JP3245106B2 - プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 - Google Patents
プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋Info
- Publication number
- JP3245106B2 JP3245106B2 JP2547198A JP2547198A JP3245106B2 JP 3245106 B2 JP3245106 B2 JP 3245106B2 JP 2547198 A JP2547198 A JP 2547198A JP 2547198 A JP2547198 A JP 2547198A JP 3245106 B2 JP3245106 B2 JP 3245106B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- prestressed concrete
- precast prestressed
- slab
- reinforcing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製桁とプレキャ
ストプレストレスコンクリート床版（以下ＰＣ床版とい
う）とを、ＰＣ床版の下側に充満する充填材とスタッド
ジベル及び補強鉄筋枠とにより一体化させて合成するよ
うに構成したＰＣ床版を使用した鋼合成複合橋に関する
ものである。
ストプレストレスコンクリート床版（以下ＰＣ床版とい
う）とを、ＰＣ床版の下側に充満する充填材とスタッド
ジベル及び補強鉄筋枠とにより一体化させて合成するよ
うに構成したＰＣ床版を使用した鋼合成複合橋に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から、鋼桁の上フランジ上にＰＣ床
版を配置してモルタル等で固着する複合橋は知られてい
る。
版を配置してモルタル等で固着する複合橋は知られてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に平
板状のＰＣ床版を用いたり、プレストレスを導入しただ
けでは、場所打ちコンクリート方式の床版を用いるコン
クリート鋼合成橋と大差はなく、ＰＣ床版の持つ本質的
な機能を充分に活かすことはできない。
板状のＰＣ床版を用いたり、プレストレスを導入しただ
けでは、場所打ちコンクリート方式の床版を用いるコン
クリート鋼合成橋と大差はなく、ＰＣ床版の持つ本質的
な機能を充分に活かすことはできない。
【０００４】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、波
板状に形成されたウエブによりアコーデオン効果を備え
た鋼製桁とＰＣ床版との合成効果がスタッドジベルと補
強鉄筋枠とにより著しく大きいために大荷重や振動に耐
えることができ、しかも施工性が良いＰＣ床版を使用し
た鋼合成複合橋を提供することにある。
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、波
板状に形成されたウエブによりアコーデオン効果を備え
た鋼製桁とＰＣ床版との合成効果がスタッドジベルと補
強鉄筋枠とにより著しく大きいために大荷重や振動に耐
えることができ、しかも施工性が良いＰＣ床版を使用し
た鋼合成複合橋を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のＰＣ床版を使用した鋼合成複合橋は、波板
状に形成されたウエブの上面に、敷設するプレキャスト
プレストレスコンクリート床版の接合目地の位置の間隔
ごとに平板状のフランジを設けてなる鋼製桁の前記フラ
ンジの上面にスタッドジベルを設けるとともに、前記フ
ランジ間においてはウエブの上端をフランジより上方に
まで延長させてなる延長上端部分を設け、前記延長上端
部分に補強鉄筋枠を設け、前記鋼製桁の上面に、隣り合
うフランジに載置されるようにプレキャストプレストレ
スコンクリート床版を並列状に敷設して接合目地の部分
にスタッドジベルを位置させ、プレキャストプレストレ
スコンクリート床版の接合目地から注入して打設する充
填材を、目地空部と、プレキャストプレストレスコンク
リート床版の下面であって前記補強鉄筋枠を設けたウエ
