジェクト以外のオブジェクトは共
有することができる。

【００６４】 また、この実施例によれば、複数の中央処理装置を用
いたいわゆるマルチプロセッサ処理方式によるページ記
述言語処理を可能としたので、ページ記述言語の解釈を
高速に行うことができ、印刷装置の全体としての処理速
度が向上させることができる。

【００６５】 以上に第２の実施例の基本的動作について説明した
が、次にインタプレスとその他のページ記述言語を解釈
して印刷する具体例について説明する。これは第１の実
施例の具体例で説明したのと同じ例であり、ただマルチ
プロセッサ処理をするようにした点で相違する。上記の
基本動作で説明したように、手順１から手順10までは第
１の実施例とほぼ同じであり、手順11から手順16まで
が、複数の処理装置による並列処理を行う点で第１の実
記例と相違する。従って、その相違点を中心に説明す
る。

【００６６】 生成した各オブジェクトの初期化をすべて終了した
後、解釈オブジェクト、フォントオブジェクトイ、イメ
ージオブジェクトおよびスタックオブジェクトが、処理
を行うプロセッサの数だけコピーされて記憶装置42に用
意される。

【００６７】 これ以後の処理は、インタプレスマスタipmsを複数の
プロセッサで解釈して印刷を行うものであり繰り返し行
われる。 管理オブジェクトは印刷したいページを指定して、プ
ロセッサcpuの解釈オブジェクトdcmpobjに解釈せよとい
うメッセージを送る。そのメッセージは以下のようなも
のである。

【００６８】 rpc（cpu,page（dcmpo,ipms,pageno））

【００６９】 ここでpagenoはページの指定である。これは言語解釈
に使うプロセッサに順次送られて並列に処理が行われ
る。 プロセッサcpuの解釈オブジェクトdcmpobjはメッセー
ジpageを受け取ると、pagenoで指定されたページの解釈
を行う。この時に解釈を行うために、スタックオブジェ
クトを生成する。解釈オブクトdcmpobjは、インタプレ
スマスタに書かれたプログラムの命令を解釈するため
に、そのために用意された各メッセージをスタックオブ
ジェクトに送って実行していく。そのメッセージの実際
の際にスタックオブジェクトが必要に応じてさらにフォ
ントオブジェクトやイメージオブジェクトにメッセージ
を送って、解釈と画像の形成を行っていく。

【００７０】 インタプレスマスタipmsのpagenoページの解釈が終了
すると、page（dcmpobj,pageno）はステータスを管理オ
ブジェクトに戻し、管理オブジェクトはプリントオブジ
ェクトに印刷のメッセージを送る。そのメッセージは以
下のようなものである。

【００７１】 print（prntobj,dcmpobj,pageno）

【００７２】 このメッセージをプリントオブジェクトprintobjが受
け取ると、プロセッサcpuの解釈オブジェクトdempobjに
pagenoページの画像データの明りをメッセージできい
て、その画像データを印刷機械３で印刷できる形に変形
した後、印刷機械３に制御して印刷を行う。

【００７３】

【発明の効果】

本発明によれば、ページ記述言語の解釈オブジェクト
をページ記述言語の種類に応じて生成可能にしておくこ
とにより、ページ記述言語解釈手段を複数種類を用意し
ておくことにより、多種のページ記述言語のファイルを
取り扱うことができる。従って、異種の通信プロトコル
が用いられるネットワーク環境で利用することができ
る。

【００７４】 本発明によれば、複数の密結合処理手段による複数ペ
ージの並列的なページ記述言語処理を可能としたので、
ページ記述言語の解釈を高速に行うことができ、印刷装
置の全体としての処理速度を向上させることができる。 従って、ネットワークを通しての複数利用に対しても十
分な速度を出すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の基本的な構成を示すブロック図であ
る。

【図２】 本発明の第１の実施例の装置構成を示すブロ
ック図である。

【図３】 本発明の実施例の動作を説明するための図で
ある。

【図４】 本発明の第２の実施例を装置構成を示すブロ
ック図である。

【符号の説明】

１……処理手段、２……記憶手段、３……印刷手段。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のページ記述言語を処理するページ記
   述言語処理プログラムおよびページ記述言語で書かれた
   プログラムを記憶する記憶手段と、プログラムを実行す
   る処理手段とを有し、 前記処理手段はページ記述言語処理プログラムに従い、
   入力されたページ記述言語で書かれたプログラムの言語
   の種類に応じてその言語に対応する解釈オブジェクトを
   生成し、当該解釈オブジェクトをもってページ記述言語
   で書かれたプログラムに基づく画像データを生成するペ
   ージ記述言語処理装置。
2. 【請求項２】複数のページ記述言語を処理するページ記
   述言語処理プログラムおよびページ記述言語で書かれた
   プログラムを記憶する記憶手段と、プログラムを実行す
   る複数の密結合処理手段と、印刷手段とを有し、 前記密結合処理手段は、ページ記述言語処理プログラム
   に従い、 ページ記述言語で記述されたプログラムに基づき指定さ
   れたページの画像データを生成する解釈オブジェクト
   と、 生成されたページの画像データに基づく印刷を印刷手段
   に行わせるプリントオブジェクトと、 ページとページ記述言語で書かれたプログラムを特定し
   て解釈オブジェクトにメッセージを送ってページ単位で
   画像データを生成させると共に、解釈オブジェクトが返
   した処理結果に応じてプリントオブジェクトにメッセー
   ジを送って印刷を行わせる管理オブジェクトとをもって
   ページ記述言語で書かれたプログラムに基づく印刷を行
   うページ記述言語処理印刷装置。