ブの延長上端部分が存在する部分とに充満し、前記スタ
ッドジベル及び前記ウエブの延長上端部分と補強鉄筋枠
を充填材に埋設して硬化させることにより、前記複数の
プレキャストプレストレスコンクリート床版と鋼製桁と
を一体化して合成させるようにしたことを特徴とする。
め、本発明のＰＣ床版を使用した鋼合成複合橋は、波板
状に形成されたウエブの上面に、敷設するプレキャスト
プレストレスコンクリート床版の接合目地の位置の間隔
ごとに平板状のフランジを設けてなる鋼製桁の前記フラ
ンジの上面にスタッドジベルを設けるとともに、前記フ
ランジ間においてはウエブの上端をフランジより上方に
まで延長させてなる延長上端部分を設け、前記延長上端
部分に補強鉄筋枠を設け、前記鋼製桁の上面に、隣り合
うフランジに載置されるようにプレキャストプレストレ
スコンクリート床版を並列状に敷設して接合目地の部分
にスタッドジベルを位置させ、プレキャストプレストレ
スコンクリート床版の接合目地から注入して打設する充
填材を、目地空部と、プレキャストプレストレスコンク
リート床版の下面であって前記補強鉄筋枠を設けたウエ
ブの延長上端部分が存在する部分とに充満し、前記スタ
ッドジベル及び前記ウエブの延長上端部分と補強鉄筋枠
を充填材に埋設して硬化させることにより、前記複数の
プレキャストプレストレスコンクリート床版と鋼製桁と
を一体化して合成させるようにしたことを特徴とする。
【０００６】また本発明によれば、鋼製桁のフランジ間
に底部捨型枠と側部捨型枠とを設けて、プレキャストプ
レストレスコンクリート床版の接合目地から注入して打
設する充填材を前記各捨型枠で受け止めてプレキャスト
プレストレスコンクリート床版の下面に充填材を充満し
て硬化させるようにしてなる。
に底部捨型枠と側部捨型枠とを設けて、プレキャストプ
レストレスコンクリート床版の接合目地から注入して打
設する充填材を前記各捨型枠で受け止めてプレキャスト
プレストレスコンクリート床版の下面に充填材を充満し
て硬化させるようにしてなる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、鋼合
成複合橋１０１の概略断面図で、紙面に対し垂直な方向
に延びる構成である。図１に示すように、本発明の実施
の形態に示す鋼合成複合橋１０１は、鋼製桁１０と、鋼
製桁１０の上端に直交状に配置して長さ方向に沿い並列
状に敷設する上床版２０と、鋼製桁１０の下端に直交状
に配置して長さ方向に沿い並列状に敷設する下床版３０
とを一体化して合成させる構成である。図１では、鋼製
桁１０を左右に構築した状態を示してあるが、複合橋１
０１の規模によって、複数本を長さ方向に沿って構築す
るものである。そして、以下の説明では、上床版２０を
ＰＣ床版２０として説明する。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、鋼合
成複合橋１０１の概略断面図で、紙面に対し垂直な方向
に延びる構成である。図１に示すように、本発明の実施
の形態に示す鋼合成複合橋１０１は、鋼製桁１０と、鋼
製桁１０の上端に直交状に配置して長さ方向に沿い並列
状に敷設する上床版２０と、鋼製桁１０の下端に直交状
に配置して長さ方向に沿い並列状に敷設する下床版３０
とを一体化して合成させる構成である。図１では、鋼製
桁１０を左右に構築した状態を示してあるが、複合橋１
０１の規模によって、複数本を長さ方向に沿って構築す
るものである。そして、以下の説明では、上床版２０を
ＰＣ床版２０として説明する。
【０００８】図２は本発明の実施の形態である鋼製桁と
ＰＣ床版との分解斜視図、図３は鋼合成複合橋の一部の
断面図、図４は鋼製桁を上から見た概略図、図５は図３
のＡ〜Ａ断面図である。
ＰＣ床版との分解斜視図、図３は鋼合成複合橋の一部の
断面図、図４は鋼製桁を上から見た概略図、図５は図３
のＡ〜Ａ断面図である。
【０００９】前記鋼製桁１０は、鋼合成複合橋１０１の
長さ方向に沿って複数本が平行に配置され、波板状に形
成されてアコーデオン効果を有するウエブ１１と、前記
ウエブ１１の上端面に設けたフランジ１２とを少なくと
も有している。
長さ方向に沿って複数本が平行に配置され、波板状に形
成されてアコーデオン効果を有するウエブ１１と、前記
ウエブ１１の上端面に設けたフランジ１２とを少なくと
も有している。
【００１０】前記フランジ１２は、ウエブ１１の上端に
沿う長尺材ではなく、鋼製桁１０の上端に敷設するＰＣ
床版２０の接合目地の位置の間隔ごとに設けてある短尺
な板材であるから、隣り合うフランジ１２間にはフラン
ジ１２が存在しない。
沿う長尺材ではなく、鋼製桁１０の上端に敷設するＰＣ
床版２０の接合目地の位置の間隔ごとに設けてある短尺
な板材であるから、隣り合うフランジ１２間にはフラン
ジ１２が存在しない。
【００１１】そこで、本発明によれば、前記フランジ１
２の上面にスタッドジベル１３を設けるとともに、前記
フランジ１２間のウエブ１１の上端を、フランジ１２よ
り上方に延長させてなる延長上端部分１４を設けてあ
る。
２の上面にスタッドジベル１３を設けるとともに、前記
フランジ１２間のウエブ１１の上端を、フランジ１２よ
り上方に延長させてなる延長上端部分１４を設けてあ
る。
【００１２】そして、前記延長上端部分１４には、例え
ば小孔を形成して串刺し状に挿通した複数本の第１鉄筋
材１５と、前記第１鉄筋材に対して交叉するように配置
して針金等で止着した複数本の第２鉄筋材１６と、前記
第１鉄筋材１５から直立状に設けた複数本の第３鉄筋材
１７とからなる補強鉄筋枠１８を設けてある。前記補強
鉄筋枠１８は、前記延長上端部分１４に設けてあるの
で、前記フランジ１２より上方に位置する。前記スタッ
ドジベル１３、及び各鉄筋材１５、１６、１７丸棒状で
あって、構築する鋼合成複合橋１０１の規模、要求され
る耐荷重や耐振性等により設ける本数が設定される。
ば小孔を形成して串刺し状に挿通した複数本の第１鉄筋
材１５と、前記第１鉄筋材に対して交叉するように配置
して針金等で止着した複数本の第２鉄筋材１６と、前記
第１鉄筋材１５から直立状に設けた複数本の第３鉄筋材
１７とからなる補強鉄筋枠１８を設けてある。前記補強
鉄筋枠１８は、前記延長上端部分１４に設けてあるの
で、前記フランジ１２より上方に位置する。前記スタッ
ドジベル１３、及び各鉄筋材１５、１６、１７丸棒状で
あって、構築する鋼合成複合橋１０１の規模、要求され
る耐荷重や耐振性等により設ける本数が設定される。
【００１３】前記ＰＣ床版２０は、工場等において製造
されるコンクリートの板状部材で、下面には長さ方向に
沿う空部２１を有する断面チャンネル状であって、プレ
テンション方式によりあらかじめ内部にプレストレスが
導入されている。このＰＣ床版２０は、平行に設けてあ
る複数の前記鋼製桁１０の上面に、直交するようにして
並列状に敷設される。
されるコンクリートの板状部材で、下面には長さ方向に
沿う空部２１を有する断面チャンネル状であって、プレ
テンション方式によりあらかじめ内部にプレストレスが
導入されている。このＰＣ床版２０は、平行に設けてあ
る複数の前記鋼製桁１０の上面に、直交するようにして
並列状に敷設される。
【００１４】前記ＰＣ床版２０は、鋼製桁１０のフラン
ジ１２の上側に位置する側縁の一部に切欠部２２が設け
てあり、隣り合うＰＣ床版２０を密接させた状態で、両
切欠部２２の結合によって上面から下面を貫通する目地
空部２３が形成されるようになっている。また、ＰＣ床
版２０の幅方向の中央部分には、左右の切欠部２２を連
絡する直線上であって補強鉄筋枠１８の上側に位置する
ように連結孔２４が設けられている。
ジ１２の上側に位置する側縁の一部に切欠部２２が設け
てあり、隣り合うＰＣ床版２０を密接させた状態で、両
切欠部２２の結合によって上面から下面を貫通する目地
空部２３が形成されるようになっている。また、ＰＣ床
版２０の幅方向の中央部分には、左右の切欠部２２を連
絡する直線上であって補強鉄筋枠１８の上側に位置する
ように連結孔２４が設けられている。
【００１５】次に、前記鋼製桁１０とＰＣ床版２０とを
使用した鋼合成複合橋１０１の施工手順について以下に
説明する。
使用した鋼合成複合橋１０１の施工手順について以下に
説明する。
【００１６】（１）複数本の鋼製桁１０を、橋脚の支点
等の上に平行に架設する。尚、鋼製桁１０のフランジ１
２やスタッドジベル１３、及び各鉄筋材１５、１６、１
７は予め工場で設けておいてもよいが、構築現場で設け
る場合には、鋼製桁１０の設置時に同時に現場で取り付
ける。
等の上に平行に架設する。尚、鋼製桁１０のフランジ１
２やスタッドジベル１３、及び各鉄筋材１５、１６、１
７は予め工場で設けておいてもよいが、構築現場で設け
る場合には、鋼製桁１０の設置時に同時に現場で取り付
ける。
【００１７】（２）次に、鋼製桁１０のフランジ１２の
上面に、ＰＣ床版２０を直交状に配置して並列状に敷設
し、隣り合うＰＣ床版２０の前記目地空部２３をフラン
ジ１２上に位置させる。したがって、前記目地空部２３
の部分にスタッドジベル１３が下から挿通して位置し、
ＰＣ床版２０の連結孔２４の部分に補強鉄筋枠１８の直
立する第３鉄筋材１７が下から挿通して位置し、しかも
ＰＣ床版２０の下面の空部２１に補強鉄筋枠１８が位置
する。そして、フランジ１２の上面とＰＣ床版２０の側
縁下面との間に枕材、型材等（図示せず）を介在させて
狭い連通空部２５を構築現場において形成すると、目地
空部２３とＰＣ床版２０の下面の空部２１とが連通する
ことになる。
上面に、ＰＣ床版２０を直交状に配置して並列状に敷設
し、隣り合うＰＣ床版２０の前記目地空部２３をフラン
ジ１２上に位置させる。したがって、前記目地空部２３
の部分にスタッドジベル１３が下から挿通して位置し、
ＰＣ床版２０の連結孔２４の部分に補強鉄筋枠１８の直
立する第３鉄筋材１７が下から挿通して位置し、しかも
ＰＣ床版２０の下面の空部２１に補強鉄筋枠１８が位置
する。そして、フランジ１２の上面とＰＣ床版２０の側
縁下面との間に枕材、型材等（図示せず）を介在させて
狭い連通空部２５を構築現場において形成すると、目地
空部２３とＰＣ床版２０の下面の空部２１とが連通する
ことになる。
【００１８】（３）隣り合うフランジ１２間において、
フランジ１２と同一高さ位置になるように底部捨型枠４
０を設けるとともに、前記フランジ１２及び底部捨型枠
４０の左右の側縁に、前記ＰＣ床版２０の下面形状にほ
ぼ一致する側部捨型枠４１を設ける。したがって、前記
ウエブ１１の上方部分は、底部捨型枠４０とフランジ１
２とにより底面が閉塞されて左右の側部捨型枠４１によ
り側面が閉塞され、上面がＰＣ床版２０の下面で閉塞さ
れる空間部（ＰＣ床版２０の下面の空部２１を含む）が
構成され、この空間部の中にウエブ１１の延長上端部分
１４、補強鉄筋枠１８が位置するので、この空間部に、
前記目地空部２３から無収縮モルタル若しくはコンクリ
ート等の充填材５０を注入して打設する。
フランジ１２と同一高さ位置になるように底部捨型枠４
０を設けるとともに、前記フランジ１２及び底部捨型枠
４０の左右の側縁に、前記ＰＣ床版２０の下面形状にほ
ぼ一致する側部捨型枠４１を設ける。したがって、前記
ウエブ１１の上方部分は、底部捨型枠４０とフランジ１
２とにより底面が閉塞されて左右の側部捨型枠４１によ
り側面が閉塞され、上面がＰＣ床版２０の下面で閉塞さ
れる空間部（ＰＣ床版２０の下面の空部２１を含む）が
構成され、この空間部の中にウエブ１１の延長上端部分
１４、補強鉄筋枠１８が位置するので、この空間部に、
前記目地空部２３から無収縮モルタル若しくはコンクリ
ート等の充填材５０を注入して打設する。
【００１９】（４）次に、鋼製桁１０以外の位置におい
て、ＰＣ床版２０に設けたプレストレス鋼線挿通用のダ
クト（図示せず）の内部にプレストレス鋼線（図示せ
ず）を挿通し、充分に緊張してポストテンション方式に
よりプレストレスを導入し、隣り合うＰＣ床版２０を締
め付けることにより強固に連結する。その後、プレスト
レス鋼線挿通用ダクト内には、グラウト注入を行う。ま
た、隣り合うＰＣ床版２０において、フランジ１２の上
面以外の接合部分にモルタル、コンクリート等の目地材
を充填して閉塞しても良い。
て、ＰＣ床版２０に設けたプレストレス鋼線挿通用のダ
クト（図示せず）の内部にプレストレス鋼線（図示せ
ず）を挿通し、充分に緊張してポストテンション方式に
よりプレストレスを導入し、隣り合うＰＣ床版２０を締
め付けることにより強固に連結する。その後、プレスト
レス鋼線挿通用ダクト内には、グラウト注入を行う。ま
た、隣り合うＰＣ床版２０において、フランジ１２の上
面以外の接合部分にモルタル、コンクリート等の目地材
を充填して閉塞しても良い。
【００２０】目地空部２３から注入して打設される充填
材５０は、前記目地空部２３から前記フランジ１２とＰ
Ｃ床版２０の側縁下面との間の狭い前記連通空部２５を
伝わって、各捨型枠で囲まれる空間部に充填され、充填
状態が連結孔２４から確認することができる。そして、
前記充填材５０が前記空間部に充満状になると、充填材
５０が連結孔２４から溢れ出るので、この段階で目地空
部２３からの充填材の打設を終了させるとともに、前記
空間部に充填材５０が充満されたことを確認することが
できる。
材５０は、前記目地空部２３から前記フランジ１２とＰ
Ｃ床版２０の側縁下面との間の狭い前記連通空部２５を
伝わって、各捨型枠で囲まれる空間部に充填され、充填
状態が連結孔２４から確認することができる。そして、
前記充填材５０が前記空間部に充満状になると、充填材
５０が連結孔２４から溢れ出るので、この段階で目地空
部２３からの充填材の打設を終了させるとともに、前記
空間部に充填材５０が充満されたことを確認することが
できる。
【００２１】前記充填材５０が硬化すると、フランジ１
２上面の目地空間部２３や狭い連通空部２５及び捨型枠
で囲まれる部分の内部で硬化することになるので、硬化
した前記充填材５０の内部に前記各スタッドジベル１３
や補強鉄筋枠１８が埋設されている。したがって、硬化
した充填材５０とスタッドジベル１３、及び補強鉄筋枠
１８とにより鋼製桁１０とＰＣ床版２０とが強固に一体
化して合成されることになるので、各鋼製桁１０とＰＣ
床版２０とのすべての部分を上記のように施工作業する
ことにより、鋼製桁１０とＰＣ床版とが合成された複合
橋１０１が構築される。尚、底部捨型枠４０及び側部捨
型枠４１は、充填材５０の硬化後に脱型してもよいし、
そのまま残しておいてもよい。
２上面の目地空間部２３や狭い連通空部２５及び捨型枠
で囲まれる部分の内部で硬化することになるので、硬化
した前記充填材５０の内部に前記各スタッドジベル１３
や補強鉄筋枠１８が埋設されている。したがって、硬化
した充填材５０とスタッドジベル１３、及び補強鉄筋枠
１８とにより鋼製桁１０とＰＣ床版２０とが強固に一体
化して合成されることになるので、各鋼製桁１０とＰＣ
床版２０とのすべての部分を上記のように施工作業する
ことにより、鋼製桁１０とＰＣ床版とが合成された複合
橋１０１が構築される。尚、底部捨型枠４０及び側部捨
型枠４１は、充填材５０の硬化後に脱型してもよいし、
そのまま残しておいてもよい。
【００２２】図６は、鋼製桁１０と、その下端に設けた
下床版３０との部分における断面図である。前記上床版
（ＰＣ床版）２０との構成上の相違は、鋼製桁１０に対
する両床版の位置が上下が逆であること、及び下床版３
０に形成した連結孔２４’の下端部が閉塞しているこ
と、並びに隣り合う下床版３０の切欠部２２’の付き合
わせにより構成される目地空部２３’の下端がほとんど
閉塞されていること、等であり、その他の構成は前記上
床版との構成と変わらないので、同一符号を付して具体
的説明を省略する。
下床版３０との部分における断面図である。前記上床版
（ＰＣ床版）２０との構成上の相違は、鋼製桁１０に対
する両床版の位置が上下が逆であること、及び下床版３
０に形成した連結孔２４’の下端部が閉塞しているこ
と、並びに隣り合う下床版３０の切欠部２２’の付き合
わせにより構成される目地空部２３’の下端がほとんど
閉塞されていること、等であり、その他の構成は前記上
床版との構成と変わらないので、同一符号を付して具体
的説明を省略する。
【００２３】上記のとおり、縦方向の鋼製桁と上床版及
び下床版により箱枠状の断面にすると、上下の床版をＰ
Ｃ床版とし、腹板を鋼波形ウエブ又は鋼板として断面の
プレファブ化が可能になるので、セグメント工法による
架設や押し出し工法による架設が可能になる。以上本発
明を図面に示す実施の形態に基づいて説明したが、本発
明は上記に説明した各実施の形態に限定されるものでは
ない。上記各実施の形態は、例示であり、本発明の特許
請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構
成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるも
のであっても本発明の技術的範囲に包含される。
び下床版により箱枠状の断面にすると、上下の床版をＰ
Ｃ床版とし、腹板を鋼波形ウエブ又は鋼板として断面の
プレファブ化が可能になるので、セグメント工法による
架設や押し出し工法による架設が可能になる。以上本発
明を図面に示す実施の形態に基づいて説明したが、本発
明は上記に説明した各実施の形態に限定されるものでは
ない。上記各実施の形態は、例示であり、本発明の特許
請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構
成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるも
のであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鋼合
成複合橋は、波板状に形成されたウエブの上面に、敷設
するプレキャストプレストレスコンクリート床版の接合
目地の位置の間隔ごとに平板状のフランジを設けてなる
鋼製桁の前記フランジの上面にスタッドジベルを設ける
とともに、前記フランジ間においてはウエブの上端をフ
ランジより上方にまで延長させてなる延長上端部分を設
け、前記延長上端部分に補強鉄筋枠を設けて、前記鋼製
桁の上面に、隣り合うフランジに載置されるようにプレ
キャストプレストレスコンクリート床版を並列状に敷設
して接合目地の部分にスタッドジベルを位置させ、プレ
キャストプレストレスコンクリート床版の接合目地から
注入して打設する充填材を、目地空部と、プレキャスト
プレストレスコンクリート床版の下面であって前記補強
鉄筋枠を設けた延長上端部分が存在する部分とに充満
し、前記スタッドジベル及び前記ウエブの延長上端部分
と補強鉄筋枠を充填材に埋設して硬化させることによ
り、前記複数のプレキャストプレストレスコンクリート
床版と鋼製桁とを一体化して合成させるようにしたこと
を特徴とする。
成複合橋は、波板状に形成されたウエブの上面に、敷設
するプレキャストプレストレスコンクリート床版の接合
目地の位置の間隔ごとに平板状のフランジを設けてなる
鋼製桁の前記フランジの上面にスタッドジベルを設ける
とともに、前記フランジ間においてはウエブの上端をフ
ランジより上方にまで延長させてなる延長上端部分を設
け、前記延長上端部分に補強鉄筋枠を設けて、前記鋼製
桁の上面に、隣り合うフランジに載置されるようにプレ
キャストプレストレスコンクリート床版を並列状に敷設
して接合目地の部分にスタッドジベルを位置させ、プレ
キャストプレストレスコンクリート床版の接合目地から
注入して打設する充填材を、目地空部と、プレキャスト
プレストレスコンクリート床版の下面であって前記補強
鉄筋枠を設けた延長上端部分が存在する部分とに充満
し、前記スタッドジベル及び前記ウエブの延長上端部分
と補強鉄筋枠を充填材に埋設して硬化させることによ
り、前記複数のプレキャストプレストレスコンクリート
床版と鋼製桁とを一体化して合成させるようにしたこと
を特徴とする。
【００２５】このため、鋼製桁とＰＣ床版との合成効果
が著しく大きくて耐荷重能力や耐振性等を著しく向上さ
せることができ、ＰＣ床版が持つ機能を十分に発揮でき
て予め設計された耐荷重機能や耐振機能を保証すること
ができる鋼合成複合橋を構築することができる。また、
本発明によれば波板状のウエブを鋼製桁に使用し、フラ
ンジが長尺ではなくＰＣ床版の目地部分だけであるか
ら、ウエブにアコーデオン効果を期待することができ、
このため鋼製桁とＰＣ床版との合成後においても橋軸方
向にプレストレスが合理的に導入することができ、構築
された鋼合成複合橋の耐荷重強度を高めることができ
る。しかも、施工性が向上するほか、鋼製桁とＰＣ床版
とを合成したプレファブ部材を形成することができるの
で、これを用いたセグメント工法、押出し工法、張出し
工法、多径間連続鋼合成橋等の架設が可能となる。ま
た、桁重量の軽量化により、橋りょう建設の省力化、工
期短縮、安全施工、工事費低減等が可能となるという実
用的効果を有している。
が著しく大きくて耐荷重能力や耐振性等を著しく向上さ
せることができ、ＰＣ床版が持つ機能を十分に発揮でき
て予め設計された耐荷重機能や耐振機能を保証すること
ができる鋼合成複合橋を構築することができる。また、
本発明によれば波板状のウエブを鋼製桁に使用し、フラ
ンジが長尺ではなくＰＣ床版の目地部分だけであるか
ら、ウエブにアコーデオン効果を期待することができ、
このため鋼製桁とＰＣ床版との合成後においても橋軸方
向にプレストレスが合理的に導入することができ、構築
された鋼合成複合橋の耐荷重強度を高めることができ
る。しかも、施工性が向上するほか、鋼製桁とＰＣ床版
とを合成したプレファブ部材を形成することができるの
で、これを用いたセグメント工法、押出し工法、張出し
工法、多径間連続鋼合成橋等の架設が可能となる。ま
た、桁重量の軽量化により、橋りょう建設の省力化、工
期短縮、安全施工、工事費低減等が可能となるという実
用的効果を有している。
【図１】本発明の実施の形態である鋼合成複合橋の概略
断面図である。
断面図である。
【図２】本発明の実施の形態である鋼製桁と上床版（Ｐ
Ｃ床版）とを分解した斜視図である。
Ｃ床版）とを分解した斜視図である。
【図３】鋼製桁と上床版（ＰＣ床版）との固定状態の縦
断側面図である。
断側面図である。
【図４】鋼製桁を上から見た概略図である。
【図５】図３のＡ〜Ａ線の断面図である。
【図６】鋼製桁と下床版との固定状態の縦断側面図であ
る。
る。
１０ 鋼製桁 １１ ウエブ １２ フランジ １３ スタッドジベル １４ 延長上端部分 １５ 第１鉄筋材 １６ 第２鉄筋材 １７ 第３鉄筋材 １８ 補強鉄筋枠 ２０ プレキャストプレストレスコンクリート床版 ２１ 空部 ２２ 切欠部 ２３ 目地空部 ２４ 連結孔 ２５ 連通空部 ３０ 下床版 ４０ 底部捨型枠 ４１ 側部捨型枠 ５０ 充填材 １０１ プレキャストプレストレスコンクリート床版を
使用した鋼合成複合橋
使用した鋼合成複合橋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 英規 福岡県福岡市中央区天神２丁目12番１号 天神ビル内 株式会社富士ピー・エス 内 (72)発明者 岩本 久信 福岡県福岡市中央区天神２丁目12番１号 天神ビル内 株式会社富士ピー・エス 内 (72)発明者 松井 繁之 大阪府吹田市山田西４−６−４ (56)参考文献 特開 平11−222817（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−189425（ＪＰ，Ａ) 特公 平６−84607（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E01D 2/00 E01D 19/12
Claims (2)
- 【請求項１】 波板状に形成されたウエブの上面に、敷
設するプレキャストプレストレスコンクリート床版の接
合目地の位置の間隔ごとに平板状のフランジを設けてな
る鋼製桁の前記フランジの上面にスタッドジベルを設け
るとともに、前記フランジ間においてはウエブの上端を
フランジより上方にまで延長させてなる延長上端部分を
設け、前記延長上端部分に補強鉄筋枠を設けて、前記鋼
製桁の上面に、隣り合うフランジに載置されるようにプ
レキャストプレストレスコンクリート床版を並列状に敷
設して接合目地の部分にスタッドジベルを位置させ、プ
レキャストプレストレスコンクリート床版の接合目地か
ら注入して打設する充填材を、目地空部と、プレキャス
トプレストレスコンクリート床版の下面であって前記補
強鉄筋枠を設けたウエブの延長上端部分が存在する部分
とに充満し、前記スタッドジベル及び前記ウエブの延長
上端部分と補強鉄筋枠を充填材に埋設して硬化させるこ
とにより、前記複数のプレキャストプレストレスコンク
リート床版と鋼製桁とを一体化して合成させるようにし
たことを特徴とするプレキャストプレストレスコンクリ
ート床版を使用した鋼合成複合橋。 - 【請求項２】 鋼製桁のフランジ間に底部捨型枠と側部
捨型枠とを設け、プレキャストプレストレスコンクリー
ト床版の接合目地から注入して打設する充填材を前記各
捨型枠で受け止めてプレキャストプレストレスコンクリ
ート床版の下面に充填材を充満して硬化させるようにし
てなる請求項１に記載のプレキャストプレストレスコン
クリート床版を使用した鋼合成複合橋。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2547198A JP3245106B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2547198A JP3245106B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11222811A JPH11222811A (ja) | 1999-08-17 |
| JP3245106B2 true JP3245106B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=12166963
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2547198A Expired - Lifetime JP3245106B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3245106B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6532792B2 (ja) * | 2015-09-15 | 2019-06-19 | オリエンタル白石株式会社 | プレキャスト床版及び橋梁 |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP2547198A patent/JP3245106B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11222811A (ja) | 1999-08-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US9988775B1 (en) | Concrete i-beam for bridge construction | |
| KR100760393B1 (ko) | 프리캐스트 콘크리트패널 및 그를 이용한 슬래브의시공방법 | |
| KR20090050520A (ko) | 리브드 하프피씨 바닥판 및 그 제조방법 | |
| JPH09221717A (ja) | 鋼−コンクリート合成床版橋およびその施工方法 | |
| CN115030307B (zh) | 一种局部钢混组合装配式梁柱节点 | |
| JPH11222814A (ja) | プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 | |
| JP3601970B2 (ja) | 壁式橋脚の補強工法 | |
| JP2522714B2 (ja) | 建築物躯体の施工法 | |
| JP3660647B2 (ja) | コンクリート受け梁を用いた桁の架設方法 | |
| JP3322637B2 (ja) | 橋梁の場所打ちコンクリート床版の構築方法 | |
| JP3245106B2 (ja) | プレキャストプレストレスコンクリート床版を使用した鋼合成複合橋 | |
| JP2002038642A (ja) | コンクリートスラブおよびその施工方法 | |
| JPH05340031A (ja) | プレストレストコンクリート桁及びその製造方法 | |
| JP3836920B2 (ja) | 橋脚張り出し部の施工方法 | |
| CN112359965A (zh) | 一种带肋模构造的预制混凝土装配式结构及其施工方法 | |
| JPH09221706A (ja) | 路面用床版およびその敷設工法 | |
| KR100899713B1 (ko) | 프리캐스트 아치-덱을 이용한 강합성 거더 교량 구조물 및 그 시공 방법 | |
| KR200434622Y1 (ko) | 프리캐스트 콘크리트패널 | |
| JP3271810B2 (ja) | 断熱材打込みハーフｐｃ版の製造方法。 | |
| JP2003041516A (ja) | 連続桁橋の上下部一体構造およびその施工方法 | |
| JP2000038798A (ja) | セミプレキャスト床版 | |
| KR200375130Y1 (ko) | 프리캐스트 프리스트레스트 철근콘크리트 바닥판과 이를구비한 교량 | |
| JP2579944Y2 (ja) | 耐力壁組立構造物 | |
| JP2853528B2 (ja) | 合成床板の構築方法 | |
| CN115045534A (zh) | 一种组合型的装配模块化建筑结构 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026 Year of fee payment: 12 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |